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雑誌名 教育科学セミナリー

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Academic year: 2021

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[資料] 平成25 (2013)年度 修士論文要旨 ICT教育 の批判的分析 : 能力論の観点から

その他のタイトル [Reports] Summaries of Master Theses, 2013

著者 高野 春樹

雑誌名 教育科学セミナリー

巻 45

ページ 47‑48

発行年 2014‑03‑31

URL http://hdl.handle.net/10112/8304

(2)

− 47 −

ICT 教育の批判的分析

─ 能力論の観点から ─

高 野 春 樹

平成25(2013)年度 修士論文要旨

資 料

 本論文では、現在行われている ICT 教育に ついて、「21世紀に必要な能力が養えるのか」

ということと、Robert(2011)が指摘してい る「20世紀の初めにみられたモデルの補強では ないのか」という評価基準を用いて、フィール ドワークを通して分析していくことを目的とし ている。これは、現在、先行研究として挙げら れたメリットやデメリットが提示されて終わっ ていて分析されていないということ、そして Robert(2011)の指摘は、これから ICT が教 育に導入される際には無視することができない ということが問題意識としてある。

 第 1 章では、ICT 教育の現状を政策文章や先 行研究を中心に分析を行った。第 1 節では、文 部科学省の「平成24年度学校における教育の情 報化の実態等に関する調査結果」をもとに ICT 機器の設置状況を分析した。第 2 節では ICT 教育に関わる政策とその目的について、総務省 の「原口ビジョン」、「原口ビジョン 2 」、文部 科学省の「教育の情報化ビジョン」、「第 2 期教 育振興基本計画」を用いて分析を行った。 3 つ の政策の共通点として、従来の一斉型の学習に 加えて、協働学習や調べ型学習のような子ども 同士の学び合いに焦点が当てられていることが わかった。第 3 節では、ICT 教育に関する先行 研究について、「学習成果」、「活用方法」につ いて焦点を当てて分析した。ICT 教育に関する 先行研究は蓄積されてきているものの、それぞ れの利点・課題はお互いぶつかり合うことがな

く、提示されて終わってしまっていることがわ かった。

 第 2 章では、21世紀に求められる能力につい て分析を行った。第 1 節では、OECD が提案し た「キー・コンピテンシー」についてまとめた。

第 2 節では、「21世紀型スキルの評価と教育プ ロジェクト、Assessment  and  Teaching  of  Twenty-First  Century  Skills  Project 

(ATC21S)」の中で提案された「21世紀型スキ ル」についてまとめた。第 3 節では、上記であ げた 2 つの能力の共通点とその課題、そしてそ の発達についてまとめた。

 第 3 章では、小学校 2 校、中学校 2 校を対象 にフィールドワークを行った。そして、その内 容について評価基準を用いて分析した。

 第 4 章では、フィールドワークから見えてき た課題についてと、ICT を活用した教育がどの ような能力の育成につながるかについてまとめ た。第 1 節では、フィールドワークを通してわ かった課題、協働学習の矮小化と授業の効率化 による20世紀のモデルの補強がなぜ起こったの かを分析した。協働学習の矮小化については、

電子黒板を活用して生徒の確認をしたものの、

教師が知識の伝達を重視してしまい、その結 果、協働学習が矮小化されてしまっていた。授 業の効率化に関しては、一斉学習での ICT を 活用した利点を生かすことができなかった。結 局、スライドを映すだけの20世紀の初めにみら れたモデルを補強するような授業を行ってしま

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− 48 − っていた。第 2 節では、ICT を活用した教育が、

ICT を活用した教育が、21世紀に求められる能 力の発展に役立つことをモデルを用いて説明し

た。それは特に、キー・コンピテンシーのカテ ゴリー 1 相互作用的に道具を用いる、カテゴリ ー 2 異質な集団で交流するにあたる。

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