情報通信と人間社 会
インターネットの基礎と社会変革
2021 年 4 月 30 日 , 5 月 7 日講義分
工学研究科 通信工学専攻
山田 博仁
Part 2
講師紹介
東北大学 大学院工学研究科 通信工学専攻 教授 山田 博仁
略歴 出身 : 岐阜市 ( 現在の自宅は茨城県 守谷市にあり、仙台には単身赴任 ) 1981 年 金沢大学 工学部 電子工学科卒
1987 年 東北大学 大学院工学研究科 電子工学専攻 博士課程修了
同年、 NEC 入社。光エレクトロニクス研究所にて通信用半導体レーザの研究開 発に従事 1991 年 関西エレクトロニクス研究所 ( 大津 ) に異動
1997 年~ 1998 年 NEC 北米研究所 ( プリンストン ) に出向
1998 年 光 超高周波デバイス研究所・ ( 筑波 ) に異動。マネージャーとして研究 マネージメ
ントに従事。その後、基礎 環境研究所・ ( 筑波 ) に異動。主任研究員としてフォト ニック結晶
や Si 細線光導波路素子の研究に従事
2006 年 6 月に NEC を退社。同 7 月から、東北大学 大学院工学研究科 電気 通信・ 工学専 攻 教授に着任、現在に至る
趣味 ギター演奏、旅行、電子工作、アマチュア無線、オーディオ、写真等 等 スポーツ 山歩き、スキー、テニス 等
1. 講義方法
オンデマンドによる講義。前日までには講義ビデオを Youtube にアップし ますので、各自都合の良い時間にご視聴ください。
2. 成績評価 ( 私が担当する分について )
私が担当する 2 回分の講義内容に関してのレポート 3. 講義に関するご質問等
E-mail: [email protected] 電話 : 022-795-7101 ( 教授室 )
4. オフィスアワー
随時、場所 : 電気系 2 号館 203 号室 ( 事前に電話または E-mail により予 約のこと )
5. 皆さんへの連絡、 Youtube 動画へのリンクおよび講義資料のダウンロード http://www5a.biglobe.ne.jp/~babe/
および、 Google Classroom
講義につい
て
インターネットと は ?
インターネット (The Internet) という言葉が当たり前のように使われ ているが、そもそもインターネットって何 ?
皆さんは、その言葉の意味するものを正しく理解してますか ?
インターネットとは、地球規模の ( グローバルな ) 情報通信ネットワーク
ローカルなネットワーク (LAN) 、或いはプライベートな情報通信ネットワーク
それでは、インターネット( 最近ではクラウドとも言う ) の実体とはどのようなものでしょうか ? 皆さんは、普段どのような形でインターネットを利用してますか ?
今この瞬間、私のオンライン授業を受けてますね ? その際、インターネットが使われております ?
電気通信の歴史
1980 年代、既存のアナログ電話回線を用いた ( 主にデジタル ) データ通信が登場
1990 年代は、電話回線を用いた FAX やパソコン通信が行われていた
電話網は、音声信号の伝送を目的に設計された狭帯域のアナログ回線であ り、必ずしもデータ通信に適したものではなかったが、モデム (MODEM:
変復調装置 ) を使ってアナログの電話回線でデータ通信を行っていた
1988 年、 ISDN (Integrated Services Digital Network) の登場 ( 加入者用デジタル回線 ) 1876 年、グラハム・ベル (Alexander Graham Bell) が電話を発明し、その後電
話網が全世界に張巡らされるようになる。 ( 初期の電話網は、アナログ信号 伝送であった )
90 年代後半、 ADSL(xDSL) や CATV による高速インターネットアクセスの登場 2001 年、光ファイバー (FTTH) による超高速インターネットアクセスの登場
1969 年、インターネットの祖先となる ARPANET( 世界初のパケット通信網 ) の登場 初期の電話網は、音声信号の伝送に特化したアナログ通信網であった
1980 年代、移動体通信 ( 自動車電話 ) が登場 ( アナログ無線伝送方式 )
1990 年代は、携帯電話用のデジタル無線回線 (2G 以降のセルラーや PHS) が整備
コンピュータ間でのデータ通信の 需要
ENIAC
1946 年世界初の真空管による電子計算機 (ENIAC) 誕生 ( ペンシルバニア大学 ) 電子計算機の出現により、計算機間でのデータ交換の必要性が高まる
( デジタル ) データ通信
音声からデータ通信 へ
インターネット動向調査レポート「Akamai’s State of the Internet:Q1 2015 Report」
近年では、データ通信量が音声による電話の通信量を大きく上回っ ている
通信量
電気通信の歴史
加入者用アナログ固定電話回線
2000 1980
1970 1990 2010 2020
1960
加入者用デジタル回線 (ISDN)
年 FAX
G4 FAX 移動体通信
( 自動車電
話 )
2G セルラ ー
3G セルラ PHS ー
5G 4G セルラ ー
ARPANET 誕生
固定電話回線に モデムを使った データ通信
( パソコン通信 )
ADSL アナログ回線
デジタル回線
FTTH
BWA (WiMAX 等 ) Internet の
商用利用解禁
CATV
1G セルラ ー
* BWA: Broadband Wireless Access
* FTTH: Fiber To The Home
* CATV: Cable TV
電気通信の変遷
電話による音声通信からコンピュータのデータ通信へ
アナログ伝送からデジタル伝送へ
回線交換からパケット交換
(蓄積交換
)へ
アナログとデジタ ル
アナログ : 連続量 デジタル : 離散量
アナログ信号 0 t
1
0 t 1
デジタル信号
時間とともに値が連続的に流れていく信号時間とともに値が離散的に流れていく信号 アナログ信号をデジタル信号に変換 (A/D 変換 ) するには、値をサンプリング ( 標本化 ) する
標本化
アナログとデジタ ル
時計
計算機
計算尺 そろばん
アナログ デジタル
アナログとデジタ ル
アナログ デジタル
コンピュータ
パソコン アナログ コンピュータ
音楽再生
レコードプレイヤー
カセットテープ
CD プレイヤー
アナログとデジタ ル
アナログ デジタル
楽器の音階
電子楽器
富田 勲と Moog シンセサイザー ( アナログ シンセサイザー )
DX7 (YAMAHA)
デジタル シンセサイザー
サンプリングの時間間隔と忠実 度
アナログ : 連続量 デジタル : 離散量
アナログ信号 0 t
1
0 t 1
デジタル信号
サンプリングしたデジタル信号を元のアナログ信号に変換 (D/A 変換 ) すると 必ずしも元のアナログ信号とは一致しない
何故でしょう ? 標本化
サンプリング ( 標本化 ) 定理
アナログ信号をデジタル信号へと変換 (A/D 変換 ) する際に、どの程度の時 間間隔で標本化(サンプリング)すればよいかを定量的に示す定理。情報通 信の分野において最も重要な定理の一つであり、ナイキスト - シャノンの標 本化定理とも呼ばれる。
信号波形に含まれる最大周波数を f とすると、 を満たす時間間隔 Δt で標 本化すれば、完全に元の波形が再現される。
例 ) CD のサンプリング周波数 44.1kHz はどのように決まったのか ?
