理学療 法 学
第
41巻
第7
号462
〜
468
貝(
2014
年 )副
臨
床実践講
座
シ リ
ー
ズ
「
Aging
in
Place
を 見 据 え
た
高 齢 者
に
対 す
る 予 防
戦 略
」
連載第
4
回
介
護 予 防
の
街
づ
く り
*大 渕 修
一
1
)は じ
め
に
近
代 国家
は都 市 化
によっ て形成
され てき
た。 生産
を効
率 化 す
る た め に労
働者
を集
中 さ せ ていく
,
これ が都 市
の 成り
立 ちであり
近 代 国 家の成 り 立 ちであっ た。
この意
味 では,
生産 力
を高
め続 け
ること が 都市
の命
題であ
っ た と いえ
る。 し か し,
超高 齢 社 会
,
い い換 え れ ば生 産
か ら退
い た人
々が大
量に存 在 す
る時 代
は,
従 来の生 産 力 を 基 軸と
した都
rlfでは不 都 合 が
生じ
る。 や やもす
れ ば高齢 者
は生 産 力
へ の負
の影 響 を与 え
る存 在
とし
て排 除
さ れ る,
あ
るいはこう
した都市
の性 質 を 察知
し て自
ら が進
ん で都 市
に住
むこと を放 葉
し て しま う
こともあ
るだろう
。Aging
in
Place
,
す な
わち住
み慣
れ た 土 地でい つ まで も暮
らす
と は.
少
し俯 瞰
して考
える と都 市
の新
た な役 割
と価 値の創 造
にあ
る。 そ れ で は高 齢 者
がい つま
でも働 き続 け
生 産力
の一
端 を担 え
るよう
にす
る こと がAging
in
Place
の 実現
と考
え
る 人も
い る だ ろう
。
し か し発 展 途
E
国
の経 済
成
長を見
る と,
若
さ が新
たな
生産 力
とな
っ てい ること は疑 う
べくも な く
,
ま
た先 進 国
においても世 代 交 代
の巧
み な 企 業 が次
の富
を生み だし てい る こと も考
えると,
にわ か にこ の考 え
は受 け入 れ られ な
い。事 実
,
我
が国
で は定
年
の延長
の代 償 と
し て若 者
の雇 用 が 不 安 定
にな
っ て い る こ と は憂
慮 すべ きである。
とす
る とAging
in
Place
に は,
経 済
的 な生 産 力 と
は別
の,
高 齢 者 が 追 求
でき
る価 値
の創
造 が 必 要 と考 え
るのが自然
であ
る。Bourdieu
p
l)は,
資 本
に は経 済
,
文 化
,
社 会 関 係の3
つ が あ ると
し た が,
高 齢 者
が経 済 資 本
に固 執 す
るこ と なく
,
文化 資 本
や社 会 関係 資本
とい っ た,
これ まで の都市
が追
求
し てき
たも
の とは別
の資 本
にその価 値
を 見い だ し,
世代
聞 で 分 か ち合 う
こと
が でき
れ ば都 市
に住
み続 け
る意 味
す
な わち
Aging
in
Place
の目的
が 生 ま れ る だCommunity Bascd Prevention for Long
・
tcrm Care Use in theOlder People
l ) 東 京 都 老人総 合研 究 所在 宅 療 養 支援研究
〔〒 173
−
OOI5 東京 都 板 橋区 栄 町35−
2)Shuichl P Obuchi
,
PT、
MS,
PhD:Assistancc for II〔)me Care,
TQkyoMetropolitan Institutc of Gerontology
キ
ー
ワー
ド;介 護 予 防,
街づ く り,
予防 ろう
。
と
こ ろ で中世
の貴 族 文化
は今 も
一
種
のあ
こが れ を もっ て語 ら れ る が,
生 産 力
から解 放 され
た高齢 者
が多 く
存 在
する将 来 は,
あ る 意 味 で 中 世と同 じ状 況
にあ
る の であ り
,
こう
し た幸
せ に気
づ き 新 た な価 値
の創 造
