• 検索結果がありません。

4 唐代から五代 ・十 国時代 における変遷 一 ―

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "4 唐代から五代 ・十 国時代 における変遷 一 ―"

Copied!
20
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

4 唐代から五代 ・十 国時代 における変遷

  初 ・ 盛 唐

a  供 膳 具 ・ 水 器 (付 図 9)

初 ・ 盛 唐

飲 器 高足 杯 は 新 器 形 が 登 場 す る 。 8世 紀 中 頃に 埋 納 さ れた 西 安 ・ 何家 村 ( 長 安 城 興 化坊 )埋 蔵坑 出 土 鍍 金 銀 ・ 銀 器 、 同 じ 頃 の 西 安 ・ 沙 披 村 (長 安 城春 明 門付 近) 出 土 鍍 金 銀 ・ 銀 器 が 代 表 例 であ る。 北 魏 5世 紀 後 半 に 出 現 し た H 類 の系 譜 を ひ き、 杯 は 細 身 だ が 丸 底 で 、 脚 も高 く なる も の ( 以 下 、 Ⅵ類 ) と 、 □ 縁 か 外 反 し て 伸 びる 皿 状 の 身 に、 高足 がつ く もの (以 下 、 Ⅶ類 ) と があ る。

  新 器 形 の Ⅵ 類 は 、 何 家 村 例 ( 9 −TI) や沙 披 村 例 ( 9 − U a1) で 、 脚 に 太 目 の 突 帯、 杯 の口 縁 下 に細 い 突 帯 を もつ Ⅵ 類 の 典 型 例 で あ る。( 以 下 、 Ⅵ 類 ○ 。 7 41年 の 河 南 ・ 慶 山 寺 塔 地宮 出 土 鍍 金 銀 器 ( 9 ‑ S ai ) も ほ ぽ 同 巧 。 何 家 村 ・ 沙 披 村 例 は、 狩 猟 文 を 飾 り、 7世 紀 後 半 と す る 見 解 が あ る ( 文 献 16 ・ 488 )。 日 本 の 奈 良 ・興 福 寺 出 土 例 か ら み て 、 Ⅵ類 C は す で に 720 年 頃 に 存 在し た こ と は 確 か であ り、 7世 紀 後 半 に遡 る 可 能 性 は 十分 にあ る。 金 属 器 以 外 だ と 、 初 唐 頃 の広 東 ・ 英 徳 出 土 軸 陶 ( 9 − A a1) や、 早 期 の 湘 南 ・長 沙 出 土 陶 器 ( 9 − D b 1) が 古 い 例 で あ る 。 前 者 は脚 や杯 部 に 突 帯 が な く (以 下 、 VI 類 A )、 後 者 は 脚 に 太 い 突帯 が あ る が、 目 縁 下 に 突 帯 が ない ( 以 下 、 Ⅵ類 B )。 Ⅵ 類 B は、 則 天 武 后 期 、 す な わ ち 7世 紀 末 〜 8 世紀 初 の 河 南 ・ 掌 義 出 土 三 彩 ( 9 − L bl) ま で 残 る 。 Ⅵ 類 は 8 世 紀 後 半 以 後 の 確 か な 例 が な い 。 6 30 年 の 映 西 ・ 半 寿 壁 画 墓 ( 第11 0 1 } の 女 人 が 手 に す る の は Ⅵ 類 で あ ろ う が 、 A 〜 C 種 のい ず れ か は 確 定 で き ない 。 他 に 米 国 ・フ リ ア ー 美 術 館 蔵 銀 器 ( 9 −W dl) は 、 Ⅵ類 C に 似 る が 、 □ 縁 端 を花 弁 状 につ く る ( 以 下 、 VI 類D )。 中 国 で の 確 実 な 出 土 例 は ない が、 中 ・ 晩唐 に 盛 行 す る 高足 杯 徊・ Ⅸ類 の祖 型 に な る 可 能性 があ る の で 敢 え て 取 り上 げ た 。 VI 類 D の年 代 は、 脚 の 中 程 に 太い 突 帯 が あ り、 狩 猟 文 も 飾る こ と か ら 、 8世 紀 中 頃 まで に 納 まる と 考 え てい る ( 文 献 488)。

  新 器形 の Ⅶ類 の 一 つ は 、 初 唐 と み る 安 徽 ・ 郎 渓 出 土銀 器 ( 9 ‑ N ci ) で 、 杯 の腰 に 稜 が あ る

(以 下 、 Ⅶ類 B )。 後 述 の 何 家 村 出 土 の 把 手 付 杯 Ⅶ類 B に似 てお り、 初 唐 で も新 し く 7世 紀 末 頃 に な る の で は と推 測 す る 。 8 世 紀 中 頃 の西 安 ・ 沙 披 村 出 土 鍍 金 銀 器 は、 杯 を 輪 花 状 に つ く る 。 脚 ・杯 と もに 突 帯 が ない 浅 目 の Ⅶ類 C ( 9 − U a3・ U a4) と 、 脚 に 太 い 突 帯 を もつ 深 目 の Ⅶ類 D ( 9 −Ua5) で あ る。 ほ ぼ 同 時 期 の 西 安 ・韓 森秦 出 土 鍍 金 銀 器 ( 9 − v a2) は 、 杯 の腰 に 稜 が あ る Ⅶ類 E 。 日 本 の 奈 良 ・ 興 福 寺 出土 品 か ら 見 て、 W類 E は 72 0年 頃 に存 在し た こ と が 確 か で あ る 。 金 属 器 以 外 で は、 初 唐 の 河 北 ・ 那 窯 出 土 姿 器 ( 9 − D c2) が あ る。 Ⅶ類 C に似 る か 、 杯 身 は 輪 花 で は な く 、 円 形 (以 下、 Ⅶ類 A )。 同 類 は、 中 唐 と み る 河 北 ・ 那 窯 出 土 姿 器 (II −

E ei) に あ る か 、 こ れ を 除 く と 、 8 世 紀 後 半 以 降 の 確 実 な 例 は な い 。 VI ・ Ⅶ類 は サ サ ン 朝 ペ ル シ ヤな ど か ら の 影 響 と 見 て い る ( 文 献 95・ 488・ 501)。

  高 足 杯 は 他 に、 杯 部 が 内 膏 気 味 の Ⅳ類 B の系 譜 を ひ く も の が6 67年 の 訣 西 ・段 伯 陽 出 土 姿 器

( 文 献 29 8 )、 杯 部 が目 縁 で わず か に外 反 す る 浅 目 の V 類 C が 、 初唐 の 河 北 ・ 那 窯 出 土 姿 器 (文 献 367 ) に あ る が 、 と もに 以 後 に は つ づ か ない 。 前 者 は、 蓮 弁 や 円 ・ 方 文 を 半 浮 彫 にし て お り、

6 7

(2)

唐〜 五 代 ・ 十 国 時 代 に おけ る 変 遷

ガ ラ ス 器 の 模 倣 と 推 測 す る ( 以 下 、 IV 類 C )。

 把 手 付 杯 も 新 器 形 に な る。 697 年 の 西 安 ・ 姚 元 陵 墓 出 土 銀 器 ( 9 − L a2) は 、 体 部 が 反 り 、 下 腰 に 稜 が つ く 細 身 の も の (以 下 、 Ⅵ類 A )。 8世 紀 中 頃 に 埋 納 さ れ た 呑 安 ・ 何 家打 出 土 金 器

( 9 −T2) や 沙 波 村 出 土 銀 器 ( 文 献 302) もほ ぼ 同 巧 。 他 の 沙 波 打 出 土 銀 器 ( 9 − U a2) は浅 目 で 目 縁 が 開 く も の ( 以 下 、 VI 類 B )。 VI 類 は 、 中唐 と み る 河 北 ・ 那 窯 出 土 姿 器 (11 ‑  E e2) に VI 類 A か あ る の を 除 く と 、 8世 紀 後 半 以 降 の 確 実 な 例 が な い 。 8世 紀 中 頃 の 何 家 村 出 土 金 器

( 9 −T3) は ハ 稜 形 で あ る の が 特 徴 (以 下 、 Ⅶ類 A )。 各 面 に 中 国 官 大 風 の 人物 像 な ど を 半 立 体 的 にあ ら わす。 7世 紀 の 伝世 品 と す る 見 解 もあ る ( 文 献 16・ 501 )。 後 述 す る 高 台付 杯 Ⅶ類 の 存 在 か ら 、 8世 紀 初 に存 在し た こ と は ほ ぽ 確 か と い え る 。 唐 草 文 を 線 表 現 す る 西安 ・ 韓 森 泰 出 土 鍍 金 銀 器 ( 9 − v al) は 8 世紀 中 頃。 何 家村 出 土 銀 器 ( 9 −T4) は、 や や 浅 目 で ハ 花 形 につ く る (以 下 、 Ⅶ類 B )。 以 後 の 、 Ⅶ類 の 確 実 な 例 は な い 。 Ⅶ類 は サ サ ン朝 ペ ル シ ャ な ど か ら の 影 響 と み て い る ( 文 献9 5・ 501)。

  金 属 器 以 外 の 新 器 形 は 、 68 4年 の 湖 北 ・ 李 徴 募 出 土 三 彩 ( 9 − J a2) や、 7 世 紀 末 〜 8世 紀 中 頃 とみ る 西 安 出 土 交 胎 陶 器 (文 献 2 )。 前 者 は 杯 が 筒 状 だ が 、目 縁 で 反 る も の( 以 下 、IV 類 )、

後 者 は腰 が 丸 味 を も ち 、日 録 で 反 る 杯 に把 手 を つ け た も の (以 下、 V類 )。 741年 の河 南 ・ 慶 山 寺 塔 地 宮 の 壁 画 ( 第 12 図 4 ) に は 、 憎が V類 ら し き もの を 手 に 持っ て い る 。 Ⅳ ・ V類 と も に以 後 に はつ づ か ない 。

  把 手 付 壷 形 杯 は 、 遼 寧 ・ 李 家 営 子 出 土 銀 器 で あ る ( 9 − H al)。 壷 形 だ が 、 □ 縁 が 外 反 す る も の で あ る (以 下 、 m類 )。 年 代 は 、 決 め 手 に 欠 け る か、 6 18〜 6 83年 に 比 定 す る 大 もい る ( 文 献 16 )。 類 品 は 8世 紀 中 頃以 前 と み る 西 安 ・ 興 化 坊 出 土 銀 器 ( 文 献 499 ) に もあ る。 西 域 の ン グ ド 大 壁 画 ( 文 献.421 ) も同 類 で 、 把 手 を つ か んで 飲 もう と す る 様 子 が う か が え る 。 中唐 で は す た れ る。

  楕 円 長 杯 は、 上 述 の 遼 寧 ・ 李 家 営 子 か ら 出 土 し た 銀 器 ( 文 献 9 5〉 か あ る。 以 後 の 例 は ない 。 曲 長 杯 は 、 格好 の出 土 例 は ない が 、 中 唐 で は盛 行 し て お り 、 初 ・ 盛 唐 に も 用 い ら れた 可 能 性 は あ る 。 日 本 ・ 白 鶴 美 術 館 蔵 鍍 金 銀 器 ( 9 −H b2) は 、 唐 7 世 紀 後 半 に 比 定 し て い る。 典 型 的 な ハ 曲 長杯 (以 下、 U 類 A ) で あ り 、 日 本 の 正 倉 院 例 と も 類 似 す る 。 角 杯 は 684 年 の 湖 北 ・ 李 徽 墓 出 土 三 彩 ( 9 − J a1) が あ る。 6 30年 の 険 呑 ・ 李 寿 募 壁 画 ( 第 11図 2) で は 右 手 に 角 杯 、 左 手 に提 梁 緩 を もつ 。 8世 紀 中 頃 に埋 納 さ れ た呑 安 ・ 何 家 村 出 土 例 は 瑞 瑞 製 角 杯 で あ る (文 献 310 )。 た だし 、 以 後 の 例 は ない 。 耳杯 は 、 8 世 紀 中 頃 に 埋 納 さ れた 呑 安 ・何 家 村 出 土 銀 器 ( 文 献 1 6) か あ る。 口 縁 が 反 る もの で あ る ( 以 下 、 Ⅳ類 )。 耳 杯 は 極 め て 稀 で 、 以 後 の 出 土 は知 ら

ない 。

杯 ・ 碗 ・ 鉢 杯 は 、 金 属 製 品 か 少 ない か 、 708 年 の 河 南 ・李 文 寂夫 婦 墓 出 土 鉛 製 明 器 ( 9 − N b 2) は そ の一 つ 。 高 台付 杯 Ⅳ類 の う ちで も、 高 さ が 口 径 を 超 え る 究 極 の一 品で あ る (以 下 、IV 類 D )。 同 募 で は浅 い 高 台付 杯 Ⅲ 類 の 鉛 製 明 器 ( 9 − N b 3) も出 土 し て い る。 高 台 付 杯 Ⅲ 類 は 、

