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Keysight Technologies SystemVueを使用したフレキシブルOFDM信号の作成

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(1)

Keysight Technologies

SystemVue

を使用した

フレキシブル

OFDM

信号の作成

(2)

はじめに

直交周波数分割多重化方式(OFDM)は、無線とケーブル(同軸ケーブル)経由の両方で、

広帯域デジタル通信用の一般的な方式へと発展してきています。このアプリケーション・

ノートでは、OFDMテクノロジーについて概説するとともに、Keysight SystemVueソ

フトウェアを使用したフレキシブルOFDM/OFDMA信号の作成方法を説明します。また、

SystemVueのOFDM信号をKeysightベクトル信号解析(VSA)ソフトウェアとリンクさせ て復調する方法を詳細に説明します。 以下のWebサイトで、このアプリケーション・ノートのデモ・ビデオをご覧いただけます。 http://www.keysight.co.jp/find/eesof-systemvue-videos Keysight SystemVue( リ リ ー ス2010.01以 降)には、ベース・プラットフォームの一部 としてOFDMブロックセットが組み込まれ ています。SystemVue 2011.03は、このブ ロックセットから新たにOFDMリファレン ス信号源を追加し、そのソースに対してタ ブ形式のユーザ・インタフェースを追加し ました。こうして実現した「フレキシブル OFDMソース」は、以下のような目的に対 応するカスタムOFDM信号を作成するよう に構成できます。 – さまざまな最新規格に対応する代表的 なOFDM信号の作成 – 特定のアプリケーションに適した独自 の新しいOFDM方式/アルゴリズムの 評価 – 最小限のカスタマイズで、広帯域ネッ ト ワ ー ク 波 形(WNW)な ど の 軍 事 フォーマットをサポート – テスト信号を作成し、測定器にダウン ロードして、プロトタイプを検証

(3)

OFDMは、デジタル・マルチキャリア変調方式として用いられている周波数分割多重(FDM)方式であり、コード化OFDM

(COFDM)や離散マルチトーン変調(DMT)と本質的に同じです。OFDMは、デジタルTV/オーディオ放送、無線ネットワー ク、広帯域インターネット・アクセスなど、さまざまなアプリケーションに使用されています。またOFDMは、一部の軍 事通信システムにも採用されています。例えば、WNWフォーマットは、JTRS(Joint Tactical Radio System:統合戦術 無線システム)、GMR(Ground Mobile Radio:地上移動無線機)計画の下で開発された次世代の高スループット軍事用波 形です。

直交周波数分割多重化方式(

OFDM

ケーブル

ー ADSL/VDSL広 帯 域 ア ク セ ス (POTS同軸ケーブル経由)。 ー「スマート・グリッド」アプリケー ションで使用されている電力線通 信(G3-PLC、PRIME)。

ー MoCA(Multimedia over Coax Alliance)ホーム・ネットワーク。 ー 既存の家庭内配線(電力線、電話線、 同軸ケーブル)経由での高速ローカ ル・エリア・ネットワークを実現 する規格(ITU-T G.hn)。 ー DVB-Cデジタル・ケーブルTV規格 の拡張バージョンのDVB-C2。

無線

ー 無線LAN(WLAN)用の無線インタ フェースIEEE 802.11a/g/n/ac。 ー デジタル無線システムDAB/ EUREKA 147、DAB+、デジタル 無線Mondiale、HD無線、T-DMB、 ISDB-TSB。 ー 地上デジタルTV方式DVB-Tおよび ISDB-T、DVB-Tの拡張バージョン であるDVB-T2。 ー 地上モバイルTV方式DVB-H、 T-DMB、ISDB-T、MediaFLOフォ ワード・リンク。 ー 無線MAN/固定広帯域無線アクセ ス(BWA)、規格IEEE 802.16 (WiMAX™)。 ー 広帯域移動無線アクセスIEEE 802.16e(Mobile WiMAX™)および

WiBro。

ー 3GPP LTE(Long Term Evolution) 第4世代広帯域移動体通信規格のダ ウンリンク。

ー 無線パーソナル・エリア・ネット ワーク(PAN)ウルトラ・ワイドバ ンド(UWB)IEEE 802.15.3a

(WiMedia Allianceが推奨する 802.11adの実装)、WiGIG/IEEE 802。

フレキシブル

OFDM

の構造

SystemVueで 作 成 で き る 代 表 的 な OFDM波形の構造を図1に示します。 1つのフレームは、アイドル、プリア ンブル(Preamble 1およびPreamble 2)、ペイロード・データ(Data 1およ びData 2)か ら 構 成 さ れ て い ま す。 SystemVue 2011.03を使用すれば、 簡単なグラフィカル・ユーザ・イン タフェース(GUI)を使って、ユーザ指 定のパラメータからこれらのフィー ルドを構成することができます。ユー ザは、要件に応じて独自のOFDMフ レームを構成できます。IdleInterval =0 μsまたはIdle=0に設定すること により、アイドルをオフにすること が で き ま す。 各 プ リ ア ン ブ ル (Preamble 1およびPreamble 2)は、 オン/オフを切り替えることができ ます。Data 2(Payload 2)もオン/オ フ を 切 り 替 え る こ と が で き ま す。 Data 1(Payload 1)は常に存在してい なければなりません(必須)。 このフレーム構造は、上述のほとん どのOFDMシステムのニーズに対応 しています。例えば、IEEE 802.11a/ g/nフレームは、アイドル、2つのプ リアンブル(ショート/ロング・プリ ア ン ブ ル )、1 OFDMシ ン ボ ル の Signal、数OFDMシンボルのデータ (ペイロード)から構成されています。 フレーム構成は、IEEE 802.11a/g/n のフレーム構造に準拠しています。 DVB-T/HおよびISDB-Tフレームは、 数個のOFDMシンボル(ペイロード) だ け で 構 成 さ れ て い ま す。 SystemVueのカスタムOFDMソース のGUIを 使 用 し て、 ア イ ド ル、

