令和2年度
シニア就労事業者支援に関する戦略策定
2021. 4.30
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シニア就労事業者支援に関する戦略策定 実施体制
役 割 氏 名 所 属 委員長 塚本 成美 城西大学 経営学部 教授 委員 青木 祐子 リコージャパン株式会社 社会インフラ事業部 事業展開推進部 リーダー 委員 青山 大起 KDDI株式会社 商品・CS統括本部 商品戦略部 マネージャー 委員 各務 隆 NPO法人シニアSOHO普及サロン・三鷹 副代表理事 委員 澤岡 詩野 公益財団法人ダイヤ高齢社会研究財団 主任研究員 委員 高田 伸朗 NRI社会情報システム株式会社 シニアコンサルタント 委員 若林 悠 大東文化大学 法学部 政治学科 講師 事務局 平岩 信明 一般財団法人ニュ-メディア開発協会 戦略的産業支援グループ ◇ 戦略策定委員会メンバー(一財)機械システム振興協会
(一財)ニューメディア開発協会
戦略策定委員会 委員長:城西大学 塚本成美先生 企画ワーキンググループ リーダー:NRI社会情報システム㈱ 高田 伸朗氏 機械システム開発委員会 特定非営利活動法人 シニア SOHO 普及サロン・三鷹 ◆ 戦略策定の実施体制シニア就労事業者支援に関する戦略策定 提言の概要
6カ所のシルバー人材センターへのヒアリング調査を実施 (草加市、町田市、港区、愛荘町、養父市、松山市)マッチング機関におけるシニア就労の現状と課題
・会員がスマホで仕事情報の確認と申し込み、支払い通知の 確認が行えるシステムの普及が進まない ・ホワイトカラー出身者が希望する事務系の仕事が少ない ・チーム就業において、リーダーの負担が大きく、またITの活用 が殆ど行われていない。 ・大都市圏と地方圏など地域間交流は殆ど行われていない。シニア就労促進に向けたアクションプラン
①チームリーダーに対する支援ツールの提供などチーム就労の改善策の推進 ②幹部層及び若手・中堅層の職員におけるマネジメント能力の向上 ③営業経験や広報経験のある会員の活用や企業への普及啓発など就労開拓(営業・マーケティング)力の強化 ④行政幹部や担当者との関係構築を通じて政策立案段階からの協力を行うなど行政との連携による就業開拓 ➄民間企業等発注者側におけるシニア向け仕事の切り出し・切り分けの推進 ⑥都市と地方の連携策の段階的な推進 ⑦入会手続きの簡素化・負担の軽減やボランティア活動との連携などマッチング機関等における入会促進策の推進 ⑧ITによるモザイク型就労の支援やチームリーダーや事務局の負担を軽減する仕組みなどITによる業務支援の推進 ⑨目的意識を持たせることによるIT利用モチベーションの向上などシニア人材のITリテラシーの改善策の推進1
今後拡充すべきシニア就労分野
シニア世代の働き方が活かせる分野、就業規模、 地域課題の解決に繋がる分野、今後の環境変化 に対応する分野、顧客接点がある分野の5つの条 件をもとに5つの就労分野を選定。 ①公的業務関連分野 ②IT関連分野 ③中小企業向け専門業務支援分野 ④シルバー人材センターの運営支援分野 ➄その他の一般事務分野Copyright © New Media Development Association 2021
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ヒアリングから得られた示唆
シルバー人材センターの業務は比較的共通な部分と各センターでやや異なる部分がある。
それは主に置かれている環境(域内の事業所の数等)、会員数によるところが大きい。
共通項目
①いずれも除草・剪定・清掃等の請負業務がメインで、それらは
チーム就業の形態
を取る。
②これらのメイン業務では、
会員に事前に各チームに所属
してもらっている。
③メイン業務は案件をチームリーダーにのみ連絡、以降
チームリーダー主導で遂行
される。
④
チームリーダーに業務負荷がかかる
ため、リーダーになりたがらない人が多い。
⑤派遣業務や臨時(緊急)案件では
事務局が会員の中から候補を選定
