平成29年11月 第443号
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://www.jfeii.or.jp
平成
29年
11月号
消防用機械器具に対する検定業務は、法令で定められた規格に適合し、性能が確保されたものでなければならない。目次
巻頭のことば 安全で安心して暮らせる「さがみはら」の実現 相模原市消防局長 佐藤政美 官庁情報 第17回レスキューロボットコンテスト における特別共催と表彰 消防庁消防研究センター 佐伯一夢、天野久徳 事例紹介 東京消防庁管内における政令対象物の火災状況(その1) 東京消防庁予防部調査課 国際会議報告 ISO/TC21/SC5国際会議報告 消火・消防設備部消火設備課 小林左門 おしらせ 平成29年度危険物事故防止対策論文募集 危険物保安技術協会 事故防止調査研修センター 有効期限を経過した受託評価品目 協会通信・業界の動き・ 消防庁の動き (平成29年10月)検定・性能評価・受託評価数量 新たに取得された型式一覧 1 3 12 24 30 32 35 42 40ば
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相模原市消防局長佐 藤 政 美
相模原市は、神奈川県の北西部に位置し、都心からは概ね30~60km の位置にありま す。また、面積は平成19年の合併により328km2 となり、横浜市に次いで県下2番目の広 さを有しており、北部は東京都、西部は山梨県と接し、橋本・相模原・相模大野周辺な どの多様な都市機能を持った中心市街地と県下最高峰の標高1,673mの蛭ケ岳や相模湖・ 津久井湖・宮ヶ瀬湖などの水源を含む豊かな自然が共存する都市です。 東京都心からは、小田急線、京王線、JR 中央線、中央自動車道が直結しアクセスも 良く、近年では、圏央道(首都圏中央連絡自動車道)の開通により、中部圏や北関東、 東北等へのアクセスが飛躍的に向上したところであり、また、2027年には超高速で品川 と名古屋を結ぶ我が国の新たな大動脈を形成するリニア中央新幹線神奈川県駅が橋本駅 周辺に設置されることが決定しております。 更に、相模原駅周辺においては、在日米陸軍相模総合補給廠の一部返還地を活用し、 多様な機能を備えた市街地の形成や小田急多摩線の延伸に向けた取組を推進しています。 この様に本市では50年、100年先を見据えた複数のプロジェクトを抱えながら、首都圏 南西部をリードする広域交流拠点都市として「人や企業に選ばれる都市づくり」を進め、 今後も一層の発展が期待されています。 本市消防局は、1局5課4消防署14分署2出張所1派出所、職員758名と1団6方面 隊34分団107部の消防団員1,516名が一体となり、「72万人市民が安全で安心して暮らせ る都市さがみはら」の実現に向け、消防行政を推進しております。 こうした中、昨年7月26日に障がい者施設「津久井やまゆり園」で46名が死傷した集 団殺傷事件では、消防相互応援協定及び神奈川県下消防相互応援協定に基づき、東京消 防庁をはじめ上野原市、座間市、海老名市、綾瀬市から救急車の応援をいただいたとこ ろであります。このような事案は、単体の消防本部では対応不能であり、広域応援の重 要性を痛感いたしました。安全で安心して暮らせる
「さがみはら」の実現
本年度は、山梨県と隣接する丹沢や道志川等の豊かな自然に囲まれた青根地域の救急 体制を強化するため、新たに救急車を配備した区役所出張所、公民館との複合施設の分 署を建設しているところであり、あわせて中山間地特有の山林火災や山岳救助などの災 害に迅速に対応するための津久井消防署に対する拠点機能の強化を図るため、移転に向 けた事業を進めているところです。 また、災害対応につきましては、近年の気象変動により大型化する台風や局地的な豪 雨による土砂災害など自然災害が猛威を振るい各地で甚大な被害が発生しているととも に、首都直下型地震や南海トラフ巨大地震等の発生による大規模地震災害が危惧され広 域応援体制がより一層重要となっていることから、市内米軍施設の消防隊や陸上自衛隊 との防災訓練をはじめ各種合同訓練を積極的に実施し、大規模災害時においても、迅速 かつ的確に対応できるよう連携強化を図っております。 一方、防火・防災の啓発事業といたしましては、将来の地域防災の担い手である小学 生を対象とした、「自分で自分の身を守る子供を育てる」をスローガンに平成23年度か ら消防職員が講師となり、市内75の小学校3・4年生を対象とした出前講座「少年・少 女ファイヤースクール」を実施しております。火災の恐ろしさを理解するための防火講 話はもとより、体験学習型として、煙中避難体験や着衣着火時の対応、水消火器を活用 した消火訓練、119番通報訓練など約90分間の授業を実施しています。事業開始からこ れまで、約3,000人の子供たちが受講し、火災から避難する能力や危険から身を守る能 力などを高められていることから、継続して実施しなければならない事業のひとつだと 考えているところでございます。また、小学校4年生以上を対象とした「いのちの教 室」を平成27年度から実施しており、胸骨圧迫や AED 等の応急手当を体験することで、 「自分たちにも命を救うことができる」ということを知ってもらうことを目的に引き続 き事業を進めてまいります。 職員の大量退職に伴い、大量採用が続く中、経験の浅い若手職員の割合が急増するな ど、職員構成に変化が生じており、消防活動の知識や技術の習得と伝承を確実に進める ことが肝要であると考えています。この様な認識のもと、引き続き人材の育成に努めな がら、市民一人ひとりの生命・財産を守り「安全で安心して暮らせるまちの実現」に向 け、職員一丸となって業務に取り組んでまいります。 結びに、貴協会のますますのご発展、全国の消防関係者の皆様のご多幸を祈念し、巻 頭のことばとさせていただきます。
1.はじめに 8月11日と12日の2日間にわたり、神 戸サンボーホールにて第17回レスキュー ロボットコンテストが開催された(図 -1)。 レ ス キ ュ ー ロ ボ ッ ト コ ン テ ス ト (略称:レスコン)は、平成7年1月に 発生した兵庫県南部地震を契機に、ロ ボット研究者を志す人たちに救助活動に ついて考える機会を設け、より多くの若 い研究者に救助活動のためのロボット開 発を志してもらいたいという思いからは じめられたロボットコンテストである。 多くのロボットコンテストは相手を倒す、 あるいは、ゲーム的な作業を完了する事 を題材とし、相手の作業を妨害する事も 否定しないものもある。しかし、レスコ ンでは、現実に救助活動をロボットで行 うための提案性を重視している。もちろ ん“コンテスト”として開催しているた め、点数付けもあり、高得点をとること も評価の一つであり、一定の“楽しさ” の演出もある。ロボットによる要救助者 に優しい救助活動の実現を目標とし、実 現性や提案を評価するため、このコンテ ストの最も優秀な賞として“レスキュー 工学大賞”が設けられている。 このようなレスコンの設定、理念を鑑 み、消防庁および日本消防検定協会は自 治体消防制度70周年記念事業の一環とし て特別共催し、消防庁長官賞、日本消防 検定協会理事長賞自治体消防制度70周年 記念賞を設け、授与をしたのでここに紹 介する。なお、レスコンへの特別共催に 関しては、本誌7月号及び10月号に記事 が掲載されているので、あわせて参考と されたい。 2.競技概要とその進化 レスコンでは、震災後の街並みを模擬 し、1/6スケールで製作された“実験 消防庁消防研究センター
佐 伯 一 夢 、天 野 久 徳
第17回レスキューロボットコンテスト
における特別共催と表彰
図-1 第17回レスキューロボットコンテストの会場入り口の様子フィールド”と呼ばれる領域でロボット を使用し救助活動を行う。今年のコンテ ストの大阪予選の実験フィールドの状況 を図-2に、競技会本選の実験フィールド の状況を図-3に示す。この実験フィール ド内で、被災者を模擬したレスキューダ ミー(愛称“ダミヤン”)が救助を待っ ている状況が想定されている。 このように設定された状況下で、各 チームがどのような方法で救助を試みる か、また、そのためにどのような機能を ロボットに持たせているかをプレゼン テーションする時間を設けている。これ は、このロボットコンテストの大きな特 徴の1つであり、救助活動のためのロ ボット開発の啓発を目的とするという発 図-2 大阪予選の実験フィールド