Preamble 1、Preamble 2、Data 2

を オ フ に す る こ と に よ り、 こ の DVB-T/HおよびISDB-Tフレーム構 造 の 信 号 を 作 成 で き ま す。 さ ら に OFDMシステムのフレームごとに、 アイドル/プリアンブル/データ・ ス イ ッ チ を 制 御 し て、 カ ス タ ム OFDMフレームを構成することがで きます。 SystemVueのフレキシブルOFDM信号源は、さまざまな業界標準やフォーマッ トの調査に使用できます。

(4)

アイドル Preamble 1 Preamble 2 Data 1 Data 2 ブロック ブロック ブロック ブロック ブロック ブロック OFDM シンボル アイドルはオン/オフの切り替えが可能 Preamble 1はオン/オフの切り替えが可能 Preamble 2はオン/オフの切り替えが可能 Data 1は必須 Data 2はオン/オフの切り替えが可能 OFDM シンボル シンボルOFDM OFDM シンボル シンボルOFDM シンボルOFDM 図1:フレキシブルOFDMシステムのフレーム構造

フレキシブルOFDMアプリケーションのシステム仕様に従って、Preamble 1シーケンスとPreamble 2シーケン スはどちらも、周波数ドメインまたはタイム・ドメインで定義できます。無線LAN規格(802.11a/g/n/ac)では、 プリアンブルは周波数ドメインで定義されるため、逆高速フーリエ変換(IFFT)を使用して周波数ドメインのシー ケンスをタイム・ドメインの信号に変換する必要があります。WiGIGおよびMoCAでは、プリアンブルがタイム・ ドメインで定義されるため、周波数ドメインのシーケンスをタイム・ドメインに変換する際のIFFTが不要です。 各種OFDM規格に従って、周波数ドメインまたはタイム・ドメインでプリアンブルを非常に柔軟に設定できます。

Data 1ペイロードとData 2ペイロードでは、2種類のパイロット(Pilot1およびPilot2)がサポートされています。

Pilot1もPilot2も、オン/オフを個別に切り替えることができます。各OFDMシステムは独自のパイロット構造を 採用しています。

(5)

プリアンブル構造

ほとんどのOFDMシステムでは(802.11a/n/g/11ac規格、PLC規格G3-PLCなど)、データ転送はバースト(非連続)モー ドで行われます。データ転送のバースト特性と捕捉に要する時間の短さから、これらのシステムでは、無線受信機にお けるシンボル・タイミングや搬送波周波数の捕捉に、プリアンブル・ベースの方法が採用されています。

さらに、プリアンブルは、自動利得制御(AGC)適応性、チャネル予測、初期位相基準予測などにも使用されます。オーディ オ放送(DAB、ISDB-TSBなど)/ビデオ放送用のOFDMシステム(DVB-T/H/T2/C2、ISDB-Tなど)ではデータが連続的 に転送されるので、プリアンブルはありません。これらの連続OFDMシステムでは、タイミング/周波数同期やチャネ ル予測に、プリアンブルではなく、パイロット(連続パイロットと離散パイロット)が使用されます。図2に、OFDMシス テムにおけるプリアンブルの構造を示します。 巡回プリ フィックス

ブロック

...

ブロック

巡回ポスト フィックス

N

pre

N

post 図2:フレキシブルOFDMシステムのプリアンブル構造 OFDM規格に従って、プリアンブルは周波数ドメインまたはタイム・ドメインで定義されます。SystemVueでは、これは、 Preamble_FrequencyDomain(YES, NO)パラメータによって制御されます。プリアンブルは、複数の繰り返しブロッ クと、巡回プリフィックスまたは巡回ポストフィックスから構成されています(図2を参照)。 (1) ここで、Rはプリアンブル・シーケンスの繰り返し回数(Preamble1_RepeatTimesまたはPreamble2_RepeatTimes)で 定義されています。 (2) ここで、Giはプリアンブルのガード間隔(Preamble_GuardIntervalパラメータ)で定義されています。プリアンブルには ガード間隔プリフィックス(プリフィックスまたはポストフィックス)が1つしかなく、そのプリフィックスはPreamble_ GuardPositionパラメータによって制御されます。 domain time domain frequency R BlockSize R DFTSize L , ,    × × = i pre post

N

L

G

N

=

=

×

(6)

個々のサブキャリアに対して割り当てられているさまざまな変調方式(QPSK、16QAM、64QAM、1024QAMなど)を使 用して作成された複素数値信号ポイントに対してFFTを行うことにより、ペイロードOFDM信号が作成されます。 OFDMシンボルは、IFFTによって作成された各ブロックの先頭に巡回プリフィックスを付加することによって構築され ます。図3(a)はこのOFDM構造を示したもので、巡回プリフィックス・ガード間隔が挿入されています。チャネルの群 遅延によって連続するOFDMシンボルや隣接するサブキャリア同士の干渉が生じないように、巡回プリフィックスの長 さが選択されます。 一部のOFDMシステム(WiMediaなど)では、ガード間隔は巡回プリフィックスではなく、ゼロで埋められます。図3(b) はこのOFDM構造を示したもので、プリフィックスとしてゼロが付加されています。GuardIntervalType(CyclicShift、

Zeros)パラメータによって、巡回シフトまたはゼロを選択できます。

ペイロード

OFDM

シンボルの構造

N

pre

N

post

プレ

フィックス

CP

DFT

のサイズ

ゼロ

DFT

のサイズ

N

pre 図3(a) 巡回プリフィックスが付加されたペイロードOFDMシンボル 図3(b) ゼロ・プリフィックスが付加されたペイロードOFDMシンボル

DFT

のサイズ

DFT

のサイズ

(7)

