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河川源流部の水質と空中塩分との関係

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(1)

著者 井上 奉生

出版者 法政大学教養部

雑誌名 法政大学教養部紀要. 自然科学編

巻 68

ページ 11‑28

発行年 1989‑01

URL http://doi.org/10.15002/00005154

(2)

]1

法政大学教養部紀要 NDL68,1989

河川源流部の水質と空中塩分との関係

井上奉生 1.目的

大気中には,気体成分の他に様々な微粒子状物質が浮遊しており’それらは 一般に空中塩分,風送塩あるいはエアロゾル等と呼ばれている。またこの微粒 子状物質は,それ自体直接的に,あるいは降水中に溶け地表に降下し,各種陸 水の成分となる。したがって,空中塩分の降下のあり方はその地域の陸水の水 質を論ずる上で重要な意味をもつことはいうまでもない。

一般的に,河川の水質は,前述した空中塩分をはじめとし,岩石,土壌,温 泉,火山,動.植物による有機物質等の自然的因子と都市活動や各種産業活動 等の人為活動による因子とに大別される。なお空中塩分自体の起源についてゑ ても海塩に由来するもの,火山噴出物,土壌等の舞いあがったもの等の自然的 因子と石油その他の燃焼産物のような人為的因子が考えられる。これらのうち 河川の中.下流域の水質は都市活動,産業活動等の人為的因子による影響が大 きいと考えられるが,上流域,特に河川源流部では自然的因子あるいは「空中 塩分」の影響が大きいと推定される。

本研究は,比較的人為活動が緩慢と考えられる秋田県北部の米代川水系・阿 仁川支流の小又)'1流域(266,8klii)において空中塩分の降下壁およびその河川 水質に与える影響について若干の考察を行ったものである。

2.調査方法

空中より地表に降下してくる物質を採取するために,細ロのポリエチレン製 ピン(1n用)に直径90,nmのポリエチレン製ロートをゴム栓で結びつけた装置 を使用し,これを一定期間各地点に設置した。採取地点は流域最下流の阿仁前 田から最上流域に位置する士沢までの計'6地点である(図,)。この装置で採取 されたものには雨水そのものの成分と空中塩分が雨水に捕捉されて降下したも の(rainout,washout)はもちろん,降水が無くとも大気から各種成分が直

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接地表に降下したもの(dryfallout)も含まれている。

設置期間は1987年7月22日~8月3日(-部の地点では8月5日および10日 まで)までの期間である。なお装置設置に際しては_可能な限り樹木のない平 坦地を選定した。これは樹木との衡突および葉等による除去効果が大きいと考 えられるからである(菅原・半谷:1950,後藤:1966)。また地表からのはね 返りが無いように地表約L5m以上の高さに設置した。

分析項目は雨水の主成分であり,かつ循環塩と考えられるC`-をはじめNa+,

K+,Ca2+,Mg2+およびSO42-の6項目である。分析法は次のとおりである。

C’一:チオシアン酸第二水銀比色法

Na+,K+,Ca2+,Mg2+:原子吸光分析法

so`2-:クロム酸バリウム比色法

河川水質については本川6地点,支)1111地点(他に温泉水等参考地点10地 点)について分析した。支川(沢)では本川合流直前で流量観測等の現地観測 を実施し採水を行った。観測日は,空中塩分採取装置回収日の8月10日に実施

した。分析法は空中塩分と同様である。

3.調査結果

3-1空中塩分の降下量分布

小又川流域内での空中塩分の各成分について,その濃度および各地点におけ る標高,降水量等を整理し表1に示した。

各成分濃度を承ると,C0-は0.09~0.72mg/』の間にあり,流域平均は0.36mg

/』である。最大値の0.72mg/』は森吉ダムの値であり他の地点の値と比較し て注目される。最小値の0.09mg/』は流域最上流部の土沢,六郎沢の値であ る。SO42-は0.54~2.60哩/』の間にあり,平均1.5mg/qとなっている。総 じて柔ろならば下流域の値が大きいが,女木内,森吉山(山荘)両地点の2.60, 2.50mg/、が注目される。Na+は0.12~0.45mg/」lで平均0.34mg/Lとなって いるが,下流域にその値は大きく,上流域では小さい。以下,K+はTr~0.52で 平均0.08,9/』,Ca2+は0.06~0.14で平均0.09mg/』,Mg2+は0.02~0.12で平

