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食品廃棄物の熱化学的変換による水素製造

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Academic year: 2021

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Title

食品廃棄物の熱化学的変換による水素製造( 内容の要旨

(Summary) )

Author(s)

田中, 正昭

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(工学) 甲第324号

Issue Date

2007-03-25

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/21464

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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氏名(本籍) 学 位 の 種 類 学位授与番号 学位授与日付 専 攻 学位論文題目 学位論文審査委員 田 中 正 昭(兵庫県) 博 士(工学) 甲第 324 号 平成19 年 3 月 25 日■ 環境エネルギーシステム専攻 食品廃棄物の熱化学的変換による水素製造

(Hydrogen Production with ThermochemicalConversion of Food

W由te) 彦 光 橋 棚 授 教 寛清志 雅信 富 田原 守熊神 授授授 教 教教助 ) ) 査査 主 副 ( (

論文内容の要旨

昨今の環境問題,エネルギー問題,廃棄物問題を背景として,過去に研究例の少ない食 品廃棄物を燃料とした水蒸気ガス化技術(常圧,固定床,間接ガス化)による水素生成に ついて,熱重量分析による基礎研究,回分式およびガス流通式固定層によるガス組成,連 続供給による水蒸気ガス化実証試験から,本技術の実現可能性について検証を行い,実用

化に向けての解決すべき課題と,その解決法の立案している。

第1章「序論」では,環境破壊,エネルギー資源の枯渇および廃棄物処理等の日常的な 生活環境で直面している問題を分析し,食品廃棄物をエネルギー源として,オンサイトで ′J、規模にエネルギーを創出するという概念を提案している。この提案に基づき,有機性廃 棄物の有効利用に関する既存技術について調査を行い,提案した概念の適正を確認すると ともに,経済的に適用できる条件としてのエネルギー効率の適正値を明らかとしている。 第2章「食品廃棄物の熱化学的変換における基本特性」では,研究例が少ない熱化学的

変換による食品廃棄物の基本特性の把握を熱重量分析により行うと由時に,実用化研究レ

ベルにある木質との比較を行っている。その結果,食品廃棄物を水蒸気ガス化する際には, 熱分解過程後に残留する炭化水素を1000K以上で水性ガス化反応することによりほぼ全 量ガス化することを明らかにしている。食品廃棄物は木質同様にタールの発生量が多く, そのタール分解技術の一つとして,食品由来の灰分による分解効果に着目し,ガス化時の 食品由来の灰分量では少量過ぎて,ガス生成促進やタール排出抑制の効果は無いが,食品 の水蒸気ガス化後の残留灰分を追加混合することで加増すると効果を有することを明ら かにしている。 第3章「タール処理法に関する研究」では,食品廃棄物の熱化学的変換における主要課 題のタール処理法として,食品廃棄物の水蒸気ガス化残撞である灰分あるいは多孔質粒子 を積層させた場合,灰分積層では水素発生温度の低温化と生成量向上が可能であるほか, タール改質にも効果があるが,投入試料重量比とほぼ同量の灰分が必要であることを明ら

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-76-かにしている。多孔質粒子(γ・アルミナ)利用では,1073Eの水蒸気雰囲気でも食品か ら発生するタールを捕捉,分解し,大幅な水素生成量増加が期待できることを明らかにし ている。その結果として粒子に付着堆積するタール由来の炭化物を除去することを目的と して,定期的に空気により炭化物を燃焼させることで再生利用が可能であることを示して いる。 第4章「炭素転換率向上に関する研究」では,炭素転換率を指標とし,ガス流通式固定 層実験から反応場の最適な操作条件について検討している。反応温度は1000E以上が好 ましく,後段に同温度の多孔質粒子層を設けることで,タールの水蒸気改質が可能である ことを明らかにし,換作条件を最適化することにより,高い炭素転換率および冷ガス効率 になることを確認している。 第5章「連続供給方式によるガス化検討」では,回分式およびガス流通式固定層実験で 明らかにした水蒸気ガス化法を実証するために,食品廃棄物および水蒸気の連続供給が可 能なべンチ規模の試験装置を連続運転し,スケールアップと商用化のための設計および運 転指針についての検討を行っている。その結果,熱天秤実験やガス流通固定層実験の検討 結果をほぼ再現でき,処理能力10kg/day,1073Eの水蒸気雰囲気(後段に多孔質粒子層 を有する)で高い冷ガス効率と約85%以上の可燃ガス中の水素濃度が得られることを確認 している。また,このベンチ規模の連続試験装置では放熱が大きく,エネルギー効率は低 かったが,商用時の処理量が約40倍(400kg/day)と想定した計算では,エネルギー消費 量低減や断熱強化により,効率は向上できることを試算している。 以上の結果から,水蒸気ガス化技術(常圧,固定床,間接ガス化)による食品廃棄物か らの水素製造は,環境に優しく,さらに経済性にも優れた新しいエネルギー転換手段であ ることを検証し,実用化するための課題を明らかにしている。

