日機連20先端-3
平成20年度
検査分析業および分析機器製造業における 先端技術対応のロードマップ作成報告書
平成21年3月
社団法人 日本機械工業連合会 社団法人 研 究 産 業 協 会
この事業は、競輪の補助金を受けて実施したものです。
http://ringring-keirin.jp/
序
我 が 国 機 械 工 業 に お け る 技 術 開 発 は 、戦 後 、既 存 技 術 の 改 良 改 善 に 注 力 す る こ と か ら 始 ま り 、や が て 独 自 の 技 術・製 品 開 発 へ と 進 化 し 、近 年 で は 、科 学 分 野 に も 多 大 な 実 績 を あ げ る ま で に な っ て き て お り ま す 。
し か し な が ら 世 界 的 な メ ガ コ ン ペ テ ィ シ ョ ン の 進 展 に 伴 い 、中 国 を 始 め と す る ア ジ ア 近 隣 諸 国 の 工 業 化 の 進 展 と 技 術 レ ベ ル の 向 上 、さ ら に は ロ シ ア 、イ ン ド な ど B R I C s 諸 国 の 追 い 上 げ が め ざ ま し い 中 で 、我 が 国 機 械 工 業 は 生 産 拠 点 の 海 外 移 転 に よ る 空 洞 化 問 題 が 進 み 、技 術・も の づ く り 立 国 を 標 榜 す る 我 が 国 の 産 業 技 術 力 の 弱 体 化 な ど 将 来 に 対 す る 懸 念 が 台 頭 し て き て お り ま す 。 こ れ ら の 国 内 外 の 動 向 に 起 因 す る 諸 課 題 に 加 え 、環 境 問 題 、少 子 高 齢 化 社 会 対 策 等 、 今 後 解 決 を 迫 ら れ る 課 題 も 山 積 し て お り 、 こ の 課 題 の 解 決 に 向 け て 、 従 来 に も 増 し て ま す ま す 技 術 開 発 に 対 す る 期 待 は 高 ま っ て お り 、機 械 業 界 を あ げ て 取 り 組 む 必 要 に 迫 ら れ て お り ま す 。
こ れ か ら の グ ロ ー バ ル な 技 術 開 発 競 争 の 中 で 、我 が 国 が 勝 ち 残 っ て ゆ く た め に は こ の 力 を さ ら に 発 展 さ せ て 、新 し い コ ン セ プ ト の 提 唱 や ブ レ ー ク ス ル ー に つ な が る 独 創 的 な 成 果 を 挙 げ 、世 界 を リ ー ド す る 技 術 大 国 を 目 指 し て ゆ く 必 要 が あ り ま す 。幸 い 機 械 工 業 の 各 企 業 に お け る 研 究 開 発 、技 術 開 発 に か け る 意 気 込 み に か げ り は な く 、方 向 を 見 極 め 、ね ら い を 定 め た 開 発 に よ り 、今 後 大 き な 成 果 に つ な が る も の と 確 信 い た し て お り ま す 。
こ う し た 背 景 に 鑑 み 、弊 会 で は 機 械 工 業 に 係 わ る 技 術 開 発 動 向 調 査 等 の テ ー マ の 一 つ と し て 社 団 法 人 研 究 産 業 協 会 に「 検 査 分 析 業 お よ び 分 析 機 器 製 造 業 に お け る 先 端 技 術 対 応 の ロ ー ド マ ッ プ 作 成 」を 調 査 委 託 い た し ま し た 。本 報 告 書 は 、 こ の 研 究 成 果 で あ り 、 関 係 各 位 の ご 参 考 に 寄 与 す れ ば 幸 甚 で す 。
平 成 2 1 年 3 月
社 団 法 人 日 本 機 械 工 業 連 合 会 会 長 金 井 務
は し が き
現 在 、わ が 国 の 産 業 技 術 は 、多 く の 科 学 者・技 術 者 の 研 鑽 や 努 力 に よ っ て 世 界 ト ッ プ レ ベ ル の 域 に 到 達 し て お り ま す 。 し か し な が ら グ ロ ー バ ル 競 争 の 激 化 、少 子 高 齢 化 な ど の 急 激 な 社 会 経 済 環 境 の 変 化 、さ ら に は 環 境 問 題 な ど 、多 く の 課 題 に 直 面 し て お り 、こ れ ら 課 題 を 解 決 し て わ が 国 が 今 後 も 高 度 な 産 業 技 術 を 維 持 し 、持 続 可 能 な 経 済 の 発 展 を 実 現 す る た め に は 、さ ら に 高 度 で 独 創 的 な 研 究 ・ 開 発 が 求 め ら れ て お り ま す 。
多 々 あ る 産 業 技 術 の 中 で も 検 査・分 析 に 関 す る 技 術 は 、全 て の 技 術・産 業 の 礎 と な る 技 術 で す 。 ナ ノ テ ク ノ ロ ジ ー に 代 表 さ れ る 最 先 端 科 学 技 術 の 研 究 ・開 発 を 推 進 し 、そ の 成 果 を 安 全 に ユ ー ザ に 届 け る た め に は 、検 査・分 析 技 術 も 進 化 す る こ と が 求 め ら れ ま す 。 す な わ ち 、 検 査 ・分 析 技 術 の 分 野 に お い て 戦 略 的 か つ 独 創 的 な 技 術 革 新 を 行 う こ と は 、わ が 国 が 今 後 も 世 界 の 中 で 技 術 的 優 位 を 保 つ た め に 不 可 欠 と 言 え ま す 。
本 事 業 は 、社 団 法 人 日 本 機 械 工 業 連 合 会 か ら 受 託 し て 、先 端 技 術 に 対 応 す る た め の 検 査 ・分 析 技 術 、 機 器 、 事 業 の ロ ー ド マ ッ プ を 整 備 す る こ と を 目 的 に 調 査 研 究 を 行 っ た も の で あ り ま す 。
本 調 査 研 究 の 推 進 に あ た り 調 査 に ご 協 力 い た だ い た 検 査 ・分 析 企 業 、 公 立 試 験 機 関 、研 究・開 発 企 業 、検 査・分 析 機 器 製 造 企 業 、な ら び に 検 査・分 析 ロ ー ド マ ッ プ 検 討 委 員 会 の 方 々 に 対 し 深 く 感 謝 申 し 上 げ ま す 。こ の 報 告 書 が 各 位 に と っ て ご 参 考 に な れ ば 幸 い に 存 じ ま す 。
平 成 2 1 年 3 月
社 団 法 人 研 究 産 業 協 会 会 長 佐 々 木 元
検査・分析ロードマップ検討委員会 名簿
(平成 21 年 3 月現在)
<委員長>
西江 光昭 住友電気工業(株) 研究開発本部 技師長
兼 解析技術研究センター長
<委員>
今井 一成 (株)日立ハイテクノロジーズ ナノテクノロジー製品事業本部 那珂事業所 主管技師 小倉 一道 日本電子(株) 計測検査機器本部 理事
川口 謙 (株)東レリサーチセンター 生物科学研究部 生物科学第 2 研究室 室長 周藤 靖治 (株)住化分析センター 千葉事業所 微量解析グループ 主任
藤井 紳一郎 (独)産業技術総合研究所 計測標準研究部門 有機分析科
バイオメディカル標準研究室 研究員 前田 拓巳 (株)島津製作所 技術推進部 部長
矢嶋 史朗 (株)IHI検査計測 計測事業部 副事業部長 山口 英信 (株)日産アーク 経営企画室 室長