に向 か え
れ ば,
中世 同 様
の ルネッサンスが 期待
でき
るの で はな
い か。 た と え ば 社 会 関 係 資 本 が 充 実 す れ ば 都 ll∫の住
まい方
が画期 的
に変
わ る かも
し れ ない。
し か し,
今
は従 来
の生
活の延 長線
上 の拘 束
し た考
え方
にあり
,
高齢 者
の所 在
が ない。
病 気
に か か れば むし ろ幸
せ,
は た めには 消 極 的 な自
殺 に も み え る よう
に な にも
せず 過
ごし
て い るも
のも多
い、
,
足 腰の虚 弱 化 を 防 ぐため に介 護
予防
を勧
め よう
と し て も,
取
りつ く島 も ない 人が多
い ことは地 域 包括
支 援セ ンター
の職員
に聞 くま
でも な くま
わり
にも多
い。
な んの た め に 生 き るの か,
なん の た め に こ こ で生活
してい くの かの 理 由 が ない こ と がAging
in
Place
を 阻 む 大 き な 要 因 なので あ る。
こ の よう な状 況 を
’
教 養
と教 育
”
,
“
今
日 行 く とこ ろtt
とtt
今 日行
く用事
”
と して機 知
に富
ん で指
摘 を す る ものがい る が,
こ の よう
に住
み慣
れ た 場 所にい な け れ ば な らな
い理 由 が
Aging
in
Place
に本 質 的
に 必 要 なの で あ る。
ア タ ッチ メ ン ト と し て他
の選択 肢
も ない という
消 極的
な選 択 も あ
ろう
が,
消 極
的 な 選 択で は.
少 しで も自
立 が 阻害
さ れ る といっ た事 態
にな
っ た と き に も ろい。
た だ し,
こ れ は 活 動 理論
と し て高齢 者
が住
み慣
れ た場 所
で他 者
に 対 して影 響
を 及ぼ し続 け
る こと を求
めて いるので は ない。
高齢 期
の生 き方
が離 脱 理論
や活 動
理論
で語 ら れ るよう
な一
次
元になく
,
こ れ ら もひ とつ の次
元 と し て そ れにつ け加 え
る形
で違う
次 元で の活 動 とい う も のが あ れば都 市
に住
み続 け
る こと は楽
に な る。
この稿 で は
,
Aging
in
Place
の基 盤 と な る 心身
の健 康
を保
つた めの介 護
予防
につ いて解 説 す
るが,
これ を 単 な る機 能
回復 と
し て捉 え
るこ とを意 図
してい るので は な い。
前 述の よ う に 超 高 齢社 会
に必 要
な 基 盤 と して1 高齢
者
の心 身
の健 康
を 可能
な 限 り 持 続 さ せ,
病 気 や老 化
と いっ た心 身
の自由
・
不 自由
に拘 泥 す
ること なく
,
精 神
の自 由
を手
に し,
高 齢 者
が 新 た な価 値 創 造
に向
かう
こと を意 図
してい る。
す
な わ ち,
介
護 予防 も
Aging
in
Place
のた めの価 値 創 出の
一
環で なけ
れ ばいけ
ない と考
えて いる。tt
介 護 予 防
の街
づく り
「
t
はそ
の理 解
の ひ とつ であ
る。
と こ ろで国
は,
介 虔予 防
に関
して リハ専 門 職
の広 域
派 遣事
叢 を は じ めるな ど,
理学 療 法
十 を含
むリハ専 門 職
の介 護 予 防
へ の積 極 的
な関与
を誘 導
しているが,
これ は機
能 回復
の専
門家
と して では なく
,
高 齢
に なっ ても
地域
に“
参 加”
がで き る よう
に調 整す
る,
す
な わ ち参加 促
進 の専 門家
と して の役 割
が期 待
さ れているか ら と考 え ら
れ る。 この よう な
こ と を考 慮
に入
れつ つ本稿
では,
介 護予
防
の基本
理念
か らひも
とき
,
介 護
予防
の街
づく り
を実
現す
るヒ ントを提 供 し