論文審査結果の要旨

昨今の環境問題,エネルギー問題,廃棄物問題を背景として,過去に研究例の少ない食 品廃棄物を燃料とした水蒸気ガス化技術(常圧,固定床,間接ガス化)による水素生成に ついて,熱重量分析による基礎研究,回分式およびガス流通式固定層によるガス組成,連 続供給による水蒸気ガス化実証試験から,本技術の実現可能性について検証を行い,実用 化に向けての解決すべき課題と,その解決法を立案している。 本論では,まずエネルギー資源の枯渇および廃棄物処理等の日常的な生活環境で直面し ている問題を分析し,食品廃棄物をエネルギー源として,オンサイトで′J、規模にエネルギ ーを創出するという概念の適正を検討している。食品廃棄物の熱化学的変換については研 究例が少なく,熱重量分析により食品廃棄物と木質の水蒸気ガス化特性を比較し,食品廃 棄物では熱分解過程後に残留する炭化水素を1000E以上で水性ガス化反応することによ りほぼ全量ガス化すること,食品廃棄物は木質同様に発生するタールを分解技術の一つと して,食品由来の灰分による分解効果に着目し,適量の灰分を追加混合することで効果を 有することを明らかにしている。 また,食品廃棄物のガス流通式固定層実験により,水蒸気ガス化時のタール処理法とし て,灰分よりも多孔質粒子(γ・アルミナ)を積層させた時に効果があり,大幅な水素生成

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-77-量増加が期待できること,粒子に付着堆積するタール由来の炭化物除去は定期的に空気に

より炭化物を燃焼させることで再生利用が可能であることを明らかにしている。さらに,

ガス流通式固定層装置を用いた最適ガス化条件の検討から,反応温度は1000E以上が好 ましく,後段に同温度の多孔質粒子層を設けることで,タールの水蒸気改質が可能である ことを明らかにし,換作条件を最適化することにより,高い炭素転換率および冷ガス効率 になることを明らかにしている。 最後に上記の回分式およびガス流通式固定層実験で明らかにした水蒸気ガス化法を実 証するために,食品廃棄物および水蒸気の連続供給が可能なべンチ規模の試験装置を連続 運転し,スケールアップと商用化のための設計および運転指針についての検討を行い,ガ ス流通固定層実験の検討結果をほぼ再現でき,処理能力10kg/day,1073Eの水蒸気雰囲 気(後段に多孔質粒子層を有する)で高い冷ガス効率と約85%以上の可燃ガス中の水素濃 度が得られることを確認しており,水蒸気ガス化技術(常圧,固定床,間接ガス化)によ る食品廃棄物からの水素製造が,環境に優しく,さらに経済性にも優れた新しいエネルギ ー転換手段であることを検証し,実用化できることを明らかにしている。 学位論文審査委員会は論文草稿およびその基礎となる査読付論文(出版決定済み2編お よび査読中1編)を慎重に検討した結果,提出された学位請求草稿は完成された内容を有してい ると認めた。

最終試験結果の要旨

これまでの研究業績および論文内容を中心とした事項について口頭試験を行った結果, 合格と認める。

参照

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