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一般演題 1 2 ロボット支援良性子宮全摘術の導入成績 村越誉, 大木規義, 北井沙和, 益子尚久, 細川雅代, 成田萌, 安田立子, 稲垣美恵子, 岡田十三, 本山覚, 吉田茂樹愛仁会千船病院産婦人科 目的 当院では2018 年 7 月からロボット支援良性子宮全摘術 (RASH:Robot-ass

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良性子宮疾患に対するロボット手術の導入

舟本 寛,飴谷由佳,今井 宗,吉越信一,谷村 悟 富山県立中央病院 産婦人科  2018年4月、診療報酬の改定により良性子宮疾患および初期子宮体癌に対するロボット支援下腹腔鏡下手 術(ロボット手術)が保険収載された。これに伴い当科でも 2018 年 9 月よりロボット手術を開始した。今回 子宮筋腫に対してda Vinci Xi systemを用いて行ったロボット支援腹腔鏡下膣式子宮全摘術(RASH:Robot-assisted Simple Hysterectomy)について報告する。

 症例は 43 歳、5 回経産、BMI16.7 と痩せ型。子宮筋腫、子宮頸部異型性の経過観察のため他院より紹介。 時折下腹部痛と不正出血があり、MRIにて子宮前壁に最大径54mm大の変性筋腫を認めた。載石位で子宮マ ニピュレータを使用し、患者左側からのサイドドッキング、骨盤高位 20 度で手術を行った。カメラは臍上 5cmの位置に8mmトロッカーより挿入し、それよりやや尾側のレベルでその左右7.5cm外側、右トロッカー よりさらに7.5cm右外側にダビンチ用トロッカーを配置した。補助トロッカー12mmを患者左側の上腹部に 置き、計5点のポートとした。手術時間4時間36分、コンソール時間3時間11分、出血量125g、摘出子宮重 量500g、術後入院期間は5日間であった。  本症例は当科のロボット手術第一例目であり、痩せ型のやや大きな前壁の子宮筋腫ということもあり、長 時間を要したが、十分施行可能であった。今後は症例を重ね、大きな筋腫に対してはポート配置などいろい ろ工夫していきたいと考えている。

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ロボット支援良性子宮全摘術の導入成績

村越 誉,大木規義,北井沙和,益子尚久,細川雅代,成田 萌,安田立子,稲垣美恵子, 岡田十三,本山 覚,吉田茂樹

愛仁会千船病院 産婦人科

【目的】当院では2018年7月からロボット支援良性子宮全摘術(RASH:Robot-assisted Simple Hysterectomy) を導入した。当院で同時期に行った良性子宮疾患に対する腹腔鏡下子宮全摘術(TLH)の手術成績と後方視 的に比較検討した。

【方法】RASHは、da Vinci Xiを使用し、第3アーム(da Vinci Xiの4番アーム)は利用せず、助手によるサポー トポートを挿入し臍部から横一列の合計 4 点のポートとした。頭低位 15-20 度で手術操作を行い、子宮マニ ピュレーターは使用しサポートポートからのエナジーデバイスは使用しなかった。頭低位が約120分経過し たときは、10-15 分手術台を水平にした。導入時には経験豊富な指導者を招聘のうえで開始した。2018 年 4 月から 11 月までに行った RASH9 例のうち当院の医師のみで実施した 7 例の手術室在室時間、手術時間、操 作時間、出血量、術後入院日数について検討を行った。同手術導入において比較的容易と判断した症例を選 び、7 症例の摘出子宮重量がすべて 300g 以下であったため、対象とする TLH 群は、同時期に当院で行った TLH72例のうち、摘出子宮重量が300g以下であった30症例とし比較検討した。 【成績】RASH 群と TLH 群の両者に年齢、身長、体重等の背景に有意差はなかった。RASH 群と TLH 群で、 手術室在室時間(389.6±31.6 vs 310.1±60.0分)、手術時間(276.9±25.5 vs 230.4±56.5分)、操作時間(224.9 ±25.7 vs 209.2±50.6分)、出血量(46.4±46.6 vs 85.2±103.4g)、術後入院日数(6.0±0.7 vs 5.5±1.4日)で ありすべてに有意差を認めなかったが、RASH群でいずれの時間も長い傾向があった。両群で術中術後の合 併症はなかった。 【結論】当院では適切な指導者のもとでRASHを安全に導入することが可能であった。RASHでは、視野や操 作性で優れているが、触覚や吸引管がなく TLH に比較して助手によるサポート鉗子からの補助が難しい側 面もある。今後も修練を積み症例数を増やし定型的な術式を確立する必要がある。

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ロボット支援悪性腫瘍手術術野展開における、助手鉗子と3rd armの

役割分担

柳井しおり,安藤正明,戸枝 満,手石方康宏,市川冬輝,吉津照見,坂手慎太郎,紀平知久, 澤田麻里,濵﨑洋一郎,菅野 潔,白根 晃,太田啓明 倉敷成人病センター 産科婦人科 【諸言】当院は2013年より婦人科悪性腫瘍に対しロボット支援手術を導入し、1名のコンソールドクターと1 名の助手で手術を行っている。3rd arm と助手鉗子の 2 本で術野展開を行うが、鉗子の特性から、場面に応 じた各鉗子の役割は異なる。今回、300例以上のロボット支援悪性腫瘍手術の経験から、当院における術野 展開の工夫を実際の手術ビデオを用いて提示する。 【方法】ダビンチSiを使用し、患者右側からのparallel dockingを行う。

後腹膜腔展開時、3rd armで上部靭帯の子宮側基部をまとめて把持し、pelvic side wall triangleを展開して いく。骨盤内リンパ節郭清時、3rd armで卵巣堤索を内頭側に牽引することで、郭清スペースを広く確保する。 助手は吸引など、状況に応じた補助を行う。膀胱腹膜切開時は3rd armで一側の円靭帯を頭側に牽引し、対 側は助手が同様に牽引することで、腹膜に均等な張力をかけることができる。 前層処理の際は円靭帯断端を処理側と対側頭側に牽引して保持する。動的な牽引が必要な子宮動脈は、助手 が把持する。ダグラス窩腹膜切開時は、直腸を助手が腸鉗子で牽引し、子宮を 3rd arm で尾側に圧排する。 基靭帯血管処理時、後層処理時は 3rd arm で円靭帯断端を把持し腹頭側に牽引し操作スペースを確保する。 クリッピング、シーリングカットなどの操作は助手鉗子でおこなう。腟断端縫合時は、3rd armで膀胱腹膜 を把持し腹側に牽引しておく。助手は適時直腸を牽引する。 【考察】3rd armはロボット支援手術において重要な役割を果たす。一度固定すると安定した術野が作れると いうメリットがある。しかし、変化する状況に応じて移動するような動的な術野展開には向かない。また、 助手には物の出し入れや吸引操作など3rd armでは行えない操作が要求される。同じアシスト鉗子であって も、場の変化と手技の特徴に応じて3rd armと助手鉗子の役割を考え、シミュレーションしておく必要があ ると考える。

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当院におけるダヴィンチXiを用いたロボット支援手術導入経験

近藤一成,野村奈央,杉田匡聡,宮代夢子,鈴木瑛梨,佐藤歩美,坂本公彦,佐藤奈加子, 忠内 薫,角田 肇 NTT東日本関東病院 【目的】当院では2015年12月から泌尿器科で、2018年7月から産婦人科でダヴィンチXiを用いたロボット支 援手術を導入している。ダヴィンチ本体はS, Siなどそれぞれの特徴を生かしたポート配置とドッキング方法 が必要となる。そこで我々の施設でのXiを用いた手術方法について報告する。 【方法】2018 年 7 月から 2018 年 11 月までの 5 ヶ月間に当院で行われたロボット支援手術 10 例(良性疾患 7 例、 子宮体癌3例)について後方視的検討を行った。ダヴィンチ本体はXiを使用し、サイドドッキングにて行っ た。ポート配置はほぼ正常大子宮の場合は臍高で横一直線上、筋腫等で大きめの場合には臍上3cm高で横一 直線上に5ポートを作成した。ポート間距離は患者の体格に合わせ5.5cm〜7cmとした。使用鉗子はモノポー ラシザーズ、フェネストレーテッドバイポーラ、カディエール、メガニードルドライバ、ラージニードルド ライバを、エネルギーデバイスにはエンシールG2 Articulatingを使用した。 【成績】平均手術時間は良性疾患が215分、子宮体癌で302分だった。平均出血量は良性疾患が45ml、子宮体 癌で 25ml だった。術中操作においてアーム同士の干渉が稀にみられたが、他のアームを移動させることな どで対策可能であった。また、術中開腹移行や術中術後合併症もなかった。いずれの症例も術後 3-4 日で退 院した。 【結論】ダヴィンチXiを用いたロボット支援手術では、横一直線上のポート配置で十分に手術可能であった。 また、当院では大きなトラブルなくロボット支援下手術を導入することが可能だった。

