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ブラジル農業概要 (2011 年 1 月 ) 1. 農業生産 ( とうもろこし 大豆等 ) 1 国土

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ブラジル農業概要

(2011 年 1 月)

1.農業生産(とうもろこし、大豆等) ①国土利用状況(2008 年 FAO農林水産統計(FAO STAT)) ・国土面積 :85,149 万ヘクタール(100%)(日本の約 23 倍) うち農用地 :26,450 万ヘクタール( 31%) うち耕地面積 : 6,850 万ヘクタール( 8%) ②生産品目・生産量 ・農業総生産のうち、15%が大豆生産、とうもろこしが 6%、小麦が 1% (2005 年時点)。 ・とうもろこしの生産は年によって変動があるが、近年は 5,000 万 t 前後で推移。 ・ 大豆の生産は、直近10年で倍増。 とうもろこし:3,204 万トン(1999 年) → 5,123 万トン(2009 年) 大 豆:3,099 万トン(1999 年) → 4,955 万トン(2004 年) → 5,696 万トン(2009 年) 資料:FAOSTAT 資料:FAOSTAT ③とうもろこし及び大豆の品質 ・2005 年に遺伝子組換え(GM)作物の作付けが合法となって以降、年々栽培面積が 増加し、2008 年には 1,580 万ヘクタールとなっている。 ・2005 年の時点で栽培が許可されていたGM作物は、大豆と綿花のみであった。とう もろこしについては、環境保全主義者や消費者グループの反対もありなかなか認可 されなかったものの、2008 年にようやく認可され、2009-2010 年のブラジル産とう もろこしの約 40%が、GM品種となる見通しである。 ・特に南部では、頻繁に大豆さび病又は乾燥害の被害が発生している。 ・ブラジル産の大豆は、雨期に収穫されるため、鉄分の多い赤土が大豆の表面に付着 し、黄色くなりやすい。 0 1000 2000 3000 4000 5000 6000 7000 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 とうもろこし生産量(万t) 0 1000 2000 3000 4000 5000 6000 7000 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 大豆生産量(万t)

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④とうもろこし及び大豆の主産地 ・とうもろこし及び大豆の主要生産地は、南部及び中西部が中心。マットグロッソ州、 パラナ州、リオ・グランジ・ド・スル州、ゴイアス州、マッドグロッソ・ド・スル 州。 2.農業技術研究 ・農業分野における研究開発は,ブラジル農牧研究公社(EMBRAPA)が中心とな っている。同公社は、全国 43 箇所に研究網を持ち、職員約 8,000 名中 1,650 名の博士 を有する南米最大の農業研究機関となっている。(独)国際農林水産業研究センター(J IRCAS)は、EMBRAPAと長期にわたって協力関係を有している。 3.農地 ・2008 年国家農地改革院(INCRA)土地台帳データによると、外国人が所有する土 地面積合計 404 万ヘクタール、外国人が所有する土地平均面積は 118 ヘクタール。 ・外国人が所有する土地のうち、53%は、マットグロッソ州、マットグロッソ・デ・ス ル州、サンパウロ州、バイーア州、ミナスジェライス州にある。

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資料:ブラジル中央銀行 4.集荷・輸送・輸出ルート及び施設 ・穀物輸送は、主に道路輸送に依存し(60%)、他の穀物輸出国に比較して輸送コストが 高い。 ・現在、穀物生産の中心地であるブラジル中西部産の穀物は、サントス港を中心とした ブラジル南部の港からの輸出量が多く、またブラジル北部のマデイラ川の水運を利用 した北ルートからの輸出も確立している。 ・大豆については、輸出の約6割がパラナグア港から輸出される。 ・第二期ルーラ政権が 2007 年 1 月に発表した「成長加速プログラム(PAC)」におい て、インフラ投資に対する支出の拡充が含まれ、2010 年までに 5039 億レアルの公共・ 民間投資を予定。 ・中西部産穀物の主要輸送ルート整備についてもPAC事業の対象となっており、その 早期実現が期待されている。 0 100 200 300 400 500 600 700 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 不動産向け海外直接投資額(百万ドル)