(50 音順)
<事務局>
舩津 貞二郎 (社)研究産業協会 専務理事 松井 功 (社)研究産業協会 調査研究部長 小林 一雄 (社)研究産業協会 企画部長 宮坂 洋一 (社)研究産業協会 調査研究部次長 松田 香織 (社)研究産業協会 総務部 主任
目 次
序
はしがき
検査・分析ロードマップ検討委員会名簿 目次
第 1 章 全体概要 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1
1.1 調査の目的と進め方 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 3
1.2 調査のまとめ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 5
第 2 章 アンケート分析結果 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥13
2.1 化学分析分野 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥15
2.2 物理分析分野 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥20
2.3 生化学分析分野 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥26
2.4 全分野に共通する課題 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥37
第 3 章 ヒアリング結果のまとめ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥39
3.1 化学分析分野 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥41
3.2 物理分析分野 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥44
3.3 生化学分析分野 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥51
3.4 全分野に共通する課題 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥63
第 4 章 技術マップ、ロードマップ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥67
4.1 化学分析分野 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥69
4.2 物理分析分野 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥82
4.3 生化学分析分野 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥86
第 5 章 まとめと今後の展開 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥95
第 6 章 参考資料 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥99
6.1 アンケート集約結果 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 101
6.2 ヒアリング記録 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 123
6.3 装置、手法などの略語の説明 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 155
第1章 全体概要
第 1 章 全体概要
1.1 調査の目的と進め方
(1) 目的
本調査の目的は、国際競争力を担う我が国の製造業・科学技術を発展させるため、その 不可欠な基盤である検査・分析に関する技術や事業のニーズ・シーズを明確にし、製造業 における研究開発部門、検査分析業界および検査分析機器製造業の間で共有するロードマ ップを整備することである。
我が国製造業の国際競争力強化にとって先端技術の研究開発は非常に重要であり、これ らを底辺から支える検査分析技術の重要性も今後更に高まることは言うまでもない。ナノ テクなどの先端分野において技術開発が進む中、これらの先端技術に対応するための新た な検査分析技術および検査分析装置が、製造業の研究開発部門、検査分析業および検査分 析装置製造業において開発されることが求められている。しかしながら、これらの技術開 発には多大な費用と期間を必要とすることから、ターゲットを的確に定めることによって 装置開発と装置利用技術開発の両面から効率的に進めることが必要である。
上記の観点から、装置利用側としての研究開発部門ならびに検査分析業における装置ニ ーズと利用技術の課題を明確にし、検査分析機器製造業におけるシーズとの整合性を検討 することにより、検査分析技術を担うこれら業界が共有するロードマップを確立すること が極めて重要であると考えられる。
(2) 進め方
H18 年度は検査分析事業を営む民間企業と、各都道府県に設置されている公的試験機関 である公立試験研究機関(公設試)へのアンケートを実施し、そのデータを分析して装置 ニーズならびに装置利用技術における課題を第 1 次資料としてまとめた。
H19 年度はまず、装置および利用技術のニーズ、課題に関するデータをさらに充実させ る目的でのアンケート調査を実施した。その際、アンケート対象に製造業の研究開発部門 を加えて、装置利用側のニーズをより広く調査した。その結果を委員会において分析、検 討することで技術マップを作成すると共に、課題解決の必要な時期の情報を盛り込むこと によってロードマップ化することをめざした。
本年度の調査においては、検査・分析企業、製造業研究開発部門、検査分析機器製造企 業をヒアリング調査することを主に行った。合わせて、一昨年度、昨年度のアンケート調 査で回答があった検査・分析機関、製造業研究開発部門ならびに検査分析機器製造企業を 対象としたアンケート調査を実施し、より詳細な課題提示を依頼した。
委員会の構成は、検査分析事業を営む企業から選定した 5 社 5 名、検査分析機器製造業 から選定した 3 社 3 名、公的研究機関から選定した 1 名の合計 9 機関 9 名であり、いずれ の委員も各機関において技術分野をリードする専門家である。また、検査分析 3 分野をカ バーするという観点でも選定を行った。9 名の委員を夫々の技術バックグラウンドを考慮 して得意分野に割り振り、分野毎に 3 名の委員が担当することとした。委員会の開催実績 は以下のとおりである。委員会の間には頻繁に電子メールで議論を行って進めた。
・第 1 回委員会(H20.7.23)
主要議題:ロードマップ検討の基本方針、特に分析分野ならびに課題の重点化 について。新規委員の必要数および候補について。