均0.07mg/』となっている。

比較参考として日本各地における降水の平均化学組成を表2に示す。

今回の値をこの平均値と比較して承るとC’-,s042-で約33%,Na+,K+で

約30%,Ca2+で約10%,Ma2+で約20%となっている。すなわち全項目とも小

さな値となっている。このことは当流域が内陸部に位置していることと関係が

(5)

表1空中塩分定点観測結果

表2日本における降水の平均化学組成

半谷・小倉:水質調査法、丸善(1985)

あるものと考えられる。海岸に近い地域での観測例ではきわめて高濃度の塩分 が出現することが知られている。また,当流域の近接地域には人為的な多壁の ニアロゾル放出源が少ないことがあげられる。

観測地点 標高

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各地,点における各成分ごとの期間中の降下量,1日当りの降下量の値を表3

に示す。また図2は各成分ごとの等降下量線図である。

各成分の降下量をふると,C8-は小又川の中・下流域および森吉山側にそれ ぞれ5k9/城/day前後の降下量をゑる。上流域の六郎沢,土沢等は1k9/団

/day以下と極めて少ない。Na+もC`-と同様に下流域および森吉山西側斜面 に4~6k9/㎡/dayの降下量を示している。特に森吉山(山荘)の5.99kg/

hi/dayは注目される値である。上流域では2kg/脳/day以下と少ない。

so`2-とCa2÷は降下量の違いはあるが1(SO42-:5.61~37.47,Ca2+:0.53~

1.79kg/Idi/day)同じ傾向にあり,森吉山側に多蟄に降下し,小又川上流 域では少ない値を示す。Mg2+の降下量は0.22~1.80kg/kf/dayの間にあり 鐙的には少ないが小又川本川の中流谷中部に1kg/M/day以上の比較的高い 値が承られる。K+については全体的に微量であり,その地域差は認めがたい が,中流域の女木内地点では6kg/kli/dayと突出して大きい値を示す。この 女木内地点では他の成分も大きい値を示すことから注目される。

以上各成分の降下量をゑてきたが,総じて各成分とも中・下流域および森吉 山西側斜面に比較的多く降下し,小又)Ⅱ源流域ではその値は小さい傾向をも

つ。

なお,期間中における流域内の各成分の総降下量はC8-で,14.01ton,so`2- で58.77ton,Na+で13.23ton,K+3.11ton,Ca2+で3.50ton,Mg2+で,2.72

tonであった。

3-2河川の水質

小又)||流域内の本)''6地点,支川(沢)の出口11地点,湯ノ沢温泉水,温泉 水の流入前の計19地点において水質調査を実施した。観測分析項目は,水温,

電気伝導度,pH,流量および空中塩分と同様にC3-,s042-,Na+,K+,Ca2+,

Mg2+である(表4)。なお比較の意味で全国および東北地方の平均河川水質(表 5)と1976年に実施した当流域内におけるいくつかの観測例を示す(表6)。

一般的に東北地方の河川水質は火山や温泉等の地質的条件の影響を受けて他 の地方の河川よりSO42-やC`-が高い値を示すことが多く,それに対してCa2+

は低いことが知られている。

今回の観測結果ではso`2-およびC`-とも東北地方平均より低く,C`-では全

国平均をも下回っている河川も承られる。その他の成分についても同様なこと

がいえる.ただし,湯ノ沢の承が温泉水の流入の影響を受けてC’-,Na+,Ca群

が東北地方平均を若干上回っているにすぎない。温泉水の影響については湯ノ

(9)

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19

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1976年9月の値と比較してみると,C9-を除いて両者は比較的近似している が,C'~は全地点で1976年値を約1/2以下と下回っている。また,Na+でも支 川(連瀬沢,丹瀬沢,桐内沢)の値は低い。このことは流量との関係が大きい ものと考えられる。すなわち,今回観測された流量値は1976年値に比較して小

表5河川の平均水質(、g/』)

(半谷・小倉:水質調査法、丸善1985)

表6河川水質分析結果(1976.9.井上観測)

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20

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C0-やNa+のような循環塩でほぼ定常的に供給される物質では流量の増加にと

もなって希釈効果が現われるものと推定される。

4.考察

4-1空中塩分の起源について

空中塩分の起源としてa)海塩に由来するもの,b)火山からの噴出物あるい は地上のホコリなどが舞いあがったもの,c)石油その他の燃焼産物のような 人為的原因によって生じたもの,などが一般的に考えられる。

