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トランジスタ一差働増幅器を用いた2線式計算機回路: University of the Ryukyus Repository

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Academic year: 2021

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(1)

Title

トランジスタ一差働増幅器を用いた2線式計算機回路

Author(s)

安冨祖, 忠信

Citation

琉球大学農家政工学部学術報告 = The science bulletin of

the Division of Agriculture, Home Economics & Engineering,

University of the Ryukyus(9): 308-321

Issue Date

1962-12-01

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12000/23153

(2)

トラ ンジス タ一差働 増幅 器 を用 いた

2

線式計算機回路

安 富 祖 忠 信 *

Chushin AFUSO: TwowireSystemComputerCircuitsusing TransiStOrI)iGerenceAmplifier. Ⅰ 序 論 電子計算機の高速化への一つの方法 として電気回路 自身の高速化がある。電気計算回路においてその 速度を決定する要素 としては,a)入力パルスに対する出力パルスの時間遅れ,ち)出力パルスの立ち上 りおよび降下時間,がある。時間遅れは計算 を行な う電気的素子 (真空管, トランジスター,ダイオー ド等)の応答速度お よび之等 を如何に持続 するかにより決まる。出力パルスの立上 りおよび降下時間は, 電気的素子お よび出力回路の時定数による。後者の改善お よび計算機の小型化 も併せて考えるとき,小 信号電圧回路が望 ま しい。 2個の トランジスターのエ ミタ-を共通点 とし,両ベ イス間に入力電圧 を印加 する差働増幅器は感度 が高 く,現在市販されている トランジスター**を用いて1.0[V]程度の入力パルスに対 し,2mFLSでス 第 1図 差 働 増幅 器 イッチングを行な う。例えば,電流源 として 11maをとれば,負荷 抵抗は,次の段 を1.0[V]で駆動することを考慮 して,91flの低抵 抗 とな り,時定数 を可な り小 さ くすることが出来る。 この様に,差働スイッチング回路においては,駆動電圧が低 くてよ いので,電流の値 も割合に小 さく而 も負荷抵抗 を小 さ く,従 って出力 回路の時定数 を低 くとることが容易である。 次に高速化,小型化の為に信号パルス電圧 を小 さくする上の方法に おいて,外部か らの雑音の影響が懸念される。併 し差働スイッチング 回路においては,後で述べる様 に,この影響を除 くことが可能である。 以上の点か ら,この種の回路は高速,小型スイッチング回路 として適 当であると思われる。 ⅠⅠ トランジスター甚助スイッチング回路と そのスイッチング感度 2個の トランジスターのエ ミタ-を共通点 とし定電流源に接続 して得 ら れる差働スイッチング回路について考える。両ベイス間に加わる入力電圧 を Vとする。各 トランジスターのエ ミタ-電流 とエ ミターとベ イス間の電 圧 をダイオー ドの電圧電流特性式で表わ して, i1-71(eqVl/kr-1), i2-72(eqVB/kT-1). ここで 71,72は各エ ミタ-ベ イスダイオー ドの飽和電流,k/q(-8・618 第 2図 差動スイッチング回路 * 琉 球 大 学 戯 家 政 工 学 部 電 気 工 学 科 **実験 では 米国 WeStern Electric製 GF-45011(α-cut-oぼ周 波数 が500nqc)を用 いた

(3)

トラ ン ジ ス タ ー差 働 増 幅 器 を用 い た2線 式 計 算 機 回 路

×1

0

-

5

e

V・

/

d

e

g.

)

はポル ッマン定数,

T

は絶対温度である。 また第2図の回路については, vl-V +V2

,

70-il+i2 之等の式か ら i之と V の関係を求めると i2- I2[ Zo+Il+72 72+ ZleqV/kT 同一特性の トランジスターに対 しては,t1-72で,この とき上式は Lo+271 甘2= 1+eqV/kT-Jl.

