166
鶴岡市のため池と湿地における希少野生生物保全調査報告書
1.調査趣旨 このため池と周囲に点在する湿原には、絶滅が危惧される数種の動植物が生息、生育する ことが知られている。しかし、植物相や動物相に関する調査は殆ど行われていない。今後、 生物多様性も視野に入れた保全を行っていくためには、植物相や動物相に関する十分な調 査が必要である。本調査は、当該ため池群における生物相の現況を把握すると共に、今後 の保全対策に向けた基礎資料を得るために行った。 2.調査地の概要 今回の調査地は、鶴岡市の標高約 300~400mに広がる地域である。航空写真によれば、 調査区域周辺には今回調査対象としたため池や湿地のほかにもため池や湿地が点在してい る。本来、その全てを現地で確認し調査を進めるべきであるが、今回は絶滅危惧種の生息・ 生育情報があったため池とその周辺の大小4つのため池、道路から比較的近く規模も大き い5つの湿地を対象に調査した。(写真-1、2) 1)ため池 (1) ため池① このため池は、調査を行った中で最も大きく、面積は約 0.5ha である。面積の約1/3 を占める東側の池(以下、「①東池」という。)と約2/3を占める西側の池(以下、「①西 池」という。)に2分されている。①東池は、池の約8割がカンガレイ、アブラガヤ、フト イ、ウキヤガラなどの抽水植物に覆われ、ジュンサイなどの浮葉植物がみられる開水面は 全体の約1割程度しか見られない。一方、①西池は池の周囲と西岸の浅瀬にアブラガヤ、 エゾミソハギ等が優占するほか殆どが開水面で、水深が深い池の中心部以外は、大部分が ジュンサイによって覆い尽くされている。 (2)ため池② このため池は、調査を行った中で2番目に大きく、面積は約 0.1ha である。周囲は樹高 20~25mほどのスギ林に囲まれており、池の周囲には低木類によるマント群落が発達して いる。池の東~南岸にはキショウブが帯状に密生し、池内にはミツガシワ、ジュンサイが 優占している。 (3)ため池③ このため池は、調査を行った中で最も小さく、面積は約 40 ㎡である。この池は湧水起源 であり、湧水箇所にはコケ類が密生しており、上流部にはミクリ類が生育している。近く には近年まで集落が存在し、湧水を利用した簡易水道も敷設されていたが、現在では使用 されていない。 (4)ため池④ このため池は、沢沿いに人為的に作られたもので、面積は約 50 ㎡である。富栄養化が進 み水面は一面ヒシに覆われており、池の上流部はヨシ、水辺にはキショウブが優占してい る。 2)湿地 (1)湿地⑤ この湿地は、ため池①の下流に位置し約 0.1ha の湿地であり、クサレダマ、ノハナショ167 ウブ、ヒメシロネ、ミズバショウ、ヒメシダ、ミズオトギリなどが見られる。 (2)湿地⑥ この湿地は、ため池①から南東に約 900m に位置し、約 600 ㎡の広さである。周囲は樹高 20m程度のスギに囲まれており、6月の調査時には深さ数十センチの池の状態であった。 ジュンサイなどの浮葉植物も生育していることから、夏季には開水面が縮小するものの水 は通年溜まっているものと思われる。 (3)湿地⑦ この湿地は、湿地⑥から南に約 300m に位置し、約 0.2ha の広さである。周囲は樹高 20 m程度のスギに囲まれており、オニナルコスゲの大群落が見られる。 (4)湿地⑧ この湿地は、湿地⑦から南に約 150m に位置し、約 0.1ha の広さである。周囲は樹高 20 m程度のスギに囲まれており、オオミズゴケなどのミズゴケ類も多くみられる。 (5)湿地⑨ この湿地は、ため池①から南に約 700m にあるため池の上流部に位置し、流路沿いの湿地 である。 3.調査日、調査箇所及び調査者 調査は、2010 年5月 16 日、6月 15~16 日、9月2~3日、9月 22 日の計6日間、水野 重紀、土門尚三、沢和浩、武浪秀子、畠中裕之、福島弘幸、伊藤聡の7名で行った。 4.調査方法 1)植物 (1)植物相 調査対象区域を踏査し、できるだけ多くの種を確認できるよう努めた。同定は主に現地 で調査者が行ったが、一部不明な種については採取し、持ち帰ってから後日同定を行った。 また、調査者による同定が困難な種については、フロラ山形会長高橋信弥氏に同定確認を 依頼した。 (2)県絶滅危惧種と希少種の分布及び生育状況 県絶滅危惧種のヒメシオンの分布状況を把握するため、ため池①の周囲を調査した。ヒ メシオンの特に生育密度が高い場所に 170cm×120cm、180cm×300cm の調査区を設定し、本 数、高さ、開花の有無を調べた。(写真-3) 2)動物 (1)動物相 調査区域を踏査し、できるだけ多くの種を確認するように努めた。特にため池内と辺縁 部に生息する昆虫に注目し、目視、捕虫網及び水中トラップによって捕獲した種を同定し た。 (2)水生動物の生息状況調査 水中トラップを設置し、一定時間経過後に回収することで、水生動物の生息状況を把握 した。水中トラップは、2010 年6月 15 日にため池①西池に5個、9月3日にため池①東池 に5個、ため池②に5個、ため池③に3個、ため池④に5個設置し、それぞれ約2時間放 置した後に引き上げた。 トラップは、断面 25 cm×25cm、長さ 45cm の四角柱状で、両端に直径約 6cm の円径の穴