想から取り入れられた。 レスコンは震災における救助活動を実 現することを最終的な目標としている。 現実の震災での救助活動では、発災前に あらかじめ被害状況を知ることはできな い。そこで、被災した街の状況は競技に おいて初めて知ることができる設定とし ている。具体的にはヘリコプターに搭載 されたカメラを模擬したカメラを高所に 設置してある。競技が開始された時点で 初めて、チームのメンバーはこの画像を 通して実験フィールドの被災状況を知る ことができる。第7回コンテストまでは、 チームのメンバーがこのヘリテレカメラ を手に持って直接操作していたが、第8 回以降はカメラを高所に設置し、見たい 方向やズームなどの操作を遠隔操縦でき るものとしている。第14回からは、ロ ボットに搭載されているカメラの重要性 をさらに高めるためにこのヘリテレカメ ラの遠隔操縦機能をなくしている。また、 昨年の第16回から、一部の競技において ヘリテレカメラの映像の一部分にマスク をかけ、被災フィールドの一部を俯瞰で きなくすることで競技の難易度を高くす る試みもなされている。 また、本選競技においては、競技中も 実験フィールドを直接見ることはできな い。実験フィールドの高所に設置したヘ リテレカメラの映像、もしくはフィール ド内で活動するロボットのカメラの映像 を頼りに、“コントロールルーム”と呼 ばれる領域から、ロボットを遠隔操作し、 ダミヤンの救出・搬送を行う。これは、 震災発生時のロボットによる実際の救助 活動は余震などによる二次災害を回避す る必要があり、安全な場所からロボット を遠隔操縦、あるいは自律的なロボット を製作する必要があることを想定させる ためである。 図-3 競技会本選の実験フィールド
参加チームは、今大会のオフィシャル サプライヤーであるサンリツオートメイ ション㈱や岐阜高専が開発したレスコン ボードと呼ばれる機器を利用し、無線L ANを使用して、映像や操縦データを通 信する。コンテストの進化とともに、こ のレスコンボードも改良が繰り返され、 バージョンアップしてきている。 救助活動は要救助者に負担をかけない ように、かつ迅速に行う必要がある。こ の要件をコンテストで評価するために、 レスコン創設当初は、ダミヤンの負担の 度合いを審判が目視で確認していた。し かし、より定量的な評価をするために、 ダミヤンも年々改良されてきた。創設当 初は、人の形を模しただけのものであっ たが、第3回以降は実験フィールドのス ケール比に相当する重量となるよう、お もりが入れられている。このおもりも第 11回までは、胴体内に入れられていたが、 第12回からは、頭、腕、肩などの重量比 が人と同じになるように、ダミヤンの各 部位に入れられている。当初、大人を模 したもののみであったダミヤンも、現在 では、子供を模したものもある。また、 第7回には、ロボットによる救助・搬送 による負担の度合いを定量的に計測する ための各種センサをダミヤンに搭載し、 コンピュータと通信し、センサ情報を自 動的に記録できるようになった。それ以 降、センサの種類、取り付け方法も年々 改良されてきている。さらに、救助活動 を効率的に進めるためには、発見した要 救助者の状況を認識することも重要であ る。そこで、ダミヤンの個体認識を第9 回から取り入れている。白黒のパターン (今年は、QRコード)がダミヤンの胸 につけられ、これによってどのダミヤン を発見したか個体認識をする。個体認識 の方法は、この他に、ダミヤンの声を想 定した発信音、目に組み込まれたLED の点滅パターンなどで行うこともできる。 チームのメンバーは個体認識結果を審判 に報告し確認を受ける。 被災状況を模したガレキも年々バリ エーションを増やし、実態に近づけるよ うに変えてきている。当初は、木の角材 を切ったものや、板などのみであった。 これに、サイズを大きくしたもの、材質 をアルミにしたものが加えられた。第8 回には、木造2階建ての1階部分が押し つぶされるように倒壊した状況を模した “家ガレキ”(第8回では“屋根ガレキ” と表記)が採用された。さらに第13回か らは、2階建ての建物の2階に要救助者 がいる状況や、建物が傾いている状況を 模した設定もなされている。昨年の第16 回からは、この“家ガレキ”の土台部分 を不安定な構造にすることで、救助活動 の難易度を高くする試みがなされた。 競技は2チーム同時に行われる。第5 回以前は、2チームが別々の実験フィー ルドで活動を行っていたが、第6回以降 は、1つの実験フィールドで行っている。
双方の救助活動を協力して行えるように、 それぞれのチームのロボットを操縦する ためのコントロールルーム内には、同時 に競技を行っている2チームが相互に通 信する装置も設置されている。 このように、レスコンは単にロボット コンテストとして開催するのではなく、 実際の救助活動、被災地の状況に対応で きるよう、少しずつではあるが進化して きている。また、レスコンボードやダミ ヤンシステムなどの運営側の高度な技術 を導入している。 3.支援と表彰 震災20年の節目となった平成27年の1 月に、レスキューやロボットに関わる科 学技術者の人材育成と防災・減災意識の 啓発に広く寄与できる母体として、一般 社団法人アール・アンド・アールコミュ ニティーが設立され、第15回から、この 新法人による事業運営のもとでレスコン が開催されている。今年は、レスキュー ロボットコンテスト実行委員会、神戸 サンボーホールが主催し、東京エレク トロンデバイス㈱をゴールデンスポン サー、サンリツオートメイション㈱をオ フィシャルサプライヤーとして開催され た。この他、(公社)計測自動制御学会シ ステムインテグレーション部門、(一社) 日本機械学会ロボティクス・メカトロニ クス部門、(一社)日本ロボット学会、消 防防災ロボット技術ネットワーク、東京 都立産業技術高等専門学校荒川キャンパ ス、大阪府立北大阪高等職業技術専門校、 レスキューロボットコンテストシーズ実 行委員会が共催し、多くの企業が協賛し ている。一昨年から、レスコンの支援団 体(オフィシャルパートナー)に新たな カテゴリーとしてチームサポーターを設 け、その支援金を使って参加チームにロ ボットの制作費等を支援する制度が始め られた。今年は9社がチームサポーター となっている。 消防庁は、自治体消防制度60周年記念 事業の一環として、平成20年に開催され た第8回レスコンを支援した。消防庁お よび㈶消防設備安全センターが特別後援 し、レスコンで設けられている賞の他に、 消防庁長官賞を設けた。平成21年に開催 された第9回レスコンには、消防庁およ び日本消防検定協会が特別後援し、消防 庁長官賞に加え、日本消防検定協会理事 長賞を設けた。平成22年の第10回からは 特別共催という形で支援している。今年 は特に自治体消防制度70周年記念事業の 一環として特別共催した。なお、レスコ ンで授与する賞の審査委員会に、筆者の 一人が特別審査員として参加した。 今年のコンテストには22チームの応募 があった。第12回までの予選は関西地区 のみで行われてきたが、第13回から、関 西地区と関東地区の2か所で予選が行わ れており、今年は大阪会場(大阪府立北 大阪高等職業技術専門校)と、東京会場
(東京都立産業技術高等専門学校荒川キャ ンパス)で、予選が開催された。この二 つの予選を経て、14チームが本選の参加 資格を得た。予選では高得点のチームば か り で な く、 新 た な 試 み に 取 り 組 ん だ チームをチャレンジ枠として評価するな どの基準で本選出場チームが選出された。 本選は8月11日と12日の2日間、神戸 市にある神戸サンボーホールで開催され た。競技会本選と並行して、レスコンの 主催・共催・協力団体、地元の企業や機 関による展示、工作教室等の参加型イベ ントも行われ、2日間で5,367名の来場 者があった。最近は、多くのマスコミか らも注目され、競技会場は熱気に包まれ ていた(図-4)。レスキューロボットを 遠隔操縦しているコントロールルームの 様子を図-5に、レスキューロボットによ 図-5 コントロールルームの様子 図-6 土台部分が不安定な“家ガレキ”からダミヤン(レスキューダミー)の救助を行うレスキューロボット 図-4 競技会本選の競技会場の様子