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5.輸出 ・とうもろこしは、年によって変動差が大きいものの、2001 年以降、大幅な輸出超過と なり、さらに 2007 年に輸出が急増。 ・大豆については、1999 年と比較して、2007 年までに約 2.6 倍増加している。 とうもろこし:1 万トン(1999 年) → 357 万トン(2003 年) → 1093 万トン(2007 年) 大 豆:892 万トン(1999 年) → 1989 万トン(2003 年) → 2373 万トン(2007 年) 資料:2000-2007 FAOSTAT 資料: 2000-2007FAOSTAT 2008-2009 ブラジル開発・商工貿易省 2008-2009 ブラジル開発・商工貿易省 ・とうもろこしの主要輸出先国は、イラン(23%、177 万トン)、マレーシア(11%、84 万トン)、コロンビア(10%、78 万トン)等である。 資料:ブラジル開発・商工貿易省 0 200 400 600 800 1000 1200 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 とうもろこし輸出量(万t) 0 500 1000 1500 2000 2500 3000 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 大豆輸出量(万t) イラン 23% マレーシア 11% コロンビア 10% サウジアラビ ア 8% 韓国 8% モロッコ 5% その他 35% とうもろこし輸出先国(2009年)

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・大豆の主要輸出国は、中国(56%、1594 万トン)、オランダ(8%、237 万トン)、スぺ イン(8%、211 万トン)等である。 資料:ブラジル開発・商工貿易省 ・ブラジルから輸出される主な農産物は、コーヒー豆(50%)及び大豆(44%)である。 資料:財務省貿易統計 6.日系企業の動き ・三井物産は、2007 年 8 月に、ブラジルで大豆の集荷や輸出などを手掛けるマルチグレ イン社(本社:スイス)に資本参加していたが、2008 年 10 月に、約 130 億円を追加 出資し、同社の筆頭株主となる。同社は、ブラジルに事業会社として同名の 100%子 会社を持ち、大豆や小麦、綿花などを輸出している。2011 年には農地を現在の 12 万 ヘクタールから 20 万ヘクタールに、2014 年には神奈川県の面積並みの 25 万ヘクター ルにまで拡大する目標 。 中国 56% オランダ 8% スペイン 8% タイ 3% ポルトガル 2% 日本 2% その他21% 大豆輸出先国(2009年) 大豆 246億円 (44%) コーヒー豆 282億円 (50%) とうもろこし 10億円 (2%) 植物性ろう等 13億円(2%) その他 14億円(2%) 日本向け農産物輸出(2009年) 計 565 億円

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・双日がブラジルにおいて出資しているバイオエタノール製造会社は、2010 年 2 月に、 現地の同業大手、ブレンコホールディング社と事業統合すると発表。統合後の新会社 は、生産設備を拡充するとともに、欧米市場向けの輸出を視野に、生産地からサンパ ウロ州サントス港までのバイオエタノール輸出用大型パイプラインを敷設する計画。 7.日系農協 ・日系農業者の多くは、果樹・野菜・中小家畜等を中心とする集約的な農業を営んでお り、中小規模の農家である。大豆等を中心に、経営規模が数百ヘクタール以上の日系 農家も畑作地帯には多いが、数百ヘクタールという規模は、ブラジルにおいては中規 模層に属する。 ・日系農協は、サンパウロ州(35 団体)、パラナ州(7団体)、ミナスジェライス州(6 団体)、バイア州(5団体)、マットグロッソ・ド・スル州及びパラー州(各3団体)、 サンタカタリーナ州(2団体)、アマゾナス州及びリオ・デ・ジャネイロ州(各1団体)、 合計62団体ある。日系農協の中央組織としては、ブラジル農業拓植協同組合中央会 が組織されている。 ・とうもろこしを生産・販売している主な日系農協は、インテグラーダ農協(23 万トン)、 スール・マットグロッセンセ農協(4万トン)、アルトパラナイーバ農協(4万トン) 等である(2005 年)。 ・大豆を生産・販売している主な日系農協は、インテグラーダ農協(51 万トン)、スー ル・マットグロッセンセ農協(14 万トン)、アルトパラナイーバ農協(3万トン)等 である(2005 年)。 8.国際協力 ・ブラジルは既に高い所得水準を達成しており、実施中のプロジェクトは技術協力が中 心となっている(一人当たりGNIが8,040ドル(2009 年世銀))。 <主な技術協力プロジェクト> ○ リオグランジドノルテ州小農支援を目指したバイオディーゼル燃料のための油糧 作物の導入支援プロジェクト:2009 年4月~2013 年 4 月 ・リオグランデ・ド・ノルテ州政府は、小農の生計の向上及び安定化を目指して 「バイオ燃料のための油糧作物生産へのインセンティブを通じたリオグランジド ノルテ州西部地域社会包摂プログラム」を策定し、小農を対象とした油糧作物の 種子配布等を行っているが、適切な栽培技術指導、収穫後の搾油種子及び粗油の 販路の確保等の課題を抱えており、小農の生計を向上させるには至っていないこ とから、小農を対象とした BDF 生産チェーンの普及と、油糧作物の栽培を通じた 小農の生計向上・安定化のための支援を実施。 ○ ブラジル・トカンチンス州小規模農家農業技術普及システム強化計画 :2003 年 4 月~2006 年 3 月 ・セラード開発の最前線であり小規模農家の割合が 60%と高いトカンチンス州に おいては、試験研究機関と連携した種苗業者、肥料業者等が一部の中規模以上の 農家を対象に、技術の普及がなされているものの、小規模農家への普及活動は十 分ではないため、小規模農家への農業技術普及システムを確立するためのプロジ