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当院での早期子宮体癌に対するロボット支援下手術導入の経験

吉岡信也,高石 侑,松岡秀樹,奥立みなみ,岡本葉留子,門元辰樹,柳川真澄,小池彩美, 山添紗恵子,﨑山明香,松林 彩,林 信孝,田邊更衣子,小山瑠梨子,大竹紀子,川崎 薫, 上松和彦,青木卓哉 神戸市立医療センター中央市民病院  本邦の婦人科悪性腫瘍に対する低侵襲手術は,早期子宮体癌に対する腹腔鏡下手術が2014年4月に保険収 載され徐々に広がりつつある.しかし海外では既にロボット支援下腹腔鏡下手術が広く行われている中で, ようやく2018年4月から本邦でも早期子宮体癌に対するロボット支援下手術が保険収載となったので当院で の導入経験を報告する.  2018.1に院内管理部長会議の承認を得た上で,施設見学やwet labでのtrainingを経て2名の術者を養成し, 2018 年 4 月より本術式を導入した.2018 年 10 月までに早期子宮体癌 12 例に対して本術式を行った.症例は すべて術前診断1A期疑いの子宮体癌で,最終病理診断もすべて同様であった.出血量,手術時間の中央値は, それぞれ 0ml,243 分(骨盤リンパ節郭清なし 8 例),386 分(骨盤リンパ節郭清あり 4 例)であった.術後 入院期間の中央値は 4 日(4-6 日)であった.導入初期の 6 例中 5 例で皮下気腫を発症し,2 例で術直後の抜菅 ができなかった.トロッカー挿入方法の見直しなど行うも効果なかったが,アシスタントトロッカーの位置 および種類を変更することで改善した.その他には特に合併症は認めなかった.導入初期の5例とその後の 7例の比較では,手術開始からコンソール開始までの時間は短縮していたが(56分 vs. 44分),コンソール時 間は変わらなかった.  早期子宮体癌に対するロボット支援下手術は出血量が少なく安全に施行することができたが,手術時間に は短縮の余地があると思われた.

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当学における婦人科ロボット支援下手術の導入について −医療安全の

観点から−

平川隆史,西村俊夫,小林 梓,井上直紀,小暮佳代子,池田禎智,岩瀬 明 群馬大学医学部 産科婦人科  婦人科腫瘍に対するロボット支援下手術の保険収載を受けて今後全国でロボット支援下手術を受けれらる 地域が広がることが予想されているが、その導入には地域差があり、都市圏に属さない地方での導入の遅れ が指摘されている。群馬県では daVinci が 3 つの医療機関で設置されているが、今のところ婦人科では運用 されていない。  群馬大学医学部附属病院では 2014 年に daVinci Si が導入され、現在まで泌尿器科が単科で運用してきた。 産科婦人科では婦人科内視鏡技術認定医が不在であったためdaVinciの導入が困難であったが、人的体制が 整ったため、現在daVinciの導入に向けて準備中である。  一方当学では他科による内視鏡手術の医療事故があり、再発予防への取り組みの中で医療安全に対する取 り組みや倫理委員会のあり方などが刷新された。高難度手術導入時には十分な技能と判断される上級医によ る直接の監督、術者の技量評価体制の確保、あるいはノンテクニカルスキル・トレーニングの導入などを求 められている。ノンテクニカルスキルには、状況確認や意思疎通、コミュニケーションとチームワーク、リー ダーシップ、ストレス管理、疲労管理などが含まれ、外科医個人のみならずチームのパフォーマンスに影響 を与える因子と考えられている。  今回は発表では当学におけるdaVinci導入の準備段階における医療安全に対する配慮点などを報告する。

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当科におけるロボット支援手術の導入に向けたトレーニングについて

赤澤宗俊,橋本和法,古川由理,立花康成,上野麻理子,一戸晶元,長野浩明,村岡光恵, 高木耕一郎 東京女子医科大学東医療センター 産婦人科  婦人科領域においてロボット支援手術が今後拡大していく中、ロボット手術研修システムの構築が求めら れている。当科におけるロボット支援手術導入のための手術研修について報告する。腹腔鏡技術認定医を取 得した卒後10 年目の産婦人科医師が、3ヶ月の海外留学と3ヶ月の院内泌尿器科での手術研修を行った。海 外留学では、婦人科のロボット手術に助手として参加し、手術操作およびペイシェントカートのセッティン グについて研修を行った。院内研修では、腎部分切除や前立腺全摘を中心とした泌尿器科のロボット手術を 研修した。ロボット手術は腹腔鏡手術と術野や手術手順が似ているため、腹腔鏡技術認定医を前提とした教 育システムが有効であると考えられる。しかしながら、実際のアーム操作やペダル操作については腹腔鏡と は異なっており、アニマルラボでのウェットトレーニングやda Vinci skills stimulator(dVSS)などのドライ トレーニングで操作に慣れることが必要だと思われた。ドライトレーニングとしてはdVSSが頻用されるが、 dVSS は実際のコンソールを利用するため、腹腔鏡のように個人レベルで練習環境を構築して自由に練習す ることは難しい。今回の海外留学においても、日常的な練習環境を確立するために、コンソールの使用につ いて手術室との話合いが必要であった。ドライトレーニングは非常に有用な研修手段であり、dVSS の使用 についてのルール作り、またはdVSS以外のトレーニングシステムの購入など、ロボット手術の練習環境の 整備のためには施設レベルの協力が必要であると思われた。

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当院における若手医師のロボット支援下子宮全摘出術執刀への道のり

植草良輔,鈴木邦昭,長尾有佳里,永井智之,河合要介,梅村康太 豊橋市民病院 産婦人科  2018年度よりロボット支援下の腹腔鏡下腟式子宮全摘術が保険収載となり、今後開腹や腹腔鏡での子宮全 摘術と同様にロボット支援下子宮全摘術(RTLH)をマスターする必要が出てくる。当院では産婦人科専門医 取得後よりRTLH執刀への取り組みを行っている。  当院における腹腔鏡下子宮全摘術(TLH)は手術手順を定型化しており、どの術者でも基本的に同じ手順 で行っている。まず、TLH の流れをマスターした後、RTLH においてマニュピレータ操作を行う第 2 助手 に入り、第 1 助手の流れを把握する。第 1 助手を経験後、①腟断端縫合 ②上部靭帯の処理 ③尿管、子宮動 脈の同定から基靭帯の処理 ④腟管切開と、徐々にステップを踏み、それらを安全に行えると判断した場合、 RTLH の執刀を行うことができる。これは専攻医の TLH 執刀への道のりと同等であり、無理なく安全に RTLHの執刀へと繋げることができる。

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当センターにおけるロボット支援下TLHの導入 ~パート別ラーニング

カーブの検討~

伊東史学,杉浦 敦,木下雅仁,橋口康弘,山中彰一郎,森田小百合,谷口真紀子,喜多恒和 奈良県総合医療センター 産婦人科 【緒言】良性疾患に対するロボット支援下 TLH(RA-TLH)が保険収載されたことを受け、当センター倫理委 員会承認、日産婦学会施設登録の上2018年8月から11月に施行した自費設定の5例に加え保険適用となった 2例の計7例につき検討した。

