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学習スタイルの違いはワーキングメモリ容量によって説明できるのか [ PDF

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Academic year: 2021

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(1)学習スタイルの違いはワーキングメモリ容量によって説明できるのか キーワード:学習スタイル,言語性ワーキングメモリ,視空間性ワーキングメモリ,学習効果 行動システム専攻 大塚 規史 問題と目的. 質問紙調査. 学習者は,一人ひとり異なる学習の仕方 (以下学習ス. 目的 :実験協力者を「視覚的(Visual Style)か言語的. タイル) をもっている。そもそも学習スタイルとは, 「情. (Verbal Style)か」の特性で分類すると同時に,学習スタ. 報の取り入れと処理の方法のための典型的な好み」と定. イル尺度の信頼性を検討することを目的とした。. 義され(Felder & Silverman, 1989),多くの研究で,適性. 学習スタイル尺度 :Felder & Solomon(2000) が提案し. 処遇交互作用(ATI)の「適性」として扱われてきた(e.g.,. た, 「行動的か内省的か」 「観念的か直観的か」 「視覚的か. Sternberg, Grigorenko, Ferrari, & Clinkenbeard, 1999)。. 言語的か」 「継時的か全体的か」の 4 特性に分類する尺度. 大塚・岸(2012)は,学習スタイルの「視覚的か言語的. を用い,40 項目(各 10 項目)の学習場面を想定しやすい大. か」の特性に着目し,言語的な学習を好む学習者は,提. 学生対象の日本語版に修正・改訂した。評定は, 「行動的」. 示される教材の情報量が多いほど課題成績が向上するこ. 「観念的」 「視覚的」 「継時的」に値する選択肢を(a), 「内. とを示した。そして,この学習効果に影響を及ぼした要. 省的」 「直観的」 「言語的」 「全体的」に値する選択肢を(b). 因が学習スタイルの違いによるものだと考える一方で,. とし,5 段階評定法を用いた。 「(a)だと思う」を 1 点, 「ど. ワーキングメモリ容量(以下 WM 容量)の大きさによる可. ちらかと言えば(a)だと思う」を 2 点, 「どちらでもない」を. 能性も考えられることを示唆している。ここで,WM 容. 3 点, 「どちらかと言えば(b)だと思う」を 4 点, 「(b)だと思. 量における学習効果について,中道(2013)は,言語性 WM. う」を 5 点とし,10 点~50 点の尺度得点を設定した。. 容量と問題解決のプランニング能力は有意に関連し,言. 調査協力者 :18~25 歳の大学生・大学院生 423 名(うち. 語性 WM 容量が大きい学習者は,問題理解や問題解決の. 有効回答数 384 名)を対象に実施した。. 能力が高いことを示している。この研究から,WM 容量. 結果と考察 :尺度の内的一貫性を確認する Cronbach の. が学習効果に影響を及ぼす要因であることが明らかにな. α 係数を算出した。その結果, 「行動的か内省的か」は α=. っていることからも,学習スタイルの違いと WM 容量の. 0.37, 「観念的か直観的か」は α= 0.46, 「視覚的か言語的. 大きさの間に関連がある可能性が考えられる。. か」は α= 0.76, 「全体的か継時的か」は α= 0.45 であっ. そこで本研究では, 「視覚的か言語的か」の学習スタイ. た。このように,尺度を構成する 4 つの特性のうち, 「視. ルの違いが言語性 WM 容量と視空間性 WM 容量の大き. 覚的か言語的か」の特性で分類する尺度 10 項目のみ信頼. さと関係があるのか検討し,学習スタイルの違いを WM. 性係数が高かった。また,40 項目が 4 因子構造になるか. 容量の大きさで説明できるか明らかにすることを目的と. 検証するため,確認的因子分析を行った結果,累積寄与. する。この目的を明らかにするため,本研究では,以下. 率は 25%と低かった。ここで,Cook & Smith(2006)が,. の 2 つの仮説を立てた。. 学習スタイル尺度は,質問紙のみでなく課題と併用して. 仮説1 言語的な学習を好む学習者は言語性WM容量が大きい. 信頼性・妥当性を向上させる必要があることを指摘して. 仮説2 視覚的な学習を好む学習者は視空間性WM容量が大きい. いることからも,本研究で作成した尺度においても,質. これらの仮説を検証するために,質問紙調査で「視覚 的か言語的か」の特性で学習者を分類すると同時に,尺. 問項目の内容の統一,標準化を行い,課題を用いて妥当 性と信頼性を向上させる必要があるといえるだろう。. 度の信頼性を検討する。そして,実験で,言語性 WM 容. また, 「視覚的か言語的か」の尺度において信頼性が高. 量と視空間性 WM 容量を測定し,学習スタイルの違いが. かったことから,測定した 10 項目の尺度得点をもとに. WM 容量の大きさとどのような関係があるのか検討する。. 「Visual Style」か「Verbal Style」に分類することとした。.