CD では通常は音楽を聴くが、音楽の周波数 ( 人間の可聴周波数 ) は 20Hz ~ 20kHz 従って、音楽信号の最大周波数は約 20kHz であるから、音楽を忠実に録音 するために必要なサンプリングの時間間隔は であり、即ち 25 μs よりも 短い時間間隔 ( サンプリング周波数で言い換えると、 40kHz 以上 ) でサン プリングすれば、元の音楽を忠実に再現できる。
このようにして CD のサンプリング周波数の 44.1kHz は決められたと言われている。
※ サンプリング周波数 f とサンプリング時間間隔 Δt との関係は、
アナログ信号伝送とデジタル信号伝 送
アナログ信号伝送は、伝送過程で重畳されるノイズに弱い。伝送と共に S/N が 劣化し、送信元の情報が伝送と共に次第に損なわれていく。
アナログ信号をサンプリングし、デジタル信号に変換して伝送するデジタル信号伝送 デジタル信号伝送は、伝送過程でノイズが重畳されても、誤り訂正処理によ
って完全に除去ができ、元の情報を損なわずに伝送できるメリットがある。
マイクロフォンで拾った音声による電流はアナログ信号であり、初期の電話 などでは、それを増幅してそのまま伝送するアナログ信号伝送が行われてい た。
PAM: Pulse Amplitude Modulation PPM: Pulse Position Modulation PWM: Pulse Width Modulation PNM: Pulse Number Modulation PCM: Pulse Code Modulation
アナログ信号
デジタル信号
各種変調方式によるアナログ信号の伝送
インターネットはパケット 交換
パケットにはデータと同時に、宛先を示す情報 ( ラベル ) が書き込まれている 交換器は経路表に基づきパケットをいずれかのポートに送出する
データをパケット (Ether Net ではフレーム , ATM ではセルと言う ) とい う単位に分割して送出
パケット交換器 パケット交換器
宛先ポート 経路表
①
①
②
③
④
⑤
⑥ 1
2 3
4 5 4 5 4
②
③
④
⑤
⑥ 6 5
1
2 3 4 宛先ポート
経路表
① 4
2 3 2
②
③
④
⑤
⑥ 3 データ 4
ラベル
5 6
交換方式
回線交換
蓄積交換 ( パケット交換 ) 例 ) 電話
例 ) データ通信、インターネット 宅配便 鉄道のポイント切換え
回線交換器
エンドユーザーによって一つの回線が専有される
一つの回線が皆でシェアされる
パケット交換器 パケット交換器
ラベル データ
回線交換の特徴
回線交換のメリット
回線交換のデメリット
特定のエンドユーザーによって一旦専有された回線は、たとえデ ータが全く流れていない時間があったとしても、他のユーザーが そこにデータを流すことはできない
特定のエンドユーザーによって一旦回線が確保されると、通信が 終了し、回線が開放されるまでは、安定で良質の通信が可能
交換器の構造がシンプル
回線が混んできても、一旦接続されるとリアルタイムの通信が可能 なため、電話においては自然な会話が保証できる
パケット交換の特 徴
パケット交換の特徴
一つの回線を皆でシェアし、エンドユーザーによる回線の専有はない
回線が混んでくると遅延が大きくなり、通信のリアルタイム性が損なわれる
電話においては会話が不自然となる。 例 ) IP 電話などで生じる パケット交換のデメリット
宅配便との比較
パケット交換 宅配便
荷物 データ ( ペイロード )
ヘッダ ( 宛先アドレス ) 荷札 ( 送付先 ) パケット交換器 , ルーター 集配センター
経路表作成 , 宛先検索 , 経路制御 仕分け作業 , 荷物の積込み 道路 , ( 鉄道 )
リンク
リンク障害 交通事故などによる荷物の破損
インターネット とは
インターネット (The Internet) とは、企業や大学の LAN などのローカルな ネットワークが相互に接続されて、結果的に世界的規模のネットワーク となったグローバルなデータ通信ネットワークであり、全世界のユーザ との通信を可能とする。
これまでのインターネットは、人と人とがパソコンや携帯情報端末を通 じて相互に繋がるネットワークであった。しかしこれからは、各家庭の 家電製品や自動車などがインターネットに直接繋がる時代が訪れる。こ れは M2M(Machine-to-Machine) や IoT(Internet of Things) 物や事のインター ネットと呼ばれ、最近注目されている。さらにそれが進化すると将来は
、全ての人間と物、ペット動物、データ、様々な事象がネットワークで 繋がる IoE(Internet of Everything) の時代が到来するかも知れない。
WAN(Wide Area Network)
LAN(Local Area Network)
Cloud
最近では、インターネット、クラウド、 WAN などがほぼ同じ意味で使われている。
インターネットの 誕生
1969 年、 Internet の祖先となる ARPANET(Advanced Research Project Agency Network) 誕生
1974 年時点の ARPANET の構成 出展: Wikipedia
分散型ネットワークとしてのインター ネット
分散型ネットワーク ホストコンピュータを中心とする集中型ネットワーク
( クライアント サーバ システム )
インターネットは、地球規模でのコンピューターネットワーク
ホストコンピュータ
クライアント PC
ストレージ
サーバー
電子メール、マルチメディア、 AI コンテンツ の普及
1990 年頃から、インターネットによる電子メール (E-Mail) が普及 し始め、音声会話による電話よりも電子メールを用いて、意思の 伝達やビジネス文書までもやり取りされるようになってきた。
2000 年頃から、インスタントメールやチャットが出現し、常時ネ ットワークに接続し、常に友人等と短い文章による電子会話を行 う人種も出現した。
90 年代半ば頃から、インターネット上にテキストのみならず、画 像や動画などのマルチメディアコンテンツが出現し、それらをパ ソコン等から閲覧できるようになった。
2005 年頃から、インターネットを通して対戦できるオンラインゲー ムが出現
