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調 査 報 告

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Academic year: 2021

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 中国の長 は、全長6,300 k m で、アマゾン川、ナイル川に ぐ世界第3 の長い川であり、源流は 青海省のタングラ山 で、多くの 流から水が流れ み な水に恵まれている。中国では、北部地方 では水不足に まされ、長 の水を北部に き 「南水北調」政策が実行に されている。北京や天 津に き 東部ルートや中央ルートは 水が 通して流れているが、西ルートは水不足の 河と接

する計画であるが検討中である。

 長 を見てみたいという直接の動機は、ある 行会社からもたらされた長 クルーズのパンフレッド である。 リアの「 昌からの下流域の観光運行を許可しない」との中国政府の 定により、重 から上海までの1,340キロメートルの長 下りはもう二度とできなくなるとの情報である。つまり、重

から山 ダム、 昌までの 下りの観光クルーズは認めるが、それ以降の 昌から上海までの下流 域のクルーズは認めないとの通達である。

  の長 視察の動機は、政府の 止通達の理 を知りたいということである。 が、原因か、長 下 流で か問題が こったのか、水量の減 あるいは環 汚染など、 問が く。そうした直接的な動機 とは別に、そもそも、中国の最も長く、 かな水量を る川がどのようなものかを見てみたいという

な動機もある。そして、途中に建設された ダムとはどのようなものかが知りたい等々で、長 に 出 いた。

出所:h t t p s : / / j a .wi k i p e d i a .o r g / wi k i / % E9 % 9 5% B7% E6% B1% 9 F(2016年12月10日 覧)

 以下、長 を重 から上海までの長 下りの視察報告である。

調 査 報 告

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の の 1 の 長 の の の

(1)重慶市

 重 市は、長 上流の 川 地の東部に 置する政府が直接管理する直 市であり、人口は約3000 万人で、中国の都市の中で最も多い。広さは、北海道より広い面積を持つ。重 市は、内 部の工業化 の重点都市であり、重工業や軍 産業など長 に沿って多くの工場が見られる。現 では、自動車産業 が主要産業となっており、スズキ自動車の合 企業も見られる。長 は、物流の大動 となっており、

従来3000トン の の運 であったのが、 ダム 成後は、1万トン の も可能となり、内 部の国際コンテナターミナルでもある。 的には、夏は く、 が多い。

の ク ー の の

(2)三峡地域

  川 地を けたその中流域に がある。地 変動によってできた は断 絶 の3つの が

19 2 k m にわたり いている。上流から (くとうき う、8 k m )、 ( き う、45 k m )、西

(せいり うき う、66 k m )との見事な景観が見られる。長 の 地域の最下流にある第 の である西 は、かつて、険しい断 で流れが急で、 も多く、通行の難所と知られていた。

ダムは、西 の中心部にある 昌市 に建設された。現 、ダム建設により水 も100メートル 以上上昇し、 ったりした流れになっている。かつて、地 変動によってできた の見事な めが見

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の の の

の の の の

の プ

ク の

られたが、100メートルもの水 の上昇のため、景観の見事さ・雄大さの 力は減ってしまった。

部では、川の水は青 であり、汚れている じはしない。しかし、 き通るといった 明さではない。

基本的に、 山でできており、 水により、 水が流れ という環 にない。しかし、時々、山 れ のような場所も見られる。西部大開発の目的に環 保護が掲げられているが、 林によって 化を進め ていることがわかる。

(1)三峡ダムの役割

山 ダムは、19 9 4年12月に 工し、15年後の2009 年に 工した。全高は185 m 、全長2309 m 、総 水量は39 3億m 3(日本全体のダム総 水量の2 相当)、年間発生電力量は850億k Wh (中国の電 の 1割弱を える)、総事業費は2039 億元 約3 の巨大ダムである。

  ダムには、3つの役割がある。洪水調 (治水)、発電、水運・物流である。長 流域、特に 昌市を け、平野部になると洪水に まされていた。水量を調 し、 水、放流により平野部の洪水を コントロールする治水の役割である。また、西部大開発政策の目玉事業の「西電東 」の一環でもある。

水力発電で発電した電力を経済成長の著しく、電力不足の東部沿海部に 電するというものである。

 長 は、 大なる物流ルートとなった。 ダム建設以前は、長 は、中国の重要な工業都市である

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重 まで、最大3000トン の の運 であった。しかし、ダム建設により、1万トン の が 行できるようになった。5段階のシップロック( 門 )方 により、段階的に水 を調 し、大 を運 できるようになった。

 ダム本来の役割とは別に、巨大なダム建設により、観光地となった。 めがよい山の上に展望台やジ オラマの資料館を設置して、多くの観光客が訪れていた。年寄りでも来られるように長い 外用の ス カレーターも設置してあった。

(2)三峡ダム立退き住民

 ダム建設に当たっては、多くの 民を させることになった。120万人以上の 民が を いら れた。山の上部に を られて、新たな開 や不利な をせざるを得なくなった 民も多い。 田 での農地 、 の 、 ( の かけなど)の 取、石 の 、 業にも従事している。観光 客 けの 産物の製造、 などもある。都市に出 に行き、家 へ りするといった 者も多い。

交通手段は、 歩、あるいは 、運が ければ、道 ができている場合もあるが、一 的に、交通手段 が発達していないため、自 自足的生活も見られる。 み水は、川から、あるいは 水からの家もある。

