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古河電工時報 第127号

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Academic year: 2021

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(1)

1. まえがき

デジタル信号処理を適用した偏波多重コヒーレント伝送方式 は,チャネル当たりのビットレートが100 Gbit/s以上の次世代 伝送システムを実現する手段として有望視されている。特に, 偏波多重四値位相変調(dual-polarization quadrature phase-shift keying; DP-QPSK)方式は,100 Gbit/s Ethernetに関する 標準の変調方式とされ,OIF(optical internetworking forum)3) で送信機と受信機の規格が標準化されている。その中で,偏波 多重位相変調信号の偏波を分離して復調し,電気信号に変換す る役割を担う「受信フロントエンド」は,偏波ビームスプリッ タ(polarization-beam splitter; PBS),90度ハイブリッドミキサ, バランスドフォトディテクタ(balanced photo detector; BPD) 及びトランスインピーダンス増幅器から構成され,単一のモ ジュールとして規格が策定されている。この受信フロントエン ド内で受信信号を光のままで処理する光学回路であるPBSと 90度ハイブリッドミキサには,低損失・高精度・安定動作とい う光学特性に加え,小型・低価格であることが求められる。こ れらの要求を満たす製品を実現することを目的として,我々は 石英系平面光導波路(planar lightwave circuit; PLC)上にPBS と90度ハイブリッドミキサを一括集積した光回路を開発して

きた4)~ 6)。本報告ではその具体的な開発成果について述べる。

第2節では,偏波多重信号光をPBSで偏波分離する際の偏波消 光比(polarization-extinction ratio; PER)を高めるため,PBSを 二段カスケード型マッハツェンダー干渉計(Mach-Zehnder interferometer; MZI)で構成し,90度ハイブリッドミキサと集 積したチップの試作結果を示す。第3節ではチップサイズを小 型化するため,導波路の比屈折率差Δを1.8%に高めたPLC製 造プロセスを導入し,更には導波路を折り返した回路レイアウ トを導入した,12 mm×12 mmの超小型PBS集積ミキサチッ プの試作結果を示す。

2. 二段型 PBS 集積コヒーレントミキサの開発

PBSや90度ハイブリッドミキサなどの受動光学部品をPLC で実現することで,小型化や安定動作を期待することができ, これまでに各種の事例が報告されている7)~ 9)。またそれらの 技術を組み合わせ,PBSと90度ハイブリッドミキサを1チップ に集積したPLCについても提案されている10)。この文献10) はPBSが単一のMZIで構成され,偏波消光比は25 dB程度で あると報告されている。本節では,信号光に対する偏波分離の 精度をより高めるべく,PLC上で二段カスケード型とした MZIによりPBSを構成し9),これを適用したPBS集積コヒー レントミキサを提案し,このPLCチップの試作を行う。 概要 デジタルコヒーレント通信方式で用いられる受信フロントエンドで必要な偏波ビームスプ リッタ(PBS)と 90 度ハイブリッドミキサを,石英系平面光導波路上に一括集積した光回路を開発し た。最初に,信号光用 PBS を二段型マッハツェンダー干渉計で構成し,30 dB 以上の高い偏波消光 比を達成した PBS 集積ミキサチップの開発を行った。次に,チップサイズの小型化を目指して導波 路の比屈折率差Δを 1.8% に高め,更に折り返し導波路により構成された回路レイアウトを導入する ことで,12 mm × 12 mm の超小型 PBS 集積ミキサチップを実現した。開発した各チップをデジタル コヒーレント受信機に組み込んで,40 Gbit/s 及び 100 Gbit/s の偏波多重四値位相変調信号を復調す る実験を行い,それぞれ良好な動作を確認した。

石英系平面光導波路を用いたPBS 集積コヒーレントミキサの開発

Development of PBS-Integrated Coherent Mixer Using Silica-Based Planar

Lightwave Circuit

井 上 崇

*

川 島 洋 志

*

松 原 礼 高

*

奈 良 一 孝

*

Takashi Inoue Hiroshi Kawashima Noritaka Matsubara Kazutaka Nara

(2)

(a) HWP TE TM TM TM Signal (TE/TM) LO (TM) TE TM Output port # 1 2 3 4 5 6 7 8 Δθ = 90deg. PBS (1st stage)

PBS (2nd stage) for TE-signal

PBS (2nd stage) for TM-signal Upper mixer for TE-signal

Lower mixer for TM-signal Δθ = 90deg.