たい。介 護 予 防 と
は介 護 予 防
とは「高 齢 者
が要 介 護 状 態
に陥
ること
なく
,
健 康
でいき
いき
とし
た 生活 を送
れる よう
に支 援 す
るこ と,
ま た要 介 護状 態
であ
っ ても重 度 化
し ない よう
に支 援
す
ること」 と介 護保 険 制 度 と
回時
に厚 生 労 働 省
に よっ て定
め ら れ たも
の であ
る。
介 莖 保 険制 度 発
足時
に は,
介 護
保 険 制 度
の補 完
としての意
昧合
いが 強 かっ た た め に,
予
防
と し ての機 能
が十分
で は なく逆
に 過剰
な生 活 支 援
に より高 齢 者
の生 活 機 能 低
下を助 長
しているの で は ないか と の指 摘 も あ
っ た。
そこ で平成
17
年
の介
護 保険
法の 最 初 の改 正
で,
要 介 護状 態
に陥
ること を水
際 で防
ぐ た め に 予防 重 視 型
シス テ ムへ転 換
が 図 ら れ,
要支援
者 や そ れ 以前
の虚
弱高
齢 者 に 対す
るハ イ リス クアプロー
チ を中
心 と し た施 策
が整 備
さ れ る に 至っ た。
い わ ば,
障害 者
に対 す
る リハ ビ リ,
高 齢 者
に対 す
る介 護
予 防 と,
現存 す
る能 力
を 最大
限 に 引 きだ しい つ ま で も“
参 加
”
し続 け
ること を支
援 す
る仕 組
み が整
っ た。
これ に
あ
たっ て要 介 護
の原 因の分析
が行
わ れ,
その主 要 な要 因
であ
る老 年
症候
群 に対 す
る早 期 発 見
,
早 期 対 処
のシステムが 整備
さ れ る こ と に なっ た。
この老 年症 候 群
の影 響
は軽 度
要介
護 者で特
に強い。
これ を理解 す
るため に,
理学療 法
士 は死
亡の原 囚
と要 介 護
の原 因
の差 異
を知
る 必 要 が あ る。
す
な わ ち寿 命
を延
ばす
の であ
れ ば死
亡の 原 因,
鮭康 寿
命
を 延 ば すの で あ れ ば要 介 護
の原 因
に着
目す
るのであ
る。も
しこのふ たつ の原 因
が類 似 し
ていれ
ば問題 な
いが,
乖 離
してい る部 分 が あ
るの であ れ
ば,
これ
が特 異 的
な介 護
予防
の方 略
とな
る(
図1
)
。
死亡
の原 因 は,
悪 性 新 生 物
心 疾 患
,
肺 炎
,
脳 血 管 疾患
など
の従 来
,
生活 習 慣 病
とし
て対 策 を
とられ
てき
たも
のが.
ヒ位 を 占
め る 2)(
図
2
)
。…
方
,
要 介 護
の原 因は認知 症
高 齢
によ る衰
溯,
関節 疾 患 な
ど,
脳 血 管 疾 患 を除
いて は 死亡
の原因
に列 挙 さ れ
ていな
いも
のが }要 な要 因
であ
ること
が わ か る。 これ ら加 齢
に伴
いす
べ て の個 体
に普
遍 的 に 見 られ る生 活 機 能 低
下(
以 下,
老 年 症 候 群 )
が 要介 護
のlh
囚の50%
以
上を 占
める 3)(
図
3
)
。 これ ら が介 護
予防
の特 異
性
であ り
,
いき
いき
と した生活
の維 持
の ため には情緒
的 o歳 80 歳 図1 健 康 寿命 を 延 ば す な ら % 03 故 事 の 慮 不 44 衰 老 9D歳 出 典 :厚 生 労 働 省 平 成22ヰ
人凵動 態 統 計より2} 図265
歳 以L
の死亡の原 因 心疾 患 (心 臓病)4,
0% パー
キンソン 病3.
3% 出典 :厚
生労
働 省 平成22年 国民生活 基 礎 調査よ りS) 図 365歳 以 上
の妛 介 護の原因 な支
援 も 重 要 で あ る が,
老年
症候
群へ の対 策
が一
義 的 な
介
護 予 防 で求
め ら れ る。
464
理 学 療 法 学 第41
巻 第7
号 30 25 0 50 2 1
1 1ADL 障 害 率
(
%)
率 5 0 遅い1
.
