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その他のタイトル San Remo Manual on International Law applicable to Armed Conflicts at Sea (5)

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(1)

『海上武力紛争に適用される国際法サンレモ・マニ ュアル解説書』(五・完) : 人道法国際研究所が 招集した国際法学者と海軍専門家のグループによる 起草

その他のタイトル San Remo Manual on International Law applicable to Armed Conflicts at Sea (5)

著者 竹本 正幸, 安保 公人, 岩本 誠吾, 真山 全

雑誌名 關西大學法學論集

巻 46

号 3

ページ 634‑670

発行年 1996‑09‑30

URL http://hdl.handle.net/10112/00024553

(2)

序 説 略語表 第 一 部 総 則 第 一 節 法 の 適 用 範 囲

第一︳節武力紛争と自衛に関する法

第 三 節 安 全 保 障 理 事 会 が 行 動 を と っ た 武 力 紛 争 第 四 節 海 戦 の 区 域 第 五 節 定 義 第 二 部 作 戦 海 域 第 一 節 内 水

︑ 領 海 お よ び 群 島 水 域 第 二 節 国 際 海 峡 と 群 島 航 路 帯 通 航

関 法 第 四 六 巻 第 三 号

パラグラフ

1 4

2 2 ) パラグラフ

2 3

3 3 )

︵パラグラフ1i2)

︵パラグラフ

3i

6)

︵パラグラフ7

9)

︵パラグラフ

1 0

1 2 )

︵パラグラフ

1 3 )

真 岩 安 竹

﹃海上武力紛争に適用される国際法サンレモ

本 保 本

吾 人道法国際研究所が招集した国際法学者と海軍専門家のグループによる起草

マ ニ

ュ ア

ル 解

説 書

﹄ ︵

五 ・

完 ︶

一四六

公 正

六 三

四 ︶

人 幸

(3)

一 四 七

六三五

第三節排他的経済水域と大陸棚 第四節公海と国家管轄を越える海底

第一ー一部基本的規則と攻繋目標の区分

第 一 節 基 本 的 規 則 第二節攻撃に際しての予防措置

第一二節攻撃を免除される敵国の船舶と航空機

第四節その他の敵国の船舶と航空機 第五節中立国の商船と民間航空機 第六節民間航空機に関する予防措置 第四部海上における戦闘の方法と手段 第 一 節 戦 闘 の 手 段

︵ パ ラ グ ラ フ

7 8 92 ) 第 二 節 戦 闘 の 方 法

︵ パ ラ グ ラ フ

9 3 ー 1 0 8) 第 三 節 欺 腑

︑ 奇 計 お よ び 背 信 行 為

︵ パ ラ グ ラ フ 1 0 9 1 I l l )

︹ 以 上

︑ 第 四 六 巻 一 号

︺ 第五部攻撃に至らない措置︵インターセプション︑臨検︑捜索︑針路変更および拿捕︶

第 一 節 船 舶 と 航 空 機 の 敵 性 決 定

︵ パ ラ グ ラ フ

1 1 2

1 1 7 )

第 二 節 商 船 の 臨 検 と 捜 索

︵ パ ラ グ ラ フ

1 1 8 ー 12 4 ) 第三節民間航空機のインターセプション︑臨検および捜索︵パラグラフ

1 2 5 ー 13 4 ) 第 四 節 敵 国 の 商 船 と そ の 貨 物 の 拿 捕

︵ パ ラ グ ラ フ

1 3 5 ー 14 0 ) 第 五 節 敵 国 の 民 間 航 空 機 と そ の 貨 物 の 拿 捕

︵ パ ラ グ ラ フ 1 4 1 ー 1 4 5 ) 第 六 節 中 立 国 の 商 船 と そ の 貨 物 の 拿 捕

︵ パ ラ グ ラ フ

1 4 6 ー 15 2 ) 第七節中立国の民間航空機とその貨物の拿捕︵パラグラフ153ー158)︹以上︑第四六巻︱一号︺

第六部被保護者︑衛生輸送手段および衛生航空機 一般 規則 第 一 節 被 保 護 者 第 二 節 衛 生 輸 送 手 段 第 三 節 衛 生 航 空 機

︵パ ラグ ラフ

34

1 35)

︵パ ラグ ラフ

36

13

7)

︹以 上︑ 第四 五巻 五号

︵パ ラグ ラフ

3 8 ー

4 5 )

︵パ ラグ ラフ 46 )

︵パ ラグ ラフ 47 ー5 8)

︵パ ラグ ラフ 5 9 ー 66 )

︵パ ラグ ラフ 67 ー 8 1 )

︵パ ラグ ラフ 72 ー 7 7 )

︹以 上︑ 第四 五巻 六号

︵パ ラグ ラフ 15 9ー 16 0)

︵パ ラグ ラフ 16 1ー 16 8)

︵パ ラグ ラフ 16 9ー 17 3)

︵パ ラグ ラフ 17 4ー 18 3)

︹以 上︑ 本号

﹃海上武力紛争に適用される国際法サンレモ・マニュアル解説書﹄︵五・完︶

(4)

注解

被保護者︑衛生輸送手段および衛生航空機

1 5 9

.パラグラフ

1 7 1

に規定する場合を除くほか︑この部の規定は︑傷者︑病者および難船者の取り扱いならびに衛生輸送手段に関す る詳細な規定を含んでいる_九四九年のジュネ—ヴ第二条約および_九七七年の第一追加議定書の諸規定からいかなる意味にお 船者の保護に関する詳細な規定をすべて本文書に導入することはしないと決定した︒海上における敵対行為が最も大きな不明確性

を有する分野であるので︑それに適用される法に本文書は専念する︒しかし︑海上における傷者︑病者および難船者に適用される 法は︑依然︑ジュネーヴ第二条約および第一追加議定書により規律され︑それらの条約規定は︑十分に明確である︒したがって︑

本文書第六部の規定は︑それらの条約規定への追加または説明とみなされるぺきである︒この点に関する唯一の例外は︑パラグラ

1 7 1

であり︑同パラグラフは︑ジュネーヴ第二条約とは異なる規則を勧告している︒

1 6 0

.人道的目的のため︑紛争当事国は︑人道的目的と両立する活動のみが許容される水域を海上の︳定の区域に設定するよう合意

することができる︒ 159 

. 