るダミヤン救助の様子を図-6に示す。 レスコン本選は、本選選出の全チーム が参加するファーストミッションが1日 目に行われ、上位6チームがファイナル ミッションに進む。2日目午前に敗者復 活戦に当たるセカンドミッションが行 われる。ファーストミッションの結果、 ファイナルミッションに進めなかった チームが競技を行い、上位2チームが2 日目午後に行われるファイナルミッショ ンに進む。 今回のファーストミッショ ンにおける上位6チームは「MCT」 ( 松 江 高 専 機 械 工 学 科 )、「 都 工 機 械 電 気」(大阪市立都島工業高校機械電気科)、 「ピースメイト」(愛知総合工科高校専攻 科)、「とくふぁい!」(徳島大学ロボコ ンプロジェクト)、「長湫ボーダーズ」 (愛知工業大学レスキューロボット研究 会)、「大工大エンジュニア」(大阪工業 大学モノラボロボットプロジェクト)で あった。セカンドミッションの結果から、 さきの6チームに加えて、「メヒャ!」 (岡山県立大学ロボット研究サークル)、 「なだよりあいをこめて」(神戸市立科学 技術高校科学技術研究会)の計8チーム がファイナルミッションに進出した。レ スコンでは参加チームに制限はなく、競 技会本選に参加したチームも高校、高専、 大学チームと多彩であった。参加応募時 に行われる書類審査からファイナルミッ ションまでの結果をもとに各賞の受賞 チームが選考された。 消防庁長官賞は、大阪工業大学モノラ ボロボットプロジェクトの「大工大エン ジュニア」チームが受賞した。今年のコ ンテストから新たに導入されたダミヤン の容体判定に関する得点が最も高かった 点、情報伝達システムの活用や自律ロ ボットの導入など、要救助者に対してや さしいレスキューの体制を構築していた 点が高く評価された。受賞チームの写真 を図-7に示す。チームの全メンバー、そ して写真左側には、長官賞のプレゼン ターである消防庁消防研究センター長尾 一郎研究統括官もチームとともに写真に 写っている。 日本消防検定協会理事長賞自治体消防 制度70周年記念賞は、神戸市立科学技術 高校科学技術研究会の「なだよりあいを こめて」チームが受賞した。災害現場で の安全安心を実現するために住民向け情 報提示システムを提案し、コンテストと しては想定していなかった避難行動支援 にも対応していた点が高く評価された。 受賞チームの写真を図-8に示す。写真の 左側には理事長賞のプレゼンターである 日本消防検定協会大江秀敏理事(現:理 事長)もチームとともに写真に写ってい る。 レスコンで最も栄誉ある賞であるレス キュー工学大賞は、松江高専機械工学科 の「MCT」チームが受賞した。確実に ダミヤンの3体救出(実験フィールド内 全てのダミヤンの救出)を実現している
図-8 日本消防検定協会理事長賞受賞チーム;なだよりあいをこめて(神戸市立科学技術高校科学技術研究会) 図-7 消防庁長官賞受賞チーム;大工大エンジュニア(大阪工業大学モノラボロボットプロジェクト)
とともに、提案していた、ロボットの高 所カメラや移動機構の速度制御が、競技 中に上手く活用されていた点が高く評価 された。競技得点で評価されるベストパ フォーマンス賞も「MCT」チームが受 賞した。第13回から消防防災ロボット技 術ネットワークが賞スポンサーとなって いる、ベストチームワーク賞(消防防災 ロボット技術ネットワーク賞)は、愛 知工業大学レスキューロボット研究会 の「長湫ボーダーズ」チームが受賞した。 ベストロボット賞(レスキューロボット コンテスト日本ロボット学会特別賞)は、 大阪市立都島工業高校機械電気科の「都 工機械電気」チームの3号機「ヨコタン カ」が、ベストプレゼンテーション賞 は、岡山県立大学ロボット研究サークル の「メヒャ!」チームの城崎和輝さんが 受賞した。レスコンでは不可欠となって いる遠隔制御技術に関する賞、ベストテ レオペレーション賞(レスキューロボッ トコンテストサンリツオートメイション 賞)は、徳島大学ロボコンプロジェクト の「とくふぁい!」チームが受賞した。 この他にNPO法人国際レスキューシ ステム研究機構からの第十三回竸基弘賞 2017年レスキューロボットコンテスト奨 励賞を、近畿大学ロボット工作研究会の 「レスキューHOT君」チームが受賞し た。竸基弘賞は兵庫県南部地震で倒壊し たアパートの下敷きになり23歳の若さで 亡くなった、当時神戸大学大学院の博士 前期課程の1年生であった竸基弘氏にち なんで設けられている賞である。大学院 生、大学学部生、高専生を対象とし、レ スコンばかりでなく学術講演会などにお いても優秀な研究を表彰している。 4.おわりに 本稿では、レスキューロボットコンテ ストの概要と、本年の消防庁および日本 消防検定協会の特別共催と表彰について 紹介した。平成23年東北地方太平洋沖地 震、平成28年熊本地震においても、まだ、 救助活動にロボットが大いに活躍したと いう状況には至っていない。さらに研究 開発を進めるためには啓発活動が必要で あることは言うまでもない。ロボットコ ンテストといったこのような啓発の場は 他にはないものである。これを契機に読 者の皆さんにも救助やロボットについて 考えて頂くきっかけとなれば幸いである。 レスコンについてはホームページでも多 くの情報発信をしている。参照していた だきたい。
はじめに 政令対象物とは、防火対象物のうち消 防法施行令別表第一(18項から20項を除 く。)に掲げる建物を指し、平成28年3 月末現在、東京消防庁管内の政令対象物 数は394,965棟で、5年前の平成23年3 月末現在と比べて85,729棟(27.7%)増 加している。 平成18年以降、東京消防庁管内の火 災は5,000件台の発生で推移していたが、 平成26年には4,000件台になり、平成28 年は消防事務の受託を開始した昭和35年 以降では最少の件数となった。火災件数 は全国的に見ても減少傾向にあるが、政 令対象物はその用途や規模、利用者の性 質が多岐に渡り、近年では高齢者福祉施 設や簡易宿泊所で発生した火災が甚大な 被害をもたらしている。 本稿は、平成28年中に東京消防庁管内 で発生した火災のうち、政令対象物の火 災データを基にその実態を分析し、基礎 資料としてまとめたものである。 1 平成28年中の火災の状況 ⑴ 火災状況 平 成28年 中 の 火 災 件 数 は3,982件 で、 前年と比べて451件(10.2%)減少した。 当庁は昭和35年から逐次都内市町村の消 防事務の受託を開始し、火災件数が9,000 件台に達した時期もあった。その後減少 傾向が続き、平成18年から5,000件台で 推移していたが、平成26年からは4,000 件台になり、平成28年には4,000件を下 回った。 火災種別、損害額、死傷者等の状況は 表1-1、表1-2のとおりである。 ⑵ 火災による死傷者の状況 平成28年中の火災による死者は83人で、 前年と比べて12人減少した。 死者83人のうち自損15人(前年比1人 減少)を除いた死者数は68人で、前年と 比べて11人減少しており、自損を除く死 者は平成21年以降毎年100人未満で推移 している。(図1-1参照) 平成28年中の自損を除く死者のうち、 高齢者の死者46人(67.6%)で7割近く
東京消防庁管内における政令対象物の火災状況
(その1)
事例紹介
東京消防庁予防部調査課