わが国は周囲が海洋に面しているため,海塩に由来するものの降下が著しい と考えられるが,やはり沿岸部と内陸部でのその差は当然あるものと推定され る。当流域は東北地方の内陸に位砥するため,海塩起源かそれ以外からのもの かを考慮する必要がある。そこで,両者を見わけるひとつの指標として,各観 測地点の各成分ごとに濃縮定数(海水中のある成分とC9-との当量比に対する 採取試料中のそれとの比)を求めてみた(表7)。参考として1976年9月に実施 した当流域の各地点での値と日本各地における平均濃縮定数を示す(表8)。ま た図3に当流域における各成分ごとの等濃縮定数値線図を示す。

SO42-の値は最高で63.04,最低で20.61,流域平均30.03でとなっている。

so`2-の起源は海塩にも多量に含まれているが,そればかりでなく,人為的に排 出される浮遊ぱい座中の硫黄酸化物や石油燃焼産物が雨水に捕捉されてso'一 となる結果,濃縮定数が著しく大きくなることもある(井上:1972)。当流域の so`2-は全国平均の29.5に近似する値であるが,本川上流域の士沢(63.04),六 郎沢(53.34)および森吉山山頂域(50.43)では海塩以外からの供給があったと十 分に考えられる。これに対して1976年時の値は全地点で10以下であり,平均で も4.9の値である。海塩に由来するものが比較的多量に降下したものと思われ る。このように空中塩分としてのSO42-の降下量は季節やその時点での気象条 件および発生量の多少等様衛な条件に左右されるものと考えられる。

Na+の値は0.98~4.04の間にあり,流域平均で1.68である。空中塩分や雨水 の主成分のひとつがNaC0であることから大部分は海塩起源と考えてよさそう である。しかし,本川上流域の六郎沢等の4以上の値から糸れぱ海塩以外から

の濃縮も考えられる。

Ca2+は7.91~52.77の間にあり,流域平均は11.61である。全国平均の41.0

からみてもその値は小さく,海塩起源のものも比較的多いと考えられるが,

(12)

21

表7小又川流域の各地点における濃縮定数

濃縮定数:(M/Cl)雨水/(M/Cl)海水 海水の当量比:SO4/C1=0.1031

Na/Cl=0.8652 K/Cl=0.0182 Ca/Cl=0.0379 Mg/Cl=0.1954

観測地点 SOi Na

Ca 2+ Hg 2+

ABCDEFGHIJKLMNoP 阿巻根桐森森森丹小女湯大森太六士 圭口士ロ

士ロ

山山 平郎 森内くく吉瀬 木ノ印 無山

線荘 田渕田沢J1沢沢滝内沢沢ム湖沢沢 256 躯羽犯訂躯卯羽羽妬如鍋羽 033 ●の⑤ ●●●●●●●●巳●●● 630 144 989123288822 727414128211 2122122131110142 ●●■■●●●●■p●●●●●● 1390699482388148 3618911304739008

53 11 11 11 929 307587083070 ●●●□●●●●●●●c ●●● 977 875 991761599415 199049571195 255 323425326342 ●●●●●●●●●■●● ■■の 詔過記詔露u記咀距躯的叫 511 511

流域平均

30.03 1.68 11.07 11.67 2.90

(13)

表81976年観測した当流域の濃縮定数と日本各地の平均濃縮定数

小又川流域は1976.9.井上の観測値

※北野:水の科学NHKプックス1969

so`2-と同様に内陸部では二次的供給源として土壌粒子の空中への舞い上がり

等海塩以外からのものも関与していることも考慮する必要がある。特に本川上

は域の40以上の値は注目される。

Mg2+は2.04~6.82の間で,流域平均2.90である。しかし,本川上流域等で は5以上の値がゑられることから海塩以外の供給も考えられる。

以上,各成分の濃縮定数からその起源についてみてきたが,総じて1976年時 よりその値は大きく,降下量としては少ないが濃縮定数値から承れば,海塩 以外の供給が大いにあったと推定される。とくに小又川上流域について顕著で ある。このことは今回の設置期間中の気象条件と関係があるものと思われる。

設置期間中の1987年7月22日~8月5日の間の天気は日本海側に多くの低気 圧が発達し,フェーン現象も出現するといった状態も続いたこともあって,当 流域周辺部の風向は南および東よりの風が吹いた時間も相当あったものと推定 される。すなわち日本列島内陸部を吹送されてきた結果,海塩以外のエアロゾ