(2) 実験Ⅰ. 【視空間性 WM】Shah & Miyake(1996)をもとに久保寺. 目的 :視覚的な学習を好むか言語的な学習を好むかの学. (2008)が作成した空間スパンテスト(ST)を用いた。テス. 習スタイルの違いは,言語性 WM 容量と視空間性 WM. トは,呈示されたアルファベット(文字)が正像(普通の文. 容量の大きさと関係している可能性があることから,本. 字)なのか鏡像(鏡文字)なのかの「向き」を回答しながら,. 実験では学習スタイルの違いとWM容量の大きさには関. その文字がどの方向に傾いているかの「傾き」を記憶す. 連があるのか検討することを目的とする。. るというものである。アルファベットは練習試行用とし. 実験協力者 :九州大学の大学生・大学院生 56 名(平均年. て G,本試行用として R・F・J・L・P の 5 つを使用し,. 齢 21.1 歳)に実験協力の依頼をした。学習スタイルによる. 1 アルファベットごとに文字が 2 個,3 個,4 個,5 個と. 内訳は, Visual Style 29 名, Verbal Style 27 名であった。. 連続呈示されるように設定した。なお,本試行で使用す. 実験装置 :視界に画面以外の情報が入らないように,防. るアルファベットの呈示順序は 1 パターン(G→R→F→J. 音・暗室の部屋で実験を行った。パソコンは Apple Mac. →L→P)のみとし,試行内の呈示パターンはランダムに設. mini を用い,19 インチの CRT モニター(リフレッシュレ. 定した。文字の向きの回答はできるだけ早く正確に回答. ート100 Hz,空間解像度 1024×768 ピクセル)上に刺激. するように教示した。また,回答が行われないときには,. を提示した。視距離は 56 cm であった。 刺激の提示には,. 呈示後 3 秒経つと自動的に次の文字が呈示されるように. MAT-LAB を用いた。. 設定した。向きの回答にはカーソルキーを用い,正像で. ワーキングメモリ容量 測定指標. あれば“←”(左キー),鏡像であれば“→”(右キー)に設. 【言語性 WM】苧阪(2002)の日本語版リーディングスパ. 定した。そして,傾きの回答もカーソルキーで操作でき. ンテスト(RST)を用いた。テストは,呈示される文章を声. るように設定し,文字の頂点がどの方向を向いているか. に出して読み,文中の赤い下線の語句を記憶し,口答で. を基準に回答するものとした。評定値は,文字の傾きの. 再生するというものである。文章は一文ずつ呈示し, 2. 総数 70 個のうち正しく回答できた数(正答率)を算出した。. 文条件(二つの文を読み,二つの語句を記憶する条件)から 5 文条件まで,各 5 試行(全 70 試行)実施した。また,練 習試行は各条件を 1 試行ずつ行った。再生時間は,再生 する語句数(2 文条件ならば 2 語)×5 秒とし,制限時間を 過ぎると次の試行の開始画面(凝視点)が呈示されるよう に設定した。語句の再生順序は,親近性効果を防ぐため, 試行内の最後の文の単語を最初に報告することを禁止し た。評定は,記憶する語句を正しく再生できているかの 基準のもとに行い,評定値は,正答率(正しく再生できた 語句数/70)とした。. Figure2 空間スパンテストの呈示例. 手続き :RST では,まず,協力者には凝視点が呈示さ れた。協力者がスペースキーを押すと,試行が開始され, 協力者は呈示された文章を声に出して読んだ。そして, 文章を読み終えると同時にスペースキーを押した。試行 内全ての文章の呈示後,ブランクの画面で記憶する語句 を口答で回答した。ST では,まず,協力者には「スペー スキーを押してください」という教示文が呈示された。 協力者はスペースキーを押すと画面に呈示される文字の 向きをカーソルキーで回答し,回答後,次に呈示される 文字の向きを回答した。試行内全ての文字の呈示後,一 Figure1 リーディングスパンテストの呈示例.

