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外壁大型陶板 の施工

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U.I).C.693.1:891.43

外壁大型陶板 の施工

[化】松址.,柁 鮎 \' i

白 石 博 之 * 高 橋 良 **

森 山 秀 雄 ***

要 約

本論文は美々卵新橋店新築工事において外壁仕上材 として採用された大型陶根の施工報告である。

この陶根は畳 1枚 もある大 きなもので,過去にこうした陶板の施工例 をみないため,隔板の物性試 顔,施工に伴 う間4.在などを調査 し,剥落防止を最重点に検討 した結果,エポキシ樹脂による陶根の 補強, ステンレス金物による躯体への取付けなどを実施 した。

目 次

§1. は じめ に

§2. 工事概 要

§3. 陶板 の概要

§4. 陶板 の施工

§5. 終 りに

§1. は じめに

外壁 に用 い られ る陶磁 器製 品 といえば, タイル ・テ ラ カ ッタが その代表的 な ものであ るが, その大 きさは, 小 口 タイル(50mmxlO8mm),2丁掛 タイル(50×227mm) 等が代表的 な もの であ り, これ よ り大 きな3丁掛, 4丁 掛 タイル等 を取付け る場 合は,接 着力 を増 す ため に, 鍋 線 その他 に よる補 強 を行 うのが適例 であ る。

これに対 して, 今 回設計図 で表示 され てい る陶板 は, い ろいろ な形状 が あ る もの の,平 板 で は約1,800(h)×

800(W)×100(t) とい う,これ までの焼物 の常 識 をは る かに越 える寸法 の製品で ある。

外壁 に この よ うな大型陶板が用 い られ てい る例 は, ま だほ とん どない。

これ は陶板 の色調,紋様が独特 の ものであ t),採 用 し や すい建物 に制約 を受 け るこ との他 に, 製 品製造 及び取 付方法のむずか しさ もその一半 を負 ってい る と考 え られ

る。

今 回の工事 では, 陶板 は支給 品であ ったが,我 々が二⊥

*東京建築(支)多摩建築(出)所長

**東京建築(支)渋谷(出)

***東京建築(支)多摩建築(出)

事 入手 後,窯 元 で製品調査 を行なった とき,す でに窯 元は, 1年以上 も前か ら陶土の組合わせ, 色調決定 の ため の試 験 焼 な どを経 て若干 の製 品が で き上 りつつ あ ったが,特 殊 な形状 の製品の製作方法 な ど未 だ試作段 階 であった。

§ 2. 工事概要

工事 名称 二L事場所 企 業 先

設 計

工 期 構造規模

美 々卯新橋店新 築工事 東京都港 区新橋2‑5

美和産業株式会社

㈱ 朝 日建 築設計事務 所 昭和52年6月〜昭和53年9月 SRC造 地下1階地上8階 延 床面積 1,899m2

外壁正 面陶板張 り (支給 品) その他吹付 タイル仕上 げ

建物

面 を図 ‑1に,外観 を写真‑1に掲 げ るO

§ 3. 陶板 の概要

陶磁 器は,粘 土質 原料 のほかに陶石, ろ う石,碇 札 長石 な ど珪 酸塩鉱物 の粉末 を混ぜ て水 を加 えなが ら良 く 繰 った後成型 し, これ を高温 で焼 くと焼結 す る性 質 を利 用 して製造 され る。化学的には強 アル カ リとフ ッ化物 に は侵 され るが, その他 の ものには強 く,耐酸性 ・耐 アル カ リ性 な ど耐薬 品性 に富んでい る。硬 さや 吸水率 な どの 物理 的性 矧 ま, 焼成温度 に よってか な り異 な り,焼成 温 度の高 い ものか ら川副二磁 器 ・陶器 ・土器の3種 に区分 さ れ る。実際の製品では,磁器 と陶器の 中間に柘 器が あ る。

また, 陶器の 中に も半磁 器 ・硬 質陶器 な どの細か い分類 もあ るが,磁器か ら陶器へ の移 り変 りは連 続的 な もの で あ って, 無理 に分類す るこ とはあ ま り意味が ない。

表 ‑ 1に建築 用陶磁 器の概略 を示 す。

111

(2)

[)Ll松城 LLkL化繊 VO1..3

写真‑ 1 外観

外壁大型胸板の施工

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図‑ 1 平面 図

秦 ‑ 1 陶 磁器の性質 と用 途

特 樵

区 分

(素地 を焼 く)1 (軸薬をかけて焼く)は IL2 吸 水率

( %

)