Na

Ca 2+ Mg 2+

so

2-

小又川流域C①「PS

日本各地の平均※太平湖レストハウス湯ノ沢小滝丹,瀬沢平’田鷲ノ瀬森吉山(山荘)根森田阿仁.前田

000000000 434009601 641394830 1.82 ●■●●●●●●● 099368429 910122224 11 41.0 132524655 ●●●●●●■●● 000 5.3

●●● ヶIワニ句! 7011⑦2 12.0 29.5 785553511 ●●●p●●■●■ 嘔鈍配沁船飾蛆岨ね

(14)

23

三二 筆

篝二三1

軒 、

図鱸壇議似麗鰯鮴e剖汕中這和

僧風[か

<i二二

、、

`グシ

(15)

24

ル(空中塩分)の運搬もあったものと考えられる。また,地形iこよる影響も少 なからずあったと考えられる。小又川下流域や森吉山地の西側斜面は日本海か らの海塩の影響を受けやすく,その風下側にあたる小又川上流域では海塩の影 響は少なくなっていることも考慮する必要がある(井上・小林:1971)。

4-2空中塩分の河川水質に対する影響

冒頭でも述べたように河川水質の起源は空中塩分をはじめ,岩石・土壌・温 泉・動物・植物等の自然的条件によるもの,都市活動や産業活動等の人為活動 によるものが考えられる。これらのうち,河川上流域(とくに内陸部)の人為 的活動が緩慢な地域では空中塩分や自然的条件による寄与が大きいと考えられ

る。

内陸部に位置する小又川流域における空中塩分の河川水質に対する影響をま るために空中塩分降下量と河川の溶存成分量からその寄与率を算出した(表 9)。なお,参考資料として1976年9月に観測した巻渕地点(本川下流部に位 置し,こまた橋より約2.5h、上流)における寄与率も示した。この場合,河川

(支沢)流域に降下した空中塩分は設置期間中にすべて採水地点まで到達する という前提で算出してある。これには比較的循環が速いと推定されるCムNa,

Ca,Mg等が目安となりうる。

成分別でその寄与率の大小について森ろと,C0-では森吉沢の13.9%が最大 で2.3%の湯ノ沢が最少である。温泉水の混入のある湯ノ沢を除いて承ると,

桐内沢の13.4%,惣瀬沢の13.1%連瀬沢の10.5%が高い値を示している。これ らの支沢はすべて森吉山側の支沢である。SO42-は惣瀬沢,桐内沢,連瀬沢がそ れぞれ117,111,104%と100%を越えている。その他の支沢を染てもやはり森吉 山側の支沢に大きな値が承られる。Na+は桐内沢の13.4%から湯ノ沢の2%の 間にあるが,10%を越える惣瀬沢,連瀬沢などの流域は森吉山側である。K+は 約半数の支沢での降下量が極めて少なく算出不可能であるが,降下量のある流 域の寄与率は比較的高い。桐内沢の77.3%をはじめ連瀬沢の52.6%など森吉側 の流域に翠られる。Ca2+は本川最上流の六郎沢の18.5%が最大である。惣瀬 沢や森吉沢等も10%を越えているが,大印沢のようにやはり本川上流域に位置 する支沢でも8.2%と比較的大きい値である。このことは最上流域では空中塩 分以外からの寄与が大きいと考えられる。Mg2+は連瀬沢の30.6%を最高に10%

を越える流域は森吉沢,桐内沢,惣瀬沢である。

調査対象流域の最下流にあたる「こまた橋」の値は,SO42-の70.2%,K+の 30.9%,Mg2+の13.1%,Na+の10.9%,C0-の9.3%,Ca2+の7.5%の順であ

(16)

25

表9小又川流域における空中塩分の河川水質に対する寄与率

平均(弱ノ1kを86

厘頭可■丙両■扉、■而汀ロ■面匡斫FnE日?■ロ■面■厨、■颪莊■■両

ⅡI ロロ3.,18700 1117.1

:空中塩分降下蛍(Kg/day)

:河水中の溶存通(Kg/day)

:寄与率A/B(%)

JJj ABC くくく

流域名 漉域面積 (、)

Cl (A) (B) (C)

so へ一

(A) (B) (C)

Na (A) (B) (C)