初 唐 の 湖 南 ・ 長 沙 出 土 姿 器 ( 9 ‑ D b 4)、7世紀 末〜 8 世紀 初 の 河甫 ・掌 県 出 土 三彩(文 献.435 )、

や や 高 目 の 高 台 付 杯 IV 類 B は初 唐 初 頃 の 広 東 ・ 英 徳 出 土 粕 陶 ( 文 献 6 4)、 高 さ か 口 径 に 近 く な っ た Ⅳ類 C は則 天 武 后 期 7世 紀 末 〜 8世 紀 初 の 河 南 ・ 掌 義 出土 例 ( 9 − L b 3) まで 残 る 。 7 世 紀 中 頃 の湖 南 ・長 沙 出 土 盗 器 ( 9 − D b 3)、 652 ・6 54 年 の四 川 ・再 仁 才 募 例 ( 9 − E al ) や 上 述

(3)

初 ・盛 唐

の掌 義 出 土 の 他 の 例 ( 文 献 2 35 ) は 、 IV 類 D に 似 て 、 目 縁 が 外 反 す る も の ( 以 下 、 IV 類 E )。

74 1年 の 河 南 ・ 慶 山 寺 塔 地 雷 出 土 姿 器 ( 9 ‑  S a2) は、 目 縁 が 外 反 す る が 、 丈 が 低 い ( 以 下 、 IV 類F )。 既 述 し た よ う に、 7世 紀 後 半 〜 8世 紀 前 半 の壁 画 ( 第11図 8、 文 献 56 ・ 385) を み る と、 盤 上 に杯 Ⅲ類 やIV 類 ら し き もの を の せ て 運 んで お り、 鉄 器 と推 測 で き る。 体 節 が や や 内 考 気 味 に 開 く 高 台 付 杯 V 類 は 、 638年 の 湖 北 ・ 楊 氏 墓 出 土 姿 器 ( 9 − C a 5) にあ る が 、 浅 目 で あ る (以 下 、 V 類 B )。 666 年 の 寧 夏 ・ 史 鉄棒 墓 出 土 陶 器 ( 9 − F b 2) や 724 年 の 西 安 ・于 隠 一 族 墓 出 土 陶 器 ( 文 献 424) の よ う に 、 さ ら に 浅 い もの (以 下、 V 類 C ) もあ る 。 後 者 は 燈 遺 と し て い る 。 7 41年 の 広 東 ・ 張 九 齢 墓 出 土 粕 陶 ( 9 − R c6上 ) は 高 台 付 碗 VI 類 C の 小 型 品 (以 下 、 高 台付 杯 Ⅵ類 ○ 。 708年 の 映 西 ・ 章 洵 墓 出 土 銀 器 (文 献 2 59) は、 既 述 し た 把 手 付 杯 Ⅵ 類 A の 把 手 の ない も の ( 以 下 、 Ⅶ類 )。 763年 の 湖 南 ・鄭 府 君 墓 で は、 体 節 が 直 線 的 に 開 く 浅 目 の高 台 付 の 姿 器 ( 9 − W b2) も 出 土 し て い る ( 以 下、 珊 類 )。 こ の系 統 は 中 唐 につ づ く。 7 18 年 の 河 南 ・ 李 刑 墓 出 土 滑 石 器 ( 9 − P bl) や7 33年 の西 安 ・ 卓 美 美 墓 出 土 三 彩 ( 9 − Q b 2) は 、 後 述 す る 稜碗 Ⅲ類 と 同形 だ が、 小 型 な ので 杯 とし た (以 下 、 稜 杯 Ⅲ類 )。

  他 に 、 新 器 形 とし て は 、 66 8年 の 西 安 ・李 爽 墓 出 土 ガ ラ ス花 形 杯 ( 文 献 29 1)、 669 ・ 670年 の 寧 夏 ・詞 耽 夫 婦 墓 ガ ラ ス花 形 杯 ( 9 ‑ G ai) があ る。浅 目 の 六 花 形 で 平 底(以 下、 花形 杯 I 類 )。

68 4年 の 湖 北 ・ 李 徽 墓 出 土 三 彩 ( 9 − J a3) は 方 形 の 花 形 杯 (以 下、 花 形杯 n 類 )。 西 安 西 郊 出 土 鍍 金 銀 器 ( 9 − F c3) は 高 台付 の ハ 花 形。 韓 偉 編 年 第 一 期 (61 8年 〜 68 3年 )。 碗 と 呼 んで い る が、 小 形 であ り、 杯 に含 め る (以 下、 花 形杯 Ⅲ類 )。

  平 底 杯 は Ⅲ類 が6 84年 の 湖 北 ・李 徴 墓 出 土 陶 器 ( 9 − J a 4)、 丸 底 杯 はIV 類 が 697 年 西 安 ・ 姚 尤陵 墓 出 土 銅 器 ( 9 ‑  L  as) や 741年 の河 南 ・ 慶 山 寺 塔 地 雷 出 土 鍍 金 銀 器 ( 9 − S a5) に残 る 。 丸 ・ 平 底 杯 の新 器 形 は、 体 部 が 丸 み を もっ て 立 上 っ た の ち 外 反 す る もの (以 下、 Ⅶ類 A )。 丸 底 で は 8 世 紀 中 頃 の 西 安 ・ 何 家 村 銀 器 (文 献 16 )、 平 底 で は 7世 紀 〜 8世 紀 中 頃 の西 安 出 土銅 器

( 9 − M b 6) や 江 蘇 ・ 鎮 江 出 土 銅 器 ( 9  −W e 3) が あ る 。 陶 ・ 姿 器 だ と 、 体 節 の 外 傾 が 強 い

(以 下 、 Ⅶ類 B )。 丸底 は 731 年 の 河 南 ・ 鄭 夫 人 墓 例 ( 9 − Q a3)、 平 底 は7 41年 の 広 東 一張 九 齢 墓 例 ( 9 ‑ R es)。

  碗 の う ち 、 丸 底 碗 は や や 深 目 の Ⅳ類 が前 期 の 湖 南 ・ 長 沙 出 土 銅 器 (文 献 296 )、 浅 目 の V 類 B が 625 年 の 浙 江 ・ 衝 州 出 土 銅 器 ( 9 − B b 5) に 残 る 。 長 沙 例 は 器 表 に 多 数 の沈 線 、 衝州 例 は 口 縁 近 く に 2本 の 沈 線 を め ぐ ら せ る。 長 沙 例 は 、 口径 16.7〜 1 8.5 cm 、 高 さ 7.5〜 8.5cm の 3点 があ り、

人 子 に な っ て い た 可 能 性 か あ り、 銅 匙 も伴 出。 新 器形 は、 8世 紀 中 頃 の西 安 ・ 何 家 付 出 土 銀 器

( 文 献 16) で 、 口 縁 が 丸 味 を もっ て 立 ち 上 か っ た の ち わず か に 外 反 (以 下 、 Ⅶ類 )。 体 部 に 三 葉 文 を 飾 る 特 殊 品 。 韓 偉 ( 文 献 16 ) は 、 第 一 期 ( 618〜 6 83年 ) に 比 定 ( 以 下 、 韓 偉 編 年 と 略 す )。   平 底 碗 は、 口 縁 が わ ず か に 外 反 す る 浅 目 の も の か 登 場 す る 。 7 41年 の河 南 ・ 廃 山寺 塔 地 雷 出 土 姿 器 ( 9  ‑  S  ae) な ど で あ る 。 姿 器 の V 類 か 、 6 2 0 年 の 洛 陽 ・ 裴 氏 墓 か ら 出 土 し て い る

( 9 − B a4)。

  高 台 付 碗 は 、体 部 か 丸 味 を もっ て ほ ぽ 直 に 立 ち上 が るIV 類 が初 唐 に残 る が、以 後 はす た れる 。 い ず れ も 姿 器で 、 6 38年 の 湖 北 ・ 楊 氏 墓 例 ( 9 − C a7) か ほ ぽ 最 終 資 料 。 新 器 形 は 8 世 紀 中 頃 の 西 安 ・何 家 村 出 土 銀 器 ( 9 −T8) で 、 浅 い 平 底 碗 に 高 台 を つ け た も の (以 下、 I 類D )。 口 縁 内 唇 が肥 厚 す る の も 特 徴 。 韓 偉 編 年 で は 第 一期 ( 618〜 6 83年 )。 体 部 が 外 傾 し て 口 縁 で 外 反

(4)

4  唐 〜 五 代 ・ 十 国 時 代 にお け る 変 遷

す る Ⅵ 類 は 、 初 唐 の 湖 南 ・ 長 沙 出 土 姿 器 ( 9 − D b 8) や 66 1 年 の 広 東 ・ 許 夫 人 幕 出 土 姿 器

( 9 − E c6) で 、 浅 目 だ が 、 外 傾 が 強 く な る。(以 下 、 VI類 B )  69 6年 の呑 安 ・ 温 思 陳 墓 出 土 姿 器 ( 9 − K b 5) は 、 さ ら に 浅 目 に な る ( 以 下 、 VI 類 B )。 7 41 年 の 広 東 ・ 張 九 齢 幕 出 土 粕 陶

( 9 − R c6中 ) も ほぽ 同 巧 。

  高 台付 碗 の 新 し い 金 属 器 の 一 群 は 、 8世 紀 中 頃 に埋 納 さ れた 西 安 ・ 何 家 村 出 土 品 。 VI類 に 近 い が 体 部 が 立 ち気 味 で 、 目 縁 の 反 り も 強い ( 以 下 、 Ⅶ類 )。 A 〜 C の 3 種 か あ る 。 Ⅶ類 A は 金 器 ( 9 −T9) と 鍍 金 銀 器 ( 9 − T 11) で、 体 部 が 外 傾 気 味 で 、 反 り も弱 い 。 後 者 に は新 式 であ る 外 被 せ の輪 状 撮 み の 笠 形 蓋 が 伴 う 。 Ⅵ類 B は 鍍 金 銀 器 ( 9 −T lo) で 、 体 部 が 立 ち、 □ 縁 の 外 反 も 強 い。 小 型 であ り 、杯 と す べ き か 。 VI 類 C は 鍍 金 銀 器 ( 9 − T 12) で、 VI 類B よ り 深 く、

輪 状 撮 み の 笠 形 蓋 が 伴 う 。 こ れ ら の う ち 、 Ⅵ 類 A の 金 器 ( 9 − T9) と VI 類 B の 鍍 金 銀 器

( 9 − T lo) は、 体 節 に蓮 弁 な ど を 表 し 、 韓 偉 編年 で は 第 一 期 (61 8〜 6 83年 )。 た だし 、 姿 器 で み る と 、 741年 の河 南 ・ 慶 山寺 塔 地宮 出 土 姿 器 ( 9 − S a7) は Ⅶ類 A 、 7 50 年 の河 南 ・ 鄭 誘 墓 出 土 姿 器 ( 9 −V4・ V5) は Ⅶ類B で 、 何 家 村 例 は い ず れ も 8 世紀 中 頃 と み て い い であ ろ う 。 Ⅶ 類 の 典 型 例 は以 後 に な い 。 姿 器 で は 、 口 縁 端 まで 直 線 的 に 開 く も の ( 以 下 、 Ⅷ類 ) が あ る 。 7 50 年 の 河 南 ・ 鄭 誘 墓 例 (文 献 9 )、 756年 の 河 南 ・ 賓 承 家 墓 例 ( 9 − W b 4) な ど の よ う に 8世 紀 中 頃 に多 い 。

  高 台 付 碗 の 他 の 新 器 形 は 、 体 節 の腰 に 稜 があ る 稜 碗 と 花 形 の 花 碗 。 後 者 は 少 量 の 金 属 器が 南 北 朝 晩期 頃 に は 登 場 し て い る が 、 一時 的 で、 出 土 例 が 多 く な る の は 7世 紀 後 半 〜 8世 紀 初あ た り か ら で あ る。 稜 碗 の 金 属 器 は 、 732 年 の 西 安 出 土 鍍 金 銅 器 (文 献 2 4) と 8 世 紀 中 頃 の 呑 安 ・ 沙 波打 出 土 銀 器 ( 9 − U a7)。 732 年 の 西 安 例 は、 円形 で 口 縁 の 反 り が 強 い ( 以 下 、 稜碗 Ⅲ類 )。