ラウンド・テープルは

一九四九年のジュネーヴ第二条約および第一追加議定書で見い出せるような侮者︑病者および難 注解

いても逸脱するものと解されてはならない︒

第六部

一 般 規 則

(5)

本節は︑海上において交戦国または中立国の権力内に陥ったすぺての者の取り扱いに適用される︒

﹃海上武力紛争に適用される国際法サンレモ・マニュアル解説書﹄︵五・完︶ 前置きの説明

第 一 節 被 保 護 者

らないが︑それは︑人道的合意の濫用とされるからである︒ なかった︒設定された場合は︑この水域は︑無期限に存続する必要はなく︑合意された期間だけ存続すればよい︒

参加者は︑いずれの種類の軍事的活動がこの水域内で許容されるべきで︑いずれが禁止されるべきかを長時間にわたり議 論した︒水域を設定した目的である人道的作業の実施に必要な活動︑例えば︑傷者の病院船への移送を行なう軍用ヘリコプターの 飛行は︑当然許容されるということを合意するのは容易であった︒しかし︑実施中の人道的活動を害する行為はこの水域内では行 なってはならず︑当然ながら︑合意の条件に明確に反するいかなる行為も行なってはならないことも合意された︒さらに︑潜水艦 の聖域としての使用のように︑水域設定のための合意された目的と両立しないいかなる方法によってもこの水域は使用されてはな

160 

160 

ことが有用であろうと専門家は考えた︒この﹁

Re dC

ro

ss

 

B

o x

﹂は︑傷者の交換のために設定されたが︑他のいずれの人道的目的 合意が必要とされるものの︑特定の方式をとる必要はなく︑この﹁

Re dC

ro

ss

 

B

o x ﹂の場合は︑文書による合意はなされ であっても可能であろう︒

160 

B o

x ﹂に触発されたものである︒フォークランド︵マルビーナス︶諸島北方の公海上に︑直径約二

0 海里の海上中立水域が設定さ

れた︒この水域は︑特に︑イギリスとアルゼンチンの傷者の交換を可能にした︒

ジュネーヴ第二条約にこの種の規定は存在しないが︑人道目的のため︑このような可能性の検討を紛争当事国に奨励する

1 6

0 .

1

本パラグラフは︑

一 四

︵ 六

三 七

一九八二年の南大西洋における紛争中にアルゼンチンとイギリスによって合意された﹁

Re dC

ro

ss

 

(6)

162 

注解 管轄権に服するという自明の事実を示している︒したがって︑一旦上陸しても︑権限のある機関が︑例えば︑それらの者が捕虜として抑留されるか︑安全上の目的から絶対的に抑留が必要とされるような文民であるか︑あるいは︑解放されるぺきかを決定するまでそれらの者は留め置かれることになる︒それらの者の尊重と保護は︑合には︑不必要な収容を回避するため︑可能な限り速やかにその地位の決定がなされなければならない︒1 6 2

.病院船の乗組員を構成する者は︑これらの船舶で勤務している間は︑捕えることができない︒救助用舟艇の乗組員を構成する

者は︑救助活動に従事している間は︑捕えることができない︒

病院船の乗組員が捕えられることから保護されるのは︑ジュネーヴ第二条約第三六条一項に由来する︒この保護の背景に

16. 1 

161.1 注解

一旦上陸しても継続されるものとし︑特に文民である場 161.交戦国または中立国の権力内に陥った船舶および航空機の上にある者は︑尊重され︑かつ︑保護されなければならない︒海上

にある間および後にその者の地位が決定されるまでの間︑これらの者は︑自己に権力を行使する国の管轄権に服さなければなら

一の当局の権力内にある者は︑尊重され︑かつ︑保護されるという一般的な人道法規定を繰り返

したものである︒このことは︑それらの者をいずれの方法によっても不当に取り扱うことができず︑当該の当局は︑公務員がそれ

らの者を適正に取り扱うことを確保する義務を課され︑さらに︑それらの者が健康な状況に置かれることを意味する︒加えて︑そ

れらの者のいずれかが治療を必要とする場合には︑当該個人の必要に応じて︑かつ︑いかなる不利な差別もなしに治療が与えられ

なければならない︒

第二文は︑海上にある間およびそれらの者の地位が決定されるまでの間は︑それらの者が海上でその権力内に陥った国の

一 五

(7)

民のいずれであるかによって異なる︒

︵ 訳注 ︶

ー文民は︑交戦国軍艦に引き渡されないし︑捕えられない︒しかし︑これらの者が敵対する軍隊の権力内にある場合は︑ジュ

( 2 3 2 )  

ネーヴ第四条約と第一追加議定書が適用される︒

︵ 訳注 ︶

ー軍隊の構成員は︑敵対する交戦国の軍艦に引き渡される︒ただし︑それらの者が移動できる状態にあり︑かつ︑当該軍艦が

必要な医療上の手当を行なう十分な便益を提供できる場合に限る︒それらの者が敵の手中に陥った場合には︑捕虜となる︒ 6

2 .