表1-1 火災状況(最近10年間)その1 年 別 火 災 件 数 合 計 建 物 林 野 車 両 船 舶 航 空 機 そ の 他 治 外 法 権 管 外 か ら の 延 焼 火 災 小 計 全 焼 半 焼 部 分 焼 ぼ や 19年 5,800 3,637 148 127 773 2,589 2 496 4 1 1,656 4 -20年 5,763 3,731 141 138 798 2,654 6 440 3 - 1,582 1 -21年 5,601 3,493 142 119 672 2,560 - 455 5 - 1,645 3 -22年 5,088 3,214 114 106 621 2,373 3 409 5 - 1,455 2 -23年 5,341 3,247 111 130 602 2,404 6 404 2 - 1,681 1 -24年 5,089 3,346 110 119 578 2,539 2 300 2 1 1,437 - 1 25年 5,191 3,269 124 93 565 2,487 3 299 3 1 1,615 - 1 26年 4,805 3,002 89 84 506 2,323 5 332 2 - 1,463 1 -27年 4,433 2,922 84 93 515 2,230 3 296 2 3 1,204 3 -28年 3,982 2,766 75 89 421 2,181 1 275 3 1 934 2 -対前年比 ▼451 ▼156 ▼9 ▼4 ▼94 ▼49 ▼2 ▼21 1 ▼2 ▼270 ▼1 -10年平均 5,109 3,263 114 110 605 2,434 3 371 3 1 1,467 2 -注1 治外法権とは、治外法権地域及び対象物の火災のことをいう。 2 管外からの延焼火災とは、当庁管轄地域外から発生した火災が当庁管轄地域に延焼した火災の ことをいう。 3 治外法権火災及び管外からの延焼火災は火災件数のみ計上し、他の項目欄には計上しない。 4 ▼は減少を示す ( 以下、同じ )。 表1-2 火災状況(最近10年間)その2 年 別 損 害 状 況 焼 損 棟 数 り 災 世 帯 り 災 人 員 焼 損 床 面 積 (㎡) 焼 損 表 面 積 (㎡) 林 野 焼 損 面 積 (a) 損 害 額 (千円) 死 者 負 傷 者 19年 4,359 3,614 7,711 32,040 12,583 324 7,475,168 149(35) 1,230 20年 4,434 3,437 7,264 34,870 14,343 16 9,352,367 128(27) 1,187 21年 4,187 3,152 6,348 30,679 10,237 15 6,419,440 129(31) 1,025 22年 3,805 2,719 5,517 25,722 11,054 92 5,016,737 105(16) 932 23年 3,840 2,797 5,627 26,435 10,937 905 5,222,905 84(14) 962 24年 3,869 2,593 5,287 25,079 7,861 121 4,479,117 115(21) 832 25年 3,803 2,594 5,126 25,674 11,377 22 6,037,529 87(10) 781 26年 3,451 2,587 4,955 23,478 9,066 857 4,889,803 94(16) 790 27年 3,390 2,413 4,802 20,750 9,521 21 3,925,669 95(16) 827 28年 3,107 2,133 4,123 17,529 6,886 1 4,924,408 83(15) 853 対前年比 ▼283 ▼280 ▼679 ▼3,221 ▼2,635 ▼20 998,739 ▼12(▼1) 26 10年平均 3,825 2,804 5,676 26,226 10,387 237 5,774,314 107(20) 942 注 死者の ( ) 内は、「自損行為による死者」を内数で示したものである。
を占め、前年と比べて0.5ポイント増加 している。 最近10年間をみると、高齢者の死者は 年ごとの増減はあるもののほぼ横ばいで 推移しているのに対し、高齢者以外(未 成年、成人)の死者は若干の増減はある ものの減少傾向で推移している。(図1-2 参照) 平成28年中の複数の死者が発生した火 災は前年と比べて3件減少し4件で、2 人の死者が発生した火災が4件(前年比 2件減少)のみでした。 平成28年中の死者の発生した火災(自 損により発生した火災を除く。)は64件 で、前年と比べて7件減少している。こ の う ち、「 た ば こ 」 に よ る 火 災 は12件 図1-1 火災による死者の発生状況 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 (人) 死者(自損以外) 死者(自損) 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 (人) 高齢者 成人 未成年 図1-2 自損を除く死者の年齢区分別発生状況
(18.8 %) で12人(17.6 %) の 死 者 が 発 生し、前年と比べて4人減少しているが、 高齢者の死者は6人(50.0%)で半数を 占めている。 ⑶ 火災による負傷者 平成28年中の火災による負傷者は853 人で、前年と比べて26人増加した。都内 市町村の受託事務を開始した昭和35年以 降最も少なかった平成25年以降3年連続 の増加であった。 3人以上の負傷者が発生した火災は46 件で205人の発生となっており、前年と 比べて件数で2件減少、人数で12人増加 した。 平成28年中の負傷者853人のうち、消 防職・団員などの消防活動従事者11人、 自損行為による負傷者11人を除いた負傷 者は831人で、前年と比べて27人増加し ている。 負傷者の年代別発生状況の推移をみる と、高齢者の負傷者はほぼ横ばいで推移 しているのに対し、成人の負傷者が減少 傾向で推移している。(図1-3参照) 平成28年中の負傷者831人の負傷程度 をみると、「重篤」が18人(2.2%)、「重 症」が96人(11.6%)、「中等症」が186 人(22.4%)、「軽症」が531人(63.9%) で、6割以上が軽度の負傷で止まってい る(自損の11人を除く)。 また、「30日死者(火災により負傷し たのち48時間を経過し30日以内に死亡し た者をいう。)」は7人で前年と比べて3 人増加し、建物火災で6人、車両火災で 1人発生している。 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 (人) 未成年~歳 成人~歳 高齢者歳以上 不明 図1-3 火災による負傷者の年代別推移
⑷ 主な出火原因別の傾向 平成28年中で最も多いのは「放火(疑 いを含む、以下同じ。)」の881件で、前 年と比べて146件減少し、最近10年間で は最も少ない件数であった(表1-3参照)。 全火災件数(治外法権2件を除く。) に占める割合は22.1%で、前年の23.2% と比べて1.1ポイント減少した。 ⑸ 建物出火用途別の火災状況 平成28年中の建物から出火した火災 (火元が建物の火災で、火災種別の「建 物火災」の件数とは異なる)は2,681件で、 前年と比べて146件減少した。 主な建物出火用途別火災件数は表1-4 のとおりである。 平成28年中の火災状況は、「住宅・共 同住宅等(下宿・寄宿舎含む。)」の居住 用建物からの出火(以下「住宅火災」と いう。)が1,497件(55.8%、前年比3.5ポ イント減少)、「飲食店」が345件(12.9%、 同0.9ポイント増加)、「事務所等」が126 件(4.7%、同0.4ポイント増加)、「百貨 店・物品販売店舗等」が103件(3.8%、 同0.7ポイント増加)などとなっている。 以下、政令対象物のうち火災件数が多 い「飲食店」並びに「事務所等」、「百貨 店・物品販売店舗等」について取り上げ る。 表1-3 主な出火原因別火災件数(平成28年中の上位11件) 年 別 放 火( 疑 い 含 む。 ) た ば こ ガ ス テ ー ブ ル 等 大 型 ガ ス こ ん ろ 電 気 ス ト ー ブ 差 込 み プ ラ グ コ ー ド コ ン セ ン ト ロ ウ ソ ク 屋 内 線 蛍 光 灯 19年 1,852 934 606 94 89 39 76 53 64 36 39 20年 1,809 821 583 97 113 38 75 45 71 40 38 21年 1,835 769 544 109 105 48 46 51 62 53 27 22年 1,534 771 450 101 95 52 70 53 50 39 25 23年 1,657 794 427 98 115 38 48 74 55 37 45 24年 1,507 709 441 92 118 56 77 70 58 33 37 25年 1,622 737 418 102 105 69 49 66 52 46 45 26年 1,381 710 415 110 104 59 45 48 56 41 42 27年 1,027 664 457 118 75 47 57 53 40 46 42 28年 881 586 363 110 85 64 61 59 48 41 41 対前年比 ▼146 ▼78 ▼94 ▼8 10 17 4 6 8 ▼5 ▼1 構成比(%) 22.1 14.7 9.1 2.8 2.1 1.6 1.5 1.5 1.2 1.0 1.0 注 構成比は平成28年中である。