莱 素 地 は 白色,透 明性 , 素 焼 本 焼 良質 の 原石

0

1未 満 外装 タイル

吸 水性 な し,表面 は球 900‑1,000℃ 1,300‑1,400℃ 内装 タイル

状 または 貝が ら状, 硬いoるo 軽地軸

,無打 つ と金属軸 と もあ

の 澄んだ音 を発す るO 1回焼 きの場 合(ま1,300‑1,400℃ 少量 の粘 土 床 タイルモザイクタイル

一般 に素地 は有色,不 素 焼 本 焼 原 TrA 11以0未 満 外装 タイル 透明,吸水性は少ないO 900‑1,000℃ 1,300‑1,400℃ 内装 タイル

脇机 無軸 ともあ るO

軽く

発す るO打つ と澄んだ音 を 1桓ー焼 きの場 合[ま1,300‑1,400℃ 多さ遠の粘土 床 タイル

不透軋 吸性やや大○

地軸の ものが 多いが無軸

の もの もあるoと濁 った音 を発す るo

軽く

打つ 1,200‑1,300℃ 1,000‑1,300℃ U(I 内装 タイル

素地 は有 色,不透 札 素 焼 軸 焼 粘 1 赤 レ ン ガ

112

(3)

外壁大型陶板の施 工

3‑ 1 陶板 の種類

当工事 に使用 した陶板 の形状,数量等 を図‑2に示す.

隔板 メ‑ カ‑ :滋 賀県 甲賀郡 信楽町, 近 江陶芸 (秩 )

下 り望 250448年 枚8

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‑、 ▲

空 言 \ 井 J 250A9 枚

< 785

. 4 5

5>

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窓月 42七 、.i,

及 び入隅

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図‑2 隅板の)F封八一と ,j一法

仲松竣uiiL柁糾 V()L.:i

3‑2 陶板 の性能

本工事 で支給 され た陶板 は,原料 及び焼成 温度か ら推 定 して柘 器質 に該 当す る と考 え られ るo Lか しこの隔板 は,通常の タイル よ りもは るかに大型 で厚み もあ t), ま た, 窓台 な どの よ うに特殊 な形 を した もの もあって, 焼 き上 った製 品にはか な りの ひびわれが観察 され たO これ は窯 の 中 でお よそ1,400℃の高 温 を受 け て乾燥収 縮 が起 るため で 実際には 目に見 えないひびわれ も多数 存在す る筈 であ る。 ちなみ に外壁板の収縮状 況 を調査 した とこ ら,陶土 で型 を作 った段 階の寸法は,2,000×9001mmであ

I ったが,焼 き上 った製 品は,1,770×810mmと約10%の収 縮 が あった。隔板 に発生 してい る主 なひびわれ状 況 を図

‑3に示 す。

ひ ひ わ れ

図‑3 陶板の ひび とわれ

補 強 リ ブ な ど 厚 み の 異 な る 部 分 は , 乾 燥 収 縮 の む ら

よ りひびわれが発生 して いる。

(窓 台)

曲 り 部

厚 の変 わ る部分 にひび われが 発生 して いるO この よ うな形状 の もの は, 窯 の中での熱 の受 け方が,那 分部分 で一様 で な く, 乾燥収 縮速度 のバ ラツキが出 るた め ど うして もひびわれが 出や す い。

この よ うな陶板 を実際に施工す るに当って, 次 の よ う な問題点が あ った。

○目視 で きないひびわれ,板 内部 の気泡, 焼成 む らな どを含め た隔板の強度は どの程 度 あるのか。

○外部 に使 用す るため, 凍結融解 に よる損傷 は ないかo また,どの程 度の吸水性 が あ るかO(特 に裏 面の無

113

(4)

llLT松雄 事托糾 \101∴i

部分 )

○陶板 は滋 賀県の窯 元か ら トラ ッ ク輸送 され るため, 焼成 時 に発生 した収 縮 ひびわれ の ほか, 運搬積 み 降 ろ しに よる欠け, ひびわれが あ るO 製 品の取替 え, 焼直 しは簡 単 に行 えないの で, こ う した隔板 の補 修 を ど うす るかC また, 補修部 分 は, どの程 度 の強度 が あ るか。