4  

162 

当初︑本パラグラフの条文は︑救助用舟艇の乗組員を病院船の乗組員と同一に扱うものであった︒しかし︑救助用舟艇の

乗組員の地位について︑ジュネーヴ第二条約にはいかなる指示もない︒その救助用舟艇が中立国に属するならば︑敵対行為を行

なった乗組員のみを抑留できる︒交戦国の救助用舟艇の乗組員を保護する理由として考えられるのは︑病院船乗組員を保護する理

由と同じ︑つまり︑乗組員は救助用舟艇を運航可能にしておくために必要だからであるけれども︑このような舟艇に配置される要

員の大部分は︑一時的にそこで勤務する志願者である旨指摘された︒交戦国が乗組員を構成するそのような者を捕えたいと望む別

の理由もあろう︒しかし︑救助用舟艇の乗組員が救助活動に従事している間は︑いずれにしても保護されるべきであると考えられ

た︒﹁従事している﹂という文言は︑救助活動を遂行しなければならない海域へ移動している時にも保護されることを示すために

使 用 さ れ た ︒

16

. 

2 

( 2 3 1  

IC

RC

  Co

mm

en

ta

ry

  t o

C 

CI

I  e d

.   P i

c t e t

 

(

前 掲

書 (

l )

p .  20 4.  

病院船に配備された宗教要員と衛生要員の地位は︑パラグラフ

1 6 4

で 規

定 さ

れ る

一 五

六 三

九 ︶

ある理由は︑病院船が常に運航可能であることを確保するにあり︑乗組員が奪われるならば︑そのような運航は確保できないであ

ろう︒乗組員が一時的にその船舶を離れる場合でも︑または︑船上に病者や傷者がいない時にも︑この免除は継続する︒乗組員が

( 2 3 1 )  

病院船にもはや配属されなくなった時に︑この免除は終了する︒

病院船上または救助用舟艇上にある傷者と病者に関しては︑その者の地位は︑それが文民︑軍隊の構成員または中立国国

﹃海上武力紛争に適用される国際法サンレモ・マニュアル解説書﹄︵五・完︶

(8)

( 2 3 8 )  

うのが専門家の見解であった︒ 6

3 . 1  

( 2 3 5 )  

ー中立国の文民は︑引き渡すことも捕えることもできない︒中立国の軍隊の構成員は︑交戦国の軍艦に引き渡すことができる

が︑後に解放される︒

( 2 3 2 )

第一追加議定書第二二条︒

( 2 3 3 )

ジュネーヴ第二条約第一四条︒

︵四︶ジュネーヴ第二条約第一六条︒

︵底︶第一追加議定書第二二条︒

( 2 3 6 )

ジュネーヴ第一一条約第一四条は︑そのような者を﹁国籍のいかんを問わず﹂引き渡すことを規定する

0

[ 訳

注 ]

ジ ュ

ネ ー

ヴ第二条約第一四条の日本語公定訳では︑﹁一交戦国のすべての軍艦は︑船舶または舟艇の国籍のいかんを問わず︑軍用病

院船⁝⁝その他の舟艇内の傷者︑病者および難船者の引渡を要求する権利を有する﹂︵傍線訳者︶となっている︒

︵加︶慣習法の下では︑中立国の軍隊は︑敵対行為を行なったか︑または︑実際上︑敵国の軍隊構成員でなければ︑解放される

ものとされる︒後者の場合︑それらの者は︑傭兵または間諜である場合を除き︑捕虜資格を有する権利がある︒

︵ 訳

注 ︶

Ca mb ri dg

本では︑﹁敵国の﹂が両方に付いている︒

e

1 6 3

.バラグラフ

1 3 6

および

1 4 2

に列挙された拿捕を免れる他の船舶上または航空機上にある者は︑捕えることができない︒

注解

本パラグラフが適用される船舶は︑パラグラフ

1 3 6

のサプパラグラフ

( b

) │

︵ g

) に列挙された船舶である︒大部分の場合︑

︵ 蕊

これらの船舶上にある者の地位に関する特別の条約はなく︑明確な慣習規則すらも存在しない︒しかし︑乗組員︑専門要員また

は乗客のいずれであっても︑拿捕を免れる船舶上にあるすべての者は︑論理上︑捕えられることからも免れなければならないとい

オックスフォード・マニュアル第六五条は︑カーテル船の要員の不可侵性に言及しているが︑しかし︑これは拘束力のあ 関

法 第 四 六 巻 第 三 号

一 五

︵ 六

0 )

(9)

16

. 

3 

6 3

. 6

 

163 

. 

2 3 9 )

本文書のパラグラフ

1 6 2

の 注 解 を 参 照 ︒ うかまたは敵国軍隊に属しているのでなければ解放されることになる︒

六 四

1 6

3 .

2

それにもかかわらず︑これらの者が敵対する当事国の手中に陥るときには︑敵国の軍隊構成員であれば︑捕虜の地位を有

する資格があり︑文民の場合は︑ジュネーヴ第四条約に従って取り扱われ︑さらに︑中立国の国籍を有する者は︑敵対行為を行な

サプパラグラフ

( b

) で規定される衛生輸送手段上にある傷者と病者は︑サプパラグラフ

( a )

が適用される者と同じ取り扱

( 2 3 9 )  

い を 受 け る ︒

当該航空機が拿捕から免れるのであるから︑その上にある者もその任務にかかわりなく同様に免れるのである︒

3 6

. 5

 

この規定は︑衛生航空機と安導券を与えられた航空機に適用される︒その根拠は︑船舶の場合と同じである︒すなわち︑ しかし︑敵国領土に着陸した衛生航空機の場合に生じるこの規則の例外が︑二つある︒

( 2 4 0 )  

ー敵国衛生航空機の乗組員は︑捕虜として抑留できる︒

︵ 加

│ー敵対する軍隊に属する傷者︑病者または難船者は︑捕虜として抑留できる︒

( 2 4 0 )