類 例 は 741年 の広 東 ・ 張 九 齢 墓 出 土 滑 石 器 ( 9 − R c5)。 沙 波 村 例 は 日 録 が 強 く 反 り、 し か も花 形 で もあ る ( 以 下 、 稜 碗 IV 類 )。 円 形 の 稜 碗 で 古 い の は 7世 紀 末 〜 8世 紀 初 の 河 南 ・掌 義 出 土 姿 器で 2 種 か あ る 。 1 例 ( 9 − M a7) は目 縁 の 反 りか や や 弱 い も の ( 以 下 、 稜 碗 U 類 )、 他 の 1 例 ( 9 ‑ M as) はⅡ 類 の 丈 を 高 く し た も の (以 下 、 稜 碗I 類 )。 706年 の 険呑 ・ 永 泰 公 主 墓 出 土 三彩 ( 文 献 300 ) は H 類 の よ うで あ る 。 71 8年 の 呑 安 出 土 姿 器 ( 文 献 3 1) や 738年 の 河 南 ・王 仁 波 幕 出 土 姿 器 ( 9 − R b 4) は Ⅲ類 に 似 る が 浅 目 の も の (以 下 、 稜 碗 V類 )。 以 後 は、 中 庸 と 見 る 河 北 一部 窯 出 土 姿 器 ( 11 − E e6) に 稜 碗 Ⅲ 類 が あ る 程 度 。

  花 碗 は、 南 北 朝 晩 期 〜 隋 の I 類 A の 系 譜 を ひ く も の か 、 8世 紀 中 頃 の 西 安 ・ 沙波 村 出 土 銀 器

( 9 − U a6) にあ る。 花 弁 が 口 縁 に 及 ん で い ない 点 や 脚 が ほ は 直 で あ る 点 か 異 な る ( 以 下 、 花 碗 Ⅱ類 )。 年 代 は 韓 偉 編 年 第一 期 (61 8〜 6 83年 ) で あ る 。 伝 洛 陽 出 土 銀 器 (文 献 26 3) はI 類 か ら n類 へ の 過 渡 的 要 素 を もち 、 7世 紀 に比 定し て い る 。 他 に、 丈 か 高い 高 台付 花 碗 ( 以 下 、 花 碗 Ⅲ類 ) が 盛唐 の 河 南 ・伊 川 出 土 三彩 ( 文 献 126 ) にあ る 。 外 面 全 体を 粟 粒 文 で 飾る の も特 徴 。   鉢 は 、 古 式 の 平 底 鉢 Ⅲ類 の系 続 か6 66年 の 寧 夏 ・ 史 鉄棒 墓 出 土 陶 器 ( 9 − F b 7)、 隋 代 に 登 場

し た 高 台 付 Ⅳ類 が 初 唐 の 河 北 ・ 部 窯 出 土 姿 器 ( 文 献.367 ) に残 る。 主 流 は 高 台 を 省 略 し た 銅 器

( 以 下 、 平 底 鉢 V 類 B )。 7 09 年 の 河 南 ・ 李 延 禎 墓 例 ( 文 献 116 ) や 同 年 の 河 南 ・ 李 嗣 本 墓 例 ( 9 ‑ P as)、 7 33年 の 呑 安 ・ 卓 美 美 幕 例 ( 9 − Q b 5)、 7 38年 の 李 景 由 墓 例 ( 9 − R a7) な ど で あ る 。 古 い の は早 期 の安 徴 ・ 繁 昌 出 土 姿 器 (文 献2 0 5) で 、 や や 浅 目 であ る ( 以 下 、 V 類 A )。 中 唐 に もつ づ く 。

(5)

初 ・ 盛 唐

 鉢 の 新 器 形 は、 体 節 が 外 傾 し た の ち 外 反 す る 深 目 の 高 台 付 。 6 64年 の映 西 ・ 鄭 仁 泰墓 出 土 姿 器 ( 9 ‑  F a 4) は 花 弁 ら し き も の を 表 現 ( 以 下 、 Ⅵ 類 A )、 67 5 年 の 恭 陵 哀 皇 后 墓 出 土 姿 器

( 9 − l a 4) は 体 節 に 段 を つ け る も の (以 下 、 Ⅵ 類 B )。 7 41 年 の 広 東 ・ 張 九 齢 墓 出 土 軸 陶

( 9 − R c6下 ) は 、 高 台 付 碗 Ⅵ類 C を 大 き く し た も の (以 下 、 Ⅵ類 ○ 。 64 1年 の江 西 ・ 興 安 出 土銅 器 ( 9 − C c9)、 709年 の 河 南 ・ 半 禎 延 出 土 銅 器 ( 9 − O b 3) や 同年 の 河 南 ・ 半 嗣 本 墓 出 土 銅 器 ( 9 − P a4) は 、 丸 底 風 の浅 い も の。 浅 洗IV 類 に似 る が や や小 型 で 、目 縁 が 直 で あ る こ と か ら 浅い 鉢 とし た (以 下、 Ⅶ類 )。

  飲 器 ら し い 特 殊 な 小 型 の 丸 底 鉢 Ⅳ類 B は 、 初 唐 頃 の 広 東 ・ 英 徳 出 土 租 陶 器 ( 9 − A a2) に残 る か 、 以 後 は 途 絶 え る。

鉄 鉢 形 ・孟 鉄鉢 形 は、 金 属 器 の 好 例 が な い が 、 黒 粕 陶 器 が 参 考 と なる 。 7世 紀 末〜 8 世 紀 初 の西 安 出 土 例 ( 文 献 2) や7 41年 の 河 南 ・ 慶 山 寺 塔 地 言 出 土 例 ( 9 − S a9) は 底 が や や 尖 り 気 味 (以 下、 Ⅲ類 )。 765年 の洛 陽 ・神 会 墓 出 土 例 ( 9 −W c6) は尖 底 な のが 特 徴 (以 下 、IV 類 )。

  孟 は 6 世 紀 以 来 の Ⅳ 類 A か 盛 行 す る 。 高 台 の付 く も の は ない よ う で あ る 。 6 73年 の遼 寧 ・ 左 才 夫 婦 墓 出 土 銅 器 ( 9 − G c5) が 典 型 だ が 、 姿 器 で は6 55年 の寧 夏 自 治 区 ・ 史 道 洛 墓 例 ( 9 − E b 8) や 6 89 年 の 山 西 ・ 推 挙 墓 例 ( 9 − J b 6) な ど の よ う に 深 目 で 蓋 を 伴 う もの 、 6 7 8年 の 寧 夏 ・ 史 道 洛 墓 出 土 例 ( 9 − l b 5) の よ う に 平 底 の も の な どバ ラエ テ ィ に 富 む。 河 南 ・ 鄭 州 出土 三 彩 ( 9 − v d6) はIV 類 A の系 譜 を ひ く が 、 底 が 尖 り気 味 と な る (以 下、 IV 類 B )。 盛 唐 と す る が 、 鉄 鉢 形 と の 比 較 か ら 、 8世 紀 中 頃 に な ろ う。 隋 代 に登 場 す る 特 に深 目 の V類 A は、 初 唐 の 湖 南 ・ 長 沙 出 土 盗 器 ( 9 − D blo)。 70 8年 の河 南 ・半 文 寂夫 婦 墓 出 土 鉛 製 明 器 ( 9 − N b 6) は 内 命 が 強 い も の ( 以 下 、 V 類B )。 V類 は以 後 途絶 え る。

魁 魁 は 7 38 年 の 河 南 ・ 半 景 由 墓 出 土 銀 器 ( 9 ‑  R a s)。 把 手 は ほ ぽ 水 平 で 、 把 頭 を 二 又 につ く る ( 以 下 、 Ⅲ 類 )。 ほ ぽ 同 巧 の 金 器 ( 9 − T 14) が 8 世 紀 中 頃 の 西 安 ・ 何 家 村 か ら 出 土 。 三 脚 が つ く (以 下 、 IV 類 )。 鍋 と 考 え てい る 。 食 べ 物 をい れた 魁 を、 直 接 火 で 温 め る こ と もし た と 理 解 す る 。 Ⅳ類 の 盗 器 は 、 7 33 年 の 西 安 ・章 美 美 墓 例 ( 9 − Q b 6) な ど にあ る か 、 8世 紀 後 半 か ら は す た れる 。

盤 ・托 ・ 参 天 盤 は 、 V 類 A ( 円 案 ) の 出 土 例 が 見 当 た ら な く な る 。 67 1年 頃 の祖 建 ・ 泉 州 出 土 姿 器 (文 献 118 )、 7 世 紀 末 〜 8 世 紀 初 頭 の河 南 ・ 掌 義 出 土 三 彩 ( 9 − M a9) は 、 VI類 だ か 、 高 台 がつ き、 盤 も や や 深 目 と な る (以 下 、 VI 類 C )。 上 に 小 盤 と 杯 、 あ る い は 7 個 の 杯 を の せ て い る。 706 年 の 映 西 ・ 鰭 徳 太 子 墓 壁 画 ( 第 11図 11 ) で は 、 女 人 が 大 き な盤 に 果 物 か 菓 子 ら し

き も の を盛 っ てお り、 大 盤 が 食 器で あ っ た こ と も示 す 。 以 後 の例 は ない 。

  大 盤 の 新 器 形 は 、 三 脚 を 伴 う も ので 、 脚 下 端 か 勾 状 に 反 り 上 が る の が 特 徴 。 7 44年 の 遼 寧 ・ 韓 貞 墓 出 土銅 器 ( 文 献 82 ) が 初 現 の よ う で あ る 。 目 縁 が 外 折 し 、 や や 深 目 な の が特 徴 (以 下、

三 脚 円 盤 )。 同 墓 で は ほ ぼ 同 巧 の 中盤 も 出 土。 金 属 器 以 外 で み る と 、 728年 の河 南 ・常 義 出 土 三 彩 (文 献 27 5) が 古 い 。 こ の 上 に は 高 台 付 の 白 姿 杯 Ⅳ類 A ら し き も の を 9 個 の せ て お り、 器 台 と し て も 使用 さ れ たこ と が わ か る。 報 告 で は 飲 茶 器 と み て い る 。 天 宝 年 間 (7 42〜 7 55年 ) の 西 安 ・韓 森 秦 ( 慶 徳 言 ) 出 土 鍍 金 銀 器 ( 文 献 16 ・29 4・ 501 ) や 西 安 ・ ハ 府 庄 ( 大 明 言 東 苑 付 近 ) 出 土 鍍 金 銀 器 ( 9 − U b 8) は、 浅 い 花 形 で、 口縁 か 外 折 し て 水 平 に のび る の が特 徴 ( 以 下 、 三 脚 花 盤 )。 こ の う ち韓 森 秦 例 は ハ 花 形 で 、 花 弁 端 が 尖 る 稜花 形 (以 下、 三 脚 花 盤 Ⅲ 類 A )。 内 底

(6)

唐 〜 五 代 ・ 十国 時 代 にお け る 変 遷

に鳳 凰 に似 た鸞 鳥 を 飾る 。 河 北 ・ 寛 城 出 土 鍍 金 銀 器 ( 9 − v b7) もほ ぽ 同 巧 だ が 、 六 稜 花 形 で 、 内 底 に 日 本 の 正 倉 院 例 と似 た大 角 鹿 を 飾 る。 年 代 も前 二 者 と 近 い と 推 測 す る 。 ハ 府庄 例 は 、 六 花 形 で 、 花 弁 端 が 円 形 (以 下 、 三 脚 花 盤 Ⅱ 類 B )。 以 後 は 三 脚 を 伴 わ ない 花 盤 が 主 と な る。 な お、 6 30年 の 映西 ・半 寿 墓 壁 画 (第 11図 4 )や 706年 の 院西 ・登 徳 太 子 幕 壁 画 (第1 1図 9) に は 、 女 人 が 比 較 的 大 きな 花 盤 ら し き も の を 両 手 に奉 げ 持 って い る。