【方法】ロボット支援機器はda Vinci Si surgical systemを用い、導入1例目にプロクターに来院指導いただ いた。頭低位20度、砕石位にて右パラレルドッキングを行い、臍上を中心として左右に計5ポート設置した (カメラ、ロボット1st,2nd,3rd Arm、補助鉗子用12mm)。患者背景、各パートの手術時間を検討した。 【結果】患者背景の各項目の平均値は、年齢50.8歳、BMI22.3、摘出標本重量151g、手術時間255分、console 時間195分、実質手術時間152分(右円靭帯切開〜腟断端縫合針回収までの時間から、標本摘出時間を差し引 いた時間)、docking等準備時間60分(手術時間− console時間)、出血量0mlであり、重度な術中、術後合併 症は認めなかった。疾患は、子宮筋腫が2例、内膜ポリープ、卵巣境界悪性腫瘍、子宮頸部高度異形成、子 宮腺筋症、子宮内膜異型増殖症が各1例であった。習熟度の検討のため、各パートの時間につき近似線を描 いたところ、手術時間、console時間、実質時間の順により強い相関を以て短縮していた(R=0.557,0.628, 0.681)が、docking等準備時間は短縮していなかった。 【考察】当センターにおいて、安全にロボット支援下 TLH を導入し得た。手術時間は短縮傾向が見られ、特 に子宮摘出手技自体に関わる時間の短縮が顕著であった。しかし、ロボット支援下手術特有のdockingやポー ト配置にかかる時間の短縮が見られず、改善の余地があると考えられた。

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10 腹腔鏡下手術との相違点を意識したロボット支援良性子宮全摘術の定

型化への取り組み

高橋顕雅,天野 創,郭 翔志,髙島明子,木村文則,村上 節 滋賀医科大学 女性診療科 【はじめに】2018 年 4 月から良性腫瘍に対するロボット支援子宮全摘術(RAH)が保険適応となり、欧米と同 様にロボット支援手術の増加が予想される。当院ではロボット支援広汎子宮全摘術を行える術者養成を念頭 に、術式の定型化に取り組んでいる。RAHを実施する上で腹腔鏡下子宮全摘術(TLH)との相違点と注意点 について報告する。 【術式と注意点】da Vinci Si®を用い、子宮マニピュレータは使用せず、3アームで手術を行い、手術手順は当 科で実施している悪性腫瘍手術を意識した筋膜外 TLH を再現することを原則とした。パワーソースは、da Vinciのvessel sealing systemはコスト面から使用せず、エンシール®G2 Articulatingの45cmを使用し、助

手が操作した。da Vinciのアームと干渉するため、ハンドルの向きや挿入軸を考える必要性を感じた。3rdアー ムにより腹膜の展開を行ったが、固定されることにより微妙な持ち替えができず鈍的に剥離する局面が多く、 過度な緊張をかけずに組織を適切に圧排することが重要と考えられた。また、安全面については、出血を来 したときに、吸引が術者の意思で行えないことにより、止血に時間を要することがあった。吸引管は助手が 操作しているため、重要臓器が周辺にない場合は、鉗子で把持し、助手が周辺の吸引をし、出血点を探すため、 助手との協調性が必要になることがわかった。また、ドッキング後はカメラを上腹部に向けることが容易で はないため、臍横近くに形成した助手用ポートからの針の出し入れを視認することが困難である。特に針の 抜去は慎重にすること、はさみ鉗子は閉じて腹壁に沿わせて挿入することなど特段の配慮が必要である。 【まとめ】TLHの経験は有用ではあるが、異なる配慮が必要であり、TLHとは少し異なった術式の設定が必 要であることがわかった。また、術者の養成とともに、TLH と異なる役割を担っている助手の養成も重要 であると考える。

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11 肥満症例に対するロボット支援手術の工夫

宮村浩徳1),西澤春紀1),宮崎 純1),伊藤真友子1),鳥居 裕1),安江 朗2),廣田 穰1) 藤井多久磨1) 藤田医科大学1),医療法人清慈会鈴木病院2) 【緒言】婦人科領域におけるロボット支援手術の保険収載が拡大され、今後、ロボット支援手術は急速に普及 していくと思われる。しかし、今回保健収載された子宮体癌では肥満症例が多くみられる。そのため従来の 開腹手術における創部離開などの術後合併症の増加や腹腔鏡手術の視野の確保など手術操作が難渋する事が ある。今回、我々は BMI40 を超える肥満合併子宮体癌に対してロボット支援手術を行った症例について報 告する。 【症例】48歳、BMI 41.9kg/m2、3妊3産(帝王切開3回)。術前診断は子宮体癌、類内膜腺癌IA、G1。術前に実際、 手術台で患者の体位変換の確認を行うことで手術台の動作の保全を確認した。手術はダビンチXi®サージカ ルシステムを用いた。臍上5cmにファーストトロッカー挿入後、既往手術のため上腹部まで大網と腹壁の癒 着が及んでいた為、はじめに腹腔鏡操作にて癒着剥離を行った後、ダビンチトロッカーの追加挿入を行い、 患者右側よりサイドドッキングを行った。また、術中視野が不良であったが、手術台がTruSystem®7500で あった事により、ドッキングした状態で術中操作を行いながら、患者の体位変換を効率的に行うことが可能 であった。術式はロボット支援下拡大子宮全摘、両側付属器切除、骨盤リンパ節郭清を実施し、出血量は 110ml、摘出子宮は175gであった。摘出子宮は腫瘍の腹腔内飛散を防ぐためバックに収納して経腟的に回収 した。術後は合併症を認めず、術後5日目に退院となった。 【結論】肥満症例においては従来の術式では手術操作に苦慮し、また術後の創部離開などの合併症が懸念され るが、ロボット支援手術は肥満合併子宮体癌手術において合併症や早期離床の観点からも低侵襲で有用な術 式であり、また従来の腹腔鏡器具やTruSystem®7500を併用する事により術中操作を円滑に行うことができ ると考える。

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12 高度肥満患者に対するロボット支援子宮体癌手術の1例

福田美香,松本 純,簗詰伸太郎,戸上真一,神尾真樹,小林裕明 鹿児島大学 産科婦人科 【目的】肥満症例に対するロボット手術を腹腔鏡手術と比較すると、出血量や手術合併症は同程度に少なく、 術者の疲労度はより軽度と言われる。しかし、体位やトロッカー挿入等にはより慎重な対応を要する。今回 高度肥満子宮体癌患者に対してロボット手術を試みたので報告する。 【症例】28歳の未妊婦。身長166cm、体重121kg、BMI44で高脂血症と脂肪肝を合併。術前検査でⅠA期の類 内膜癌 G1 が疑われた。ダヴィンチ Xi システム®を用いた単純子宮全摘出術、両側付属器摘出術、センチネ ル節ナビゲーション手術を予定し、術前日に手術台にピンクパッド®を敷き、レビテーター™を用いない開 脚位によるストレステストを行った。術当日挿管後、25度の頭低位にすると気道内圧がやや高まったため、 20度で手術することとした。気腹針を臍に穿刺し気腹後、肋骨最下端と上前腸骨棘の真ん中の高さで、一直 線に 4 つのダヴィンチポートと 1 つのアシストポートを配置した。これは臍上 4cm に相当したが、その正中 にダヴィンチ用トロカーを挿入するも腹腔内に到達できず、腹腔鏡用のロングトロカーに変更して到達した。 そこから挿入した腹腔鏡用カメラで確認しながら残る4つのトロカーを挿入し、最後に正中をダヴィンチ用 トロカーに置き換えた。肥満のため通常より十分なポート間距離(8.5cm)を保つことができた。センチネル リンパ節に転移はなく、リンパ節郭清を省略のうえ予定術式を終了した。手術時間4時間33分、コンソール 時間3時間、出血量は10gであった。術後経過も順調で術後6日目に退院した。 【結論】当科では2017年1月よりロボット悪性腫瘍手術を開始した。現在までの25例中、BMI30 〜34の肥満 症例が6例、35〜39未満が1例、40以上が1例(本例)あったが、いずれも合併症なく経過した。本例を契機 にダヴィンチ用ロングトロカーを購入した。高度肥満症例であったが頭低位を 20 度に留めることで呼吸抑 制もなく手術を完遂できた。

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13 ロボット支援下子宮全摘手術(RASH:Robotic assisted simple

hysterectomy)におけるトラブルシューティング ~出血時の対応~

澤田麻里,安藤正明,戸枝 満,手石方康宏,市川冬輝,白根照見,濵﨑洋一郎,坂手慎太郎, 紀平知久,菅野 潔,白根 晃,柳井しおり,太田啓明 倉敷成人病センター 産婦人科  2018年4月より良性子宮全摘術にロボット支援下手術が導入された。TLHの術式をda Vinci下に再現する 形で行うが出血時の迅速な対応が課題であり、注意点と対応について考察した。