V

-0 において il-i2-

7

0

/

2

,また V∼±0.1[V]において,

L

o>,Zlであることから,i2-0.02Lo,i2-0.9870となることも 容易に解 る。 この様にスイッチング感度が極めてよく,小信号 回路 に利用 出来 ることが解 る 小信号回路に於いて注意 を要する事項 として,外部雑音があ る。併 し差働 スイッチ ング回路において

は,

入力端子への2つ 309

0

.

9

8

も ト

2

l I

-

.

-

1 -

I

o

/

2

i

.

.

!

B

O

2

Io. I-I1 1′ 第 3図 差 働 ス イ ッチ ン グ回 路 の ス イ ッチ ン グ特 性 の線を接近 して配線することに より,夫々

線に誘導で生ずる雑音電圧が等 しくな り,従 って入力電圧, i2(rnA) ll 10 8 6 4 il(mA)

2

0 第 4図 差働 スイッチング回路の グラフによる解析 両者の差,には雑音電圧は現われない。 次にここで実験に用い られたP

NP

トランジ スターGF-45011について,その静的 スイッン グ電圧を求める。 この場合,実測 されたデータ ーを基に してグ ラフに よる方法が便利である 。 第4図に示 されてい る様にエ ミタ一に注 ぎ込 む電流源の電流 Io だけ隔てて,2つのダイオ ー ド特性 を,電流 を逆向きに記入する。 トラン ジスターの特性のば らつ きがあるので,最悪の 場合に もスイッチングが間違いな く行なわれる 様に,特性 の両極端についてスイッチング電圧 を求める

.

今電流源 Zoの 9570 以上が流れた とき

O

N」

,570以

しか流れない とき 「OF

F」

と定義すると,図においてダイオード1を

ON

にするためにはダイオード2のベイスの電位 を 0

.

3

3[Ⅴ] だけ上げる 必要がある。次に ダイオ ード2をONにする為にはダイオード2のベ イスを0.

1

3

[

Ⅴ]だけ上げれば よい。従 ってダイオー ド1 とダイオード2の間のスイッチング電圧は, 0.33-0.13-0.

2

0[

Ⅴ]. 併 し実際には どの

ランジスターが どの特性になっているかを調べるわけにはいかないか ら,最悪の場 合 を考慮 して,ス

ッチング電圧は 0.33×2-0.66[Ⅴ] をとる。

(4)

310 安 冨 祖 忠 信 ⅠⅠⅠ 基本的論理 回路 上述の様 な 2線式 スイッチ ング 回路 を用 いた基本的論理回路 を考 える0 第 5図 AND回路 Ⅰ A Tl 12I oT 2 羅正のA朋/ フ T3 T4 介 _ B j j B i RO と 第 6図 AND回路 ⅠⅠ i) AND回路,OR回路 第5図,第6図はいずれ も AND 回路 である。対 になった,例えば Tl,

T

2のベ イスの電位 を夫 々

Vb

l

,Vb

2

tL,

Vb

l

-Vb

2

≧スイッチ ング電圧 の とき,2進法入力

A-

1,

A-

0,また

Vb

2

-Vb

l≧スイッチ ング電圧 第 1表 AND回路に対する真理値 の とき,

A-

0,

A-1

等 とする。第5図の回路にお いて,A,A-,B,Bの4つの組合せに対 し,第1表 の様 な出力電圧 V,香を得 る*。 ここで出力において +RLoを2進法の 1,-RZoを0に対応 させ ると, 2進法 出力

′-A・

β

となる。 またこの回路は,そのままOR回路 として働 く。 上式 よ り

′-A・

β-A>β.

ここで JT をi Aで,

B

T

をBで, また

f

f

で夫々置き換え ると,

′-AVβ

となるか ら,第5図の回路の入力 を夫々入れ替えることに より第 7図に示 す様 なOR回路が得 られ る。 GF-45011トランジスターを 用いた 回路においては,入力 と出 力の時間遅れ と出力パル スの立上 り時間が大体 4m〝Sである。 この回路においては, トランジスターが直列に接続 されている為 第 7図 OR回路 *簡単の為に トランジスターの α-1と し,従 ってONの ときは マ レクタ-電流Lc-27となる。実 際に使用 した トランジスターではα-0.98である。