ジュネーヴ第二条約第三九条︒赤十字国際委員会の注釈︵前掲注

(1

)

に関する規則とは異なる規則が意図的に決定された︒

︵ 加

︶ 同

上 書

によれば︑間諜のおそれのため︑病院船の乗組員

一または二以上の免除の条件に違反している船舶または航空機の上にある者の地位に変更があるかどうかに関しては︑条

( 2 4 2 )  

約規則には何等の指示もない︒

( 2 4 2 )  

すなわち︑これらの船舶または航空機がパラグラフ

4 8 ︑

5 4 および55に列挙された条件に従って行動していない場合である︒

無害にその作業を行なう宗教︑衛生および救済の従事者は︑船舶がその免除される地位を喪失していないならば有するで

﹃海上武力紛争に適用される国際法サンレモ・マニュアル解説書﹄︵五・完︶

6 3

3 .

 

る文書ではない︒

一 五

(10)

( 2 4 4 )   ( 2 4 5 )   ( 2 4 6 )  

164 

( 2 4 3 )  

164 

ジュネーヴ第二条約第三六条一項︒ 注解 あろう保護と同じ保護を引き続き亨有すべきであるといわれている︒同様のことは︑無害の乗客ならびに傷者︑病者および難船者

船舶または航空機の乗組員に関しては︑当該の船舶または航空機が敵対行為を行なうことによってその免除される地位を

喪失していないならば︑これらの者は︑保護される地位を維持するといわれている︒この場合には︑これらの者を捕湧として抑留

1 6 4

.傷者︑病者および難船者の精神上および衛生上の看護に割り当てられた宗教要員および衛生要員は︑捕虜とみなしてはならな

い︒しかし︑これらの要員は︑その任務が捕虜の衛生上または精神上の要求のために必要である限り︑抑留することができる︒

︵ 加

病院船上にある宗教要員と衛生要員は︑病院船で勤務している間は︑捕えることができない

︵ 加

いかなる衛生輸送手段上または商船上にある宗教要員と衛生要員も︑軍人であると文民であるとを問わず︑敵国の手中

に陥った場合は︑尊重され︑かつ︑保護されるべきである︒

IC

RC

  Co

mm

en

ta

ry

  of

C  G

II

  e d

.   P i

c t e t

 

(

前 掲

注 ︵

1 ︶

p . 

208

を 参

照 ︒

これらの文言の意味については︑本文書のパラグラフ

1 6 1

の 注

解 を

参 照

ジュネーヴ第二条約第三七条︑第一追加議定書の第二二条と第二三条五項︒

.3  4  6 

( 2 4 7 )  

い︒看護が終了すれば︑それらの要員は︑自国および︑適当な場合には︑それらの者が配属されていた軍隊に送還されるべきで

︵ 加

あ る

それらの要員は︑自ら必要と考える場合には︑その看護する倦者と病者を引き続き看護することを妨げられてはならな することができる︒ 6

3 . 8  

に も 当 て は ま る ︒

関 法 第 四 六 巻 第 三 号

一 五

︵ 六

四 二

(11)

注解

( e  

(d

 

IC

RC

  Co

mm

en

ta

ry

  of

C  G

II

  e d

.   P i

c t e t

  (

1

p . 

207

六 四

ジュネーヴ第二条約第三七条一項とそれに付された赤十字国際委員会の注釈︵前掲注

( 1

)

p . 

8.

 

もっとも︑捕えた国は︑捕虜の衛生上または精神上の要求のため必要と考える場合は︑この要員の一部の抑留を選択する こともできる︒上陸した場合には︑それらの衛生要員と宗教要員に与えるべき待遇は︑ジュネーヴ第一条約の第二八条ー第三二条

( 2 4 9 )   によって規律される︒それらの要員は︑捕虜とみなすべきではなくて︑その役務がもはや必要でなくなれば直ちに送還されるペ

( 2 5 0 )   きである︒抑留されている間は︑それらの要員は︑ジュネーヴ第三条約に規定される保護を少なくとも亨有し︑ジュネーヴ第一

ジュネーヴ第二条約第三七条三項とそれに付された赤十字国際委貝会の注釈︵前掲注(1)︶

p .  21 1.  

ジュネーヴ第一条約の第二八条と第三

0

条 ︒ 1 6 5

.パラグラフ

1 6 2 │ 1 6 4

に規定する者以外の敵国の国民は︑捕虜の地位を有する資格があり︑次の場合には︑捕虜となる︒

( a )

敵国の軍隊の構成員

補助船舶または補助航空機の乗組員

拿捕を免れない敵国の商船または民間航空機の乗組員︒ただし︑国際法の他の規定によって︳層有利な待遇の利益を享有

しない場合に限る︒または︑

敵国の側に立って敵対行為に直接に参加したか︑もしくは︑敵国の補助船舶もしくは補助航空機として任務についた中立 国の商船もしくは民間航空機の乗組員

﹃海上武力紛争に適用される国際法サンレモ・マニュアル解説書﹄︵五・完︶ (C  (

b 

敵国の軍隊に随伴する者

( 2 4 9  (250 

条約第二八条で定める特別の便益を与えられる︒

164 

( 2 4

8 )  

247 

(12)

165 

. 