168 が開いており、全体が茶系の網目で覆われているものを使用した。餌はさなぎ粉を使用し、 お茶用パックにスプーン1杯程度入れたものをトラップ餌用ポケットに入れた。 5.調査結果 1)植物 (1)植物相 今回の調査では、コケ植物 4 種、シダ植物 14 種、種子植物 120 種の計 138 種を確認する ことができた。(表―1、写真-4、5) (1) 生育が確認できた県絶滅危惧種 生育が確認できた県絶滅危惧種は、ヤマトミクリ(県 CR、国 NT)、ヒメシオン(県 CR、 国-)、ヒトツバテンナンショウ(県 CR、国-)、マルバノサワトウガラシ(県 VU、国 VU)、 アギナシ(県 VU、国 NT)、イトモ(県 VU、国 NT)、トモエソウ(県 VU、国-)イヌタヌキ モ(県 NT、国 NT)、オオニガナ(県 NT、国-)、ノダイオウ(県 NT、国 VU)、オニナルコス ゲ(県 NT、国-)、マツモ(県 NT、国-)、オオミズゴケ(県-、国 NT)の 13 種であった。 以下に、県 VU 以上の 7 種と、国絶滅危惧種であるオオミズゴケの本県における現状と本地 域における分布状況について記す。なお、現状に関する記載は県版レッドデ-タブックが 発刊された 2004 年当時のものである。
①ヤマトミクリ(ミクリ科)Sparganium fallax Graebn.(県 CR、国 NT)
本種は、本州、四国、九州の湖沼やため池、河川などの水湿地に生育する多年生の抽水 植物である。近年、本県に生育するのが確認され、現存しているのはため池や休耕田の6 箇所である。そのうち 1 か所では 100 個体以上生育していたが、最近、魚の養殖のための 除草により絶滅した。残りの 5 箇所では、数個体から十数個体に激減しており絶滅が懸念 される。調査地ではため池③でのみ確認でき、最下流部の湧水箇所から上流約 10~20mに 渡って面的に 100 個体以上が群生していた。ため池②の流出口付近にもミクリ類が生育し ていたが、本種と推定される。
②ヒメシオン(キク科)Aster fastigiatus Fisch.(県CR、国-)
本種は、本州、四国、九州の原野に生える多年草で、地下茎をのばして繁殖する。かつ ては新庄市山屋など10箇所の自生地があったが、現在は7か所で現状不明である。現存す るのは、3か所のため池等で総計約50個体が確認されている。調査地では、ため池①での み確認できた。生育場所はため池①の中でも非常に限られている。
③ヒトツバテンナンショウ(サトイモ科)Arisaema monophyllum Nakai(県 CR、国-)
本種は、本州中部以東に分布する多年草で、渓流沿いの暗い急斜面に多い。県内では11 箇所の自生地のうち、上山市では確認できず不明であるが、残る10箇所では1個体から8個 体が確認され総計約30個体である。しかし、山形市など4箇所では半数以下に減少している。 園芸用の採取、登山道路の整備、登山客による踏み付けなどが減少の主要因である。調査 地では、湿地⑨でのみ少数確認でき、庄内地方では初記録である。
④マルバノサワトウガラシ(ゴマノハグサ科)Deinostema adenocaulum (Maxim.)T.Yamaz. (県 VU、国 VU)
本種は、本州から九州、韓国済州島、中国南部に分布、沼や水田の湿地に生える一年草 である。県内では朝日町八ツ沼など6箇所のため池で改修工事等により絶滅している。現存 するのは内陸中部以北を中心に22箇所で総計約1,000個体が確認されている。これらのほと
169
んどが水田や休耕田に生育しているため、水田放棄に伴う植生遷移による絶滅が懸念され る。調査地では、林道入口の休耕地でのみ数十個体確認できた。
⑤アギナシ(オモダカ科)Sagittaria aginashi Makino(県 VU、国 NT)
本種は、北海道から九州の湿地・ため池の周辺または山間地の水田に生育する多年生草 本である。県内では、4箇所で水田の管理放棄のため絶滅し、2か所では現状不明である。 現存するのは 26 箇所で、総計約 500 個体と推定されている。本調査地では、ため池④と湿 地⑧で少数確認できた。
⑥イトモ(ヒルムシロ科)Potamogeton berchtoldii Fieber.(県 VU、国 NT)
本種は、湖沼または沼沢等に生える多年草で群生する。県内で現存するのは主として山 麓部から山間地の溜池・池沼の 20 箇所で、酒田市(旧平田町)など6か所で絶滅または現 状不明である。顕著な減少傾向は見られないが、水質汚濁やため池の埋め立てなどによる 絶滅が懸念される。調査地では、ため池①とため池④で 100 個体以上確認できた。 ⑦トモエソウ(オトギリソウ科)Hypericum ascyron L.(県 VU、国-)