 中 盤 は V 類 A が 初 唐 頃 の 広 東 ・ 美 徳 出 土 粕 陶 ( 9 − A a3) に残 る。 666 年 の 寧 夏 ・ 史 鉄 棒 出 土 鉛 器 (文 献 2 9 ) や 669 ・ 67 0年 の 寧 夏 一河 耽 夫 婦 幕 出 土 鉛 器 ( 9 ‑  G a2) は、 明 器 だ が 、 V 類 の お そ ら く 中 盤 と 推 測 さ れる 。 山 西 ・ 祖 仁 墓 出 土 三 彩 (文 献 6 0) は、 横 長 で 、 両 端 を 花 形 につ く る 特 殊 品 (以 下 、 花 形 長 盤I 類 )。 初 唐 と す る が、 伴 出 し た 瓶 か ら 、 7世 紀 末 〜 8世 紀 初 と 推 測 す る。 三脚 円 盤 は、 上 述 し た 74 4年 の 遼 寧 ・ 韓 貞 幕 出 土 銅 器 ( 文 献 82 ) が あ る。 74 5 年 の 西 安 ・ 末 氏 墓 ( 文 献 54) で は 三 脚 円 盤 と 三 脚 花 盤 の 鉛 製 明 器 を 伴 出。 7 41 年 の 河 南 ・ 慶 山 寺 塔 地 言 出 土 三 彩 ( 9 ‑  S aio) も ほ ぼ 同 巧 の 三 脚 円 盤 。 三 脚 盤 は 以 後 の 例 が な さ そ う であ る。

  小 盤 は 、 古 式 の VI類 A が 、 66 1年 の 広 東 ・許 夫 人 幕 出 土 姿 器 ( 9 − E c3) や 741 年 の 広 東 ・ 張 九 齢 幕 出 土 陶 器 ( 9 − R c2) に残 る。 高 台 付 の VI 類 B の系 統 を ひ く の は 、 遼 寧 ・ 放 漢 旗 出 土 鍍 金 銀 器 ( 9 − H a3) だ が、 高 台 は や や 高 く 八 字 状 に な る (以 下 、 Ⅵ類 C )。 内 底 に虎 ら し き動 物 を 飾 る 。 サ サ ン朝 ペ ル シ ャ の影 響 を うけ た もの で 、 年 代 は61 8〜 6 83年 に 比 定 し て い る (文 献 16な ど)。 652 ・ 654年 の 四 川 ・ 再 仁 才 幕 出 土 姿 器 ( 9 − E a 4) は そ の Ⅵ類 C を 模 し た も の で あ ろ う 。 新 器 形 は 、 体 部 が 丸 味 を も っ て 立 ち上 が る 738 年 年 の 河 南 ・ 王 仁 波 幕 出 土 姿 器 ( 9 − R bl) であ る (以 下 、 Ⅶ類 A )。 盛 唐 早 期 と み る 河 南 ・ 鄭 州 出 土 姿 器 ( 9 −Oc2)、 7世 紀 末 〜 8 世 紀 初 の 河 南 ・ 塞 義 出 土 姿 器 ( 9 − L b 4) や 70 8年 の河 南 ・ 半 文 寂夫 婦 墓 出 土 鉛 製 明 器 ( 9 − N b 4) や 7 50 年 の 河 南 ・ 郎 珊 夫 婦 幕 出 土 銅 器 ( 9 − v c5) は 目 縁 の や や 外 反 す る ( 以 下 、 Ⅶ類 B )  741年 の河 南 ・ 慶 山寺 他言 出土 三彩 ( 9 ‑  S as・ S a4) は 体 節 が 開 き気 味 (以 下、 Ⅶ類 C )。 金 属 製 品 の新 器 形 は、 脚 か な い 平 底 の花 形 の 盤 (以 下 、 花 盤 )。 664年 の 映 西 一郎 仁 泰幕 出 土銅 器 ( 文 献 312 ) や 寧 夏 ・ 史 鉄 棒 出 土 銅 製 明 器 ( 9 − F b 5) が 初 出 の よ う で あ る。 と も に □縁 は 直 立 す る の が特 徴 で 、 前 者 は 六 稜 花 形 ( 以 下 、 花 盤 工類 A )、 後 者 は 六 花 形 ( 以 下 、 花 盤 工類 B )。 後 者 と 同類 は 70 8年 の 河 南 ・ 半 文 寂 夫 婦 墓 出 土 鉛 製 明 器 ( 9 −Nb5)。 I 類 の 鉛 製 明 器 は 7 42 年 頃 の 西 安 出 土 例 (文 献2 72 ) に もあ る 。 8 世 紀 中 頃 に埋 納 さ れた 西 安 ・ 何 家村 で は ハ 花 形 銀 器 ( 9 −T5・ T6) や 桃 形 銀 器 な ど が あ り、 内 底 に 鳳 凰 や熊 な ど を 飾 る 。 体 節 か外 傾 し た の ち、 目 縁 で 短 く 外 折 す る の が 特 徴 ( 以 下 、 花 盤 Ⅲ類 )。 三脚 円 盤 は 7 世 紀 末 〜 8世 紀 初 の 西 安 出 土 交 胎 粕 陶 (文献 2) があ る。

  托 は 好 例 が ない 。 7世 紀 後 半〜 8 世 紀 前 半 の 壁 画 ( 第11図 8、 文 献 56 ・ 385 ) を み る と、 杯 Ⅳ 類 ら し き も の を 下盤 に の せ て 運 ぶ 様 子 が う か が える 。 中 盤 V類 A や 小 盤 VI 類 A な どが そ れ にあ た る の か もし れない 。

  審 ら し き もの は 、630年 の映 西 ・半 寿 墓 壁 画 や668年 の西 安 ・ 半 爽 幕 壁 画 ( 第 11図 4) にあ る。

7・ 8世 紀 と み る 杯 Ⅳ類 D を い れた 滑 石 製 品 (文 献 48) が あ る が 、 類 例 は 乏 し い。

洗 ・ 蛸  洗 と 呼 ん でい る も の は 、 い ず れ も 浅 洗 で 、 多 く は 銅 器 。 北 魏 5世 紀 の U 類 の系 譜 を ひ くか 、日 録 は 外 反 程度 の もの もあ る。 古い の は6 73年 の 遼 寧 ・ 左 才 夫 婦 幕 出 土 銅 器 ( 9 − G c7)、

7 2

(7)

初 ・盛 唐

7 世 紀 末 〜 8世 紀 初 の 河 南 ・ 常 県 出 土 三 彩 ( 9 − L blo) で 、 目 縁 の 外 反 は 強 く な い ( 以 下 、 IV 類 A )。 主 流 は、 694 年 の 河 南 ・ 半 守 一 幕 出 土 銅 器 ( 9 − J c7)、 718年 の 河 南 ・ 半 刑 墓 出 土 銅 器 ( 9 − P b 6)、 73 3年 の 西 安 ・ 卓 美 美 墓 出 土 銅 器 ( 9 一 Q b7) や7 38年 の 河 南 ・ 半 景 由 墓 出 土 銅 器 ( 9 − P a4・ R aio)、 7 44年 の 遼 寧 ・ 韓 貞 墓 出 土 銅 器 ( 9 − S c16) や盛 唐 とす る 河 南 ・ 饉 師 出 土 銅 器 (文 献 1 81) な どで 、目 縁 が や や 上 向 きに 外 折 す る (以 下 、 Ⅳ類 B )。 73 1年 の 河 南 ・ 鄭夫 入 幕 出 土 銅 器 ( 9 − Qa8)、 8世 紀 中 頃 の 西 安 ・ 何 家 付 出 土 金 器 ( 文 献 16 ・ 310) は、 体 部 が 外 傾 し た の ち 外 反 す る (以 下 、 Ⅳ類 D )。 7 08年 の 河 南 ・ 半 文 寂夫 婦 幕 出 土 鉛 製 明 器 ( 9 − N b 8) は IV 類 B に 大 きな 高 台 をつ け た も の (以 下 、 Ⅳ類 C )。 こ れ ら の う ち IV 類 D は以 後 もつ づ く 。 な お 、 開 元 〜 天 宝 年 間 (71 3〜 7 55 ) と み る 敦 煌 ・ 莫 高 窓 第 130 窟 の 壁 画 ( 第 12 図 2・ 3 ) に 、 反 目 瓶 V類 を のせ たIV 類 らし き もの が あ り、IV 類 か 瓶 と セ ット で 、 洗 とし て 用 い ら れ た こ と を 推 測 させ る。 同じ 頃 の 莫 高 窓 壁 画 の剃 髪 図 (文 献 14) で は 瓶IV 類 か V 類 と 、 形 状 は 異 な る が 高 台 付 洗 らし き もの が 傍 ら に置 か れて い る 。 た だし 、 出 土 例 で は 、 瓶 と 洗 と が 伴 出 し た 確 実

な 例が な く、 礼 器 とし て の 意識 は薄 れた ので は ない か と 考 え る 。

  絹 は 陶 器 か 姿 器。 浅 銅 はI 類 の系 統 が 61 9年 の遼 寧 ・ 朝 陽 出 土 陶 器 ( 文 献 4 32 )、 深 銅 I 類 の系 続 か67 5年 の 恭 陵 哀 皇 后 墓 出 土 姿 器 ( 9 − l a7)、 684年 の湖 北 ・ 半 徽 墓 出 土 陶 器 (文 献 36 5) な ど にあ る。 以 後 は ほ と ん ど副 葬し な く な る よ うで 、 実 態 が 明 ら かで は ない 。

匝  匿 は 後 漢 以 降 に 途 絶 え て い た 。 唐 に 復 活 す る が 、 漢 代 の よ う な 礼 器で は な く 、 酒 や 水 を 一 時 的 に取 っ て 注 ぐ、 い わ ゆ る 日 本 の 片 口 の 機 能 を 果 し た と 推 測 す る 。 初 ・盛 唐 で は 8 世 紀 中 頃 の西 安 ・ 何 家 村 出 土 鍍 金 銀 器 ( 9 − T 15) が 唯 一 の よう で あ る。 碗 Ⅶ類 C に注 口 をつ け た も の (以 下 、 碗 形 匝 )。 中唐 に もつ づ く。

盆 ・ 高 足 香 盆 ・ 豆 盆 は 銀 器 ( 一 部 は 鍍 金 ) が多 く 、 バ ラ エ テ ィ に 富 む。 円 筒 形 の Ⅲ類 A は 741年 の河 南 ・ 廃 山寺 塔 地 宮 出 土 例( 9 − S a8)や 8世 紀 中 頃 の西 安 ・ 何家 村 出土 例( 9 − T 13)

に残 る。 後 者 の 一 部 に は 薬 用 の 琥 珀 ・珊 瑚 ・金 屑 な ど を 入 れてい た。 前 者 で は香 慧 と推 定 す る 喧 が 出 土 し て お り 、 盆 は 香 盆 で あ っ た可 能性 かあ る。 Ⅲ 類 A に 似 る か 、 上 下 面 が盛 り 上 が る Ⅲ 類 B は 718年 の 西安 出 土 例 ( 文 献 31) か ら 7 31 年 の 河 南 ・ 鄭 夫 人 墓 出 土 例 ( 9 − Q a 4) や 8 世 紀 中 頃 の 西 安 ・ 何 家 付 例 (文 献 16)、 貝 形 の V 類 は Ⅲ 類 と 共 伴 す る 例 が 多 く、 718 年 の 西 安 出 土 例

( 文 献 31) から 73 8年 の 河南 ・ 半 景 由 幕 例 ( 文 献 132)、 花 形 の Ⅵ類 A は 同 じ く 半 景 由 墓 例 ( 文 献 132) で 、 そ れぞ れ中 唐 に もつづ く。

  高 足 香 盆 は 76 5年 の 洛 陽 ・ 僧 神 会 幕 出 土 銅 器 ( 9 −W c 5) と 同 巧 の 江 西 ・瑞 昌 唐 菜 出 土 鍍 金 銅 器 ( 文 献 39 5} 。 撮 み か 相輪 状 に なる 、 日 本 の い わ ゆ る塔 婉 (以 下 、 高 足 香 盆 m類 )。 と も に 類 似 し た 柄香 櫨 (10 − W c3) が 出 土 し て お り、 こ れと セ ット に なる 。 71 0〜 7 12 年 の 四 川 ・広 元 千 仏 崖 彫 像 ( 第 12図 1 ) で は、 宮 人 が 柄香 慧 と 高 足 香 盆 を もつ 。 柄 香 鎧 の 出 土 例 は、 唐 で は 初 唐 の河 南 ・ 長 沙墓 出土 銅 器 (文 献 296 } が古 い 例。 高足 香 盆 は、 以 後 の 確 実 な 例 は ない 。   豆 は 口 径 が 15cm 前 後 の小 形 豆 か 明 器 と 、 口 径 20 cm を 越 え る 大 形 豆 と が あ る 。 後 者 は 67 5年 の

河 南 ・ 哀 皇 后 墓 出 土 姿 器 ( 9 − l a6) で 目 縁 が 外 反 (以 下 、 Ⅲ 類 )。 前 者 は 体 部 が ほ ぽ 直 に 立 ち 上 が る エ類 が 664年 の 険呑 ・鄭 仁 泰 墓 出 土 鍍 金 銅 器 (文 献.312 ) にあ る 。 I ・ H 類 の 鍍 金 銅 製 明 器か 666 年 の 寧 夏 ・ 史 鉄棒 墓 ( 9 − F b9) や669 ・6 70年 の 詞 耽 夫 婦 墓 ( 9 ‑ G a6)、 I 類 の鉛 製 明 器が 708年 の 河 南 ・ 半 文 寂 夫 婦 幕 ( 9 − N b 7) から 出土 。 豆 は以 後 の 出 土 を知 ら ない 。