(b)

図 1 (a)二段カスケード型MZIで構成したPBSと90度ハイブ リッドミキサを1チップに集積したPLCの回路模式図 (b)試作したチップの外観写真

(a)Schematic diagram of proposed double-pass PBS-integrated coherent mixer based on PLC.

(b)Picture of a fabricated PLC-chip.

図 1(a)は,提案するPLCチップの光回路模式図である。入 力された偏波多重信号は,一段目のPBSによってTE及びTM の両偏波成分に分離され,二段目のPBSで偏波消光比が高め られる。図1(a)に示すように,二段MZI型PBSを折り返し導 波路により構成することで,チップの長手方向のサイズを大き く削減することが可能となる。チップの長手方向のサイズを大 きく削減することが可能となる。二段PBSから出力され,90 度ハイブリッドミキサへとつながる導波路のうち,信号光の TE偏波成分が伝搬する導波路には,主軸が45度傾いた半波長 板(half-wave plate; HWP)が挿入される。その結果,信号光の TE偏波成分がTM偏波に変換され,チップ上部のミキサに入 力される。なお信号光のTM偏波成分は,PBSを出力後にTM 偏波のままで,チップ下部のミキサに入力される。一方,局所 発振光(local oscillator; LO)はTM偏波状態でPLCに入力され, パワースプリッタで二分岐された後,上下二つの90度ハイブ リッドミキサにそれぞれ入力され,信号光と干渉し,8つの出 力ポートより出力される。PLCチップから出力された光は, 空間光学系もしくは光ファイバを通じて,4つのBPDに入力さ れる。 図 1(b)は試作したチップの外観写真であり,チップサイズ は25 mm×21 mmである。信号光の入力ポートから,各出力 ポートまでの挿入損失の最大値は10.1 dBであり,この値は90 度ハイブリッドの原理損失6 dBと,損失評価の際に用いた入 出力ファイバ結合損失を含む。同様に,LOの入力ポートから, 各出力ポートまでの挿入損失の最大値は11.6 dBであり,この 値はパワースプリッタの原理損失3 dBおよび90度ハイブリッ ドの原理損失6 dBと,入出力ファイバ結合損失を含む。また, 波長1.55 μmにおいて信号光各経路に対する偏波消光比は最 小で33.2 dBであり,MZI二段カスケード構成のPBSを採用し たことで,非常に大きな値が得られた。90度ハイブリッドミ キサの位相特性に関しては,スプリッタと遅延線からなる別の PLCチップを外付けし,ミキサがFSR=100 GHzのMZIを構 成するようにした上で,周波数に対して正弦波形状となるMZI 強度伝達波長特性を測定することで評価する。図2は上下2つ の90度ハイブリッドミキサのそれぞれについてのMZI強度伝 達波長特性を示している。この結果から,集積されたミキサが 90度ハイブリッドとして機能していることが分かる。 Spectrum (a.u.) 1551 1551.5 1552 1552.5 1553 Wavelength(nm) Spectrum (a.u.) 図 2 90度ハイブリッドミキサを含む MZIの強度伝達波長特性 Interference patterns of MZIs comprising

the integrated coherent mixers.