 当院ではda Vinci Siを使用しサイドドッキングを行い、ロボット鉗子は3本操作アームは2本で左にモノ ポーラカーブドシザーズ(縫合時はMegaニードルドライバーに変更)右にフェネストレイテッドバイポーラ を使用し、3番アームは費用面で使用しない。ロボット手術の3D立体視と手ブレ補正のある鉗子は骨盤深部 の繊細な操作に有用であるが、基本的に手術操作はモノポーラ切開やバイポーラ凝固後切開で進めるため、 エネルギーデバイス用いる腹腔鏡手術と比べ出血しやすい。また腹腔鏡手術で頻用する吸引、切開、凝固、 剥離が可能な一体型の器具はなく、助手のアシスト鉗子は主に視野展開に用いるため不意の出血時の初期対 応が遅れるのが弱点である。  出血時に助手は吸引管に持ち替えるが、悪性手術と異なり3番アームを使用しないので視野展開の手が足 りず、アームや鉗子との体内外での干渉で吸引管が出血点にピンポイントに到達できないこともある。また 一次止血に組織を軽く把持し止血することが多いが、da Vinciでは触感がなく力加減が難しいため、重要臓 器近傍での安易な把持は組織挫滅の可能性があり注意を要する。出血コントロール不良で視野確保も困難な 場合はガーゼで圧迫止血を行い、腹腔鏡へのコンバートを迅速に行う。開腹より腹腔鏡に移行するほうがそ のままのポートや気腹状態を利用でき出血点へのアプローチが早く、かつ視野展開困難な場合でも腹腔鏡で はカメラの可動域が広いこともあり視野は確保できる。  普段のTLH症例において解剖を熟知して出血を最小限に抑えた正確な手術もできるように鍛錬すること、 そして出血時の対応に腹腔鏡下に縫合や止血のできる技術はRASHの安全な導入に必須と考える。

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14 レーザー虹彩切開術後にロボット支援手術を行った原発性閉塞隅角症

疑い(PACS)の1例

細川義彦,越智寛幸,堤 春香,施 惠子,志鎌あゆみ,田坂暢崇,秋山 梓,櫻井 学, 水口剛雄,佐藤豊実 筑波大学医学医療系 産科婦人科 【緒言】原発性閉塞隅角症疑い(PACS)と原発閉塞隅角症(PAC)は原発閉塞隅角緑内障(PACG)へ進展する 病態である。PACSは原発性の閉塞隅角があるが眼圧上昇や器質的な周辺虹彩前癒着を認めず、緑内障性視 神経症を生じていない状態、PAC は原発性の閉塞隅角および眼圧上昇や器質的な周辺虹彩前癒着を認める が、緑内障性視神経症を認めていない状態である。今回、レーザー虹彩切開術後にロボット支援手術を行っ たPACSの1例を経験したため報告する。 【症例】患者は 50 歳、2 経 1 産。閉経 47 歳で BMI は 27.5。既往歴に高血圧、大腸ポリープあり。不正性器出 血を契機に前医子宮内膜組織診で Atypical endometrial hyperplasia(AEH)と診断され、当科紹介となっ た。当科の子宮内膜全面掻爬術でも AEH の診断であったため、ロボット支援子宮全摘術+両側付属器摘出 術(RALH+BSO)の方針とした。術前の眼科診察で眼圧上昇は認めなかったが、両眼にGrade1(Shaffer分類) の隅角閉塞を認め、PACSと診断された。ロボット支援手術により緑内障性視神経症を発症する可能性が高 いと判断され、両眼に対して外来にてレーザー虹彩切開術を施行、2 週間後に RALH+BSO を施行した。手 術時間は3時間20分、コンソール時間は2時間41分、気腹圧は10mmHgとした。癒着により視野展開が悪く、 体位は20度の頭低位とした。出血量は少量であった。術後、緑内障発作の症状や視野障害の発現は認めなかっ た。病理検査結果ではAEHの診断で、外来で経過観察を行っている。 【考察】今回、PACSの症例に対して術前にレーザー虹彩切開術を行ったが、ロボット支援手術後に緑内障性 視神経症は認めなかった。しかし、レーザー虹彩切開術の合併症には水疱性角膜症があり、頻度は稀ではあ るが発症してしまうと不可逆性の視力障害につながるため、十分なインフォームドコンセントが必要となる。 【結語】PACSの症例では、ロボット支援手術前のレーザー虹彩切開術が選択肢となるかもしれない。

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15 ロボット支援下広汎子宮全摘術での尿管損傷に対して尿管膀胱新吻合

を施行した一例

坂手慎太郎,安藤正明,戸枝 満,手石方康宏,市川冬輝,白根照見,濵㟢洋一郎,菅野 潔, 柳井しおり,澤田麻里,白根 晃,紀平知久,太田啓明 倉敷成人病センター 【諸言】良性疾患に対する腹腔鏡下子宮全摘術(TLH)が普及しているが、開腹術に比し尿路損傷のリスクは 上昇することが指摘されている。一方で子宮頸癌に対する鏡視下手術が保険収載され、今後鏡視下手術の占 める割合が増加することが予想される。子宮頸癌手術では通常のTLHでの操作に加え、膀胱子宮靭帯処理、 尿管剥離操作が必要となり、尿路損傷の予防や発症時の修復術には熟練した技術が必要である。今回子宮頸 癌に対するロボット支援下広汎子宮全摘術中の尿管損傷に対して、尿管膀胱新吻合を施行した一例を経験し たので報告する。 【症例】58 歳、G5P3、近医を婦人科健診目的で受診し頸部細胞診で SCC を認め、組織診では CIN3 の診断で 当科紹介となった。コルポ診にて腟壁3時方向に3cm程度の腟壁浸潤が疑われた。生検にて微小浸潤癌を認 め、造影MRI検査では子宮頸部左壁に1.4×0.8cmの病変を認めた。子宮頸癌Ⅱa期に対してロボット支援下 広汎子宮全摘術、両側付属器切除術、骨盤リンパ節郭清術、広汎腟切除術を施行した。膀胱子宮靭帯前層処 理の際に、膀胱尿管移行部での尿管熱損傷を来したため、子宮摘出後に尿管膀胱新吻合を行った。術後病理 組織診断は子宮頸癌Ⅱ a1 期(pT2a1pN0M0、SCC)であった。術後神経因性膀胱による排尿障害を認め、簡 潔自己導尿(CIC)を導入し、術後7日目に退院となったが、術後1か月には残尿は10ml以下となり、CICは 中止し、尿路感染の合併はなく経過は良好であった。 【結語】ロボット支援下手術の特徴である三次元視野と拡大視機能、鉗子先端部の広い自由度を有する関節機 能は、尿路損傷時の修復術においても非常に有用であった。

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16 ロボット支援下直腸癌手術と同時に巨大子宮筋腫に対する子宮全摘術

を施行した1例

高橋健太1),吉木尚之1),大島乃里子1),絹笠祐介2),宮坂尚幸1) 東京医科歯科大学医学部附属病院 周産・女性診療科1),東京医科歯科大学医学部附属病院 大腸・肛門外科2) 【背景】直腸癌に対するロボット支援下手術は従来式の腹腔鏡補助下手術と比較して、有害事象が少なく、開 腹手術への移行率が低いことが示唆されており、日本でも普及すると予測される。ただし、直腸癌手術を行 う際に子宮筋腫等を合併していた場合、そのままでは術野の展開が困難となる場合がある。今回、ロボット 支援下直腸癌手術を施行するにあたって、巨大子宮筋腫に対する子宮全摘術を同時に行った症例を経験した ので報告する。 【症例】症例は51歳、0妊0産の未閉経女性、BMIは38.2であった。 健康診断で便潜血反応陽性であったために行われた下部消化管内視鏡検査で直腸 Rb 部の直腸癌を指摘され たため、当院でロボット支援下低位前方切除術が予定された。術前に行われた骨盤部 MRI 検査で子宮底部 に最大径 15cm の壁内筋腫を認め、子宮底部は臍上まで達していた。術中に術野展開が困難となった場合に はロボット手術での子宮全摘術も行う方針とした。 術中所見で子宮は小児頭大で、周囲との癒着はなかった。臍にカメラ用ポートを、左側腹部、右中腹部、右 下腹部にアーム用のポートを、右季肋部に補助用の12mmポートを留置した。子宮により直腸周囲の術野展 開が困難であったため、ロボット手術での子宮切除を先行したところ、骨盤底の術野展開が容易となり開腹 移行することなく手術の継続が可能となった。子宮の摘出に関しては、腟からの摘出は不可能であったため、 直腸の摘出と同時に小開腹創から子宮を細切して摘出した。 【結語】ロボット支援下直腸癌手術はさらに普及する可能性がある。子宮筋腫等、子宮に占拠性病変があった 場合、子宮全摘術を同時に行うことができれば開腹移行することなく安全に手術の継続が可能である。ロボッ ト手術を導入している施設では、他科から子宮全摘術を依頼される可能性があり、婦人科ロボット手術医は 巨大子宮に対する手技も習得することが望ましいと考える。