2 飲食店 ⑴ 火災状況 ここでいう「飲食店」の火災とは,政 令別表第1⑶項ロに定める用途部分から 出火した火災をいう。 飲食店は、業務上、ガスこんろ、回転 釜及びフライヤなど様々な厨房設備器具 を設け、これらを常時使用していること や不特定多数の人が利用していることか ら、潜在的な出火危険と人命危険がある。 ア 年別の火災状況 年別の発生状況については表2-1のと おりである。 平成28年中の火災件数は345件で、前 年と比べて6件増加しており、火災程度 別にみると、半焼が2件、部分焼が11件 減少しているのに対して、ぼやが19件増 加している。 焼 損 床 面 積 は 前 年 と 比 べ て412㎡ 減 少の1,196㎡で、焼損表面積は22㎡増加 の1,107㎡となっている。平成28年中は、 100㎡以上焼損した火災が3件発生し、 前年と比べて1件減少となっている。 火災による死傷者の発生状況をみると、 死者の発生はなく、負傷者は83人で前年 と比べて3人減少している。 負傷者83人の内訳をみると、出火した 飲食店の「勤務者」が48人(57.8%)で 最も多く、その「勤務者」が行為者であ るものが31人(64.6%)発生している。 表1-4 建物用途別の火災状況(平成28年中の住宅火災を除く上位8件) 年 別 住 宅 火 災 内 訳 飲 食 店 事 務 所 等 百 貨 店・ 物 販 等 工 場・ 作 業 場 ホ テ ル・ 旅 館 等 学 校 駅 舎 等 病 院 建 物 か ら 出 火 し た 火 災( 合 計 ) 住 宅 共 同 住 宅 等 19年 2,189 871 1,318 257 124 142 90 20 44 40 30 3,494 20年 2,243 854 1,389 301 117 115 132 35 35 37 31 3,605 21年 2,099 776 1,323 266 139 113 80 17 55 25 22 3,341 22年 1,869 715 1,154 301 128 110 107 14 37 29 27 3,093 23年 1,864 721 1,143 288 129 104 107 16 35 25 25 3,098 24年 1,916 724 1,192 295 144 116 101 17 37 32 19 3,206 25年 1,777 680 1,097 311 130 130 113 25 38 32 19 3,127 26年 1,694 634 1,060 296 123 113 83 33 27 22 13 2,878 27年 1,675 615 1,060 339 121 87 95 26 29 18 20 2,827 28年 1,497 539 958 345 126 103 89 37 33 21 17 2,681 対前年比 ▼178 ▼76 ▼102 6 5 16 ▼6 11 4 3 ▼3 ▼146 10年平均 1,882 713 1,169 300 128 113 100 24 37 28 22 3,135 注 事務所等は、15項のうち事務所、官公署、銀行の合計である。
また、飲食店に来ていた「客」の負傷 者は6人(7.2%)となっている。 負傷者の受傷程度をみると、「軽症」 が52人(62.7 %)、「 中 等 症 」 が27人 (32.5 %)、「 重 症 」 が 4 人(4.8 %) と なっており、負傷者の6割以上は「軽 症」となっている。 イ 業態別火災状況 飲食店の業態別にみた火災状況は表 2-2のとおりである。 「酒場・ビヤホール」が76件(22.0%) で最も多く、次いで「中華料理店」が 58件(16.8 %)、「 日 本 料 理 店 」 が34件 (9.9%)、「西洋料理店」が31件(9.0%)、 「バー・キャバレー等」が17件(4.9%) などとなっている。 また、「その他の食堂・レストラン」 が65件で、このうち焼肉店からの火災が 42件(64.6%)発生している。 負 傷 者 を み る と、「 酒 場・ ビ ヤ ホ ー ル」が24人(28.9%)で最も多く、次い で「中華料理店」が19人(22.9%)、「そ の他の食堂・レストラン」が15人(18.1 %)などとなっている。 ウ 時間別発生状況 業態をその特性から、酒場等(酒場・ ビヤホール、バー・キャバレー等)、料 理店(中華料理店、日本料理店、西洋料 理店、一般食堂)、その他(喫茶店、す し店、そば・うどん店、その他の一般飲 食店、その他の食堂・レストラン、結婚 式場業)の3つに大別して、時間帯別に みたのが図2-1である。 出火時間の判明した331件から時間帯 別をみると、「酒場等」では、18時台か ら20時台が17件で最も多く、大衆酒場な 飲食店 表2-1 年別火災状況(最近10年間) 年 別 火 災 件 数 損 害 状 況 合 計 全 焼 半 焼 部 分 焼 ぼ や 焼損床面積 (㎡) 焼損表面積 (㎡) 損 害 額 (千円) 死 者 負 傷 者 19年 257 - 4 54 199 491 326 165,616 - 89 20年 301 2 2 74 223 931 1,052 168,145 2 72 21年 266 1 3 61 201 761 1,254 245,585 5 85 22年 301 1 3 56 241 424 585 247,055 - 74 23年 288 3 6 54 225 1,110 856 286,449 - 65 24年 295 1 3 64 227 615 567 173,645 1 56 25年 311 1 5 66 239 1,224 1,084 289,736 1 75 26年 296 2 4 55 235 1,539 986 341,133 - 72 27年 339 2 8 65 264 1,608 1,085 322,284 - 86 28年 345 2 6 54 283 1,196 1,107 467,523 - 83
どの特徴である夜間帯に多くなっている。 また、「料理店」では、9時台から11 時台が31件で最も多く、ランチ営業の時 間帯前後に多くなっている。「その他」 では、18時台から20時台が35件で最も多 く、次いで21時台から23時台が16件など 表2-2 業態別火災状況 業 態 火 災 件 数 損 害 状 況 合 計 全 焼 半 焼 部 分 焼 ぼ や 焼損床面積 (㎡) 焼損表面積 (㎡) 損 害 額 (千円) 死 者 負 傷 者 合 計 345 2 6 54 283 1,196 1,107 467,523 - 83 酒 場・ ビ ヤ ホ ー ル 76 2 1 13 60 458 111 107,296 - 24 中 華 料 理 店 58 - 2 12 44 160 390 126,294 - 19 日 本 料 理 店 34 - - 1 33 - 5 522 - 9 西 洋 料 理 店 31 - - 3 28 10 3 9,368 - 3 バ ー・ キ ャ バ レ ー 等 17 - 1 4 12 315 94 60,179 - 4 一 般 食 堂 16 - - 1 15 - 2 460 - 4 喫 茶 店 15 - - 3 12 5 26 8,521 - 2 そ ば ・ う ど ん 店 11 - - 1 10 1 32 4,380 - 1 す し 店 5 - - - 5 - - 12 - -結 婚 式 場 業 2 - - - 2 - - 1 - -そ の 他 の 食 堂・ レ ス ト ラ ン 65 - 1 14 50 142 276 96,542 - 15 そ の 他 の 一 般 飲 食 店 15 - 1 2 12 105 168 53,949 - 2 図2-1 時間帯別火災発生状況 注 出 火 時 間 不 明 の 件 を 除 く 。 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ (件) (時台) 酒 場 等 料 理 店 そ の 他