2000 年頃から、個人がネット上に自由に情報発信できるブログや電 子掲示板、 Youtube などが出現した。
2020 年、新型コロナウィルス感染防止対策として、全国でインター ネットによるオンライン授業が展開
2015 年頃から、スマートスピーカー等、クラウド AI (AWS や Google Cloud, IBM Watson 等 ) を用いたサービスが開始
World Wide Web の誕 生
1993 年、イリノイ大学 NCSA(National Center for Supercomputing
Application) の学生 Marc Andreessen らが、それまではテキストと画像を 別々にしか見られなかったブラウザにカラーの画像を加えて扱えるよ うにした Mosaic を開発し、 Netscape navigator や Internet Explorer に引 き継がれて広く普及していった。
1989 年、 Tim Berners-Lee らは、インターネット上の任意のコンピュー
タに保存されているドキュメントを相互に関連付け (Hyper link) 、ブラ ウザというソフトを使ってクライアントからその中の希望の情報を入 手できるようにする分散コンピューティングのための通信プロトコル を開発した。
世界初の Web ブラウザは、 1991 年 2 月に公開された「 World Wide Web 」。
WWW, W3, Web などと呼ばれるようになった。
インターネット上の様々なコンテンツを、
リンクを辿って次から次へと渡り歩くこと をネットサーフィンと呼ぶようになった。
ネット上に公開されるテキストを Hyper Text と呼び、
HTML 等の Mark up language で記述されている
。 90年代一世を風靡したブラウザの画面
インターネットへのアクセス方法の 変遷
1990 年代 アナログ固定電話網にモデムを利用する方法
2000 年代 アナログ固定電話網を用いた ADSL 等の方式 2000 年代 NTT の INS ネット 64 等の ISDN 回線を利用
2000 年代 CATV によるインターネット接続
2000 年代後半 FTTH によるインターネット接続
Narrowband
Broadband 2010 年代 LTE 等セルラー網や WiMAX 等 BWA 無線
回線によるモバイルインターネット接続 2000 年代 PHS 回線を利用するモバイルアクセス (PIAFS)
2000 年代 2G セルラー回線を用いたモバイルアクセス (i モード )
2020 年代 5G セルラー網によるモバイルインターネット接続
パケットの構 造
パケットの構造
宛先アドレス IP パケット IP アドレス : 32 ビット (IPv4), 128 ビット (IPv6), Ethernet MAC アドレス : 48 ビット
データ
データ
ヘッダ ヘッダ データ ヘッダ データ ヘッダ データ
宛先アドレス送信元アドレス
パケット
IPv4 パケット ヘッダ部 : 20 バイト + α, データ部 : 可変長
Ethernet フレーム ヘッダ部 : 22 バイト , データ部 : 可変長 (46 ~ 1500 バイト ) ATM セル ヘッダ部 : 5 バイト , データ部 : 48 バイトの固定長
IPv4 パケットの構 造
4 オクテット (4 バイト or 32 ビット )
IP パケットには、ヘッダー内に発信元と着信先の IP アドレスが埋め込ま れている
IP アドレスの仕組 み
ホスト部の bit が全て 0 の場合 : それはネットワーク自体を指すネットワークアドレス ホスト部の bit が全て 1 の場合 : そのネットワーク内の全てのホストにブロ
ードキャストを行うためのブロードキャストアドレス
ホスト部が 1 の場合 : ネットワーク内にゲートウェイ ( ルータ ) がある場合
、基本的にゲートウェイのアドレスとして用いる
以下のアドレスは保留されており、ホストに割り当てることができない IP アドレスには、 ( 世界で唯一の ) グローバル IP アドレスと、ローカルな ネットワーク (LAN など ) 内に閉じていれば自由に割り当てることのできる プライベート IP アドレス ( ローカル IP アドレスとも言う ) がある。
グローバル IP アドレスは、重複が許されないので、世界規模では ICANN (The Internet Corporation for Assigned and Number) が、国内では JPNIC (Japan Network
Information Center) が管理しており、新たに取得するには JPNIC に申請が必要
これに対して、プライベート IP アドレスは、会社や家庭などの組織内(ロ ーカル)で閉じた IP アドレス。 JPNIC などの機関に申請する必要はなく自 由に使える。とはいえ、組織内では一意に割り当てる必要がある。
IP アドレスの仕組 み
クラス アドレスの範囲
クラス A 1.0.0.0 ~ 9.255.255.255 11.0.0.0 ~ 126.255.255.255 クラス B 128.0.0.0 ~ 172.15.255.255
172.32.0.0 ~ 191.255.255.255 クラス C 192.0.0.0 ~ 192.167.255.255
192.169.0.0 ~ 223.255.255.255 グローバル IP アドレスの範囲
クラス アドレスの範囲
クラス A 10.0.0.0 ~ 10.255.255.255 クラス B 172.16.0.0 ~ 172.31.255.255 クラス C 192.168.0.0 ~ 192.168.255.255
プライベート IP アドレスの範囲
IPv4 グローバル IP アドレスの仕 組み
0xxxxxxx
ネットワークアドレス
8bit 8bit
yyyyyyyy
8bit yyyyyyyy
8bit yyyyyyyy
10xxxxxx
ネットワークアドレス
xxxxxxxx yyyyyyyy yyyyyyyy ホストアドレス
ホストアドレス
110xxxxx
ネットワークアドレス