(3) つ目の文字から傾きをカーソルキーで選択し,選択後ス. いる。このことからも,本実験で用いた指標のみではな. ペースキーを押し,次の文字の傾きを回答した。なお,. く,異なる指標を用いて視空間性 WM 容量を測定し,再. RST と ST の実施順序は実験協力者間でカウンターバラ. 度,学習スタイルと視空間性 WM 容量との関係を検討す. ンスをとった。. る必要があるだろう。. 結果と考察 :学習スタイルと RST 正答率の要因におい. そこで実験Ⅱでは,実験Ⅰと異なる指標で視空間性. て,一要因分散分析を行った。その結果,学習スタイル. WM 容量を測定し,学習スタイルとの関係を検討する。. 間で言語性 WM 容量に Visual Style < Verbal Style の 有意差がみられた(F(1,55)=4.92,p<.05, d=.60)。これより,. 実験Ⅱ. 学習スタイルの違いによって言語性WM容量の大きさは. 目的 :視空間性 WM 容量の大きさを実験Ⅰと異なる指. 異なることが示唆された(Figure3)。一方,学習スタイル. 標で測定し,学習スタイルの違いと視空間性 WM 容量の. と ST 正答率の要因において,同様の一要因分散分析を. 大きさの関係を再検討することを目的とする。. 行った結果,学習スタイル間で有意差がみられなかった. 実験協力者 :実験Ⅰに参加してくれた 56 名中,実験Ⅱ. (F(1,55)=0.10,n.s.)。つまり,学習スタイルの違いと視空. への協力を了承してくれた46名(平均年齢20.5歳)であっ. 間性WM容量の大きさとの間には関連性がないことが示. た。学習スタイルによる内訳は,Visual Style 23 名,Verbal. 唆された(Figure4)。. Style 23 名であった。 実験装置 :防音・暗室の実験Ⅰと同様の環境で,同様の. p<.05. パソコンを用いて実施した。 視空間性ワーキングメモリ容量 測定指標 Luck & Vogel(2007)が作成した視覚的作業記憶課題を 行った。課題は,連続的に呈示される二つの刺激のうち, 一カ所が異なるかどうかを回答するというものである。 課題は,図形の色が変化しているかを回答する「色変化. Figure3 RST 正答率. Figure4 ST 正答率. 検出課題」と,図形の傾きが変化しているかを回答する. ここで,本実験の結果について二つの解釈をする。. 「傾き変化検出課題」の 二種類を実施する。試行数は全. 一つは, 「視覚的か言語的か」の学習スタイルの違いを. 部で 168 試行行い, 練習試行は 24 試行(12 試行×色/傾き. 決定づける要因として,情報の処理や保持の並列処理が. 変化検出課題 2 種類),本試行は 144 試行であった。本試. 影響しているわけではない,という解釈である。この解. 行 144 試行の内訳は, 色/傾き変化(2 種類)×呈示項目数(3. 釈は,学習スタイルが言語性 WM と関連する一方で,視. 段階)×変化あり/なし(2 パターン)×繰り返し(12 回)であ. 空間性WMとは関連しないことが示唆されたことに基づ. る。呈示する刺激は,赤・青・白・黄の四色のいずれか. く。もう一つの解釈は,ST が視空間性 WM 容量を正確. の色がついた棒であり,一度に呈示される棒の数(呈示項. に測定できていない,という解釈である。これは,ST が. 目数)は 2・6・10 個の三段階,棒の傾き(方位)は 0・45・. 視空間性WM容量を測定する指標として妥当か明らかに. 90・135°の四段階である。回答は二つ目の刺激が消え. なっていないことに基づく。久保寺(2008)は,ST を指標. た後に行い,タイプキーで回答するように教示した。回. に視空間性 WM 容量を測定し,視空間性 WM 容量がグ. 答に用いるタイプキーは,刺激が同じであれば“f キー” ,. ラフの読解力や説明力に影響を及ぼすことを示している。. 異なれば“j キー”に設定した。また,第一刺激の呈示時. このことからも, ST は視空間性 WM 容量を測定できて. 間は 0.1 秒,第二刺激は 2.0 秒であり刺激間間隔は 0.9 秒. いると考えることはできる。ところが,これまでの指標. に設定した。評定値は,色変化検出課題と傾き変化検出. は,視空間性スケッチパッドに関連する課題が少なく,. 課題の 2 種類の課題を合わせた正答率とした。正答率は,. 視空間性WM容量を多角的に測定する指標を開発する必. ヒット率とフォールスアラーム率の平均によって算出した。. 要性があることを,神田・山村・井田(2012)は指摘して.

