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JOGMEC 技術調査部 伊藤 義治 エッセー 筆者は イタリア フィレンツェの 報を参考に 当面の可採埋蔵量の積み コンベンションセンターで 年 9 増しをコントロールすることになる石 0.001md 月 2 0 日から 2 2 日にかけて開催された 油開発技術のトレンドをまとめま

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シェア "JOGMEC 技術調査部 伊藤 義治 エッセー 筆者は イタリア フィレンツェの 報を参考に 当面の可採埋蔵量の積み コンベンションセンターで 年 9 増しをコントロールすることになる石 0.001md 月 2 0 日から 2 2 日にかけて開催された 油開発技術のトレンドをまとめま"

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Petroleum Engineer の取り

組む技術トレンド 2010

 筆者は、2010年9月20日から22日 までイタリアのフィレンツェで開催さ れた2010年SPE(Society of Petroleum Engineers: 世 界 石 油 工 学 者 協 会、 117 カ国の会員数約 9 万 2,000 人)の ATCE(Annual Technical Conference and Exhibition:年次総会)に参加し、 最新の石油工学に触れる機会を得まし た。得られた情報を基に、Petroleum Engineerの取り組む技術トレンドを 探ります。

じめに

 世界全体の原油の残存確認可採埋蔵 量を見ると、全体の約 8 割を国営石油 会社(National Oil Company:NOC) が支配しており、ロシア企業を除くと 民間企業はわずか 1 割未満の支配に過 ぎません(図1)。現在の原油市場は、 1960 年 代 ま で の 国 際 石 油 会 社 (International Oil Company:IOC)に

よる支配の時代は遠くなり、国営石油 会社の時代になっていることを如実に 示しています。  従来、生産される原油は、需要が大 きく利益への期待が大きい軽・中質油 の開発が進められてきましたが、埋蔵 量の支配地図を考慮し、昨今の需要増 大と油価高水準を追い風にすると、重 質油やオイルサンドといった非在来型 の石油資源にも注目が集まっていま す。  図2に示すように、在来型の石油(生 産済み、OPEC原油、中東外の在来型) に比べ、重質油(オイルサンド、ビ チューメンを含む)は可採埋蔵量が 1 兆バレルにも迫るレンジにあり、経済 的に採算のとれるコストは、在来型の 10 ~ 20 ドル /バレルよりも生産・処 理に手間がかかる分、30 ~ 40 ドル / バレルと高いレンジにあるとされま す。  頁けつ岩や浸透性の低い砂岩(浸透率 0.1 ミリダルシー <md> 未満、1md = 9.8 7 × 1 0-16m2)に含まれる天然ガスは従 来、緻ち密でコストの嵩かさむ技術を要する ことから、開発が見送られる非在来型 資源と見なされてきましたが、21 世 紀に入ってからの米国での天然ガス需 要の補完と天然ガス価上昇に支えら れ、また、技術の進展に伴い、北米を 中心に天然ガス供給源として注目を浴 び て い ま す。 図 3 は、1979 年 に Mastersが提唱した「天然ガスの資源 量トライアングル」と呼ばれるもので、 非在来型天然ガスの定義によく使われ ます。賦存環境が在来型天然ガス資源 よりも劣るタイトガスサンド、コール ベッドメタン、シェールガスの開発に は、技術の進歩と一定水準以上のガス 価が必要ですが、非在来型は在来型よ りも資源量が豊富なことが魅力です。  このように、埋蔵量へのアクセスが 縮小する投資機会に対応した石油開発 の対象は、在来型から非在来型資源へ 世界全体の原油の残存確認 可採埋蔵量の支配状況 図1 図2 原油の可採埋蔵量と採算コスト

出所: 2008 PFC Upstream Competition Service資 料を基にJOGMEC石油企画調査部作成 出所:IEA、SPE資料を基にJOGMEC石油企画調査部作成 国際石油会社が完全にアク セス可能な埋蔵量 7% 国際石油会社が完全にアク セス可能な埋蔵量 7% ロシア系企業の埋蔵量 16% ロシア系企業の埋蔵量 16% 国営石油会社の埋蔵量 65% 国営石油会社の埋蔵量 65% 国営石油会社の権益持ち分(埋蔵量) 12% 国営石油会社の権益持ち分(埋蔵量) 12% 可採埋蔵量(10 億バレル) 80 70 60 50 40 30 20 10 0 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 採算コスト(ドル / バレル) 生産済み 中東・OPECの原油 大水深 (300∼1,500m)大水深 (300∼1,500m) 氷海 氷海 (1,500m∼)(1,500m∼)超大水深超大水深 採油 増進 法 重質油 オイル シェール 中東外の 在来型原油

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とシフトするでしょうが、その開発は どのような技術トレンドをもって進め られるのでしょうか?  筆者は、イタリア・フィレンツェの コンベンションセンターで 2010 年 9 月 20 日から 22 日にかけて開催された 2010 年 SPEの ATCEに参加し(写 1 ~写 3)、最新の石油工学にかかる情 報を収集しました。ここで、石油工学 とは、石油・天然ガスの掘削、油層管 理、生産に関する技術の総称で、これ なくして、地下の石油・天然ガス資源 を地上に取り出すこと はできないといっても 過言ではありません。 SPEはその技術者集団 です。  本稿では、まず、初 の米国外での開催と な っ た 2010 年 SPE ATCEの概要を述べ、 次 に ATCEで 取 り 上 げられた、次に示す三 つのトピックスでの情 報交換、議論を紹介し ます。 ① 天然ガスの世界需 要の見込み ② 油層管理の今後 ③ シェールガスやタイトガスの開発 技術の進歩  最後に、SPE ATCEで得られた情 報を参考に、当面の可採埋蔵量の積み 増しをコントロールすることになる石 油開発技術のトレンドをまとめます。

1.

2010 年 SPE ATCE

の概要

 SPEが主催する情報交流の場には、 過去の事実を議論するATCE (年次総 会 ほ か )、 現 在 の 動 向 を 議 論 す る Applied Technology Workshop (ATW)、と未来の技術展開を議論す るSPE Forumがあります。  今年の SPE ATCEは、70 カ国から 約4,700人が参加しました。口頭発表・ e-ポスターは約 400 件で、以下の 6 分 野 /54 セ ッ シ ョ ン(1. Drilling and Completions; 2. Project, Facilities and Construction; 3. Production and Operations; 4. Reservoir Description and Dynamics; 5. Management and Information; 6. Health, Safety and Environment / HSE)に分かれて、10 会場で発表されました。内容は主に技 術開発と石油開発プロジェクトの動向 について、昨年に引き続き「非在来型 Small volumes; easy to develop Large volumes; difficult to develop High quality Gas shales Gas hydrates Low quality Medium quality Tight

gas Coalbed methane 1,000md 10md 0.1md 0.001md Increased Prices Increased Technology 天然ガスの資源量トライアングル 図3 会場の見取り図 写2 出所:筆者撮影 会場(フィレンツェのコンベン ションセンター:バッソ要塞の 跡)の入り口前に立つ筆者(伊原) 写1 主会場(写2・マップ②の建物) の前の花飾り 写3 出所:筆者撮影 出所:筆者撮影 1md= 9.87×10-162 出所: SPE 103356論文

