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地山補強土工法の鉛直化実大施工結果 矢作建設工業(株) 正会員

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Academic year: 2022

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(1)III‑016. 土木学会中部支部研究発表会 (2012.3). 地山補強土工法の鉛直化実大施工結果. 1.. 矢作建設工業(株). 正会員 ○市川善造 桐山和也 大槻忠行. ヤハギ緑化(株). 正会員. 今井雅基 服部啓ニ. 名城大学. 正会員. 小高猛司. はじめに 垂直壁面をもつ補強土工法は盛土補強土工法では一般的であるが,地山補強土工法ではほとんど実績がな. いのが現状である.これは一般的な順巻き工法の地山補強土工法では,掘削施工中に垂直面となる地山の安 全性を保つことが難しいからである.一方,表面工にプレキャストコンクリート板(以下、パネル)を使用 する逆巻き施工の PAN WALL 工法(以下、PW 工法)では,最近の実験1)2)より,現状の適用勾配より急 勾配化が可能であることを確かめてきている. 本研究では表面工を鉛直勾配(90°)とした PW 工法の実大実験施工を行い,施工と構造の両面について検 証してその実用性を確認した. 2.. 実験施工概要 実大実験施工の断面図を図-1 に,正面図を図-2 に示す。施工面積は 246m2,高さは最大で標準パネル 7 段. (約 8.4m)である.定着部の土質は N 値 40 の固結シルトで,土粒子の密度は 2.62g/cm3,粘着力は 305kN/m2, 内部摩擦角は 0.48°(UU 三軸試験)であった.計測項目を表-1 に示す。計測項目は,壁面天端の変位,補強 材の軸力,壁面完了後の直下地盤に作用する土圧である.測定値は 1 時間間隔でデータロガーに取り込んだ. 基本段の施工断面図を図-3 に示す.施工上の特徴は,最初に施工を行う基本段のみ掘削勾配を 1:0.3 に 設定し,背面の地山には本工法で新たに考案した基段補助杭を設置している1).これは,逆巻き分 1.3m 程度 掘削時に据付コンクリートを撤去して基本段パネルに次段パネルを吊り下げるので(図-4),次段が定着され るまで基本段パネルに 2 段分の重量が作用して沈下の懸念が生ずるためである.ただし,施工の進捗に伴い 補強材とパネルが地山を押さえ,安定するから沈下 凡例 ひずみゲージ ※天地に設置. 巻込型変位計 (DP-500E). 表-1 計測項目と使用機器 壁面天端 補強材 地盤面 計測項目 変位 軸力 土圧 使用機器 巻込型変位計 ひずみゲージ 土圧計 (記号) (DP-500E) (FLA-5-11) (KDJ-200KPA) 測点数 1 4×2 1 上から 4,7 埋戻しコン 1 段目パネル 備考 段目補強材 クリート打 に設置 天地に設置 込前に設置 ※データーロガー(TDS-102-20)に取り込み. 補強材 D25@1800mm φ90mm グラウト注入 順巻き L=6.5m. 基本段. 裏込材. L=6.5m 基段補助杭 L=5.0m ④-2 ④-1 L=4.0m 1m 1m 2m L=3.5m L=3.0m ⑦-2 ⑦-1 L=3.0m 1m 1m 1m. 図-1. 現況 GL 逆巻き パネル. 埋戻しコンクリート 土圧計 (KDJ-200KPA). 実大実験施工断面図と動態観測位置図. 凡例 折点. :軸力測定パネル. 壁面積:246m2 最大壁高:8.4m. :天端変位測定 :土圧測定 ④. ⑦ 32400. 13500 45900. 図-2. 実大実験施工正面図と動態観測位置 ‑197‑.

(2) III‑016. 土木学会中部支部研究発表会 (2012.3) 460 裏込材. 1:0.3 補強材 パネル. 基本段. 連結金具 A. 連結金具 B. 基段補助杭 100 100. 次段. 吊り下げる. 連結金具 A. 300 据付コン クリート. 図-3. 連結金具 B. 基本段の施工断面図. 図-4. 計測結果 補強材軸力の測定結果を図-5 に示す.なお,図にお. ける換算軸力は,〔+〕側が引張,〔-〕側が圧縮を示. 換算軸力(kN). として,4 段目の状況(鉛直掘削)を写真-1 に示す.. 50. ④-1. ⑦-1 0. している.測点(ひずみゲージ)は壁面表面より 1m (④-1,⑦-1),ならびに補強材最深部端より 1m(④-2,. 4 段目の掘削状況. ④-1 ④-2 ⑦-1 ⑦-2 4 段目定着 欠測 5 段目定着 6 段目定着. 100. の危険性は極めて小さくなる.基本段以外の掘削状況. 3.. 写真-1. 基本段と次段の連結. ⑦-2 60 日 ④-2. 7 段目定着 -50 1/1. ⑦-2)の位置に設置している.補強材のグラウトは定 着の 1~2 日前に打設している.また,⑦は 10 月中旬. 図-5. 3/1 3/2. 7/1 8/29 9/1 10/28 5/1 6/30 11/1 12/27 1/1 日付(平成23年) 補強材軸力の推移(4 段目,7 段目). 以降,絶縁抵抗の低下により欠測となっている. 200. 図より 4 段目,7 段目とも補強材定着後,グラウト -3. の材齢が進むにつれ,軸力が引張側に増加していた. これは,グラウトの付着力の増加とともに,補強材に 力が伝達されるためである.グラウトの材齢が 7 日程. 土圧(×10 MPa). 埋戻コンクリート 150. 欠測 100 50. 80 日 0. 度経過する頃から深部側(④-2,⑦-2)の引張軸力は 60 日. 減少に転じ,材齢 14 日頃には表面側(④-1,⑦-1)の 定着後 30 日程度までであった.さらに 9 月初旬まで軸 力は引張側に増加して,その後再び減少雰囲気となり 現在に至っている.ちなみに,発生している最大軸力. 気温(℃). 引張軸力も減少に転じた.しかし,この傾向も補強材. -50. 60 1/1 40 20 0 -20 1/1. は許容値の 50%以下と問題ない値であった. 図-6. 3/2. 5/1. 6/30. 8/29. 10/28 12/27. 最高気温日付(平成23年) 最低気温 3/1 3/2. 7/1 8/29 9/1 10/28 11/1 12/27 1/1 5/1 6/30 日付(平成23年). 壁面真下の鉛直土圧と気温変化. 壁面真下の鉛直土圧と気温変化を図-6 に示す.図よ り埋戻しコンクリート施工後,鉛直土圧は漸増を続け約80日経過した時点で0.11MPaとなった.さらに,8~ 9月をピークに鉛直土圧は0.15MPa程度を示し,その後減少傾向に転じた.この鉛直土圧の変動は,気温の変 動と似通った動きを示しているため,気温変化によるプレキャスト板の熱膨張や収縮の影響を受けているも のと考えられる. 4.. まとめ 今回,表面工を鉛直勾配とした PW 工法の実大施工を行い,施工と構造の両面から問題は認められなかっ. た.今後継続して計測を進め,検証を進めたいと考える. 参考文献: 参考文献:1)長田孝史他:地山補強土工法の鉛直施工に関する研究,土木学会中部講演概要集,pp.233~234, 2011.3 2)市川善造他:実物大実験体を用いた PAN WALL 工法の法面垂直化へ向けた実験,土木学会中部講演 概要集,pp.231~232,2011.3 ‑198‑.

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