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ェクトを実施。 ○ 東部アマゾン持続的農業技術開発計画:1999 年 3 月~2004 年 2 月 ・地球環境保全の観点から、アマゾンの森林保護の重要性が高まる中、アマゾン地 域における熱帯果樹及びコショウ栽培は、環境と調和しうる重要な基幹換金作物 として、また持続的定着農業のモデルとして、近年注目されていたが、栽培技術、 特に土壌の管理技術及び施肥基準の確立などに関して、対応機関の体制は非常に 脆弱であったため、現地の実情にあった持続的農業技術を開発するためのプロジ ェクトを実施。 <主な農業開発プロジェクト> ○ 日伯セラード農業開発協力事業:1979 年 9 月~2001 年 3 月 ・昭和49年に田中総理(当時)がブラジルを訪問した際のガイゼル大統領との共同 声明及び昭和51年の閣議了解に基づき、国家プロジェクトとして実施。 ・ブラジルにおける農作物の生産拡大、地域開発の促進、世界の食料供給の増大と安 定化への貢献等が目的。 ・総事業費約684億円(うち政府開発援助として279億円) ・事業の成果として、セラード地帯の大豆生産量が大幅に増大(事業開始前の約38 倍)、我が国の食料輸入先の多角化に貢献(ブラジルからの大豆輸入 1978 年 5.8 万トン(1.6%)→2008 年 56.8 万トン (15.3%)) <日伯の協力による第三国に対するプロジェクト> 2000 年、日本とブラジルが対等なパートナーとして日本・ブラジルパートナーシッ ププログラム(JBPP)が開始され、日伯三角協力アフリカ熱帯サバンナ農業開発、第 三国研修が進められている。 ○日伯モ農業協力 20 年の日伯ブラジル・セラード(熱帯サバンナ)農業開発の経験を基にモザンビー ク熱帯サバンナ地域にて、持続可能な農業開発・食糧生産モデルを構築し、将来的に はアフリカ地域に持続可能な市場型農業開発を普及・拡大させ、アフリカ発展と世界 の食料安全保障に貢献することが期待されている。 ○第三国研修(TCTP) TCTP は JBPP の1スキームとして位置づけられている。当初、中南米諸国が主であっ たが、近年はポルトガル語圏のアフリカ諸国を対象としたコースも増えている。 <その他> ・2003 年から(独)国際農林水産業研究センター(JIRCAS)は、研究者を派遣 し、農牧省地域農業県究センター(CRIA)・ブラジル農牧研究公社(EMBRA PA)大豆研究センター・アルゼンチン国立農牧技術院(INTA)ペルガミーノ農業 試験場と連携して、大豆さび病に関する共同研究を行った。また、その成果を基に、 抵抗性大豆育種に関する共同研究を、CRIA及び Nikkei-CETAPARと実施 中。 ・(独)科学技術振興機構(JST)は2009年5月の第2回科技合同委員会で「バ イオマス・バイオテクノロジー」分野での事業実施に合意。同年10月に伯国家科 学技術開発審議会(CNPq)と覚書を締結。

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・地球規模課題協力(文科省・JST・JICA)として「サトウキビ廃棄物からの エタノール生産研究」(産総研、リオデジャネイロ連邦大学、サンタカタリーナ連邦 大学)、「地球環境劣化に対応した環境ストレス耐性作物の作出技術の開発」(JIR CAS、EMBRAPA)を実施中 9.輸出規制、WTO加盟 ・輸出規制なし ・1995 年1月1日、WTO加盟 (1948 年 7 月 30 日、GATT加入) 【参考資料】 農林水産省 二国間農協連携促進事業 平成 18 年度事業報告書 【参考インターネットサイト】 http://faostat.fao.org/ http://www.customs.go.jp/toukei/info/index.htm http://gwweb.jica.go.jp/KM/KM_Frame.nsf/NaviIndex?OpenNavigator http://www.mitsui.co.jp/business/challenge/grain/ http://www.sojitz.com/jp/news/releases/20100219.html

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