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高クロム鋼製高温機器の設備診断技術の開発

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Academic year: 2021

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(1)2 主要な研究成果 重点課題 - 設備運用・保全技術の高度化. 高クロム鋼製高温機器の設備診断技術の開発 背景・目的. 高効率かつ大規模電源である超々臨界圧 ( U S C )火 力 発 電 所において、高クロム鋼 製. の高い設備診断技術の確立が求められてい る。. 大径管の各種の溶接部でクリープ損傷に起 因 する不 具 合 が 発 生して いる。大 径 管 の 不 具 合 は U S C 火 力 発 電 所 の 安 定 運 用に支 障. 本 課 題 では 、高クロム鋼 製 大 径 管 の 懸 念 事項である周溶接部および管台溶接部のク リープ損傷に対する診断技術を開発し、現場. をきたすことから、これを未然に防止するた めに高クロム鋼製高温機器に対する信頼性. の保守・管理への反映を目指す。. 主な成果. 1. 溶 接 継 手 のクリープ 寿 命 評 価 式 の 策 定. 火力発電プラントを保有する全電力、プラ. 新のデータと知見に基づくことにより、長時. ント・鉄鋼メーカ、研究機関から構成される高 クロム鋼クリープデ ータ評 価 検 討 会にお い て、代表的な高クロム鋼に対する小型溶接継. 間領域での溶接継手材のクリープ寿命を従 来よりも高 い 信 頼 性で評 価することが 可 能. 手 試 験 片による多 数 のクリープ 試 験デ ータ を解析し、2005年度に策定されたクリープ 寿命評価式の見直しを行った(図1)[1][2] 。最. 2. となった。本クリープ寿命評価式は経済産業 省が設置した高効率火力発電設備健全性調 査委員会において、その妥当性が評価され、 通常の業務に使用されている。. 周 溶 接 部 のクリープ 寿 命 へ の 適 用 性 評 価. 周溶接は実機配管系統に不可欠な接続方 法であり、そのクリープ寿命評価においては 軸 方 向 応 力を適 切に考 慮することが 鍵とな. 軸方向応力を発生させる機械的荷重と内圧 が 重 畳する条 件 下でクリープ 試 験を実 施し た。軸方向応力の寄与が大きい領域では、ク. る。そこで、1 2 C r 鋼 周 溶 接 部を有するボイ ラチューブ相当の小型円筒や実機サイズの 大口径配管(外径≒700mm)を対象として、. リープ 寿 命 評 価 式により保 守 的 な 予 測とな ることを確認した(図2)。. 3. 溶接施工法がクリープ強度に及ぼす影響 の 評 価. 現 地 溶 接 で 多く見られる“ 斜 め の 開 先 形 状 ”が 大 部 分を占める9 C r 鋼 継 手 試 験 体を 用いて単軸クリープ試験を実施した結果、工 場溶接で多く見られる“狭開先形状”の9Cr 鋼 継 手 試 験 体と比 べ て 、約 6 0 % の 寿 命 で あった(図3)。また、TypeⅣ破壊*1 のメカニ. て単軸クリープ試験を実施し、温度履歴とク リープ変形特性の関係を調査した。クリープ 変形特性は温度履歴に強く依存し、金属組織 の 変 態 温 度 域*2 近 傍に加 熱された場 合に、 溶接の影響を受けていない部位と比べて最 大で約 1 0 0 0 倍 速 いクリープ 変 形 が 観 察さ. ズムの解明、および、複数回の溶接施工を受 ける溶 接 部 の 評 価 のために、多 層 溶 接 下 の. れる等 、溶 接 施 工 時 の 熱 履 歴 が 強 度に与え る影響を詳細に分析するのに必要な定量的. 熱影響部の温度履歴を模擬した材料につい. 知見が得られた(図4)。. *1 溶接熱影響部の細粒域で、主に内部から進展する破壊形態。 *2 結晶構造が体心立方から面心立方へと変化する温度領域。高クロム鋼の場合、810∼930℃程度。 論文 [1] M.Yaguchi, T. Matsumura and K. Hoshino, Proc. of ASME PVP2012 Conf., PVP2012-78393, 2012. [2] 屋口・松村・星野、 日本材料学会 第50回高温強度シンポジウム、2012 34. 研究年報_P32-P47-P課題02.indd 34. 13/05/31 10:42.