・第 2 回委員会(H20.8.27)
主要議題:調査の方法について検討し、ヒアリングを中心とすることを確認。
新規委員候補について、各委員が持ち寄った案を検討して候補決定。
・第 3 回委員会(H20.9.26)
主要議題:委員の主要分担分野、ヒアリング項目、ヒアリング先、アンケート 調査について検討。
・第 4 回委員会(H20.10.24)
主要議題:ヒアリング先の決定とヒアリング申込み方法、分担、必要書類につ いて検討。
・第 5 回委員会(H20.12.2)
主要議題:ヒアリング申込み受諾状況および日程の確認。ヒアリング参加者、
ヒアリング方法、準備資料の再検討。アンケート実施方法の 確 認。
・第 6 回委員会(H21.2.20)
主要議題:各分野の分析結果、報告書原稿を議論。
・第 7 回委員会(H21.3.18)
主要議題:報告書の最終印刷体裁を議論。
(3) 検査分析の分野と技術分類
昨年度までは 8 分野(化学分析、物理分析、機械試験、非破壊試験、電気特性測定、振 動・騒音測定試験、生化学分析、環境分析)の技術について調査したが、今年度はそれら の中でも今後、課題解決が強く期待される下記の 3 分野に集中して技術課題の整理を行い、
技術マップ、ロードマップにまとめた。なお、化学分析分野には環境分析を含めることと し、残る機械試験などの分野で特に重要な課題が提起された場合には、物理分析分野で扱 うこととした。各分野における技術分類を下記のように見直した。これによりヒアリング 結果、アンケート回答において技術課題の関連する技術分野ならびに技術分類をより明確 にすると共に、技術マップ/ロードマップの骨組みとしても使用した。
a.化学分析(形態観察、元素分析、クロマト分析、熱分析、表面分析、構造解析、そ の他)
b.物理分析(形態観察、元素分析、表面分析、構造解析、その他)
c.生化学分析(DNA/RNA/遺伝子、糖・糖タンパク、タンパク・ペプチド、医薬品、食 品、血液・体液・細胞(臨床検査)、細胞・組織(形態分析・観察)、個人識別(鑑 識、親子判定))
(4) ヒアリング調査内容
今年度に行ったヒアリング調査の内容は下記のとおりである。
① 検査分析業
化学、物理、生化学の 3 分野で有意義なヒアリングが出来ると思われる大手 4 社を各分
野の担当委員が分担して訪問、ヒアリング調査を行った。ヒアリングは予め、分野毎に設 問内容をリストアップし、出来るだけ委員毎、ヒアリング先毎のばらつきが出ないように 留意した。設問内容は、対象試料、装置、分析精度、分析時間、前処理、標準化への意見 /要望、技術伝承、将来の課題等である。
② 製造業の研究開発部門
先端的な研究開発を行っている大手製造企業から、可能な限り幅広い事業分野にわたっ てヒアリング結果が得られるべく 8 社を選定し、化学、物理、生化学の 3 分野毎に各分野 の担当委員が分担して訪問、ヒアリング調査を行った。ヒアリングは予め、分野毎に設問 内容をリストアップし、出来るだけ委員毎、ヒアリング先毎のばらつきが出ないように留 意した。設問内容は、対象試料、装置、分析精度、分析時間、前処理、標準化への意見/
要望、技術伝承、将来の課題等である。また、検査分析業への外注状況についても質問し た。
③ 検査分析装置製造業
結果として、ヒアリング訪問をした会社は一社に留まったが、本委員会に装置製造業か らの委員がいることもあり、本報告には複数の会社の意見は反映されていると考える。
なお、以上のヒアリング先を分析分野別で見ると、化学分析分野7社、物理分析分野 9 社、生化学分析分野 5 社となる(1 社で複数分野のヒアリングを行った場合もある)。
(5) アンケート調査内容
今年度のアンケートは、過去 2 年のアンケートで回答を得た会社、機関を対象として、
今後 10 年以内に必要となる分析技術を改めて提示してもらい、その内容について詳細な説 明(必要性の分類、分析対象物、関係する分析手法・機器、必要な分析レベルと時期)を 記載していただいた。過去 2 年の回答の際に、ほとんどの機関から回答記入者の電子メー ルアドレス情報をいただいているので、今回のアンケート依頼および回答は電子メールで 行った。
アンケート依頼の送付先総数は 189 機関であるが、電子メールアドレスの変更、誤りな どの理由で届かなかったと思われるものが 28 件発生した。結果として有効送付数は 161 機関と考えられる。回答数は検査・分析業で 28 機関(企業 10 社、公設試 18 機関)、製造 業研究開発部門 15 社、検査分析機器製造業 3 社であった。回答された課題の総数は 88 件 であった。
1.2 調査のまとめ
ヒアリングは検査・分析企業、製造業研究開発部門、検査分析機器製造企業それぞれで、
化学分析、物理分析、生化学分析の 3 分野で有意義な情報が得られると期待できる大手 14 社を選択して行った。内訳は検査・分析企業 4 社、製造業研究開発部門 9 社、検査分析機 器製造企業 1 社である。各社には、できるだけ複数分野についてのヒアリングをお願いし た。分析分野ごとのヒアリング先数は、化学分析分野7社、物理分析分野 9 社、生化学分 析分野 5 社となる。化学分析分野と物理分析分野を同時にヒアリングした企業が多い。
アンケートは前節でも述べたように、過去 2 年のアンケートで回答を得た会社、機関を 対象とし、アンケート依頼および回答は電子メールで行った。回答数は、検査・分析業で 28 機関(企業 10 社、公設試(公設試験研究機関)18 機関)、製造業研究開発部門 15 社、
検査分析機器製造業 3 社であった。回答された課題総数は 88 件であった。
ヒアリング、アンケートから得られた現状課題では、「分析精度・分析感度」、「前処理 技術の向上/簡略化」、「分析/計測速度の向上」に関する指摘が多いが、今年度に実施した 詳細なアンケートにおいては、「動的&実環境での分析」を将来課題に挙げている機関があ った。これは、もの作りの高度化/精密化を目指した分析技術開発と推測され、この傾向は さらに多種多様に増えるものと思われる。
装置に関しては、複雑化にともなうメンテナンス性の問題が重要視されてきている。長 期間に渡るメンテナンス保証とともに、故障時の迅速な復旧の要望がある。同様の問題と して、装置そのものは問題無いが PC の更新が出来ない、もしくは更新で多額の費用がかか ること、PC の OS 更新でデータの互換性がなくなること等の問題が指摘されている。
人材育成についての課題として、分析の目的を理解した上で作業が出来るような、製品 知識と分析技術力をあわせ持つ技術者が求められており、現在は OJT 等で育成を図ってい るようである。また、試料の前処理、データの解釈等に高度の技術を要する分析でも、人 材育成の課題が顕在化している。
昨今、派遣社員が増えているが、派遣社員が持つ技術の伝承は非常に難しく、今後の大 きな課題となると思われる。公設試では団塊世代の退職による技術力低下を懸念する回答 があり、技術伝承に関する関心が高い。
以下、分野ごとのアンケート分析結果/ヒアリング結果の概要を記す。
(1) 化学分析分野
・アンケート分析結果
IR、ICP、GC/MS、LC/MS、NMR などの全装置について、「高感度」、「高速化」の要望が最 も多い。