(4) 仮説 2 は支持されなかった。このことから,視覚的な学 習を好む学習者が,視覚情報を手助けに学習する特徴は, 情報の処理・保持のしやすさによるものではなく,知覚 や環境によるものである可能性が明らかになった。 また,言語的な学習を好む学習者は,言語性 WM 容量 が大きく,情報の処理や保持をしやすい言語情報を手助 けに学習している可能性が示されたことと,言語的な学 習を好む学習者は高い学習効果を示す傾向がある(大塚・ Figure5 視覚的作業記憶課題の呈示例(色変化検出課題). 岸, 2012)ことから,言語的な学習を好む学習者は,視覚的. 手続き :協力者には「Color(Orientation)」というブロッ. な学習を好む学習者より高い学習効果を示す傾向がある. クの開始画面が呈示された。スペースキーを押すとビー. ことが考えられるだろう。しかし, WM 容量が大きくな. プ音がなり,二つの刺激が連続的に呈示された。刺激呈. い学習者に対しては処理効率性理論に基づき,学習課題. 示後,画面には凝視点が呈示され,タイプキーで二つの. に合わせた学習支援を行う。それによって,WM 容量が. 刺激が異なるかどうか回答した。回答して次の試行の準. 大きくない学習者は,WM 容量が大きい学習者と同程度. 備ができたらスペースキーを押し,次の試行を開始した。. の学習効果を得られることが示されている(中條・中尾,. 結果と考察 :学習スタイルとVT 正答率の要因において,. 2005)。このことからも,言語性 WM 容量が大きくない. 一要因分散分析を行った結果,学習スタイル間で有意差. 視覚的な学習を好む学習者には,学習者の特性に合わせ. がみられなかった(F(1,45)=1.20,n.s.)。これは,実験Ⅰと. た学習支援を行い,学習効果を高めることが重要であろ. 同様の結果であり,学習スタイルと視空間性 WM の間に. う。そのためにも,学習スタイルの尺度の妥当性と信頼. は関連性がないことを示唆している(Figure6)。また,学. 性を向上させ, 「視覚的か言語的か」の特性を多面的に測. 習スタイルを決定づける要因については研究者間で見解. 定できる指標を開発し,視覚的な学習を好む学習者の学. が異なっているが, Oxford & Anderson(1995)は,学習ス. 習効果を促進する要因を明らかにする必要があるだろう。. タイルの「視覚的か言語的か」の特性を,物事をどのよ うに処理し,理解するのかという認知的スタイルではな く,学習者の知覚と環境が関与する生理的スタイルであ. 主要引用文献 Cook, D. A., & Smith, A. J. (2006). Validity of index of learning styles. ると示している。このことからも,実験Ⅰで述べた, 「視. scores:multitrait-multimethod comparison with three cognitive. 覚的か言語的か」の学習スタイルを決定づける要因とし. /learning style instruments Medical Education, 40(9), 900-907.. て情報の処理や保持の並列処理が影響しているわけでは ない,という解釈が支持され,学習スタイルと WM との 間に関連があると言い切れない可能性が示唆された。. Felder, R. M., & Soloman, B. A., Index of Learning Styles, <http://www.ncsu.edu/felder-public/ILSpage.html>(April20,2012) 神田尚・山村豊・井田正則 (2012). 作動記憶検査作成の試み 立正大学心理学研究年報 3, 71-82.. 総合考察 学習スタイルの違いがWM容量の大きさとどのような 関係があるか言語性 WM 容量と視空間性 WM 容量それ ぞれについて検討した。その結果,言語的な学習を好む 学習者は視覚的な学習を好む学習者に比べて言語性 WM. 中道圭人 (2013). 児童における算数問題解決,ワーキングメモリ, およびプランニング能力の関連 教科開発学論集 1, 91-101. 中條和光・中尾美月 (2005). 作業記憶容量と補償的文章読解方略の使用 との関係 -眼球運動を指標として- 読書科学 49,41-52. 大塚規史・岸学 (2012). 映像による学習の理解度は学習スタイルに左右. 容量が大きくなった。すなわち,言語的な学習を好む学. されるのか -日本語版に修正した学習スタイル測定尺度を用いて-. 習者は言語性 WM 容量が大きいことが示唆され,仮説 1. 日本認知心理学会論文集 76, 753. が支持された。一方で,学習スタイルの違いによって視 空間性WM容量の大きさに差がみられなかったことから,. Oxford, R. L. & N. J. Anderson (1995). A Crosscultural view of learning styles Language Teaching, 28, 201-215..

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