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17 ロボット支援下手術においてDouglas窩開放を必要とした1例

手石方康宏,柳井しおり,澤田麻里,坂手慎太郎,市川冬輝,戸枝 満,紀平知久,濵﨑洋一郎, 菅野 潔,白根 晃,太田啓明,安藤正明 倉敷成人病センター 産婦人科 【緒言】2018年4月にロボット支援下手術が子宮体癌と良性子宮疾患で保険適応となった。今後さらなる普及 が見込まれ、内膜症などの癒着症例に遭遇する機会も増加する。触覚の欠如したロボット支援下に癒着剥離 を行うことは当院でもこれまで経験が少なく、現時点では高度癒着が想定される内膜症手術はロボット支援 下手術の適応から外しているが、今後適応拡大を検討している。今回、ロボット支援下子宮体癌手術におい てダグラス窩開放を必要とした症例を経験したので報告し、ロボット支援下癒着剥離の特性について考察す る。 【症例】77歳、子宮体癌に対しロボット支援下準広汎子宮全摘、両側付属器切除、骨盤内リンパ節郭清を行っ た。内膜症の既往あり、腹腔内観察時にDouglas窩閉鎖を認めた。 【方法、結果】3rd armで子宮を腹尾側に圧排し、直腸を牽引しながら左右の直腸側啌を展開した。尿管を同 定し壁側へ圧排した。適宜3rd armによるトラクションの方向を変えながら正中の直腸癒着を鋭的に切開し、 Douglas窩開放を行った。手術時間137分、出血量50ml、術中術後合併症は認めなかった。 【考察】腹腔鏡では助手が臨機応変に動的な術野展開を行ったりカウンタートラクションをかけたりするのに 対し、ロボット手術では術者がその都度3rd armで術野を作る必要があり癒着剥離のように場が常に変化す る状況ではその固定された術野を度々変化させる必要がある。また、癒着剥離の際に重要となる硬柔などの 触覚の欠如を補填するのは視覚情報であるが、これは腹腔鏡の経験に基づいた感覚によるところも大きいと 考える。さらに、把持力の強い鉗子で腸管を直に持ち牽引することはリスクが伴うため、各鉗子の特性を把 握し視野範囲内での安全な操作を心がけることが重要である。 【結語】機器の特徴を理解し、腹腔鏡の経験を生かして慎重に操作を行うことでロボット支援下手術において も安全に癒着剥離を行うことは可能と考える。

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18 子宮頸癌に対する低侵襲広汎子宮全摘術における術後排尿障害の検討

山内綱大,村上隆介,鈴木尚宏,河合恵理,河原俊介,千草義継,安彦 郁,濱西潤三, 堀江昭史,近藤英治,万代昌紀 京都大学医学部付属病院 産科婦人科 【目的】子宮頸癌に対する根治術式である広汎子宮全摘出術に於いて,術後合併症として排尿障害が一定の割 合で生じる.根治性は担保する必要があるが,術後排尿障害は患者の QOL を著しく損ねることからその対 応術式である神経温存術式は改良,変遷を重ねてきた.また昨今従来の開腹術式(以下RH)に加えて,ロボッ ト支援腹腔鏡下広汎子宮全摘術(以下 RALRH)や腹腔鏡下広汎子宮全摘術(以下 LRH)などの低侵襲手術が 普及しつつある.本研究では低侵襲手術の術後排尿障害の程度を明らかにし,安全性を評価することを目的 とする. 【方法】2013年5月から2018年9月までの間に子宮頸癌IB1〜IIB期に対して広汎子宮全摘術を行った150例に おいて,3群(RH,RALRH,LRH)でのそれぞれの排尿障害の頻度について後方視的検討を行った.退院時 に自己導尿を必要としたものを排尿障害として抽出した. 【成績】RH:92例,RALRH:34例,LRH:14例のうち,退院時に自己導尿を要したものはそれぞれ20例(21.7%), 8 例(23.5%),8 例(42.8%)であり,LRH 群がやや退院時の排尿障害が多い傾向にあったものの,3 群間に有 意差は認めなかった(p=0.236).在院日数は中央値でそれぞれ 18 日,11.5 日,10.5 日であり有意差を持って RH群が長かった(p<0.0001).自己導尿を要した期間は中央値でそれぞれ85.5日(19-247日),102日(14-309 日),36日(14-121日)であり3群間に有意差はなく(p=0.584),半数以上は3カ月程度で自己導尿が不要となっ た.また術後排尿障害は術後日数が経つほど改善する傾向にあるため,低侵襲性に伴い在院日数の短いLRH 群で退院時排尿障害が多く見られる傾向の一因となった可能性があった. 【結論】低侵襲手術に於いても開腹手術と遜色なく術後排尿機能が保たれていることが再認識された.

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19 内臓逆位を伴った子宮体癌に対してロボット支援下手術を施行した一例

松本剛史,近藤英司,池田智明,田畑 務,竹内紗織,平田 徹,吉田健太,真木晋太郎, 真川祥一,古橋芙美,矢島英彬 三重大学 産科婦人科 緒言:内臓逆位は 15000 〜 20000 例に 1 例の割合でみられる稀な疾患であり、手術に関してはその解剖学的 特徴のためより注意が必要である。今回、内臓逆位を合併した子宮体癌に対して、ロボット支援下に基本術 式を施行し得た一例を経験したため、文献的考察を加え報告する。 症例:症例は 69 歳(2 経妊、閉経 53 歳)で、既往歴は高血圧症のみであった。肝機能異常の精査で施行され たCT検査にて子宮腫瘤を指摘され、前医紹介受診となった。4cm大の子宮体部腫瘍を認め、子宮内膜組織 診で類内膜腺癌 G1 と診断され、内臓逆位を伴う子宮体癌疑いで当科紹介受診となった。精査により子宮体 癌Ⅰ A 期類内膜腺癌 G1 と診断し、ロボット支援下準広汎子宮全摘・両側付属器切除術および骨盤内リンパ 節郭清術を計画した。術前に造影CT検査を3D構築し、その解剖学的特徴を意識して手術を行った。マニュ ピレーターを使用せずに、サイドドッキングとし、上腹部に5箇所ポートを留置し、子宮摘出後、病変を確 認し骨盤内リンパ節郭清を行った(手術時間3時間46分、出血少量)。術後経過は良好で、術後4日目に退院 となった。摘出リンパ節個数は計19個であり、転移は認めなかった。再発リスク分類の低リスクであり、追 加治療はなく外来管理中である。 考察:3DCT 構築によって血管走行を事前に確認することで、根治性を維持した手術を実施できた。また、 ロボット支援下手術の拡大視野と立体視能により、通常とは異なる血管走行への対応を行いやすく、不用意 な血管損傷を回避でき、優位性をもつ可能性があると考えられた。 結語:内臓逆位を伴った子宮体癌に対してロボット支援下手術を施行した一例を経験した。解剖学的異常を 伴う症例において、ロボット支援下手術は3Dの視野や関節の可動性などから開腹手術や腹腔鏡手術に比べ、 有用であると考えられた。

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20 初期子宮頸癌に対するロボット支援広汎頸部切除(RRT)と腹腔鏡下広