4  ( 2 5 2  

ジュネーヴ第三条約第四条

A (

4 )

6 5

. 2

 

( a

)

敵国の軍隊の構成員

敵対する当事国の軍隊構成員は︑敵国または中立国の船舶もしくは航空機のいずれの上にあっても︑また︑乗組員または乗客の

( 2 5 1 )  

いずれであっても︑捕虜とすることができるのが一般慣習規則である︒

( 2 5 1 )

例えば︑一九

0

九年の海戦法規に関するロンドン宣言第四七条は︑﹁敵国軍に編入されたすべての人員であって中立国商

船内にあるものは︑この船舶を拿捕することができない場合であっても︑捕虜とすることができる︒﹂と規定する︒

( b

)

敵国の軍隊に随伴する者

ジュネーヴ第三条約は︑実際には軍隊の構成員ではないが︑軍隊に随伴する者でその随伴する軍隊の認可を受けているものは︑

捕虜となる権利を有し︑捕魔とすることができると規定する︒

6 5

. 3

 

この例としてあげられているのは︑軍用航空機の文民たる乗組員︑従軍記者︑需品供給者および労務隊または軍隊の福利

( 2 5 2 )  

機関の構成員である︒この列挙は網羅的ではなく︑

上にあるか乗組員または乗客のいずれであるかにかかわりなく︑このカテゴリーに含まれる︒

(C)補助船舶または補助航空機の乗組員

このカテゴリーは︑これらの者がジュネーヴ第三条約第四条

A

で明示に言及されていないものの︑捕虜資格を有し︑捕虜となる

ことを明確にするために導入された︒補助船舶の乗組員が正式に軍隊の構成員でなければ︑これらの者は︑第四条

A (

1 )

に該当

しないし︑また︑次のカテゴリー

( d

)

で規定される第四条

A (

5 )

の下での一層有利な待遇を享有する商船または民間航空機の

乗組員とはならない︒軍隊の構成員でない補助船舶の乗組員の多くは︑ジュネーヴ第三条約第四条

A (

4 )

に該当するであろうが︑

しかし︑そうでない者もありうる︒例えば︑これらの者がこの条文で規定された身分証明書を携行しなかったり︑あるいは︑その

補助船舶が軍艦の至近にいない場合である︒このため︑生じるであろういかなる疑いをも除去する目的で︑捕虜資格を有する者に

6

5 .

1  

一般的定義に当てはまるいずれの者も︑敵国または中立国の船舶のいずれの

(13)

253 

165 

シタルトキハ︑之ヲ伴剪卜為スコトヲ得ス︒﹂

補助船舶の乗組員を明示に含めることが有用と考えられた︒

組員で︑パラグラフ

1 6 4

で規定された宗教要員または衛生要員でない者をいう︒

えられる乗組員がありうることを残しておくためである︒同条は︑次のように規定する︒

六四五

( d

)

拿捕を免れない敵国の商船または民間航空機の乗組員︒ただし︑国際法の他の規定によって一層有利な待遇の利益を

ここで規定された乗組員は︑パラグラフ

1 3 6

1 4 2

により拿捕を免れない敵国の商船︑客船︑民間定期航空機および民間航空機の乗 これらの者は︑ジュネーヴ第三条約第四条

A (

5 )

により少なくとも捕慮資格を有する︒同条は︑次の者は捕慮となると

﹁紛争当事国の商船の乗組員︵船長︑水先人及び見習員を含む︒︶及び民間航空機の乗組貝で︑国際法の他のいかなる規定に

0

七年のハーグ第︱一条約第六条に規定された元々の規則の利益を与

﹁敵国民タル船長︑職員及船員ハ︑戦争継続中作戦動作二関係ヲ有スル何等ノ勤務ニモ服セサルコトヲ書面ヲ以テ正式二誓約

16

. 

5 

16

. 

5  一九四九年のジュネーヴ第三条約に関する赤十字国際委員会の注釈によれば︑捕虜資格という選択肢が導入されたのは︑

敵国商船に敵対的行動への参加を求めた第二次大戦中の実行のためであった︒拿捕された商船員は︑ある時には捕虜として取り扱 われ︑また︑時には文民たる被抑留者︵当時は︑ジュネーヴ第四条約の利益を享受しなかった︶として扱われた︒このような状況 下にあるそれらの者に捕虜資格を与える旨の提案は︑若干の困難はあったが︑受諾された︒しかし︑有利な待遇の可能性という条

( 2 5 3 )  

件付きとなった︒

IC

RC

  Com

me

nt

ar

y  t o

h e   t

 T

hi

rd

  Ge

ne

va

  Co n

v en t

z on .

,  

一層有利な待遇の可能性に言及しているのは よってもl層有利な待遇を享有することがないもの︒﹂ 享有しない場合に限る︒

165 

Je

an

S .   P i

c t e t

,  

196 

pp .  6 5

 

66 . 

﹃海上武力紛争に適用される国際法サンレモ・マニュアル解説書﹄︵五・完︶

(14)

中立国の商船もしくは民問航空機の乗組員

アメリカの指揮官ハンドプック注釈は︑拿捕された中立国の商船または民間航空機の乗組員は︑通常は解放されるものとするが︑

それらの者が敵国の側に立って敵対行為に直接参加するか︑または補助船舶もしくは補助航空機として軍務についている場合には︑

捕虜として抑留できると規定する︒このような行為により︑中立国の船舶または航空機が敵国の軍艦または軍用航空機としての性

( 2 5 5 )  

格を有するに至ったために︑このような扱いが可能であるというのがその理由である︒

アメリカの指揮軍ハンドプック注釈︵前掲注

( 4

) ︶

p a r a

7 .  

. 

9.  2

. 

中立国国籍を有する乗組員をこのような状況で捕虜として抑留できるならば︑敵国国籍を有する乗維員についても同じこ

例えば政府所有の漁業保護船や非軍事的な警察船舶のようなカテゴリー

(a

)

︵ e

) に該当しない政府船舶の乗組員は︑パ

ラグラフ

1 9 7

が適用され︑ジュネーヴ第四条約に従って取り扱われることになる︒

16

. 

5  12 

とがいえるのはあきらかである︒

16

. 