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炭化水素の開発」が大きく取り上げら れました。発表論文 ・e-ポスターは CDとして配布されました(図4)。ホー ム ペ ー ジ は、http://www.spe.org/ atce/2010/を参照願います。  展示会場は、大小取り交ぜて250社 /4,000m2の規模。2008 年のような油 価高騰がないことや、同じく 2008 年 からの世界金融危機を反映し、展示会 場の規模は 2 年続けて大幅な縮小傾向 (2008 年は 450 社 /9,900m2、2009 年 は390社/8,250m2の展示)にあり、業 界の景気低迷の実情を感じさせまし た。  油価(年次総会開催中70ドル/バレ ル台)、非在来型ガス資源の供給拡大、 石油工学技術者の中高年化ほかを反映 して、SPEに属する技術者は、目先の 利益追求のみならず、人材の確保と浸 透率の低い岩石中の天然ガス(タイト ガス、コールベッドメタン、シェール ガス)、超重質油、大水深開発といっ た非在来型の資源開発に注力すべきで あり、そのための技術は主力サービス 会 社(Schlumberger, Halliburton, Baker Hughes, Weatherford)を中心 に確実に育っており、NOCsやIOCsは、 技術を自分たちの資源開発に効果的に 適用できる環境にあることが、総会の 全体を通じて感じられました。  既発見の油ガス田からの回収率向 上・生産性改善の技術(酸処理や水圧 破砕といった坑井刺激法、EOR/IOR 技術)の適用や、非在来型ガス資源(タ イトガス、シェールガス等)の開発技 術の進歩がここ数年インパクトを与え ています。  風力・太陽光・バイオ燃料といった 再生可能エネルギーの台頭も今後あり 得るでしょうが、世界における石油や 天然ガスの 1 次エネルギー全体に占め る役割は、そのエネルギー投入率が再 生可能エネルギーに比べ格段に低いと いう点からも、経済合理性の高いエネ ルギーとしての立場は当面ゆるぎない と思われ、原油需要が 2030 年には日 量 1 億 2,000 万バレルに達するとも言 われることも、その動向をサポートし ていると言えるのでないでしょうか。  この時期の石油・天然ガスの上流業 界の好景気に人と技術を注入すること で、石油開発(いわゆる上流)業界は、 巷 ちまた で言われる斜陽産業などではなく、 石油・天然ガス資源の可採埋蔵量積み 増しと環境面にも配慮した経済的開発 に大きく貢献することができます。本 総会における口頭発表や展示を見聞き することで、その実現に必要な技術の 進展を実感できました。  筆者は、また総会の会期中に開かれ た 25-Year Club、ATCE Chairman's Luncheon、President's Luncheonと いった会合に参加し、日本人として世 界の石油工学技術者との旧交を確か め、かつ新たなネットワークを広げる ことに努めました。  油価低迷時の 1990 年代に多くの石 油会社が、その研究開発活動を低下さ せたなかで、「将来の技術開発を担う のは誰か?」というのが、近年の石油 開発業界の大きな課題です。技術者と して上流業界に入る若者が減り続け、 業界の平均年齢は 50 歳代前半に入っ ており、30 歳代が少なく、技術の空 洞化の危機が迫っています(図5)。  2004 年以降の油価の高値安定は、 大学で石油工学を学ぶ学生数を増や しています(図6)。現在業界にいる人 たちとこれからの若者で業界を支え るには、各自が持つ知見を若者と共 有・伝授すること、若者が石油開発 に夢や強い関心を持つべく草の根の 啓蒙活動、石油工学教育のブラッシュ アップ、学生の企業でのインターン シップ研修を精力的に行うことが極め て大事であることが関係者間で再確認 されました。  3日目の22日には、SPE会長主催の 昼食会に出席しました。2010年の会長 であるMr. Behrooz Fattahi(coordinator for heavy oil development at Aera Energy:Shellと ExxonMobilの 子 会 社が共同所有するカリフォルニア州 発表論文・e-ポスターが収 められたCD 図4 出所:SPE ATCE 石油開発業界の年齢構成 図5 出所:SPE 124777 20 15 10 5 0 <20 20~2425~2930~3435~39 40~4445~4950~5455~5960~6465++ *n/a Age Range

Membership by Age Range

Percentage of Total Membership

1997 2008

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ベースの石油開発会社)は、「SPEの活 動は会員のボランティア活動や精神に 支えられている。ボランティアはSPE のなかでリーダーシップの技を磨き、 これまでの知見を活用し、SPEのミッ ション遂行に影響を与えている。今年 は、メキシコ湾油流出事故や女性の業 界 で の 位 置 付 け に つ い て、 タ ス ク フォースを組織し、議論を重ねた」と 挨拶しました(写4)。SPEの名誉会員 の紹介もありました(写5)。2011年

の SPE Presidentは、Totalの EOR技 術顧問の Alain Labastie氏となりまし た。  JOGMECからは和佐田理事、技術 調査部の坂東、伊藤職員、筆者の 4 名 の参加。ほかの日本人の参加者は、早 稲田大学・環境資源工学科の在原教授、 森 田 教 授 と そ の 引 率 学 生 15 名 程。 ConocoPhillipsの古井氏。日本の石油 企 業 の 参 加 は INPEX鈴 木 孝 一 氏 JAPEX山田知己氏、 JOE河田裕子氏 と、参加者数は他国に比べ低調でした。 来年の年次総会 2011SPE-ATCEは、 10月30日~ 11月2日に米国のデンバー で開催予定です。

2.

天然ガスの世界需要の

見込み

 「天然ガスの世界需要の見込み」にか かるパネルディスカッションに参加し ました。Schlumbergerの Gould CEO が 司 会。 パ ネ リ ス ト は、Hess、 PetroChina、ExxonMobilの技術幹部 とIHS CERAのアナリストでした。 <共通認識>  世界のエネルギーバランスにおけ るガス市場の位置付けは、2 0 0 7 年か ら 2 0 3 0 年までに年率 1.5 %の伸びが 予 想 さ れ(2 0 3 0 年 の 需 要 は 年 1 7 1Tcf)、同期間の原油需要の伸び率 の約 2 倍が予想されます(図 7)。非 OECD 諸国の消費が OECD 諸国の消 費を抜き、中国では年率 6 %の伸びが 予想されます。  背景には、技術(水平坑井や多段階 フラクチャリング)の進歩に伴う採掘 コストの減少と他の化石燃料に比べ CO2排出量が少ないことが挙げられま 米国の大学における石油工学の学士号 取得学生数の推移 図6

2010 SPE President Behrooz Fattahiの挨拶 写4 出所:筆者撮影 SPEの名誉会員の紹介、 右端は早稲田大学の在原教授 写5 出所:筆者撮影 Tx AM Co Mines Texas Tx Tech Oklahoma Mt Tech La State Tulsa La Lafayette Mo Rolla Marietta Wyoming W Va Penn State Alaska Kansas NM Tech Stanford S Ca 1992 1994 1996 1998 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 130 120 110 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 BS Degrees Granted