本種は、北海道から九州の山野の日当たりのよい草地に生える多年生草本である。過去 22 か所の記録があるが、そのうち9か所で現状不明である。現存するのは 13 か所で、それ ぞれ数個体から数十個体で生育しているが、河川・池沼の改修や水田整備などで生育地が 消失し減少している。調査地では、湿地⑨でのみ少数確認できた。 ⑧オオミズゴケ(ミズゴケ科)Sphagnum palustre L. (県-、国 NT) 本種は、北海道から九州の主として低層湿原に生育する大型種である。全国 16 県の RDB に記載され、隣県の宮城県では CR、福島県では VU に指定されている。湿原開発、園芸家に よる採取が主な減少の要因である。情報はまだ多くないが、コケ植物の中では生育地の規 模が最も減少している、または将来減少が憂慮される種の一つである。県内では、数か所 でその生育が確認されているが、分布情報が少なく未だ不明な部分が多い。調査地では、 湿地⑧でのみ確認できた。 (2)県絶滅危惧種と希少種の分布及び生育状況 ため池①でまとまって確認できたヒメシオンは、出水口付近から約10m程度北東の水際 (以下「A地区」という。)、出水口から約20~30m南東の水際(以下「B地区」という。)の みであり、いずれも群落を形成していた。ヒメシオンの生育区域は、A地区が約5㎡、B地 区が約2㎡と非常に狭かった。両地区での生育本数はA地区、B地区とも約200本で、ため池 ①全体で両地区以外に点在している本数を含めると総本数は450本程度と推測される。 1㎡あたりの生育本数は本数は、A地区が29.4本、B地区が72.5本で、B地区が多かった。 また、開花率は、A地区が49.0%、B地区が89.7%でB地区が高かった。開花個体と未開花個 体の高さを比較したところ、A地区、B地区とも開花個体の高さが約140cm、未開花個体の高 さが約60cmで、開花個体と未開花個体の高さではいずれの調査区でも開花個体が高かった が、地区間では、開花個体、未開花個体の高さに差は認められなかった。(表-3、4) 2)動物 (1)動物相 今回の調査では、淡水産貝類2種、蛛形類1種、甲殻類1種、エゾイトトンボ、オゼイ トトンボなどの昆虫類 37 種、魚類1種、トウホクサンショウウオなどの両生類6種、鳥類 5種、哺乳類1種の計 54 種を確認した。(表-2、写真-6、7)
170 (1)-1 生息が確認できた県絶滅危惧種 (1)-1-1 昆虫類 今回の調査で確認できた県絶滅危惧種は、ゲンゴロウ(県 NT、国 VU)、ハッチョウトン ボ(県 NT、国-)、トゲヒシバッタ(県 NT、国-)、ギフチョウ(県要注目、国 VU)、の4 種であった。以下に、県絶滅危惧種4種の本県における現状と本地域における確認状況に ついて記す。なお、県内の現状に関する記載は県版レッドデ-タブックが発刊された 2003 年当時のものである。
①ゲンゴロウ(ゲンゴロウ科)Cybister japonicus Sharp(県NT、国 VU)
本種は、県内では、置賜地方と最上地方に比較的個体数の多い生息地があり、庄内地方、 村山地方にも、規模の小さな生息地が点在している。しかし、山形盆地や庄内平野では生 息地の大部分が孤立化しつつあり、今後地域的な減少が懸念される。主に平野部の植物群 落を伴った池沼に生息するが、水田や標高の低い地域の高層湿原の池塘で確認された例も ある。調査地では、ため池①で確認することができた。
②ハッチョウトンボ(トンボ科)Nannophya pygmaea Rambur(県 NT、国-)
本種は、本州から九州のほぼ全域に産し、標高の低い地域に多い。県内では、海岸地か ら内陸地方まで、全県的に広く分布する。かつては低標高地の高層湿原や、丘陵地に点在 する規模の小さな湿原に生息する例が多かったが、遷移の進行や開発に伴って消滅した場 所が多い。現在では、むしろ休耕田や放棄水田の、耕作停止後数年を経過した場所が生息 地として多く知られる。調査地では、湿原⑧でのみ 50~100 個体程度確認できた。 ③トゲヒシバッタ(ヒシバッタ科) Criotettix japonicus(de Haan) (県 NT、国 -)
本種は、北海道の石狩平野以南、本州、四国、九州、対馬、南西諸島に分布する南方系 の種であり、県内では、飯豊町、真室川町、鶴岡市、酒田市、遊佐町から確認されている。 湿地性のバッタで主たる生息地は水田地帯であったが、1950 年頃殺虫剤の大量使用で水田 地帯から姿を消した。1972 年以降、強い農薬の使用制限により有機塩素系の強い農薬は使 用されなくなったが、現在でも個体数は回復しておらず、各地で個体群の孤立・分裂が進 行し、個体数が減少している。調査地では、ため池④でのみ確認できた。
④ギフチョウ(アゲハチョウ科) Luehdorfia japonica Leech (県 要注意、国 VU)