Port# 1 2 3 4 Port# 6 7 8 5 試作したPLCチップを用いてデジタルコヒーレント受信機 を構成し,DP-QPSK方式の40 Gbit/s伝送信号を復調する実験 を実施した。図3に実験系を示す。信号光と局所発振光の波長 は1552 nmであり,伝送路として200 kmの単一モードファイ バ(single-mode fiber; SMF)を用いている。受信機内のフロン トエンドにおいて,試作した二段PBS集積コヒーレントミキ サチップを用い,PLCとBPDを光ファイバで接続する。なお 今回の実験で用いたPLCには,図1(a)に示した半波長板を使 用せず,代わりに局所発振光が同じパワーのTE/TM両偏波成 分を含むように入力偏波状態を調整した。この場合,受信機内 で局所発振光の損失が3 dB増加することになるが,コヒーレ ント受信自体は問題なく行われる。

(3)

DFB-LD: Distributed-feedback laser diode IQM: IQ modulator

PPG: Pulse pattern generator PBS: Polarization-beam splitter PBC: Polarization-beam combiner EDFA: Erbium-doped fiber amplifier

SMF: Single-mode fiber VOA: Variable optical attenuator LO: Local oscillator

BPD: Balanced photo detector ADC: Analog-to-digital converter DSP: Digital signal processing

Optical line Electrical line DFB-LD IQM PPG DFB-LD (LO) ADC DSP circuit (Offline) PLC-based coherent mixer w/double-pass PBS ADC EDFA EDFA VOA ADC ADC BPD BPD BPD BPD PBS PBC SMF 200 km 40 Gbit/s QPSK 図 3 40 Gbit/s DP-QPSK 信号伝送実験系

Setup for 40 Gbit/s DP-QPSK signal transmission experiment. 図4は,Back-to-back及び200 km伝送後の40 Gbit/s DP-QPSK 信号をデジタルコヒーレント受信して得られたコンスタレー ション図である。図4から,偏波分離された信号のTE/TM両 偏波成分に対して,QPSK信号としての明瞭なコンスタレー ションが観測されていることが分かる。図5には,受信信号の ビットエラーレート(bit-error rate; BER)特性を示す。長距離 伝送後の信号に対してもBERが観測されており,試作した PLCがデジタルコヒーレント受信機の構成要素として,良好 に動作することが確認できた。

図 4 Back-to-back 及び伝送後の DP-QPSK 信号の コンスタレーション図

Constellation maps of back-to-back (B-to-B) and transmitted DP-QPSK signals. (a)TE signal -37 dBm, B-to-B -27 dBm, B-to-B -37 dBm, after 200 km -37 dBm, B-to-B -27 dBm, B-to-B -37 dBm, after 200 km (b)TM signal 図 5 受信した 40 Gbit/s DP-QPSK 信号のビットエラーレート 特性

BER characteristics of 40 Gbit/s DP-QPSK signals.

-50 -45 -40 -35 Received power (dBm) BER 10-1 10-2 10-3 10-6 10-4 10-5 Back-to-back(TM) Back-to-back(TE) After 200 km(TM) After 200 km(TE) Shot-noise limit

3. 1.8%

Δ

PLC 製造プロセスを適用した

超小型 PBS 集積コヒーレントミキサの開発

前節で示した二段PBS集積型コヒーレントミキサのチップ サイズは25 mm×21 mmであり,実用面を考えると,より小 さくする必要がある。具体的には,OIFで規格が標準化されて いる受信フロントエンドモジュール11)に十分な余裕をもって 収納するためには15 mm角以下であることが望まれる。そこ で本節では,PLCの比屈折率差Δを高めることで導波路の曲 げ半径を小さくし,更にコンパクトな回路レイアウトを行うこ とでチップの大幅な小型化を実施する。なお前節では,信号光 に対してのみ二段型PBSが集積され,局所発振光に対しては PBSではなくパワースプリッタが集積されたコヒーレントミキ サチップを検討したが,本節では信号光と局所発振光の両方に 対してそれぞれPBSを備えた,PBS集積コヒーレントミキサ チップを開発する。 まず,導波路の比屈折率差Δの値を最適化する。一般にΔ を大きくすると,導波モードの閉じ込めが強くなり,導波路の 曲げ半径を小さくすることができる。図6(a)は石英系PLCの Δに対する最小曲げ半径の計算結果を示している。Δを増大 させることで,曲げ半径が一様に小さくなって行くことが分か る。一方,図6(b)はΔに対する,SiO2-GeO2ガラスの熱膨張 係数 αを示している。Δとともにαが増加し,Δ>2.5%の 領域ではSiO2-GeO2ガラスのαがシリコン基板のそれを上回っ て来る。このとき,ガラスに引っ張り応力が生じ,コアガラス の信頼性が著しく低下する。更には,Δを高めるために高濃 度でドープされたGeO2がコアガラスの融点を下げ,その結果 コアの形状がひずみやすくなり,製造再現性の面で困難が生じ る。これらの理由から,2.5%以上のΔを持つPLCは現実的で はなく,実用性を考える際にはΔの値を慎重に選ぶ必要があ る。そこで我々はΔの最適値として1.8%を採用する。このと きの曲げ半径は1200 μmとなり従来の約半分であるから,チッ プサイズの縮小が期待でき,更に十分な信頼性・製造再現性も 確保できる。なお,図6(a)及び図6(b)に赤丸で示した点が Δ=1.8%の値である。