(8)

4  唐 〜 五 代 ・ 十 同 時 代 に お け る 変 遷

    b  貯 蔵 具 ・ 注 器 ( 付 図 1 0)

鶏 冠壷 ・瓶 扁 壷 は 中 唐 の 例 が あ る か 、 北 辺 鄙 を 除 く と ほ と んど す た れて し ま う。 8 世紀 中 頃 の 西 安 ・ 何 家村 出 土 銀 器 ( 10 − T 1) は 、 皮 嚢 ( 水 袋 ) を 起 源 と し た 、 一 般 に鶏 冠 壷 と 呼 ば れ て い る も の 。 盛 唐 の 西 安 出 土 姿 器 ( 文 献 170 ) もあ る が 、 こ れ も北 辺 部 が 主 で 、 遼 代 ( 916 〜 112 5) に 盛 行 す る。

  瓶 は 反 目 瓶 が 主 流 で あ る。 出 土 金 属 器 の 例 は 少 ない 。 そ の 一 つ は7 41年 の 河 南 ・ 慶 山 寺 塔 地 宮 出 土 鍍 銀 器 ( 10 − S al)。 下 肥 れ の 反日 瓶 V 類 (い わ ゆる 王 子 形 水 瓶 ) B の系 譜 を ひ く が 、 下 肥 れ の 度 合 い か 強 く 、 脚 もや や 高 く 八 字 状 に な る の が 特 徴 であ る (以 下 、 V 類 C )。 姿 器 で み る と 、 初 唐 の河 北 ・琉 璃 河 出 土 三 彩 (10 − D d1) や 山 西 ・ 祖 仁墓 出 土 陶 器 ( 文 献6 0)、 675年 の 恭 陵 哀 皇 后 募 出 土 盗 器 ( 文 献.27 3) は 古 式 の V 類 A 。 前 二 者 も初 唐 で も 7世 紀 末 近 く で 、 祖 仁 墓 は 次 述 す る よ う に 8世 紀 初 に か か る 可 能 性 が あ る。 肩 が 張っ た 短 胴 の IV 類 ( い わ ゆる 蕉 形 水 瓶 ) はい ず れ も 三 彩 や 盗 器 な ど 。 6 84年 の湖 北 ・ 李 徴 募 出 土 三 彩 (1 0 − J a1) は 、 晴 代 の Ⅳ 類 と ほ ぽ 同巧 。 6 43年 の 遼 寧 ・朝 陽 出 土 姿 器 (10 ‑ D ai) や 630年 の 映 西 ・ 半 寿 募 壁 画 ( 第 11図 3) で 女 人 か 捧 げ 持 つ の は IV 類 に 近 い 。 7世 紀 末 〜 8 世 紀 初 の 険 西 ・ 常県 出土 三彩 (10 ‑ K ci) は 球胴 に 近 く、 脚 も さ ら に高 い ( 以 下 、 Ⅵ 類 A )。 上 述 し た 祖 仁 募 の 三 彩 (文 献 6 0) や 江 蘇 ・ 揚 州 出 土 三 彩 ( 文 献 318 ) は 顕 ・ 脚 が よ り 長 く なる (以 下 、 VI 類 B )。 741年 の 河 南 ・ 慶 山寺 塔 地 宮 出 土 彩 絵 陶 ( 10 − S a2) は Ⅵ類 A の系 譜 を ひ く の で あ ろ う が 、 下 肥 れ気 味 で あ る (以 下 、

VI類 C )。

  直口 瓶 の 系 統 は 718年 の 西 安 出 土 粕 陶 ( 文 献 32 8) が あ る 。 頚 の 両 側 に円 筒 をつ け た も の で 、 五 代 の 絵 画 資 料 ( 文 献 14 ) か ら み て 投 壷 で あ る。 7 41年 の 河 南 ・ 廃 山 寺 塔 地 宮 出 土 ガ ラ ス 器

( 10− S al) は 特 殊 で 、 舎 利 用 か ( 以 下 、 n 類 )。

  浄 瓶 は新 種 で、 肩 に も 口 を 設 け た もの 。古 い の は738年 の 河 南 ・ 王 仁 波 幕 出 土 粕 陶 (文 献.274}

で 、 反 日 瓶 V 類 A に□ を付 け た も の ( 以 下 、 1 類 )。 脚 は や や 高 め で 、 八 字 状 。 陶 器 の た め 蓋 を 共 造 に し て い る 。 765 年 の 洛 陽 ・ 僧 神 会 墓 出 土 銅 器 ( 1 0 − W c1) は 銅 下 半 が 直 線 的 と な り 、 脚 も低 い ( 以 下 、 n 類 )。 蓋 は 別 造 りで 、 撮 み は 円 筒 形 。 日 本 ・韓 国 で は 撮 み が 多 面 体 の 古 式 例 かあ る が 、 中 国 で は 明 か で は な い。

壷 ・ 細 頚 壷 細 頚壷 はい わ ゆ る 玉 壷 春 式 の Ⅳ 類B が 657 年 の 院 西 ・ 張 士 貴 夫 婦 募 出 土 姿 器 ( 文 献 96 ) や 7 世 紀 末 頃 の 河 北 ・琉 璃 河 出 土 軸 陶 (10 − D c2) な ど につ づ く。 新 器 形 は 球胴 で 、 頻 の長 い 反目 の も の ( 以 下 、 V 類 )。 67 1年 頃 の 福 建 ・ 泉 州 出 土姿 器 ( 10 − G bl)、 708 年 の 西 安 出 土 陶 器 (10 − O al) な ど。

  球胴 壷 は 、 7 56 年 の 河 南 ・ 賓 承 家 墓 出 土 陶 器 ( 文 献 9 ) の よ う に 反 □ ・ 長 類 の も の ( 以 下 、 IV 類 ) があ る が 、 稀 な 例 。 長 胴 壷 は姿 器 や 陶 器 は多 い が 、 金 属 器 は ない 。 代 表 例 をあ げ る。 古 く か らあ ま り 変 化 し な い Ⅱ 類 A が 620 年 の 洛 陽 ・ 裴 氏 墓 出 土 姿 器 (文 献 97)、 7 世 紀 末 〜 8 世 紀 初 の 河 南 ・ 常 義 出 土 姿 器 ( 文 献.235 ) な ど 。 後 者 に は 内 被せ の 笠 形 蓋 か 伴 う。 7世 紀 末 〜 8 世 紀 初 の 西 安 出 土 彩 絵 陶 器 (1 0 −M b1) は、 n 類 だ か、 相 輪 状 の撮 み を もっ た 蓋 と 鼓 形 器 台 を 伴 う ( 以 下 、 H 類 B )。 格 式 綴 と 一 般 に 呼 ば れる もの で 、 以 後 盛 行 す る 。 7 38年 の 河 南 一季 景 由 出 土 陶 器 ( 10 − R al)、 750年 の 河 南 ・ 鄭 誘 夫 婦 墓 出 土 陶 器 ( 10 − v c1) な ど で あ る 。 盤 口 の Ⅲ類

74

(9)

初 ・ 盛唐

は、 胴 が 特 に長 い m類 B が62 5年 の 浙 江 ・ 衛 州 出 土 姿 器 (10 − B b 1) や6 94年 の 江 蘇 ・ 伍 松 超 幕 出 土 陶 器 (10 − K a2)、 類 が 長 い Ⅲ 類 C が 6 38年 の 湖 北 ・ 楊 氏 幕 出 土 姿 器 ( 10 − C a1)、 641年 の 広 西 ・ 興 安 出 土 姿 器 ( 文 献5 29 ) に 残 る。 Ⅲ 類 は 中 国 南 半 蔀 で の 地 域色 か もし れ ない 。

唾 壷 金 属 器 は70 8年 の 険呑 ・車 洵 墓 出 土 銀 器 ( 文 献 259)。 同 巧 品 は65 5年 の寧 夏 ・ 史道 洛 幕 出 土 姿 器 (10 − E b 3)、 7 世 紀 末〜 8 世紀 初 の河 南 ・掌 県 出 土 姿 器( 10 − L b 3) や三 彩 (10 − M a3)

で 、 晴代 よ り 盤口 上 端 の 開 き が や や 大 きく な る ( 以 下 、 IV 類 )。 742年 の呑 安 出 土 姿 器 ( 10 − S b 1) は目 縁 は開 くが 、 顕 の細 い 変 種 (以 下 、 V類 )。

纏 ・提 梁 纏 ・ 爰 ・ 場 短 胴 緩 で 金 属 器 は 、 孟 に似 る 短 顕 の Ⅳ類 が あ る。 早 期 の 湖 南 ・ 長 沙 出 土 銅 器 ( 10 − C b 3) で 、 扁 平 で 丸 底 な の が 特 徴 (以 下 、 Ⅳ類 E )。 極 め て 稀 な 例 で 、 以 後 に は 続 か な い 。 球 胴 の H 類系 統 が 67 1年 頃 の 福建 ・ 泉 州 出 土 姿 器 ( 文 献 118 ) や7 38年 の河 南 ・ 王 仁 波 幕 出 土 姿 器 ( 文 献.274) な ど にあ る。 四 耳付 き の V 類 A は66 4年 の 険 西 ・ 鄭 仁 泰幕 出 土 粕 陶 ( 文 献.312 ) や 7世紀 末〜 8世 紀 初 の江 蘇 ・徐 州 出土 姿 器 (10 ‑ L C4) が最 終 例。

  長 胴 曜 は 、 最 大 径 が 胴 中 位 あ た り にあ る Ⅱ類 が、 6 43年 の 遼 寧 ・ 朝 陽 出 土 陶 器 (文 献 4 32 ) や 7 世 紀 末 近 く の 河 北 ・琉 璃 河 出 土 陶 器 ( 文 献 44 8) にあ る 程 度 だ が 、 四 耳 付 き の V 類 は 初唐 の 河 南 ・ 常 義 出 土 姿 器 ( 10 − A c 3)、 67 3年 の遼 寧 ・ 左 才 夫 婦 幕 出 土 姿 器 ( 文 献 478 )、 684 年 の 湖 北 ・ 率 徴 墓 出 土 陶 器 ( 文 献.36 5 ) な ど があ る。

  爰 の 金 属 器 は、 7 38年 の 河 南 ・ 率 景 由 墓 出 土銅 器 ( 10 − R a3)。 外 被 せ の宝 珠 形撮 み 笠 形 蓋 を 伴 う 。 同類 は 8 世紀 中 頃 の 呑 安 ・ 沙 披 村 出 土 銀 器 ( 文 献 302 ) で 、 撮 み の 座 金 は 花 形 。 同 じ 頃 の 呑 安 ・ 何 家 村 出 土 銀 器 ( 文 献 1 6・ 310 ) は 同 類 と思 わ れ る が 、 小 形 晶 で 薬 石 を 入 れ て い た よ う で あ る 。 金 属 器 以 外 だ と、 6 41年 の遼 寧 ・ 朝 陽 出 土 陶 器 (1 0 − D a3)、 6 84年 の湖 北 ・ 率 徽 墓 出 土 陶 器 (文 献 36 5)、 7 09 年 の 河 南 ・率 廷 禎墓 出 土 陶 器 ( 10 − O b 3)、 7 56年 の河 南 ・ 賓 承 家 幕 出 土 姿 器 (文 献 9) な どが あ る 。

  提 梁 繊 は 、 肩 の 張っ た 銀 器 が 8世 紀 中 頃 の呑 安 ・ 何 家村 か ら 出 土 ( 文 献 16)。 同 巧 品 は732年 の呑 安 出 土銅 器 ( 文 献2 4)。 何 家 村 で は 球 胴 に 近 く なっ た 銀 器 ( 10 − T 2・ T 3) も 出土 。 う ち 1 点 は 外 被せ の 輪 状 撮 み 付 き 笠 形 蓋 が 伴 う。 と も に高 台 があ る 。 7 31年 の 河 南 ・ 鄭 夫 人 墓 出 土銅 器 ( 10 − Q a3) は 平 底 。 同巧 の 銅 器 は 福 建 ・ 浦 常 か ら も 出 土 (I 0 ‑ P d2)。 前 者 は 鎧 と 呼 ん で お り、 火 に か け た 可 能 性 も あ る 。 既 述 し た 北 周 の 鏝 V 類 と も 類 似 し て お り、 そ の 伝 統 が 残 っ た の か も 知 れな い 。 6 30年 の 険 西 ・ 率 寿 茎 壁 画 ( 第 11図 2) で は 、 女 人 が 提 梁 鏝 を さ げ 、 もう 一方 の 手 に 角 杯 を もっ て お り、 継 に 酒 の 入 っ て い た 可 能 性 も 示 す 。 他 に円 筒状 の 提 梁 綴 が 741 年 の河 南 ・ 慶 山寺 塔 他言 出 土 銅 器 (10 − S a4) にあ る。

