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「 生 命 の 起 原 に 魅 せ ら れ て 」 ミ ニ シ ン ポ ジ ウ ム か ら

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Academic year: 2021

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「 生 命 の 起 原 に 魅 せ ら れ て 」 ミ ニ シ ン ポ ジ ウ ム か ら 横堀伸一

東京薬科大学・生命科学部・応用生命科学科・極限環境生物学研究室

(旧・分子生命科学科・細胞機能学研究室)

去る2012年12月22日、東京薬科大学におい て、「生命の起原に魅せられて」というタイトル でミニシンポジウムを開催した(図1:ミニシン ポジウムの案内)。

このミニシンポジウムは、次の様な経緯で行わ れた。

一点は、清水先生の遺伝暗号の起原に関する C4N 仮説が論文として発表されたのが、1982年 であり(Shimizu, M., 1982. “Molecular Basis for the Genetic Code.” Journal of Molecular Evolution 18:

297–303)、2012年はC4N仮説30周年であった ということである。C4N仮説とは、tRNAのアン チコドンを構成する塩基と tRNA の識別塩基

(tRNAの3’末にあるいわゆる”CCA”末端の一つ 前の塩基で有り、tRNAHisの場合を除いて塩基対 を作らない。アンチコドンと共に、多くのアミノ アシルtRNA 合成酵素が認識する塩基である。)

の4つの塩基と対応するアミノ酸の間で、鍵(ア ミノ酸)と鍵穴(4塩基)の関係性のような立体 構造の対応があり、それが遺伝暗号の起原に関わ る、とする仮説である。遺伝暗号の起原を核酸と アミノ酸の立体化学的な検討から説き起こす、と いうこの仮説は、現在でも、さらに検討する必要 がある仮説であると考えている。

もう一点は、2012年の春に、清水先生が満80 歳を迎えられたということである。清水先生は、

宇宙科学研究所を定年退官された後も、生命の起 原に関わる進化に関する研究を進められてこら れた。現在も、東京薬科大学の私どもの研究室で、

客員研究員として、研究を進められている(常時 来られているわけではないが)。しかも、そのご 研究は、理論的な研究と言うよりも、化学(また は生化学)実験である(!)。私どもの研究室でも

(そして学内でも)、特に学生には、清水先生が どのような方で、どのようなことを研究されてい るのか、あまり知られていない。是非清水先生の ご研究を伺う機会を作れないか、考えていた。そ れによって、研究の楽しさ、といったものが私た ち大学の現役の教員からとは別の形で伝われば、

とも考えていた。

私自身は、清水先生と初めてお会いしたのは修 士課程の学生として、東京工業大学の長津田キャ ンパス(現・すずかけ台キャンパス)にあった渡 辺公綱先生の研究室に所属するようになったと きである。相模原の宇宙科学研究所では、生化学 的な研究を行う事のできるラジオアイソトープ 実験施設が無かったので、清水先生とその研究室 の方々は東京工業大学の長津田キャンパスに実 験に来られていた。また、その年(1989 年)は 前年に発表されたTaq DNAポリメラーゼを使用 したPCR (Polymerase Chain Reaction)が使われ始 めた年で有り、非常に初期にPCR を導入された 清水先生の研究室まで、PCR を行うために宇宙 科学研究所にお邪魔したこともあった。

このような経緯も有って、私が渡辺研究室に所 属した同時期に清水先生の研究室に修士学生と して入った田村浩二先生と検討して、このような ミニシンポジウムを開催し、清水先生の現在のご

研究を伺う機会を作った次第である。

清水先生に縁の深い方に今回のミニシンポジ ウムにご講演をお願いした。予定された講演者の 方々のうち、郷道子先生は体調不良ということで ご参加は叶わなかったが、田村浩二先生、山岸明 彦先生、渡辺公綱先生、姫野俵太先生、大島泰郎 先生、そして清水幹夫先生の講演が行われた。ま さにミニシンポジウムのタイトルである「生命の 起原に魅せられて」の通り、生命の起原に関わる 様々な研究について、清水先生との関わりも含め て、お話し頂いた。それぞれのお話の内容につい ては、講演された先生方ご自身による解説に譲り たい。

また、田村先生、大島先生、郷先生と清水先生 とのご縁については、それぞれの先生方の稿に詳 しい。その他の先生方について、簡単に清水先生 とのご関係を記すと、まず、姫野先生は助手とし て、宇宙科学研究所時代に清水先生と研究を進め られた。また、渡辺先生は故三浦謹一郎先生と共 に、C4N 仮説の検証実験をされた。そして、山 岸先生は東京薬科大に清水先生の研究場所を提 供し、渡辺先生と共に時に研究に関して清水先生 と議論を交わしている。

会場である東京薬科大学の教員や学生の方々 の他、遠方から参加された方も多く(北は青森県 から西は愛媛県まで)、ミニシンポジウムは盛況 のうちに行われた。ご講演に対する質疑も非常に 活発であり、「生命の起原」の広がりを強く感じ させるものであり、参加されたすべての方に感謝 したい。

清水先生を初めとするご講演された先生方、こ とに清水先生(そして大島先生や渡辺先生)の研 究を正に楽しむ、という姿勢を、忘れないように したいと思う。

図1.ミニシンポジウムポスター

Viva Origino 40 (2012) 28 - 29

© 2012 by SSOEL Japan 28

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図2. ミニシンポジウムの様子

田村浩二先生(東京理科大学)

山岸明彦先生(東京薬科大学)

渡辺公綱先生(東京大学名誉教授、東京薬科大学)

姫野俵太先生(弘前大学)

大島泰郎先生(東京工業大学名誉教授、東京薬科大学 名誉教授、共和化工)

清水幹夫先生(宇宙科学研究所名誉教授)

Viva Origino 40 (2012) 28 - 29

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参照

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