となっている。 ⑵ 出火原因 出火原因については、表2-3のとおり である。 ア 燃焼器具 燃焼器具による火災は186件(53.9%) で、飲食店火災の半数以上を占めている。 このうち「大型ガスこんろ」、「大型ガス レンジ」及び「無煙ガスロースタ」から の出火が多くなっており、これらで燃焼 器具全体の8割近くを占めている。 燃焼器具による火災のうち、天ぷら油 の入った鍋を加熱したまま、放置したり 忘れたりしたために出火したケースが63 件(33.9%)となっており、その理由と して「他の部屋で仕事をした」が26件 (41.3%)で最も多く、次いで「外出し た」が12件(19.0%)、「その場を離れて 雑談した」が7件(11.1%)などとなっ ている。 表2-3 業態別の出火原因 業 態 合 計 出 火 原 因 燃 焼 器 具 電 気 設 備 器 具 固使 体用 燃器 料具 た ば こ 放 火 そ の 他 ・ 不 明 小 計 大 型 ガ ス こ ん ろ 大 型 ガ ス レ ン ジ 無 煙 ガ ス ロ ー ス タ ガ ス 鉄 板 焼 器 そ の 他 の 燃 焼 器 具 小 計 コ ン セ ン ト 差 込 み プ ラ グ 電 磁 調 理 器 そ の 他 の 電 気 設 備 器 具 小 計 炭 火 七 厘 こ ん ろ 無 煙 炭 火 ロ ー ス タ その他の固体燃料使用器具 合 計 345 186 95 31 14 8 38 86 13 10 7 56 24 11 4 9 14 6 29 酒 場 ・ ビ ヤ ホ ー ル 76 42 18 14 - - 10 18 3 2 3 10 2 1 - 1 5 2 7 中 華 料 理 店 58 43 41 - - 1 1 11 1 - 1 9 1 - - 1 2 - 1 日 本 料 理 店 34 16 11 3 - - 2 12 3 2 1 6 3 - - 3 - - 3 西 洋 料 理 店 31 13 4 5 - - 4 8 1 1 1 5 3 - - 3 3 - 4 バ ー ・ キャバレー等 17 8 1 2 - - 5 3 - - - 3 - - - - 2 1 3 一 般 食 堂 16 11 1 3 - 2 5 4 - 1 1 2 - - - 1 喫 茶 店 15 4 2 1 - - 1 8 - 1 - 7 1 - - 1 1 - 1 そ ば ・ う ど ん 店 11 4 3 - - - 1 5 3 1 - 1 - - - 2 す し 店 5 2 1 1 - - - 2 1 - - 1 - - - - 1 - -結 婚 式 場 業 2 - - - 2 -その他の食堂・ レ ス ト ラ ン 65 36 11 2 14 1 8 10 1 1 - 8 14 10 4 - - - 5 そ の 他 の 一 般 飲 食 店 15 7 2 - - 4 1 5 - 1 - 4 - - - 1 2
イ 電気設備器具 電気設備器具による火災は86件(24.9 %)発生しており、このうち「コンセン ト」が13件(15.1%)、「差込みプラグ」 が10件(11.6%)などとなっている。 ウ 固体燃料を使用する器具 固体燃料機器による火災は24件(7.0 %)で、前年と比べて2件減少してい る。発火源別にみると、「炭火七厘こん ろ」が11件(45.8%)、「無煙炭火ロース タ」が4件(16.7%)などとなっている。 固体燃料機器による火災24件のうち8件 (33.3%)が、機器から火のついた油や 火の粉が散ったり、炭火がはねたりして ダクト内等の油かすに着火したものであ る。 エ たばこ たばこによる火災は14件(4.1%)発 生しており、完全に消えていないたばこ の吸殻を可燃物と一緒にごみ入れ等に捨 てたため出火したものが11件(78.6%)、 たばこの火種が落下したのに気付かず出 火したものが3件(21.4%)となってい る。 ⑶ 発見・通報・初期消火等の状況 ここでは、飲食店から出火した火災の 発見、通報、初期消火の状況をみていく。 ア 火災発見者の発見後の行動 火災発見時、鎮火状態であった34件を 除いた311件の火災のうち、火災の発見 者が「行為者」と「行為者以外の当該従 業員」である205件の火災発見後の行動 についてみたものが表2-4である。 なお、これら205件のうち、発見時の 火災状況で最も多いのは「出火した器具 又は着火物等が燃焼中」が122件(59.5 %)、次いで「立ち上がり燃焼中」が65 件(31.7%)などとなっており、9割以 上が火災の初期段階で発見されている。 発見後の行動は、「消火した」が53件 (25.9%)と最も多く、次いで「火災を 知らせた」が40件(19.5%)、「消火後通 表2-4 発見者区分別火災発見後の行動 発 見 者 発 見 後 の 行 動 合 計 消 火 し た 火 災 を 知 ら せ た 消 火 後 通 報 し た 通 報 し た 消火後火災を知らせた 消 え ず 通 報 し た 火災を知らせ消火した 通報を依頼し消火した 通 報 後 に 消 火 し た 火災を知らせ通報した 消えず火災を知らせた 消 え ず 避 難 し た 何 も し な か っ た 電気等の熱源を断った そ の 他 合 計 205 53 40 15 11 10 9 9 8 8 6 6 6 5 5 14 行 為 者 93 28 16 7 5 2 5 3 3 5 - 3 3 4 1 8 行為者以外(従業員) 112 25 24 8 6 8 4 6 5 3 6 3 3 1 4 6
報した」が15件(7.3%)などとなって おり、ほとんどが火災発見後に何らかの 対応行動をしている。 イ 通報状況 通報状況については、図2-2のとおり である。 このうち、「発見後すぐに通報」が191 件(55.4%)と最も多く、次いで、「消 火してからすぐに通報」が55件(15.9%) などとなっており、比較的早期に通報行 動がとられている状況といえる。 通 報 者 に つ い て は、「 行 為 者 」 を 含 め「 出 火 し た 飲 食 店 の 従 業 員 」 が126 人(36.5%)と最も多く、次いで「出火 した建物内の警備員」が39人(11.3%)、 「出火した建物内の勤務者(出火した飲 食店以外)」が38人(11.0%)、「通行人」 が32人(9.3%)などとなっており、出 火した飲食店の従業員等以外からの通報 が比較的多くなっている。 ウ 初期消火状況 飲食店から出火した火災345件のうち、 初期消火が行われた火災は246件で、そ の従事率は71.3%である。 主な初期消火の方法は、粉末消火器等 の「消火器の使用」が112件(45.5%) で最も多く、次いで「水道の水をバケ ツ等でかけた」が61件(24.8%)などと なっている。 初期消火に成功したケースは197件で、 その成功率は80.1%となっている。消火 に従事しながら失敗した49件(19.9%) の主な理由は、図2-3のとおりである。 「ダクト内から出火」が15件(30.6%)、 図2-2 通報状況 発見後 すぐに通報 件 消火してから すぐに通報 件 消火後 しばらくして から通報 件 消火したが 消えず通報 件 火災を知らせ てから通報 件 避難誘導、 救助後通報 件 その他 件 件
「消火剤がかからず」が6件(12.2%)、 「多量可燃物があり急拡大した」が5件 (10.2%)などとなっている。 また、初期消火が行われなかったもの は99件で、その主な理由は「自然鎮火し ていた」が35件(35.4%)、「施錠室内に 入れず」、「出火場所わからず」、「避難に 重点をおいた」が各9件(9.1%)など となっている。 エ 避難状況 避難行動のあった火災は71件で、前年 と比べて2件増加しており、避難人数は 2,405人で、前年と比べて1,418人増加し ている。 また、主な避難の動機は、「火煙」に よるものが33件(46.5%)、次いで「自 動 火 災 報 知 設 備 の 鳴 動 」 が14件(19.7 %)、「人の知らせ」が11件(15.5%)な どとなっている。 図2-3 初期消火失敗理由 ダクトから出火 消火剤がかからず 多量可燃物があり急拡大した 消火困難場所出火 発見が遅れた 出火箇所が不明確 濃煙が充満した 壁内から出火 その他 (件)
国際会議報告
ISO
ISO/TC21/SC5国際会議報告