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す。非在来型ガスのコールベッドメタ ンや北米のシェールガスを中心に埋蔵 量積み増しの動きが顕著です。  将来の原油や天然ガスの需要増(現 状技術では 2 0 3 0 年までに石油換算で 日量 4,5 0 0 万バレルの供給不足が予想 される。2005年の需要から35%アッ プ)に対応するには、IOCs/NOCs/ サービス会社の相互意思疎通を通じ たビジネス機会の創出が今後ますま す大事になるというのが、パネルディ スカッションの前提。IOCs/NOCs/ サービス会社の 3 者とも上流ビジネス の実施に人と技術を提供し、それぞ れの仕事に対して説明責任を持つこ とが大事です。 <ExxonMobil>  天然ガスの需要増への対応には、統 合的な技術(1/3 のコストダウンを実 現した LNGチェーン。酸性ガス処理 技術の進歩)の提示が必要。 <IHS CERA>  1999年から10年間に埋蔵量の増加 が顕著な国:トルクメニスタン、中国、 米国、豪州、ブラジル、インド。天然 ガスとクリーンコールに、クリーンエ ネルギーとしての認識の高まりがあ る。 <Hess>  2035 年までに 4,000Tcfもの天然ガ スが必要。これは Barnettシェールガ ス構造の130万本のガス井、4兆5,000 億ドルの投資に相当。試掘の成功確率: 在来型・大水深 30 %、非在来型ガス 95%。非在来型ガス開発は、社会認識、 鉱区へのアクセス、経済合理性、地球 環境問題にまだバリアが残るも、低炭 素化社会に向けて必要な資源開発との 認識。 <PetroChina>  中国では電力需要が 2000 ~ 2009 年まで年率 15.4 %で上昇。その需要 に応えるため、中国のガス生産量、埋 蔵量のそれぞれ 81 %、75 %を握る PetroChinaは非在来型ガスのコール ベッドメタンやシェールガス開発に注 力していく。 <全員>  シェールガス開発の広がりは北米・ ア ジ ア・ 欧 州 の 動 き に 注 目。LNG、 シェールガス開発とも安全と信頼性の 確保が肝要。

3.

油層管理の今後

 Ganesh Thakur氏によれば、「油層 管理」とは、経済・技術・人的資源を 活用し、投資や経費を最少限に抑え、 地下からの化石燃料資源の回収量を最 大化することです。「油層管理」の業務 範 囲 は、 油 層 工 学 者(Reservoir Engineer)の守備範囲を超え、例えば 油層流体の挙動を予測するシミュレー ターには、油層モデルに加え、坑井の 仕上げや海底機器も含まれるようにな り、複数の専門家が協力して検討する 業務へと変化しています。  Chevronの Narahara油層工学顧問 が司会。パネリストは、Total、Saudi Aramco、Petrobrasの技術幹部と英イ ンペリアル・カレッジの研究者でした。 油層シミュレーターの計算セル数の増 加(10億セル)、陸上と海洋での油層 管理の違い(Petrobrasは海洋/大水深 プレソルト構造では、地下構造把握や 流動モニタリングのため早期試験生産 に注力)、石油工学の修士教育プログ ラム、坑井内に設置したセンサーやフ ローコントロールバルブによって圧入 量・生産量をコントロールする技術、 について最新の適用技術の動向がパネ リストから紹介されました。  パネルディスカッションのまとめと しては、「在来型の石油資源(生産済み、 OPEC原油、その他の在来型)へのア クセスが制限されるなかで、今後の油 層管理技術には、それを支える教育と 組織が重要」としました。 2030年までの天然ガスの世界需要見込み 図7 出所:IEA Mtoe 18,000 16,000 14,000 12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 2,000 0 2030 2020 2010 2000 1990 1980 Other renewables Hydro Nuclear Biomass Gas Coal Oil

(6)

4.

シェールガスやタイト

ガスの開発技術の進歩

<付録:シェールガス開発技術の概要> への理解をベースにして、口頭発表・ e-ポスター・展示スペースを見聞きし て、次の3項目の技術の進歩について、 その内容の把握に努めました。 (1)貯留層の評価 ・発表論文SPE 133607  タイトガスやシェールガス貯留層の 初期生産データ(無視されることが多 い)を定性的に分析解釈するための ワークフロー(5坑井のデータを使い、 ケーシング圧力とガスレートほかをで きる限りグラフにプロットし、相関式 を抽出)が提案されました。解釈デー タは将来の生産挙動予測に活用されま す。Anadarko、El Pasoと Texas A&M大の発表。 ・発表論文SPE 133685  シェール層においては、通常ワイヤ ラインによる検層データ取得が一般的 ですが、本発表では、坑壁の不安定性 リスクを回避するために適用事例が増 加しているシェール層における LWD (Logging While Drilling:掘削時検層)

に つ い て、Bakken と Haynesville シェールでの実例を基に適用性、リア ルタイムでの測定の利点やワイヤライ ンとの相違について紹介されました。 HalliburtonとBPアメリカの発表。 ・発表論文SPE 134559  本報告では、ワイヤライン検層から 得られるシェールガスの鉱物種、ケロ ジェン、粒子密度、孔隙率、ガス飽和 率の推定値と、コア分析から得られる データを利用して、検層データの解釈 プロセスに要する労力の削減と推定値 の精度を向上させるためのガイドライ ンが示されました。コアのエックス線 回折データを利用することで、検層解 釈で得られる鉱物モデルや粒子密度お よび粒子密度から計算される孔隙率、 TOC(Total Organic Carbon)の推定 値の精度を向上させる手法が紹介され ており、シェールガスにおいてコアが 取得された際に、その利用価値を高め るための一助になると思われます。 シェールガスの貯留層特性を推定する 際 の ガ イ ド ラ イ ン と し て 有 用。 HalliburtonとBPアメリカの発表。 ・発表論文SPE 134830  フラクチャー型シェールガス貯留層 からの生産をモデリングする際に、 シェールのマトリックス内の流体流動 を評価することで予測精度を向上させ る手法についての発表。現在のシェー ルガス貯留層のモデリングにおいて採 用されているダルシー(Darcy)則の みを考慮した二重孔隙モデルでは、生 産性はフラクチャーネットワークに左 右され、多くの場合マトリックスから の生産分については疑問が残されてい ました。  本発表で紹介された手法は、nano-darcy(10-9ダルシー =0.000001md) レベルの浸透率しか持たないマトリッ クス内の拡散流動を考慮して、マト リックスからの生産寄与について解明 するためのモデルでした。こうしたダ ルシー則と拡散流の二重流動機構を考 慮した二重孔隙モデルを利用して生産 予測を行い、27 年の生産期間を有す る坑井の場合、低浸透率(10-8ダルシー 程度)のシェールガス貯留層の生産後 期において、拡散流による生産寄与が 重要になる(拡散流を考慮しない場合 は、生産量を過小評価してしまう) と いう結果が示されました。  現時点で入手可能な商業用ソフト ウ ェ ア(Schlumbergerの Petrel/ ECLIPSEや CMGの GEM等 ) で も シェールガスの生産予測機能を持つも のもあります。その一方で、本研究の ようにシェールガス貯留層内の流動メ カニズムを解明し、予測精度を向上さ せるモデリング技術も日進月歩で開発 されていることがよく分かる発表であ り、今後、開発増加が見込まれる非在 来型ガス資源を評価するにあたり、こ うしたモデリング技術に関心を向けて いくことの重要性も再確認できまし た。コロラド鉱山大、ConocoPhillips、 EOG Resourcesの発表。 ・発表論文SPE 135427  本報告は、1 micro-darcy(0.0 0 1md) 以 下 の 絶 対 浸 透 率 を 有 す る ガ ス シェールやタイトガス砂岩コアを使 用してガス - 水相対浸透率を評価する 方法についての発表。非常に低い絶 対浸透率を有するコアを使用して、 通常のコア分析による相対浸透率評 価(定常流法、非定常流法、遠心分離 法等)を行うことは、技術的に困難な 場合があります。こうした状況を改 善 す る た め に、end point specific permeability、end point non-wetting phase trapping capacityやcritical gas saturationなどのデータを統合し、一 般的な相対浸透率の評価式と岩石特性 の理論を利用して、ガス -水相対浸透 率の評価を行う手法が紹介されまし た。7 種以上のコア分析のデータを統 合することで、飽和率の履歴を考慮し た水飽和率の関数として、ガス -水相 対浸透率の評価が可能であるとの結果 が示されました。相対浸透率の測定は、 油層シミュレーション、生産予測、貯 留層ダメージの評価に影響する重要な パラメーターであるため、今後同分野 でより一般的な評価手法の確立がなさ れた場合は、非在来型炭化水素の開発 を評価する上で大きな改善をもたらす と思われます。Core Laboratoriesの 発表。

