<編集・発行>No.139 2016/3/2発行 編集 : 一橋大学附属図書館
学術・図書部 学術情報課 電話 :042(580)8247
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3 月 臨 時 休 館 の お 知 ら せ
学部入学試験(12日)及び館内施設工事(13日~22日)等のため、以下の期間 は休館となります。
ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解の程よろしくお願い致します。
なお、工事・作業の進捗状況により日程に変更が生じた場合は、図書館 Webサイト、掲示等により随時お知らせ致します。
平成28年3月12日(土)~17日(木)、19日(土)~22日(火)
・卒業式・修了式の3月18日(金)は開館(8:40~19:00)します。
ただし、雑誌棟は資料移動作業のため閉鎖します。
・時計台棟コモンズは、平日に限り開室(9:00~17:00)します。
・休館中の返却には図書返却ポストをご利用ください。
(※学外から借りた図書は図書返却ポストではなく、必ずヘルプデスクに直接お返しください。)
卒業生の方へ
卒業するまでに必ず本を返却しましょう。
卒業後も図書館の利用を希望する方には、特別利用証を発行して います。図書館Webサイト「卒業生の方へ」のページをご覧いた だくか(http://www.lib.hit-u.ac.jp/guide/alumni/)、図書館 カウンターまでお問い合わせください。
利用資格 利用の範囲 利用証有効期間
大学院修了または
単位修得退学後5年まで
閲覧・複写・書庫入庫・
貸出 修了または退学後5年間
大学院修了または
単位修得退学後5年以上
閲覧・複写 発行から1年間(更新可)
学部卒業
来年度より社会科学古典資料センターが開始する「西洋古典資料の保存に関する拠点およびネットワーク形成 事業」のプレイベントとして、2月12日、附属図書館会議室で国際ワークショップが開催されました。当日は、
フィジカルなモノの蒐集・保存・管理を担うキュレータ(学芸員・図書館員)は、デジタル化とどのような関係 を築くかが議論されました。来場者は46名でした。
髙本善四郎氏助成図書コーナー小展示
セルバンテス没後400周年を機会に古典を読んでみる
「
¿『ドン・キホーテ』は本当におもしろいか?
知っておくがよいぞ、サンチョ、東洋のインドに向けてカディスの港から乗り出したスペイン人やそのほかの国の人た ちが、いま話した赤道を越えたかどうかを知る手だてのひとつはな、赤道を越えると、船に乗っておる人たちにたかって いた虱がみな死んでしまい、船じゅうどこを探しても、それこそ、金と取り換えようと言われても、一ぴきの虱も見つから なくなるという事実なのじゃ。
(セルバンテス作 ; 牛島信明訳『ドン・キホーテ』後篇2. 岩波書店, 2001 (岩波文庫 ; 赤721-5), p. 85-86 【請求記号 0800:32:C/1016/5】)
後篇第29章の魔法の小船の冒険で語られるこの話は、滑稽小説という先入観で読んでしまうと、冗談か俗説のよう にも見えますが、 同時代のスペインの歴史家オビエドは『インディアス博物誌摘要』(1526)の第81章で「ある緯度の地 点までくると、からだについていたシラミがいなくなり、帰国のおりには、おなじ緯度で、ふたたび、からだにシラミがとり つくこと」(ピエール=ジョゼフ・ビュショ ; 藤野邦夫訳『害蟲記』博品社, 1995, p.32)を指摘しています。
『吾輩は猫である』の美学者迷亭たちのとりとめもない会話が、一見でたらめのように見せかけて実はいちいち古今 東西の古典に出典があるのと同様に、 『ドン・キホーテ』の作中の数多の挿話も、博識な教養に裏打ちされた典拠をた どることができます。
長くて退屈で読破できないと感じられるかもしれませんが、ページの順に先頭から通読しなければならない、という考 えに捕らわれず、夏目漱石『草枕』の「筋なんかどうでもいいんです。こうして、御籤を引くように、ぱっと開けて、開いた 所を、漫然と読んでるのが面白いんです」という読み方に倣って、順不同で寿司でもつまむように跳び跳びに拾い読み すると、おいしいネタがあちこちに転がっています。
一人の学生がマンサナーレス川の畔で本を読みながらからからと大爆笑しているのを、当時の国王フェリーペ三世 が王宮の窓から眺めて、「あの男は狂っているか、それとも『ドン・キホーテ』を読んでいるのだ」と言った、というのは後 世の作り話だそうですが、 『ドン・キホーテ』は『吾輩は猫である』と同じくらい面白い作品です。
【展示場所】附属図書館本館2F 小展示コーナー 【期間】3月1日(火)~4月初旬まで
(予定)講演1は、オクスフォード大学ボドリアン図書館よりPip Willcox氏(写真上)をお迎 えしました。デジタル資料をテキスト化したり、メタデータや注釈を付与するなどし、
それらデータの検索・抽出・リンクから新たな発見と価値が生まれること、“Digital is more than digitization” という言葉が印象的でした。
講演2は、本学社会科学古典資料センター床井啓太郎専門助手(写真下)により ます。資料のデジタル化と同時に、原本の悉皆調査・保存修復を長期的視野で継 続してきた同センターの歩み、今後は、全国の研究機関が所蔵する西洋古典資料 の保存状況調査、実務研修による人材育成に踏み出し、保存修復の全国的な ネットワークを構築する計画が語られました。
キュレータは、フィジカルとデジタル両方のモノに対し責任があること、それぞれ の長所を生かし短所を補う形で扱うべきであるという見解で、ふたりの発表者は一 致しました。たとえば、フィジカルは経年劣化を免れませんが、紙の触感・大きさ・
においはデジタルで複製できない固有の性質です。デジタルは万能の複製物では ありませんが、コンピュータが処理できるデータを追加することで、新たな研究視角 を与えてくれます。
アンケートには、デジタルの長所と短所が理解できた、古典資料センターの過 去・現在・未来の取り組みを概観できて興味深かったという意見が寄せられました。
International workshop | Rare Materials, digitization, and the role of curators
「貴重資料・デジタル化・キュレータの役割」開催 12 February, 2016