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ペルー/ボリビア:北米西海岸向け
天然ガスプロジェクトの動向について
石油・天然ガス調査G
齊藤 晃
2004年9月15日
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報告の構成
■はじめに
■ペルー:Camiseaプロジェクトの経緯・概要
■ペルー:Peru LNGプロジェクトの動向
■ボリビア:ガス輸出をめぐる国民投票の結果
■ボリビア:Pacific LNGプロジェクトの動向
■まとめ、今後の展望
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はじめに
中南米[メキシコ除く]における確認埋蔵量シェア (出所)BP統計データより筆者作成 59% 11% 10% 9% 3% 3%2%3% ①ベネズエラ ②ボリビア ③トリニダードドバゴ ④アルゼンチン ⑤ブラジル ⑥ペルー ⑦コロンビア その他 (参考)<南米で、アジア太平洋LNG市場をめぐる動きあり>
①ペルー:8月上旬、Camiseaガス田から、リマまでのガス供給開始
太平洋岸に至るパイプライン完成
②ボリビア:7月18日、天然ガス輸出政策の是非を問う国民投票実施
(昨年10月、天然ガス輸出問題を契機に、前Sanchez大統領辞任に追い込まれる)3
ペルー:Camiseaプロジェクトの背景
59% 4% 3% 34% 石油 天然ガス 石炭 水力 一次エネルギー消費量に占める割合 (出所)BP統計データより筆者作成<Camiseaプロジェクト>
天然ガスの割合:4% ⇔ 石油の割合:59%2003年天然ガス消費量:5億m3
年間7億ドルの石油純輸入
ペルー最大のガスプロジェクト:Camiseaガス田の開発
埋蔵量:天然ガス13TCF、コンデンセート6億バレル
太平洋岸に至るパイプラインを通して
北米西海岸向けLNG輸出が可能に
アジア太平洋LNG市場に影響?
エネルギー純輸出国へ
2005年:GDP0.6%上昇
LNG輸出後:GDP1.5%上昇可能
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ペルー:Camiseaプロジェクトの経緯
<Camiseaプロジェクトの主な経緯>
紆余曲折 環境問題による資金調達難→(例)2003年8月、米国輸出入銀行、214百万ドルの融資拒否 環境破壊による罰金の支払い センデロルミノソによる、パイプライン工事会社作業キャンプ襲撃 アマゾンジャングル地帯 多種多様な生物が生息する熱帯雨林 多くの原住民の居住地域 ⇒「Friends of earth」等の国際環境団体が非難8月上旬 首都リマまでのガス供給開始
1980年代半ば ガス田発見 1988年 Shell:ガス田を放棄(政府との合意至らず) 1999年 ガス田開発、パイプライン、ガス供給事業の国際入札実施 2000年 ガス田開発、パイプラインの事業参加者が決定され、ライセンス供与 2002年 Tractebelがリマでのガス供給事業者に選ばれる LNGのFEED(基本設計業務)完了 2003年9月 Hunt OilとTractebel、LNG供給に関するMOU締結 2004年7月 Camiseaの生産開始。試験輸送開始 2004年8月 Camiseaから、首都リマまでのガス本格的輸送開始5
ペルー:Camiseaプロジェクト概略図
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ペルー:Camiseaプロジェクト内容
①Block88内にある、Malvinasのプラントで天然ガス/NGL(天然ガ
ス液)に分離
②首都リマまで、パイプラインで天然ガスを供給(714km)
⇒家庭用・商業用・産業用の他、発電用も
⇒初期輸送能力は、2億8500万立方フィート/日
(7億2900万立方フィート/日まで増強可能)
③分離後のNGL(天然ガス液)を、専用のパイプライン(540km)で太
平洋岸Piscoまで輸送
⇒Pisco近郊Paracasの分留プラントで、LPG等に加工
⇒初期輸送能力5万バレル/日
④余剰分をLNG化して輸出<計画> (隣のBlock56も対象)
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ペルー:CamiseaLNGプロジェクトの動向
■Pampa MelchoritaにLNG液化基地を建設予定
⇒首都リマから南約170km。能力440万t/年。総費用20億ドル
■Hunt Oil(米国)とSKグループ(韓国)⇒今後、他社参加の可能
性も
■2003年9月:メキシコ中部太平洋岸Lazaro Cardenas受入基地向
けLNG供給のMOU締結(Hunt OilとTractebel)
⇒供給量270万t/年、供給期間18年間のMOU締結
■2004年2月:メキシコ政府、Lazaro Cardenasの土地使用許可を
Repsol YPFへ付与。流動的に。
■しかし、Manzanillo受入基地?CFE(メキシコ連邦電力委員会)
と合意間近?