や や 遅い普 通
や や早
い 図4最大歩 行速 度 と
1
年 後のIADL
障 害の関係早
い 囲 男 性 巳女性 ハイ リ
スク ア
プ
ロー
チ と ポ
ピ
ュ レー
シ
ョン
アプ
ロー
チ
老 年 症 候 群
を防 ぐ
た め に は,
老年
症 候群
の危 険
に気
づき
い ち早 く行 動
を 起こす
こと が 必 要 と な る が,
老 年 症 候
群
は生 活 習 慣 病 以 上
に,
症 状
の変 化 が 緩 慢
でな
お かつ複
数
の原 因
によっ て形 成 さ
れ る といっ た よう
に,
自覚
的 に行 動
を起
こす
こ と が難
しい 症 状であ る。
ま た,
行 動 科 学
で は,
健 康 行 動 を起
こす要 因
と して結 果
の重 大性 (
その行 動
を起
こさな
い ことに よ る結 果 )
を挙 げ
ている が,
結果
の重大 性
を考
える と 生活
習慣 病
では 死であ
るのに対
し て,
老 年症 候 群
では 生活 機 能 障 害
と低
い こと も自
覚
的 な行 動
につな
がり
にく く
している。
こ の よ
うな 自覚
しにく
い もの に対
しては専
門 的 な支 援
が必 要
とな
る。す
な わ ち専 門
的 な知
識・
技 能の提 供に よっ て必 要 性 を周 知
し行 動
を促 す
こ と が 必要
で あ る。
こ の とき
ハ イリ ス ク アプロー
チ と ポビュ レー
シ ョ ンア プ ロー
チのいず
れの戦 略
が妥 当 な
のか が議 論
に な る。
も ち ろ んそ れ ぞ れ
は排 他 的 な も
の では なく
,
双 方
の アプロー
チ は共 存 す
る こと が前 提
で あるが,
限 りあ る資 源 を投 入
す
る場 合
に は どち ら
が より効 果 的
であ
るのかの判
断 が 必要
にな
る。有 名
なのは 心疾
患 に対 す
るフラ ミンガ ム スタ デ ィの例
であ
る。
従 来
,
心疾 患
に対
しては,
日本
でも職
場 健 診 な
どが 行
わ れてい る よう
に,
リスク要
因 を多
くも
つも
のを抽 出
し,
発
症前
か ら積 極
的 な介
入を行
い.
発 症
を水 際
で防 ぐ
ハ イ リス ク アプロー
チ がと
ら れ てきた
。
こ の前 提 条件
に はリス ク者
が高
い確 率
でスク リー
ニ ングでき
ることが あ
る。 い い換
え れ ば,
た とえ
ば心疾 患
の リス ク 因子
であ
る血清
コ レ ス テ ロー
ル値
が発 症 者 と未発 症 者
で大 き く分 布 が 異 な
っ て い るこ と が条 件
となる。
しか し,
フ ラミ ンガム ス タ ディ 4)が 示 し た の はこ の2
群
の分 布 が 非 常
に よく重 な
っ ており
,
あ
る閾値
を も と に 分類
しても擬 陽 性
,
擬 陰 性
が多 く含
ま れ る こ と が わ かっ た。
す な
わち
,
こ のよう
な 例では も は やハ イ リス ク 者 を 抽 出す
ること
に は意 味が な く
,
国民
全体
と して コレス テロー
ル値 を
下げ
る ような
ポ ピュ レー
ショ ンアプロー
チの方
が妥
当
で あ ると考 え
られ る よう
にな
っ た。我
が国
で も.
