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木質ボードの性能に及ぼす木材繊維および木材小片の複合効果に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

木質ボードの性能に及ぼす木材繊維および木材小片の複合

効果に関する研究( 内容の要旨 )

Author(s)

柳, 建

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(農学) 甲第031号

Issue Date

1995-03-14

Type

博士論文

Version

publisher

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/2372

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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氏 名(国籍) 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与年月 日 学位授与の要件 研究科及び専攻 研究指導を受けた大学 学 位 論 文 題 目 審 査 委 員 建 (中華人民共和国) 博士(農学) 農博甲第31号 平成7年3月14日 学位規則第4条第1項該当 連合農学研究科 生物資源科学専攻 静岡大学 木質ボードの性能に及ぼす木材繊維および木材 小片の複合効果に関する研究 主査 静 岡 大 学 教 授 副査 信 州 大 学 教 副査 岐 阜 大 学 教 副査 静 岡 大 学 教 副査 静 岡 大 学 教 授 授 授 授 市 彦 彦 明 二 藤 守 幸 浦 欽 藤 本 田 田 背 徳 篠 吉 滝 論 文 の 内 容 の 旨 薄い甲板の繊維方向を縦、構に張り合わせた合板は軽量で方向性の無い、広い面積の パネルが得られることから、内装材、家具部材、構造材料として広く用いられてきた。 しかし合板製造に必要な大径の優良原木の世界的な不足と森林保護の動きから合板原木 の確保が次第に困難となり、パネル生産の流れは小径木、間伐材、工場残廃材、古材等 を原料とした木質ボードに移行している。 現在ボード市場には従来の小形な木材小片を用いたパーティクルボードの他に、比較 的大形な木材切削片を使用した構造用ポーード、木材繊維単体の中比重繊維板、ならびに 表層に木材繊維、心層に木材切削片を組み合わせた3層の木質パネル等の比較的新しい 材料が出現している。一 本研究は構造用の木質ボードの開発を目的としており、木材繊維、木材小片から製造 した木質ボードの物理的、機械的、ならびに粘弾性的性質に及ぼす構成エレメントの混 合効果ならびに層構成の影響を明らかにした。 まず木材繊維と2種類の木材小片(シェイビング、ストランド)を組み合わせた単層 ボードについて、曲げ性能に及ばす木材繊維と木材小片の混合効果を検討した。その結 果、曲げ強さ(MOR)では有意差は認められなかったが、曲げヤング係数(MOE)

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は、木材繊維に木材小片を加えることで増大し、特に大形切削片で顕著な向上が得られ た。また、単層ボードの耐久性能を2時間煮沸処理後の曲げ性能残留率で比較した結果、 木材繊維に木材小片を添加することで曲げ性能残留率が向上すること、また、小片間で は大形のストランド小片で高い性能向上が示された。 つぎに、3層ボードの材質に及ぼす層構成の影響を検討した。この結果、表層に木材 繊維、心層に木材小片を配置したボードは逆構成のボードに比べ曲げ性能、プレートせ ん断弾性係数で勝った。これはマット勲圧時に形成されるボード厚さ方向の比重分布で 説明された。即ち表層に木材繊維を用いた場合、熟圧時に熟盤に近い高温度の木材繊維 が心層の低温度の木材小片に比べて強度に圧縮され、ボード表層付近に高比重層が形成 されるためである。 木質材料の曲げクリー・・プ挙動については、木材に比べパーティクルボード、繊維板の クリープ性質が高いことが知られている。このため、床材料等の用途ではボード構成が 重要な制限因子となる。このため、本研究では以下木材繊維、木材小片からなる10種 類のボードについ′て、曲げクリープ挙動を自然の室内気候条件(試験期間は平成6年5 月10日-8月中旬に設定)で比較判定した。ストレスレベルは破壊荷重の20%を標 準とし、その他10、30、40%についても行った。繰返し条件は同一条件で3個で ある。 まず、木材繊維に木材小片を添加した単層ボードについて、相対クリープに及す木材 小片の混合効果について検討した。その結果、木材繊維単層ボードの相対クリープは木 材小片の混合で減少すること、小片間では特に大形切削片(ストランド)で高い抑制効 果が得られることを明らかにした。これは平坦な大形切削片は小形なシェイビングに比 べ小片間の接触面填で勝り、小片間のずれ破壊が抑制されるためである。 つぎに、3層ボードの相対クリープに及ぼす層構成の影響をを検討し、表層に木材小 片、心層に木材繊維を配置したボードは逆構成のボードに比べクリープ性能ガ低い結果 を得た。 クリープ挙動に及ばす接着剤の影響については、吸湿性の低いメラミン系接 着剤がフェノール系接着剤よりも安定した結果を与えることを明らかにした。 さらに、同一原料から製造した3種類のボードについて、クリ.-プ挙動に及ばすスト レスレベルの影響を検討した。この結果、表層に木材繊維、心層に木材小片を配置した 3層ボードは逆構成の3層ボード、および、木材繊維、木材小片混合の甲層ボードに比 べて、ストレスレベルの増加に伴う相対クリープの増大が顕著に認められた。 また、供試したボードの曲げ性能比(MOE/MOR)は相対クリープとの間に高度 の相関が認められ、曲げ性能比がクリープ性能の一つ尺度になることを明らかにしね。 審 査 結 果 の 要 旨 近年、大径、優良原木の世界的な不足を背景に、木材利用の形態が、天然木材からよ り高皮に改良されたエンジニアリングウッドへ急速に進行している。合板は最古の優れ た工業化木材として知られ、1_00年以上の歴史を持っが、原料に大径、通直、正円の