パイロットの構造

フレキシブルOFDMシステムのData 1ペイロードとData 2ペイロードでは、2種類のパイロット(Pilot1およびPilot2)が サポートされています。各パイロット(Pilot1またはPilot2)は、要件に応じてオン/オフを切り替えることができます。 これらのパイロットは、位相トラッキング、チャネル予測、周波数同期の粗調整/微調整などに使用できます。各

OFDMシステムには、固有のパイロット・パターン要件があります。

現在のOFDM規格では、以下の4種類の主なパイロット・パターンがあります(図4)。

ー 図4(a)のOFDMシステムでは、パイロットが使用されていません。一部のケーブルTV用のOFDMシステム(ERDF G3-PLCシステムなど)では、プリイコライザが採用されているためにパイロットがありません。

ー 図4(b)は、連続パイロットを使用しているOFDMシステムを示しています。無線LAN規格(802.11a/g/n)では、連続 パイロットしか採用されていません(パイロット・サブキャリア・インデックスは、すべてのOFDMシンボルで一定で す)。これらの連続パイロットは図4(b)の位相トラッキングに使用されます。これは、これらのOFDMシステムがチャ ネル予測のためにプリアンブル・シーケンスを使用しているからです。

ー 図4(c)は、離散パイロットを使用しているOFDMシステムを示しています。離散パイロットを使用しているシステムの 例としては、Mobile WiMAXおよび3GPP LTEセル通信規格があります(すなわち、各OFDMシンボルのパイロット・サ ブキャリア・インデックスは変更可能です)。この場合、離散パイロットはチャネル予測に使用されます。これは、これ らのOFDMシステムがタイミング/周波数同期のためにプリアンブルまたは同期チャネルを使用しているからです。 ー 図4(d)は、連続パイロットと離散パイロットの両方を使用しているOFDMシステムを示しています。ビデオ放送規格 (ISDB-TやDVB-T/H/T2/C2など)では、離散パイロットと連続パイロットが採用されています。離散パイロットはチャ ネル予測のために使用され、連続パイロットはタイミング/周波数同期のために使用されます。 図4:フレキシブルOFDMソースのパイロット構造 SystemVueのフレキシブルOFDM信号源では、各パイロット・サブキャリア・インデックスやその値をユーザが入力でき、 各種パイロット・パターン(ランダム・パターンなど)をサポートしています。このため、上述の4種類を超えるパイロッ ト・パターンの制御が可能です。

パイロット:

(なし)

パイロット:

連続

パイロット:

離散

パイロット:

連続+離散

サ ブ キ ャ リ ア( 周 波 数 ) サ ブ キ ャ リ ア( 周 波 数 ) サ ブ キ ャ リ ア( 周 波 数 ) サ ブ キ ャ リ ア( 周 波 数 ) OFDMシンボル(時間) データ・サブキャリア 連続パイロット・ サブキャリア 離散パイロット・ サブキャリア 離散パイロット データ・サブキャリア データ・サブキャリア データ・サブキャリア 連続パイロット

(8)

OFDM

サブキャリアと

IFFT

バッファのマッピング

図5に、周波数ドメインのOFDMシンボルの構造を示します(逆離散フーリエ変換(IDFT)の前)。図5からもわかるように、 OFDMシンボルは複数のサブキャリアから構成されています。サブキャリアの数によって適用されるDFTのサイズが決 まります。以下の2種類のサブキャリアがあります。 1. 使用サブキャリア:データ・サブキャリアやパイロット・サブキャリアを含みます。データ・サブキャリアはデー タ転送用、パイロット・サブキャリアは各種予測用です。 2. ヌル・サブキャリア:送信にはまったく使用されず、ガードバンド(上側/下側ガード・サブキャリア)、非ア クティブ・サブキャリア、DCサブキャリアの目的で使用されます。 ガードバンドの目的は、信号を自然に減衰させて、FFTの”brick wall”形状を作成することにあります。図6は、周波 数サブキャリアのIFFTバッファへのマッピングを示したものです。 図5:OFDM周波数の概要 図6:OFDMサブキャリアのIFFTバッファへのマッピング (ヌル) 下側ガード・ サブキャリア 使用 サブキャリア (下側) 使用 サブキャリア (上側) (ヌル) 上側ガード・ サブキャリア 全サブキャリア数、 DFTのサイズ DCサブキャリア + サ ブ キ ャ リ ア 上 側 ガ ー ド ・ サ ブ キ ャ リ ア 上 側 ガ ー ド ・ サ ブ キ ャ リ ア - サ ブ キ ャ リ ア

(9)

パラメータDFTSize、GuardLowerSubcarriers、GuardUpperSubcarriers、NumOfDC_Subcarriersによって、使用す るサブキャリア・インデックス(lower、upper)、ヌル・サブキャリア(lower、upper)インデックス、DCサブキャリア・ インデックスが決定されます。これらのサブキャリア・インデックス値の取得後、OFDM信号源のパラメータを簡単に 設定できます。 以下の演算言語コードを使用して、図5の使用サブキャリア、ヌル・サブキャリア、DCサブキャリアのサブキャリア・ インデックスの計算方法を説明します。 N=DFTSize; % DFTまたはIFFTのサイズ M1= GuardUpperSubcarriers; % 上側周波数ガード・サブキャリア M2=GuardLowerSubcarriers; % 下側周波数ガード・サブキャリア Ndc=NumOfDC_Subcarriers; % 0または奇数の正の整数でなければならない U =N-M1-M2-Ndc; % Uは使用サブキャリアの数 OFDM_Index=[-N/2:N/2-1]; % 1つのOFDMシンボルの周波数サブキャリア・インデックス Index1 =OFDM_Index(M2+1:N-M1); % このサブキャリア・インデックス・ベクトルにはDCが含まれる % 802.11aプリアンブル・シーケンスなどの、プリアンブルに % 使用可能なサブキャリアのインデックスは、 % DCサブキャリアで構成される if (Ndc=0) Index2 =Index1; % DCサブキャリア数が0(DCなし)の場合は、 % ベクトルIndex2はIndex1と同じ else L=length(Index1) % DCサブキャリアの数が>0(1つ以上のDCサブキャリアを含む)場合は、