六郎沢 大印沢 渦ノ沢 女木内沢 時戸沢 小施沢 連瀬沢 丹瀬沢 森吉沢 惣瀬沢

桐内沢支沢平均(渦ノ沢を除く)

21

97576319050 巳cc●●、●勺●白● 41486637052 躯禰塑姻鉛985368 54429 ●●■●●●①ゆ己●● 42247519112

麺油麺剛翅錨詞皿、噸煙 ●●●句●●●●●●● 87703252086

111 69265204333

8.6

●●●c●●●●●●● 73357555914 12122

96605735380 670425劃蛆胆99 B●●ひ●●●0■□■ 28844808269

哩姻函卿銃哩翻魍蝿別妃

へ。ワ】戸、1。”InUpuPD口〉、臼のg

11 48302611

69.1

36 49798044171 5●●●●●●CB●■ 46012148810

妃弱配調鋼皿飽弱媚酊的 ●●●■●。●●巳①■ 84939900643

48376258328 W鋼則祠釦弱仙皿肥脆旧 ●●印●①●⑪●●DO 07275492856

111 86244514233

8.4

●じひ●●■●●0B● 96039043034

こまた楓 266.8 875.1 9448.8 9.3 3919.3 5583.4 70.2 827.1 7587.7 10.9 巻淵檎 254.0 4074.0 8139.0 “、6 863.0 1870.0 46.1 527.0 3084.0 17.1

(A) (B) (C)

Ca 2+

(A) (B) (C)

Mg 2十

(A) (B) (C) 伽考

||嘔艸趣一w|||函 埋識、、噸羽而訂、塑則 ●●●0●●■●●●● 48719547120

45.7

||、鏥蝿一評一一一雨 理Ⅳ507269997

●●●●の■●●●●● 28318908383

12113132

旧随皿劉帥蛇飽枢鯛的調 ●●◆DB●●●●●● 77634989504

11 88072244047

8.0

●●●□●●●●●●● 52556240926

11 7971044604麹

のの●●●●●●●■■ 196161|ひ6526 日Ⅱワ&⑥⑤11可1

QJP0つ】18、□刈冊〒I、岳CQ70八田nUnUβ刊Au八竹Ru〃③午I臼】Q⑭n回 ●●●●の●●の●●■ ワー1凸〔x)呵邑、n》[U奎几刊一ハリーnU70《u〕

111

10-8

64367603812 ●●●■●▲●●●■● 88191468111

杣温泉影轡する築落1戸人家無し人家無し人家無し人家無し人家無し合流点に築落有り下流域に架落有り中流域に15戸の集落

282.8 916.2 30.9 234.8 3M9.6 7.5 181.4 1388.6 13.1 調査流域の股下流 1358.0 1213.0 112.0 192.0 859.0 22.4 1976年9月の値

(17)

26

る。流域の最下流とし、うこともあり,空中塩分以外,とくに人為活動などの寄 与麹も多いと思われるが,上流域の支沢より空中塩分の寄与率が高いことが注 目される。ちな率に1976年当時における巻渕地点での各成分の寄与率を承る と,so&-が46.1%,Mg2+が22.4%,Na+が17.1%,CO-が44.6%,Ca2+が 100%以上となっている。これに比較して今回の値はSO42-を除いて低い値と なっている。このことは,空中塩分採取期間中の降雨量が流域平均で1日当り 12mmと比較的多く(1976年当時は1日当り約6m、,当流域に輸送される途中 でウォッシュアウト等により除去された分も相当あったと推定されること,更 に今回は河川流量も増大しており,土壌など他の因子の影響も,若干あったも のと推定される(1976年時より今回の河川水質,とくにC`~などは流量増によ り希釈効果があったと考えられ,全般に低い値であったが,空中塩分の降下鐙 が少ないため,相対的に寄与率も小さな値となっている)。

湯ノ沢での寄与率は全成分とも全支沢中最低の値であるが,これは温泉水の 混入による影響である。

今回の当流域の河川水質に対する空中塩分の寄与率を支沢平均(湯ノ沢を除 く)で駆ると,C9-で8.61%,so`2-で69.1%,Na+で8.4%,K+で45.7%,

Ca2+で8.0%,Mg2+で10.8%となる。SO42-とK+を除くと他は1割かそれ以下 の割合である。また,森吉山側の支沢にその寄与率が高く見積られている。こ のことは地形,とくに標高と降下量との関係,あるいは流域面積と河川流量