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原木を必要とする関係で、最近では原料制約の少ない木質ボードの生産が増大している。 本論文は合板に代わる構造用木質ボードの開発を目的としたもので、木材繊維、木材 小片から製造した木質ボードの強度性質に及ぼす混合効果、並びに層構成等の影響をと りまとめたものである。 まず、木材繊維に木材/小片を添加した単層ボードについて、原料構成がボード材質に 及ぼす影響を検討した結果、曲げ強さでは有意差は見られなかったが、曲げヤング係数 は木材小片の添加で増大し、特に大形切削片のストランドで顕著な向上が得られること を明らかにした。これ等の材料を構造用途に使用する際の問題点は耐水性であり、これ には接着剤のタイプ等の製造因子が関係する。以下同甲層ボードの耐久性能を2時間煮 沸処理後の曲げ性能残留率で比較した。この結果、木材繊維に木材小片を添加すること でボード性能が向上すること、また、木材/小片間では大形の木材/ト片で良好な耐久性能 が毎られることを明らかにした。 つぎに、本研究では3層ボードの強度性質に及ぼす層構成の影響が考察された。この 結果、表層に木材繊維、心層に木材小片を配置した3層ボードは逆構成のボードに比べ て曲げ性能、プレートせん断弾性係数で勝る結果が示された。これはボード表層に軽軟 な木質繊維、心層に比較的硬質な木材/ト片を用いることで、熱圧締時にボード表層付近 に緻密な高比重層、心層に低比重層が形成されることに起因している。即ちボード厚さ 方向に形成された1ビーム構成が高い曲げ性能と高い面内せん断性能を与えた結果であ る。 ところで、木材、木質材料は粘邦性的材料であり、一定荷重の負荷で変形量が時間と ともに増大するクリープ変形を示すことが知られている。このため、建築用途の構造部 材、および家具の頻度部材等に木質ボードを使用する際には留意が必要である。 本研究では以下木材繊維、木材小片から構成された1.0穐懲の木質ボードについて、 自然の室内気候条件 Fでの曲げクリープ試験を行い、クリープ挙動におよばす構成エレ メントの混合、桜層効果、ならびにストレスレベル、および接着剤の影ザが考察された。 まず、木材繊維と木材小片から偶成された.甲屑ボードの相対クリープは木材′小片の添 加率の増大で顕著に減少すること、また大形なストランド小片で高いクリープ抑制効果 得られことを明らかにした。これはエレメント相互の接触面槌、ならびにエレメント表 面税当りの接着剤塗布奥の差で説明された。 つぎに、3屑ボードの層構成とクリープの関係が明らかにされた。これによると、静 的曲げ性能とは反対に、表層に木材小片、心眉に木材繊維を尼讃した3層ボードで良好 なクリープ結果が示された。これは曲げ負荷で最大の応力が発生するボード表層に、せ ん断力で勝る大形′ト片を配置することで、表層エレメント問のずれ破壊が抑制されるた めである。また、木質ボードの相対クリープに及ぼすストレスレベルの影響を木材繊維 50%、木材/卜片50%から構成された2種類の3層ボード、ならびに単層ボードで検 討した。この結果、表層に木材繊維、心層に木材小片を配置した3屑ボードは逆構成の 3層ボード、ならびに単層ボードに比べて、ストレスレベルの増加に伴い相対クリープ

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が顕著に増大した。ポ・-ド表層での木材繊維間のすべり破壊が大きいためである。 また、木質ボードの吸水、吸湿性に接着剤のタイプの影響が大きいことが知られてい る。以下、木質ボードのクリープ挙動に及ぼす接着剤の影管をメラミン系、およぴ、フ ェノール系接着剤について比較検討された、その結果、吸水厚さ膨脹率、スプリングバ ックの/トさいメラミン系ボードがフェノール系ボードより小さい相対クリープを示した。 さらに、木研究では、木質ボードの材質特性を示す曲げ性能比('MO E/MOR)と 相対クリープとの問に比較的高い相関関係(r=0.74)認められ、ボードの曲げ性 能比から相対クリープの推定が可能なことがを明らかにされた。 以上のように本論文の内密は木材/ト片、木材繊維から構成された木質材料の強度性質 に新しい知見を加えるものであり、本審査委員会は本論文が博士の学位論文に十分に値 するものと認定した。

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