1 会議の開催概要 第40回 ISO/TC21/SC5ベルリン会議 は、以下のように開催された。 ⑴ 日 時 平成29年9月4日(月)~6日(水) ⑵ 会 場 ドイツ連邦共和国 ベルリン市 ドイツ規格協会(DIN)会議室 ⑶ 参加者(敬称略) 議 長 Peter W. Thomas アメリカ合衆国 事務局 Louis J. Guerrazzi アメリカ合衆国 委 員 Chris Gill ルクセンブルク Peter Kempf ドイツ Bzdega Frank ドイツ Luger Tegeler ドイツ Claude P. Bosio アメリカ合衆国 David B. Fuller アメリカ合衆国 Scott Franson アメリカ合衆国 Kerry M. Bell アメリカ合衆国 John Stempo アメリカ合衆国 Tanklevskiy Leonid ロシア Bylinkin, Vladimir ロシア Leber Al(Fred) カナダ Perez Reuben イスラエル Boniface juma ケニア Park, Yong-Hwan 韓国 吉葉 裕毅雄 日本 小林 左門 日本 君和田 貴子(通訳)日本 消火・消防設備部消火設備課小 林 左 門
2 議 題(事前に提出されたアジェンダ・承認されたもの) 順番 内容 ① 委員の紹介 Peter Thomas ② 開始の挨拶 Peter Thomas ③ 議題の承認 Peter Thomas④ 第39回 ISO/TC21/SC5ノーウッド会議議事録の承認 Louis Guerrazzi ⑤ 各書類の現況について Louis Guerrazzi
3 議 事 ⑴ 委員の紹介 議長 Peter Thomas から出席各委員 の紹介があった。 ⑵ 開始の挨拶 開会の挨拶とホスト国のドイツ DIN に向けての感謝の意が述べられた。 ⑶ 議題の承認 事前に配付された議題案は承認され、 それに沿って議事進行することになっ た。また、決議事項などの編集委員を Kerry bell, Peter Kempf, Louis Guerrazzi の3名が行うことになった。 ⑷ ISO/TC21/SC5ノーウッド会議議事 録の承認 前回議事録が示され、内容は全会一 致で承認された。 ⑥ リエゾンレポート TC21/SC6とのリエゾン TC92(防火安全技術)/SC4とのリエゾン TC224(飲料水の供給及び汚水システム)とのリエゾン John Stempo Louis Guerrazzi Chris Gill ⑦ ISO の手順及び情報 Louis Guerrazzi ⑧ ワーキンググループ9~WDの見直し~ 6182-1 スプリンクラー規格の統合計画 6182-15 電気起動式スプリンクラー Kerry Bell ⑨ ワーキンググループ10~WDの見直し~ 6182-3 乾式弁 6182-16 ポンプ逃がし弁 6182-17 排圧弁 Chris Gill ⑩ ワーキンググループ11 防火設備に関する耐震要件と評価方法 John Stempo ⑪ 決議事項の確認 Louis Guerrazzi ⑫ 次回会議の開催日と場所 Louis Guerrazzi ⑬ 閉会の言葉 Peter Thomas
⑸ 各書類の現況について 事務局 Louis Guerrazzi から最近の規格発行状況を次の通りに説明された。 ISO6182の書類番号 ベルリン会議開始時での状態 1 スプリンクラー 2014/1/15に最新版発行、統合規格を検討中。 2 湿式アラーム弁 2012/12/1に最新版発行。 3 乾式アラーム弁 今回 WG10で原案を審議予定。 4 急速開放装置 前回ノーウッド会議で最終国際規格案が審議され、投票に付さ れる予定。 5 デ リ ュ ー ジ 弁 (一斉開放弁) 2012/10/1に最新版発行。2017/10/15に定期見直し開始予定。 6 逆止弁 前回ノーウッド会議で最終国際規格案が審議され、投票に付さ れる予定。 7 ESFR ス プ リ ン クラー 前回ノーウッド会議で最終国際規格案が審議され、投票に付さ れる予定。 (最終的に6182-1に合流予定) 8 予作動式乾式ア ラーム弁 2017/10/8まで DIS 投票を実施中。 9 ウォータミスト ノズル 2015年に定期見直しを行った。 10 住宅用スプリン クラー 2014/5/14に最新版発行。 (最終的に6182-1に合流予定) 11 パイプハンガー 前回ノーウッド会議で最終国際規格案が審議され、投票に付さ れる予定。 12 溝付き管継手 前回ノーウッド会議で国際規格案が審議され、投票に付される 予定。 13 広範囲型スプリ ンクラー 最新版が発行された。 14 スプレーノズル 前回ノーウッド会議で審議され、発行の手続き中。 15 電気起動式スプ リンクラー 新規作業項目として登録された。 16 ポンプ逃がし弁 原案が示され、今回会議で審議。 17 排圧弁 原案が示され、今回会議で審議。 18 フレキシブルス プリンクラーホー ス 委員会原案を現在審議中。
⑹ リエゾンレポート 各リエゾン担当者から関係の深い SC または TC とのリエゾンについて 報告があった。 ① TC21/SC6と の リ エ ゾ ン(John Stempo) TC21/SC6とのリエゾンについて の次のような報告があった。 スペインが P メンバー、モンゴ ルが O メンバーに加わった。 WG7 固定式 CAF システム(主査 Andrew Kim、カナダ)が解散となっ た。 ② TC92(防火安全技術)/SC4との リエゾン(Louis Guerrazzi) TC92(防火安全技術)/SC4との リエゾンについて次のような報告が あった。 NWIP2007-10-2「感知器の作動時 間予測」が新規作業項目となる。 ③ TC224(飲料水の供給及び汚水シ ステム)とのリエゾン(Chris Gill) TC224(飲料水の供給及び汚水シ ステム)とのリエゾンについては解 消したが、いまだに進捗報告が来る ので、改めて手続きをする。 ④ SC5リエゾンの新規追加・廃止・ リエゾンパーソンの任命・任期延長 又は満了について SC5と関連の深い規格とのリエゾ ンについて見直しは特になかった。 (注 この会議の後半で ISO/TC 153「バルブ」とのリエゾンを始め、 Perez Reuben 氏が担当することを決 議している。) ⑺ ISO の手順及び情報
事 務 局 の Louis Guerrazzi か ら ISO 中央事務局からの連絡事項があった。 規格発行手続き上の新ルールができ た。連絡事項の要旨は次の通り。 原則として、今までの規格化ルール に則った解説であったが、P メンバー は DIS 投票を1回でも見逃したら O メンバーに格下げになる。発展途上国 提案の新規格開発のために TWINNING (ツイニング)が登場した。これは、 副主査や、共同事務局などを組むこと ができる制度である。 ⑻ ワーキンググループ9~WDの見直 し~ WG9担当の Kerry Bell が次の規格の 審議を進めた。 ① 6182-1 スプリンクラー規格の統 合計画 事前に示されたスプリンクラー統 合規格案について、次のような審議 を行った。 すでに発行されている規格の統合 であるため、誤記の訂正を行った後、 新規作業項目の投票にかけることを 決議した。 ② 6182-15 電 気 起 動 式 ス プ リ ン ク ラー 当該規格について次のような審議