健
康
日 本21
で は,
従 来
のハイ
リス ク アプロー
チ か ら国 民
的 な 目標 値 を 定
める といっ た ポ ピュ レー
ショ ンアプロー
チ に 舵 が 切 られ た。
こ の よ
うな 考 え 方
か ら,
筆 者
ら は老 年
症候
群の もっ とも鋭 敏 な予 測 因子
であ
る歩 行
速度
を も と に,IADL
障 害
のない地 域 在 住 高 齢 者
544
名
の基 礎 調 査 時の歩
行 速 度と1
年 後
のIADL
障 害
の発 症
の関係
を調
べ た。
その結
果,
最 大 歩 行 速 度 が 平 均 を
上回
る地 域 在 住 高 齢 者
か ら は,
ほ ぼIADL
障 害
の発
症が認
め ら れ ない こと か ら(
男 性で は0
例
,
図
4
)
,
介 護 予 防
にお
い て はハ イ リス クアプロー
チ がより効 果 的
であ
ると結 論
づけ
た。
こ の よう
なことも
あ り国
で は基 本
チ ェ ッ ク リ ス ト(
表
1
)
と 呼 ば れ る老 年
症 候 群
のチェ ック リスト
を作 成 す
る と同時
に考
え得
る症
状
へ の対 策
を策 定
し,
ハ イ リスク者
の早期 発 見
・
早期 対
処
シ ス テ ム が整
え ら れる こ と と なっ た。
基 本 チェ ック リ ス トの策 定
にあ
たっ ては,
老年
症 候 群の改 善
につ い て の介 入 研 究
を行
っ て いる研
究 者 に加 え
.
国際生 活 機 能 分 類
(
ICF
)
の策 定
に尽 力
さ れ た 大 川 弥 生 先 生 が参加
さ れた。
老 研 式 活 動 能 力 指 標 (
TMIG
−IC
)
な ど既存
の高 次
生活
機 能 評 価 法
を参 考
に策 定
し た 基 本 チェ ック リス トで は,
“
生活
不活 発 病
”
を より
鋭 敏 に 検 出 す る た め に,
でき
な いか を 問 う
“
能力
”
の評
価 で は なく
,
し ている のか して い ない のかの“
活Uttt
を 問う も
のにな
っ た。概 念 的
な 領 域 は,
全 般 的 な 生活 機 能
,
運 動 機 能
,
栄 養
,
口腔 機 能
,
閉
じこ もり
,
う
つ,
認知 機 能 低 下
の7
領
域 をス ク リー
二表
1
老
年
症
候
群
の チェ ック リス トO123456789012345
ヨ る ユ ユ ユ ユ ユ ワロ
ワロ
問
問 問 問 問 問問
問 問 問 問 問 問 問 問 問 問 問 問 問 問 問 問 間 問 バス や電車
で ひと りで外 出
しています か 日用 品の買物
をし てい ます
か 預貯金
の出 し入 れ を して います か 友 人の家 を訪 ねていますか 家 族や友 人の相 談にのっ てい ますか 階段 を手す
りや壁 をつ た わ らず
に昇っ てい ますか椅
子に座っ た状態
か らなにもつ かま らず に立ち上がっ ています か15
分 位 続 けて歩いています か こ の1
年間 に転
ん だ こ とが ありますか 転 倒に対 する不 安は大 きい ですか 6ヵ 月 間で 2〜
3Kg
以上の体 重 減 少 が あ りましたか BMI が18
.
5
未 満ですか 半年
前に比べて 固いもの が食べにくく
なりま し た か お茶
や汁物等
でむ せ ることが あ ります か 口 の渇 きが 気にな ります か 週に1
回 以 上 は外 出してい ま す か 昨年と 比べて外出の回 数 が減っ て いますか 周 りの人 か ら 「い つ も同 じこと を聞 く」 な どの物 忘 れがあるといわ れます
か 自分で電 話 番 号 を調べて,
電 話 をか け る こと をして いますか今
日が何月何
日 か わ か ら ないときがあ りますか (こ こ2
週 間) 毎 日の生活に充 実 感 が ない (こ こ 2週 間)これ まで楽 しん で や れ ていたことが楽し め なくなっ た(
こ こ2
週間)
以前
は楽
に できてい た こ と が今
で は おっ く う に感 じ られ る(
こ こ2
週 間)
自分 が 役 に立つ 人 間 だ と思 え ない(
こ こ2
週 間)わけ もな く疲 れ た よ う な感 じが する はい い いえ はい い い え はい い い え はい い いえ はい い いえ はい い い z はい い い え はい い い え はい い い え はい いい え はい い い え はい い い え はい い い え はい い い え はい い い え はい い い え は い いい え はい い いえ
はい い いえ はい い い え はい い い え はい い いえ はい い いえ はい い い え はい い いえ ングす
るも
ので,
スク リー
ニ ングの他
ア セ ス メ ントに も活
用 が可 能
なも
の とな
っ てい る。そ
の後
,
こ のチ
ェ ッ ク リス トの妥
当性
に関す
る研 究
が行
わ れ,
老 年 症 候 群 を
妥 当
にス ク リー
ニ ングす
るツー
ルと して学 術 的
にも定 着
し ている5 )。
老年症
候 群 あ
る
いは
そ
の
■丿
スク
への
対 処
前
述の老
年
症候 群
に対
して,
そ れで有 効 な運 動 器
の機
能
向
上.