汎頸部切除(LRT)の比較

柳井しおり,安藤正明,戸枝 満,手石方康宏,市川冬輝,吉津照見,坂手慎太郎,紀平知久, 澤田麻里,濵﨑洋一郎,菅野 潔,白根 晃,太田啓明 倉敷成人病センター 婦人科 【目的】妊孕性温存希望の初期子宮頸癌患者に対し、当院は全国に先駆け腹腔鏡下広汎頸部切除術(LRT)を 行ってきた。手術支援ロボットの導入に伴い 2013 年には本邦初のロボット支援下広汎頸部切除術(RRT)を 開始した。今回我々は、世界でも未だ報告数が少ないRRTとLRTの手術成績を比較することを目的とした。 【方法】2001年から2017年までの期間に妊孕性温存を強く希望されたStage IB1期までの初期子宮頸癌患者に 対して同一術者が行った RRT 26 例、LRT 65 例について、それぞれの患者背景、手術時間、出血量、郭清 リンパ節個数、合併症について比較検討を行った。 【成績】当院の広汎頸部切除術は全例で子宮動脈温存、骨盤内リンパ節郭清、頸管縫縮を行っている。RRT vs LRT、それぞれの平均値は、年齢 33.6 vs 31.2歳(p=0.08)、BMI 21 vs 20.1(p=0.2)、手術時間 330 vs 359 分(p=0.18)、出血量 421 vs 369ml(p=0.45)、郭清リンパ節個数 43.7 vs 32.5個(p<0.05)、子宮側断端陽性 判明などによる子宮摘出例3 vs 6例であった。開腹移行やロボットから腹腔鏡への移行例はなかった。RRT 群で術中輸血1例、LRT群で術後輸血4例を行った。術後RRT群で妊娠を試みた6例中4例、LRT群37例中 21例が妊娠に至った。 【結論】今回ロボットの腹腔鏡に対する優位性は郭清リンパ節個数に認められたが、手術時間や出血量に差は なかった。LRT に習熟した術者が RRT を行うことは十分可能と考えられるが、症例数に差があり、今後症 例数を増やして検討を行いたい。近年本邦において開腹広汎頸部切除を行う施設が増えており、今後ロボッ トへの移行が予想されるが、難易度の高いこれら術式を広めていくには腫瘍学的予後の検討などさらなる検 証を行う必要がある。

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21 当院における子宮頸癌広汎子宮全摘術の術式の差異が再発率に与える

影響についての検討

松本 彩1),安彦 郁1),村上隆介1),河原俊介1),堀川直城1),千草義継1),堀江昭史1) 濱西潤三1),近藤英治1),馬場 長2),万代昌紀1) 京都大学病院 産婦人科1),岩手医科大学病院 産婦人科2)

【目的】早期子宮頸癌に対する広汎子宮全摘術におけるMinimally Invasive Surgery(MIS:ロボット支援下・ 腹腔鏡下)と開腹術のランダム化比較試験(LACC trial)において、MIS は開腹術と比較し Progression free survival(PFS)と Overall survival(OS)が低下する結果が示された。米国 National Cancer Database コホー トの後ろ向き検討では腫瘍径2-4cmではLACC trialと同様の結果であったが、2cm未満の腫瘍径の症例に対 してはMISと開腹術で有意差はなかった。本邦においても同様の検討が必要であると考えられる。そこで今 回、自施設でのMISの再発率へ与える影響を明らかにすることを目的として本研究を行った。 【方法】2010 年から 2017 年の間に当院にて広汎子宮全摘術を行った子宮頸癌 162 例について、MIS 群 38 例と 開腹群124例でPFSとOSを後方視的に検討した。 【成績】扁平上皮癌97例、腺癌47例、その他18例であった。進行期はⅠA1期 3例、ⅠB1期 84例、ⅠB2期 24 例、Ⅱ A 期 7 例、Ⅱ B 期 44 例であった。MIS と開腹術の背景として、平均年齢は 48.3 歳と 51.5 歳、観察 期間は1097日と1579日、術前化学療法を行ったのは6人(15.8%)と54人(43.5%)であった。MISと開腹術で の3年PFS 73.9%と81.3%であり、有意差は認めなかった(p=0.94)。腫瘍径が2cm以上の症例(MSI 21例 vs 開腹 67 例)では 3 年 PFS 68.4% と 79.2% で有意差を認めなかった(p=0.58)。2cm 未満の腫瘍径の症例(MSI 17例 vs 開腹 57例)では3年PFS 88.9%と89.4%で有意差を認めなかった(p=0.46)。 【結論】自施設の限られた症例数での検討では有意差に至らなかったものの、腫瘍径2cm以上の症例ではMIS が再発率に悪影響を与えている可能性がある。本邦においても、MISに適する症例を選別する基準を設ける ための多数例での検証が必要である。

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22 早期子宮頚癌に対する腹腔鏡下手術とロボット支援下手術の短期予後

に関する比較・検討

菅野 潔,安藤正明,戸枝 満,手石方康宏,市川冬輝,濵﨑洋一郎,澤田麻里,坂手慎太郎, 紀平知久,白根 晃,柳井しおり,太田啓明 倉敷成人病センター 産科婦人科 【目的】当院では 2013 年 10 月より婦人科悪性疾患に対するロボット手術を臨床研究として導入し、2018 年 6 月までに280例に施行した。今回、早期子宮頚癌に対する従来の腹腔鏡下広汎子宮全摘術(TLRH)とロボッ ト支援下広汎子宮全摘術(RARH)の短期周術期予後を比較したので報告する。 【方法】2010 年 1 月〜 2017 年 12 月に行われた早期子宮頸癌に対する鏡視下広汎子宮全摘術 164 例のうち、傍 大動脈リンパ節郭清(生検を含む)を併術した症例を除く、FIGO stage IA2 〜 IIB の 121 例(TLRH 群 57 例、 RARH群64例)を対象に、手術時間、出血量、摘出リンパ節個数、術後在院日数、周術期合併症について後 方視的に比較・検討を行った。

【結果】年齢・BMI といった患者背景に差はなかった。手術成績について、TLRH 群 /RARH 群で mean ± SD 値は、手術時間(分)211 ± 38/280 ± 59(p < 0.01)、出血量(mL)219 ± 114/370 ± 231(p < 0.01)、摘出リ ンパ節個数(個)39 ± 16/50 ± 18(p < 0.01)、術後在院日数(日)12 ± 3/11 ± 5(p=0.67)、Clavien-Dindo 分類 Grade3以上の合併症発生率(%)は1.8/7.8であった(p=0.13)。両群共に開腹移行例や輸血例は認められなかっ た。 【結論】早期子宮頸癌に対する RARH は、TLRH と比較して有意に手術時間が延長し、出血量が多かった。 摘出リンパ節個数はRARHで多かったが、術後在院日数、術中・術後合併症率、輸血率、開腹移行率は同等 であった。長期予後の比較については今後の検討が必要である。

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23 当院における子宮体癌に対するロボット支援下子宮悪性腫瘍手術の取

り組みについて

西田正和,河野康志,脇坂美帆,奈須家栄,楢原久司 大分大学 産科婦人科学教室  本邦におけるロボット支援下手術は、前立腺癌をはじめ腎癌や膀胱癌に対し、主に尿器科領域で行われて いたが、2018年4月より、呼吸器外科、消化器内科、産婦人科の領域にも適応が拡大された。婦人科におい ては、Ia期の子宮体癌に対する根治手術、良性子宮腫瘍に対する子宮摘出術を行うことが可能となった。し かし、実際に本手術を始めるには、インテュイティブサージカル合同会社の定めたトレーニング過程を終了 し、certificateの取得が必要となる。当院ではcertificate取得後も学内の審査(高難度新規医療技術審査部門) より許可を得、更に初回 10 症例は保険がきかないため、校費申請を行い病院負担で本手術を行うことが認 められて初めて、手術を行うことが可能となり、今回、1例目の手術を行った。  症例は 58 歳、未経妊、不正性器出血を主訴に前医を受診し、内膜細胞診が adenocarcinoma であったため 当院を紹介された。当科での組織診ではendometrioid adenocarcinoma G1でありMRI、CTスキャンでIa期 と術前に診断されたため、ロボット支援下準広汎子宮全摘術、両側付属器摘出術、骨盤リンパ節郭清を行った。 手術時間は5時間38分(うちコンソール時間4時間)、出血量150mlであった。最終病理診断はendometrioid adenocarcinoma G1、Ia期(pT1aN0M0)で、術後8日目に退院した。  子宮体癌に対するロボット支援下手術は、保険収載に必要な10例の症例集積の1例目を終わらせることが できた。今後も安全かつ、確実に症例の集積を積み上げていきたいと考える。この手術が全国的に普及する ためには、certificateの取得時の費用の問題、手術費用の問題等クリアすべき問題があると思われる。

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24 子宮体がんに対するロボット支援下腹腔鏡下準広汎子宮全摘術の経験