■太平洋岸までのパイプラインを完成させている点で、ボリビアに
比べ有利
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ペルー:Camiseaプロジェクト概略図
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ボリビア:国民投票の背景
■ガス埋蔵量:南米2位
■最貧国の一つ(人口約9百万人の70%poverty line以下)。ガス国内消費見込めず。
■昨年10月、天然ガス資源の輸出問題が発端となり、前Sanchez大統領が失脚
(背景)・外資を優遇するだけ(国民に還元されず)
・チリとの確執:1879-83年チリとの紛争で、北部太平洋岸を奪われ、内陸国に
なった経緯。通行料がチリに入ることの不満も。
■国民投票の主な争点
①太平洋へ至る天然ガスパイプライン建設の政府による主導権確保
②外資優遇を規定する炭化水素法の廃止
⇒市場主導型経済への移行の一環。96年に制定。外資の導入が進む。埋蔵量UP
③国家の関与(炭化水素資源の国家所有権の帰属、エネルギー会社YPFBが炭化水
素資源の全工程に関与)
④税金とロイヤリティを50%にUP。収入を教育や雇用創出に充てる
⇒賛成票が反対票を上回る(平和裏に行われる、ごく小規模の暴動のみ)
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(参考)ボリビア:ガスをめぐる国民投票の背景
2003年 9月中旬
・Pacific LNG計画に対し、先住民が反発
デモ行進、道路封鎖等の抗議行動を開始
10月初旬 ・抗議行動は、Sanchez大統領の辞任要求へと発展
全国規模に拡大
10月中旬 ・Sanchez大統領、Pacific LNG計画の一時棚上げを発表
・Sanchez大統領、Pacific LNG計画等(炭化水素法の改定他)
に関する国民投票実施を発表
・野党政治家のリーダーEvo Morales(02年の大統領選でSanchez
大統領に敗北)、強固に大統領辞任を要求
・Carlos Mesa副大統領他数名の閣僚も政権からの離脱を決定
・Sanchez大統領辞任。米国へ逃亡。
10月下旬 ・Carlos Mesa新大統領就任
・Carlos Mesa新大統領、Pacific LNG計画の実施を問う
国民投票の実施を発表
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国民投票以降の主な動向
■昨年10月からの混乱は、一応の決着。ただし、「経済性」と「国民感情」との板
挟みで、紆余曲折が予想される
・外資優遇を規定した炭化水素法の廃止
・税金ロイヤリティ:50%へ。多くのプロジェクトの採算性減じる。生産性減少も(再投資されず)
■7月下旬、アルゼンチン向けガス輸出合意
・7月下旬、ボリビア政府とアルゼンチン政府、パイプライン建設で合意 ・06年までに20百万m3/d(73億m3/年)へ。[現在4百万m3/d(14.6億m3/年) ] ・Northeastern Pipeline:約1000km、10億ドルのp/L:10月公開入札 (参考) 中南米[メキシコ除く]における天然ガス貿易 (出所)BP統計データより筆者作成 (単位:bcm) アルゼンチン ボリビア 輸 ブラジル 0.68 4.9 入 チリ 5.75 -国 ウルグアイ 0.03 -輸出国12
ボリビア:Pacific LNGの動向
■パイプラインルートの問題:①ペルールート、②チリルート
(ただし、チリルートの場合に比べ、450km・754百万ドル追加の見込み)
■8月上旬、ペルー政府とボリビア政府、LNG輸出のための経済
特区の設置で合意(ペルー南部Ilo港に、LNG液化基地設置)
⇒LNG輸出の場合、ペルールートにほぼ確定?
⇒LNGプロジェクト瀕死の状態?南米市場に活路?
(参考)SempraとメキシコBaja California州(Costa Azul受入基地向け)への供給については契約が失効(供給元 インドネシアのTangguhへ)