本種は、本州のみに分布する日本特産種である。庄内地方に主な生息地があり、遊佐町、 酒田市(旧八幡町、旧平田町、旧松山町)真室川町、鮭川村、新庄市、戸沢村、庄内町(旧 立川町)、鶴岡市(旧羽黒町、旧櫛引町、旧温海町、旧藤島町)、大蔵村、大石田町、朝日 町、西川町、小国町、飯豊町、川西町に分布している。このうち、真室川町、鮭川村、舟 形町、戸沢村、大石田町、西川町、川西町でヒメギフチョウとの混生が確認されている。 調査地では、ため池①で2頭を確認した。 (1)-1-2 その他の分類群 今回の調査で確認できた県絶滅危惧種は、淡水産貝類ではハイイロマメシジミ(県 VU、 国-)、両生類ではトウホクサンショウウオ(県 NT、国 NT)、モリアオガエル(県 NT、国-)、 ツチガエル(県 NT、国-)の3種、鳥類ではサンショウクイ(県 VU、国 VU)のみであった。 以下に、県絶滅危惧5種の本県における現状と本地域における確認状況について記す。な お、県内の現状は県版レッドデ-タブックが発刊された 2003 年当時のものである。 ①ハイイロマメシジミ(マメシジミ科)Pisidium cinereum ALDER(県 VU、国-)
171 本種は、鶴岡市(旧温海町小国)で最初に生息が確認された。その後の調査で数箇所の 生息地が確認されたが、いずれもごく限られた狭い範囲である。さらに、近年になって、 最上町向町での生息が確認された。生息地はいずれも集落近くの用水路である。調査地で は、湿地⑦の縁に形成されたたまり水の底に生息している数十個体のマメシジミ類から7 個体を採取し、広島大学家山教授に同定を依頼したところ、個体すべてがハイイロマメシ ジミであることが確認できた。湿地⑦に生息するマメシジミ類が本州のみであるかについ ては不明である。
②トウホクサンショウウオ(サンショウウオ科) Hynobius lichenatus BOULENGER (県 NT、国 NT) 本種は、成体は全長 10~12cm ほどで、クロサンショウウオに比べて成体・幼生とも細 く小柄でひ弱な感じがする。県内では、個体数は少ないが各地の山麓・山間部、標高1,000 m以下の泉や水の湧く溝(朝日連峰竜ヶ池、御所山荒倉岳、摩耶山等で 1,000m以上の例外 あり)に広く分布しているが、近年、産卵や幼生の生育に適した場所がなくなり、ここ 10 年ほどの生息数の減少が著しい。調査地では、ため池③でのみ数個体確認できた。
③モリアオガエル(アオガエル科)Rhacophorus arboreus OKADA et KAWANO(県 NT、国-) 本種は、本州、四国、九州に分布する日本固有種である。県内では、山麓から山村周辺 にかけ分布は広いが個体数は少なく、雄の鳴き声は広い範囲で聞かれても、適当な水域が ないと産卵はみられない。県内の群生地としては、羽黒山の鏡池や鳥海山の鶴間池などが 有名である。調査地では、ほとんどのため池と湿原周辺に数多く確認できた。
④ツチガエル(アカガエル科)Rana rugosa TEMMINCK et SCHLEGEL(県 NT、国-)
本種は、成体は全長4~5.5cm ほどで、皮膚面全体に短い縦方向の皮裂が分布し、そこ から異臭のある物質を分泌するので、掴むと臭い。本州、四国、九州の平地から標高1,000 mぐらいの丘陵地に普通に生息しているが、本県では水道の普及により幼生の越冬池とな る深い池がなくなったため必然的に生息数が減り、絶滅の恐れがある。調査地では、ため 池①・⑥で確認することができた。
⑤サンショウクイ(サンショウクイ科)Pericrocotus divaricatus divaricatus(Raffles)(県 VU、国 VU) 本種は、本州以南に夏鳥として渡来し、平地から山地の落葉広葉樹林に生息する。県内 での分布はもともと局地的であるが、春の渡りの時期には集団で鳴き声が聞かれるほど多 かった。近年は少数が繁殖しているにすぎないが、調査地ではため池①の上空で3羽が飛 翔しているのが確認できた。 (2)水生動物の生息状況 ため池③ではイモリのみ、①東池、②、④の各ため池ではイモリのほか数種の水生動物 しか確認されておらず、これらの池の水生動物相は非常に貧弱であった。イモリの捕獲数 を比較すると、ため池②、③はトラップ1個当たりの捕獲数が約2尾と非常に少なかった。 ため池①西池は、唯一ゲンゴロウ類が確認された池で、池の中でも限られた場所ではある がゲンゴロウ、クロゲンゴロウのほか、ツブゲンゴロウ類が確認できた。 (表-5、写真-8) 6.まとめ(今後の保全策について) 1)ため池及び湿地の状況と保全対策 (1)ため池① ため池①西池に県絶滅危惧種のヒメシオン(県 CR)が生育していることは、調査者の一
172 人である水野により既に確認されていたが、今回の調査で周囲のため池には生育しておら ず、①西池が調査地で唯一の生育場所であることがわかった。ただ、その生育場所は①西 池でもごく限られており、その群落は2箇所にしか見られなかった。また、草丈の高さは 約1m に達し、群落を形成していることから、花期には白い塊となって土手の上からも確認 できるようになる。最も近い生育場所は、道路から約 20m 程度しか離れていないことから、 ここにヒメシオンが生育していることが公表されれば、盗掘による絶滅が懸念される。ま た、ヒメシオンはため池の水際にのみ生育しているため、ため池を管理するための草刈り や、釣り人の踏圧により絶滅の可能性が考えられることから、水際での人間の行動には注 意を払う必要がある。ため池の出水口は、ヒメシオンが水没することがない高さに調整さ れているため、通常の降雨の場合は水没による絶滅の心配は少ない。 調査者の一人である水野は、以前ため池①でエゾゲンゴロウモドキを確認している。