(5)

トラン ジス ター差 働増 幅器 を用 い た2線 式 計算 機 回路 311 に,時 間遅 れ は大 体 2×(ベ イスにお け る遅 れ) で決 ま る。 従 って入 力 が n個 あ る場合 に は この様 な差 働 増幅 器 が n 個 直 列 に接続 され , そ の動 作 時 間 は大 体

nx

(ベ イスにお け る遅 れ)とな り,入 力が 多数 あ る場 合 には不 適 であ る。 次 に第6図 の場合 に は,A,Bの端 子 は 予 め ス イ ッチ ング電圧 u だ け正 に バ イア スが 加 え られ て居 り,入 力信 号 と して は 2uを必 要 とす るO バ イア ス電圧 の為 ,A,Bが共 に2進 法 入 力1の時 だけ V-+RLoとな り, そ の他 の組 合 せ に対 して は電流 2L.は常 に Tl か T3 に流 れ ,V--RZoとな る。 故 に+RL.を1に,-RZo を0に対応 させ て,∫-A・βとな り,AND回路 の働 きを す る。 前 と同様 に入 力 の A,Bを夫 々 Jl,i豆で 置 きか え る と, ′-Avβ が得 られ る。 この回路 では, コ レク ター 出力 が並 列に接続 され てい るの で動作 時 間 は短 縮 し, 前 と同様GF-45011を使 用 した とき約 3m/伯で あ る。* 入 力 が2つ 以 上 あ る場合 も同様 で,次 々 に電流 源 に並 列 に接 続 すれ ば よい。 ま た動作 時 間は入 力 の数 には 関係 な く, ほぼ 一 定 とみ て よい 。 以 上 の回路 の動作 で解 る様 に, この方 式 では信 号 は常 に2線 に よ って対 ,例 えばA,JTiと して存 在 す る.従 って NOT回路 は必 要 が な く, 単 に2つ の線 を交 換 すれ ば よい。 3つ の入 力 に対 す るAND 回路 第 8図 IV ExclusiveOR

上 述 のAND,OR,NOTの組 合 せ で,Exclusive-OR回路 は作 られ るが, こ こでは よ り簡 素化 され た 回路 が得 られ るの で挙 げ てお く。 今 迄 と同様 に,-ベ イスの電位 が 高 い ときを2進 法 の 1,低 い ときを0に対 応 させ て,2つ の入 力 の 4 第 9図 ExclusiveOR回路 第 2表 ExelusiveOR回路 に対 す る真理 値 * 直列接続 に比 べ て並 列 接続 の と きは, そ の動 作時 間 が約 半 減 す る こ とが 予想 され る。 併 しこの場 合 次 の段 も同様 な論理 回路 と仮 定 し, 出力 と して 2u を得 る為, エ ミタ-電 流, 負荷抵抗 を増加 し, この為 に トラン ジス ターの遅 れ, 又 負荷抵 抗 に よる立 上 り時 間 の増 加 を きた し, その結 果 予想 以 下 の成 果 とな った。

(6)

312 安 富 祖 忠 信 つの組合せに対 し第 2表の様 な出力が得 られ,+RZoを 1に,-RZoを0に夫々対応 させて,結局 ′-A◎β. AND,OR 回路を組合せる場合には トランジスターを 12個必要 とするが, この方法では 6個に半減 し,また動作時間は同 じである。 Ⅴ 記 憶 回 路 「 入 力