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(2) 坑井の掘削・仕上げ ・発表論文SPE 133456  シェールガス開発へ水圧破砕技術が 適用されて早や 30 年ですが、過去 10 年間に回収率が 2 %から 50 %にまで 向上したケース(Barnettシェールガ ス構造)が本発表で紹介されました。 水平坑井、多段階フラクチャリング、 スリックウォーター(低粘性で水ベー スの流体、ポリマーを少量混ぜて坑井 内の圧損を低減)という技術の進歩に よって、ガス貯留層と坑井の接触面積、 もしくは貯留層内での流体の流路体積 が飛脚的に増加したことが大きな要因 として挙げられます。今後は、フラク チャー内流体の動き、フラクチャリン グ流体の再利用、水圧破砕によってで きたフラクチャーの制御について、更 なる技術進歩が期待されます。350件 もの文献をレビュー。Apacheの発表。 ・発表論文SPE 134491  タイトガスサンド層に再度フラク チャリングを施す際の地層応力の評価 法。コロラド州の Wattenbergフィー ルドの Codellタイトガスサンド層の データを使い、地層の応力分布の変化 を評価して、再フラクチャリングのタ イミングと産ガスレートの増加につい て手法を検証。テキサス大オースチン 校の発表。 ・発表論文SPE 135268  米国ノースダコタ州のBakkenシェー ルガス構造において、水平坑井の裸坑 に多段階フラクチャリング(Openhole Packer & Sleeve Completion)を施し、 2 層同時生産を実現しました(図 8)。 一度に 24 段階ものフラクチャリング を実施することが可能となり、効率的 なシェールガス開発法として、世界的 な 伝でん播ぱ が 期 待 さ れ ま す。Baker Hughesの発表。 ・発表論文SPE 135386  テキサス州の Barnett シェールガス 構造において、ケーシングではなく、 裸坑に多段階フラクチャリングを施 し、コスト削減とフラクチャリング の段数増を同時に実現した坑井仕上 げ(OHMS、図9)のケーススタディー。 Newark Eastフィールド(図10)では 2 0 0 4 ~ 2 0 0 5 年の近傍のケーシング 井との比較において生産量に 1 7 %か ら 6 8 %の増加が見られたとのこと (図 1 1)です。この理由の一つに、

Frac String With Seals

Openhole Completion Placed in the Upper Lateral

Frac Sleeves Swellable Isolation Packers

Liner Top Packer

水平坑井の裸坑に多段階フラクチャリング を施した2層同時生産 図8 出所:SPE 135268 Newark Eastフィールドの位置 図10

OHMS: Open Hole Multi-Stage system completion 図9 出所:SPE 135386 出所:SPE 135386 Denton Wise Parker Tarrant Newark East FieldNewark East Field Gas W indow Oil W indow Fort Worth Marble Fa lls Nola/S im pson Mue nste r Arth Ouac hita T hrus t Belt

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Barnett シェールのように天然亀裂が 卓越したフラクチャー型貯留層に対 しては、裸孔仕上げだとフラクチャー の流動性を損なうことが少なく、坑 井へのガスの流路を多く確保できる ことが挙げられました。Eagle Oil & Gas と Packers Plus Energy Services の発表。 ・発表論文SPE 135396  貯留層条件に応じたシェールガス開 発の仕上げの最適化法についての発 表。 米 国 の Antrim Shale、Barnett Shale、Haynesville Shale、Marcellus Shale、Woodford Shaleの五つのシェー ルガスの貯留構造の開発について文献 調査を実施し、ガス価格の変動を考慮 した仕上げ技術の最適化方法と、坑井 の生産性と経済性に影響を与える地質 的要因についての説明が行われまし た。生産性、経済性に影響を与える地 質的要因として層厚(Thickness)、全 有機炭素(TOC)、孔隙率、浸透率、 貯留層圧、貯留層圧の勾こう配ばい、ガス含有 量(Gas Content)、石英含有量(Quartz Content)、粘土含有量(Clay Content) を、上記五つのシェールガス構造につ いて分析し、これらの貯留層データと の相関から、掘削・仕上げの最適化を 図るためのフローチャートが示されま した。  このフローチャートは、操業会社が 自社で検討しているシェールガス開発 の掘削・仕上げの初期計画を立案する 際に、有用なガイドラインになると思 われます。このフローチャートに基づ いて開発された経済解析ソフトもあ り、上記の地質パラメーターを入力す ることで、坑井(垂直井か水平井)、フ ラクチャー流体、仕上げ流体の経済的 最適化について簡易分析を行うことが 可能とのことでした。そのためのソフ トウェアはUGR(Unconventional Gas Resource) Advisorというソフトウェ ア開発研究プロジェクトの一環として 開発されているもので、2011 年末を 目め処どにソフトウェアパッケージの完成 を 予 定 し て い る と の こ と で す。 Chevron、C&C Reservoirs、Texas A&M大の発表。 ・発表論文SPE 135454  シェールガス坑井への多段階フラク チャリングにかかる資機材のロジス ティクスについて、2 坑の仕上げ作業 から得た知見を紹介。戻りフラクチャ リング流体と生産流体の処理ピット (スイミングプールの利用)、流体やプ ロパントの貯蔵その他については、6 カ月前から計画・準備が行われるとの ことです。カナダでは初めて、ケーシ ングではなく、裸坑に多段階フラク OHMSを施した坑井と近傍のケーシング井 (2004、2005年掘削)との生産量比較 図11 出所:SPE 135386

