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○構想雄 一多様な制度の可能性を模索する一

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Academic year: 2021

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各班の研究目的と実績は以下の通りである。

○構想雄 一多様な制度の可能性を模索する一

構想班がめざすものは、国際的な視野から幅広く様々な政治経済制度を具体的に検討し、将来の人類社会に必要な制度の設計をめざし て、どのような制度の構築が可能かを構想することである。

今日の脱国境化時代にあって、国際社会は変動を続けている。世界各地での紛争処理と民主化の動き、地域の政治経済統合の試み、

またアジアの急速な経済発展などの中で、労働・資本・知識の流動化が進み、国境を越えた政治経済政策の重要性が増している。また、

地球規模の環境問題への対応のために、国際社会の連携が必要とされている。変動する国際社会の中で、今、どのような政治経済制度 が必要とされているのだろうか。構想班では、現実の政治経済社会制度が持つ機能を広い視野から分析し、時代にふさわしい制度作り のための有効な提言を行なうことを検討する。

PROJECT.1経済政策を巡る政治経済学的分析

個人や企業が国際的流動性を高めるとともに、環境問題もまた国境を越えた問題となっている。このような問題は経済政策はもちろん、

利益団体の存在等の政治的問題とも不可分である。このような観点から、地球環境問題や労働・資本・知識の国際的な流動化に対応す る新たな公共経済政策と政治経済制度を構想する。

[主な活動・実績]国際コンファレンス報告、連続ワークショップの開催、『ステイグリッツ早稲田大学講義録:グローバリゼーション再考』

『グローバリゼーション下の経済・政策分析』『開放経済の経済・政策分析』『制度と秩序の政治経済学』『地域統合の政治経済学』干哨i。

PROJECT.2 ヨーロッパ・アジアの政治経済制度の比較分析

欧州連合(EU)の制度的発展、東欧の体制移行の研究や、中国との研究協力、さらに途上国の研究を通して、国際社会における多国間 協調と紛争処理メカニズム、民主化などの体制移行、経済発展の現状などを探る。その成果を踏まえて、平和構築、体制移行、途上国

の持続的発展のための政治経済制度を模索する。

[主な活動・実績]国際会議の開催・論文集の出版、東欧政治体制の海外調査、EU学会との共催国際シンポジウム、日本・EU市民交 流年シンポジウム開催、EU大学院COEカレッジ連続講座の開催、『EU政治経済統合の新展開』刊行。

PROJECT.3 応用政治経済実験

財政・金融制度などの諸経済政策制度や、その他の政治経済制度がどのような政治経済行動を引き起こすか、理論斑の政治経済学実 験プロジェクトと連携して、分析を行なう。その結果から、政治経済制度への提言を行なうことを検討する。

[主な活動・実績]経済ファンダメンタルズと通貨危機発生、銀行取付均衡の回避策、経営者の報酬体系と努力水準に関する政治経済 実験の実施、及び実験結果論文の北京コンファレンス報告。

○理論班.−制度生成のメカニズムを探る一

今日の人間社会は、さまざまな制度によって意義づけられ、また制約を受けている。われわれの日常の経済活動は、所有権や財産権が 法的強制力をもって施行されていなければ成り立ち得ないし、また現代に生きる人々は、自分がいかに政治に無関心であっても、政治制 度の影響をまったく受けない世界に住むことは不可能である。

理論班の課題は、現代における政治経済制度の生成のメカニズムを探ることである。制度は、どのように生まれ、維持され、そして変化 していくのであろうか。その解明のため、われわれは既存の制度研究の蓄積をふまえつつ、さらに演樺的モデノング、事例研究、世論調査、

実験、シミュレーションなど、異なる手法を有機的に組み合わせる新しいアプローチ、GLOPEMethodを模索する。それは、グローバ ル化時代において、開かれた政治経済制度の構築を理論化する試みなのである。

◎第1章プEグラムの概要

(2)

PROJECT.1政治経済実験

このプロジェクトでは、決められたルールや制度がどのような政治経済行動を引き起こすか、またどのような行動の帰結として安定した 慣習や制度が実現されるかを、ゲーム理論などを用いて理論化し、実験経済学や新たに開発した政治経済実験の手法によって検証する。

すなわち、モデノングに導かれた推論に、実験を通した経験的裏づけが与えられるかを探り、漬樺的作業と実証的作業との有機的融合 を目指す。

[主な活動・実績]政治経済実験室の開設と効果的運用、制度選択に関する政治経済実験(モバイル実験も含む)の実施。国際ワークショッ プの開催、政治経済実験に関するメソッドセミナーの運営。『社会科学の実験アプローチ』刊行。