xxxxxxxx xxxxxxxx yyyyyyyy ホストアドレス
IPv4 アドレス (32bit) は、ネットワークアドレスとホストアドレスとで構成
一つのネットワークに接続できるホスト (PC 等 ) の数により 3 つのクラスに分類 クラス A: 大規模ネットワーク向け
クラス B: 中規模ネットワーク向け
クラス C: 小規模ネットワーク向け
0から始まる
10 から始まる
110から始まる 0.0.0.0~127.255.255.255
128.0.0.0~191.255.255.255
192.0.0.0~ 223.255.255.255
IP アドレスとネットワーククラ ス分類
大企業の N 社グループの Web サーバー (www.ntt.co.jp) のグローバル IP アド
レスは 45.64.64.95 であり、クラス A のアドレス
東北大の Web サーバー (www.tohoku.ac.jp) のグローバル IP アドレスは 130.34.41.135 であり、クラス B のアドレス
東北大のグローバル IPv4 ネットワークアドレスは 130.34.0.0 でクラス B で あり、従ってホスト部は 16bit であるから、 216-2 = 65,534 台のホストを収容 可能
URL (Uniform Resource Locator):
情報がどこにあるのかを示すインターネット上の住所のようなもの http://www.tohoku.ac.jp
130.34.x.x
DNS (Domain Name System)
DNS はインターネットの電話帳
URL を与えると、対応 する IP アドレスを教え てくれる
東北大 URL
東北大 IP アドレス
サブネッ ト
東北大に割り当てられた IP アドレスはクラス B であり、理論上 65,000 台以上のホストを 収容できるが、これを一つのネットワークとして運用するのは様々な問題が有る。
そこでネットワークを、例えば部局ごとのサブネットに分割し、部局ごとに管 理する方が都合のいい場合があるし、アドレスの有効活用にもなる。
全学が一つのネットワークの場合 部局ごとにサブネットを構成した場合
The Internet
ルータ
The Internet
コアルータ
HUB HUB HUB
工学部 大学病院
本部
文学部
130.34.b.b 130.34.0.1
130.34.a.b
130.34.a.a
130.34.a.c
130.34.b.b
エッジルータ
130.34.0.1
あるホストが送ったIPパケットは、全学のホストに送られる サブネット内のホストに向けた IPパケ ットは、サブネット内に限られる
工学部 大学病院
文学部
130.34.b.b
130.34.c.a
130.34.a.1 130.34.b.1 130.34.c.1
130.34.a.a
医学部130.34.b.a
医学部130.34.b.a
サブネットの具体 例
サブネットマスクの役割
上記の IP アドレスは、プレフィックス表記では 130.34.193.57/27 サブネットマスク : 255.255.255.224 の場合
例えば、 IP アドレス : 130.34.193.57
割り当て可能なホストのアドレス : 130.34.193.34 ~ 130.34.193.62 (29 台 )
224=11100000B 34=00100010B 62=00111110B ゲートウェイ : 130.34.193.33
32=00100000B
130=10000010B 193=11000001B 10000010 00100010 11000001 00111001
57=00111001B
2 進数表示
11111111 11111111 11111111 11100000
255=11111111B
ネットワークアドレス ホストアドレス
10000010 00100010 11000001 00100001
10000010 00100010 11000001 00100010 ~ 10000010 00100010 11000001 00111110 ブロードキャストアドレス : 130.34.193.63
63=00111111B 10000010 00100010 11000001 00111111
10000010 00100010 11000001 00111001
IP アドレス
11111111 11111111 11111111 11100000 サブネットマスク
ネットワークアドレス 10000010 00100010 11000001 00100000
IPアドレスとサブネットマスクとの論理積 (AND) がネットワークアドレス
つまり、 27 ビットまでがネットワークアドレス
参考 )
130.34.193.32
ネットワークアドレス : 130.34.193.32 10000010 00100010 11000001 00100000
プライべート ( ローカル )IP ア ドレス
サブネット構成にしたとても、 IPv4 グローバルアドレスには限りがある。
そこで、閉じたネットワーク内では、プライベート ( ローカル ) アドレスが用いられる。
The Internet
コアルータ
エッジルータ
130.34.0.1
大学病院 理学部 文学部
130.34.b.b1 130.34.c.a1
130.34.a.1 130.34.b.1 130.34.c.1
130.34.a.a1 医学部
130.34.b.a1
ルータ( 川内) ルータ(星陵) ルータ (青葉山)
プライベートアドレスを用いて構成した場合
経済学部
130.34.a.b1
192.168.d.a
歯学部
130.34.b.c1
工学部
130.34.c.b1
192.168.a.a
192.168.a.b
プライベート( ローカル)ネットワーク
192.168.b.a
192.168.b.b
192.168.c.a
192.168.c.b 192.168.d.b
192.168.d.c 192.168.e.a
192.168.e.b
192.168.f.a
192.168.f.b 192.168.g.b 192.168.g.a
プライベート(ローカル) アドレス
NAT と NA PT