(4)

0 1 2 3 4 5 6 Refractive-index difference, Δ(%) (a) 0 1 2 3

Min. bending radius

(mm) Refractive-index difference, Δ(%) 0 1 2 3 4 (b) 0 1 2 3 Thermal-expansion coefficient of Si-substrate α × 1 0 -6(de g -1) 図 6 石英系 PLC の導波路の比屈折率差 Δに対する、(a)最 小曲げ半径及び(b)熱膨張係数

(a)Minimum bending radius and (b)thermal-expansion coefficient of silica-based PLC against Δ.

続いて,チップを更に小型化するための回路レイアウトを検 討する。信号光と局所発振光それぞれに対する二つのPBSと, TE/TM両偏波成分に対する二つの90度ハイブリッドミキサ を,チップの長手方向(入出射と平行な方向)に直線状に配置 すると,チップは必然的に長手方向が長い長方形の形状を持 ち10),仮にΔを大きくして曲げ半径を小さくしたとしても, 長手方向が15 mmを下回る回路レイアウトは容易には実現し ない。そこで我々は,図7(a)に示す折り返し構造の回路レイ アウトを提案する。信号光及び局所発振光それぞれに対する PBSの入力部及び出力部の導波路を折り返すことで,チップの 長手方向サイズを大幅に削減することができる。また,PBS出 力部の4本の折り返し導波路の配置を対称な構造とすることに より,偏波分離された信号光のTE/TM両偏波成分間でス キューが原理的に発生しないという特長を持つ。 以上に述べた検討結果を踏まえ,比屈折率差Δを1.8%とし, 図7(a)の回路レイアウトを持つPBS集積コヒーレントミキサ チップを試作した。外観写真を図7(b)に示す。チップサイズ は12 mm×12 mmであり,目標の15 mm角を下回る超小型 チップを実現することに成功した。

Upper mixer for TE signal and LO Signal input Output port P1 P2 P3 P4 P5 P6 P7 P8 TE-signal TE-LO

Lower mixer for TM signal and LO TM-signal TM-LO LO input PBS for signal PBS for LO (a) Δθ = 90deg. Δθ = 90deg. (b) 図 7 (a)折り返し構造を採用した回路構成の模式図 (b)試作したチップの外観写真

(a)Schematic diagram of proposed circuit layout with folded configuration.

(b)Picture of a fabricated PLC-chip.

試作したチップの光学特性を以下に述べる。なお光学特性評 価を行う際は,SMFをチップ両端に接続した状態で実施して いる。図8はチップの挿入損失を示している。各入力ポートに 対する挿入損失はおよそ10 dBであるが,その内訳は90度ハ イブリッドの原理損失が6 dB,PLCチップとSMFとの接続損 失が両端で2.2 dB,回路過剰損が1.8 dBと見積もられる。図9 は信号光及び局所発振光それぞれに対するPBSの偏波消光比 測定結果であり,Cバンド全域(1530-1570 nm)で20 dB以上の 値が得られている。最後に,図10は集積された90度ハイブリッ ドミキサの位相特性を示している。図10(a)は,パワースプリッ タと遅延線からなる別のPLCを外付けして,90度ハイブリッ ドミキサと合わせてMZIを構成したときの強度伝達特性を示 しており,集積された90度ハイブリッドミキサがミキサとし て機能していることが分かる。また図10(b)は90度ハイブリッ ドミキサの位相誤差を示していて,OIF準拠の受信フロントエ ンドで求められる「位相誤差5度以内」の条件を満たしている。 以上のように,試作したPLCチップは超小型でありながら, 良好な光学特性を示しており,OIF準拠の受信モジュールに適 用可能な条件を満たす。