  垠 は 金 属 器 が ない 。 肩 の 張 っ た Ⅲ 類 A が 667 年 の 険 呑 ・段 伯 陽 墓 出 土 姿 器 ( 文 献 29 8)、 肩 の 張 り が 弱 い Ⅲ類 B が 689 年 の 山 西 ・ 崔 撃 茎 出 土 陶 器 ( 文 献 364 )、 71 8年 の 河 南 ・ 率 爾 墓 出 土 陶 器 (10 − W d出 袋 状日 録 のIV 類 が67 3年 の遼 寧 ・左 才 夫 婦 幕 出 土 姿 器 (10 − G c2) にあ る。

繊 壷 ・ 三 脚 纏  錐 壷 は67 3年 の 遼 寧 ・左 才 夫 婦 墓 出 土銅 製 明 器 ( 10 − G c3) が 唯 一 例。 前 漢 代 I 類 の 復 古 品 の よ う な 古 調 を 示 す が 、 北 周 の V類 に似 て 、 注 口 が 立 ち 上 が ら ず 、 ほ ぼ水 平 な点 が新 味 (以 下 、 Ⅵ類 )。 以 後 は 途絶 す る 。

  三 脚 鍍 は 、 短胴 纒 に 三脚 をつ け た も の。 7 18年 の 西 安 出 土 鍍 金 銀 器 ( 文 献 3 1) が 初 出 の よ う で あ る 。 顕 か や や 長 目 で 、 球胴 (以 下 、I 類 )。 総 高 5.3cm の 超 小 型 品 。 類 似 し た 小 型 品 は 8 世

(10)

唐 〜 五 代 ・十 国 時 代 に お け る 変 遷

紀 中 頃 の 西 安 ・ 何 家 村 出 土 銀 器 ( 文 献 16 ・ 310 ) にあ り 、 薬 石 用 と 推 定 し て い る。 と も に宝 珠 形撮 み の 笠 形 蓋 を 伴 う 。 744年 の遼 寧 ・韓 貞 幕 出 土 三 彩 ( 文 献 82) は 、 総 高 約 18cm。 球胴 だ が、

短 頻 ( 以 下 、 Ⅱ 類 A )。 I 類 は 前 漫 の 樵 尊 と 類 似 し 、 温 め る こ と に も 用い た と 推 測 す る。 H 類 も 同 様 であ ろ う。 中 唐 に もつ づ く。

有 柄 壷 ・ 有 柄 注 壷 ・ 注 壷 ・ 水 注 有 柄壹 は 金 属 器 が な い 。 盤 □ の壷 Ⅲ類 に 長い 環 状 把 手 1 個 を つ け た 姿 器 が6 68年 の 西 安 ・ 李 爽 墓 か ら 出 土 ( 文献 2 91)。 最 終 例 で あ る 。 新 器 形 は 双 柄 だ か 単 胴 ( 以 下 、 双 柄壷 II 類 ) で 、 7世 紀 末〜 8 世 紀 初 の 河 南 ・ 常 義 出 土 三 彩 (1 0 −M a2)、 7 06 年 の 河 南 ・ 宋 祐 墓 出 土 三 彩 ( 10 ‑ N ai)、 738年 の河 南 ・ 王 仁 波 幕 出 土 姿 器 ( 10 − P b2) な どが あ る 。 類 例 は 、 中 ・ 晩 唐 に は な い よ う だ が 、 北 末 に はあ る。

  有 柄 注 壷 は 金 属 器 かあ る 。 口 縁 を片 口 にし たIV 類 の 銀 器が 内 蒙 古 ( 文献 437 ) と 遼 寧 ・ 散 漫 旗 (10 − H a2) か ら 出 土。 北 周 の Ⅳ類 A に比 し て、 と もに 球胴 に近 い 点 が 異 な る ( 以 下 、 Ⅳ類 D )。 内 蒙古 例 は 7 世 紀 後 半 と 推 定 し て お り、 遼 寧 例 も近 い と 考 え る。 7 08年 の 河 南 ・ 李 文 寂夫 婦 幕 出 土鉛 製 明 器 ( 10 − N b 2) もほ ぼ 同 巧 。 7世 紀 末〜 8世 紀 初 と 推 定 す る 河 北 ・ 蔚 県 出 土 粗 陶 (1 0 ‑ M C4) は 肩 か 張 る ( 以 下 、 IV 類 E )。 蓋 は 鳳 凰 形 で あ る 。 類 例 は7 06年 の 映 西 ・ 永 泰 公 主 墓 壁 画 ( 第11 図 7) で 女 人 が 手 にす る か 、 器 形 は Ⅳ類 C に 近 い 。 7 41年 の 河 南 ・ 慶 山 寺 塔 地 宮 出 土 銅 器 ( 10 − S a 5) は 、 下 肥 れ が 強 い (以 下 、 Ⅳ類 F )。 胴 下 半 に 飾 る 人 面 か ら イ ンド あ

た り から の招 来品 と みて い る 。

  反□ ・ 長 頚 の 長 胴 壹 の肩 に注 目 をつ け た 有 柄 注 壷 V ・ Ⅵ類 は 、 確 実 に は 8世 紀 に 入っ た 出 土 例 が 出 て く兄 I。 706 年 の 河 南 ・ 宋 祐 幕 出 土 銅 器 ( 1 0 − N a2) は 注 目 か 短 い が、 な で 肩 で 、 胴 も や や 短 目 ( 以 下 、 V類 A )。 76 1年 の 河 北 ・ 史忠 明 幕 出 土 盗 器 ( 10 −W b2) も注 目 は 短い が 、 胴 長 で 肩 か 張 る (以 下、 VI類 A )。

  注壷 は 、 長 胴 壷 の□ 縁 を片 口 に し たIV 類 の 姿 器 が 、 668 年 の西 安 ・ 李 爽 幕 ( 文 献 29 1} か ら 出 土 し てい る 程 度。

  水 注 と し た の は 、 短 胴 鍍 に 注 □ をつ け た 三彩 ( 文 献2 4)。 こ れ も 類 例 は 少 ない 。

  以 上 の 他 に特 殊 な も の と し て 、 二 重 目 縁 鏝 か 684年 の 湖 北 ・ 李 徽 出 土 姿 器 ( 文 献.365 ) に残 る が 、 以 後 は 途 絶 え る。

    c  煮 沸 具 ( 付 図 1 0)

鍋 ・提 梁 鍋 ・ 三 脚 鍋 鍋 は □ 縁 下 が く び れる n 類 が68 4年 の 湖 北 ・ 李 徴 募 出 土 鉄 器 ( 10− J a4)

に 残 る 。 目 縁 か 長 く 、 胴 も長 手 に な っ て 、 日 本 で い う 釜 に 近い も の と な る (以 下 、 Ⅱ 類 D )。 7 38年 の河 南 ・ 李 景 由 墓 出 土 銀 器 2点 は 、 小 型 で あ り 、 碗 と す る。 だ が 、 西 晋 まで の銅 工類 と 形 が 類 似 す る こ と か ら 鍋 と み る。 1 点 (10 ‑  R a4) は深 目 の エ類D に 近 い が 、 他 の 1点 ( 文 献 132 ) は 体 節 が外 傾す る 浅 目 の も の (以 下 、 I 類 E )。 釜 と と も に類 例が 少 な く、 実 態 は不 明 。   提 梁 鍋 は 新 器 種 。 7 31年 の 河 南 ・ 鄭 夫 人募 出 土 銅 器 ( 10 − Q a 4) は 、 深 目 の 半 球 状 で 、 外 に 梁 を つ け る も の (以 下、 I 類 )。 8 世 紀 中 頃 の西 安 ・ 何 家村 出 土 銀 器 の は、 日 録 が外 反 す る 浅 目 の 鍋 で あ る 。 う ち 1 点 ( 10 − T 4) は 、 目 縁 の 外 反 が 弱 い も の ( 以 下 、 Ⅲ 類 )。 他 の 1 点

( 10 − T 5) は 目 縁 が 二股 に な る も の ( 以 下 、 IV 類 )。 と も に 薬 石 を 調 合 (練 丹 ) す る た め の も の と 推 定 し て い る。

(11)

1 初 ・盛 唐

  三 脚 鍋 は 、 三 国 時 代 まで あ っ た I 類 の系 譜 を ひ き、 目 縁 が わ ず か に 外 反 す る も の が 8 世紀 中 頃 の 西 安 ・沙 披 村 出 土 銀 器 ( 文 献 302 ) に あ る よう だ か 、 詳 細 不 明。 主 体 に な る の は 、 目 縁 の 内 側 に 環 状 な い し 方 形 の 耳 を つ け る も の だ が、 三 国時 代 まであ っ た 三 脚 鍋I 類 と 異 なっ て、 目 縁 は 強 く 外 反 し 、 脚 も 長い (以 下 、 Ⅲ類 A )。 744 年 の 遼 寧 ・韓 府 君 夫 婦 墓 出 土 鉄 器 (10 − S c3)

や 、 ほ ぼ 同 じ 頃 と 推 定 す る 河 南 ・鄭 州 出 土 鉄 器 ( 10 − v d4)。 姿 器 だ と 初 唐 の湖 南 ・ 長 沙墓 出 土 明 器 ( 10 − D b 4) か あ る 。 同 墓 か ら は 口 縁 か 二 股 に なっ た 姿 器 ( 文 献 101 ) も 出 土 ( 以 下 、 IV 類 A )。 また、 そ れに江 口 をつ け た 姿 器 (1 0− D b 5) も 出 土 し て い る ( 以 下 、IV 類B )。 釜 ・ 甑 出 土 例 は 、 706 年 の 院 西 ・ 永 泰 公 主 墓 出 土 軸 陶 ( 文 献.300 ) ぐら い であ る。 釜 は 鍔 付 の 球 胴 H 類 B で 、 甑 を は め 込 む。 甑 は、 筒 状 m類 の 陶 器 が 684年 の渕 北 ・ 李 徽夫 婦 墓 ( 10 − J a3)

か ら 、 底 に 大 孔 1 個を 穿 っ た V類 の 盗 器 が6 52 ・ 654年 の四 川 ・再 仁才 墓 ( 文 献22 3) か ら 出 土。

墓 へ の 副 葬 例 が 少 な く 、 実 態 は つ か め な い 。

姚 斗  錐 斗 は 、 古 い II 類 の系 統 を ひ く 、 630年 の 洛 陽 ・ 裴 氏 墓 出 土 鉄 器 ( 10 − B c4・ B c5) が あ る 。 深 目 で 把 手 が龍 頭 で な い の は 鉄 器 の た め か。 江 口 付 の VI類 A も67 3年 の 遼 寧 ・左 才 夫 婦 墓 出 土 銅 器 (10 − G c4) や 、 8 世 紀 中 頃 の西 安 ・ 何 家村 出 土 銀 器 ( 文 献 31 0) にあ る。 後 者 は 薬 を 温 め る も の と推 定。 唐 代 に 入っ て の 新 式 は、 Ⅱ類 の系 譜 を ひ く か 、 把 手 の 対 面 に 板 状 の 尾 翼 を つ け た も の。 尾 翼 に は 環 をつ け た も の があ る 。 把 手 と環 に 梁 を つ け 吊 っ た ので あ ろ う か 。

7世 紀 末 頃 と推 定 す る 河 北 ・ 琉 璃 河 出 土 鉄 器 ( 10− D d 5) や 7世 紀 末〜 8 世 紀 中 頃 の 江 蘇 ・ 浪 江 出 土 銅 器 ( 10 − W e4) は 江 口 の な い もの (以 下 、 V類 A )。 73 8年 の 河 南 ・ 李 景 由 出 土 銅 器

(10 − R a5) は江 口 のあ る も の (以 下 、 V 類 B )。 後 者 の 類 例 は 福建 ・ 浦 城 出 土 銅 器 ( 文献 131 )。

744年 の遼 寧 ・韓 府 君夫 婦 墓 出 土 鉄 器 ( 10 − S c2) は、 口 縁 が ほ ぽ 直 な も の (以 下、 Ⅵ類 )。 錐 斗 は 、 以 後 は途 絶 え る 。

    d  雑 器 ( 付 図 1 0)