-

1

」 出 力- 」 第 10図 フリップ ・フロップ GF-45011 を使用 すると,その働作時間 i) フ リ ッ プ ・フ ロ ッ プ 第 10図において,今 Tlが ON の状態だ とすると,電流 2LoはTlの コレクター負荷Rに現われ,その電圧は +RZo とな り,之は ゼ-ナーダイオー ド(Zener-Diode)を通 して T2のベイスに節遺 され る。 これによ りT2のベイスの電位は 上昇 し,Tlが ON の状態 を持続 する様に働 く。また OFF の状態にあるT2はその状態を持続 する。 この回路では入力信号は直接負荷抵抗 R に 加 えられるの で,その状態を変えるにはこの回路の電流源 270の2倍,4Io が必要 となる。即ち入力 インピーダンスが低い欠点を もつ。 また入力 と出力が同一点だか ら,或 る場合には使用困難 とな ることがある。 (入力が加 え られてか ら, フリップ ・フロップが信号に対応 した状態に落着 く迄 の時間)は約 2.5mFL8で テス トに用いた回路 とその波形 を第 11図お よ び第 12図に示 す。 入力 インピーダ ンスを高 くし,入力 と出力 と の結合 をな くする必要がある場合には,働作時 間を或る程度犠牲に して,第 13図の様 な増幅 器を付加 した回路が よい。入力側の回路におい て Zを小 さ く,rを高 くとることにより入力 イ ンピーダ ンスを高 くすることが出来 る。 また入 力側のrと出力側 R とは完全に分離 されてい 第 11図 フ リップ ・フロップ試験回路 第 12図 フ リップ ・フロップの波形

(7)

トラ ン ジ ス タ ー差 働 増 幅 器 を用 い た2線 式 計算機 回路 第 13 図 増 幅 器 付 フ リ ップ ・フ ロ ップ 第 14図 (ゲ イ ト付 フ リ ップ ・フ ロ ップ)

F-

エ レメ.ン ト回路 313 る。 この回路の働作時間は 4mFLSである。 ii) ゲ イ ト付 フ リ ッ プ ・フ ロ ッ プ

a

) F

-エ レメン ト

(

F-

e

l

e

me

n

t

)

働作時間が短い こと,回路がよ り簡単であることか ら,以下第 10図に示 したフ リップ ・フロップを 用いる。 第 14図において,ゲイ ト入力 としては S の入力よりも大振幅 とする。そ うすると

G-

0,即ち

T

l のベ イスが T2,

T

3の何れのベイスよ りも低い電位 とな り,2L.は

T

lを通 して流れ,

T

2,

T

8ほS の 如何に拘わ らず

OFF

となる.従 ってフ リップ ・フロップは古い状態 を維持する。次に

G-1

の ときは,

T

lのベイスは

T

2,

T

3の何れのベ イスよ りも充分高電位 とな り,270は差働 スイッチ ング回路

T

2,

T

3 への入力S の状態に従 ってフ リップ ・フロップを駆動する.故に F の新 しい状態 を

F′

として,

F'

=FG

v

GS.

二) 二 二 第 15図 C-エ レメ ン ト ○ フ リ リブ ・ フ ロ り フ 第 16図 C-エ レメ ン ト回路

(8)

314 この回路では,G入力は2線式ではない。

b

) C

-エ レメン ト

(

C-

e

l

e

me

n

t

)

この場合のブール

(

Bo

o

l

e

)

表示式は C′

-

Aβ>ACvβC. 之は,A,βが共に0な らば新 ら しい Cの値 C′-0,また共に 1な らC′-1,それ以外の場合はC′-C (古い状態 を推痔) となるC

ⅤⅠ

シフテング ・レヂスター

(

Sh

的i

n

g

r

e

g

i

s

t

e

r

)

前述の

F

-エ レメン トを接続 して, シフテ ング ・レヂスターが 得 られる。第

1

7

図は

1

桁当た りの回 路である。上段 と下段 のゲイ ト入力は互に共蛎の関係にあるか ら,差働増幅器 のコレクター出力を利用 し,この回路に充分接近 させておけば G,

G

夫々としては2線式ではな くて も雑音を拾 うことがな く, 全体 としては依然 として2線式の利点を失 なわない。 第

1

7

図 シ フ テ ィ ン グ ・ レジ ス タ ー 回 路

(9)

トランジスタ一差働増幅器 を用いた 2線式計算機回路 0 0 0 0 4'4卜は関し、てい

謂娼L

I

D

計 ケ81トは閉 じてし、る 0 0 0 1 (o: ?o 去 0

0

0

)