化学分析における前処理は分析の必須条件であるため、「前処理技術の向上」、「簡略化」
が取上げられている。複雑な前処理技術の伝承は Know How と熟練を要する難しい課題でも ある。
大気や水質、有機物分析に用いられる GC/MS、LC/MS についての「前処理の簡略化」で は、前処理不要な多元クロマトグラフ技術の進歩が期待されている。特に農薬などの一斉 分析技術については「分離技術、選択性の向上」が重要である。これらの課題の解決は装 置性能以外に、クロマトグラフィー分析の基本に係わるカラム充填剤の開発に依存する。
環境分析では、年々増え続ける有害物質分析の「標準物質」の整備不足や、公定法への 新しい前処理技術および装置の反映が喫緊の課題である。またアスベスト分析については、
現場で繊維状物質を特定できる「高感度」、「高速」な計数測定装置の開発が望まれている。
IR および NMR では特に、「微小領域、微小サンプルの分析」と「感度の向上」が、NMR ではマグネットを含めた小型化と低価格化の要望が多い。
・ヒアリング結果
ICP、GC、GC/MS、LC、LC/MS、IR、NMR 等について、「分析精度・分析限界」の向上を期 待する声が多い。分析感度の向上は、少量試料や一つしかない希少試料の分析を可能にす ると共に、定量下限以下の試料について実施している濃縮操作の簡易化や削除に繋がる。
環境分析では固体吸収サンプルの GC、GC/MS による全量分析を行なうが、試料によっては スケールオーバーのために分析が失敗する場合がある。測定レンジの広域化された検出器 の開発によって、一回限りの分析の失敗が回避できるメリットは大きい。NMR については、
分解能と測定強度の向上によって、現状では感度不足で情報の得られない試料や、反応過 程の in-situ 測定に適用されることが期待されている。
GC、LC 等のクロマト分析や NMR は「分析時間・タクトタイム」が課題であり、分解能、
精度を維持した高速化が望まれている。
化学分析の前処理技術は分析データの信頼性と効率化の鍵を握っており、受託分析機関 における差別化の部分であるが、「試料前処理の手間、操作の煩雑さ」の改善が重要課題で ある。
現在は 2,000~3,000 万円である LC/MS 価格の 1,000 万円以下への低減、小型で低価格 な NMR の実現などが、「装置価格」に関する共通した要望事項として挙げられた。
現在は LC 装置の装置間およびメーカ間のデータ互換性が無く、データ・フォーマット の共通化が要求されている。
IR、MS および NMR のデータを総合的に解析して有機物の最適構造を決定できるシステム などが、「データ処理・自動化」に関する希望として提示されている。
(2) 物理分析分野
・アンケート分析結果
現状課題に関しては、「分析精度・分析感度」の指摘が最多である。また、今年度に実 施した詳細なアンケートでは、微小サンプルや微小領域の分析手法を重要課題にあげてい る機関があった。これは、競争力ある製品作りのための先端材料開発や品質向上が日々要 求され、それにともなって「分析精度・分析感度」への要求がさらに強まっているためと 思われる。
「技術の伝承」に関連して、「試料前処理」の伝承が課題に挙げられており、自社内で 組織的に取り組もうとする姿勢が見られる。分析対象サンプルが高度化&複雑化している ことから、自社内のノウハウ蓄積やタクトタイム短縮等のために、自社内で前処理技術の 向上および伝承に取り組んでいるものと思われる。
将来課題に関しては、今年度の調査で「動的&実環境での分析」を挙げている機関があ った。「静的な」サンプルを分析装置内へ持ち込むことから、さらにその装置内で実環境を 再現しサンプル内での変化を調べることが望まれている。また、逆に現場でほぼ分析室と 同じ分析精度を確保することも課題提起されている。これらは、もの作りとの一体化への アプローチであり、今後さらに多種多様に増えるものと思われる。
・ヒアリング結果
物理分析分野では、検査・分析企業と、化学、自動車、電気・電子、鉄鋼、半導体の各
分野の製造業研究開発部門を対象にヒアリングを実施した。
「分析精度・分析限界」に関しては、分析機器の性能向上による期待はあるものの原理 的 な 限 界 も 理 解 さ れ て お り 、 従 来 SEM/EDS で 行 っ て い た 形 態 観 察 や 局 所 元 素 分 析 を TEM(STEM)/EDS/EELS に切り替えるなど、従来とは別な分析機器や手法に切り替える工夫が なされ始めている。さらに原子オーダーでの局所観察/分析に関しては、すでに市場に導入 され始めた収差補正(Cs コレクタ)を搭載した TEM(STEM)/EELS への期待が大きい。一部 では、現状ではまだ研究レベルではあるものの APFIM が注目されている。
元素分析に関しては、ppm あるいはそれ以下の微量元素の分析が強く望まれているとと もに、単なる元素分析ではなく状態分析への要望が多い。試料の構造の複雑化にともない、
SEM/EDS+Raman といった、分析装置の複合化への期待が浮上していることも明らかになっ た。In-situ TEM や AFM による、動的あるいは実環境下での観察・分析に対する期待も高 まりつつある。
「分析時間・タクトタイム」に関しては、分析そのものにかかる時間は問題ではなく、
試料の前処理や分析結果の解析にかかる時間が膨大なために、一つの分析処理全体では多 大な時間がかかってしまうという指摘が多かった。
分析機器に対しては、ブラックボックス化による操作性の向上よりも、より丁寧に質の 高い分析ができるツールへの期待が大きい。これは検査分析機器製造業への警鐘といえる。
「試料前処理」は、ますます重要な課題になりつつある。最終的な分析領域が局所にな ることに伴って、多くの試料に対して FIB(SEM/FIB デュアルビーム装置)が前処理の必須 ツールの位置付けになりつつあるが、デュアルビーム装置の加工位置精度の大幅向上が強 く望まれている。
「技術伝承」に関しては、各社様々な取り組みをしているが、基本的には経験者による OJT による技術伝承が基本であった。
なお、今回のヒアリングで、複数の企業が SPring -8 や大学などの先端大型研究施設を 利用していることが明らかになった。先端大型研究施設を各企業にとって身近なツールに するために今後、より一層の産官学連携強化が必須である。
(3) 生化学分析分野
・アンケート結果
今年度アンケートでは、生化学分析分野に関して 20 件の回答があった。検査・分析機 関のうちの公設試、および製造業研究開発部門からの回答が多かった。
現状課題では、「高速度化」、「高精度化」、「高感度化、微量成分の分析」、「前処理技術 の向上、簡略化」「データ処理技術の向上」の順に意見が多い。高速度化、高精度化は半数 以上の回答で必要性が示された。基本的に昨年度までの調査結果との大きな傾向の変化は ないが、期待する時期、目標値など、より具体的な意見を集めることができている。
対象装置で見ると、LC/MS、HPLC、GC/MS、NMR などの既存装置の改良、飛躍的な向上に 関する要望が主であるが、官能試験に代わり客観的な指標を与える味香り識別装置や生細 胞利用有害成分センサーなど、新しいカテゴリーの装置に対する提案もあった。