インターネット環境で通信を行う場合、グローバル IP アドレスが必要。
IPv4 では、限られたグローバルアドレスを多数の端末で共有し、必要な グローバルアドレス数を節約する NAT(Network Address Translation) 技術 が用いられる。
NAT では、プライベートアドレスで運用されている LAN の端末から、外 部のグローバルアドレス宛の IP パケットを検出すると、 LAN 内部の端末 用に確保されたグローバル IP アドレスの中から未割当のものを一時的に その端末に割り当て、各パケットの送出元アドレスを当該グローバルア ドレスに変換して外部に転送する。
また、外部からの応答パケットは、宛先のグローバルアドレスを内部の 端末のプライベートアドレスに戻して LAN 内部に転送する。
一方、複数の内部端末の通信を一つのグローバルアドレスに動的に変換 する NAPT(Network Address Port Translation) と呼ばれるアドレス変換もある。
NAPT は、どの端末のどの通信かを識別するために、トランスポート層の ポート番号とネットワーク層のローカルアドレスとを組み合わせてグロ ーバルアドレスへ変換する。 NAPT は、一つのグローバル IP アドレスを 複数の端末で共有、同時使用できるため、 IP マスカレードとも呼ばれる
。
従って NAT では、同時に通信が可能な端末数は、確保されたグローバル IP アドレスの数で制限される。
ISP
個人がインターネットに接続するには、通常は Internet Services Provider: ISP と契約
固定のグローバル IP アドレスを取得したければ、 ISP による固定グローバル IP アドレスサービス ( 月額 1,500 円程度 ) かまたは、 JPNIC に直接申請して分 配を受けられるが、通常の使用においてはその必要はない。
ISP には現在、 So-net, BIGLOBE, @nifty, ドコモ光 , ソフトバンク光 , OCN, DMM 光 , J:COM, BB エキサイト , 楽天ブロードバンド , U-NEXT 光 , BroadWiMAX,
Yahoo!BB, Marubeni 光 , @TCOM, Drive, ASAHI ネット , au one net, hi-ho, エディオ
ンネット , ODN 等々がある。
個人がこれら ISP と契約 ( 月額 2,000 円~ 5,000 円 ) すると、インターネット への回線接続 ( 別業者の場合もある ) と、初期設定時に ISP に接続するための プライベート IP アドレスが自動的に割り当てられる。
グローバルなサイトにアクセスするためには、先に述べた NAT や NAPT 等の方法により ISP によってグローバル IP アドレスに変換されてアクセス可能となる。
例えば、外出先 (ISP のネットワークの外部 ) から自宅の PC にアクセスした い場合には、固定のグローバル IP アドレスが必要となるが、次に述べる VPN という方法もある。
VPN
プライベートアドレスはローカルなアドレスのため、異なるプライベート ネットワーク (LAN) にある端末同士は直接通信ができない。そこで考案さ れたものが、
VPN: Virtual Private Network または仮想プライベートネットワークと呼ばれ る技術。
VPN を利用することで、異なる拠点の異なる LAN にある PC 同士が、公衆 網であるインターネットを跨って、まるで直接接続されたイントラネット
(LAN) に繋がっているかの様に、プライベートネットワークの機能的、セ
キュリティ的、管理上のポリシーの恩恵を受けつつデータを送受信できる ようになる。
情報量
情報量を表す単位としてのビット (bit) とは ?
ある事象 E の生起確率を P(E) とするとき、事象 E が起きたことを知ら
された時に受け取る情報量を と表す。この
単位がビット (bit) である。
例 1 コインを投げた時、表と裏が出る確率が共に 1/2 ずつであると すると、コインを投げて表が出たということを知らされた時に受 け取る情報量は、
�(�)=−log2�(�)
−log21
2=1 (bit)
例 2 サイコロを振って出た目の数字を知らされた時に受け取る情報量は、
(bit)
−log21
6 ≈2.585
例 3 各クラス 32 人ずつの生徒がいる A, B, C, D の 4 クラス から成 る学年のある生徒の学籍番号 (A12 とか C3 等 ) を知らされた時に 受け取る情報量は、
(bit)
−log2 1
4×32=−log2 1
12 8 =7
情報量の加法性
情報量の加法性
事象 A と B が独立に起きる ( 独立事象 ) 場合、 A も B 共に起こる ということを知らされた時の情報量は、事象 A が起きることを知 らされた時の情報量と事象 B が起きることを知らされた時の情報 量との和である。
例 4 先の例 3 において、ある生徒がどのクラスに属しているのかを 知らされた時に受け取る情報量は、
(bit)
−log2 1 4=2
その生徒の出席番号 (1 ~ 32) を知らされた時に受け取る情報量は、
(bit) 5
従って、生徒の学籍番号を知らされた時に受け取る情報量 (7 bit) は、生徒のクラスを知らされた時に受け取る情報量 (2 bit) と生 徒の出席番号を知らされた時に受け取る情報量 (5 bit) との和で ある。
このことを、情報量の加法性という
情報エントロ ピー
平均情報量 ( 情報エントロピー )
起こり得る n 通りの事象があり 、事象 i の生起確率が P(Xi) であった 場合、
� (� )=−
∑
�=1
�
�(��)log2�(��)
サイコロを振ると、出た目が 2 かそうでないかの 2 通りの事象が起 こり得るが、
2 が出る確率を P(X1) 、 2 が出ない確率を P(X2) とすると、 P(X1) = 1/6 、
P(X2) = 5/6 であり、この場合平均情報量は、
例 5 サイコロを振って出た目が奇数か偶数かを教えてもらった時の情報
量と、出た目が 2 かそうでないかを教えてもらった時の情報量とではどち
らが多い ?