Half_U=U/2; % ベクトルIndex2は、DCサブキャリアのインデックスの数以外はIndex1と同じ Index2(1:Half_U)=Index1(1:Half_U); % ベクトルIndex2の値は、

% パイロットとデータのサブキャリア・インデックス。

Index2(Half_U+1:U)=Index1(L-Half_U+1:L); % パイロットとデータ・サブキャリアのインデックスは、

% ベクトルIndex2内になければならない。

end

上述の演算言語コードには、2つの重要な変数(Index1とIndex2)があります。Index1はプリアンブル・サブキャリア・ インデックスの設定に、Index2はデータ・サブキャリア/パイロット・サブキャリアの設定にそれぞれ使用されています。

2つの共通のアプリケーション用の代表的な値を以下に示します。

IEEE 802.11a MoCA DFTSize=64 GuardLowerSubcarriers=6 GuardUpperSubcarriers=5 NumOfDC_Subcarriers=1 Index1=[-26:26] Index2=[-26:-1,1:26] DFTSize=256 GuardLowerSubcarriers=13 GuardUpperSubcarriers=12 NumOfDC_Subcarriers=7 Index1=[-115:115] Index2=[-115:-4,1:115]

(10)

SystemVue

のフレキシブル

OFDM

ユーザ・インタフェース

パラメータの関係

SystemVueのフレキシブルOFDM信号源のユーザ・インタフェースでは、いくつかの主要なトップレベルのパラメータ を使って、一連の基本となる値や設定のオン/オフを切り替えることができます。例えば、

OFDMSubcarrierAllocationType(値=”Fixed”または”Alterable”)パラメータによって、Data_NumOfCarriers、

Pilot1_NumOfCarriers(Pilot1_Enable=ONの場合)、Pilot2_NumOfCarriers(Pilot2_Enable=ONの場合)、EVMRef_ NumOfCarriersの各パラメータがそれぞれ単一値か行ベクトルかが決まります。

OFDM

のサブキャリア割り当てのタイプ

データ・サブキャリア/パイロット・サブキャリア・インデ ックスが固定の場合は(MoCAや802.11a/nなど)、 OFDMSubcarrierAllocationTypeパラメータを”Fixed”に設定します。 データ・サブキャリア/パイロット・サブキャリア・インデックスをOFDMシンボルごとにする場合は(LTE、DVB-T2/ C2など)、OFDMSubcarrierAllocationTypeパラメータを”Alterable”値に設定します。 これらの選択により、追加パラメータのオン/オフが切り替えられ、配列のサイズが決まります。フレキシブルOFDM 信号源のマニュアルを参照してください。

フレキシブル

OFDM GUI |System

FlexOFDM_Source_RFモデルをスケマティックに配置してダブルクリックすれば、FlexOFDM_Source_RFのGUIが表 示されます。以下のセクションでは、FlexOFDM_Source_RFのGUIの各ページについて説明します。

図7に、OFDMソースのシステム・パラメータのGUIを示します。このGUIには、以下の3種類のパラメータがあります。 1. システム・パラメータ

2. OFDMパラメータ

FCarrier 搬送波周波数(MHz)。

Power_dBm 伝送パワー(dBm)。

OFDM_SampleFreq OFDMシステム周波数(MHz)。一部のOFDMシステムでは、帯域幅とも呼ばれています。

OversamplingRatio オーバサンプリング比(1x、2x、4x、8x、16xの中から選択可能)。 IdleInterval 2つの連続するフレーム間のアイドル間隔(μs)。 SymbolWindowing_Enable シンボル・ウィンドウ関数を使用する/使用しない(OFF、ON)。 RC_SlopeLength シンボル・ウィンドウのナイキスト・フィルタのスロープの長さ。 DFTSize DFTのサイズ。 GuardLowerSubcarriers 下側ガード・サブキャリア。 GuardUpperSubcarriers 上側ガード・サブキャリア。 NumOfDC_Subcarriers DCサブキャリアの数。

GuardIntervalType: ガード間隔のタイプ(値="Cyclic Shift"または"Zeros")。

SubcarrierAllocationType フレーム内の各OFDMシンボルごとのサブキャリア割り当てのタイプ(値="Fixed"または

(11)

3. フレーム・パラメータ

このシステムのGUIを設定すれば、一部の主要なパラメータ(サブキャリア周波数間隔、IDFTの周期、ガード間隔持続時 間など)を直接計算できます。

Preamble1_Enable Preamble1がOFDMフレームに使用される(OFF、ON)。

Preamble2_Enable Preamble2がOFDMフレームに使用される(OFF、ON)。

Data2_Enable Data2がオンになる(OFF、ON)。

Pilot1_Enable Pilot1がオンになる(OFF、ON)。

Pilot2_Enable Pilot2がオンになる(OFF、ON)。

Data1_NumOfSym Data1のOFDMシンボル数

Data2_NumOfSym Data2のOFDMシンボル数。Data2_Enable=OFFの場合はグレーで表示されます。グレーで表示され ている場合は変更できません。

図7:フレキシブルOFDM System GUI

Subcarrier frequency spacing ΔF=OFDMサンプリング・レート/DFTSize OFDM Sample Time Ts=1/OFDMサンプリング・レート

IDFT/DFT period TDFT=DFTSize*Ts Guard Interval duration TGI=GuardInterval*TDFT Symbol Interval TSYM=TDFT+TGI