対象試料で見ると、食品、医薬品分析に関する要望が大半を占める。新規の要望として は NMR の高感度化があり、MS と同等の感度が求められている。
医薬品の不純物分析では UV 検出器に代わる汎用検出器の出現を期待する声もある。MS では、ESI イオン化でも有機化合物の 70%程度しかイオン化できず、ひとつのイオン化方法 で必ずしも汎用ではない。
食品では食の安全性に関する取り組みに加え、産地偽装問題への対応として産地特有の 土壌成分の分析に関する意見もあった。残留農薬分析では、対象成分の多さ、前処理の複 雑さの問題を解決する一斉分析を求める意見が強い。
・ヒアリング結果
生化学分析分野では、製造業研究開発部門については食品、医薬品企業を中心にヒアリ ングを行い、検査分析機器製造企業、検査・分析機関と合わせて総計 5 社のヒアリングを 実施した。
装置としては LC/MS、HPLC、NMR、DNA シーケンサが多用されており、これらに対する意 見や要望が集中した。加えて、前処理、解析ソフト、標準化、分析者の教育に関する課題 も提起された。
LC/MS では再現性の向上、データ保存形式の統一、データ処理ソフトの改良・カスタマ イズ化の要求が強い。ソフト開発では、装置メーカとユーザ企業との共同開発が有効では ないかとの意見もある。
イメージング技術の展開は、含 GFP マーカーや高感度撮像技術などによって、従来の顕 微鏡観察から活用範囲が拡大しようとしており今後期待できる。
食品偽装問題で代表されるような、存在比を決定する分析では、DNA 抽出の前後での混 合比が保たれていることの証明が難しいことも指摘があった。ユニバーサルな方法の確立 とともに、データ信頼性の裏付けとして有効な公的機関によるガイドラインの検討が期待 されている。
創薬スクリーニングでは対象測定検体数は多いが、アッセイ系や分析法の開発に多くの 時間がかかり、分析作業の負荷は相対的に低いようである。
省力化・自動化に関しては、簡易なルーチン分析や手間のかかる動物実験などの多くは 外注で対応している、前処理の一部は個別対応が必要なため自動化できないものも少なく ない、などの情報を得た。
分析担当者の教育レベル不足がほぼ全部のヒアリング先で聞かれた。大学教育の改善、
学会・協会・メーカでの講習会の開催など、対処方法の提案があった。
(4) 全分野に共通する課題
・アンケート分析結果
分析装置によって多少の相違はあるものの、「微小領域、微小サンプルでの分析/計測」、
「分析/計測精度の向上」を望む声が大きい。開発製品構造の微細化/高機能化に対応する ことが求められているためと思われる。
装置の価格について、多数のサンプルを並行処理するためにある程度の台数の装置を常 備する必要がある場合に関して、使い易い小型/低価格装置の要望がある。
標準物質については各分野平均的に必要性が挙げられている。特に環境分野については 市販されていない標準物質が多いため、整備を求める意見があった。また、前処理技術に
ついては利便性の高いガイドラインの整備が求められている。加えて、官能試験の自動化 に併せて、食感など物性測定方法の標準化が必要であるなど、新しい測定技術への対応も 必要と考えられる。
初年度および 2 年度に行ったアンケート調査から浮かび上がってきた問題として、公設 試における分析業務の衰退が危惧される。公設試の多くが、新しい装置を導入できないた めに 10 年を越す古い装置を使用している。また、団塊世代の大量退職に伴う人員補充がま まならず、「技術伝承」ができないのも公設試が抱える課題のようである。
・ヒアリング結果
装置に関しては、複雑化にともなうメンテナンス性の問題が重要視されてきている。長 期間に渡るメンテナンス保証と同時に、故障時の迅速な復旧の要望がある。同様の問題と して、装置そのものは問題無いが PC の更新が出来ない、もしくは更新で多額の費用がかか ること、PC の OS 更新の際にデータの互換性が無くなること等の問題が指摘されている。
分析時間・タクトタイムに関しては、前処理に多大な時間がかかっており、これを短縮 したいという要望がある。現状では熟練者に頼っているが、経験によらない支援システム の開発が要望されている。
標準物質、標準化関連では、測定データの標準化や MS データなどのライブラリーの整 備標準化、利便性の高いガイドライン整備などが挙げられた。化学、生化学分野を中心と して、標準物質の整備には高い関心が示され、データ信頼性確保には必須であるが現状は 未整備な部分が多いという意見が多数であった。また、標準化などの国際動向がつかみに くい状況であるので公的機関からの広報活動を望む、という意見が挙げられた。
(5) まとめと今後の課題
H18 年度から、3 年間のアンケート調査と H20 年度のヒアリング調査を通して、検査分析 業および分析機器製造業における先端技術対応のロードマップを作成してきた。検査分析 業および分析機器製造業として、健全な事業を継続しながら、我が国の先端技術開発にど のように貢献出来るか、またその課題は何かということを念頭にロードマップを作成した。
アンケート、ヒアリングを通して、可能な範囲で検査分析業、分析機器製造業からの意 見、課題の集約を行い、また大手製造業の研究開発部門の意見、課題、要望の集約も行っ た。
調査分野の範囲としては、H18 年度および H19 年度は 8 技術分野に渡る技術分野につい ての調査を行ったが、分野によって課題の大きさ、検査分析業として先端技術対応への要 求度合いが異なり、H20 年度は特に将来課題が多く見られる化学分析、物理分析、生化学 分析の 3 分野に調査範囲を絞ってロードマップを作成した。
H20 年度に調査を行った 3 分野は、ナノテク、グリーンエネルギー、バイオ、安全安心 技術等の技術を進める上で必須分野であり、今後の分析技術の高度化が特に求められる分 野である。これらの技術が研究開発されるためには、わが国を挙げての最先端分析技術開 発が必須であることは言うまでも無いことだが、研究開発から製品開発、量産化の過程に おいて、迅速に、リーズナブルな価格で、安定に分析が実施出来ることが先端技術の製品 化において非常に重要である。このような状況の中、分析技技術開発が高度化、スピード
アップされ、また、その方向性も激動している状況でのロードマップ作成であったが、3 年後、あるいは 5 年後にロードマップの見直しをすることが望ましい。
第2章 アンケート分析結果
第 2 章 アンケート分析結果 2.1 化学分析分野
H18 年度と H19 年度の分析技術、装置の現状課題と将来展望に関するアンケートは検査 分析業、製造業研究開発部門を中心に、化学、環境分析および振動・騒音の 3 分野につい て、それぞれ独立に行なった。
化学分析は分析対象の多くが原料から製品までの幅広い材料全般、開発、問題解析など の広範囲に亘っている。環境分析は大気、水質、土壌、廃棄物と公害規制に係わるものを 対象として、JIS などの公定法が主に使用される。これら分析の前処理操作や装置類は類 似する点が多い。従って、H20 年度は現状の課題解決および将来に期待する技術、装置な どの具体的なイメージをより深めるために、上記 3 分野を化学分析分野に含めてアンケー ト調査を行なった。