し直接連絡する。
⑥
作業実施報告は紙で提出
。このため事務局で入力作業が発生している。
異なる部分
③‘メインの請負業務でチームリーダーに任せる度合いは、会員数・案件数により
ⅰ)ほぼ丸投げ。事務局では誰が実作業を行うかも把握していない
ⅱ)工程表情報等を共有している
ⅲ)見積り段階から事務局も同行
に分かれていた。
⑤‘派遣業務案件での候補者選定の際には会員の経歴・能力が必要となるが、あえてそれらの
情報を取得していないセンターがあった。
請
負
派
遣
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1.マッチング機関におけるシニア就労の現状と課題
業務および情報システムの
現状と課題
ホワイトカラー出身者の
就業ニーズへの対応課題
チーム就業の現状と課題
地域間交流の現状と課題
◆WEB発注はほとんど行われていない
◆WEB入会は実際には行われていない
◆会員がスマホで仕事情報の確認と申し込み、支払い通知
の確認が行えるシステムの普及が進まない
◆会員との連絡や報告が電話や紙資料で行っている
◆希望の多い事務系作業の仕事の拡大が不可欠
◆ホワイトカラー出身者の経験やスキルを活用できる業務が
少なくないことの周知が必要
◆IT関連の知識・ノウハウを有する高齢者の増加への対応
◆リーダーの負担が大きいが、それに見合う手当てはつかない
◆リーダーは工程表の作成や作業実績管理でEXCELを要
求されることが多いが、高齢者ではできない人もいる
◆案件の現況を事務局が把握できていないことがある
◆広域的な連携を行っている事例は極めて少ない
◆数少ない交流も会員間の交流であり、仕事面の交流に
至っていない
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2.今後活用すべきシニア就労分野
マッチング機関における就労拡大の方向
◆ある程度の経験・知識を持つ人向けの仕事を紹介する機能が不足している。
◆シルバー人材センター等のマッチング機関がその役割を担うことが期待される。
就労機会の規模
ス
キ
ル
・
専
門
性
経験・知識をある程度の 持つ人向けの仕事 特段の経験や知識を 必要としない仕事 現在 今後 主に正社員 主に請負 派遣 個人単位での スキルアップ等 チームで行う 仕事の開拓民間の
人材紹介業
シルバー人材センター
等の非営利団体
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2.今後活用すべきシニア就労分野
マッチング機関において今後拡充すべき分野の考え方
条件1 シニア世代の働き方が活かせる分野
自宅の近くで短時間働きたいなどシニア世代が希望する働き方が実現でき、1つの仕事をグルー
プ(チーム)でシェアしながら働くなど、シニア世代の働き方に馴染むこと
条件2 就業規模が大きい分野
各マッチング機関において、一定規模の就労機会が確保されること
条件3 地域課題の解決に繋がる分野
高齢化に伴う福祉の充実、シニア世代の就労拡大、中小企業(商工業)の振興、農林水産
業の振興、環境問題、空き家問題など地域が抱える諸課題に応えられる分野
条件4 今後の環境変化に対応する分野
デジタル化など今後地域や社会に大きな影響を与える社会経済環境に対応する分野
条件5 顧客接点がある分野
マッチング機関が直接・間接に顧客に接触可能な分野
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2.今後活用すべきシニア就労分野
マッチング機関において拡充すべきシニア就労分野
分野
概要
具体的な仕事の例
公的業務関連
分野
・公共分野の仕事は、施設管理、学校関連、IT関連、 自動車運転など多様な分野の仕事が既に存在。行政 職員の減少が続く中、今後の事業拡大が期待される、 ・産業活性化、福祉・健康、公共交 通、観光振興、農林水産業、防犯・ 安全対策分野などIT関連分野