これらは1区間宛 移動 した形に在 ち

J

_

M

璽醍

_

JL

八1

厘璽i

戚 ヽt ノ 1 0 0 1 0 1 0 1 1 0 1 0 /

01 0 1 (1 0 1 0) 1001 0 1 1 1 (1 1 1 0) 1 0 11

r

UU h

1101

1

m-

1

-

1

11 1 1 第 18 図 4桁 シフテ ィング ・レジスター のテス ト波形 (各 フ リップ ・ フロップの コ レクターに現わ れ る) 315 実験 には4桁のシフテ ング ・レヂスターが用い ら れ,G 入力 として80Mc迄順調に 働作 することが 確かめ られた。それ以上高い周波数に対 しては,栄 振器,測定器 の都合上実験 を行な うことが出来なか った。 F-エ レメン トの入力,出力が同一点に現われ る為 に,取 り出す信号電圧は通常の矩形波ではな く階段 状 をなす。実験 では 4桁の最初の桁 と最後の桁 を連 結 し,外部か らのパルスでシ ョックを与えることに よ り,4桁の凡ての組合せが観察 された.80Aqcの ゲ イ ト入力に対 しては出力回路お よびオ ッシロスコ ープの時定数が無視出来 な くな り,観察 される波形 は第 19図の様 に くずれ る。 80Mc程の高周波になると,普通 の炭素抵抗は容 量性 のために出力電圧の低下 をきたすので,特に確 丁 ㌧ ' ノ \ zoMcに対する出力 80Mcに対する出力 出力波形 第 19図 実 なゲイ ト入力電圧 を得 る為,ゲ イ ト入力前 置の差働増幅器 のコレクター負荷抵抗 には一部巻線型抵抗 を挿入 し,容量性 の補償 を行なった。

ⅤⅠ

差働増幅器のその他の応用 i) 2進 計 数 回 路 回路は発振部, フ リップ ・フロップお よびゲ イ トか ら成 る。第 20図において,ゲ イ トに正のパルス が加わってい る期間だけ発振部の差働増幅器が働作 し,発振 する。今 ゲ イ トに加わ るパルスの幅丁を丁 度発振部の発振周期Tに対 し T で′ー

-

2

にすると,発振部はその位相を大体 180 0 だけ変えることになる。発振部に直結 されたフ リップ ・フロ ップはこの最後の発振部の極性 を記憶 する。次に来 る正のパルスによ り再び位相が逆転する。 この様 に 2つのパルスに よって フ リップ ・フロップの出力は一周期 を完了するか ら,2進計数回路 として働 く。 発振部の発振周波数が高ければ高い程 (但 しフ リップ ・フロップはそれに追従 出来 るとして)パルス の幅 を小 さ くすることに よ り高い周波数の計数が可能 となる。GF-45011を使用 した場合,発振周波数 は70Mc程度 であるか ら140Mc位迄は計数可能 と思われるo実験 では測定器,発振器の都合 で20Mc, 40Mc,80Aqcを用いて良好 な結果を得 た。 入力パルスの幅は充分小 さ くなければいけないので,発振器の正弦波そのままでは不適 であ り,整形

(10)

3

1

6

発 展

フ リ 且 ノ . フ ロ りプ 安 富 祖 忠 信 L+ T一・一-1

ノ 発歳 波 2.7

k

2

.

7

k

2.7k2・7k 次殴ヽ V RI R2 R3 第 20図 2進 計 数 回 路 ●● ● ● ●● ●● 十25V 3.9k 1lOL1 40n尊 線 型趨坑

110n炭 素・鑑坑 の 直列 V 40EL巷 線 型砥 坑 と 91n炭 素頒坑 の虐 列 第 21図 人 カ パ ル ス整 形 回 路 回路を前置 した。その回路を第 21図に示すo ii) パ ル ス 成 形 回 路 差働増幅器の一方の トランジスターのベ イスにバイアスを掛けることによりコレクターに現われる電 圧がパルス状に (或いは矩形状に)なる.バイアスの程度によりパルスの幅が変 り,また人絹 圧の波 形が同じなら揖幅が大 きい程パルスの立上 りが急になる。良質な電流電源 を用いることにより・出力電 圧の振幅は入力に無関係になる。