2.1.1 H18 年度および H19 年度のアンケートの要約
(1) アンケート項目の解析
化学分析、環境分析および騒音・振動の 3 分野に共通して、一番多く取り上げられた アンケートの重要課題は「分析精度・分析限界」で高精度化と高感度化が望まれている ことが分かる。また「装置価格」についてはより安価になることが期待されている。
次に多く取上げられた課題は「分析時間・タクトタイム」、「試料前処理の手間」、「メ ンテナンス・サービス」、「操作者の熟練度」、「技術伝承」などが挙げられている。
騒音・振動は測定するための複雑な前処理技術を要しないため、「データ処理自動化の 煩雑さ」が課題として取上げられ、現場で誰でも取り扱える簡便な計測装置が要望され る。
(2) 製造業研究開発部門における課題の解決先
製造業研究開発部門において、課題解決を期待する相手は次頁の図 2.1.1 に示すよう に、化学分析分野では自社 50%、分析装置メーカー35%、検査分析会社 10%の順に成って いる。一方、環境分析および振動・騒音分野では分析装置メーカー約 60%、検査分析会 社 20%、自社 10%と成っている。
化学分析は製造業研究部門の研究開発や問題解決のために用いられ、JIS 等の公定法 以外の汎用的な分析方法の応用や自社開発の方法で実施されるケースが多いため、問題 解決はおのずと自社内で行なわれ、装置的な改善、改良などの解決は装置メーカーに依 存することになると思われる。環境分析は大気、水質、土壌などの分析方法が公害、廃 棄物処理関連の JIS 法で規定させており、それによる計量証明を必要とする場合が多い ため、検査分析会社にアウトソーシングされるケースが増える。また公定法で定められ た装置の改良改善はメーカーに依存される。
(3) 将来実現して欲しい技術的課題および分析装置などの要望事項
・2010~2015 年ころの実現を期待する提案が多い。但し、現状の装置の発展形もしくは 前処理操作を必要としない公定法の装置化の要望が目立つ。
・環境分析においては特に、公害物質の計測を行なうため、有害な標準物質を使用しな い 分 析 方 法 と 装 置 の 開 発 や 現 場 で の 計 測 を 考 慮 し た 小 型 軽 量 な 可 搬 式 分 析 計 の 開 発 などの要望がある。
図 2.1.1 化学分析および環境分析の課題解決に期待する機関
H18 年度アンケートにおける要望事項
① BOD の迅速・高精度な測定装置
② 全自動クロム(6 価、総クロム)定量装置
③ 全自動遊離ホルムアルデヒド定量装置
④ 高感度臭気自動分析装置(人間の嗅覚並みの感度でポータブル 公定法に準拠した自動分析装置
⑥ GC/MS のメンテナンスフリーのイオン源(フィラメントは交換する)
⑦ 土壌含有量調査に使用可能できる高精度な簡易型分析装置
⑧ PCB 分析で GC/ECD に匹敵する放射性同位元素を使用しない高感度分析計
⑨ ガラス器具表面に付着する汚染物を紫外線等の照射で洗浄できるコーティング法
H19 年アンケートにおける要望事項
① 装置が古くなるとメンテナンスサービスが無くなる。
② 湿式方は検出限界がマニアルより悪く、手法の開発が必要。LC/MS/MS は高価すぎる。
③ 装置、保守費、標準品などの費用が高い。
④ モニターに精度維持のためのメンテナンス、操作などに熟練を要す。
⑤ LC/MS,GC/MS は汎用性に乏しい。分析条件の最適化に時間がかかる。
⑥ 分析前処理、評価に熟練(知識、経験)を要す。
⑦ 分析限界の向上。
⑧ 製造中止装置の保守。10 年以上使う装置のメンテナンスの有り方。
⑨ 水質、土壌、PCB、アスベストなど前処理法、分析法の高精度化、高速化、省力化。
⑩ 安くて小型な COD 自動分析器。
⑪ NMR 用液体ヘリウムの回収装置。
⑫ 原子 1 個の検出装置
⑬ 測定プローブが届かない箇所および微小部(数μ)が測定できる FT-IR
⑭ 顕微鏡付 GC/MS
⑮ 大気中高倍率顕微鏡・元素・分子分析装置
⑯ X 線顕微鏡
⑰ テラヘルツの分析への応用
⑱ ナノ粒子の測定や元素分析技術
2.1.2 H20 年度の化学分析分野のアンケート結果
図 2.1.2 に示すアンケートの結果は回答頻度の多い順に①「前処理技術の向上」、「簡略 化」、②「分析/計測感度の向上(高感度化、微量成分の分析)」、③「分析/計測速度の向 上(高速化)」、④「分析/計測精度の向上(高精度化)」⑤「微小領域、微小サンプルでの 分析/計測」、⑥「データ処理技術の向上」および「簡易あるいは可搬な分析/計測機器」
と続いている。
0 2 4 6 8 10 12 14 16
微小領域
、微小 サン
プルで の分析/計測
微小形状の計 測
分析/計測精度 の向上(高
精度化
)
分析 /計測
感度 の向上
(高感度 化、微量成分
の分析
)
分析 /計測速度
の向上(高 速度
化)
分析におけ る分離
技術
、選択性の 向上
動的
、実時間
、実環境 での分
析/計測
同時分析 /計
測/観 測技術
非破壊
、非侵 襲分析
/計測
前処 理技術
の向 上、簡
略化
データ 処理技術
の向 上
シミュレー ションの活用
、併 用
現在は 不可能
な分析 /計測項
目を 可能
にする必要 性
標準 物質
の必 要性
簡易あるい は可搬
な分析 /計
測機器その他
課題別回答数頻度
図 2.1.2 H20 年度化学分析分野アンケート結果
化学分析は装置にかける前に複雑な前処理を行なうのが通常である。そのため、前処理 の操作方法そのものは Know How を伴い、熟練を要する技術伝承の難しい部分でもある。
また化学処理などによる試料の溶解や分離抽出などの操作を経るため、微小・微量な試料 の測定方法は限られる。装置自体の「高感度化」、「高精度化」、「高速化」の課題が化学分
析の種々の装置に共通して要求される事項になっている。データ処理技術の向上はより操 作が楽で、出力されるデータの信頼性を含めた分析値の評価と判定の行なえるシステムが 期待されている。
表 2.1.1 はアンケートの質問事項の回答結果を装置別に課題と対応させて集計したもの である。装置別での回答数の多い課題は下記の通りである。
①「高感度」、「高速化」の要望が IR,ICP,GC/MS,LC/MS,NMR などの全装置において、一 番多い。②大気や水質、有機物分析に用いられる GC/MS,LC/MS については「分離技術、選 択性の向上」の要望が多く、問題の解決は装置性能以外にクロマトグラフィーの基本に係 わるカラム充填剤の開発に依存する。③「前処理技術の向上」、「簡略化」は化学分析全体 の必須課題である。NMR については取上げられていないが、前処理は必須条件と認識され ているためと思われる。④環境で可搬式の分析装置が望まれる中で、アスベスト分析につ いては現場において繊維状物質を特定できる「高感度」、「高速」な計数測定の可能な装置 が望まれている。⑤IR および NMR は特に、「微小領域、微小サンプルの分析」と「感度の 向上」が期待され、微量測定の対応が課題である。⑥NMR はマグネットを含めた小型化の 要望も多い。
表2.1.1 H20年度化学分析アンケート装置別集計結果