(12)

フレキシブル

OFDM GUI | Preamble

図7のOFDMシステムのパラメータを設定した後、OFDMシステムがプリアンブルを使用している場合は(Preamble1_ EnableおよびPreamble2_Enableのいずれか1つがONまたは両方がすべてON)、プリアンブル・パラメータを設定でき ます。プリアンブルを使用していない場合は、このGUIは表示されません。

図8:フレキシブルOFDM Preamble GUI

図8はプリアンブル設定用のGUIを示したもので、Preamble1とPreamble2がともにONになっている場合は、両方のプ リアンブルのパラメータがすべて表示されます。Preamble1_EnableまたはPreamble2_EnableのどちらかがOFFの場 合は、対応するパラメータはグレーで表示されます。例として、図9では、Preamble2_Enable=OFFの場合に、

Preamble2のパラメータがグレーで表示されています。これらのグレー表示されているパラメータは設定できません。

(13)

図10は、使用可能なプリアンブルが1つ以上あり(Preamble1_EnableまたはPreamble2_Enable)、タイム・ドメインで 定義されている場合のPreamble GUIを示したものです。

図10:Preamble_FrequencyDomain=NOの場合のPreamble GUI

SystemVueのフレキシブルOFDMソースには、プリアンブルの設定用の多くのパラメータがあります。以下のパラメー タがあります。

Preamble_FrequencyDomain プリアンブルは周波数ドメイン("YES")またはタイム・ドメイン("NO")で定義されます。

Preamble_DimCarrierIndex Preamble_CarrierIndex(RowVector, FromFile)の次元。このパラメータは、Preamble_CarrierIndexの サブキャリア・インデックスの入力方法を決定します。RowVectorを選択した場合は、 Preamble_CarrierIndexが行ベクトルとして直接入力されます。選択しない場合は、プリアンブル のキャリア・インデックスはテキスト・ファイルまたはバイナリ・ファイルから読み込まれます。 詳細については、データ・フロー・モデルOFDM_SubcarrierMuxのマニュアルを参照してください。 Preamble_NumOfSubcarriers プリアンブルのサブキャリア数。 Preamble_CarrierIndex プリアンブルのサブキャリア・インデックス。値の範囲はIndex1の範囲内でなければなりません。 これは、「OFDMサブキャリアとIFFTバッファの関係のマッピング」に示されているコードで計 算されます。

Preamble1_BlockSize Preamble_FrequencyDomain=Noの場合のPreamble1のブロックサイズ。

Preamble1_RepeatTimes Preamble1の繰り返し回数。

Preamble1_GuardPosition Preamble1のガード間隔位置(Prefix、Postfix)。

Preamble1_GuardInterval Preamble1のガード間隔。

Preamble1_Seq Preamble1のプリアンブル・シーケンス。

Preamble2_BlockSize Preamble_FrequencyDomain=Noの場合のPreamble2のブロックサイズ。

Preamble2_RepeatTimes Preamble2の繰り返し回数。

Preamble2_GuardPosition Preamble2のガード間隔位置(Prefix、Postfix)。

Preamble2_GuardInterval Preamble2のガード間隔。

Preamble2_Seq Preamble2のプリアンブル・シーケンス。

Preamble_FrequencyDomain=NOの場合は、Preamble_DimCarrierIndex、Preamble_NumOfSubcarriers、

Preamble_CarrierIndexの各パラメータは非アクティブです。その他の場合は、Preamble1_BlockSizeおよび

Preamble2_BlockSizeが非アクティブです。これらのパラメータはすべて、対応するパラメータが設定されている場合に

(14)

フレキシブル

OFDM GUI |Data

OFDMのシステム・パラメータとプリアンブル・パラメータを設定した後、データ(ペイロード)とパイロットの設定を行 います。

図11に、Data1(ペイロード)のGUIを示します。Data2_Enable=ONの場合は、OFDMフレームにはData2タブで定義し たもう1つのペイロードがあります。図12に、追加のGUIを示します。

図11:フレキシブルOFDM Data1(ペイロード)GUI

Data1ペイロードとData2ペイロードのパラメータを以下に示します。

Data_NumOfCarriers 1つのOFDMシンボルのData1およびData2のサブキャリア数。

Data_DimCarrierIndex Data_CarrierIndex (RowVector, FromFile)の次元。このパラメータは、Data_CarrierIndexのサブキャリア・インデッ クスの入力方法を決定します。RowVectorを選択した場合は、Data_CarrierIndexが行ベクトルとして直接入力され ます。選択しない場合は、、Data1とData2のキャリア・インデックスはテキスト・ファイルまたはバイナリ・ファ イルから読み込まれます。詳細については、データ・フロー・モデルOFDM_SubcarrierMuxのマニュアルを参照し てください。

Data_CarrierIndex Data1とData2のサブキャリア・インデックス。値の範囲はIndex2の範囲内でなければなりません。これは、「OFDM

サブキャリアとIFFTバッファの関係のマッピング」に示されているコードで計算されます。

Data1_MappingType Data1ペイロードのマッピング・タイプ(BPSK、QPSK、QAM16、QAM64、QAM256、User Defined)。User Definedを 選択した場合は、コンスタレーションの複素数値を入力できます。

Data1_MappingTable Data1_MappingTypeでUser Definedを選択した場合のData1のマッピング・テーブル

Data2_MappingType Data2ペイロードのマッピング・タイプ(BPSK、QPSK、QAM16、QAM64、QAM256、User Defined)