(11)

トラ ン ジス タ一差 働 増 幅 器 を用 い た2線 式 計 算 機 回 路 +25V 十25V 十25V 第 22図 パ ル ス成 形 回路

3

1

7

iii)◆雷周 波 数 倍 増 器 上述のパルス成形回路を 2つ組合せ ると周波数倍増器が得 られる。 前述のシフテ ィング ・レジスター,2進計数回路のテス トに用いた 80Mc電源は40Mcの発撮器 と この周波数倍増器 を併用 して得 られた もので,両差働増幅器のベイスバ イアスを調節 して良質な波形が 得 られた。 出力 第 23図 周 波 数 培 増 器

ノ 入 力

JL

A

__

B

ut出力

第 24図 周 波 数 増 培 器 の各 部 の 波 形

ⅤⅠ

轟働スイッチング回路のスイッチング速度について

差働 スイッチ ング回路を用いた色々な回路を挙げて釆たが, ここでは之等の周波数上限 となるスイッ チ ング速度 について若干述べてお く。 第 25図の様 な回路において出力電圧の立上 りおよび下 り時間を支配 する因子 として i) エ ミター電流,Ze, ii) 入力電圧の大 きさ,V, iii) コレクター負荷抵抗,

R

(12)

318 Vc 第 25図 差働 ス イッチ ング回路 安 富 祖 忠 信 があ る. コ レクター電圧,Vcは飽和状態 にな らない限 り出力波形 に は無関係 であ る。実験 の結果,GF-45011については Ze∼11mA ,V-1・Ov程度が最 も良い結果 を与 え る様 であ る。前に得 た スイチ ッング 電圧0・66Vは静的 な値 で,ス イ ッチ ング速度 を上げ る為 には或 る程度 過大入力電圧が必要 であ るこ とが解 る。 入力電圧 と出力電圧 の時間遅れは,Ze,V,Rに拘わ りな く1.2mFLS で大体一定 であるが,立上が りお よび下 り時間は Ze,Vに よ り可 な り 変化 する。

R

1

0

0f

l程度 またはそれ以下 であれば Ze,V の影響が 遥 かに大 きいので,

Z

e

,V:を定 めてか ら,それ らに応 じて決定 した。 差働 ス イッチ ング回路1個 についての速度 は上述 の事項 を考慮 すれ ば よいが,他 のス イ ッチ ング回路 を負荷 と して駆動 する実際の回路 では差働 ス イッチ ング回路の過渡時 の入力 インピーダ ンスが問題 であ る。 差働 ス イッチ ング回路が入 力 パルスに よ り駆動 され る とき,各 トランジス ターは ONか らOFFへ, 或いは逆 の状態の変化 をする。 この ときベ イスに滑 ってい る電荷 を中和 する為 に可な り大 きな過渡電流 を必要 とし, この為前段 の コ レクター出力電圧 の立上 りお よび下 り時間が犠牲 になる。GF-45011を使 用 する とき,無 負荷時 の立上 り時間が 0.6mFLS,下 り時間が 1.0mFLSで,次段 の差働 ス イッチ ング回 i

,

A

第 26図 差働 ス イッチ ング回路 が 他 の差働 ス イッチ ング回 路 を駆動 す る場合 第 27図 差働 ス イッチ ング回路 の出力波形 (第 26図 の点A) 第 28図 電流増幅器付差働 ス イッチ ング回路 路1個 を駆動 する と立上 りお よび下 り時 間が夫 々4一也〝Sにな る。今 の処,●この低入力 インピー ダンス の問題 は差働 スイ ッチ ング回路 の各 トランジス ターに電流増幅器 を前 置するよ り他に解決の方法がない 様 であ る。 その結果 は良好 で,駆動段の電圧 の立上 り,下 り時間は無 負荷時 と大体 同 じ値 が得 られた。併 し実際の複雑 な回路 においては回路 の設計 以外 に各部品の配 置 も非常 に重要 となる。即ち浮遊容量 や誘 導障害 に よる特性 の劣化 があ る.前述の シフテ ィング レジスター等 の様な複雑 な回路に この方法 を採用 しなか ったのは回路 の製作が幾何学的配 置の点か ら困難 であ ったか らである。従 って差働 スイッチ ング 回路に電流増幅器 を前 置する方法 は,之等 を通 常の トランジス ターを結線 するのでな く,トランジス ター 製造の際組 と して作 り上げ るな どして回路 を小型化 するのでなければ実用 には困難 を伴な う様 であ る。