今 回水生動物の調査を行ったのは、6月 15 日に西池、9月3日に東池で1回のみであり、十 分な調査は出来なかった。今回の調査地の中でゲンゴロウ類が確認されたのは、唯一ため 池①西池のみであり、ため池①は調査地周辺におけるゲンゴロウ類の個体数維持に大きな 役割を果たしている可能性がある。今後、特にゲンゴロウ類について詳しく調査を行い、 その実態を解明する必要がある。ゲンゴロウに限らず水生動物の生息に大きな影響を与え るのが、ブラックバスの放流である。ため池①は、道路からも比較的近く人目にもつかな いことから、ブラックバスが放流される危険性が高い。ブラックバスが放流された場合に は、水生動物が壊滅するだけでなくジュンサイもほとんど姿を消し、池の様相は一変する 恐れがある。池の近くで見慣れない車を発見した場合や、釣り人が増えた場合、さらには 水草が明らかに減少してきた場合には、ブラックバスの放流を疑ってかかる必要がある。 (2)ため池② 本池の面積はため池①に次いで大きいが、特に希少な動植物は確認されていない。周囲 には外来種であるキショウブが水際に帯状に密生している箇所も多くあり、ため池①に比 べて生き物の気配が感じられない。実際の水中トラップ調査でも5箇所のうち1箇所でイ モリ1尾とマツモムシ1匹が確認されたのみであった。この種類数と捕獲数は、2時間水 中トラップを沈めた場合の捕獲数としては異常に少ないことから、実際に生息している水 中動物はごく少数と考えられる。その大きな原因の一つは、コイの捕食圧によるものと考 えられる。池内には全長 30~40cm 前後のコイが多数生息しているのが肉眼でも確認できた。 ため池②の生物相を豊かにするには、まず初めにコイの捕食圧を減らすため、徹底したコ イの駆除が必要である。 (3)ため池③ 本池は、調査地の中で、唯一湧水を水源とするため池である。ため池の底の隙間から湧 水が湧き出しており、周囲にはフジウロコゴケが密生し、コケの中にはタカネトンボの幼 虫が比較的多く生息しているのが確認できた。本池は、県絶滅危惧種のヤマトミクリ(県 CR)、トウホクサンショウウオ(県 NT)が確認された唯一の池である。規模的に小さいこと から、豪雨による林道表面水や土砂の流入により徐々に規模が縮小していく可能性がある。 林道を流れる濁った雨水の流入による土砂堆積には注意を要する。また周囲は、樹高が約 20m のスギに囲まれており非常に暗いことから、スギ被圧による日照不足等でヤマトミクリ の生育不良も懸念される。本池で採集したマメシジミ類は採集した8個体がすべてウエジ
173 マメシジミと確認できた。マメシジミ類の生息状況については県内のデータがほとんどな く、希少種であることから今後調査を進めていかなければならない分類群の一つである。 本池に生息するマメシジミはすべてウエジマメシジミなのか、再度詳細な調査を行う必要 がある。 (4)ため池④ 本池は、ため池②と同様にコイの生息が確認されており、水生動物もため池②ほどでは ないが少ない。特に希少な動物はトゲヒシバッタ以外確認されていないことから、トゲヒ シバッタの生息状況を詳しく調査し、保全する必要がある場合には何らかの対策をとる必 要がある。 2)湿地 (1)湿地⑤ 本湿地は、湿原の成立時期が新しいと推定されるため、貴重な植物は県絶滅危惧種のオ オニガナ(県 NT)や希少種のサギスゲ、ミズチドリ程度しか見当たらないが、サラサヤン マなど湿原特有の環境に生息する昆虫類が生息している。又、周辺にはこのような低層湿 原は見当たらないことから、ヨシや低木類の侵入や、湿原の乾燥化が懸念される場合には、 何らかの対策をとる必要がある。 (2)湿地⑥ 本湿地の面積は、ため池①の約1/10 に過ぎないが、調査地内ではため池①と並んで最も 多い5種の両生類が確認され、ゲンゴロウ類ではコツブゲンゴロウやケシゲンゴロウなど この場所でしか見られない種が確認された。6月の調査では、湿地上に張り出しているス ギの側枝や湿地周辺のオオバクロモジなどの低木にモリアオガエルの卵塊が数十個確認さ れた。スギの側枝から卵塊が落下した場所や、低木類に高密度に産卵されたため、その重 さによって枝が下方に曲がって卵塊が着水した場所では、卵塊に多数のイモリが群がり卵 や幼生を捕食していた。クロサンショウウオの成体は数匹しか確認できなかったが、卵塊 が 40~50 個のまとまりで十数箇所確認できた。これらの状況から3種の生息密度は非常に 高いと考えられる。本湿地はこの周辺では唯一池状の生息地であることから、湿地内の水 位や湿地辺縁のスギや低木類を維持していく必要がある。スギを伐採する際には、本湿地 の周辺は現状のまま残すなどの配慮が必要である。今回は、6月に調査を行っただけで雪 解け後間もなかったこともあり、湿地内のほとんどの植物はまだ開葉しておらず植物相に 関する調査をあまり行えなかった。又、7月以降の水位の変動や植物の開葉によっては、 動物相も大きく変化する可能性があることあることから、7月以降の動植物相についても 調査を行い、本湿地の再評価を行う必要がある。 (3)湿地⑦ 本湿地は、全体が県絶滅危惧種であるオニナルコスゲ(県 NT)の大群落となっており、 これほどの群落は県内でも類を見ない。また、湿地と周囲のスギ林の境界付近に形成され た水たまりでは、県絶滅危惧種であるハイイロマメシジミ(県 VU)が確認された。この湿 地で採集したマメシジミ類は採集した7個体がすべてハイイロマメシジミと確認された。 マメシジミ類の生息状況については県内のデータがほとんどなく、今後調査を進めていか なければならない分類群の一つである。この湿地では、マメシジミ類が数十個体確認され ており、それらがすべてハイイロマメシジミなのか、再度詳細な調査を行う必要がある。