5 

11 

( 2 5 5  

165  10 

︵邸︶ドイツのマニュアル︵前掲注

( 8

) ︶のパラグラフ

10 32

は︑乗組員が武力紛争に関連するいかなる役務も行なわないことを

約束し︑かつ︑その船舶が自らを軍事目標の定義に含ましめることになるいかなる活動も行なっていなかった場合には︑乗

組員を解放する旨規定する︒

( e

) 敵国の側に立って敵対行為に直接に参加したか︑もしくは︑敵国の補助船舶もしくは補助航空機として任務についた ならば︑乗組員は︑捕虜資格を得る権利がある︒ 商船または民間航空機が第二次世界大戦における商船のように敵対的行動に参加していないならば︑その乗組員が一層有

︵ 四

利な待遇を享有すべきでないという理由はなく︑また︑解放されるぺきでないとする理由もない︒捕獲者は︑商船の乗組員が敵

国の軍事行動を助ける活動を行なう可能性があるかどうかを判断する必要があろうし︑抑留が捕獲者の安全のために必要と考える 6

5 .

9  

関 法 第 四 六 巻 第 三 号

一 五

︵ 六

四 六

(15)

16

. 

6 

注解

(C 

(

b  

( a   ( a )

敵国または中立国の船舶上もしくは航空機上にある乗客 捕虜とすることができない︒ 敵国または中立国の船舶上もしくは航空機上にある乗客は︑敵国の軍隊の構成員である場合︑または︑捕獲者に対し自ら 敵対行為を行なった場合のほかは︑解放されるものとし︑捕虜とすることができない︒

敵国の軍艦もしくは補助船舶または軍用航空機もしくは補助航空機の乗組員である者は︑捕虜資格を有する権利があり︑

捕虜とすることができる︒

敵国または中立国の商船もしくは民間航空機の乗組員である者は︑当該船舶もしくは航空機がパラグラフ

6 0 ︑

6 3 ︑

7 0 で 規

定される活動を行なった場合︑または︑乗組員が捕獲者に対し自ら敵対行為を行なった場合のほかは︑解放されるものとし︑

慣習法は︑敵国の商船上または航空機上にある中立国の国籍を有する乗客は解放されるものとする旨定めている︒ただし︑敵国

軍隊構成員であるという比較的生じにくい場合を除くのであって︑この場合には︑捕麿として抑留できる︒自ら敵対行為を行なっ

( 2 5 6 )  

た乗客についても同じである︒他方︑当該乗客が捕獲者に対し重大な安全上の危険を構成すると合理的理由から疑われる場合に

は︑その者を抑留することができるが︑ジュネーヴ第四条約に従って取り扱われることになる︒

( 2 5 6 )

アメリカの指揮官ハンドプック注釈︵前掲注

( 4

) ︶

ap ra . 

8.

 2 .  2.  1 .  

とドイツのマニュアル︵前掲注︵ 8

︶ ︶

p ar a

1 0

.  

3 3 を参

照︒中立国国民が︑第一追加議定書第四七条の意味における傭兵として敵国のために敵対行為を行ない︑かつ︑その敵国の

軍隊構成員でないならば︑その者は捕虜資格を有する権利はない︒しかし︑いずれにしても︑この議定書第七五条で与えら

れる保護を受ける権利を持つ︒

( 2 5 7 )

後述のパラグラフ

1 6 7

の 注 解 を 参 照 ︒

﹃海上武力紛争に適用される国際法サンレモ・マニュアル解説書﹄︵五・完︶

1 6 6

.中立国の国民であって

一 五

六四七

(16)

6 6

. 5

 

中立国の船舶上にある中立国国民たる乗客の地位に関し︑学説は沈黙している︒しかし︑それらの者が敵国の軍隊構成員

( 2 5 8 )  

であると判明するか︑または︑捕獲者に対し自ら敵対行為を行なったのでなければ︑それらの者を解放する必要があることを実

(b)敵国の軍艦もしくは補助船舶または軍用航空機もしくは補助航空機の乗組員である者

このような者は︑おそらくジュネーヴ第三条約第四条

A (

1 )

で捕慮資格を有する権利を持つ敵国軍隊の構成員であるか︑また

は︑需品供給者のように第四条

A (

4 )

の意味に含まれる軍隊に随伴する者である︒補助船舶と補助航空機の乗組員は︑パラグラ

165(C)の注解に示されたように︑同様に捕虜資格を有する権利を持つ︒

(C)敵国または中立国の商船もしくは民間航空機の乗組員である者

0

七年のハーグ第一一条約第五条一項は︑次のように規定する︒

﹁交戦者力敵商船ヲ捕獲シタル場合二於テハ︑中立国民タル船員ハ︑之ヲ伴虜卜為スコトヲ得ス︒﹂

︵ 邸

船舶が捕獲者に対する敵対行為に参加した場合は例外であって︑その場合には︑乗組員を捕虜とすることができる︒

このような敵国の船舶または航空機が本マニュアルのパラグラフ

6 0

または63に列挙されたいずれかの行為を行なった場合には

︵そのような船舶は︑これにより軍事目標となろう︶︑本規則の適用上は﹁敵対行為﹂となるというのが参加者の見解であった︒

この場合には︑全乗組貝を捕膚とすることができる︒しかし︑その船舶がこのような行為を行なっていなかったならば︑捕獲者に

対し自ら敵対行為を行なった乗組員のみを抑留することができる︒

( 2 5 9 )

アメリカの指揮官ハンドプック注釈︵前掲注

( 4

)

p ar a

8 .   .  

2.  2 .  1 .  

は︑敵対行為または捕獲者に対する抵抗に加わった者

に言及し︑ドイツのマニュアル︵前掲書(8)

p ar a

1032は︑船舶が軍事目標の定義に含まれる状況に言及している︒.  