Horn River Basinの位置と層序 図12 1,000 900 800 700 600 500 400 300 200 100 0 6 Months Cumulative MMCFGE 12 Months Cumulative MMCFGE 24 Months Cumulative MMCFGE 60 Months Cumulative MMCFGE 2004 年 2005 年 OHMS Wells Experimental Shale Gas Projects Horn River Basin Horn River Basin Slave Point Platform Slave Point Platform Liard BasinLiard Basin Calgary Calgary Ft.Nelson Ft.Nelson N.W.T N.W.T 94C 94C 94J 94J 94P 94P

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チャリングを施し、コスト削減とフラ クチャリングの段数増を同時に実現し たとの報告がありました。Penn West Petroleumの発表。

<注>

 三菱商事とPenn West Energy Trust (PWE)との共同事業:Cordova Embayment (Horn River Basin東方、図12)において活動 中のPWEと、①6月23日、カナダ・ブリティッ シュ-コロンビア州新規シェールガス鉱区公開 入札への共同応札、②PWE保有のシェールガ ス鉱区へのファームイン、③三菱商事の在カ ナダ子会社であるCordova Gas Resources Ltd. とPWEがそれぞれ50%保有する非法人合弁事 業体を通じて、シェールガスの開発・生産を 積極的に推進(2010年9月24日付 三菱商事プ レスリリース)。 ・発表論文SPE 135584  米国陸上 Williston盆地に位置する Bakken層 で の 掘 削 事 例 の 紹 介。 Bakken層は、上部・中部・下部の 3 層 に 分 類 さ れ、 上 部・ 下 部 層 は organic-richの頁岩、中部層は孔隙率 5 %、浸透率0.04mdのドロマイト・シ ルト・砂岩が混合したフラクチャー型 貯留層となっています。本貯留層にお い て、O p e n H o l e M u l t i S t a g e fracturing system(OHMS)で仕上げ た坑井(図13) と、Cemented Liner に Plug-and-Perforationの坑井刺激を 施し仕上げた坑井の経済性、生産性の 比 較 結 果 の 報 告 が 行 わ れ ま し た。 Bakken層自体が、Extended Reachの 水平井(掘削深度/垂直深度>2)など の高度な掘削技術の適用によって、経 済的に生産可能になったものであると のことでした(現在の原油可採埋蔵量 は 36 億 5,000 万バレル)。OHMSは施 工時間とコスト両面を効率化するため の水圧破砕技術で、連続的なポンプオ ペレーションで18 ~ 20の段数のフラ クチャリングで仕上げることが可能と なり、Bakken層のように天然亀裂が 卓越したフラクチャー型貯留層に対し ては、裸孔仕上げであるためフラク チャーの流動性を損なうことがなく、 有効な仕上げデザインとなります。  実際、本発表で示された結果でも、 OHMSで仕上げた坑井は、Cemented Linerに Plug-and-Perforationで 仕 上 げた坑井に対して、優れた生産性を示 していました。Slawson Exploration とPackers Plus Energy Servicesの発 表 ・ 展 示 ス ペ ー ス Schlumbergerの “HiWAY”  Schlumbergerの HiWAYは、 独 自 仕 様 の フ ァ イ バ ー を 利 用 し フ ラ ク チャーの流路を安定的に確保するため の技術サービス(図 14) です。通常 の水圧破砕では、プロパントによって フラクチャーの開口幅を保持します が、プロパントの破砕・細粒分(fines)・ 多相流の影響・非ダルシー効果等のた めに、フラクチャーの流動性が失われ ることがあります。HiWAYはこうし たフラクチャー内の流動性の損失を改 善し、開口幅を確保しながら安定的に 流体流動を保持するための技術です。 有効適用範囲は、貯留層温度:100 ℉ (37.8 ℃)から250 ℉(121.1 ℃) の比 較的岩石強度の高い固結層とのこと。  Schlumberger の担当者に、どのよ うにプロパントの形状を維持するの OHMS概念図 図13 出所: http://www.packersplus.com/pdfs/Products/StackFracBroch%200818reg.pdf

SchlumbergerのHiWAY Channel Fracturing概念図 図14

出所: https://www.slb.com/services/stimulation/sandstone/~/media/Files/stimulation/ product_sheets/sandstone/hiway_ps.ashx

(10)

か質問しましたが、技術の守秘性に かかわるため、明確な返答を得られ ませんでした。しかし、既にこの技 術は実フィールドに多数適用されて おり、ガスの生産性向上に寄与した 実績を持っています。米国 Wyoming 州 Pinedale 近郊の Jonah フィールド (孔隙率6 ~ 9%、浸透率0.005 ~ 0.01md [1md=9.8 7 × 1 0-16m2]、 有 効 層 厚 8 0 0ft<2 4 4m>、 ガ ス 飽 和 率 3 5 ~ 5 5 %)では、1 万 2,0 0 0ft(3,6 5 8m)を 超える掘削深度をもつ坑井に HiWAY 技術を適用し、1 8 0 日後の累計ガス生 産 量 で offset well と 比 較 し、2 4 % (7 3MMcf)増と生産性の改善を実現し たとのことです。 ・ 展示スペース Darcy Technologies の“Matrix Management System”  英国アバディーンをベースにする Darcy Technologiesが開発した仕上 げツールで、同社によると出砂対策に おいて、グラベルパック、単独型のサ ンドスクリーン、膨張型スクリーンに 今後替わり得る技術。展示場には、図 15 のようなツールが展示されていま した。二重管構造になっており外管の 外周部がスクリーン機能を果たし、ア ニュラス部(外側)には、6本の炭素鋼 のチューブが圧迫されて押し込まれて います。この中を通る生産流体のバッ クプレッシャー(背圧)を調整するこ とで、6本のチューブが膨張、圧壊し、 サンドフェース(砂岩と仕上げツール との接触面)に対する圧力がコント ロ ー ル で き ま す。 積 極 的 に サ ン ド フェースの圧力を調整することで、生 産に伴うサンドフェースの変形をコン トロールし、出砂しない領域内で生産 性を最大限に上げることが可能になる とのことです(図16)。 ・ 展示スペース BJ Serviceの“Acid-Tunneling Technique”

 Baker Hughes傘下の BJ Serviceが 開発し、特許を所有している酸処理用 のツール。ツールは図 17 のように 2 個所のキックオフポイントを持ち、コ イルドチュービングの先に付けられ仕 Matrix Management Systemにおける仕上げ ツール 図15 出所: h t t p : / / w w w . d a r c y f l o w . c o m / getattachment/851ed89a-e15f-4cae-863d-e3302507b3cb/Online-Brochure

Matrix Management Systemのメリット 図16 出所: http://www.darcyflow.com/getattachment/851ed89a-e15f-4cae-863d-e3302507b3cb/ Online-Brochure Acid-Tunneling tool 図17 Acid Jetによって 穿孔された炭酸塩岩 図18 出所: http://www.spe.org/jpt/print/archives/2008/11/ JPT2008_11_9TechUpdate.pdf 出所: http://www.epmag.com/ archives/techWatch/309.htm

PRODUCTION VALUE OPERATIONS VALUE

VALUE

RISK Low Post Installation Skin

Positive Compliance Ability to Influence Sandface Permeability

Operational Simplicity

Modular Construction

(11)