栄 養
改 善
な ど を行 う
。 こ れ らの手 法
につ いて は,
理学
療法
士 が 日常 的
に行 う治 療
の延 長 線
上にあ
る の で,
紙 幅
を割
い て解 説 す
る必 要
はな
い と思
われ
る。た だ
し2
つ の点
につ いて指 摘
し たい。1
つ は,
医療
モデル で は なく
,
健 康 増 進
モ デル である こと。
す
な わ ち,
医 療
モ デルは専
門 職 が検
査結 果
な ど を元
に治 療 方 針
を決 定 し
,
患 者
に同 意 を求
め るのに対
し て,
健康
増
進モデルは,
対
象
の現 状
に対 す
る理解 を助 け
,
選択 肢
の中
か ら より
有効
なも
のを
選択
で き る よう
に 支 援す
ること を より意 識 す
る必 要
があ
る。
す
な わち
イン フォー
ム ドチョイスが より重
要 とな
る。
前 述
の如 く結 果
の重
大性
が疾 病
に比べ て低
い の で あ る か ら,
対
象
者
が真
に自身
の心 身
の状 態
を理 解
し
,
老 年症 候 群 を 防 ぐ活動
を継 続 す
る こ との重要 性
が より強 調
されな
けれ ばい け ない。
医療
に 比 較 して介 護 予 防 では
,
対 象 者
の主 体 性
が さ ら に高
い とい っ て も よいか もしれ な
い。介 護
予防
の二次
予防
事業
では,
対
象者
に介
護
予 防
プロ グ ラムへ の参 加 を呼
び か け て も参
加 し ない という
一
部
の指 摘
があ
る が,
健
康増
進
モ デ ル を 理解
せず
に施
策 を行
っ てい るか ら
に他 な ら
ない。
病 気
の診 断
のよう
に基 本
チ ェ ッ クリス トと呼
ば れ るス ク リー
ニ ングテス トを行
い,
そ
の結 果
に基
づき
必要
な サー
ビス を指定
す
るの であ れ ば
,
健 康 増 進
モ デルと
は呼
べ ない。
我
々が 国 に先
立
っ て実 施
し た東 京 都
の千 代 田 区,
稲城 市
で の モ デル事
業
で はt
お たっ しゃ21
と呼
ば れ る 地 域実 践
型 かつ歩
行
速 度 等
の実 測 と簡 単
な介 護
予防
のポ イント を伝
達 す
る方
法
す
なわ ち イン フ ォー
ム ドチ ョイス を 基本
と し た,
教
室 参 加 手 法 を採 択 す
ると参 加 率
は3
割
を超 え
る6)。
ま た,
一
部
,
誤 解 が あ
るようだ が
ス ク リー
ニ ン グテス トであ ぶり
だ さ れ たリ ス ク に対 応 す
るプ
ログ ラムを実 施
し な け れ ばいけ な
い という考 え 方
は誤 り
であ
る。
選
択
を対
象者
にゆ
だね な け れ ば健 康 増 進
モデルと
はいえ
ない。
対象者
の症 状 を伝 え
る と し て も 対 応 策 を 決定
す るのは あ く まで も対 象 者 な
のであ
る。 いく
つかの選択 肢
を示
し,
そ
の中
か ら選
ぶ プロ セ スを特
に大切
にす
る必 要
があ
る。
そも
そ も466 理学 療 法学