Data2_MappingTable Data2_MappingTypeでUser Definedを選択した場合のData2のマッピング・テーブル

EVMRef_NumOfCarriers 1つのOFDMシンボル内のEVM基準サブキャリアの数。

EVMRef_DimCarrierIndex EVMRef_CarrierIndex (RowVector, FromFile)の次元。このパラメータは、EVMRef_CarrierIndexのサブキャリア・イン デックスの入力方法を決定します。RowVectorを選択した場合は、EVMRef_CarrierIndexが行ベクトルとして直接入 力されます。選択しない場合は、EVM基準キャリア・インデックスはテキスト・ファイルまたはバイナリ・ファ イルから読み込まれます。詳細については、データ・フロー・モデルOFDM_SubcarrierMuxのマニュアルを参照し てください。

EVMRef_CarrierIndex EVM Referenceのサブキャリア・インデックス。値の範囲はIndex2の範囲内でなければなりません。これは、「OFDM

(15)

Data2_EnableがOFFの場合、Data2 GUIは表示されず、Data2のパラメータはすべて非アクティブになります。図12に、 このGUIを示します。

図12:フレキシブルOFDM Data2(ペイロード)GUI

Data1_MappingTypeまたはData2_MappingTypeをUserDefinedと選択した場合は、ルックアップ・テーブルのマッピ ン グ 値 を 入 力 す る か、Data1_MappingTableま た はData2_MappingTableか ら 読 み 込 み ま す。 図13に、Data1_ MappingTable=User Definedの場合のGUIを示します。マッピング・テーブルは、直接入力することも、テキスト・ファ イルから読み込むこともできます。

図13:Data1_MappingType=User Definedの場合のGUI

図13の入力パネルをクリックすれば、編集ウィンドウが表示され、コンスタレーションの複素数値を入力できます。これ らの値を入力した後、OKをクリックします。図14は、これらのコンスタレーションの複素数値が入力されたマッピング・ テーブルを示したものです。

(16)

フレキシブル

OFDM GUI | Pilot

Data1ペイロードとData2ペイロードのパラメータを設定した後、GUIを使用してパイロットの特性を設定します。図15

に、Pilot2_Enable=OFFの場合のパイロットのGUIを示します。

ほとんどの通信用OFDM(IEEE 802シリーズなど)では、1種類のパイロット(連続または離散)しか使用されません。この 場合、Pilot1_EnableとPilot2_Enableの一方をオンにすることができます。もう一方はOFFにしなければなりません。 一部のOFDM通信システム(G3-PLCなど)ではパイロットが使用されないため、Pilot1_EnableとPilot2_Enableの両方を

OFFにする必要があります。

図15:フレキシブルOFDM Pilot GUI

ほとんどのビデオOFDMシステム(DVB-TやDVB-T2など)では、2種類のパイロット(連続と離散)が使用されます。この ため、Pilot1_EnableとPilot2_Enableの両方をオンにする必要があります。図16に、DVB-C2システムのPilot GUIの設 定を示します。

(17)

パイロットの設定に使用可能な多くのパラメータがあります。以下のパラメータがあります。

Pilot_MappingType Pilotのマッピング・タイプ(BPSK、QPSKなど)。このパラメータは、キーサイトの89600B VSAソフトウェア用の 外部構成ファイルの作成だけに使用されます。Keysight VSA S89600Bは、SystemVue OFDMソースによって作成さ れたOFDM波形を復調する場合は、パイロットの変調方式がわからなければなりません。

Pilot_DimCarrierIndex Pilot1_CarrierIndexおよびPilot2_CarrierIndexの次元(RowVector、FromFile)。このパラメータは、Pilot1_CarrierIndex

およびPilot2_CarrierIndexのサブキャリア・インデックスの入力方法を決定します。RowVectorを選択した場合は、

Pilot1_CarrierIndexおよびPilot2_CarrierIndexが行ベクトルとして直接入力されます。選択しない場合は、Pilot1と

Pilot2のキャリア・インデックスはテキスト・ファイルまたはバイナリ・ファイルから読み込まれます。詳細につ いては、データ・フロー・モデルOFDM_SubcarrierMuxのマニュアルを参照してください。

Pilot1_NumOfCarriers 1つのOFDMシンボル内のPilot1のサブキャリアの数。

Pilot1_CarrierIndex Pilot1のサブキャリア・インデックス。値の範囲はIndex2の範囲内でなければなりません。これは、「OFDMサブキャ リアとIFFTバッファの関係のマッピング」に示されているコードで計算されます。

Pilot1_Seq すべてのペイロードOFDMシンボル(式5のData_NumOfSym)のPilot1シーケンス。

Pilot2_NumOfCarriers 1つのOFDMシンボルのPilot2のサブキャリア数。

Pilot2_CarrierIndex Pilot2のサブキャリア・インデックス。値の範囲はIndex2に定義されています。

Pilot2_Seq すべてのペイロードOFDMシンボル(式5のData_NumOfSym)のPilot2シーケンス。

フレキシブル

OFDM GUI

:構成ファイルのエクスポート

各種OFDMシステム・パラメータの設定をカスタマイズした後、SystemVueは、シミュレートした信号とハードウェア 測定結果の両方の復調/解析用に89600B VSAソフトウェアを設定するために、必要な構成ファイルをさらにエクスポー トすることができます。図17は、89600B VSA構成ファイルのエクスポート用のSystemVueのセットアップ画面を示し たものです。

(18)

SystemVue OFDM信号源から生成される構成ファイルには、以下の5種類があります。

SV_SystemInfo.csv OFDMシステム・パラメータを出力するための入力ファイル名。この情報は、キーサイトの89600B VSAソフトウェ アでパラメータを設定する場合に役立ちます。図18に、SystemVueのOFDMソースによって出力されたシステム情 報を示します。

SV_PreambleIQ.csv 各プリアンブルのOFDMシンボルのプリアンブルI/Q値をシンクするための入力ファイル名。フォーマットは、

Keysight 89600ベクトル・シグナル・アナライザのフレキシブルOFDM解析オプションBHFのマニュアルに定義さ れています。[16] 詳細については、このマニュアルを参照してください。システムがプリアンブルまたはタイム・ ドメイン・プリアンブルを使用していない場合は、これはヌル・ファイルになります。