上げ層まで降ろされます。ツールの先 はノズルになっており、酸がジェット 噴射される仕組みのようです。その ジェットの効果は図18 のとおり。ま た図 19 のように、キックオフした ツールスを回転させながらジェット噴 射することで裸坑部自体を側面方向に 押し広げることができ、炭酸塩岩油層 の産出能力を飛躍的に上げることが可 能になるとのことです。本技術自体は 数年前から市場に出ていますが、公表 された実績生産データは図20のイン ドネシアでの結果だけのようで、これ を見る限りでは相当な生産性の改善が 認められます。 (3) フラクチャーのモニ タリングと評価 ・発表論文SPE 133877  油層シミュレーション に使われるフラクチャー のモニタリング。岩石力 学と流体力学の知見を 使った「マイクロサイス ミ ッ ク に よ る フ ラ ク チャーのマッピング」と 「 貯 留 層 の 流 動 シ ミ ュ レーションモデル」の融 合(図21)。坑壁近傍の 複雑なフラクチャー分布 の解釈は、全体のフラク チャーのマッピングに重 要 な 情 報 と な り ま す。 Schlumbergerの発表。 ・発表論文SPE 135262

 minifrac, fracture treatment, microseismic, production dataを統合 し、Marcellusシェールガス構造の開 発の増産計画と経済的最適化を図った 事例紹介。Marcellusシェールガス構 造は、Pennsylvania, New York, Ohio, Maryland, West Virginia州にまたが り、Devonian Black Shaleフィールド の一部を形成しています。また、本構 造は、500Tcf(兆立方フィート)もの 巨大なガスポテンシャルを持ち、その うち可採埋蔵量は約 10 %となると推 測 し て い ま す。 本 発 表 で は、 こ の Marcellus シェールガス構造を対象 に、 水 平 井 に multiple transverse vertical hydraulic fractureを施工した 場合の設計の最適化(フラクチャーサ イズ、フラクチャーのステージ数) と 経済性評価に関するデータ統合手法が 紹介されました。  次の 5 点が分析に使用したデータに なります。①岩石物理学分析と検層 データの解析 :岩石物性や貯留層特性 の解析、②minifracテスト:応力場の 解析、③microseismic:フラクチャー ジ オ メ ト リ ー の 解 析、 ④ Discrete Fracture Network(DFN) modeling:

「フラクチャーのマッピング」と「貯留層 の流動シミュレーションモデル」の融合 図21

出所:SPE 133877

Geology & Geophysics

Reservoir Simulation ComplexHydraulic Fracture modeling HydraulicFracture Mapping Geomechanics Acid-Tunnelingの酸処理 オペレーションイメージ 図19 出所: http://www.worldoil.com/February-2007-Coiled- Tubing-Technology-Acid-tunneling-with-coiled-tubing-significantly-increases-production.html イ ン ド ネ シ ア の 炭 酸 塩 岩 油 層 に お け る Acid-Tunneling Techniqueの適用結果 図20

出所:from Soper et al. 2008

Secondary Dissolution Secondary Dissolution Primary tunnel Primary tunnel 300 250 200 150 100 50 0 100 90 80 70 60 50 40 A B C D E

Change in water cut

Water Cut,%

Oil Production,B/D

Well Oil production before treatment Oil production after treatment

(12)

フラクチャーの広がりを解析、⑤生産 履 歴: フ ラ ク チ ャ ー 長、 伝 導 性 (conductivity)、スキン(坑井近傍の生 産性障害による浸透率低下の度合)、 浸透率の分析。これらのデータを相互 に利用し DFNモデルを修正し、フラ クチャー流体、プロパントの種類およ び量のパラメーター解析を行い、坑井 刺激設計が生産性に与える影響とその 経済性が分析されていました。  本シェールガス構造においては、フ ラクチャー数を30で施工した場合に、 最適なNet Present Value(施工後3年 で 1,200 万ドル)が得られるとの結果 が示されていました。当然のことなが ら、 得 ら れ て い る デ ー タ に よ っ て フィールドごとに統合手法は異なりま すが、より信頼性の高い設計デザイン と経済性評価のためには、本発表で紹 介されたような方法論は参考になりま す。Atlas Energy Resources、Bazan Consulting、Meyer & Associatesの 発表。 ・発表論文SPE 135523  タイトガス層における水圧破砕処理 の最適化と坑井生産性に影響を与える パラメーター評価についての発表。米 国西部 Wyoming州の Pinedaleフィー ルドにおけるタイトガス層開発を対象 に、データマイニング技術と多変数 ニューラルネットワークを用いた分析 結 果 が 報 告 さ れ ま し た。Pinedale フィールドは、①垂直方向・水平方向 に広く分布した河川堆積物の砂岩を貯 留層としている、②圧力勾配が0.44psi/ ftから 0.83psi/ftと幅広い分布を持つ、 ③プロパントの閉口応力が4,000psiか ら 1 万 psiと幅広い分布を持つといっ た特徴のために、坑井の生産性評価に おいて高い変動幅があります。このた め、水圧破砕の設計には、不確実性や 変動幅を考慮することが重要になりま す。  本発表では、坑井設計の最適化と地 質的なスイートスポット(ガスの密集 帯)の特徴を同定するためのツールス として、多変数ニューラルネットワー クの有用性が示されました。坑井の生 産性に影響を与えるインプットパラ メーターとして、操業により制御でき ない層厚、圧力勾配、孔隙率、浸透率、 ガス飽和率等と、操業により制御が可 能なプロパント圧入体積、Flowback initiation timingの2種を使って分析を 実施しています。分析のなかでは、全 インプットパラメーターのうち、生産 性に与える影響としては、操業条件で あ る プ ロ パ ン ト 圧 入 体 積 が 10 %、 Flowback initiation timingが 9 %程度 との結果が報告されました。また、本 手法を用いたプロパント体積の最適化 のデモンストレーションが示され、 Pinedaleフィールドで 2009 年に実施 された全195ステージのうち、49ステー ジでプロパント体積を増加させること で生産量の増加が可能との結果を得ま した。この結果は、1,962Mscf/d(Mscf/ d:千立方フィート/日)の増産に対し て、$2.23Millionの費用が掛かるとい うもので、ガス価格$2.6/(Mscf/d)が 損益分岐点となり、ガス価格が$3/ (Mscf/d)でも経済的に成功すると説 明されていました。Shellの発表。