0 1 250kgもあ る陶板 の取 付方 法 を ど うす るか。ボ ル ト埋 込み とした場 合, その施工 法, 位置, 強度, 防錆処理 な ど。

以上 の 問題 点 を解決 す るため, 各種 の 試験 を行 った。

その試験 概要 を以下 に記 す。

(1) 圧 縮 強度 試験

陶磁 器 の圧縮 強度 試験 方 法 は,

J I S

に規 定 され て いな い ため, 隔板 を60mm x60mm角 に切 断 した も の を, 試験 片 とし, その耐圧 強度 を求 め た。表‑2

に圧 縮 試験 結 果 を示 す。 この陶板 の圧縮 強 度 として は, 約400kgf/cm2(39.2MPa)と考 え られ た。

表‑ 2 陶板

縮 試験結 果

試験体

No.1 421kgf/cm,(358‑521kgf/cmZ) 試験片 6ピー ス No.2 478〝 (431‑521 )

No.3 591 〝 (439‑667 ) (註)1kgf/cTn2‑0.098MPa (2)曲げ強度 試験

曲 げ強度試験方 法 は,JIS‑A‑5209(陶磁 器質 タ イル曲 げ試験 )に準 じて行 った。

ここでは陶板 の健 全部 及 び ひび われ補修 部 につ い て, それ ぞれ次 の よ うな試験 体 を作 l), 載荷 したo

i)ひ びわれ の ない無硫 な もの。

ii)ひびわれ破 断面 にエ ポキ シ樹脂塗布 し,賄合 わ せ た ものo

iii)上 記 と同 じ処 置 を し, かつ破 断面 には ステ ン レ スの ダボ (4卓,l‑60mm)を使 用 Lた もの。

iv)破 断 までに至 らないひびわれ部 に, エ ポキ シ樹 脂 を機械 注 入 した もの。

試験 体, 載 荷方法, 試験結 果 を図‑4及 び表‑3 に示 す 。

その 結 果, 曲 げ 破 壊 応 力 度 と して は約100kgf/ cm2(9.8MPa)と考 え られ た。

(3) 吸水率 及 び凍結 融解 試験 i)吸 水率

吸 水率 の測定 は,JIS‑A‑5209に基づ いて行 っ

た 。

114

試 験体 〕

L

l O O 」

加 力方 法 〕

外壁大型陶板の施工

]

人 1.yd ?

図‑4 試験 体 の 断 面 と加 力 方法

義‑3 曲げ試験 結 果

試験体状況 試煉片 舶 用渡 (畑 I言 破 壊 状

1) 6ピー ス 122kgf/cmZ 機荷点で破壊 li) 6 111 接着面での破壊な し減荷点で破壊 iiい 3 // 89 峨荷点で破壊ダボ六郎の樹脂注入不良 iv) 3 102 接着f減荷点でlriでの破壊な し破壊

写真‑2 曲 げ

試験体 は, 陶板 の平 担部 , 周辺 フ レー ム部 か ら それ ぞれ2片づ つ採 取 した。

その結 果,4.0‑4.5%の範 囲 を示 し, 陶板 の吸 水率 と して はお よそ4.5%と考 え られ た。

ii)凍結 融解 試験

凍結 融解 試験 は、 滋 賀 県立信楽 窯 業 試験場 に依

(5)

外 壁 大 型 陶 板 の 施 工

板 したoJIS‑A‑5209に基づ いて行 われ た結果,10 繰 り返 して凍害 テ ス トを行 って も何 等 異常 が認め

られ なか った。

(4) 埋 込 み ボル ト引張耐 力試験

隔板 を取付 け るため には, どうして も陶板 に ボル トを埋 込む必要が あ る。 そこで実際 に ボル トが埋 込 まれ る状 態 をい くつか想定 し, その ときの引張耐 力 を試験 した。 なお, ボル トの太 さは, 隅板 の 自重 な どを考慮 して検討 した結果, 9≠ボル トを採 用す る こ とに した。 また, 陶板 とボル トの接着 には, エ ポ キシ樹 脂 を採 用 した。以下 に試験概要 を記すo i)ボル ト埋 込み方法

Aタイプ・‑・・全 ネジボル トをその まま埋込む.