喫 斗 708年 の 河 南 ・李 文 寂 夫 婦 墓 出 土 鉛 製 明 器 ( 10 一 N b 4) が あ り、 把 手 の頭 を 宝 珠 形 につ くる Ⅲ類 。 墓 へ の副 葬 例が 少 ない ため 、 実 態 は明 ら かで ない 。

墟 三 脚 付 の 櫨IV 類 A は初 唐 の 湖 南 ・ 長 沙 出 土 姿 器 ( 10 − D b 6) や67 1年 頃 の 福 建 ・ 泉 州 出 土 姿 器 ( 10 − G b6) な ど か あ り、 IV 類 B は64 1年 の 広 西 ・ 興 安 出 土 姿 器 ( 文 献 529 ) な どが あ る。

8 世紀 初 と 推 定 す る 河 南 ・ 鄭 州 出 土 姿 器 ( 10 − P a7) も 三脚 付 だ が 、 器 は 盤 状 で あ り、 櫨 の 下 盤 に なろ う。

  蛙 の新 器 形 は 、 北 周 に 登 場 し た Ⅲ 類 A の 系 譜 を ひ き、 こ れ に 蓋 を 加 え た も の 。 741 年 の 河 南 ・ 慶 山 寺 塔 地 宮 出 土 鍍 銀 器 ( 10 − S a6) は 、 天 井 部 が 盛 り 上 が っ た 、 ハ ート 形 透し の 蓋 を 伴 う (以 下 、 Ⅲ 類 C )。 胴 部 は 無 文 で 、 六 脚 な の も特 色 。 8 世 紀 中 頃 の 西 安 ・ 何 家 村 出 土 銀 器

( 10 − T 6) は 三 葉 文 透 し の 蓋 と、 身 及 び 中 間 材 の 三 股 構 成 (以 下、 Ⅲ 類 D )。 胴 部 は沈 線 を め ぐ ら せ、 口縁 は 中 間材 を う け る た め に 直 に 立 ち 上げ てい る。 五脚 。 こ れは 薫 慧 と す る。

燈 盛 行 す る の は 隋 代 に 出 現 し た 豆 形 V 類 。 高 足 盤 ( 豆 ) と も 呼 ん で い る が、 後 述 す る 874年 頃 の 法 門 寺 出 土 例 か ら み て 燈 であ る。 た だ し 、 こ れが い わ ゆる 金 山寺 形 香 櫨 の 祖 型 に なる と 考 え る 。 金 属 器 は ない 。 6 89年 の 山 西 ・ 推 挙 墓 出 土 姿 器 (1 0 − J b 5) が 古 い 例 。 体 部 は 浅 目 で 目 縁 が 外 祈 し 、 脚 部 は 中 程 に 太 い 突 帯 を もつ が 、 丸 底 風 の も の ( 以 下 、 Ⅵ類 B )。 盛 唐 早 期 と す

Z7

(12)

4 唐 〜 五 代 ・ 十 国 時 代 に お け る 変 遷

る 河 南 一郎 州 出 土 三 彩 (1 0 − O c5) も 同 類 。 709 年 の 河 南 ・ 李 嗣 本 墓 出 土 三彩 (10 − P a6) は、

脚 が 八 字状 で、 突 帯 も な い (以 下 、 V 類 C )。 7 38年 の 河 南 ・ 王 仁 波 墓 出土 測 器 ( 10− R b6) も 同 類 。 中 唐 に もつ づ く。 67 1年 頃 の 福建 ・ 泉 州 出 土 測 器 (10 − G b 5) は 豆 燈 Ⅲ類 の系 譜 を ひ く か 、 油 皿 が 浅い (以 下、 Ⅲ 類 E )。 708年 の険 西 ・ 永 泰公 主墓 出 土 測 器 (文 献 300) も同 類 だ が 、 皿 の脚 が 特 に 長 く、 し か も多 数 の 突 帯 を め ぐ ら す (以 下、 Ⅲ 類F )。 初 唐 の 広 東 ・ 曲 江 出 土 陶 器 ( 10 − A b 4) は 燈 台 の 脚 が 特 に 長 く な っ た 新 器 形 (以 下 、IV 類 )。 蓋 と 台 を 別 造 り に し た 蕭 燈 の好 例は 知 ら ない 。

  他 に 蝋 燭 燈 Hが 、 7 06年 の 河 南 ・宋 祐 墓 出 土 銅 器 (10 − N a3) に あ る 。 初 唐 の 河 南 ・ 長 沙 出 土 測 器 ( 10 − D b 7) や 7 世 紀 末 〜 8 世 紀 初 の 河 南 ・ 掌 県 出 土 三 彩 (1 0 − L b 5) も 同類 。 706年 の険 呑 ・ 永 泰 公 主 墓 壁 画 (文 献 30 0) や 同 年 の 聾 徳 太 子 墓 壁 画 (第 11 図 9 ・ll ) に は 、 蝋 燭 を さし た 盤 状 の もの を 捧 げ もつ 女 人 の 姿 が あ る。

  な お 、 杯 や碗 の 一 部 が 燈 と し て 用 い ら れて い る こ と は、 既 に 触 れた 通 り であ る 。 ほ ぼ 同形 だ か 、 76 3年 の湖 南 ・ 郎 府 君 墓 出 土 測 器 ( 10 −W b 5) は 、 内 耳 1 個 を も ち 、 蓋 燈 と み てい る (以 下 、 蓋 燈 VI 類 )。

ii  中・晩唐〜五代・十国時代

    a  食 膳 具 ・ 水 器 ( 付 図 11 )

飲 器 高 足 杯 は、 Ⅶ類 A の系 統 が 中唐 と み る 河 南 ・ 那 窯 出 土 姿 器 (11 − E e1) に残 る か 、 稀 な 例 。 中 ・ 晩 唐 で は 杯 部 が 縦 長 の 花 形 に な る ( 以 下 、 VⅢ・IX 類 )。 VⅢ類 は 口 縁 が 外 反 す る も の 、

Ⅸ類 は目 縁 が ほ ぼ 直 な も の で 、 と も に 脚 は 太 く 低 目で あ る 。 Ⅷ類 は 江 蘇 ・丹 徒 出 土 銀 器 の 2点

( 文 献.342 )。 1 点 は、 腰 に 稜 かあ る もの (以 下 、 種類 A)、 他 の 1点 は杯 部 に 遼 か な くや や 浅 目 の もの ( 以 下 、 Ⅷ類 B )。 丹 徒 出 土 品 の 年 代 は、 原 報 告 ( 文 献.342 ) で は 盛 唐 晩 期 と し た か 、 韓 偉 ( 文献 16) は 第 四 期 ( 82 1〜 9 07 年 )と し た。 Ⅷ類 A は 稜碗 や 高足 杯 Ⅵ類 D の影 響 が う かか え 、 古 調 であ る が 、 類 例 が 少 な く 断 定 で き な い 。 後 述 す る 他 の 伴 出品 か ら み て、 大 きく は 9世 紀 後 半 と し てお く。

  Ⅸ類 は 、 銀 器 の 例 が 多 い 。 850年 頃 の 映 西 ・背 陰 村 出 土 例 ( 文 献 307 ) や9 01年 の江 蘇 ・ 水 丘 墓 出 土 例 ( 文 献 16) な ど だ が、 以 後 の 確 実 な 例 は ない 。

  他 に 、 901年 の江 蘇 ・ 水 丘 墓 出 土 銀 器 (l l − N c5) は杯 身 か 半 球状 の も の。 高 足杯 と す る か 、 目 縁 外 端 に は 蓋 受 け の段 があ り、 香 健 か 盆 の 可 能 性 が 強 い 。 晩期 の江 蘇 ・浪 江 出 土 姿 器 (11 −

O ai ) は豆 と する 。 口 径 10.4cm 、 高 さ 10.8cmで あ り、 高足 杯 か もし れ ない 。 V 類 とし て は、 杯 が 浅 目で 開 き 気 味 (以 下、 V類 D )。 V 類D は 北 宋 に も 続 く が、 例 は 少 ない 。

  角杯 は な く 、 把 手 付 杯 も中 唐 と みる 河南 ・ 那 窯 出 土 姿 器 (11 − E e2) に VI 類 A の系 続 か 唯 一 あ る 程度 だ が 、 曲 長 杯 は盛 行 す る 。 典 型 的 な 曲 長杯 II 類 A は 、 850年 頃 の 映 西 ・ 背 陰村 出 土 銀 器 で 、 小 さ な 高 台 か つ く ( 文 献.307 )。 I 類 に 類 似 し た 鍍金 銀 器 は 晩期 の 浙 江 ・ 長 興 出 土 例 (文 献 343)。 900年 の浙 江 ・ 銭 寛 墓 出 土 姿 器 (ll − N bl) は高 い 脚 がつ く (以 下 、 H 類 B )。 同 類 の 銀 器 は 877年 銘 の 伝 西 安 ・北 郡 山 出 土 例 (文 献 500) や 江 蘇 ・浪 江唐 墓 出 土 例 ( 文 献.489) な ど があ る 。 82 4年 の 河 南 一斉 国 太夫 人 墓 出 土 金 器 (1 1 − D a2) は、 四 花 形 の 楕 円 杯 で 、 大 きい 高

7S

(13)

1 1 中 ・ 晩唐 〜 五 代 ・十 国 時 代

台 が つ く (以 下 、 花 形 長 杯 )。 こ れ に は 、 後 述 す る よ う に 、 花 形 長 盤 n 類 A か 托 とし て 用 い ら れ た 可 能 性 が あ る 。 花 形 長 杯 の出 土 例 は多 く、 8 40・ 842年 の 河 南 ・ 崔 防 夫 婦 墓 出 土 銀 器 (11 − G 1) や 姿 器 ( 11 − G 2)、 84 5年 の 河 南 ・串 存 墓 出 土 玉 器 ( 11 − 1 2)、 850 年 頃 の 西 安 出 土 銀 器

( 11 − K b 1)、 晩 唐 の 福 建 直 門 出 土 銀 器 (1 1 − O b2) な どだ が、 1 0世 紀 以 降は す た れる よ う であ る 。

杯 ・ 碗 ・鉢 杯 は、 高 台 付 Ⅲ 類 の系 譜 を ひ く 玉 器 ( 11 − D a1) か 824 年 の 河 南 ・ 斉 国 大 夫 人 墓 か ら 出 土 。 大 差 ない も の は 、 五 代 92 3年 の河 北 ・ 王 処 直 墓 出 土 姿 器 (11 ‑ Q C2) や 十 国 962 年 の 南 京 ・串 原 陵 出 土 姿 器 ( 11 − S c2) な ど にあ る。 中 唐 の 広 東 ・ 美 徳 出 土 粕 陶 (1レ E d3) や 五 代 92 3年 の 河 北 ・ 王 処 直 墓 出 土 姿 器 (1 1 − Q c1) は 高 台付 杯 IV 類 A。 中 ・ 晩 期 の 西 安 ・ 青 龍 寺 出 土 姿 器 ( 11 − F a1) はIV 類 B 。 847 年 の河 南 ・ 穆 踪 墓 出 土 姿 器 (11 − J a1) は 、 8世 紀 中 頃 の Ⅳ類 F よ り目 縁 が 反 る ( 以 下 、 高 台付 杯 IV 類 G )。 五 代 95 5〜 9 60年 の 洛 陽 出 土 姿 器 (11 − S bl ) は 、 体 節 が や や 内 湾 気 味 で 、 口 縁 が外 祈 す る (以 下 、IV 類 H )。 8 56 年 の 河 北 ・ 劉 府 君 墓 出 土 姿 器 (11 ‑ L ai) は 高 台 付 杯 V 類 C 。 目 縁 が 外 反 す る 浅 目 の 高 台付 杯 Ⅵ類 C は 、 900 年 の 浙 江 ・ 銭 寛 墓 出 土 姿 器 (11 − N b 2) や 、 五 代 909 年 の 洛 陽 ・ 高 継 燎 墓 出 土 銀 器 ( 11 − Q a 3) で 、 南 北 朝 後 半 の も の よ り 浅 目 と な る (以 下 、 Ⅵ類 B )。 8世 紀 中 頃 に登 場 し た VⅢ類 は 、 778年 の 河 南 ・ 鄭 洵 夫 婦 墓 出 土 姿 器 ( 11 − A al) に つ づ く 。 丸 底 杯 は 晩 唐 〜 五 代 の 江 蘇 ・ 無 錫 出 土 銅 器