とめ

 現在、埋蔵量の大半(80%弱)が産 油国の NOCに握られている環境下で は、IOCや独立系石油会社(インディ ペンデント)は、新規油田開発よりも 既発見油田からの生産促進に軸足を置 かざるを得ず、投資機会は縮少してい ます。縮少する投資機会に対応した開 発技術のトレンドを整理するには、石 油価格変動下における石油開発技術の 適用とそれを担う人材確保の行方とい う観点からの物事の分析が必要です。  今回の SPE年次総会からの情報を 基に、技術トレンドを考えてみました。  SPE年次総会は、言うまでもなく、 石油工学者(Petroleum Engineers)に とって 1 年で最大の展示を備えた学会 で、学術的にも最も権威があると言わ れます。今回も米国の大学を中心に、 多くの学生が発表を行っていました。 業界の技術者の裾すそ野のの広がりは世界的 に維持できています。アジアの貢献と しては、米国留学中の中国人やインド 人の口頭発表数が多く、彼らが石油工 学の発展に寄与しているのは、もはや 常識です。日本人も早稲田大学や東京 大学を卒業した若い人が、そのまま当 地の大学院に進学し石油工学を勉強 し、米国企業に就職、あるいは就職を 目指している姿も垣間見られました。  一方、各大学とも適正な教員数確保 に苦しんでいます。その背景には、上 流産業の好景気に伴う教員の産業への 流出も挙げられます。また、夏場に職 場経験を積み業界の雰囲気に慣れるイ ンターンシップ研修の募集も希望学生 数に満たず、大学も業界も将来の人材 確保に苦労しているとのことでした。   展 示 ス ペ ー ス で は、 例 年 ど お り S c h l u m b e r g e r , H a l l i b u r t o n , B J Services, Baker Hughes, Weatherford といったソフト・ハードをコンサル ティング(専門家)とともにオペレー ターに提供できる大手サービス会社が スペースも多くとり、景品や飲み物を 取り揃え、観衆を集めていました。  ここ数年の傾向ですが、製品のカタ ログを渡すというよりも、大型スク リーンでの PC画面や DVDといった メディアを使っての PRが目に付きま す。油層シミュレーションモデルの紹 介では、5 年くらい前から油層全体が 3 次元的に時間経過とともに、油層の 流体飽和率の変化が視覚的に適切にと らえられるインターフェイスがパソコ ン画面上で実現できるようになってい ます。  2004 年来、高油価が継続し、油田 操業により多くのお金が掛けられ、リ

(13)

モートモニタリング技術や動く 3 次元 油層モデルを使って生産量増加を目指 し、坑井の追掘や改修といった油層管 理の意思決定時間の短縮化が図られて います。もちろん、油田の現場をよく 知り、データをよく見極める目を持っ た専門家の存在がその前提としてある わけですが、大手サービス会社の油田 操業現場への技術提供がかなり細部に まで及んでいます。極論すれば、油田 操業会社の技術者はサービス会社の提 供する技術のよし悪しを判断・管理す る役目になっているように感じられま した(場合によっては、詳しい技術の 中身の理解はあまり要求されない)。  現在埋蔵量の大半が産油国の NOC に握られている環境下で、IOCや独立 系石油会社は、新規油田開発よりも既 発見油田からの回収率向上や生産効率 向上を目指した技術(インテリジェン トウェル、EOR/IOR、水平坑井、多 段階フラクチャリング、坑井コント ロール)の適用や非在来型資源(オイル シェール、タイトガス、オイルサンド) の開発に軸足を移しつつあります。非 在来型の油ガス田について、まずは シェールガスを中心に、更にはシェー ルオイルまで、開発が加速しつつある というのが世界のコンセンサスである と思います。  今回の年次総会への出席を通じて最 も印象に残ったのは、上述のような状 況を敏感に感じ取っているサービス会 社、ベンダーによる技術開発が牽引し、 これまでは開発が困難であった性状の 悪い油層に対して行う水圧破砕法、酸 処理法などの分野に、技術開発投資が 集中しつつあるというトレンドでし た。  また、これまで年次総会の開催場所 は、常に米国内でしたが、今回 2010 年に初めて米国外となるイタリアの フィレンツェでの開催となりました。 この背景には、9 万 2,000 人にも達す る会員数の半数以上が北米外の在住者 (10 年程前には欧米の会員が大半でし た。2003 年からの会員数増加率は、 なんと30%)であること、石油・天然 ガスの掘削、油層管理、生産に関する 技術のフロンティアがメジャーのみな らず、可採埋蔵量の 80 %弱を支配す る産油国の国営石油会社をはじめ、イ ンド・中国ほかへと、全世界的な広が りを見せているということもあるよう に思います。  筆者は、石油開発技術のグローバル 化を強く意識し、環境対策をとりつつ、 可採埋蔵量の積み増しを着実に進め、 石油需要の伸びにも応える供給へ努力 する上流業界の姿を感じました。  SPEの み な ら ず、AAPG( 地 質 )、 SEG(物探)などの技術会議に出て、最 新動向を肌で感じ、かつ、発表を行う ことは大変貴重な経験であり、これら は、日本の石油開発業界の若手技術者 の技術レベルの底上げには欠かせない と考えます。世界の石油開発業界にお ける国内関連企業の認知度の向上や業 界発展のためにも、30 歳代までの若 手技術者は特に積極的に参加・発表を 行い、自らの技術レベルを磨いていく ことが、ゆくゆくは石油天然ガス資源 の供給確保へとつながるのではないで しょうか。

付録:シェールガス開発

技術の概要

(出所:JOGMEC石油・天然ガスレ  ビュー「シェールガスのインパクト」、 2010 年 5 月  伊 原 賢  ペ ー ジ 20 ~ 22を抜粋)  シェールガスは在来型ガスと比べ貯 留層は不均質でガスの包蔵メカニズム が複数ある。過去 20 年のこの複雑な 貯留層特性への理解は掘削・仕上げ・ 生産技術の進歩により深まったと言え る。具体的には水平掘りや岩石に人工 的に割れ目をつくる水圧破砕(図22) 水圧破砕技術の概要 図22 出所:石油技術協会資料 フラクチャーの伸展 貯留層内に人工的にフラクチャーを形成・伸展させ、流体の流路を確保 ジェル プロパント 高粘性流体であるジェルを穿孔(せんこう)部から圧入して、貯留層である岩石を破砕しフラクチャーを形成する。 ジェルの圧入を続け、フラクチャーの長さや幅を大きくする。 形成されたフラクチャーを半永久的に支持するため、プロパントと呼ばれる砂粒状の物質を徐々にジェルに混 ぜ圧入する。 プロパントの濃度を徐々に上げる。 規定量のプロパントを送り終わったら、圧入ポンプを停止する。 圧入されたジェルは熱により分解され貯留層に浸(し)み込むため、形成されたフラクチャーは徐々に閉じようと する。 しかし、プロパントがフラクチャーを支持し完全に閉じるのを防ぐので、ガスの流路は確保される。貯留層の 小さな隙間に溜(た)まっているガスは、フラクチャーを介して坑井内に流れ込み、経済的な生産性を確保する ことができる。