(13)

トランジスタ一差働増幅器 を用いた2線式計算機回路

考 察

i

)

リス トア リ ン グ 回 路

(

Re

s

t

o

r

i

n

gCi

r

e

u

i

t

)

差働 スイッチ ング回路の出力は電流源 Zoとコレクター負荷抵抗 R で決定 され,入力電圧には無関係 である。 (入力電圧がスイッチ ング 電圧 よ り小 さ くない限 り) 従 って各段でパルスの整形 を行な って居 るこ とにな り, リス トア リング回路は不要である。 ii) 段 間 接 続 に つ い て 実験においては凡て

p

n

p

トランジスターだけを使用 したので,段間 の接続にはゼ-ナーダイオー ド

(

Ze

n

e

r

-

Di

o

d

e

)

で直流昇圧 を行なった が,同一特性の

np

n

トランジスターと交互に用いれば直結 することが 出来 る。 Ⅹ 摘 要 デ ィジタル電子計算機回路の高速化 の一方法 として,小信号で且つ 高速 に動作 する トランジスター差働増幅器 をとりあげ,之を用いた 2 線式の程々の計算機回路を設計,試作 してみた。 (この回路を計算機 回路に応用 することは

Po

p

p

e

l

b

a

um

教授により提起 された。) エ ミタ-を共通点 とする トランジスター差働 スイッチ ング回路 (一 般 には増幅 回路 と呼ばれているが, ここではスイッチング回路 として

3

1

9

P∩ P ∩p-∩ p-∩-P 第

2

9

p

-

n

-

p,

n

-

p

-

n

を交互に用いた 場合の接続 用いたのでスイッチング回路 と呼ぶ)はスイッチ ング感度が高 く,ま た高速 で動作 する。例えば市販されている米国

We

s

t

e

r

nEl

e

c

t

r

iC

社製の

GF-

4

5

0

1

1

を用いると,スイ ッチ ング感度が

1V

で,スイッチ ング速度が

2mF

L

S

である。 この回路 を用いた

AND

,

OR

回路の動作速度は約

3mF

L

S

である。 この差働増幅回路を用いた系の特 徴 として,信号電圧は常に共椀分 と共に対になって存在する為,

NOT

回路は単に対になっている

2

つ の線を入れ替えるだけで得 られ,また

AND

回路 と

OR

回路は本質的には同一の回路である。

Exc

l

us

i

v

e

-

OR

回路は

AND

,

OR

,

NOT

を論理的に組合せて得 られるが,電気回路的に簡素化 された 回路が得 られ る。 フ リップ ・フロップについては

2

位類の ものが考えられ,一つは高速度で動作 する

(

2.

5m〃8

)

が入 力 出力が同一点である為,或 る場合には使用困難な回路で,他の一つは動作速度 を多少犠牲に し

(

4mF

L

S

)

, 入力出力を完全に分離 した回路である。 前者 を用い,F-エ レメン トおよび C-エ レメン トの回路 を設計 した. F-エ レメン トの応用例 として,4桁の シフテ ィング ・レヂスターを試作 した。

8

0Mc

迄順調に動作 す ることが確かめ られたが,それ以上高い周波数に対 しては駆動発振器の都合で試験は出来なか った。 トランジスタ一差働増幅器のその他の応用 として,この他に2進計数回路,パルス成形回路,周波数 増倍器が試作 された。 トランジスタ一差働増幅器の基本的な動作条件 として,エ ミター電流の大 きさ,お よび入力電圧の振 幅が重要であることが実験的に認め られた。高速 スイッチ ングにはエ ミター電流が小 さくな くてはいけ ないこと,また入力電圧は静的スイッチ ング電圧 よりも幾分大 き くとる必要があることがわかった。こ の他に,トランジスター差働 スイッチ ング回路を縦続接続 して使用する場合には,駆動 される差働 スイッ チ ング回路の過渡時入力 インピーダンスが低い為に信号パルスの立上 り,下 りが害 され,動作時間が長