No. 項目 IR ICP LC/MS GC/MS アスベスト NMR
1 微小領域、微小サンプルでの分析/計測 13 7 8 4 9 25
2 微小形状の計測 6 2 2 2 9 0
3 分析/計測精度の向上(高精度化) 6 9 10 7 9 13
4 分析/計測感度の向上(高感度化、微量成分の分析) 13 11 15 12 18 25
5 分析/計測速度の向上(高速度化) 10 11 11 11 18 13
6 分析における分離技術、選択性の向上 3 7 10 14 0 0
7 動的、実時間、実環境での分析/計測 3 2 0 0 0 0
8 同時分析/計測/観測技術 6 7 5 7 0 0
9 非破壊、非侵襲分析/計測 10 2 0 0 9 0
10 前処理技術の向上、簡略化 10 13 15 18 9 0
11 データ処理技術の向上 3 7 8 9 9 13
12 シミュレーションの活用、併用 3 4 2 2 0 0
13 現在は不可能な分析/計測項目を可能にする必要性 3 4 5 7 0 0
14 標準物質の必要性 6 5 5 5 0 0
15 簡易あるいは可搬な分析/計測機器 3 7 5 4 9 13
16 その他 0 2 0 0 0 0
合計 31 55 61 57 11 8
まとめ
微少・微少 測定化、高 感度化
高感度化、
高速化、前 処理簡略 化
高精度化、
高感度化、
高速化、分 離選択性 向上、前処 理簡略化
高感度化、
高速化、分 析選択性 向上、前処 理簡略化
高感度化、
高速化
微少・微量 測定化、高 感度化
2.1.3 H20 年度アンケートの化学分析の課題と実現時期
H20 年度のアンケートにおいて、回答の得られた具体的な課題と実現時期については表 2.1.2 にまとめて示した。
「高精度」、「高感度」、「高速化」に対する課題がほとんどを占め、「前処理の簡略化」
や「一斉分析」なども上げられている。①液体窒素冷却稼動の 10nM 高感度を有する NMR、
②複合臭気の解析システム、③高分子混合物の高分離技術、④前処理不要な多元クロマト
グラフ技術などが取上げられており、その中でも GC,LC クロマト技術開発に関するものが 多い。年々増え続ける有害物質の分析については、「標準物質」の整備不足や新しい装置に 対応した公定法への反映の遅れなどが課題になっている。公定法への新しい前処理技術お よび装置の反映は直ぐに実施可能な技術であっても法改正の手順の面で対応できない面が 大きい。
今回のアンケートで抽出された課題の実現時期は 1 年から 10 年以内に絞られ、安価で 汎用的な装置の開発を含め、実現の可能性の難しい課題が多い。
表2.1.2 化学分析の課題と実現時期
No. 課題 実現年度 難易度
1 大気中アスベストの現場簡易分析装置 至急 かなり難しい
2 分析法が規程されていない種々の微量有害物質の公的なガイドライン制定 十分達成可能 3 固体試料で炭素を含む測定の出来る安価なICP 1年以内 やや難しい 4 10m以下の少量試料の10ppmレベル分析 1年以内 十分達成可能 5 パーキュライト含有のアスベスト分析の高精度簡便な分析法 1年以内 極めて難しい 6 環境試料(水質、土壌)中のイオン類の一斉分析とモニター化
ppbレベルのハロ酢酸類 1年以内 十分達成可能
ppb、pptレベルのPFOS,PFOA 5年以内 やや難しい
ppb、pptレベルの遷移金属(海水や土壌) ?年以内 やや難しい 7 環境中農薬、環境ホルモン等のppbレベル一斉分析装置 3年以内 極めて難しい 8 現場で微成分の相対的な含有量分析(ワイヤーロープ非破壊検査) 3年以内
9 化合物半導体材料の不純物分析評価技術 3年以内 かなり難しい
ppqレベルの結晶バルク不純物
1E9atoms/cm2レベルのウエハー表面不純物
10 高感度(1pM)の定量性を有する汎用性の高いMS並みHPLC用デイテクター 3年以内 やや難しい 11 環境ホルモンの有害有機成分の簡略測定(pptレベル) 5年以内 やや遅れて実現
12 アスベスト個数計測 5年以内 やや難しい
13 原因物質濃度に比例しない複合臭気の臭気度の解析支援システム 5年以内 かなり難しい 14 香り、臭気、農薬などを分離・同定し、解析する技術 5年以内 かなり難しい
15 環境汚染物質の分析標準の整備 5年以内 十分達成可能
16 ppb微量希少金属(産廃、合金製品など)等の統一された分析法制定 5年以内 十分達成可能 17 有効数字3桁の無機多元素の効率的な分析装置 5年以内 かなり難しい 18 FT-IRの微小域、低波数域、薄膜20nm域の測定装置 5年以内 やや難しい 19 液体窒素レベルで作動する超伝導磁石を有するNMR 5年以内 やや難しい 20 高感度(10nM)の検出の可能なNMR(現状100nM) 5年以内 かなり難しい 21 分子イオンを100%イオン化して検出するMSのイオン化法 5年以内 極めて難しい 22 少量溶媒で抽出導入できる環境試料(水質、土壌、底質)のナノ・マイクロ分析 10年以内 やや遅れて実現 23 前処理不要な多次元クロマトグラフ技術の汎用化 10年以内 やや遅れて実現
分析簡易化、時間短縮、クロマト&MSスペクトルデータベースの充実
24 マイクロウェーブ分解装置に替わる迅速で簡便な前処理装置 ー ー
25 複合材料の界面の微少構造解析 ー ー
26 高分子混合物の良い分離技術 ー ー
GC/MS,LC/MS
NMR HPLC
ICP/MS GC/MS,LC/MS GC/MS
GC・GC/MS XRD、位相差顕微鏡 顕微IR,XRF
LC(IC)/MS,LC(IC)/ICPMS
ICP
GC/MS、GPC ICP/MS.AES FT-IR
LC/MS
GC/GC/TOFMS
FT-IR NMR
MS
対象機器
元素分析ICP
GC・LC/MS ー ICP/MS、GC/MS ICP
アスベストモニター GC/MS,LC/MS
2.2 物理分析分野
2.2.1 H18 年度および H19 年度のアンケートの要約
H18 年度と H19 年度のアンケートでは、「検査分析業(公設試および企業)」、「製造業研 究開発部門」および「検査分析装置製造業」に分類し調査を行った。本年度はその結果を もとに、さらに詳細に把握する狙いでアンケートを実施したが、H18 年度および H19 年度 のアンケート結果のまとめを以下に示す。
(1) 検査分析業について
「現状課題」と「将来課題」の回答状況(課題別重要度指数)を図 2.2.1 に示す。
0.00 0.50 1.00 1.50 2.00 2.50
分析
精度・分析限界
分析時間
、タクトタ イム 安全
性 装置価格
デー タ処理自動
化操 作の煩雑
さ 処理
コスト
連続処理
・自動化
試料前 処理の手間
メン
テナンス/サービス 操作者の熟練
度 技術
伝承 その他
物理分析 現状課題
将来課題 課題別重要度指数
*課題別重要度指数
ア ン ケ ー ト 中 の 「 課 題 と 考 え て い る 項 目 」 の 回 答 に 下 記 点 数 を 付 与 し 、 課 題 毎 の 合 計 点 数 を ア ン ケ ー ト 回 答 件 数 で 割 っ た 値 ( = 課 題 毎 の 平 均 点 数 ) を 課 題 別 重 要 度 指 数 と し た 。 値 が 高 い ほ ど 課 題 と し て の 関 心 が 高 い こ と を 意 味 す る 。