水圧破砕 / フラクチャリング

時間経過 フラクチャー幅 フラクチャー長さ 1 2 3 4 5 6 7

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といった要素技術の進歩が重要だ。  シェールガスの開発は技術主導型 と言われ、製造業 ・職人技に近い技術 (図 23)を用いる。新規のガス開発事 業であるため、米国ではメジャーでは なく中堅企業中心の事業としてスター トした。複雑できめ細かな作業が必要 なことから、作業コントラクターの数 が在来型ガス開発に比べ多い。  生産減退率は高く、1 坑あたりの生 産レートは在来型に比べオーダーが一 桁低いので、生産量確保には従来型 よりも多くの井戸数を要する。した がって、一つの坑口位置から複数の水 平部分をもつ坑井も出現した(図24)。 水平部分の長さが 2kmを超える水平 坑井や水平部分への多段階水圧破砕 (図25)も広く適用されるようになっ てきた。  割れ目が貯留層中に広がらず、上下 に成長し、帽岩(キャップロック)を壊 し、他の貯留層や帯水層につながって しまうと、ガスの回収に支障をきたす。 そこで、割れ目に関する情報を少しで も多く得るために、割れ目そのものを 観測する技術開発が進められてきた。 マイクロサイスミック技術(図26)に より、できたフラクチャーの成長や広 がりも把握できるようになってきた。  ところで、マイクロサイスミック とは、割れ目が形成される時に発生 する地震波(P波、S波)を観測し、解 析して割れ目の広がりを評価し、ガ ス回収の効率向上に必要な情報(割れ 目のマッピング)を提供する技術であ る(図 27)。2000 年以降、マイクロ サイスミックには現場で 6,000 件以上 の適用事例がある。しかし、新しく 高度な技術であり、技術プロセス(作 業の計画、実行、分析、解釈)には厳 密さを加える必要があると言われる。  水平坑井、水圧破砕、マイクロサイ スミックという、三つの要素技術さえ 理解し、実践すれば効率的に経済合理 シェールガスの開発技術 図23 出所:Schlumberger資料より 圧入流体中に含まれた固形物のネットワーク /Fiber が 機械的にプロパントを閉じ込めながらフラクチャー内 に移動、Fiber は熱により分解され貯留層に浸み込む 米国におけるガス生産量と可採埋蔵量の激増 (シェールガス革命 500 ∼ 780Tcf 埋蔵量が期待)。 貯留層特性:長い間、根源岩や貯留層構造の シール(蓋)と見なされてきた 水平坑井と多段階フラクチャリング フラクチャリング後の貯留層評価 生産量と可採埋蔵量増に必要な技術サイクル シェールガス層に掘られた水平坑井を 横切るフラクチャー分布(マイクロサ イスミック) 200m Lateral Spacing 一つの坑口位置から複数 の水平部分を持つ坑井 図24 図25 水平坑井と多段階の水圧破砕のイメージ

出所: カナダNational Energy Board 出所: SPE 107053

Fracture

Stimulation Fracture

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性をもってシェールガスを開発できる わけではない。それには、シェールガ スを経済的に地下から取り出す「技術 サイクル」を習得する必要がある。す なわち、地下に眠る資源量を可採埋蔵 量に変え得る緻密な技術検討が必要 だ。  まず地化学検層データからシェール の鉱物組成(炭酸塩、黄鉄鉱/Pyrite、 粘土、石英、Total Organic Carbon/ TOC)を分析する。岩石中の TOCを 知ることで、マトリクスの孔隙率と水 飽和率が分かり、シェールの浸透率と シェール中のガス量(孔隙内とシェー ルの有機物に吸着の 2 種類)の推定に つながる。シェール中の有機物はガス 源のみならずガスの吸収媒体であるこ とに留意しなければならない。地化学 検層データからは粘土分のタイプも分 かり、それが水圧破砕に用いる圧入流 体の仕様を決めるのに役立つ。   次 に Electrical Imagingと Sonic検

層データからフラクチャーを貯留岩元 来のものと掘削上のものに分類し、 シェール中で最も浸透率の高い個所を 探しあてる。そこに穿孔とフラクチャ リングを施し高生産レートを目指す。 地層圧力の計測も必要だ。水平掘りや 傾 斜 掘 り、MWD(Measurement While Drilling)、 ガ ン マ 線 検 層、 Rotary Steerable System他 の 掘 削・ 検層技術を適用し、貯留岩特性を把握 し、貯留岩内の流体挙動シミュレー Geology Reservoir Simulation Reservoir Characterization Stimulation Design Optimized Completion Strategy Enhance Recovery シェールガス開発に適用 される技術サイクル 図28 出所:Schlumberger 米国におけるシェールガス生産 レートは技術進歩によりV字回復 図29 出所:SPE資料 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200 0 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 Mcf per Day 1995 2000 2005 2010 年

Treatment well Monitoring well

Reservoir Microseism Hydraulic fracture 微小地震/マイクロサイスムから出る 地震波を観測井でモニタリング 図27 マイクロサイスミック技術(微小地震/ マイクロサイスムを観測・分析し水圧破 砕でできた割れ目を評価) 図26 出所: ICEP 出所: ICEP

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ションを実施し、その結果を坑井刺激 法に的確に反映させ、ガスの生産量お よ び 可 採 埋 蔵 量 増 に 結 び つ け る。 シェールガスを開発するオペレーター には、この技術サイクル(図28)の理 解と適切な実践が求められる。  技術サイクルの適用ノウハウを身に 付けたオペレーターが手がける開発プ ロジェクトでは、作業の失敗が減って 効率も高まり、初期生産レートもV字 回復が見られる(図29)。総じて、ガ スの産出コストも低下傾向にある。  結果として、最初のガス生産レート の効率化、埋蔵量推定精度と経済性の 向上につながっている。この技術リス クの軽減が、米国ではシェールガス開 発に投資が集中するようになった理由 だ。この技術進展と一定のガス価が維 持されれば、シェールガスの開発は世 界中に進展を見せることとなろう。 執筆者紹介 伊原 賢(いはら まさる) 1983年、東京大学工学部資源開発工学科卒業。1991年、タルサ大(米国オクラホマ州)大学院石油工学修士課 程修了。1994年、東京大学博士号(工学)取得。石油学会奨励賞受賞。 1983年、石油公団(当時)入団。技術部、石油開発技術センター、アラブ首長国連邦(UAE)ザクム油田操業、 1999年、生産技術研究室長、天然ガス有効利用研究プロジェクトチームリーダー、JOGMECヒューストン事務 所長ほかの勤務を経て、2008年7月より石油・天然ガスの上流技術の調査・分析業務に従事(上席研究員)。専門 は石油工学とC1化学。 趣味はへぼゴルフ、ホットヨガ、グルメ(和食中心)、アニメ、デザイン。 故郷の博多に加え、現在横浜の住環境も堪能中。 坂東 克彦 (ばんどう かつひこ) 2001年3月、横浜国立大学大学院工学研究科物質工学専攻修了。 同年、JOGMEC入構、石油工学研究室に配属。その後天然ガス有効利用プロジェクトチーム、東シベリアプロ ジェクトチームを経て2006年4月より現職(現在、技術調査部開発技術課 兼R&D推進部CCS・環境調和型油ガ ス田開発研究チーム)。 趣味はピアノ、ギター演奏(好きなバンドKorn)、ジョギング。 伊藤 義治(いとう よしはる) 2004年、早稲田大学大学院環境資源及材料理工学 修了。 2007年、JOGMEC入構、石油工学研究課(旧・研究室)配属。2010年4月より現職。 趣味はジョギング、水泳、読書、音楽(クラシック・ジャズ・ロック)。 【参考文献】 1.JOGMEC石油・天然ガスレビュー「Petroleum Engineerの取り組むトレンドを読み解く」、2010年1月 伊原賢 2.JOGMEC石油・天然ガスレビュー「シェールガスのインパクト」、2010年5月 伊原賢

参照

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