(11 − P e4)。 浅 目 で、 体 部 が外 傾 す る (以 上 、 V類 )。

  他 に、 花 形 杯 が 9世 紀 末 頃 と 推 測 で きる 浙 江 ・ 淳安 宿 蔵 銀 器 ( 文 献 530) に あ る 。 平 底 だ か、

U 類 よ りや や 深 目 ( 以 下 、 花 形 杯 Ⅲ類 A )。 十 国9 39年 の浙 江 ・ 康 陵 出 土 姿 器 (11 − R a1) は、

輪 花 状 で 、 高 台 はや や 鳥 目 (以 下 、 花 形 杯 Ⅲ類 B )。

  鏡 の う ち、 平 底 鏡 は 深 目 のI 類 系 統 が 、 9 世 紀 と み る 浙 江 ・ 淳 安 宿 蔵 銀 器 ( 文 献 530) にあ る 。 体 節 に 龍 目 文 のあ る 特 異 な もの 。 同 巧 品 は、 877年 と推 測 で きる 伝 西 安 ・北 郡 山 出 土 銀 器

( 文 献 500)。 平 底 鏡 で 、 体 部 が 外 傾 す る の は 842 ・8 43年 の 河 南 ・串 郁夫 婦 墓 出 土 姿 器 ( 11 − H a 4) や 晩 期 の浙 江 ・ 長男 出 土 銀 器 ( 文 献 343 )。 と もに 浅 目で あ る (以 下 、 VⅢ類 )。 丸 ・ 平 底 鏡

の 例 は き わ め て 少 ない 。

  高 台 付 鏡 は、 8 世 紀 中 頃 に登 場 し た I 類 D の系 統 が 、 824年 の 河 南 ・ 斉 国 太夫 人 墓 出 土 銀 器

( 11− D a4) に 残 る 。 エ類 D に比 し て 体 節 が や や 開 く (以 下 、 I 類 E )。 内 面 に綬 帯 文 を施 す点 は特 異。 814年 の 河 南 ・ 鄭 紹 方 墓 出 土 姿 器 (文 献 132 } も ほ ぽ 同 巧 。 881 ・882年 の 河南 ・串 抒 墓 出 土 姿 器 (1 1 − N a 4) や 五 代 後 期 の 洛 陽 出 土 姿 器 ( 11 − S b4) は 高 台 が や や 小 さ く な る ( 以 下 、 I 類F )。 Ⅵ類 B は8 50 年 頃 の 映 西 ・ 背 陰村 出 土 鍍金 銀 器 ( 11 − K a3)。 体 部 に蓮 弁 な ど を 飾 る 。 外 底 に 「 宣 徽 酒 坊 宇 宇 号」 の 刻 銘 があ る。 飲 酒 用 か。 こ の系 統 の 姿 器 は 多 く、 7 78年 の 河 南 ・ 鄭 洵 墓 例 ( 11 − A a2)、 8 47 年 の 河 南 ・ 穆 踪 墓 例 (11 ‑  J a 4)、 晩 唐 の広 東 ・ 和 平 出 土 姿 器 ( 文 献 19 5) まで そ れ 程 大 き く は 変 わ ら な い 。 8 世 紀 中 頃 に 登 場 し た Ⅶ類 の 典 型 は 以 後 に はつ づ か な い が 、 7 97 年 の 河 南 ・ 鄭 州 出 土 姿 器 ( 1 1 − B c3) は 目 縁 が 外 接 し 、 Ⅶ 類 の 変 化 と 推 測 す る

( 以 下 、 Ⅶ類 C )。 類 例 は 十 国9 43〜 946年 の南 京 ・串 昇陵 出 土 姿 器 ( 11 − R b 5) な ど。 姿 器 で は 体 節 が 直 に 開 く VⅢ類 が 、 中 唐 晩 期 の 西 安 ・ 青 龍 寺 遺 跡 ( 11 − F a3)、 五 代 末 頃 の 河 南 ・ 掌 義

( 文 献.235) など か ら 出 土。 北 宋 に もつ づ く。

  高 台 付 の 検鏡 は Ⅲ類 の系 統 が 中唐 と み る 河南 ・ 那 窯 出 土 姿 器 (11 − E e6) にあ る が 、 稀 な 例

(14)

唐 〜 五 代 ・十 国 時 代 に お け る 変 遷

で 、 以 後 す た れる。 高 台 付 の 花 碗 は 、 850年 頃 の 院 西 ・ 背 陰村 出 土 鍍 金銀 器( 文 献 307 ) があ る。

詳 細 は 不明 だ が、 目 縁 か 反 り 、 体 節 が 外 傾す る よ うで あ る。 こ れと 同 類 と 推 測 さ れ る の は、 晩 期 の 福 建 ・ 厦 門 出 土 鍍 金 銀 器 ( 11 − O b 3)。 高 台 を 欠 失 す る が 、 浅 目 の もの (以 下 、 高 台付 花 碗 IV 類 A )。 盗 器 の 例 は 多 い 。 829 年 の 河 南 ・ 傘 河 幕 出 土 姿 器 (11 − D c5) は 花 碗 IV 類 A 。 87 4 年 の 映 西 ・ 法 門 寺 出 土 姿 器 ( 文 献 19 ・ 2 1・ 37 0 ) は 、 や や 深 目 で 、 庭 が す ぼ まる 。 こ の 点 は、

9世 紀 中 〜 1 0世 紀 初 の江 蘇 ・ 鎮 江 出 土 姿 器 (1 1 − O a 4) や 、 五 代 909 年 の 洛 陽 ・ 高 継 燎 墓 出 土 姿 器 (11 − Q a5・ Q ae) が 似 て い る ( 以 下 、 高 台 付 花 碗 Ⅳ類 B )。 北 宋 に もつ づ く。

 鉢 は 8 世 紀 前 半 に 盛 行 し た 平 底 鉢 V 類 か 残 る 。 84 0 ・ 8 42 年 の 河 南 ・ 崔 防 夫 婦 墓 出 土 銅 器

(11 − G 5) で 、 丈 が や や 高 く なる (以 下、 V 類 C )。 十 国 91 8年 の 四 川 ・ 王 建 幕 出 土銀 器 ( 文 献 1 ) も 同巧 。 以 後 は 途 絶 え る よう で あ る。 中 唐 早 期 の 河 南 ・鄭 州 出 土 姿 器 ( 11 − B d 4) は 、 体 節 が 丸 昧 を もっ て ほ ぼ 直 に 立 ち 上 が る 深 目 の 高 台 付 (以 下 、 V 類 A )。 842 ・84 3年 の河 南 ・ 李 郁 夫 婦 墓 出 土 姿 器(11 − H a6)も 同 類 だ か 、や や 小 型 で 、日 録 が わ ず か に 外 反(以 下 、V 類 B )。 以 後 の確 実 な 例 は ない 。

 鉢 の新 器 形 は 、 上 述 し た V 類 B の 系 譜 を ひ く、 9世紀 後 半 と 推 定 す る 江 蘇 ・丹 徒 出 土 鍍 金 銀 器 (11 − M a3)。 花 形 鉢 で 、 体節 か ほ ぼ 直 に立 ち上 か っ た の ち日 録 で 外 反 す る ( 以 下 、 花 形 鉢I 類 A )。 高 台 も八 字 状 で 高 い の か 特 徴 。 丹 徒 で は 蓮 の 葉 を 伏 せ た よ う な 銀 製 の蓮 葉蓋 (11 − M 2)

が 出 土 し て お り、 口 径 か ら み て 組 み 合 う の は 花 形 鉢 し か な い 。 五 代 9 23年 の 河 北 ・ 王 処 直 幕 壁 画 ( 第12図 11) に は、 山形 の蓋 を し た 大 型 の 花 形 鉢 を 運 ぶ 女 人 が 描 か れ てい る 。 なお 、 630年 の 映 西 ・李 寿 墓壁 画 ( 第 11図 5) に も蓮 葉 蓋 らし き もの を 被 せ た 円 形 鉢 を捧 げ もつ 様 が う か が え る 。 五 代 の 浙 江 ・ 東 清 出 土 姿 器 (1 1− S d7) は 花 形 鉢 を 小 さ く 、 深 く し た も の (以 下、 花 形 鉢 工類 B )。 五 代 9 32 年 の 福 建 ・王 審 知夫 婦 墓 出 土 姿 器 (11 − Q d7) は 、 体節 が ほ ぼ 直 立 す る 深 目 の も の (以 下 、 花 形 鉢 Ⅱ 類 A )。 十 国 939年 の浙 江 ・康 陵 出 土 姿 器 ( 11 − R a6) は や や 浅 目 ( 以 下 、 花 形 鉢 Ⅱ 類 B )。 花 形 鉢 n 類 A は、 北 宋 に 盛 行 し 、 五 代 の 絵 画 資 料 ( 文 献 1 4) か ら 有 柄 注 壷 Ⅷ類 を 温 め る 器 であ っ たこ とが わ かる 。 王 審 知 夫 婦 墓 か ら も 、 注壷 の破 片 か 出土 し て い る。

鉄 鉢 形 ・ 孟  鉄 鉢 形 は 、 尖 底 のIV 類 が 中 唐 の 河 北 ・ 石 家 庄 出 土 黒 粕 陶 ( 11 − E a7) に あ る 。 874年 の 映 西 ・ 法 門 寺 出 土 金 器( 文 献 19・2 1・ 370) は口 径 9.4cm の小 型 品 だ が 、形 は Ⅳ類 に 似 る。

た だ し 小 さ な平 底 (以 下 、 V類 )。 五 代 ・ 十 国 時 代 の 例 は 知 ら ない 。

 孟 は、 Ⅳ ・ V類 の系 譜 を ひ く もの か 残 り、 胴 か 下 肥 れ( 以 下 、 Ⅵ類 ) も登 場 す る。 金 属 器 は ない 。 V 類 B と VI 類 は 82 0年 の 江 蘇 ・□ 府 君 墓 出 土 盗 器 ( 11 − C d6・ C d7)。 VI類 は 846 年 の 江 蘇 ・張 夫 人 墓 出 土 姿 器 ( 11 − H b 7) が 最 終 の よう だ が 、 V 類B は 9世 紀 中 〜 10 世紀 初 の 江 蘇 ・ 鎮 江 出 土 姿 器 ( 11 − Q a 5)、 十 国9 39年 の浙 江 ・康 陵 出 土 姿 器 ( 11 − R a7) まで 残 る 。 孟 は 北 宋 には す た れる よう で あ る 。

托 ・ 盤 托 は、 窪 ん だ 内 庭 と 目 縁 と 境 に突 帯 を め ぐ ら す 新 器形 (以 下 、 Ⅳ類 ) が 登場 す る。 金 属 器は ない が、 84 0・8 42 年 の 河 南 ・ 崔 防 夫 婦 墓 出 土 姿 器 (11 − G 3) や 847年 の河 南 ・ 穆 鯨 幕 出 土 姿 器 ( 11 − J a1) な ど 。 後 者 に は 高 台 付 杯 IV 類 G が の る。 874 年 の 映 西 ・ 法 門 寺 出 土 ガ ラ ス 器 ( 文 献 19・ 2 1・ 370) も 同 類 で 、 ガ ラ ス製 の高 台 付 杯 あ るい は 碗 か 組 み 合 う。 こ の ガ ラ ス 器 を 飲茶 器 と す る 見 解 もあ る ( 文 献 247 ・ 37 3 )。 法 門 寺 で は 茶 を 保 管 し て い た 金 属 製 の箱 や 抹 茶 にす る た め の 茶醸 が 出 土 し て お り、 上 述 の ガ ラ ス 器 や 高 台 付 姿 碗 Ⅳ類 G が 飲 茶用 であ っ た 可 能

参照

関連したドキュメント

欧米におけるヒンドゥー教の密教(タントリズム)の近代的な研究のほうは、 1950 年代 以前にすでに Sir John

[r]

Based on anthropological fieldwork among the Traditionalist and Christian Lahu in northern Thailand, this paper examines the changes in order and discipline of Christian Lahu as

初 代  福原 満洲雄 第2代  吉田  耕作 第3代  吉澤  尚明 第4代  伊藤   清 第5代  島田  信夫 第6代  廣中  平祐 第7代  島田  信夫 第8代 

限はもっぱらイギリス本国に留保されていた︒この時代︑イギリス本国における強力な反株式会社感情を踏まえた

case1(朔日町,50 代女性) case2(吹上,50 代男性) case3(十一日町,50 代男性) case4(売市,60

︻史料6︼ 明応五 十二 十七内談 此子細、白頭人依承之'談合也、

まず表I−1のの部分は,公益産業において強制アソタソトが形成される基