16

. 

6 

拿捕された中立国の商船または民間航空機の乗組員は︑抑留することができない︒唯一の例外は︑本マニュアルのパラグ

6 6

. 3

 

258 

傭兵の場合については︑注

( 2 5 6 )

行は支持しているとするのが参加者の見解であった︒

6

6 .

2  

(17)

1 6 8

.中立国の権力内に陥った者は

2

l

. 

ラ フ

6 7

または

7 0 で列挙された行為を行なう船舶または航空機の場合であって︑これらの行為は︑その船舶を攻撃可能にする︒この

函 ︶

後者の場合は︑乗組員を捕慮として抑留できる︒船舶がこのような行為を行なっていなかった場合には︑捕獲者に対し自ら敵対

行為を行なった乗組員のみを抑留できる︒

アメリカの指揮官ハンドプック注釈︵前掲注

( 4

) ︶

p ar a 7 .  

. 

9.   2.  

1 6 7

.パラグラフ

1 6 2 │

1 6 6

に規定された者以外の文民は︑

注解

一 六

︵ 六

四 九

一九四九年のジュネーヴ第四条約に従って取り扱われるものとする︒

パラグラフ

1 6 2 ー

' 1 6 6

で規定された特別の規則の場合を除き︑本規則は︑文民がいずれの場所にあるか文民の任務が何である

かを問わず︑すべての文民に適用される︒実際上︑このことは︑そのような者が尊重され︑かつ︑保護されることを意味し︑安全

( 2 6 1 )  

上の理由により絶対的に必要とされるのでなければ︑抑留されないことを意味するであろう︒

(261)ジュネーヴ第四条約第四二条︒ラウンド・テープルは︑そのような者の地位︑特に敵国商船上にある敵国国籍を有する文

民に関して明確化することを決めた︒種々の学説は︑そのような者が﹁捕獲者の規律に服する﹂と述べている︒ラウンド・

テープルは︑これでは不十分であり︑そのような者の地位が決定されるまで捕獲者の管轄権に服するのは間違いないが︑そ

れらの者がジュネーヴ第四条約で保護されるという見解であった︒ 2 6 0 )  

捕獲者と通常の外交関係を有する中立国の国民は︑形式的にはジュネーヴ第四条約によって保護されない︒しかし︑それ

らの者は︑いかなる方法によってもこの条約で保護される者よりも不利に取り扱われてはならないし︑いずれにしても︑国際的な

最低基準である第一追加議定書第七五条および人権法が適用される︒

︳ 九

0 七年のハーグ第五条約および第一三条約ならびに一九四九年のジュネーヴ第二条約に

﹃海上武力紛争に適用される国際法サンレモ・マニュアル解説書﹄︵五・完︶

(18)

( 2 6 6 )   ( 2 6 7 )  

( 2 6 5 )   中立国領域にある交戦国国民たる文民は︑その自由に任すぺきである︒

( 2 6 6 )   ハーグ第一三条約第ニ︱条ー第ニ︱︱一条は︑中立義務に従い中立国が抑留する交戦国艦船乗組員の待遇ならびに捕獲物の

( 2 6 7 )   乗組員および捕獲乗組要員︑すなわち︑当該捕獲物を拿捕した者の待遇を規律する︒

168  本マニュアルのパラグラフ

1 5

│ 2

2

本パラグラフにおいては︑捕獲物とは︑交戦国の一により拿捕された商船をいう︒

2 6 5 )

168  264 

病者または傷者たる交戦者がその船舶︑航空機または領域に入ったならば︑中立国は︑それらの者が再び軍事行動に参加

しないことを確保しなければならない︒

第一四条と第一五条︒

4  8 

6. 

263 

~

第一三条︒

16

. 

8 

( 2 6 3 )   逃亡した捕虜がその船舶︑航空機または領域に入ったならば︑中立国は︑それらの者をその自由に任すべきである︒

( 2 6 2 )  

ハーグ第五条約の第︱一条と第︱二条︒

戦者にも実際上適用されよう︒中立国領水内にある船舶上の交戦者の状況には︑この条約の適用はない︒これには︑ハーグ第一三

交戦国軍隊に属する部隊がその船舶︑航空機または領域に入った中立国は︑それらを抑留し︑人道的に待遇しなければな

( 2 6 2 )   らない︒中立国は︑許可なく当該中立国領域を去らないとの晋約をする場合には︑士官に自由を与えることができる︒

168 

条約が適用される︒

168 

ハーグ第五条約は︑中立国領域内にある交戦者の待遇を規定する︒この条約は︑中立国の船舶上または航空機上にある交

従って取り扱われるものとする︒

0 )

(19)

( 2 7 0 )   ( 2 7 1 )  

一 六

︵ 六

原則として︑交戦国は︑捕獲物を中立国港に入港させることができない︒この規則の一例外が不可抗力の場合で︑航海の

不能︑天候の険悪︑燃料の不足または糧食の欠乏をいう︒この事情が軽減されたならば︑捕獲物は出港しなければならない︒

上記の状況で出港しない場合︑または︑不可抗力以外の理由で捕獲物が港に引致された場合には︑中立国は︑その捕獲物

ならびに捕獲物の乗組員と乗客のすぺて︵すなわち︑拿捕以前から当該商船上に元々存在した者︶を解放するため︑施し得るすべ

ての手段を尽さなければならない︒また︑中立国は︑捕獲乗組要員︑すなわち︑当該商船を拿捕した交戦国軍艦から乗り組んだ士

官を抑留しなければならない︒

ジュネーヴ第二条約第五条は︑中立国はその領域内に収容しまたは抑留した傷者︑病者および難船者ならびに衛生要員ま

( 2 6 9 )  

