通電した水中における金属イオンの挙動に関する研究
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(2) Ⅶ-56. 第37回土木学会関東支部技術研究発表会. 付着物質の質量が減少した。特に、流入水のろ過水を 図 3 に、各々供試水におけるアルミニウム濃度の変 化を示す。図 3 からわかるように、印加電圧 15~20V では、流入水未ろ過水および処理水未ろ過水を用いた 実験における水中アルミニウム濃度が急激的に増えた ことがわかる。これは、この時の水のpH は約 5 前後. 50. 付着物質の質量(mg). 用いた実験では付着物質の質量増加量は最も低かった。. 流入水-未ろ過 処理水-未ろ過. 40 30 20 10 0. であったため、アルミニウム板陰極からアルミニウム. 0. が溶け出したことによるものであると考えられる。 図 4 に、ステンレス板陰極の付着物質の質量変化を 示す。印加電圧 5~10V では、いずれの供試水を用い. 流入水-ろ過 処理水-ろ過. 5. 10. 15. 20. 25. 印加電圧(V). 図 2 アルミニウム板陰極の付着物質の質量変化. た実験においても、印加電圧が高くなるにつれ付着物 70. の違いによって付着物質の質量の増加量も異なってい. 60. アルミニウム濃度(mg/l). 質の質量が増加した。印加電圧 15~20V では、供試水 た。流入水未ろ過水および処理水未ろ過水を用いた実 験では、水中における鉄の濃度がやや増加傾向が見ら れた。これは、高い印加電圧の場合、水質の変化によ ってステンレス陰極板からわずかながらイオンの溶出. 流入水ー未ろ過 流入水-ろ過 処理水-未ろ過 処理水-ろ過. 50 40 30 20 10. があったと考えられる。. 0. 図 5 に、チタン板陰極の付着物質の質量変化を示す。. 0. 5. 10. 図 5 に示したように、印加電圧が高くなるにつれ付着. 15. 20. 25. 印加電圧(V). 図3. 物質の質量が増加したことがわかった。この場合での. 水中アルミニウム濃度の変化. 付着物質の質量の増加量はステンレスを用いた場合と 50. ほぼ同程度であり、アルミニウムを用いた場合に比べ 3.2. 付着物質の質量(mg). 少なかった。 付着物質の成分. 陰極板に付着した物質の成分分析を行った結果、陰 極板の材質によって変動があるものの、およそ Mg50%、 Ca30%、Si10%、Na4%、K4%、Zn1%、その他 1%で. 流入水-未ろ過 処理水-未ろ過. 40. 流入水-ろ過 処理水-ろ過. 30 20 10. あった。 3.3. 0. 水中のイオン成分. 0. 5. 水中のイオンについて定量分析を行った結果、水中 見られた。中では、Mg の減少が一番顕著であった。 4.まとめ 本研究では、異なる材質の陰極を用いて実験を行い、 陰極板への付着物の質量・成分および水中におけるイ オン成分の分析によって、通電した水中における金属 イオンの挙動について検討を行った。以下の知見が得 られた。 いずれの材質の陰極を用いた実験においても、印加 電圧が高くなるにつれ陰極への付着物質の質量が増加 した。アルミニウム板を陰極として用いた場合では、 付着物質の質量が最も大きかった。 アルミニウム板およびステンレス板を陰極として使 用した場合、通電処理することによってpHが低下し、 陰極板からイオンの溶出があったが、チタン板を陰極 とした場合では、イオンの溶出は見られなかった。 一方、付着物質の中では Mg の割合が最も大きく、 水中の Mg の減少量も多かった。. 15. 20. 25. 印加電圧(V). 図4. ステンレス板陰極の付着物質の質量変化 50. 付着物質の質量(mg). におけるイオンのほとんどが通電によって減少傾向が. 10. 流入水-未ろ過 処理水-未ろ過. 流入水-ろ過 処理水-ろ過. 40 30 20 10 0 0. 5. 10. 15. 20. 25. 印加電圧(V). 図5. チタン板陰極の付着物質の質量変化. 参考文献 1)谷村嘉恵:通電処理による電気伝導度および金属イオンへの影響、 第 46 回環境工学研究フォーラム講演集 97-99、2009..
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昭和33年9月 日 立 評 第40巻 第9号