(14)

320 安 富 祖 忠 信 くなる。 この間題 を解 決 する方法 としては,現在の ところ電流増幅回路を付加 する他にない様 である。 併 しこの場合回路 が複雑 にな るので,実際の回路の製作に当っては浮遊容量,浮遊誘導による悪影響が ない様 に,部品の幾何学的配 置を慎重に考慮 する必要がある。 この実験で扱 った回路には電流増幅器は つけてない。 本研究は,筆者が イリノイ大 学計算機研究室に滞在中になされた もので,懇切な御指導 を賜った恩師 Poppelbaum教授に深 く感謝の意 を表する。 参 考 文 献

Poppelbaum,W.J.&N.E.Wiseman,1959 ReportNo.90,UniversityoHllinoisGraduateCollege DigitalComputerLaboratory・.

Summary

Toobtainhigh speedoperationofelectronicdigital computercircui

t

s,aSmallsignalswitc h-ingcircuit,tranSiStOrdiLrerenceampliRercircuit,hasbeen considered. (Thiscircuitwasかst proposedbyW.I.Poppelbaum)

A transistordifferenceamplifierofcommon-connectedemitterhashigh SwitchingSensitivity andoperatesfa8t. tJ8ing GFl45011(Western ElectricCo.)Switchingsensitivityof1voltand switchingspeedof2mi11i-microsecondsWereObtained.

Thenbasiclogiccircui

t

s

,AND gateand OR ga

t

e

,weredesigned. BecauseOfthegood featureofthedifferenceamplifiersystem,maybecalle

d

"TwowireSystem〃,bothANDgate a

ndOR gateare触 ntially theBameandNOTcircuitcanbeobtainedbyonlyinterchanging thetwowireB・SpeedoftheANDgateandORgateobservedwa且about3milli-icmros.econds・

AnintergratedtwoinputExclusive-ORcircuitwasShown .

Twokindsof凸ip-免opcircuitweredesigned;theonewhich hasadvantageofspeed (2.5 m

ili-microSecondsofsettingtime)buthasthe80meWhatpeculiarcharacteristicthqttheinput pointandtheoutputpointareexactlytheSame,theotherwhich iSinfeiorrtotheformerin speed-wise(4mili-microseconds0fsettingtime)but

h

astheadvantagethattheinputandthe outputarecompletelySeparated.

UBingtheform er,F-elementcircuitandC-elementcircuitweredesigned.

A8OneOfapplicationsofF-elementcircuittomorecomplicatedcircuits4-bitShiftingregister weremadeandteSted. Theresultwas8ati8factoryupto80mc,andforhigherfrequenciesthe experimentwasnotCarriedoutbecauseofthelackoftheappropriateoscillator.

AsmiSCellaneoqSapplications0ftransistordiLrerenceampliRerthefollowlngSWeremadeand te8ted:

1) Binarycouter(testedupto80mc) 2) Pulse8haper

(15)

321

On the switching speed of the difference amplifier, the emitter current and the magnitude of the input was found to be important. For highspeed operation, the emitter current should be chosen small enough, and the magnitude of the input voltage should be chosen somewhat higher than the static switching voltage.

Although the speed of operation of single difference amplifier is about 2 mili-micro seconds under the optimum condition, the situation is different when another difference amplifier is driven. This is because of the fact that the transient input impedance of the difference amplifier is low. The difference amplifier with emitter followers (current amplifier) is the only way of improving the above problem so far. Since the circuits now become complicated, when using this modified difference amplifier for high speed circuits, the physical layout must be considered carefully. In the circuits that have been dealt with in this paper, the modified difference amplifier has not been used.

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