この時、平均情報量或いはエントロピーという概念を導入する
を平均情報量或いはエントロピーと言う
(bit)
情報理論
情報理論は、 1948 年の Claude E. Shannon の論文から始まった
次に、サイコロを振ると出た目が奇数か偶数かの 2 通りの事象が起こり 得るが、偶数 が出る確率を P(X1) 、奇数が出る確率を P(X2) とするとそ れらは等しく、
P(X1) =P(X2) = 1/2 であり、この場合平均情報量は、
(bit)
となり、出た目が奇数か偶数かを教えてもらった場合の方が、出た目 が 2 かそうでないかの情報を教えてもらった場合よりも
1−0.65=0.35 (bit) だけ情報量が多い。
このように、情報を定量化して扱う学問を情報理論 (Information Theory) と言う。
インターネットのプロトコル と階層
TCP/IP ( Transmission Control Protocol/Internet Protocol )は、インターネット およびイントラネット通信において現在最も利用されている通信プロトコ
ル。 TCP/IP は階層を成す複数のプロトコルから成るが、中心的な役割を果
たすのが TCP と IP であることから TCP/IP と呼ばれるようになった。 IP 通 信で使用するプロトコル群( IP, ICMP, TCP, UDP, HTTP, SMTP, SSH,TELNET など)
を総称して TCP/IP プロトコル・スイートと呼ぶ。
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/0008/10/news002_5.html ARP(Address Resolution Protocol) )
IPアドレスからMACアドレスを知るためのプロト コル
RARP(Reverse Address Resolution Protocol)
IPアドレスとMACアドレスとの対応をとるための プロトコル
ICMP(Internet Control Message Protocol)
ネットワークの動作状態を診断するためのプロ トコル
TCP/IP 各層の役 割
主に直接的に接続されたノード間の通信のための規定。 ( ルータなどで分 離された他のネットワークまでの伝送の責任は負わない。 ) LAN ではイー サネット、 WAN では PPP が代表的なプロトコル。物理アドレス (MAC ア ドレス ) に基づいたデータ転送、衝突処理など、同一 LAN 内でのフレーム レベルの伝送処理を行う。
主にネットワーク間での End to End の通信のための規定。 IP が代表的な プロトコルで、ネットワーク上のノードに対し自分の論理アドレス( IP アドレス)が割り当てられ、 End to End の通信を実現。伝送はコネクシ ョンレス型で、 IP プロトコル自身としては誤り訂正の機構を内包してお らず、低信頼度のプロトコルと言える。なお、 IP パケット
は” datagram” とも呼ばれる。
主にノード間でのデータ転送の信頼性を確保するための規定で、 TCP また は UDP のプロトコルを使用。 TCP はコネクションのオープン / クローズ
、誤り制御、フロー制御などを備えたコネクション型の高信頼の双方向性 のプロトコル。一方 UDP は、 信頼性ではなく伝送効率を重視。この層で 扱うパケットは” segment” とも呼ばれる。
トランスポート層
インターネット層
ネットワーク インターフェース層
HTTP, FTP, SMTP, SSH などのアプリケーションごとの固有の規定により、通
信アプリの機能を実現 アプリケーション層
MAC アドレ ス
MAC アドレス( Media Access Control address )とは、ネットワーク上 で、各端末を識別するために設定されている LAN カードなどのネッ トワーク機器のハードウェアに一意に割り当てられる物理アドレスの こと。 OSI 参照モデルで言えば、データリンク層 (Media Access
Control) のアドレスにあたる。
イーサネットの場合、 MAC アドレスは 48 ビットの符号で、 04-A3-43- 5F-43-23 や 32:61:3C:4E:B6:05 といったオクテットで区切り 16 進数表 現を用いる。
この MAC アドレスの 6 つのオクテットのうち、最初の 3 オクテットが ベンダー ID 部、次の 1 オクテットが機種 ID 、最後の 2 オクテットがシ リアル ID となることが一般的である。この場合、上位 4 オクテットで ネットワーク機器の機種名まで特定可能
04-A3-43-5F-43-23
シリアル ID 機種 ID
OUI ( Organizationally Unique Identifier )と呼ば れる番号で、 IEEE で管理 されるベンダー ID
TCP/IP プロトコル各層での処 理
http://www.infraexpert.com/study/tcpip.html
Ethernet による TCP/IP 伝 送
上位層のデータを階層でカプセル化して伝送
TCP 層 TCP ヘッダー部 TCP 層のデータ部
IP層のデータ部
IPヘッダー部 IP パケット
IP 層
伝送データ 46 ~ 1500oct タイプ
2oct
アプリケーション層へ
発信元アドレス 6oct
宛先アドレス 6oct プリアンブル
64bit
Ethernet フレーム フレームヘッダー
カプセル化 カプセル化
アプリケーション層の主なプロトコルとそ の用途
HTTP(HyperText Transfer Protocol): Web ブラウザ閲覧
NNTP(Network News Transfer Protocol): インターネット上の NetNews (ある テーマ
について情報を交換する電子会議)でのメ