を行った。 SC3の エ キ ス パ ー ト を 迎 え て の 審議。設置基準や作動の組み合わ せ(感知器をトリガーにし、複数の ヘッドを同時作動させる組み合わ せ)は技術仕様書にすべきと言う意 見と製造者に任せるべきと言う意見 が出て、この場では結論に至らな かった。今後の規格開発の状況を見 て方針を決めることで議論が終了し た。 ⑼ ワーキンググループ10~WDの見直 し~ WG10担 当 の Chris Gill が 次 の 規 格 の審議を進めた。 ① 6182-3 乾式アラーム弁 当該規格について次のような審議 を行った。 寸法に関わる要求事項を現状に合 わせて、様々な種類の乾式アラーム 弁に対応できる書きぶりにする。 製造者が発する設置に関する情報 について、バルブの設置方法をマ ニュアルに含めることを要求事項と した。 以上をもって DIS 投票に付すこと になった。 ② 6182-16 ポンプ逃がし弁 当該規格について次のような審議 を行った。 用語の定義に逃がし弁は「圧力を 逃がすポペット(キノコ型)の弁で あると」いう文言を追加した。 他の ISO6182パートで規定されて いる項目で、このパートに適用でき るものは追加し、文言を統一した。 「材質」の要求事項がないため、 加えることにした。 「漏えい」の要求事項が、圧力に よる変形のないことを確認する試験 から漏れを生じない事を確認する試 験にすることにした。 ISO6182パ ー ト に お け る、「 品 質 保証プログラム」を加えた。 表示の要求事項に設定圧力範囲を 加えることとした。 「ファクトリーセッティング」に おいて出荷時の設定を明示すること と、その設定を変えられるようにす る要求が盛り込まれた。 付属書がないため、他の ISO6182 規格同様に追記した。 以上の変更を踏まえ、CD 投票に 付することになった。 ③ 6182-17 排圧弁 当該規格について次のような審議 を行った。 名称を「コントロールバルブ」を 「レデューシングバルブ」へ。(昇圧 はないため。) 他の ISO6182パートで規定されて いる項目で、このパートに適用でき るものは追加し、文言を統一した。 「材質」の要求事項がないため、
加えることになった。 ISO6182パートにおける「品質保 証プログラム」を加えた。 表示の要求事項に設定圧力範囲を 加えることにした。 「ファクトリーセッティング」に おいてその設定を変えられるように する要求が盛り込まれた。 付属書がないため、他の ISO6182 規格同様に追記した。 以上の変更を踏まえ、CD 投票に 付することになった。 ⑽ ワーキンググループ11~防火設備に 関する耐震要件と評価方法~ パイプシステムを含めることになる。 対象は SP 配管のみならず、スプリン クラー設備全般を含む対象範囲とし、 作成中に技術仕様書にするか国際規格 にするか判断したい。 これを PWI に登録することになった。 ⑾ 決議事項の確認 Louis Guerrazzi から本会議で決議さ れた決議事項を確認した。 ~決議事項~ 決議2017-1 ISO/TC21/SC5は こ の 週、 ドイツ、ベルリンで会議を主催して くれたドイツ規格協会(DIN)に感 謝の意を表する。 決議2017-2 第40回 ISO/TC21/SC5会 議の議事次第(N809)を承認する。 決議2017-3 第39回 ISO/TC21/SC5会 議の議事録(N810)を承認する。 決議2017-4 新 規 作 業 項 目 ISO/NP 6182-1(スプリンクラー統合規格) を登録する。 決議2017-5 国際規格案 ISO/DIS6182 -3(乾式アラーム弁)を登録する。 決議2017-6 委員会案 ISO/CD 6182-16(ポンプ逃がし弁)を登録する。 決議2017-7 委員会案 ISO/CD 6182-17(排圧弁)を登録する。 決議2017-8 Chris. Gill を WG10の コ ンビーナとして3年間再任する。 決議2017-9 ISO/TC153「バルブ」と のリエゾンを開始リエゾンパーソン は Perez Reuben。 決議2017-10 「防火設備に関する耐 震要件と評価方法」を予備業務項目 (PWI)として登録する。 決議2017-11 ISO/TC21/SC5は ウ ェ ル カ ム パ ー テ ィ を 提 供 し た FM Global に感謝の意を表する。 ⑿ 次回会議の開催日と場所 Louis Guerrazzi より次回会議の開催 日と場所について提案があったが、こ こでは次回ルクセンブルクで会議を行 うことで、合意した。 ⒀ 閉会の言葉 Peter Thomas から閉会と各委員への 感謝の言葉が伝えられた。 以 上
日直
おしらせ
提言、アイデア、経験等 事故防止及び安全対策に係わる提 言、アイデア、経験等に関するもの◇ 平成29年度 ◇
消防庁の統計によると、平成28年中の危険物施設における事故発生件数は571件 で、事故発生状況はここ数年変わっておらず、依然として高い水準で推移しています。こ のため、危険物関係団体・業界や消防関係行政機関では、事故防止対策の目標として危険 物等に係る重大事故の発生防止を掲げるとともに、軽微な事故が多数発生するうちに重大 事故も発生するという考え方から軽微な事故の発生防止にも積極的に取り組むこととし ています。 このようなことから、危険物の事故防止対策を推進するため、危険物に係る事故防止や 安全対策に関する論文を広く募集します。皆様の積極的なご応募をお待ちしております。 危険物、少量危険物及び指定可燃物に係わる安全 危険物、少量危険物及び指定可燃物の貯蔵、取扱い及び輸送に係わ る安全について 職場等の安全対策 職場等における事故防止対策、安全 活動等の自主的な取り組みに関す るもの 事故の分析 危険物施設において発生した事故の原 因調査及び事例を分析、または、教訓 とした、事故の発生防止対策、被害の 拡大防止対策に関するもの 安全の科学技術 事故の防止対策及び対応策に関する科学技術の基 礎及び応用に関するもの 事故の拡大防止 実際に経験した事故等における対応 をふまえ、事故の拡大防止について 考察したもの 事故防止に係わる知見の蓄積・教育方法 事故防止の観点からとらえられた危険物の貯蔵・取扱 い上のノウハウの整理・分析事例及び教育(伝達)事 例について 事故防止対策・安全対策に関するその他のもの 論文のテーマ危険物に係る事故防止や安全対策に関するもの。
応募資格 特に制限はありません。どなたでも応募できます。‒ 安全対策技術 設備、機器等の検査技術に関する安全対策 事故に関与するハザード(例えば、設計・整備・ 清掃不良、腐食、静電気火花)を除くための防止 対策及び対応に関するもの平成30年1月31日(水)必着
危険性評価手法 危険物施設等のハザードを抽出し、危険性 を評価する手法の活用例 どのテーマがいい かな?? 応募締切あて先及びお問い合わせ先 主 催 消防庁、危険物保安技術協会 協 賛 全国消防長会、一般社団法人日本化学工業協会、石油化学工業協会、石油連盟 電気事業連合会、一般社団法人日本鉄鋼連盟、一般社団法人日本損害保険協会 公益社団法人日本火災学会、全国石油商業組合連合会(順不同) 学識経験者、関係行政機関の職員等による審査委員会において、厳正な審査を行います。 受賞の表彰式は、危険物安全週間(平成30年6月の第2週)中に東京で開催される、危険物安全大会にお いて行います。 ①論文は、日本語で書かれたもので未発表のものに限ります。ただし、限られた団体、組織内等で発表 された場合は応募可能とします。(一部に限り、既発表の部分を使用する場合は、その旨を本文中に 明記してください。)受賞論文は、危険物保安技術協会の機関誌とホームページに発表されますので、 必要に応じて関係者の事前の了解を取ることをお願いします。また、著作権等の問題を生じないよう ご留意ください。 ②A4字数換算: ページあたり 字× 行程度1枚以上10枚以内程度としてください。なお、 図表及び写真は、文中への挿入、本文と別に添付のいずれも可能です。ただし、本文と別に添付する 場合に、字数換算をA4 ページあたり 字程度で行い、全体を10枚相当分以内程度とし てください。 ③論文の概要を添付してください。 ④論文は、「論文タイトル」、「氏名(ふりがな)」、「連絡先(住所、電話番号、(#: 番号、'OCKN アドレス)」及び受賞論文発表時に明記する勤務先等がある場合の「勤務先名称及び所属」を記載し た用紙を添付のうえ次のあて先('OCKN 可)までお送りください。 ⑤共同で取り組んでいる活動の場合には、連名の応募も可とします。 ⑥論文は、返却いたしません。 危険物保安技術協会 事故防止調査研修センター 〒105-0001㻌 㻌 東京都港区虎ノ門4-3-13 ヒューリック神谷町ビル 㼀㼑㼘㻌 03-3436-2356㻌 㻌 㻌 㻲㼍㼤㻌 03-3436-2251㻌 㻌 㼔㼠㼠㼜㻦㻛㻛㼣㼣㼣㻚㼗㼔㼗㻙㼟㼥㼛㼡㼎㼛㼡㻚㼛㼞㻚㼖㼜㻛 㻌 制作:危険物保安技術協会 消防庁長官賞 賞状及び副賞(20万円) <2編以内> 危険物保安技術協会理事長賞 賞状及び副賞(10万円) <2編以内> 奨励賞 賞状及び副賞 (2万円) <若 干 名> ※ 副賞は危険物保安技術協会からお渡しいたします。 選考方法 賞 応募方法
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