(比流量)および河川水質との関係を吟味しなければならないと考えられる。

わが国の河川水中の元素含有量を規定する因子のうちで空中塩分(雨水その ものの成分とドライフォールアウト)が河川水質に対する寄与量を北野ら(北 野康:1984,地球環境の化学,裳華房)が推算している。それによるとC9-で 53%,Na+で46%,K+で61%,Ca2+で31%,Mg2+で53%と見積っている。ほ ぼ50%の寄与率である。この値には沿岸部の値も含まれているであろうから当 流域のように内陸部に位厩する流域と相違し,大きな値になることは当然と考 えられるが,これを考慮しても今回の観測は低い値である。他の因子からの寄 与量を把握する必要がある。

5.まとめ

以上,今回の調査観測で得られた結果を要約すると次のようになる。

①内陸部に位置する小又川流域における空中塩分濃度の値は全国平均値と 比較して約3割以下の値となっている。

(18)

27

③空中塩分濃度の値は小さいが,濃縮定数値からZAると海塩以外からの供

・絵が大きく関与しているものと考えられる。とくに最上流域にあてはま

る。‐

③=空中塩分の降下量は季節や気象条件および地形等に大きく左右されてい

6。■CD・

るものと考えられる。とく}こ今回の観測では南東方向からの風系であり陸 上を吹送する風によって輸送された可能性がある。

④河川水質に対する空中塩分の寄与率は温泉水の混入がある場合,きわめ

て小さい値となっているが,混入の無い支川(沢)でもその寄与率は約1 割かそれ以下の割合である。他の因子からの寄与量の把握が課題である。

以上であるが,次のような問題点も指適される。

①空中塩分が降下してから流域末端まで到達するまでの時間的把握。この

推定|土きわめて困難と思われるが,1年間以上にわたり継続観測を実施

し,その物質収支から推算する必要がある。

②今回は流量観測および河川の水質分析が1回の永の測定であること。す

なわち,空中塩分採取期間内において数回の観測を実施する必要がある。

③流域内で空中塩分採取地点が少ないこと。これにはモデル的に小流域を

選定し,密度を高める方法が考えられる。

④地形と卓越風向との関係および空中塩分の輸送中の除去効果の把握。こ

れには当該流域の承でなく広範囲での気象資料による解析が必要である。

⑤流域面積と河川流量(比流避)および河川水質との関係の把握

などがあげられる。しかし,今回は河川水質に対する空中塩分の寄与率を目

安として実施したものである。今後は前述の問題点を是正しつつ調査研究を進

めていきたいと考えている。

本稿を作成するにあたって,水質分析に便宜をはかって頂いた,武蔵野女子

学院の桑原正見氏に心からお礼申しあげます。

(この報告は,昭和62年度法政大学特別研究助成金の一部を使用したもので

ある)

井上・小林(1970):渡島半島・大沼流域における塩素鮭収支に関する研究,資源研奨報.参考文献

74.65~71・

井上・小林(1971):東北地方北部における雨水中の塩素イオン濃度分布と地形との関係

について.資源研蕊報,75.73~80。

(19)

28

井上泰生(1972):房総半島における雨水中の化学成分について,文部省特研(1)水資源

(人為にともなう流域水収支の変化に関する研究一代表者・三井嘉都夫)報告醤,

65~74・

井上・小林・東郷(1986):近江盆地周辺地域における風送塩の降下特性について。法政 大学多摩研究報告,1.37~65・

菅原・半谷(1950):菅島の地球化学的研究(第2,3報),日本化学雑誌,71.52~54,

,0~123゜

後藤達夫(1966):三陸沿岸における雨および潮風によって陸地に運ばれる塩分につい て,岩手県自治連絡協議会報告,49~119・

菅原・半谷(1964)地球化学入門,丸善。

北野康(1969):水の科学,NHKプックス 角皆静男(1972):雨水の分析。識談社。

磯野謙治編(1979):大気汚染物質の動態東京大学出版会,

鈴木武夫編(1980):大気汚染の機榊と解析,産業図密,

日本気象学会(1981):ニアロゾル特集⑪気象研究ノート,142・

北野康(1984):地球環境の化学,裳華房。

半谷・小倉(1985):水質調査法改訂版,丸善。

法政大学第二教養部 東京都千代田区 (1988年9月22日受理)

16

参照

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