ッセージ転送
SMTP(Simple Mail Transfer Protocol): E メールの送信 POP3(Post Office Protocol): E メールの受信
MIME(Multipurpose Internet Mail Extension): E メールメッセージにおいて、
データ
の内容や長さに制限されないメッセージの送
受信を可能に
FTP(File Transfer Protocol): ファイル転送
TELNET(Teletype network): リモートホストを操作するための仮想端末を実 現
DNS(Domain Name System): ドメイン名を IP アドレスに自動的に変換
DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol): ネットワークに一時的に接続す る
コンピュータに、 IP アドレスなど必要な情報を自動的
に割り当てる
SNMP(Simple Network Management Protocol): ネットワーク機器を監視・制 御
SSDP(Simple Service Discovery Protocol): LAN 内部にあるデバイスの発見や操 作
以上は、下位に TCP と IP プロトコルを必要とする
主なアプリの TCP ポート 番号
ポート番号 TCP/IP プロトコル 用途
20 TCP ftp-data ファイル転送(データ本体)
21 TCP ftp ファイル転送(コントロール)
22 TCP ssh リモートログイン(セキュア)
23 TCP telnet リモートログイン
25 TCP smtp メール送信
53 TCP/UDP domain DNS(名前解決は UDP,ゾーン転送は
TCP)
67 UDP BOOT/DHCP Server IPアドレスの自動取得
68 UDP BOOT/DHCP Client IPアドレスの自動取得
69 UDP TFTP ファイル転送
80 TCP http www
110 TCP pop3 メール受信
123 UDP NTP 時刻合わせ
143 TCP imap メール受信
443 TCP https www(セキュア)
520 UDP RIP ルーティングプロトコル
ネットワークノードの 役割
ルータは、レイヤー 3( ネットワーク層 ) のスイッチ
ルータは、ネットワーク層のアドレス (TCP/IP の場合の IP アドレス ) をも とに判別することで、宛先の端末にだけデータを送信する。一般的には、
異なるネットワークの接続部 (WAN と LAN や異なる LAN 同志 ) に配置し、
ネットワークを跨ってパケットをルーティングする機能を有する。同一ネ ットワーク内の端末宛てのパケットであれば、別のネットワークへは転送 しない。なおゲートウェイは、基本的にルータと同じであるが、もう少し 広い概念で使われる。
スイッチング HUB やブリッジは、レイヤー 2( データリンク層 ) のスイッ チスイッチング HUB は、送られてきたデータを、 MAC アドレスをもとに判 別することで、宛先の端末にだけデータを送信する。このため、通信を 行っている端末同士以外の端末間でも通信を行うことが可能。
リピータはレイヤー 1( 物理層 ) のスイッチ
リピータ HUB は、送られてきたデータを単に、 HUB に繋がっている全て 端末にリピートして送信する。 ( 宛先以外の端末では送りつけられたデー タは無視される。 ) リピータ HUB では、ネットワーク内に通信を行ってい る端末があれば 、他の端末は通信を行うことができない。
パケットがネットワークを跨って転送されていくためには、各種ネットワ ークノードが重要な働きをしている。ノードには、リピータ HUB 、 スイッ チング HUB 、 ブリッジ、ルータ、ゲートウェイ等の種類があるが、これら の違い、分かりますか ?
リピーター HUB
スイッチング HUB
ルーター
ルータの機 能
・ そのために、他のルータと連携してルーティングテーブル ( 経路表 ) を作成する 1. ルーティング ( 経路制御 )
3. バッファリング
2. フォワーディング ( 宛先検索 )
・ 最長一致検索
ルータに入ってくる IP パケットを、どのポートに出力すべきかを決める
・ ルーティングテーブルは定期的に更新される
ルータに入ってくるパケットの宛先を分析する
・ 完全一致検索 例 ) ATM スイッチ 例 ) インターネット
日本の人口 1 億 2 千万のエントリが必要だが、 1 回の検索で経路が決まる 経路表のエントリ数が少なくてすむが、 1 回の検索では経路が決まらない
郵便は実際、最長一致検索
パケットがある出力ポートに同時に出力されるような場合、衝突を避け るために待たせる
ルーターには 、接続させる端末に IP アドレスを自動的に割り当てる DHCP という機能もある
TCP/IP 以外のプロトコ ル
NetBEUI (NetBIOS Extended User Interface)
Microsoft Windows でのファイルやプリンタの共有を目的
NetWare の IPX/SPX (Internetwork Packet eXchange/Se-quenced Packet eXchange)
Apple Talk
Apple Macintosh のネットワーク用
現在ではあまり使われなくなったが、以下のようなプロトコルもある
TCP はコネクション型の高信頼のトランスポート層プロトコルであるが、伝 送制御やエラー制御などのため、複雑でヘッダの重たいプロトコルである。
TCP の代わりに UDP を用いる UDP/IP プロトコルが用いられる場合もあ
る。 UDP はコネクションレス型のプロトコルであり、 通信に先立ってコネク ションを確立する必要のないデータグラム型通信モデルを使用しているため
