高校生の君たちへ
知っておいてほしいこと
セックスをしてはいけないと話すことより →知っておいてほしいことがある →セックスはたくさんあるコミュニケーションの一つ 子どもがほしくなったときに、生みたくなったときに、 安全に安心して産めることが願い君たちはいま・・思春期
• 思春期とは子どもから大人に移っていく時期 →10歳ころから21歳ころまでの間です • 体と心の変化から「性」を意識します →自分の性、他人の性 →性についてもいろいろな感じ方があります • 男の子も女の子も体も心も変化します →大切なことはちゃんと知っておこうね →知らないで困ってしまうことは避けよう男の子の体(1)
• 陰茎(ペニス、おちんち ん)が大きくなってきます • 陰茎からは尿(おしっこ) と精液が出ます 精液は白くネバネバ 中に精子がたくさん • 陰毛も生えてきます • 声も変わってきます • 喉ぼとけが出てきます男の子の体(2)
• 陰茎とこうがん(睾丸)がついています • どちらも小学校高学年から大きくなってきます • 「睾丸」で精子を作り、それが精液になります • 陰茎からは尿と精液が出ます →精液は陰茎が固くなっているとき出ます • 「睾丸」は叩かれたり蹴られたりすると すごく痛いので守る必要があります陰茎
• 皮をむいてよく洗うこと • 朝大きくなったり、興奮すると大きくなります →あたりまえのこと • こすって精液を出したくなります →オナニー、マスターベーション →当たり前、してもバカにはなりません →指で丸を作って出してしまおう • 精液を女性の中に出してみたい →ちょっと待って・・もうちょっと勉強してね!女の子の体
• 卵巣でできた卵子が毎 月、子宮に出てくるよう になります • 受精しなかった卵子は 子宮の壁にくっつかない ので、壁の一部がはが れて月経(生理)になり ます • 陰毛が生えてきます • 胸(乳房)が大きくなります • 体がふっくらとします月経(生理)
• 女の子は10~14歳で始まります • 突然なった時の準備は忘れないこと • 大体28日前後に1回、出血が数日続きます • 50歳くらいまで続く健康の指標です • 若いのに月経が止まるとき →妊娠したとき →激しい運動が続いたとき →精神的ショックがあったとき →急に体重が減ったときつらい月経(生理)
• 月経に伴って(出血の少し前から)いらいらし たり腰が痛くなったりすることがあります →ひどくなる場合には治療ができます →つらいのにがまんしないでください • 1週間以上続く出血、出血量が多い →貧血も心配、医療機関へ • 月経の間、排卵の時に腹痛があることも • 月経の間隔がばらばら →高校生では珍しくありません →体調不良などがあれば治療可能です性的好奇心
• 思春期になれば、特に男子は性的好奇心が 強くなってきます →男性ホルモンが増加しています →女性の裸の姿や胸に興味が出てきます →精通が始まるとオナニーも始まります →精液を女性の体に入れたくなります • 性的好奇心は女子よりは男子に強く →それ自体は自然なことです • どのように行動するかを考えましょうプライベートゾーン
• ■で隠れているところは プライベートゾーン • 人に見せたりしないで 清潔にして大切にする ところだよ! • 写真をとったり、それを メールで送ったりする のはやめよう性的嫌がらせ
セクシャルハラスメント(セクハラ)
• 「男性から女性に」が多いが逆もあります →基本的には「異性間」だが「同性間」も • 言葉によるもの →胸大きいねなどプライベートゾーンを話題に したり、彼氏いないの変だねと言われたり • 態度や触りに来ること →胸をじろじろみたり、体に触ろうとしたり • しばしば交換条件を持ち出されることもあります →胸の写真送ってくれればつきあってあげるよ • すべてアウトですセクハラを受けたと思ったら
• まず記録しましょう →いつ、だれに、どんなことを:具体的に →日時も正確に →スマホなどでの録音もあり • セクハラをした人間には自覚がありません →本人に直接話すことは多くの場合無駄 • 信頼できる家族、第三者にきちんと話すことです →誰かが声をあげなければ被害者は増えます性的接触のいろいろ
• 手をつなぐ • ハグする、抱きしめる • キスをする • 相手のプライベートゾーンに触ります • おたがいのプライベートゾーンが触れ合います • セックス:陰茎が女子の体の中(膣)に入って 精液が出ます • 青のゾーンは病気があればうつることもあります性的接触では
• やすらぎや安心感や満足感が欲しくて ふれあいたくなるんだね! • 体をふれあうだけでは普通は何も起きないと 思うかもしれないけど、プライベートゾーンの触 れ合いは危険性もある! • 病気があればふれあいでうつることもある! • 陰茎が女子の膣に入って精液が出ると妊娠 する可能性があります!おおざっぱに言えば・・
• 中学校卒業時には 男子の15% 女子の20%がセックスを経験 • 高校卒業時には 男子の30~35%、女子の40~60% →していなかったら「遅れている?」 →していたら「進んでいる?」 →早くしてみたい?おたがいを好きになったら
• 二人きりでお腹がすいているようなもの →男の子がおにぎりをすすめた →女の子が喜んでそれを食べた →セックスってそんなものかもしれない • お腹がすいていても →食べたくないおにぎりは断ろう →食べるつもりだけど嫌になったら断ろう →食べるなら体のことを考えよう →断わるだけで去っていく男子はいりませんセックスの基本