Bタイプ‑‑・ナ ッ トを埋込み, そ こに ボル トを差 し込む。

ii)取付位置 (イ) 陶板 の裏 面

(ロ) 陶板 の側面,へ l)か ら30mmの ところO (‑) IJ ,‑ リか ら50mmの ところo iii)試験 方法 及び試験結果

図‑5に試験 方法,図‑6に試験結 果 を示 すo

試蚤貴方 J

Aタ イ プ (ロ)

Bタ イ プ (ロ) ボル ト士里込 み方 法

∴ . I . l t t E I

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論 集貧装 置

図‑5 試験j

I 法

杓松埋.没托縦 \()L .i

嘩込方!i 宇土tj引張 力

Aタイプ(イ〕 6ビ‑ス 880Lp

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Afタイ、‥i 6 , 560JJ

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Bタイプ(∩,/\) 5 . 700JJ 聖 〔

図‑6 埋込 みボル ト引張耐 力試験結 果

試験 では,接着部 分か らの ボル ト, ナ ッ トの抜 けは無か ったが, ボル ト直埋め の場 合,穿孔 径が 小 さいこ ともあって, エ ポキシ樹脂が 穴底 まで十 分 に充填 されず,表面 よ り20mm ぐらい しか接着 されていなか った。 その ため 引張耐 力は, 穴底 ま で充填 され て いたナ ッ ト埋 込 み 方 法 で は,平均 1,640kgf/本 もあ ったのに対 し,ボル ト直埋 め では 平均880kgf/本 しか無 いoLか し,接着長 さに対す る引 張 耐 力 の 割 合 は, ボ ル ト直 埋 め が45kgf/ mm,ナ ッ ト埋 込 みが50kgf/mmとあ ま り差 が な

く, エポ キ シ樹脂の充項 を十分 に行 えば, ボル ト 1本 で 自重 の約6倍以上 の耐 力が あるこ とが判明 した。 また,陶板 の側面 に埋込 んだ場 合 の直角方 向 に対す る引張耐力は, へ i)あ きの距離 に関係 な く,ボル ト直埋 めが平均560kgf/本,ナ ッ ト埋込 み が700kgf/本 で あった。

こ うした差 が生 じたのは, ボル ト直埋め の場 合, ボル トの曲 りに よって表面付近 の隔板 が割 れ るた め, それ以上 の荷重がかけ られ ないのに対 し, ナ ッ トが埋込 まれ てい る場 合は, 隅板の割 れ は発生 せ ず, ボル トの曲 i)に よる降伏 ばか りであ ったO 以上 の こ とか ら, 陶板 に埋 込 む 金物 は,長 さ 35mmの長 ナ ッ トを使 用 して ボル トを差 し込 む こ とQ その ときの接着 には, エ ポキシ樹脂 を使 用 す るこ とな どの結論 を得 た。

115

(6)

Lltl松鯉生糾 い)L )

S4. 陶板の施工

4‑ 1 取付工法の検討

陶板の取付け を行 うに先立 って,取付工法の検討 を行 った。 その際の基本方針 として,

○剥落防 ILを第‑ として,安全確実 な方法 を採用す る。

○取付けに使用す る材料 は,物性 が既知 でかつ品質的 に安定 しているもの とす るO

以上の こ とを前提 に検討 した結果,次の事項が決定 し

たo

(1) 陶板の補強

隔板 にはこれ まで述べ たよ うに, ひびわれ等 目視 できる欠陥のほか, 内部の気泡, 目に見えないひび われ等が存在す る可能性があ る。特 に, 窓台 とか下 E)壁 な どの断面が変 る部分や 曲 り角は, こ うした危 険性 が強 い。 したが って,取付け前に陶板の補強 を 行 う必要があ る。

補強方法 としては,目視 で きるひびわれ部 にはエ ポキシ樹脂 を機械 注入 し,注入不可能 な細かいひび われや 目視 で きない欠陥に対 しては,取付け後,秦 込め モル タル を打設す る。 また, 窓台 などのモル タ ル裏 込めがで きない役物 は, 陶板裏 面に鋼材に よる 補強 フレーム を組む。

(2)取付方法

陶板取付け は,陶板 とモル タル又は コン クリー ト との接着性 が非′凱 二良 いため,隔板先付けに よるコ ン クリー ト打込みが最良であるo Lか し, 陶板納期 は竣工 間近 なため, 打込みは現実的に無理が あ り, どうして も後付けで行 わなければならない。後付け の場 合,モル タルや コン クリー トだけでは過去の経 験上,施工段 階 で接着性能 にバ ラツキが生 じ,完全 を期す ことが で きないため,物理的支持 も併用す る こ とに した。