・急速なデジタル社会化の中で、様々な新しい仕事が 生まれており、人材不足が深刻化。 ・現役時代にITに関わった経験を有するシニア人材を 活用し、地域社会のデジタル化に対応することが重要。 ・高齢者向けデジタル活用支援 ・公的機関のIT導入・運営支援(学 校のIT導入支援など) ・中小企業等のデジタル活用支援中小企業向け
専門業務支援
分野
・シニア人材の中には、大企業等において長期間、専 門的な業務に携わってきた方も少なくない。その下スキ ルを有する方を、人材不足に悩む地域の中小企業等 のニーズに対応させることが望まれる。 ・経理・財務管理、貿易手続、生産 管理、物流管理、人事・労務管理、 法務・特許などシルバー人材
センターの運営
支援分野
・シルバー人材センターの業務の一部を非常勤の職員 等に委ねることにより、就業開拓や営業ツールの開発 などより高度な知識・スキルを必要とする業務に時間を 割くことが可能である。 契約手続、配分金支払、代金収受、 仕事受付、仕事割振、会員獲得、 苦情対応、イベント開催支援などその他の一般
事務分野
・書類の電子化など、オフィスの効率化が進展する中で、 新たな仕事が生じる可能性もある。 ・コロナ禍の中でオフィスの就業形態が大きく変化してお り、外部に業務の一部をアウトソースする可能性もある。 書類の整理、書類の電子化、データ チェック、書類の封入作業、データ入 力、市場調査等のモニター・アンケート 回答など3.シニア就労促進に向けたアクションプラン(1)
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チーム就労(モザイク型就
労)によるシニア就労促進
◆チームリーダーに対する支援ツールの提供
◆チーム内に事務作業やシステムへの入力を手伝うサブリー
ダーを設置
マッチング機関等における
マネジメント能力の向上
◆経営層のスキルアップ
◆中堅・若手職員のスキルアップ
就労開拓(営業・マーケ
ティング)力の強化
◆営業経験のある会員を活用した営業活動
◆広報経験のある会員を活用した広報活動
◆企業への普及啓発
◆民間事業者との連携
行政との連携による
就労開拓
◆マッチング機関の経営層と行政幹部の関係構築
◆マッチング機関の就業開拓担当者と行政機関の関係構築
◆行政の政策立案段階からの協力
◆国の補助金の積極的活用
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3.シニア就労促進に向けたアクションプラン(2)
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民間企業等発注者側に
おけるシニア向け仕事の
切り出し・切り分け
◆特定の知識やスキルが必要だが、その人材がいない場合
◆特定の機関・時間で人手が必要となる場合
◆フルタイムの社員を充てるほどの仕事量がない場合
◆広範囲にわたる仕事で社員を割り当てると非効率な場合
都市と地方の連携策
◆第一段階 信頼関係の構築
◆第二段階 会員の交流
◆第三段階 仕事のマッチング
マッチング機関等における
入会促進策
◆入会手続きの簡素化・負担の軽減
◆大企業出身者への広報活動
◆ボランティア活動との連携
ITによる業務支援
◆ITによるモザイク型就労の支援
◆チームリーダーや事務局の負担を軽減する仕組み
◆マッチング機関における情報システムとメディアの活用策
シニア人材の
ITリテラシーの改善策
◆目的意識を持たせることによるIT利用モチベーションの向上
◆スマホの基本操作、基盤となるIT知識、業務で使うアプリ
に分けた研修の実施
4.今後の課題及び展開
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◇今後の課題
・マッチング機関またはシニアネットワークと行政との連携強化による就業開拓
・シニアネットワークとの連携によるマッチング機関等での情報システムとメディア
の活用策およびマネジメント能力の向上
◇ニューメディア開発協会を中心に以下施策を展開
(ニューメディア開発協会)
・シニアネットワーク*を活用したITリテラシー教育研修
…町田市シルバー人材センターに働きかけ開始