図18:OFDMソースのOFDMシステム情報

SV_PilotIQ.csv すべてのData1およびData2 OFDMシンボルのパイロットI/Q値を保存するための入力ファイル名。フォーマットは、

Keysight 89600ベクトル・シグナル・アナライザのフレキシブルOFDM解析オプションBHFのマニュアルに定義さ れています。[16] 詳細については、このマニュアルを参照してください。システムがパイロットを使用していな い場合は、これはヌル・ファイルになります。パイロットのI/Q値用のラインは、各OFDMシンボル当たり常に1行 あります。

SV_ResourceMap.csv 各OFDMシンボルごとのリソース・マッピングを保存するための入力ファイル名。フォーマットは、Keysight 89600ベクトル・シグナル・アナライザのフレキシブルOFDM解析オプションBHFのマニュアルに定義されていま す。[16] 詳細については、このマニュアルを参照してください。SubcarrierAllocationType=Fixedの場合、このファ イルにData 1およびData 2のリソース・マッピングをシンクするためのラインは1行しかありません。

SV_ResourceMod.csv 各OFDMシンボルごとのリソース変調を保存するための入力ファイル名。フォーマットは、Keysight 89600ベクト ル・シグナル・アナライザのフレキシブルOFDM解析オプションBHFのマニュアルに定義されています。[16] 詳細 については、このマニュアルを参照してください。SubcarrierAllocationType=Fixedの場合、このファイルにData 1

(19)

4種類の構成ファイル(SV_PreambleIQ.csv、SV_PilotIQ.csv、SV_ResourceMap.csv、SV_ResourceMod.csv)は、

89600B VSAのCustom OFDMウ ィ ン ド ウ に 直 接 ロ ー ド で き ま す。 図19は、89600B VSAのCustom OFDM

“Demodulation Properties”を示したものです。ここでは、これらのファイルを手動で89600B VSAにロードできます。

図19:89600B VSAのCustom OFDM “Demodulation Properties”

図19からは、VSAには、FFT Length、Guard Interval、Guard Lower Subcarriers、Guard Upper Subcarriers、

OFDM System Sample FrequencyのOFDMフォーマット・パラメータがあることがわかります。図18に示すように、

SystemVueのOFDM信号源もまた、これらと同じOFDMシステム・パラメータを出力します。これらのパラメータは、

(20)

サンプル

SystemVueでは、以下のような構成済みOFDM波形のサンプルがいくつか用意されています。 ー 無線LAN IEEE 802.11a、

ー Fixed WiMAX™ IEEE 802.16、

ー WiGIG/802.11ad(Wireless Gigabit Alliance)、 ー MoCA(Multimedia over Coax Alliance)、 ー DVB-C2、

ー ERDF G3-PLC、 ー Berdrola PRIME-PLC。

これらのサンプルはすべて、C:\Program Files\SystemVue2011.03\Examples\Flex OFDMディレクトリにあります。 これらのサンプルは、Keysight SystemVue OFDM信号源によるさまざまな商用OFDM波形(無線LAN 802.11a/g/nな ど)およびカスタムOFDM波形(軍事通信用のWNWなど)がどのように作成されているかの参考になります。

WiGIG/802.11ad

Wireless Gigabit Allianceは、60 GHzの無認可周波数バンドで動作するマルチギガビット速度の無線通信テクノロジー の採用を促進する団体です。OFMDシステムのWiGIGのパラメータとしては以下があります。 パラメータ 値 NSD:データ・サブキャリアの数 NSP:パイロット・サブキャリアの数 NDC:DCサブキャリアの数 NST:全サブキャリアの数 336 16 3 355 NSR:BW全体の1/2を占有するサブキャリアの数 ΔF:サブキャリア周波数間隔 Fs:OFDMサンプリング・レート Fc:SCチップ・レート 177 5.15625 MHz(2640 MHz/512) 2640 MHz 1760 MHz=2/3 Fs Ts:OFDMサンプル時間 Tc:SCチップ時間 TDFT:IDFT/DFTの周期 TGI:ガード間隔持続時間 0.38 ns=1/Fs 0.57 ns=1/Fc 0.194 μs 48.4 ns=TDFT/4 Tseq TSTF:検出シーケンス持続時間 TCE:チャネル予測シーケンス持続時間 TSYM:シンボル間隔 72.7 ns=128×Tc 1091 ns=15×Tseq 655 ns=9×Tseq 0.242 μs=TDFT+TGI

(21)

図20に、WiGIG信号源として動作するように構成されたSystemVue 2011.03ワークスペースを示します。

(22)

図21:WiGIG信号源の式

キーサイトのSystemVueは、C++データフロー・モデルと演算言語エンジンを(またはMATLABを直接)1つの開発環境に 統合します。図20の左下に、PartList、Schematic、Equations、Parametersの各パネルが示されています。Equations

部分に演算コードを記述し、Equation変数を使用してSchematic部分のデータフロー・モデルのパラメータを制御するこ とができます。図20のEquationsをクリックすれば、図21のEquation部分が表示されます。プリアンブル・シーケンス、 パイロット・シーケンス、サブキャリア・インデックスなどが、Equations部分に変数として作成されます。これらの変 数を使用して、フレキシブルOFDM GUIを設定できます。図22に、SystemVueのWiGIGのスペクトラムを示します。

(23)