干場 勉,佐々木博正,平吹信弥,中尾光資郎,大塚かおり,坂野陽通,西村俊哉,山田拓馬, 三部一輝,東 恭子 石川県立中央病院 産婦人科 【緒言】我が国において2018年4月より子宮体がんの腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術がロボット支援下でも行う事 が診療報酬上でもできるようになった。当院では 2016 〜 2017 年に子宮頸がんに対してロボット支援下に 3 例先進医療で行って以後、17ヶ月間行っていなかったが、当院でも開始したのでその経験を報告する。 【方法】2018 年 7 月〜 10 月の期間に当院で行った子宮体癌に対するロボット支援下子宮悪性腫瘍手術につい て所要時間、摘出重量、出血量、術中術後所見を調査した。 【結果】子宮内膜に限局していると想定された 8 例の症例に手術が行われていた。2 例目から頭低位は 20 度、 光学視管は直視、7mm エアシールを用い 3 アームとした。以下中央値(範囲)で年齢 51(42 〜 66)歳、BMI、 手術時間208(159〜293)分、摘出物重量205(104〜316)g、出血量50(10〜200)mlであった。手術時間は子 宮重量が大きくなると長くなる傾向があり、症例を重ねるにつれて減少する傾向もみられたが、高度の癒着 や既往手術の影響で延長していた。術中や術後に合併症はみられなかった。 【考察】子宮体がんに対する手術でもロボット支援下手術で安全に施行する事ができることが分った。安定に はいまだ遠い状態であるが、今後症例の蓄積により手術時間の短縮が期待できると思われた。

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25 早期子宮体癌に対する腹腔鏡下手術とロボット支援下手術の短期予後

に関する比較・検討

菅野 潔,安藤正明,戸枝 満,手石方康宏,市川冬輝,濵﨑洋一郎,澤田麻里,坂手慎太郎, 紀平知久,白根 晃,柳井しおり,太田啓明 倉敷成人病センター 産科婦人科 【目的】当院では 2013 年 10 月より婦人科悪性疾患に対するロボット手術を導入し、2018 年 6 月までに 280 例 に施行した。今回、早期子宮体癌に対する従来の腹腔鏡下手術(CLS)とロボット支援下手術(RAS)の短期 周術期予後を比較したので報告する。 【方法】2013 年 10 月〜 2018 年 6 月に行われた子宮体癌に対する鏡視下子宮体癌根治術うち、術式として子宮 全摘と後腹膜リンパ節郭清を含む手術を行なったFIGO Stage IA、IBの220例(CLS群101例、RAS群119例) を対象に、手術時間、出血量、摘出リンパ節個数、術後在院日数、周術期合併症について後方視的に比較・ 検討を行った。尚、傍大動脈リンパ節郭清はCLS群/RAS群共にロボットを使用しない従来通りの後腹膜鏡 下手術(R-PAND で施行したため、R-PAND に関する手術時間、出血量等は除算し、骨盤内操作のみでの検 討とした。 【結果】年齢・BMI・手術既往といった患者背景に差はなかった。手術成績について、CLS 群 /RAS 群での mean ± SD 値は、手術時間(分)133 ± 28/178 ± 41(p < 0.01)、出血量(mL)196 ± 153/237 ± 146(p=0.047)、 摘出リンパ節個数(個)42±17/41±16(p=0.59)、術後在院日数(日)9±4/8±3(p=0.01)、Clavien-Dindo分 類Grade3以上の合併症発生率(%)は2.0/3.4(p=0.53)であった。両群共に輸血例は無かったが、RAS群で開 腹移行を1例に認めた。 【結論】早期子宮体癌に対する RAS は、CLS と比較して有意に手術時間が延長し、出血量が多かったが、術 後在院日数は有意に短かった。摘出リンパ節個数、術中・術後合併症率、輸血率、開腹移行率は同等であった。 RASによる傍大動脈リンパ節郭清、長期予後の比較については今後の検討が必要である。

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26 当院におけるロボット支援子宮体癌根治手術の治療成績

永井智之,鈴木邦昭,植草良輔,長尾有佳里,河合要介,梅村康太 豊橋市民病院 【緒言】子宮体癌に対するロボット支援手術が本年4月より保険収載され、全国的にも症例数が増加しつつあ る。当院では保険修正以前より自費診療として同術式を採用してきた経緯があるが、保険収載に伴い同術式 を希望、選択される症例数も増加している。当院における治療成績を後方視的に比較検討したのでここに報 告する。 【症例】2014 年 10 月より 2018 年 10 月までに当院でロボット支援子宮体癌根治手術を行った 19 症例を対象と した。本年3月までの施行症例は院内の倫理委員会承認のもと自費診療として手術を行った。術前の画像診 断にてFIGOⅠA期推定の症例を適応とし、心疾患合併や緑内障合併症例は除外条件とした。 【結果】系統的な骨盤リンパ節郭清まで施行した症例が 13 例、センチネルリンパ節(SLN)生検のみを行っ た症例が 5 例であった。1 例のみ術中に腹膜播種(永久標本では転移陰性)が疑われたために子宮全摘及び 両側付属器切除のみにとどめた。全手術時間及びコンソール時間の中央値はそれぞれ 241 分、170 分であっ た。系統的骨盤リンパ節郭清まで施行した症例を保険収載前後で比較すると、手術時間(314 分 vs 195 分 P=0.001)、コンソール時間(252分 vs 162分 P=0.01)共に保険収載後において優位に短縮していた。出血量 及び摘出リンパ節個数に関してはそれぞれ有意差を認めなかった。 【結論】保険収載を契機にコンスタントな症例数が確保された事により、術者のみならず助手や看護師、コメ ディカルの術準備及び術式に対する理解が深まり、結果的に手術時間の短縮が図れたと考えられた。

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27 ロボット支援子宮体癌手術におけるセンチネルノードナビゲーション

手術の試み

戸上真一,河村俊彦,松本 純,福田美香,簗詰伸太郎,神尾真樹,小林裕明 鹿児島大学 産婦人科 【目的】センチネルリンパ節(SN)とは、腫瘍が原発巣から最初に転移するリンパ節である。近年、早期子宮 体癌において、SN を同定し転移がなければ系統的郭清を省略する SN ナビゲーション手術(SNNS)が注目 されており、省略例ではリンパ浮腫の回避や手術時間の短縮をもたらす。共に低侵襲手術であるSNNSとロ ボット手術は魅力的な併用であるが、ダヴィンチXi(dVXi)のエンドスコープには近赤外光カメラシステム (Firefly機能)が装備されており、この機能を用いることで、ICGをトレーサーとした蛍光法によるセンチネ ルリンパ節(SN)同定が可能である。今回我々は当院IRB承認のもと、ロボット支援下にハイブリッド法(RI 法+蛍光法)によるSNNSを行ったので、初期報告する。 【方法】術前日に 99mTc- フィチン酸を RI トレーサーとして子宮頸部に局注後、リンフォシンチグラフィと SPECT-CT を撮像し両側骨盤 SN の位置を推定した。術中はガンマプローベで骨盤領域の SN を同定した。 本研究では術直前に子宮頸部にICGを蛍光トレーサーとして局注し、Firefly機能による蛍光法によるSN同 定も併用した。摘出したSNを短軸方向に2mm間隔で切片作成し、術中迅速診断にて転移陰性であれば骨盤 リンパ節郭清を省略した。 【結果】8 症例に対して SNNS を行った。年齢(中央値)は、57.5 歳(28-65)、BMI は 29.3kg/m(19.2-43)、手術2 時間は 216.5 分(164-273)、コンソール時間は 177.5 分(128-203)、術中出血量は 15mL(5-175)、術後退院日数 は 6 日(5-7)であった。全ての症例で両側の SN を同定でき、迅速診断にて転移は 1 例も認めず郭清を省略し たが、1 例で術中迅速のパラフィン戻し HE 標本にて微小転移を認めた。術中、術後の合併症はなく、現在 まで下肢リンパ浮腫も認めていない。 【結論】早期子宮体癌におけるロボット支援下のSNNSは、手術時間の短縮、出血量の軽減、下肢リンパ浮腫 の回避に有用であるが、長期予後を含めた安全性の検証が必要である。

(28)