174 ハイイロマメシジミを確認したたまり水付近にはタイヤなどのゴミが投棄されており、廃 棄物による生息地の消滅が懸念される。 (4)湿地⑧ 本湿地は、オオミズゴケ(国 NT)が湿原全体にマット上に優占し、小さなくぼ地など水 に浸っている場所にはハリミズゴケが確認できるなど、調査地内で唯一ミズゴケ群落が発 達している湿地である。県絶滅危惧種であるハッチョウトンボ(県 NT)は、調査地内では 唯一この湿地で確認されており、ハッチョウトンボが好んで生息する環境はこの湿地以外 には見当たらなかった。ハッチョウトンボの幼虫は、丈の低い湿性植物に覆われた小さく 浅い滞水に生息することから、この湿地でヨシやススキの侵入等により乾燥化が進んだ場 合、この地域でのハッチョウトンボは絶滅することが危惧される。ハッチョウトンボの生 息状況、生息環境について詳細な調査を進め、乾燥化による環境の悪化が進行している場 合にはヨシ刈り等の対策が必要である。 (5)湿地⑨ 本湿地では、県絶滅危惧種のトモエソウ(県 VU)やノダイオウ(県 NT)が少数確認され たが、これ以外希少な植物は確認できなかった。渓流沿いに発達した湿地であり、増水等 によって常に地況が変化する場所である。トモエソウ(県 VU)やノダイオウ(県 NT)はこ のような厳しい環境に適応して生育してきたものであり、土地改変や植生遷移を継続して 監視する必要がある。 【参考・引用文献】 (1)石田昇三・石田勝義・小島圭三・杉村光俊(1988)日本産トンボ幼虫・成虫検索図 説.140pp,東海大学出版会,神奈川. (2)結城嘉美(1992)新版山形県の植物誌.487pp,新版山形県の植物誌刊行委員会,山 形. (3)角野康郎(1994)日本水草図鑑.179pp,文一総合出版,東京. (4)環境省野生生物課(2000)改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物 9 [植物 II(維 管束植物以外)].432pp,自然環境研究センタ-,東京. (5)北山昭・森正人(2002)改訂版図説日本のゲンゴロウ.231pp,文一総合出版,東京. (6)山形県希少野生生物調査検討委員会動物部会(2003)レッドデータブックやまがた 山形県の絶滅のおそれのある野生生物.302pp,山形県文化環境部環境保護課,山形. ( 7 ) 米 倉 浩 司 ・ 梶 田 忠 ( 2003 )「 BG Plants 和 名 - 学 名 イ ン デ ッ ク ス 」( Y-List ), http://bean.bio.chiba-u.jp/bgplants/ylist_main.html. (2013 年 3 月 1 日) (8)大津高(2004)山形県陸産淡水産動物目録 改訂版.358pp,山形県動物環境調査会, 山形. (9)山形県野生植物調査研究会(2004)レッドデータブックやまがた絶滅危惧野生植物 (維管束植物).294pp,山形県文化環境部環境保護課,山形. (10)大橋広好・邑田仁・岩槻邦男(2008)新牧野日本植物図鑑.1458pp,北隆館,東京. (11) 環境省(2012)第4次レッドリストの見直しについて(汽水・淡水魚類を除く). 2012 年 8 月 28 日環境省報道発表資料.
175 表-1 植物目録(2010年) No. 科 和 名 ため池① ため池② ため池③ ため池④ 湿地⑤ 湿地⑥ 湿地⑦ 湿地⑧ 林道河倉線入口 湿地⑨ 県 国 備 考 ◆コケ植物 1 ミズゴケ ハリミズゴケ ● 2 オオミズゴケ ● - NT 3 ウロコミズゴケ ● 4 ウロコゴケ フジウロコゴケ ● ◆シダ植物 5 トクサ スギナ ● 6 ゼンマイ ヤマドリゼンマイ ● ● 7 ゼンマイ ● 8 シシガシラ シシガシラ ● 9 オシダ リョウメンシダ ● ● 10 ヤマイヌワラビ ● 11 ホソバナライシダ ● 12 イヌガンソク ● 13 コウヤワラビ ● ● 14 サカゲイノデ ● 15 ジュウモンジシダ ● 16 ミゾシダ ● 17 ヒメシダ ● ● ● 18 キサラギカナワラビ ● ◆種子植物 19 スギ スギ ● ● 20 クルミ サワグルミ ● 21 ヤナギ キツネヤナギ ● 22 カバノキ ツノハシバミ ● 23 ブナ クリ ● ● 24 ミズナラ ● 25 クワ カラハナソウ ● 26 ヤマグワ ● ● 27 イラクサ ウワバミソウ ● 28 ミヤマイラクサ ● 29 タデ イタドリ ● 30 ヤノネグサ ● 31 アキノウナギツカミ ● 32 ミゾソバ ● 33 ノダイオウ ● ● NT