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鈴木嘉吉

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Academic year: 2021

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『 平城宮出土墨書土器集成 Ⅱ』 を

,奈

良国立文化財研究所史料第31冊としてお 届けす る。

昭和58年に上梓 した『 平城宮出上墨書土器集成1』

,幸

い にして大変御好評 をいただき

,各

方面 において活用 されてい る。今回は

,そ

の続編 として平城宮跡 か ら出上 した もの約1,100点を と りあげた。

 

ほ とん どは『 集成I』 以後に出土 し た ものであるが

,一

部前回 に報告 した分の補遺 と

,濤

辺文一氏のご好意によ り昭 和3年および7年に岸熊吉氏が掘 り出した墨書土器を掲載 した。

新 しくと りあげた ものは

,す

べてまだ報告書を出すに至 っていない ものである。

本来出土遺物の公表は

,遺

構 との関連を充分検討 し終 えたのち

,発

掘調査報告書 の中でとりあげるのが望 ましい。あえて

,単

独の史料集 として出版す るのは

,木

街 をは じめ発掘文字史料が

,そ

れ 自体 として も

,平

城宮の研究 に大変重要な役割 を果たす と考えるか らで

,一

日も早 く大方の利用に供 しようとす るものである。

したが って

,出

土遺構の説明はきわめて概括的な ものにとどめてい ることをご了 承い ただきたい。

今回掲載 した ものの内容は多岐にわたるが

,式

部省や兵部省の官衛比定 に重要 な意味を もつ「式曹」,「兵部」,「兵厨」,また今 までの文献史料にはみ られない 付属機関であ る「 内木工所」な ど

,新

たな史料 も含 まれてい る。

『 集成 I』 を出版 した ころは, 平城宮跡か ら出上 した墨書土器は2,000ザ点程度 であ ったが

,そ

の後の発掘調査によ り, 3,000点 をこえるに至 ってい る。

 

とくに 平城宮東方の南北幹線水路 であ るS D 2700(通 称東大濤

)の

発掘を荻次 にわたっ て実施 したことが文字史料の大幅な増加をもたらした。

平城宮跡 内の発掘に加えて

,最

近では

,平

城京での発掘調査 も年 々増加 し

,す

でに1,000点をこす墨書土器が出土 してい る。 最近話題の長屋王邸跡か らも遺跡 の性格を検討す る上で重要な墨書土器の出上をみ るなど

,そ

の重要性が高 まって い る。

 

これ らを含めて

,当

研究所で保管す る墨書土器は 4,000点 をこえ

,今

後 も なお増えつづけるもの と考 える。

これ らは本史料集に引き続 き刊行 して大方の便に供 したい と考えてい る。別の シ リーズで進めてい る「 平城宮木簡」 とともに

,平

城宮研究の史料 としてい っそ う御活用いただければ幸いであ る。

平成元年 3月 1日

奈 良国立文化財研究所長

鈴 木 嘉 吉

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