陶板 は圧縮 力に対 しての強度は高 いので,受 金物 を設け て陶板 の 自重 をそれに負担 させ,地震や風 な どの水平i力は別に引金物 を設けて処理 す る. また, 窓台,下 り壁の役物 は,補強のための鋼材7レ‑ム

を取付金物 と兼用す る。

(3) 鋼材

取付用及び補強用に使用す る鋼材は,防錆面か ら, 陶板 に埋込む ボル ト, ナ ッ ト などの金物 は全 てス テンレス製 とし, その他め コン クリー トや モル タル に埋込 まない鋼材は, ステンレス柑或 いは亜鉛 メッ キか精製 ター ル焼付け とした もの を用いる。 また, ステンレスと一般 の鉄 材が接 触す る部分には,電蝕 防止のため全 て硬質 ゴムパ ッキングを用いる。

(4)接着材

116

外壁大型陶板の施工

陶板の補修や埋込み ボル トの固定 には,全てエ ポ キシ樹脂 を使用す る。エ ポキシ樹脂は,使用個所 で 粘性 を変 えた り機械 注入を行 うな ど調整管理が錐か しいので,取扱 いの慣れ た専 門業者の薯任施工 とす る。

4‑2 陶板 の取付 け

隅板の取付工法は,部材の大 きさや形状,取付け位置 に よって異 るが, ここでは代表的 な外壁平板 と窓台の例 を紹介す るO

(1) 平 板

陶板側 には, 陶板の荷重 を負担す る受金物 の他 に, 裏込めモル タル との付着 を増すため, 陶板裏側 にあ

るダボ穴 を利用 した ステンレス金物 を設けた。

陶板側 の金物取付け を図‑6に示す。

躯体側 には,上記金物 の相手 である受 金物の他に, 裏込め モル タル補強用 として異形鉄筋 を格子状 に組 んだ。

側の金物取 付け を図‑7に示す。

陶板取付けは,陶板側 及び躯体側 の金物 を所定の 位置に取付けた後, 陶板 を実際に吊込んで周囲の隔 板 との出 を合わせ, 陶板側 の金物が くる位置の墨出 しを し,定規用金物 を躯体側受 金物 に取付け る。改 めて陶板 吊込み を行 い,正 しい位置にセ ッ トした後, 受 金物 どうLをボル ト締め とした。

取付が1段終1 した時点 で,陶板補強 と金物 の防 錆 を兼ねて,生 モル タルを充填 した。 この とき, モ ル タルの収縮が陶板に影響 を与 えない よう目地部分 には発泡 ステ ロ‑ ルを入れて,隅板毎にモル タル を 区切 り,エ キスパ ンシ ョンH地 とした。

裏込め モル タルは,調合がセ メン ト :砂‑1二2.5 の混和剤 (ポゾ リス)入 りレデ ィ ミクス トモル タル

(生 モル タル)を使用 し, モル タルポンプ車にて打 設 した。1回の打設義はお よそ1.5m3で,約1.5時間 かか ったo モル タル打設前 には, 陶板及び躯体 コン クリー トとも十分水湿 しを行

, モル タルが陶板の 半分の高 さまで打設 された ら次の陶板 に移 り,側圧 の緩和 を図 った。側圧 に対 しては,一応安 全 を期 し て角材 を陶板 の両サ イ ドに上下に流 した。(図‑8参 照 )

裏込めモル タルの吹 き出 しには, 目地部分に ウエ スを十分詰め て処理 したO陶板につ いたモル タルの 汚れは水洗 い した。

(2)窓 台

図‑9に陶板組立図 を示す。

窓台,下 り壁は,裏込め モル タルの充項 は行 わず, 取付けは全 て鋼材によって行 った。

(7)

外壁 大型陶板 の施 工

40

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図‑7 娠体側 金物取付図

図‑6 陶板側金物取付 図

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・○ 図‑ 8 陶板 の押 え方

(8)

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118

写真‑ 9 躯体側取付 金物

外壁大型陶板の施工

隔板側の金物取付 けは,次の川副字で行 った。

(イ) 隔板裏面に基準量 を出すO (写真‑3) (ロ) 基準量 に基づ いて治具 金物 を取付け る。(写真 ‑

4)

(/1) この上か ら, あらか じめ製作 してある取付用金 物 (陶板補強 も兼ねた)をセ ッ トし, ボル ト位置 のマー キン グを行 う。 (写真‑5)

(I) 一 旦金物 を取去 り, ボル ト位置の穴あけ を行 うO (写真 ‑6)

