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用入力インターフェースにおける重量感覚提示手法の提案と評価

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Academic year: 2021

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咬合力を用いた

XR

用入力インターフェースにおける重量感覚提示手法の提案と評価

Proposal and evaluation of weight sense presentation method in XR input interface using occlusal force

1.はじめに

近年、VR・MR デバイスが一般消費者にも広がりつ つあるが、将来的にそれらのXR デバイスがより広く普 及し、普段の街中や公共施設や交通機関などで利用され るようになった際に生じる問題の一つが操作方法であ る。現在主流のXR デバイスの操作方法としては、専用 のコントローラーや手によるジェスチャー操作などが 挙げられるが、これらは公共の空間などのスペースが限 られた場所での利用や長時間の利用には向かない。こう いった背景のもと、まずはXR空間内で手を使わずに操 作できる(= ハンズフリー) インターフェースの研究に 方針を定めた。次に、XRコンテンツにおいて視覚以外 の五感情報を再現する事がコンテンツへの没入感を高 めると知られており、例として味覚や嗅覚に関しては VAQSO VR (VAQSO)、力覚や触覚に関しては EXOS Wrist(exiii) や、Dexmo (Dexta Robotics) などが挙げ られる。そこで、これらの背景のもと、今回はものを噛 む際の咬合力を用いた操作インターフェースを開発し、

それを用いて VR 空間内でのユーザーに物の重さを自 然に知覚させる事が可能なのか、そしてその重量感覚の 特性を明らかにする事を目標とした。

2.提案手法

まず今回開発したインターフェースの仕様について 紹介する。人間は咀嚼をする際に主に側頭筋と咬筋と呼 ばれる筋肉を用いるが、実際に指でその部位を触る事で その筋肉が隆起している事がわかる。咀嚼に伴い側頭筋 が隆起することで、頭の周囲の長さに微小な変化が生ま れるが、その際に頭の周囲をきつくバンドで締めること により、そのバンドの張力が変化する。そこでそのバン ドの張力の 変化を S 字型 のロードセ ルで検出 し、

Arduinoを介してPCにデータを送ることで噛む力の強

弱を認識している。ソフトウェア側では、あらかじめキ ャリブレーションにて計測したユーザーの噛む力の最 大値と最小値をもとに、現在噛んでいる力が最大値の 何%の力なのかを計算する。そして、その換算した値を もとに、ユーザーがVR空間内のオブジェクトにカーソ ルを合わせて噛んで持ち上げようとした際に、その値に 応じた重さのオブジェクトが持ち上がる、つまりは「VR 空間内の重いものはユーザーが強く噛まないと持ち上 がらない」というインタラクションが実装されている。

1 にてシステムの概要図および使用した機材の型番 等を記載する。

1w163020-3 臼倉 拓真

USUKURA Takuma

指導教員 河合 隆史 教授 Prof. KAWAI Takashi

概要:近年のVR・MRデバイスの操作方法は専用コントローラーや手を用いたジェスチャー操作などが主だが、こう いった手を用いた操作手法は公共の場所や狭い場所での使用には不向きである。他方、XRコンテンツにおいて視覚以 外の五感情報を再現する事がコンテンツへの没入感を高める事が知られている。そこで本研究では、手を使わずに噛 んで操作する入力インターフェースを開発したうえで、そのインターフェースを用いてユーザーに対して重量感覚を 自然に知覚させる事ができるかを明らかにした。その結果、細かい重さの弁別が困難・連続使用に伴う若干の疲労とい った課題はあったものの、一定のレベルでユーザーに対してハンズフリーで重量感覚を自然に知覚させる事ができる と明らかになった。

キーワード : VR MR XR 触覚 力覚 ハンズフリー 咬合力 食いしばり インターフェース Keywords : VR, MR, XR, Haptic, Force sense, Hands free, Occlusal force, Clench, Interface.

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4.実験結果

マグニチュード推定法により横軸にオブジェクトの設 定上の重さ(%)、縦軸に実験参加者が回答した重さをと り、一人当たり4種類×22名分のデータをプロットし たグラフを図3に示す。併せてそれらのデータから導い た指数近似曲線とその式も表記している。

これらの4種の刺激を要因に分散分析・多重比較を行 ったところ、10%-30%間を除く全ての刺激間において 1%水準で有意差が認められた。

また、以下にインタビューで挙がった類似する主要な 意見や感想をまとめたものを、その数とともに示す。

「重さのようなものを自然に感じた。」(17名)

「疲労は少しある」(7名)

「疲労はそれなりにあった」(7名)

「疲労はそこまでない」(6名)

「重い、普通、軽い、の三段階はわかる」(3名)

「軽い物の方が『軽い!』という感覚が強い」(3名)

「重い物の方が『重い!』という感覚が強い」(2名)

5.考察および結論

噛む力の強さと物の重さという二つの要素の結びつ きは直感的ではあり、今回開発した入力インターフェー スは自然な重量感覚をハンズフリーで提示するという 目標に一定の成果をあげているが、より自然に重量感覚 を提示するためには他の重量感覚の表現手法との併用 や、噛む力に応じた重さという点を残しつつ、インタラ クションの見直しを進める必要がある。

3.実験方法

本実験では図2に示したようなVR空間を制作して行 った。前方には二つのオブジェクトがあり、左側には設 定上の重さは 45%、つまり最大値の45%以上の力で噛 めば持ち上がるオブジェクトが置かれていて、右側には

10%,30%,60%,80%の4種類の重さからランダムで一種

類の重さのオブジェクトが置かれている。

実験参加者にはオブジェクトの重さは知らされてい ない状態で、それら二つのオブジェクトを自由に持ち比 べてもらい、左側の重さを100とした時に、右側をどれ くらいの重さに感じたのかを数値で回答してもらうと いうタスクを与えた。4 種類の重さをそれぞれ 3 回ず つ、合計で一人当たり12回の試行を行った。試行後に は実験を通して感じた重量感覚や疲労感などを聞くイ ンタビューも併せて行った。

実験参加者は20代の大学生22名(男性16名、女性 6 名)で、実験説明の後に実験器具の装着およびキャリ ブレーションを行い、練習試行でこのインターフェース での操作に慣れてもらった後に本試行を開始した。

2 : 実験で用いたVR空間 図1 : 実験装置の概要図

3 : オブジェクトの設定された重さと 回答された重さの関係

参照

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