① 非 常 に 当 て は ま る : 3 点
② 当 て は ま る : 2 点
③ ど ち ら か と い う と 当 て は ま る : 1 点
図 2.2.1 検査分析業の現状課題と将来課題
現状課題では「分析精度・分析限界」が一番多く、次いで「メンテナンス・サービス」、
「装置価格」、「操作者の熟練度」、「試料前処理の手間」、「技術伝承」、「分析時間・タクト タイム」、「データ処理の自動化・操作の煩雑さ」、「連続処理・自動化」の順であった。
公設試においては、装置使用年数が 10 年超のものが多く見られることから、市場には 既に要求を満たす仕様の装置が存在するが、「装置価格」が障害になり、新しい装置を導入 できないのが現実のようである。また、企業からは、「分析時間・タクトタイム」、「データ 処理自動化・操作の煩雑さ」、「前処理の手間」への指摘も多かった。これは、同業企業の 増加(乱立)に伴い、分析納期短縮、効率の良さが競争力になっていることが背景にある
と予測される。また、「技術伝承」に関しては、直近な課題として、苦労しながらも若手技 術者の育成に取り組んでいる姿勢が見られる。
将来課題においても、「分析精度・分析限界」が最も多く、「装置価格」、「メンテナンス
/サービス」、「データ処理自動化操作の煩雑さ」、「試料前処理の手間」と続く。また、「技 術伝承」に関しては、団塊世代の職員の大量退職とそれに伴う技術伝承への危機感がコメ ントされていた。
(2) 製造業研究開発部門について
現状の課題をまとめたものを図 2.2.2 に示す。
先の検査分析業の結果と同じく、「分析精度・分析限界」が一番であった。その後は、「試 料の前処理」、「分析時間・タクトタイム」、「操作者の熟練度」、「技術伝承」が高いポイン トである。検査分析業で指摘されている「装置価格」と「メンテナンス/サービス」への指 摘は少なかった。このことは、費用はかかっても、より高い分析精度が必要ということで あろう。その分析精度とは、ナノメートルオーダーで ppm オーダーの定量性のある分析で あり、装置の限界が来ているとの指摘が複数寄せられた。また、この要求は半導体のみな らず、鉄鋼、非鉄金属、セラミックス、樹脂など様々な分野でも共通であった。
具体的に示された例として、電子部品中のクラックやボイドの非破壊観察、結晶粒界に おける応力分布観察と定量、塗膜の密着性評価と信頼性評価などがあった。また、「動的な」
分析の開発を希望される回答があり、おそらく動的な観察や分析への要求はかなりあると 思われる。
「技術伝承」については、ベテランと若手の二極化が進んでしまい、中間層の人材がい ない状況が窺がわれるとの回答をいただいた機関もあり、その世代の空洞化が心配されて いる。
0.00 0.50 1.00 1.50 2.00
分析精度
・分析限界
分析時間
、タ クトタ
イム 安全性 装置
価格
データ 処理自動化
操作の煩 雑さ
処理 コスト
連続処理
・自動化 試料前処理
の手 間
メンテナン ス/サービス
操作者 の熟練度 技術
伝承 その 他
物理分析
課題別重要度指数
課題別重要度指数
図 2.2.2 製造業研究開発部門における物理分析の課題
さらに、その課題への取り組みでは、「分析精度・分析限界」に関しては、全ての 企 業が解決策実施者は分析装置メーカーと回答しているが、他の課題に関しては 60%の企 業が自社内で解決を図っていると回答している。グループ内検査・分析会社とあわせれ ば、ほぼ 80%になる。つまり、課題解決そのものが研究開発の一部となっていると思わ れる(図 2.2.3)。「試料前処理の手間」や「技術伝承」に関しても自社内で計画的に人 材育成に取り組むことで解決しようとする姿勢が見える。
課題を解決する時期としては、最短の「1 年以内」が全体の約 20%であり、最も多い
「3 年以内」は全体の約 70%であった(図 2.2.4)。
物理分析
(23機関・28項目)
(1)自社内 60%
(2)グループ内検 査・分析会社
18%
(4)その他 4%
(3)系列外検査・分 析会社
18%
図 2.2.3 課題を実施している機関
物理分析
(23機関・23項目)
(3)5年以内 4%
(4)5年以上 0%
(1)1年以内 22%
(2)3年以内 74%
図 2.2.4 課題解決時期
(3) 検査分析装置製造業について
回答いただいた機器メーカー3 社は、半導体関連企業であった。性能と信頼性で世界ト ップと評価されている。アンケート全体としては回答数が極めて少なかったことは非常に 残念であるが、これは、物理分析装置そのものを開発・製造・販売している企業にとって 今回のアンケートは、自社の装置開発ロードマップを開示する面があり、したがって回答 が難しかったためではないかと思われる。
(4)具体的な課題と実現時期
過去2年間のアンケートから課題抽出したものを表2.2.1に示す。製造業の研究開発部門 からの「現状課題と解決時期」に対する回答(時期が書かれているものは全て)と、同製 造業の研究開発部門からの「ブレークスルーが必要な技術、注目すべき技術・分野」に対 する回答(時期が書いていないもの)を示す。
表 2.2.1 H18 年度と H19 年度のアンケート回答における具体的な課題と実現時期
No. 課題 実現時期
1 SEM 走査技術・技術伝承 3 年以内
2 セラミックス・触媒の標準試料の整備 3 年以内
3 鋳造品の品質(微小な内部欠陥)検査を非破壊で行う手法 3 年以内 4 超音波探傷試験(斜角探傷装置)での比接触での効率向上 3 年以内
5 極最表面形態観察と高さの定量測定 3 年以内
6 FIB による広域加工の迅速化、FIB による TEM 用薄膜作製の大幅時間短縮 3 年以内 7 金属組織の同定とナノレベル・原子レベルでの観察 3 年以内
8 半導体薄膜の微量添加物分析 5 年以内
9 非接触でのウエハー表面の正確な高さ測定(表面形状、傾斜、膜有無などによ
る誤差のない) 1 年以内
10 電力設備材料(樹脂)の劣化部・損傷部をダメージなしでの試料前処理 3 年以内
11 機能性樹脂の微小領域での分析 5 年以内
12 ノウハウ技能の一般技術科 3 年以内
13 半田不良解析(半接続・内部断線など)の箇所特定と原因究明の手法 3 年以内 14 XPS の試料準備室への複数試料装填(真空排気時間短縮) 5 年以内
15 鉄鋼を含む金属材料の非破壊検査装置 5 年以内
16 4 元系化合物半導体の局所分析(SPring-8 のマイクロ X 線装置) 3 年以内 17 臭素系難燃材料の RoHS 対応を簡便に行う機器 時期不明
18 高精度(サブミクロン)3 次元形状計測 時期不明
19 電子部品内のクラックやボイドの非破壊測定 時期不明
20 結晶粒界における応力分布と結晶の整合性・結晶歪の定量分析 時期不明
21 塗膜(数百μm)の評価手法 時期不明
22 高イオン化能力を有する TOF-SIMS(クラスターイオンビームに期待) 時期不明 23 触媒や潤滑油の“in-situ”観察(電子顕微鏡による高分解能 3D 観察) 時期不明