(5)

1530 1540 1550 1560 1570 Wavelength(nm) Insertion Loss (dB) P1 P2 P3 P4 P5 P6 P7 P8 -20 -15 -10 -5 0

(a)Signal input port

図 8 (a)信号光及び(b)局所発振光入力ポートから出力ポート P1-P8までの挿入損失

Insertion loss from input ports for (a)signal and (b)LO to output ports P1-P8.

1530 1540 1550 1560 1570 Wavelength(nm) Insertion Loss (dB) P1 P2 P3 P4 P5 P6 P7 P8 -20 -15 -10 -5 0 (b)LO input port

Wavelength(nm)

PER

(dB)

(a)PBS for signal

0 10 20 30 40 1520 1540 1560 1580 P1-P4 P5-P8 図 9 (a)信号光及び(b)局所発振光に対する PBS の偏波消 光比

Polarization extinction ratio of PBSs for (a) signal and (b) LO. Wavelength(nm) (b)PBS for LO PER (dB) 0 10 20 30 40 1520 1540 1560 1580 P1-P4 P5-P8 (a) Wavelength(nm) 1547 1548 1549 1550 1551 1552 1553 Power (a.u.) Power (a.u.) P1 P2 P3 P4 P5 P6 P7 P8 Wavelength(nm) (b) Upper mixer Lower mixer -3 -2 -1 0 1 2 3 1530 1540 1550 1560 1570 Phase error (deg.) 図 10 チップ上部および下部の90度ハイブリッドミキサの位相特性 (a)1550 nm 付近における強度伝達特性 (b)位相誤差波長特性

Phase characteristics for the upper and lower mixers in the chip.

(a)Interference patterns in the vicinity of 1550 nm. (b)Phase error for the wavelength.

試作したPLCチップを用いてデジタルコヒーレント受信機 を構成し,DP-QPSK方式の100 Gbit/s伝送信号を復調する実 験を実施した。図11に実験系を示す。信号光と局所発振光の 波長は1552 nmであり,伝送路として100 kmのSMFを用いて いる。受信機内のフロントエンドにおいて,試作した超小型 PBS集積コヒーレントミキサチップを用い,PLCとBPDを光 ファイバで接続する。 PPG EMUX EMUX IQM 100 km SMF EDFA DFB-LD (LO) BPD VOA OBPF BPD BPD BPD ADC ADC ADC ADC DSP circuit (offline) 1552 nm 1552 nm PBC PBS EDFA 100 Gbit/s DP-QPSK signal 12 mm×12 mm PLCof 90‐degree hybrid w/PBS DFB-LD 図 11 100 Gbit/s DP-QPSK 信号伝送実験系

Setup for 100 Gbit/s DP-QPSK signal transmission experiment. 25 Gsymbol/s (50 Gbit/s) QPSK signal ~10-ns fiber delay

(6)

図 12 は,Back-to-back及 び100 km伝 送 後 の100 Gbit/s DP-QPSK信号をデジタルコヒーレント受信して得られたコン スタレーション図である。図12から,偏波分離された信号の TE/TM両偏波成分に対して,QPSK信号としての明瞭なコン スタレーションが観測されていることが分かる。図13には, 受信信号のビットエラーレート特性を示す。長距離伝送後の 100 Gbit/s DP-QPSK信号に対してもBERが観測されており, 試作したPLCがデジタルコヒーレント受信機の構成要素とし て,良好に動作していることが確認できた。 図 12 Back-to-back 及び伝送後の DP-QPSK 信号の コンスタレーション図

Constellation maps of back-to-back(B-to-B) and transmitted DP-QPSK signals.