(吊 穴の中 を清掃後, エ ポキシ樹脂 を注入 し, ステ ンレス製の長ナ ッ ト付全 ネジボル ト

( 9

¢7‑100) を埋込む。

(‑)ェ ポキシ樹脂硬化後,再 び治具 金物 を取付け,敬 付用金物 を正 しい位置にセ ッ トして埋込み ボル ト に締めつけ, 固定す る。 (写真 ‑ 7)

(ト) 治具 金物 を取外 し,隅板 と金物の隙間には無収 縮 モル タル を詰め る。 (写真‑8)

以上 で陶板側の金物取付けは完了す る。

写真‑3

準墨出 し

写真‑4 治扶余物取付

(9)

外壁大型陶板の施工

写真‑ 5 ボル ト位 ;ZtE).のマ ‑ キン グ

写真‑6 穴あけ作業

写真‑ 7 取付 金具セ ッ ト

llLi埋りrLLIJt縦 \'

川 、

写真‑ 8 エ ポ キシ人M!I.t・収縮 モル タル詰め

躯体側 の取付金物 は, プ レー トにH形鋼 を溶接 した受 金 物 を躯体 にボル ト締め した。 なお, これ らの金物類 は全

て亜鉛 メ ッキを施 した。

躯体側 の取付 金物 を図‑10及 び写真‑9に示す。

‑1

0 躯 体側 取付金物

119

(10)

LILiは ..生縦 V0

1 . . : i

写実‑ 9 解体側取 付 金物

陶板の取付けは, まず下 り壁 を吊込み所定の位置にセ ッ トし, ステンレスボル トで締めつけた。下 り壁が全 て 終 了 した後, 窓台のセ ッ ト, ボル ト締め を行 った。 なお, 陶板 出入 りの調整は,前記の平板の ときと同 じであるO

陶板の吊込みは,敷地に余裕のないこ ともあって,簡 易 リフ ト及び微調整用にはチ ェ‑ ンブ ロックにて行 った.

図‑11に陶板組立図 を示す。

4‑3 工 程

陶板取付けの順序 と工程 を図‑12に示すO標準工程 は,搬 入,据付け, 固定 までが1日,仮押 え,養生,塞 込め モル タル打設が1日の計2日が陶板1段 当 L)の施工

日数 であった。

4‑4 目地処理

陶板 の 目地処理 は,雨水等が軸薬のない裏面 まで浸入 しない ように, 2次 シール まで施 したO シー リングには, 現在,最 も晶質が安定 し,耐候性 のあるシ ))コン系 シー

リン グ材 を使 用 した。

目地部分の詳細 を図‑13に示す0

4‑ 5 ク リーニング

陶板 の クリ‑ニ ングは,取付け,裏込モル タルな ど全 ての取付作業が終 1 した後,一般 に タイル等 で行 われて いるの と同 じ方法に よる

2

0/.希塩酸 を使用 して行 った0

120

外壁大型陶板の施工

図‑11 窓否、下 り堅、

板取付図

陶 板 取付 工ネ 加 工

柳 本金物 取付 句根 押 え取付 押 え解 体

陶板 の取付 けは裏込めモル タルの打設 も含め て下図の よ うに④,⑧,⑥の3つ に分けて順次行 った。

#取付方向⑥ プロ7ク し= ;

取付方 向

図‑12 取付順序 と工程

(11)

外 壁 大 型 陶 板 の 施 工

リ コン 系 シ ー ラ ン ト

図‑13 巨日出処理

§ 5. 終 り に

この よ うな大型陶板 を初めて 目に した とき,果 して う ま く施工 で きるか どうか,正 直いって大 き旦 不安 があ り ま LたO

過去 に こ うした大型隅板の施工報告 は, いろいろな参 考文献 を調べ て も皆無 で, また, この陶板の製造 メ‑ カ

…や他の タイル メ‑ カ‑に問合せ て も施工経験 はな く, 品質的 には タイルであるが,施工の‑ ン ドリング として は,寸温 重量 とも石や

P C

板に近 いため,取付業者 を選 ぶのに頭 を悩 ましましたo

この報告書が,今後 この よ うな工事 の際の参考 になれ ば幸 いです。

最後に, 多大 な御協 力 を頂 いた技術研究部建築技術課, 支店建築課の皆様 に感謝 の意 を表す る次第ですo

州松ILu【llL糾 \川

写真‑10 美々卯新橋店玄関

121

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