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老人医療における医療サービス消費と年齢

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平成11年3月15日 第46巻 日本公衛誌 第3号 163

老人医療における医療サービス消費と年齢

フカワ テ ツ オ 府川 哲夫  老人医療受給資格者個々人の1年間のレセプトデータを用いて,老人受診者を年間受診日数に よってカテゴリー化し,受診者カテゴリーという視軸で老人医療費の年齢差・地域差や医療サー ビス消費の集中度を検討した。また,国民医療費ベースで年齢階級別人口1人当たり医療費指数 を作成し,70歳以上の長期入院がマクロの医療費に与える影響を評価した。  人口1人当たり老人医療費は年齢の上昇とともに変化し,県別にも約2倍の格差があったが, この年齢差,地域差の主要因は医療サービスを消費する度合いの異なる受診者の構成割合が年齢 によって,あるいは地域によって変化するためであった。医療サービス消費に関して受診者カテ ゴリー内の均質性(年齢別や県別に)が確認された。また,人口1人当たり老人医療費が大幅に 異なる2県でも医療サービス消費のパターン(集中度)が同じであり,地域における医療費(平 均値)の高低はその地域の受診者全般の医療費の高低によってもたらされていることが示唆され た。カテゴリー12(年間180日以上入院)の受診者の入院医療費を除くと,1人当たり老人医療 費の年齢差も地域差も大幅に縮小した。70歳以上についてカテゴリー12の入院医療費を除いた場 合,65歳未満1人当たり医療費に対する65歳以上1人当たり医療費の倍率は4.5倍から3.7倍に低 下し,長期入院の影響の大きさがうかがわれた。老人医療費の効率化を考える上で,医療サービ スを多く使う受診者に焦点を当てることが必要である反面,医療費が高くなる要因を一部の受診 者に特定するには限度があることも明らかになった。 Key words : 老人医療費,受診者カテゴリー,医療サービス消費,長期入院,年齢別医療費

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