MoCA

MoCAは、ホーム・エンターテイメント・ネットワークのユニバーサル規格です。3種類の有料TVセグメント(ケーブル、 衛星、インターネット・プロトコル・テレビ(IPTV))すべてに対して遵守を要請している唯一のホーム・エンターテイメ ント・ネットワーク規格です。現在のMoCA仕様では、複数のHDビデオ・ストリームのサポート、最高175 Mbpsのイン ターネット・スループット、パラメータ化クオリティ・オブ・サービス(PQoS)による最高のユーザ体験を提供しています。 図23は、MoCAソースの作成および89600B VSAへのリンクのスケマティックを示したものです。SystemVueのMoCA

のスペクトラムを図23に示します。図23のスケマティックを起動すれば、1個のシステム情報ファイルと4個の89600B VSAカスタムOFDM構成ファイルが作成されます。89600B VSAを設定した後、図25の結果が得られます。

(24)

図24:SystemVueのMoCAのスペクトラム

(25)

まとめ

OFDMテクノロジーは、最新の広帯域通信システムに対応する重要な手法です。SystemVueのOFDM信号源機能を使用 すれば、規格に準拠した波形はもちろん、カスタム要件を満たすさまざまなOFDM波形を作成できます。またSystemVue

のOFDM信号源は、プラットフォームのフレキシブルOFDM復調パーソナリティを使用して、キーサイトの89600B VSA

ソフトウェアによって復調することができます。このアプリケーション・ノートでは、SystemVueを使用したフレキシ ブルOFDM波形の作成方法の基礎を紹介しました。また、89600B VSAソフトウェアとリンクして、これらの複雑なシス テムのデザインからテストまでに対応する完全な機能を作成する方法も詳細に説明しました。

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参考資料

1. IEEE 802.11, Supplement to Standard for Telecommunications and Information Exchange Between Systems-LAN/MAN Specific Requirements - Part 11:Wireless MAC and PHY Specifications:High Speed Physical Layer in the 5 GHz Band, P802.11a、1999年12月。

2. IEEE 802.11n-2009, Supplement to Standard for Telecommunications and Information Exchange Between Systems-LAN/ MAN Specific Requirements - Part 11:Wireless LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer (PHY)

Specifications, Amendment 5:Enhancements for Higher Throughput、2009年。

3. IEEE 802.16-2004, IEEE Standard for Local and Metropolitan Area Networks - Part 16:Air Interface for Fixed Broadband Wireless Access Systems、2004年10月。

4. IEEE P802.16e/D8, Amendment for Physical and Medium Access Control Layers for Combined Fixed and Mobile Operation in Licensed Bands、2005年5月。

5. IEEE P802.16-2004/Cor1/D3, Corrigendum to IEEE Standard for Local and Metropolitan Area Networks - Part 16:Air Interface for Fixed Broadband Wireless Access Systems、2005年5月。

6. ARIB STD-B31 Version 1.5, “Transmission System for Digital Terrestrial Television Broadcasting”、2003年7月29日。

7. ETSI EN300 744 v1.5.1, “Digital Video Broadcasting (DVB); Framing structure, channel coding and modulation for digital terrestrial television.”European Telecommunication Standard、2004年11月。

8. ETSI EN 302 755:“Digital Video Broadcasting (DVB); Frame structure channel coding and modulation for a second generation digital terrestrial television broadcasting system (DVB-T2).”

9. ETSI EN 302 769 V1.1.1 (2010-04):“Digital Video Broadcasting (DVB); Frame structure channel coding and modulation for a second generation digital transmission system for cable systems (DVB-C2).”

10. http://www.erdfdistribution.fr/medias/Linky/PLC_G3_Physical_Layer_Specification.pdf

11. I. Berganza, A. Sendin and J. Arriola, “PRIME:powerline intelligent metering evolution,” CIRED Seminar, pp.1-3、2008年6月。

12. PRIME Project, PRIME Technology Whitepaper、2008年7月。

http://www.iberdrola.es/webibd/gc/prod/en/doc/MAC_Spec_white_paper_1_0_080721.pdf. 13. WGA, Inc. Draft Specification D0.9r1、2010年3月。

14. PHY/MAC Complete Proposal Specification(2010年5月にTGad D0.1として承認)。10/0433r2(http://www.ieee802.org/11/ Reports/tgad_update.htm)。

15. Shlomo Ovadia, Home Networking On Coax for Video and Multimedia:Overview for IEEE 802.1AVB, www.MoCAlliance.org、

2007年5月。

(26)

SystemVue

の詳細については、以下の

Keysight Web

サイトを

ご覧ください。

製品情報

http://www.keysight.co.jp/find/eesof-systemvue

製品構成

http://www.keysight.co.jp/find/eesof-systemvue-configs

ダウンロード

http://www.keysight.co.jp/find/eesof-systemvue-latest-downloads

参考ビデオ

http://www.keysight.co.jp/find/eesof-systemvue-videos

テクニカル・サポート・フォーラム

http://www.keysight.co.jp/find/eesof-systemvue-forum © Keysight Technologies, 2010 - 2014 Published in Japan, October 7, 2014 5990-6998JAJP 0000-00DEP www.keysight.co.jp

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26 | Keysight | SystemVueを使用したフレキシブルOFDM信号の作成 - Application Note

図 1 :フレキシブル OFDM システムのフレーム構造
図 7 に、 OFDM ソースのシステム・パラメータの GUI を示します。この GUI には、以下の 3 種類のパラメータがあります。 1.  システム・パラメータ
図 7 の OFDM システムのパラメータを設定した後、 OFDM システムがプリアンブルを使用している場合は( Preamble1_ Enable および Preamble2_Enable のいずれか 1 つが ON または両方がすべて ON )、プリアンブル・パラメータを設定でき ます。プリアンブルを使用していない場合は、この GUI は表示されません。
図 10 は、使用可能なプリアンブルが 1 つ以上あり( Preamble1_Enable または Preamble2_Enable )、タイム・ドメインで 定義されている場合の Preamble GUI を示したものです。
+7

参照

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