、送信される各 UDP パケットは完全に独立している。そのため、パケットご とに宛先と送信元ポート番号さえあれば、相手にパケットを届けることがで きる。 UDP 信頼性は望めないが、軽いプロトコルであるため、多少情報が落 ちても問題の少ないストリーム画像の伝送等に用いられる。
TCP の伝送制 御
TCP では、フロー制御、誤り制御、輻輳 ( ふくそう ) 制御という 3 つの基 本的な機能によって通信の信頼性を確保している。
フロー制御 : 受信側の処理能力に合わせて、送信側のパケット送出量を 調整する機能。通常のフロー制御では、パケットを 1 つ受け 取るごとに「受け取った」という返事 ( 信号 ) を送信側に送り 返すが、 TCP ではいくつかのパケットをまとめて送り、「受 け取った」という返事もまとめて 1 回で済ませることで効率 良くフロー制御を実現している。
誤り制御 : パケット通信では、一連の情報でも異なる経路を辿って伝送 されてくる場合もあるので、到着パケットの順番が間違ってい たり、パケットが途中で壊れていないかを検出するための機能 がある。 TCP ではこうした伝送誤りを検出するために、パケッ トにシーケンス番号という連番やチェックサムを付けている。
輻輳制御 : 輻輳とはネットワークの混雑のことであり、輻輳制御はネッ トワークの混雑を検出して、送信するパケットの量を調整する 機能のこと。受信側から「パケットが届かない」という通知を 3 回連続して受け取ると、輻輳が発生したとみなし、送信側が送 信量を調整する。
伝送符号誤りとエラー制 御
データ通信では、伝送途中の様々な原因によって伝送符号に誤りが生じる 符号誤りを生じる要因 : 雑音、混信、フェージング、スリップ、瞬断など
各種エラー制御方式
1) パリティチェック 2) チェックサム
3) CRC コードによる検出
4) ハミング符号
伝送の信頼度を向上させるため、様々な方法で伝送誤り ( エラー ) 制御がなされる エラー検出 : エラーがあったことを感知し、データの再送などを行わせる
エラー補正 : エラーがあった場合、その箇所を特定し、それを補正する
エラー検出 エラー補正
伝送エラー制 御
パリティチェック方式
送信するデータ信号の” 1” と” 0” の数を数えて、それを基にパリテ ィビットと呼ばれる判定データを付加して伝送する方式。
例えば、アルファベットの” B” という文字を伝送する場合を考え
る。” B” は 8 ビットの” 01000010” に符号化されて伝送されるが、この
ビット列の 1 の数を数え、それが偶数の場合、末尾に” 0” を付加して”
010000100” とし、 仮に 1 の数の合計が奇数であった場合は末尾にパ
リティビットの” 1” を付加し、パリティビットを含めた 1 の数の合計 が必ず偶数となるようにして伝送する方式を偶数パリティと呼ぶ。そ の反対に、パリティビットを付加した後の 1 の数の合計が必ず奇数と なるようにして伝送する方式を奇数パリティと呼ぶ。
このようにして送れば、仮に伝送符号の内の 1 ビットが誤って受信された場合、
パリティが異なるので、伝送エラーが起きたことが検出できる。
010000100 010100100
1の数は偶数(偶数パリティ) 1の数は奇数 エラーが起きたことが分かる
しかし、以下のような場合は検知できない
010000100 010001000
1の数は偶数(偶数パリティ) 1の数は偶数 同時に2ビット変化してしまった場合 これだと”E” になってしまう
伝送エラー制 御
チェックサム方式
CRC(Cycle Redundancy Check) 方式
(TCP で用いられている伝送制御方式 )
SOH: メッセージブロックのヘッダ
BLK#: シーケンスブロックの番号
~BLK#: BLK#の 0, 1を反転させたもの
CHKSUM: 誤り検出のために付加したチェックサム
SOH BLK# ~BLK# 128バイトの伝送データ CHKSUM
伝送データをブロック単位で足し算し、その値をチェックサムとし て付加し、受信側でこの値を基にエラーチェックをする方式
伝送データを 16 ビットや 32 ビットといった長いビット列でブロ ックに区切り、生成多項式による演算によって誤り検出符号 (16 ビ ット ) を生成し、伝送ブロックの末尾に付加される。応用範囲が広 く多用されている。
STX: Start of Text (テキスト糧氏)
ETB: End of Transmission Block (ブロック終了) BCC: Block Check Code (2 バイトの誤り検出用符号)
STX 伝送データ ETB BCC CRC演算
生成多項式
誤り検出符号の生成は、対象となるデータ を生成多項式 G(X) で割り算して余りを求 める。
伝送エラー制 御
ハミング符号
ハミング符号は、エラーが生じたビットを特定し、受信側でそれを 自己修正できる強力なエラー制御の方式であり、再送に時間がかかり 過ぎる衛星回線経由のデータ通信の場合などに用いられる。
例 ) 例えば、“ 1001” という 4 ビットの情報を送りたい場合、以下の 3 ビット
の検査ビットを付加して送る。
送りたい情報 1001
1+0+0=1 奇数なので 1 第1 、第 2 、第 3 ビットの和のパリティ
1+0+1=2 偶数なので 0 第1 、第 2 、第 4 ビットの和のパリティ
第2 、第 3 、第 4 ビットの和のパリティ 0+0+1=1 奇数なので 1
101
検査ビット 1001+101
末尾に検査ビットを加えて として送信
この場合、送りたい情報のどのビットがエラーとなっても、検査ビットを 用いてその箇所を特定でき、その場で修正が可能。ただし、送りたい情報 と検査ビットが共にエラーとなった場合は修正不可能。また、送りたい情 報に対して検査ビットが長いので、伝送効率が低いのが欠点。