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日臨麻会誌Vol.27 No.5/Sep. 2007本特集は,日本臨床麻酔学会第
26
回大会(2006年10
月,旭川市)のパネルディスカッション2「硬膜外 麻酔で作用時間の異なる局所麻酔薬をどのように使 うか?」において講演された4
演題のうち,3演題 をご寄稿いただいたものである.局所麻酔薬と硬膜外麻酔の基調講演を担当された 岡山大学麻酔科の横山正尚先生は,局所麻酔薬の作 用機序,異なる局所麻酔薬製剤の優劣比較,医療経 済の面からみた局所麻酔薬の選択についてわかりや すく解説された.硬膜外麻酔の拡がりは個人差が大 きく予測しにくいが,頸部硬膜外注入では注入され た造影剤は尾側に拡がり,腰仙部硬膜外麻酔では造 影剤は逆に頭側に拡がるとの横山先生ご自身の研究
〈参考文献
29)〉は,日常硬膜外麻酔で経験すること
を定量的に示した優れた業績である.北里大学麻酔科の金井昭文先生は,持続硬膜外麻 酔では時間の経過とともに麻酔範囲が狭小化するこ
と,リドカインは狭小化の程度が大きく,ロピバカ インは狭小化の程度が少ないこと,少量のフェンタ ニルを局所麻酔薬に混合することによって,麻酔範 囲の狭小化が軽減することを報告された.局所麻酔 薬のみによる持続硬膜外麻酔で経験する麻酔効果の 減弱を,定量的に示した優れた研究である.
新日鐵八幡記念病院麻酔科の石村博史先生は,腹 部大動脈人工血管手術,鼠径ヘルニア,下肢静脈瘤 手術を対象に,術後の脊髄合併症を早期に発見する ため,十分な術後鎮痛を提供しながら下肢運動麻痺 を遷延させない麻酔方法開発の経緯を,苦心談を交 えて紹介された.
いずれのご講演も,硬膜外麻酔を行ううえで役に 立つ情報を数多く含んでおり,ぜひご一読をお勧め する.なお,当日の座長は大阪市立大学麻酔科 浅 田章と,金沢大学麻酔科 山本健が担当した.
*金沢大学大学院医学系研究科麻酔・蘇生学講座 著者連絡先 山本 健
〒920―8641 金沢市宝町13―1
金沢大学大学院医学系研究科麻酔・蘇生学講座
「硬膜外麻酔で作用時間の異なる局所麻酔薬を どのように使うか?」によせて
山本 健
*日本臨床麻酔学会第 26 回大会パネルディスカッション