Back‐to‐back

TE-pol, -30 dBm TM-pol, -30 dBm TE-pol, -35 dBm TM-pol, -35 dBm

TE-pol, -30 dBm TM-pol, -30 dBm TE-pol, -35 dBm TM-pol, -35 dBm After 100‐km transmission

図 13 受信した 100 Gbit/s DP-QPSK 信号のビットエラー レート特性

BER characteristics of 100 Gbit/s DP-QPSK signals. Received power (dBm) BER 10-1 10-2 10-3 10-4 10-5 -45 -44 -43 -42 -41 -40 -39 -38 -37 -36 -35 Back-to-back(TM) Back-to-back(TE) After 100 km(TM) After 100 km(TE) Shot-noise limit

4. まとめ

本報告では石英系PLCを用い,デジタルコヒーレント方式 の受信フロントエンドに用いられるPBS集積コヒーレントミ キサを実現する技術開発の結果について述べた。二段PBS集 積型ミキサは信号光に対して33 dB以上の大きな消光比で偏波 分離を実現し,40 Gbit/s DP-QPSK信号を復調する実験におい て,良好な動作を示した。一方,導波路の比屈折率差Δを1.8% に高めて曲げ半径を縮小し,更に折り返し導波路構成を導入す ることで,12 mm×12 mmの超小型PBS集積コヒーレントミ キ サ チ ッ プ を 実 現 し た。 こ の チ ッ プ を 用 い て100 Gbit/s DP-QPSK信号復調実験を行い,やはり良好に動作することを 確認した。

謝辞

東京大学大学院工学系研究科の菊池・五十嵐研究室の皆様に DP-QPSK伝送実験を実施して頂きました。このことを深く感 謝いたします。 参考文献

1) D.-S. Ly-Gagnon et al: “Coherent detection of optical quadrature phase-shift keying signals with carrier phase estimation,” J. Lightwave Technol. 24, (2006), 12-21.

2) S. J. Savory et al.: “Electronic compensation of chromatic dispersion using a digital coherent receiver,” Opt. Express 15, (2007), 2120-2126.

3) http://www.oiforum.com/

4) T. Inoue et al.: “Double-Pass PBS-Integrated Coherent Mixer Using Silica-based PLC,” Proc. OFC2010, paper OThB2 (2010). 5) T. Inoue et al.: “Ultra-small PBS-Integrated Coherent Mixer Using 1.8%-Delta Silica-Based Planar Lightwave Circuit,” Proc. ECOC2010, paper Mo.2.F.4 (2010).

6) http://www.furukawa.co.jp/what/2010/comm_10318_1.htm 7) S. Norimatsu et al.: “An optical 90° -hybrid balanced receiver

module using a planar lightwave circuit,” Photon. Technol. Lett. 6, (1994), 737-740.

8) Y. Hashizume et al.: “Integrated polarisation beam splitter using waveguide birefringence dependence on waveguide core width,” Electron. Lett. 37, (2001), 1517-1518.

9) N. Matsubara et al.: “Silica-based PLC-type polarization beam splitter with >30 dB high extinction ratio over 75nm band width,” MOC2005, paper C2 (2005).

10) Y. Sakamaki et al.: “One-chip integrated dual polarization optical hybrid using silica-based planar lightwave circuit technology,” Proc. ECOC 2009, paper 2.2.4 (2009).

11) http://www.oiforum.com/public/documents/OIF_DPC_ RX-01.0.pdf

図 1  (a)二段カスケード型MZIで構成したPBSと90度ハイブ リッドミキサを1チップに集積したPLCの回路模式図 (b)試作したチップの外観写真
図 4  Back-to-back 及び伝送後の DP-QPSK 信号の コンスタレーション図
図 8  (a)信号光及び(b)局所発振光入力ポートから出力ポート P1-P8までの挿入損失
図 13  受信した 100 Gbit/s DP-QPSK 信号のビットエラー レート特性

参照

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