ただ、村ごと、 した場合、従来なかった学 が られた例もある。

の 々と 々

(3)三峡ダムの問題

  ダム建設の問題点として されるものに、過去の歴史的 産をダムの に水 させ消 させた ことやそこに 民の農地や産業、生活を したことがある。そして 業に従事している 民は、

水深が深くなったことで、 量の減 を いている。 ダムには、 の通り道( 道)を らなか ったが えに、 の減 も 念され、 ースコ イルカなど な の絶 が 念されている。

 ネット上では、ダム の 念も載っている。 ダム地域は、 川大地震など、地震の多発地 で もあり、大量の水量の 水で地 変動を こし、地震を 発させるのではないかとの 念もある。また、

上流から流れ出た の 積によるダムの の 念も されている。また、流量や水の流れをコン トロールすることで、川の 化 用を減 させ、水質汚染、森林開発による自然 などの問題も 念 されている。

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の と

(1)平野部の長江

  の下流の状況は、農地で が ったりとはべり、農 業の 子が見られたというが、現 では、工 場の立地や建築資 などの運 になっていたり、また、 い 防(自然 防)が川に沿って られて おり、 防の 化のためのポプラのようなまっすぐに生える木が 林されている。そのため、その こ うの 子は から見えないが、 平野で、農地が広がっている な農業地 とのことである。 水 の長 は、 が 積し、川 が 々に高くなり、平野部の農地より高い所を流れているとのことであ る。これでは、水 が高くなれば当然、洪水は容易に こりうる。平野部では、お米など二 など可 能であるが、当然味は ちる。

 水の が、ダム通過以前と以降では、異なる。 地域では、青 であり、汚れている じはしない が、 昌を過 るころから平野部に入りと、川の水は 水といった 系の水となる。ダムに 積した を 力な放水によって き出している可能性もあり、また 流からの を だ 水が流入して いる。また、平野部に入ると長 の川 は広く、流れも ったりとなり、河岸の景 は 調になり、観 光的な見どころはなくなる。河岸には、 利や など建築資 の置き場や積 場所になっている。下流 の河岸は、 の通行によるさざ で、 々に り取られ、 されている。 流は、 の流入により 水深が くなり、川 は上昇してくる。ごみも目立ってくる。

と の の

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(2)洪水について

 長 流域は、しばしば洪水に見 われる。長 中流域にあり、工業や政治、交通の中心である武 は、

2016年7月、大量の長 で、 に水があ れた。ビルの4階くらいまで水につかったところもあると のことである。軍 が出動し、 を ったり、ダイナマイトの 発で川の流れを変えるなど対策に当た った。長 流域の大洪水の原因は、①地球温暖化による 変動による大量の長 や 大な台 による、

②これまで洪水を 減する治水の役割を果たしてきた 流域にある が、 水の流入により自然 積 し め立てられ、治水の役割が減 した。③さらに、経済開発によりため など 立てられ、マンシ ン建設や工業用地などに用いられたことなどが、長 流域の大洪水の原因として考えられる。

の の 2 1

の長

 長 下りの直接的な動機である「 リア・ 昌からの下流域の観光クルーズを許可しない」とい う政府通達は、以下のような理 が考えられる。

 第1に物流の 先である。 に通るコンテナなどの 物 、 や 石など建築資 や石 などの運

、タンカー、自動車運 も見かけた。 する物流ルートを、経済成長を 先させて、 保する ということである。第2に、安全の 先である。交通量の増加に伴って、河川事 を けるため、観光

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客 の運行を取り止める。中国人の所得上昇に伴い観光客が増加し、観光クルーズが増加し、観光 の 不正 造なども こり、事 が増加した。2015年6月、不正に 造され、収容オーバーの観光客を せて、横 を受けて した「東方の (観光 )」が多くの死 者を出した。

 そもそも、下流域は、 調で 景な景 が多く、面 みに欠けるので、見所のある とダムのク ルーズを観光の目玉として利 を上げるという観光方 に 換したと考えられる。

 長 沿いの中国の大都市である重 、武 、南京、上海とみてきたが、 い建物を し、新たな高層 に建て える、都市 造中であった。道 は自動車で し、大 汚染で、どこに行っても で いた。大 汚染の影響によるのか、青空に太陽ということはなく、常に でおり には適さない状 況であった。

 長 が、巨大な物流ルートになっている。特に、 ダムの建設は、ダム上流部の水深を100メート ル以上上昇させ、1万トン の の 行を可能にし、重 や武 のような内 部が上海の を通じて 直接に海外とも接 させ、国際物流も可能となった。一方、長 は、大いなるドブ川といわれる ど、

環 汚染が進行しているが、川下へ行く ど ミが流れている。また、途中の長 沿岸部には多くの工 場が営業し、農地も化学 料など使用されていることを考えると、目に見えない汚染物質が、 まれて いることは予 できる。しかし、 流の長 下りをしている限り、水質については 認できない。

 中国が、環 保護のパリ 約の署名国になったことを考えると、中国は、環 問題の深刻さがに き、対策に り出さざるを得なくなったのであろう。

 最後に、川 が広く、 ったりと流れる長 下流の 日は美しかった。

(あきやま け じ  川大学経済学部教授)

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参照

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