VU 34 ヒユ イノコヅチ ● 35 クスノキ オオバクロモジ ● 36 キンポウゲ キツネノボタン ● 37 アケビ ミツバアケビ ● 38 スイレン ジュンサイ ● ● ● ● 39 マツモ マツモ ● NT - 40 センリョウ フタリシズカ ● 41 マタタビ サルナシ ● 42 ツバキ ユキツバキ ● 43 オトギリソウ トモエソウ ● VU - 44 ミズオトギリ ● ● ● ● 45 ユキノシタ ノリウツギ ● ● 46 バラ カスミザクラ ● 47 ダイコンソウ ● 48 ウワミズザクラ ● ● 49 ノイバラ ● ● 50 クマイチゴ ● 51 ナナカマド ● 52 マメ フジ ● ● ● 53 カタバミ ミヤマカタバミ ● 54 ウルシ ツタウルシ ● 55 ヤマウルシ ● 56 カエデ ヤマモミジ ● ● ● 57 ハウチワカエデ ● ● 58 ウリハダカエデ ● 59 イタヤカエデ ● 60 ツリフネソウ キツリフネ ● 61 ツリフネソウ ● ● 62 モチノキ ハイイヌツゲ ● 63 ミヤマウメモドキ ● ● 64 ニシキギ コマユミ ● 65 マユミ ● 調 査 箇 所 RDBカテゴリ-
176 No. 科 和 名 ため池① ため池② ため池③ ため池④ 湿地⑤ 湿地⑥ 湿地⑦ 湿地⑧ 林道河倉線入口 湿地⑨ 県 国 備 考 66 クロウメモドキ クマヤナギ ● ● 67 ブドウ ノブドウ ● 68 ヤマブドウ ● ● ● 69 スミレ ツボスミレ ● 70 ミソハギ ミソハギ ● 71 エゾミソハギ ● ● 72 キカシグサ ● 73 ヒシ ヒシ ● ● 74 アカバナ ミズタマソウ ● 75 ミズユキノシタ ● 76 アリノトウグサ アリノトウグサ ● 77 ミズキ ミズキ ● 78 セリ ドクゼリ ● ● ● 79 ミツバ ● 80 ウマノミツバ ● 81 サクラソウ クサレダマ ● ● ● 82 エゴノキ エゴノキ ● ● 83 ハイノキ サワフタギ ● 84 モクセイ ヤチダモ ● 85 ミヤマイボタ ● 86 ミツガシワ ミツガシワ ● ● ● 87 アカネ ヨツバムグラ ● 88 ホソバノヨツバムグラ ● ● 89 オククルマムグラ ● 90 シソ ヒメシロネ ● ● 91 エゾシロネ ● ● 92 ゴマノハグサ マルバノサワトウガラシ ● VU VU 93 タヌキモ イヌタヌキモ ● ● NT NT 94 スイカズラ オオカメノキ ● 95 ケナシヤブデマリ ● 96 キク ノブキ ● 97 ヒメシオン ● CR - 130株 98 ユウガギク ● 99 キクsp ● 100 ダキバヒメアザミ ● ● 101 サワアザミ ● 102 ハンゴンソウ ● 103 オオニガナ ● NT ー 104 サワオグルマ ● 105 オモダカ ヘラオモダカ ● 106 アギナシ ● ● VU NT 107 ヒルムシロ イトモ ● ● VU NT 108 フトヒルムシロ ● ● ● ● ● ● 109 ユリ オオウバユリ ● 110 エンレイソウ ● 111 ヤマノイモ カエデドコロ ● 112 オニドコロ ● 113 アヤメ ノハナショウブ ● ● ● 114 キショウブ ● ● ● 115 イネ ドジョウツナギsp ● 116 ヨシ ● ● ● ● ● ● 117 チマキザサ ● 118 サトイモ ヒトツバテンナンショウ ● CR - 庄内地方初記録 119 ミズバショウ ● ● 120 ミクリ ヤマトミクリ ● ● CR NT 121 カヤツリグサ ウキヤガラ ● 122 カサスゲ ● ● ● 123 カワラスゲ ● 124 ジュズスゲ ● 125 ゴウソ ● ● 126 ヒメシラスゲ ● 127 ミヤマシラスゲ ● 128 グレーンスゲ ● 129 ヒメゴウソ ● ● 130 アゼスゲ ● ● ● ● ● ● 131 オニナルコスゲ ● NT - 132 サギスゲ ● 133 ホタルイ ● ● ● 134 フトイ ● ● 135 カンガレイ ● ● 136 ラン コケイラン ● 137 ミズチドリ ● 138 トンボソウ ● 【植物目録の仕様】 ◎科の配列は、以下によった。 ・コケ植物:平凡社・日本の野生植物コケ ・シダ植物、裸子植物:裳華房刊、加藤雅啓編「植物の多様性と系統」(1997) ・被子植物:新エングラー(Melchior and Werdermann eds. 1964;和名は清水1994)
・和名は、主に米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList),http://bean.bio.chiba-u.jp/bgplants/ylist_main.html (2013年3月1日).によった
◎凡例
●:2010年の現地調査で確認した種(現地調査で確認した場合、過去の文献記録は省略した)