・シニアネットワーク*を活用した新規事業へのアプローチ
…シルバー人材センター等とも連携し国・自治体事業の獲得を目指す
・シルバー人材センター等マッチング機関への成果の普及啓発
…全国シルバー人材センター事業協会等への働きかけ開始
(NRI社会情報システム)
・シルバー人材センターが利用する業務システムへの反映を検討へ
*シニアネットワーク:ニューメディア開発協会主催「シニア情報生活アドバイザー制度」への参加団体(参考) ヒアリング先の概要(1)
項目
草加市シルバー人材セン
ター
町田市シルバー人材セン
ター
港区シルバー人材センター
地域特性 ベットタウンだが域内に獨協
大学がある。また、工業団
地も開発中。
市域が狭く、どこからでも自
転車で30分程度。
純粋なベットタウンであり、域
内に事業所等が少ない。
南北に長い地区で地域班が
92もある。
都市型であり、域内に事業
所等も多い。
小さくまとまった地区。
会員数と
特徴
男性1,502名、女性878
名、合計2,380名、平均
73歳。ホワイトカラー(事務
系)出身比率が65%と高い。
男性2,013名、女性945名、
合計2,958名。ホワイトカ
ラー出身比率39%
男性808名、女性845名、
合計1,683名。女性が多
い。平均73歳。ホワイトカ
ラー出身比率が67%。
実施して
いる仕事
の特徴
施設管理の仕事に就業して
いる会員が多く、公共施設
や獨協大学の受付など。
女性は学童保育が多い。
事業所が少ないため、個人
家庭からの依頼が多い。除
草、清掃、力仕事などが多い。
女性は家事支援が多い。
国勢調査の調査票の封入
作業など事務系の単発仕
事が人気。モニターやアン
ケートの仕事も受けている。
課題
・清掃業務等への希望会員
の減少
・会員の高齢化対策
・事業のイメージアップ
案件数が多いため、リーダー
に任せており、事務局で誰が
行く予定か等を把握できてい
ない。
ガツガツ働きたくない会員が
多く、駐輪場管理や家事
系の人気がない。リーダーを
やりたくない人が多い。
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(参考) ヒアリング先の概要(2)
項目
愛荘町シルバー人材セン
ター
養父市シルバー人材セン
ター
松山市シルバー人材セン
ター
地域特性
農業地帯であるが、実際には離 農が進んでいるため、近隣の工 場等に勤めていた人が多い。移 動には車が不可欠。 典型的な中山間地。町村合併 により市域が広い。農業は耕作 放棄地が拡大。人口減少が著 しく、高齢者人口も減少。 国家戦略特区の第一次指定。 愛媛県の県庁所在都市。商工 業が集積する人口50万人の中 核都市。 合併で市域が拡大し、瀬戸内 海の離島も市域に含まれる。会員数と
特徴
男性約200名、女性約100名 の300名。平均年齢は約75歳。 離農のため、前職は近隣の工 場や役所等に勤めていた人が 多い。 男性236名、女性190名の計 426名。 会員数は減少傾向。 農業従事者が多い。 会員数1,882名(2020.9) 会員数は減少傾向実施して
いる仕事
の特徴
植木剪定、除草、施設管理な どが中心。女性は家事支援など も実施。 剪定した枝から(バイオマスエネ ルギー)のペレットを作ることを自 主事業化しようとしたが断念。 植木剪定、除草、運転、襖・障 子、福祉、冬場の除雪、スキー 場関連など。自主事業として農 業(米、野菜、山椒)に取り組 み、米は「温石米」としてブランド 化。また食堂事業にも取り組む。 庭木の剪定・除草・家事の手 伝い・高齢者の介助、企業・事 業所等からの施設管理など。 国の各種補助事業を積極的に 利用し、新しい仕事を開拓。課題
入会にあたり個人情報に属する ことは聞いておらず、どのような会 員がいるか把握できていない。 会員が減少しており、植木剪定 は班が半減。仕事を断っている 状態。 会員増加 地域課題の皆生湯への貢献3
(参考) ヒアリング先の概要(3)
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