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中小規模病院における配置転換したベテラン看護師の知識の共有の検討

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Academic year: 2021

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様式2号(第5条関係)

修 士 論 文 要 旨

看護学専攻 実践基盤看護学分野 看護管理学領域 学籍番号 218603 氏 名 黒田 暢 論文題目 中小規模病院における配置転換したベテラン看護師の知識の共有の検討 キーワード 配置転換 看護師長 ベテラン看護師 知識の共有 中小規模病院 【研究背景】 配置転換は、看護師の育成と組織活性化などのために行われ、同じ施設に長く勤めることで複数回経験す る。300 床未満の中小規模病院は、大規模病院に比べ人材確保や教育資源、学習環境など限られた資源で看 護の質を向上する必要がある一方、経験豊富なベテランスタッフが多い。配置転換を経験したベテランスタ ッフ(以下、配置転換者)の知識は、中小規模病院の有益な教育資源と考えられる。 【研究目的】 看護師長と配置転換者は、配置転換者の知識を共有するにあたってどのようなことと考え、行動している か明らかにし、管理的視点で検討する。 【研究方法】 質的記述的研究デザインを用いた。A 県内 300 床未満の複数の診療科を有する病院のうち、5 施設の看護 師長および配置転換者に半構造化面接を実施した。インタビューガイドに基づき、配置転換者の知識を共有 することについてどう考え、行動しているかインタビューした。得られた録音データを逐語録に起こし、コ ード化、サブカテゴリー化、カテゴリー化と抽象化し、内容について検討した。本研究は、三重県立看護大 学研究倫理審査会の承認を得て行った(通知番号 195003)。 【結果】 研究協力者は看護師長と配置転換者各 6 名であった。看護師長は 11 のカテゴリーと 31 のサブカテゴリー を、配置転換者は 9 のカテゴリーと 24 のサブカテゴリーを抽出した。両者のカテゴリーで《部署の運営に 問題があると感じている》《部署内の停滞的な風土に困難を感じる》は共通し、看護師長の《配置転換者と スタッフとの協働作業を活用する》、配置転換者の《スタッフとの協働作業を活用する》ことも共通してい た。看護師長は他に《配置転換者による専門的な知識の提供を期待する》《配置転換者による組織の雰囲気 の変化を期待する》《部署の業務がスタッフとの知識を共有する機会を制限している》《配置転換者との関わ り方が難しい》《配置転換者が早く馴染めるようにスタッフとの関係を調整する》《配置転換者の存在をスタ ッフと知識を共有するチャンスにする》《ベテランの配置転換者の感性を役立てる》、配置転換者は《自身の 他病棟の知識が共有されることにより、看護力が向上することを期待する》《若い世代や部署の年齢構成に 困難を感じる》《勉強は個人でするもので、スタッフと知識の共有を自分からとは思わない》《配置転換者が 自信を持ってスタッフへ知識を提供できない》《スタッフから質問などを求められれば対応する》《業務の 違いに戸惑う一方でベテランならではの主体的な行動をとる》を認めた。 【考察】 資源が限られると考えられる中小規模病院で配置転換者の知識を共有するためには、顔見知りが多いこと を強みとして看護師長が、知識を共有することを目標としたスタッフ同士の対話を部署全体に勧めること と、スタッフの協働作業や配置転換者の感性が表出される場で対話が自主的に発信されて知識を柔軟に受け 入れる組織を作れるよう強力なリーダーシップを発揮していく必要があると考えられる。

参照

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