177 表-2 動物目録(2010年) No. 科 和 名 ため池① ため池② ため池③ ため池④ 湿地⑤ 湿地⑥ 湿地⑦ 湿地⑧ 湿地⑨ 県 国 備考 淡水産貝類 1 マメシジミ ハイイロマメシジミ ● VU 2 ウエジマメシジミ ● ● 蛛形類 3 キシダグモ イオウイロハシリグモsp ● 甲殻類 4 甲殻綱 軟甲亜綱 ヌカエビ ● ● 昆虫類 5 イトトンボ エゾイトトンボ ● ● ● ● 6 オゼイトトンボ ● ● ● 7 サナエトンボ コサナエ ● ● 8 ヤンマ クロスジギンヤンマ ● 9 サラサヤンマ ● 10 エゾトンボ カラカネトンボ ● ● ● ● ● ● 11 タカネトンボ ● 12 トンボ ヨツボシトンボ ● ● ● 13 ハラビロトンボ ● 14 ハッチョウトンボ ● NT 15 シオヤトンボ ● 16 ヒシバッタ トゲヒシバッタ ● NT 17 アメンボ ヒメアメンボ ● 18 マツモムシ マツモムシ ● ● ● ● 19 コツブゲンゴロウ コツブゲンゴロウ ● ● 20 ゲンゴロウ ケシゲンゴロウ ● ● 21 ツブゲンゴロウ ● ● 22 クロマメゲンゴロウ属の一種 ● 23 クロズマメゲンゴロウ ● ● 24 マメゲンゴロウ ● 25 オオヒメゲンゴロウ ● 26 ヒメゲンゴロウ ● 27 クロゲンゴロウ ● NT 28 ゲンゴロウ ● NT VU 29 ガムシ キベリヒラタガムシ ● 30 マルガムシ ● 31 デオキノコムシ ケシデオキノコムシ属の一種 ● 32 ハネカクシ ヒョウタンハネカクシ ● 33 ジョウカイボン マルムネジョウカイ ● 34 コメツキモドキ ルイスコメツキモドキ ● 35 ハムシ オオネクイハムシ ● 36 スゲハムシ ● ● ● ● 37 クワハムシ ● 38 キヌツヤミズクサハムシ ● ● 39 アゲハチョウ ギフチョウ ● 要注目 VU 40 ウスバシロチョウ ● 41 シジミチョウ スギタニルリシジミ ● 魚類 42 コイ フナ類 ● ● 両生類 43 サンショウウオ トウホクサンショウウオ ● NT NT 44 クロサンショウウオ ● ● ● ● NT 卵塊 45 イモリ イモリ ● ● ● ● ● NT 46 アカガエル ツチガエル ● ● NT 47 トノサマガエル ● ● ● ● NT 48 アオガエル モリアオガエル ● ● ● ● ● ● ● NT 鳥類 49 ハト キジバト ● 50 サンショウクイ サンショウクイ ● VU VU 51 モズ モズ ● 52 ウグイス ウグイス ● DD 53 アトリ イカル ● 哺乳類 54 クマ ツキノワグマ ● 糞 【動物目録の仕様】 ◎科の配列、和名は主に以下によった。 ・大津高編修(2004)山形県陸産淡水産動物目録(改訂版).358pp,山形県動物環境調査会,山形. ◎凡例 ●:2010年の現地調査で確認した種(現地調査で確認した場合、過去の文献記録は省略した) 調査箇所 RDBカテゴリ-
178 表-3 ヒ メ シ オンの生育密度と 開花率 調査区 面積 (m 2) 生育本数 開花本数 未開花本数 開花本数 未開花本数 開花 率( %) A ( 北西岸) 5 .4 15 9 78 8 1 14 .4 1 5 49 B(南 岸 ) 2 145 13 0 1 5 6 5 7. 5 89 .7 表ー 4 ヒ メ シ オ ンの高さ と 開花の関係 開花 個体 未開花個 体 開花個体 未開花個体 A ( 北西岸) 2 0 2 0 13 6. 3 5 8. 0 B(南 岸 ) 20 5 135 .1 56 .6 1m 2 当 た り の本数 調査区内の本数 ヒ メ シ オ ンの平均高( cm ) 測定本数
179 水生動物ト ラ ッ プ調査結 果 表-5 場所 日 トラッ プNo ヌ カエビ マ ツモム シ ツ ブ ゲンゴロウ類 ゲンゴロウ ク ロゲ ンゴロウ クロサンショウウオ イモ リ トノサマガ エル フナ類 全 長 No .1 1 1 13 No .2 1 4 No .3 6 16 No .4 11 No .5 7 計7 1 1 51 平 均 1.4 0.2 0.2 10 .2 No .1 28 イモ リ 10cm No .2 16 イモ リ 10cm No .3 20 イモ リ 10cm No .4 14 イモ リ 10cm No .5 1 7 イモ リ 10cm、 ク ロサンショウウ オ 8cm 計 85 平均 17 No .1 2 1 イ モ リ 1 0cm No .2 No .3 No .4 No .5 計 1 平均 0.2 No .1 3 イ モ リ 1 0cm No .2 2 イ モ リ 1 0cm No .3 1 イ モ リ 1 0cm 計 6 平均 2 No .1 4 1 イモ リ 12cm No .2 3 5 2 イモ リ 12cm、フ ナ 類 3 ~7 cm、 ヌカエビ 2 ~ 3c m No .3 9イ モ リ 8 ~ 12 cm No .4 11 イ モ リ 10 ~ 12c m No .5 5 イ モ リ 1 2cm 計3 34 1 2 平均 0.6 6.8 0.2 0.4 ため 池③ 9/ 3 ため 池④ 9/ 3 ため池① (西 池 ) 6/ 15 ため池① (東 池 ) 9/ 3 ため 池② 9/ 3
180
写真 1 希少種が生育するため池 写真 2 湿原
写真 3 ヒメシオン 写真 4 オニナルコスゲ群落
写真 5 ミズゴケ類 写真 6 マメシジミ類 (写真1~8)
181