たは宗教要員に対しジュネーヴ第二条約の規定を準用しなければならないと規定する︒

この一般規則のほか︑ジュネーヴ第二条約には︑中立国の義務に関する二つの特別の規則がある︒

傷者︑病者または難船者が中立国の軍艦または軍用航空機に収容された場合には︑当該中立国は︑国際法上の要求があると

きには︑それらの者が敵対行為に再び参加できないようにしなければならない︒

中立国が傷者︑病者および難船者をその港に上陸することを認めた場合には︑当該中立国は︑国際法上の要求があるときに

( 2 7 1 )  

は︑敵対行為に再び参加しないようにそれらの者を監視しなければならない︒この唯一の例外は︑当該中立国と交戦国の間

に別段の合意が存在する場合である︒この場合の交戦国とは︑難船者の本国たる紛争当事国およびそれに敵対する当事国の双

( 2 7 2 )  

方 を い う ︒

16

. 

8  10 

第一五条︒国際法のこの点に関する規則については︑前述のハーグ第五条約に規定された規則を参照︒

これは︑ハーグ第五条約で規律される︒上記注解を参照︒

﹃海上武力紛争に適用される国際法サンレモ・マニュアル解説書

j(

五 ・

完 ︶

( 2 6 9 )  

パラグラフ

1 6 2 1

1 6 4

とその注解を参照︒

16, 

. 

8 

( 2 6 8 )  

6 8 . 8  

168 

ハーグ第二二条約の第ニ一条と第二二条︒

(20)

169 

紛争当事国に通告することを要求している︒

16

. 

9 

注解

するすべての利用可能な情報を含めなければならない︒ 第一七条︒本条に関する赤十字国際委員会の注釈︵前掲注

( 1 ) )

p . 

1 1 9

ジュネーヴ第二条約第四

0

条と一九七七年の第一追加議定書第三一条は︑交戦国が交戦国衛生航空機で輸送する傷者︑病

者または難船者が中立国領域で積み卸される場合に︑中立国は︑国際法上必要があるときには︑すなわち︑ハーグ第五条約に従っ

て︑それらの者を抑留するよう取り計らわなければならない旨規定する︒

衛生輸送手段

一九四九年のジュネーヴ第二条約と一九七七年の第一追加議定書に規定されている︒本節衛生輸送手段の保護に関する規則は︑

のパラグラフは︑この法に関するいくらかの明確化を行なうか︑あるいは︑漸進的発達によりいくつかの示唆を行なうものである︒

これらの船舶の攻撃または拿捕からの免除に関する規則は︑パラグラフ

4 7

および

1 3 6

で規定される︒

169.敵対行為の開始の時点から病院船に最大限の保護を与えるため︑諸国は︑

れたような自国病院船の細目の一般的通告を事前に行なうことができる︒このような通告には︑当該船舶が識別できる手段に関

ジュネーヴ第二条約第二二条は︑病院船の保護の条件として︑それらの船舶が使用される一

0

日前に︑その船名と細目を

この通告は︑病院船が使用される丁度一

0

日前である必要はなく︑それよりも早く行なうことができる︒本パラグラフは︑

この点を明確にし︑さらに︑そのような船舶の使用が必要となる時点から保護されるようにするため︑そのような船舶の存在を紛 前置きの説明

16

. 

8 

11  272 

第二節

︳九四九年のジュネーヴ第二条約第二二条で規定さ

(21)

専用無線周波数と使用される言語

16

. 

9 

169 

169 

六 五一 ︱

‑ ︶

( 2 7 3 )   争発生前にも通告できることを示している︒このことの重要性は︑次の点にある︒治療を必要とする負傷者は敵対行為のまさに

1 0

日後に初めて保護される地位が与えられることになる通告の実施を敵対行為の初

( 2 7

3 )

例えば︑一九九

0

年︱一月一六日にアメリカ合衆国は︑その二隻の病院船︑

U S

N S

Me

rc

y

D S

N S

C o

m f

o r

に関する通

t

告をジュネーヴ諸条約全当事国に対し送付し︑両船がアラビア半島沖の海域にあることを知らせた︒これは︑第二次湾岸戦 争で敵対行為が再発するおそれがあることを考えてなされたものであり︑実際にその翌年一月に敵対行為が生じた︒

第一一条約第二二条は︑通告が紛争当事国に与えられるものとしているが︑これは︑少なくとも敵対する一またはそれ以上 の当事国に対してなされることを意味する︒しかし︑紛争勃発前にこの通告がなされるとすれば︑諸国全般に対し︑または︑将来 の紛争で当事国となるであろう国に対し送達されることの方が多くなるであろう︒しかし︑このような紛争前の一般的通告がなさ れた場合には︑紛争当事国に対し敵対行為開始後に当該通告を想起させることが推奨される︒

第二条約は︑通告に病院船名︑その登録総トン数︑船首から船尾までの長さならびにマストと煙突の数を含めるよう要求

本文書のパラグラフ

1 6 9

は︑船舶の識別に資するあらゆる利用可能な情報を通告に含めるよう提案している︒このことは︑

パラグラフ

1 7 2

で規定された新方法を含めてさまざまな識別手段があることを考慮に入れている︒

ジュネーヴ第二条約第二二条で示された事項に加えて︑次の情報を通告に含めるよう提案される︒

( 2 7 1 )   病院船のコール・サインまたは他の承認された識別手段 例えば衛生ヘリコプターのような他の衛生輸送手段が病院船に随伴しているか

病院船が防御手段を装備している力︑および

﹃海上武力紛争に適用される国際法サンレモ・マニュアル解説書﹄︵五・完︶

16

. 

9 

日まで待たなければならないとするのは不合理である︒ 初日から発生することがあり︑したがって︑

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