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28 ロボットの鉗子にはセプラフィルム

®

は付着しない

太田啓明,安藤正明,戸枝 満,手石方康弘,市川冬輝,白根照見,澤田麻里,濵﨑洋一郎, 坂手慎太郎,紀平知久,菅野 潔,白根 晃,柳井しおり 倉敷成人病センター 産科婦人科 【はじめに】2018年4月より、良性疾患に対してRASHが保険収載された。腹腔鏡手術が持つメリットの一つ に術後癒着が少ないことがあげられる。腹膜欠損部位には癒着防止剤は使用することで、さらにこのメリッ トを生かすことができる。今回、ロボット支援腹腔鏡下子宮全摘術(RASH)で癒着防止シートを使用し、ロ ボット手術鉗子特有の現象について報告する。 【方法】RASH ではコスト削減のためカメラポート +2 アーム + アシストポートを使用し、右サイドドキング を採用した。2018 年 5 月から 10 月までで 28 例を執刀した。12 例目より左サイドドッキングに変更した。腟 断端は吸収糸で縦方向に連続で縫合し、後腹膜は縫合せず、セプラフィルム®を腹膜欠損部に貼付した。腹 腔内導入方法は、平木宏一先生が考案されたバーチカルテール法を採用し、腸鉗子に巻き付けてアシストの 7mmポートより1枚ずつ挿入した。挿入したシートはロボットの鉗子で、目的部位に貼付した。 【結果】28例の平均手術時間116分、出血85.4g、摘出子宮重量は273.57gであった。開腹移行や輸血症例はな かった。術後骨盤膿瘍のため再入院が必要な症例が 1 例あった。セプラフィルム®は腹腔内に導入の際に、 破損や腸鉗子に張り付いてしまうことが従来の腹腔鏡と同じように起こった。しかしフィルムを腹腔内に持 ち込めれば、ロボットの鉗子には水分をふき取るなど施さなくてもフィルムが鉗子に張り付くことがなかっ た。そのため自由に張替えや、鉗子に巻き付いてしまったフィルムも外して貼り付けることができ、腹腔鏡 と違い非常に自由度が高かった。 【結語】セプラフィルム®は腹腔内で鉗子に付着し非常に取り扱いが難しい。しかし、ロボット手術鉗子には セプラフィルム®は張り付かずに自由に取り扱うことができた。現在、その理由については鉗子の温度など 検証したが、解っていない。

(29)

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29 ロボット支援下腹腔鏡下子宮摘出術におけるDolphin先端吸引鉗子の

有用性

大塚かおり,東 恭子,三部一輝,山田拓馬,西村俊哉,坂野陽通,中尾光資郎,平吹信弥, 佐々木博正,干場 勉 石川県立中央病院 【諸言】ロボット支援下手術において使用する主なパワーデバイスはモノポーラーとバイポーラーの鉗子であ る。近接してぶれない画像が長所の手術であるが、電気メスから発生する煙やミストが視野を妨げて、その 良い点を生かしきれなくなる可能性がある。Dolphin 先端吸引鉗子は鉗子先端に設けられた孔から煙やミス ト、浸出液や血液までも吸引できる鉗子である。今回我々はこの鉗子を使用してロボット支援下腹腔鏡下子 宮全摘術を行ったのでその経験を報告する。 【方法】2018 年 7 月〜 11 月の期間に当院で行った 13 例のロボット支援下子宮摘出術において術中の排煙装置 による違いを調査した。排煙の方法は吸引器、エアシール、Dolphin先端吸引鉗子であった。 【結果】吸引器はいずれの手術でも用いられており、吸引により視野は改善したが、広い範囲に煙が存在す るとなかなか視野は良好とならず、助手の吸引の回数や持続時間に応じて必ずしも良い視野とはならなかっ た。エアシール使用時では概ね綺麗な視野となっていたが、煙の量が多いと綺麗になるまでに時間を要した。 Dolphin先端吸引鉗子はエアシール使用下で用いられたが、エアシール単独よりも視野は良好であり、また、 癒着剥離などの拡大画面でoozingの出血も除去出来、術野は良好な状態となった。また、組織の把持も十分 行う事が出来た。 【考察】ロボット支援下手術では拡大視野での操作が強みであり、Dolphin先端吸引鉗子では視野がほぼ固定 されたままで持続的に吸引がなされるので良好な術野となり繊細な操作の際に有用と思われた。

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30 Robot assisted simple hysterectomy(RASH)におけるスパチュラ型

モノポーラの使用経験

大木規義,村越 誉,嶋村卓人,京本 萌,嘉納 萌,山本貴子,成田 萌,安田立子, 稲垣美恵子,岡田十三,吉田茂樹 愛仁会千船病院 【緒言】ダヴィンチでは、出血に対する吸引操作に限界があり、できれば無血での手術進行が望ましい。強拡 3D画像による視覚情報に基づき、膜構造を認識し、層展開を進める必要がある。スパチュラ型モノポーラは、 先端形状がシャープで層の展開に適し、ダヴィンチと相性が良いと思われる。

【方法】Da Vinci Xiシステムを使用。臍部よりカメラ、臍左8-9cmに、術者左手のフェネストレイトバイポー ラ、臍右8cmに、術者右手のスパチュラ型モノポーラ。臍左15-16cmに、助手のサポート鉗子。設定はauto cut effect 4とswift coag effect 4。アプローチはTLH同様、側方アプローチ。膜解剖に基づき、血管板、尿 管板、endopelvic fascia という、3 領域を意識して手術進行。① latzko 直腸側腔展開、②子宮動脈剥離、③ 岡林直腸側腔展開、④基靱帯血管の露出、⑤膀胱剥離などの操作において、スパチュラ型モノポーラの使用 適正について検討した。 【結果】①-⑤の全過程を、スパチュラで行うことができた。 スパチュラは、先端形状がシャープで、シャフトの死角に入らず、強拡 3D 視野との相性は良好であった。 同じswift coagでも、組織に当てる角度、面積により、切離や止血が調節でき、開腹術の電気メスと似た使 用感であった。 一方で、常にカウンターを意識し、鋭的剥離にこだわる必要があった。スパチュラは、鋏鉗子のようなcold 切離には不向きであり、不十分なカウンターではfireしても機能しないことが分かった。 また、触覚が無いデメリットは、切離する右手よりも、むしろカウンターをかける左手に深く関与していた。 左手と助手による立体的な術野構築が良好ならば、fire した時の、組織の切離・展開速度から、術野の張力 をイメージすることができた。 【結論】ダヴィンチ手術において、スパチュラ型モノポーラは有用なツールになり得る。 触覚欠如を補うには、豊富な視覚情報をもとに術野の張力をイメージすることが有効である。

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31 子宮筋腫の体外への搬出にモルセレーターを使用したロボット支援腹

腔鏡下子宮全摘出術の1例

宇野 枢,上野琢史,山田拓馬,竹田健彦,田野 翔,鵜飼真由,鈴木徹平,原田統子, 岸上靖幸,小口秀紀 トヨタ記念病院 産婦人科 【緒言】ロボット支援手術システムでは3次元の視野で自由度の高いアームを用いて、精細で巧緻な手術操作 が可能である。子宮筋腫では、ロボット支援下での回収に難渋する場合がある。今回我々は、子宮筋腫に対 してロボット支援腹腔鏡下子宮全摘出術を施行し、回収時にモルセレーションを行った症例を経験したので 報告する。 【症例】45 歳、1 妊 1 産。子宮筋腫、月経困難症で外来にて LEP 製剤内服を 3 年間行っていた。月経困難症、 過多月経が増悪し、GnRH agonist療法を3コース行った後に、da Vinci Xiを用いたロボット支援腹腔鏡下子 宮全摘出術を施行した。長径10cmの子宮筋腫は、術前に7cmまで縮小した。砕石位で子宮マニピュレータ を使用し、患者右側からのサイドドッキングで手術を行った。カメラは臍 2cm 上部の 8mm カニューレより 挿入し、同じレベルで右側 7cm、14cm 外側及び左側 7cm 外側にダビンチ用 8mm カニューレを、左側 14cm に補助トロッカー12mmを配置した。通常の腹腔鏡下子宮全摘出術と同様に円靭帯、子宮動脈を処理し、基 靱帯を結紮し、切離した。ベッセルシーラーおよびモノポーラーシザーズで腟壁を切開し、子宮および両側 卵管を摘出した。子宮筋腫が大きく、腟からの摘出が困難であり、腹腔外への回収に MorSafe を使用した。 腟断端を単結紮で縫合した後に、da Vinci Xiをロールアウトし、通常の腹腔鏡下手術に切り替えた。3番アー ム創部を12mmに拡大し、MorSafeを挿入し、子宮を収納した。小さい開口部を1番アーム創部から引き出し、 5mmトロッカーを挿入してMorSafeを気腹し、子宮筋腫を細断して回収した。手術時間は420分、出血量は 100mLで、合併症なく手術を終了した。

【結論】ロボット支援腹腔鏡下子宮全摘出術でも、通常の腹腔鏡下手術に移行することで、通常のモルセレー ションを行い、子宮を体外に搬出することが可能であった。

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