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脳・脊髄の領域から : MRI

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Academic year: 2021

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84 と解される. 出生前診断では,妊娠初期の染色体異常の他に,根 治療法を前提とした奇型の管理が重視されるが,水頭 症,消化管閉鎖,伝導系障害,血液型不適合における 感作胎児などを対象にそれぞれの管理法を含めて報告 する. 4 (1).脳脊髄の領域から一MRI一 (東京女子医大脳神経センター神経放射線科) 小林 直紀

磁気共鳴画像(magnetic resonance imaging, MRI) は1945年の核磁気共鳴(nuclear magnetic resonance, NMR)の発現を元にして,1970年代の終りに世に出た が,最近,その画像の改良にようやく上限が見られ, これから広く普及する兆しを見せている.特にその頭 部の診断における有用性は高く,臨床経験の蓄積と相 侯って,その高い評価は定着しつつある. 脳および脊髄の疾患に対しては,MRIは脳脊髄実質 と脳脊髄液とのコントラストの大きいこと,骨による アーチファクトがないことおよび誌面を電気的に自由 に選択できることの3点でX線CT(CT)よりも格段 の優越性を有している. プロトンを元にしたMRIはプロトン即ち水素元子 密度,T1およびT、緩和時間および流速より成り立っ ている.T1およびT、緩和時間は病変部の水分の量に 主に影響を受ける.従って,初期に期待されたような 病変のspeci五cityにはあまり影響されず,むしろ,そ の水分の検出に非常に敏感であることがMRIの大き な特徴であると言える.今後,燐やナトリウムなどの 代謝の状態を画像化する方向に大いに期待される所記 でもある. 4 (2).脳・脊髄の領域から一ポジトロンCT一 (放射線医学総合研究所臨床第一研究室長) 山崎統四郎

放射性同位元素,RIを用いるCT(Emission

Computed Tomography, ECT)には99mTCのような

普通のRIを用いるSingle Photon Emission CT (SPECT)とポジトロン放出RIを用いるポジトロン

CT(Positron Emission CT, PET)とがある. ECT の中で特にPETが注目されるのは,15C,13N,11Cの ような生理的な元素が使えるという点にある.また測 定原理の違いから,PETはSPECTに比べて精度の高 い定量性のある情報を提供してくれ点も見逃せない. PETは単なる形態診断法では知り得ない情報を捉え ることができるものとして,その期待は大きいが,物 理半減期が2∼110分程度のポジトロンRIを入手す るには,利用施設内にサイクロトロンを設置する必要 がある. PET(ポジトロンCT)測定の意義とその応用面での 可能性は,測定に際して使用するトレーサによって異 なる,一般的な応用としては,脳局所の血流やエネル ギー代謝の測定が行なわれているが,最近では脳本来 の機能である神経情報伝達に直接かかわる神経伝達物 質やその受容体(レセプター)の測定も行われるよう になった.また酵素活性の測定も始められている,と くに生きた人間を対象としたPETによる脳内の受容 体と酵素活性の測定は,脳を「こころ」との関連のも とに捉えるうえで,もっとも有用な手段となろう. ここでは最近の進歩が著しいPETによる脳内レセ プター測定,特に11C・Nメチルスピペロンによるドー パミンD2レセプター測定と,11GRo15−1788による中 枢性ベンゾディアゼピソレセプター測定の結果を中心 にして,その意義を述べるとともに,PET技術の将来 を展望する. 5.画像管理システム(PACS) (大阪大学医療技術短大部)稲本 一夫 最近話題になっているPACSは, Picture Archiv・ ing and Communication Systemの略称で,総合画像 管理システムと訳されている.デジタル画像診断機器 が1973年のCTを始めとして出現してから,画像診断 情報を連結し利用せんと提唱したのは,1974年,放医 研の飯沼武氏が東女医大誌44(2)に発表したのが最初 であり,米国ではカンザス大学のドアイヤー教授等が 1980年代初頭に試験システムを作ったのを始まりとす る. PACSの要素技術である画像読取り装置(レーザー スキャナー),収納装置(光ディスク),ディスプレイ (CRT)等の開発進歩は近年著しく,今後とも民生電子 機器の技術進歩に合わせ発展が予想される.しかしそ れら機器をシステムとして構成し,臨床の場に使うの には,まだ問題点が多い.例えば,放射線科医を始め 医師が長年親しんできたフイルム読影が,CRT診断に 変換できるのか,シス.テムの維持管理に誰が当るのか, 議論はつきない. それでも,PACSはすでに現実の姿になりつつあ る.北海道大学には昭和63年度予算でPACSが認めら 一656一

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