PROJECT.2 開かれた社会に関する意識調査

一般の有権者を対象とした全国規模の意識調査を定期的に行い、グローバル化、少子高齢化、経済成長の鈍化など、将来において直 面するさまざまな危機や不確実性に対して国民がどのような態度でのぞみ、どのような選択をしようとしているのかを探る。質問項目の 中には、各種制度への信頼や、有権者の合理性や戦略性を問う項目も含めて、プロジェクト1との連携をはかる。また、パソコンを用い た調査を実施し、新たな世論調査の方法を探る。

[主な活動・実績]大規模な全国世論調査の実施および結果の統計的分析。2003年衆議院・2004年参議院の各選挙の前後各1回の計4臥 ならびに2005年衆議院選挙後の11月に実施。2007年には政治経済学実験と融合した全国世論調査を実施する。

PROJECT.3 データアーカイブ

世界各国、並びに日本の各地方自治体の政治経済問題について多元的な分析が行えるように、国勢調査、選挙データ、世論調査など、

一入手可能をデータセットを集めてアーカイブ化する。上記の実験および意識調査の結果もデータベース化し、一学内外の利用者に提供する。

[主な活動・実績]プロジェクト2の意識調査データをデータベース化、戦後の日本人の死因データをデータベース化。

○理念雄 一制度を支える理念を問うー

われわれの日常生活を保護すると同時に制約するさまざまな政治経済制度は、それを支える人々の価値理念があってはじめて有効に機 能する0平等な社会参加を保障する制度も、国民に異質な者を差別し排除する意識があればうまく働かない。開かれた政治経済制度は、

それに相応しい開かれた価値理念を人々に要求するであろう。

理念斑の課題は、グローバル化時代における社会形成理念を創造することである0開かれた社会のための新しい公共性概念を構成し、

それに基づいて政治経済制度の評価基準を策定する。そのために、政治学・経済学・法学の各領域で公共性がどのように捉えられてき たか、制度設計に際していかなる役割が期待されてきたかを検討する0また、ケース・スタディや実験アプローチによって、制度設計に 必要不可欠な制度を支える理念を類型化し、理念を選択する基準を確立する0それらの作業を通じて、新しい政治経済学の規範理論 の構築を目指す。

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PROJECT.1政治学・経済学・法学の対話

「開かれた政治経済制度」の構築には、政治学・経済学・法学のもつ多様な価値理念を許容しながらも、互いのコミュニケーションを可 能にする共通の場が必要である。このプロジェクトでは、三者の対話を進めるための共通基盤を構築する。そのために共同研究やシン ポジウムを通じて相互理解を深め、さらに新しい方法を開発し提案する。

[主な活動・実績]政治学・経済学・法学を融合する領域横断的パラダイムの実践として「社会的正義の政治経済学を目指して」シンポジ ウムを開催。『ベネディクト・アンダーソン グローバリゼーションを語る』『立憲主義の政治経済学』刊行。

PROJECT.2 政治経済理念に対する実験アプローチ

人はいかなる分配を正義と感じるのか。この間題に関して、近年、道徳哲学や社会的選択理論において分配的正義に関する議論が活発 に行われている。このような演繹的研究を補完するためには、実際の人間がどのような分配を正しい(正義・公正)と見なすのか、そして、

そのような「価値感情」が人間行動にどのような影響を及ぼすのかについての実証的な分析が必要である。人々がもつ正しさに対する認 識を政治経済実験によって明らかにする。

[主な活動・実績]「価値感情」指標をアンケート調査し、被験者プールを構築。「利他的懲罰」の関係を検証する実験のデザイン。「CAPI

(computerassistedpersonalinterview)による世論調査十実験」のデザイン。『政治経済学方法論:入門編』刊行。

PROJECT.3 現代社会の規制一放送通信分野を中心として

現代社会における規制の新たな問題は、法・政治・経済が錯綜する分野に生じている。特に放送通信分野では、技術の急速な進展によっ て、従来の規制のあり方の抜本的な見直しが求められている。表現の自由、公共性、効率性、公平性などの観点から、新たな規制のあ り方を多角的に検討することが必要である。

[主な活動・実績]「表現の自由」を「公共財」の観点から議論する連続ワークショップを開催。

◎第1章プログラムの概要

参照

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