(2) ᚺງ(MPa䟻. ᚺງ(MPa䟻. 100. 㻘㻘㻓䉔 㻙㻓㻓䉔 ᐁ㥺䝋䞀䝃 㻙㻘㻓䉔 㻚㻓㻓䉔 ᪟ビ౮ᘟ ᪟ビ౮ᘟ 㻜㻜㻈ಘ㢏ୖ㝀 ᩺ビ౮ᘟ ᩺ビ౮ᘟ 㻜㻜㻈ಘ㢏ୖ㝀. 10 1.0E+00. 1.0E+01. 1.0E+02. 1.0E+03. 1.0E+04. 1.0E+05. 1.0E+06. 100. 㻘㻘㻓䉔 㻙㻓㻓䉔 ᐁ㥺䝋䞀䝃 㻙㻘㻓䉔 㻚㻓㻓䉔 ᪟ビ౮ᘟ ᪟ビ౮ᘟ 㻜㻜㻈ಘ㢏ୖ㝀 ᩺ビ౮ᘟ ᩺ビ౮ᘟ 㻜㻜㻈ಘ㢏ୖ㝀. 10 1.0E+00. 1.0E+01. 1.0E+02. ◒᩷᫤㛣䟺h䟻. 1.0E+03. 1.0E+04. 1.0E+05. 1.0E+06. ◒᩷᫤㛣䟺h䟻. (1) 9Cr鋼継手. (2) 12Cr鋼継手. 図1 クリープデータとクリープ寿命評価式による曲線 最新のデータと知見を反映して策定した新評価式においては、実機温度である600℃の強度が下方へ修正され た。新評価式を用いることにより、これまでよりも高い信頼性で高クロム鋼製大径管のクリープ寿命を予測するこ とが可能となった。. ᐁῼᑋ࿤䠁᥆ᏽᑋ࿤. 㻖. ㍀ງቌኬ. 㻕. ⤽⤾୯. හᅸ䛴䜅. 㻔 㻓㻑㻜 㻓㻑㻛 㻓㻑㻚 㻓㻑㻙 㻓㻑㻘 㻓㻑㻗. 㻓㻑㻕. 㻓㻑㻗. 㻓㻑㻙. 㻓㻑㻛. 㻔. 㻔㻑㻕. 設 - 備運用 保 ・ 全技術の高度化. 㻓. 重点課題. ᑚᆵム㥺∞㻋හᅸ䟽㍀ງ䟻 ኬᙼ⟮䟺හᅸ䟽᭜䛘Ⲭ㔔䟻 ༟㍀ᘤᘿ䛭䛴ᖲᆍ≁ᛮ. ㍀᪁ྡྷᚺງ䠁࿔᪁ྡྷᚺງ (1) 実機サイズの大口径配管(試験前). (2) 12Cr鋼周継手に対する寿命予測結果. 図2 周溶接部のクリープ寿命の評価 実機サイズの大口径配管のクリープ試験には、当所の実機コンポーネント寿命評価試験設備(BIPress)を用いた。 軸方向応力が高くなり実機で損傷が懸念される領域においては、現状のクリープ寿命評価式を用いることで安全 側の評価結果となる傾向が認められた。. . . . . . . . .  ẍᮞࡡࢠ࣭ࣛࣈ㏷ᗐ. ␊┘࡞㧏࠷ ᭩㧏ຊ ⇍Ὼᗐ ຊ⇍Ὼᗐ. .  . (2) 狭開先形状の9Cr鋼継手. 図3 溶接の開先形状がクリープ寿命に及ぼす影響   (温度650℃、応力60MPa) 溶接施工法(特に、開先角度)が継手のクリープ寿 命に有意な影響を及ぼすことが示唆された。. ຊ⇍Ὼᗐ㸝Υ㸞. . ንឺῺᗐᇡ. (1) 斜めの開先形状を含む9Cr鋼継手. ᭩ᑚࢠ࣭ࣛࣈ㏷ᗐ㸝K㸞. ‫ࠈې‬᭩ᑚࢠ࣭ࣛࣈ㏷ᗐ㸝Υࠉ03D㸞. . . . . . . ⁈᥃⥲࠾ࡼࡡ᝷ᏽ㊝㞫 PP

(3). 図4 温度履歴とクリープ速度の関係 溶接によるピーク温度が変態温度域の場合に、ク リープ変形速度の著しい上昇が見られた。. 35. 研究年報_P32-P47-P課題02.indd 35. 13/05/31 10:42.

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