• がまんできるときにはがまんしてもよいかな? • あくまで自由でないセックスはすべきではない • 男子も女子もむりやりセックスをすることは・・ →むりやりすることは犯罪です • 男子も女子もむりやりセックスをされることは・・ →されたほうではなく、した方が犯罪です • 男子も女子もセックスをして物やお金をもらう・・ →お金を渡した方も、もらった方も犯罪です妊娠
• 男の子の精液の中の精子と女の子の体の 中の卵子が一緒になると受精します • 受精が妊娠のはじまり • 受精した卵子が子宮の壁につきます →だから生理(月経)はなくなります • 高校生では生理が不安定なので妊娠には 気づきにくいです • セックスがあって生理がなかったら考えて!性ということ
• 人類の種の維持のために妊娠・出産は必要 →それがなければ人類は滅びてしまいます • 発情期がないのは(いつでも?)人類だけ • 必要なものは「楽しむ」ことが大切? • 男性ホルモンの分泌は18歳頃が最も多くなる。 だから男子高校生はセックスへの欲求が強い • 女性ホルモンは20歳を過ぎてから多くなる だから高校生では性的欲求が強くない望まない妊娠が増えている
• 妊娠は性的接触『膣(ちつ)内に射精すること』 によってしか起きないよ!(人工授精を除く) • 子どもが欲しい妊娠が「望んだ」妊娠だよ! • 望まない妊娠をしてしまうと、人工妊娠中絶す る結果になることが多くなります! (妊娠21週まで。それ以降は出産) • そうした処置により、心に深い傷が残ったり、将 来妊娠できなくなる可能性もあります!妊娠しないために
• セックスをしても妊娠を避ける方法のことだよ • 失敗のない方法はないと思っていいよ! • コンドームの使用が最も多く、性感染症もかなり 防げる!きちんとつけないと効果はないよ! • 急に陰茎を抜いて外で射精しても間に合わない し、妊娠しない安全な日はないよ! • 成人ではピル(少量のホルモン)や避妊リングの 挿入もあるけど、高校生ではむずかしいかも!コンドーム
• 失敗率は3% • ちゃんとつけること →裏と表があり、爪や袋で傷つきやすい • 入れる前ではなく、立ったらつける • 射精したらすぐに抜く →陰茎が柔らかくなると精液が漏れる • 練習すること、自分で買っておくこと • 性感染症がすべて防げるわけではない →梅毒、ヒトパピローマウイルスには不十分高校生の避妊
• 高校生が利用できる 100%避妊できて 100%副作用がなくて 費用のかからない・・そんな方法は日本にはない • 性感染症を100%予防できる そんな方法もない • 実際のセックスだけではなくオーラル(口)も危険 オーラルセックスは妊娠しないというだけ!緊急に妊娠を避ける
• 準備しないで性的接触をしてしまった場合や、 レイプされた場合、妊娠を避ける方法だよ! • 48時間以内遅くとも72時間以内にホルモン 剤を飲む必要があります。 →産婦人科などで処方してもらうことができる • レイプは人に話すことがむずかしいかも →でも望まない妊娠を避けるためには知って おいてください • レイプを警察に届けた場合には対応されます性感染症
• プライベートゾーンのふれあいでうつるよ! • 症状が出やすい →おしっこするとき痛い:りん病 →口や外陰部のまわりに斑点:梅毒、ヘルペス • 症状が出にくい →クラミジア(将来妊娠できなくなることも) →B型肝炎(肝炎、がんの原因にも) →パピローマウイルス(がんの原因にも) →エイズ(発病すれば命にかかわる) • 治療ができるものとできないものがあるよ!性感染症の危険性は・・
• 相手が多いほど高い
→自分は1人だけと思っても・・
性感染症からできるガンとワクチン
• ヒトパピローマウイルス(HPV) →年間3000人が死亡する子宮けいガンの原因 →ワクチンで70~80%予防できる →女子だけではなく男子の陰茎ガンの予防にも (ワクチンの公費負担は中1女子だけ) • B型肝炎ウイルス →性的接触でうつるウイルスが肝炎を起こして 最終的に肝臓ガンになるかも (ワクチンの公費負担は乳児のみ)HIV感染とAIDS
• HIV感染は調べない限りわからない • HIV感染からAIDS発症までは数年~数十年 • HIV感染の時期に治療をすることが可能 • AIDSが発症したら・・治療はほぼない • 母親から子どもへの感染もある • ほとんどはセックスで感染する • クラミジア感染があればなりやすいクラミジア
• もっとも多い性感染症 →高校生では5~10%とも言われている • 多くは無症状、咽頭クラミジアも増えている →おりものが増えるなどの症状もある • 卵管炎を起こすことがある →将来の不妊、腹膜炎になることも • クラミジアに感染していると →5~10倍エイズに感染しやすい • 薬で治る:パートナーも治療!梅毒
• 多くは皮膚の症状が出る →口のまわりや外陰部 • 血液検査で確定できる • 治療は抗生物質を数週間のむこと →抗生物質の効きにくいケースもある • もちろん自分だけではなくパートナーもヘルペスウイルス:検査と治療
• 多くは皮膚や粘膜の症状がある • 血液検査や水疱の検査でわかる • 治療は抗ウイルス剤を服用する • 新生児ヘルペスは致死率が高い • もちろんパートナーも治療!性にもさまざまな性がある
L:レスビアン G:ゲイ
B:バイセクシャル T:トランスセクシャル