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スーパーミニ・カーブ工法の開発

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Academic year: 2022

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(1)Ⅵ-15. 土木学会第55回年次学術講演会(平成12年9月). スーパーミニ・カーブ工法の開発 ㈱奥村組 正会員. 三澤孝史 正会員 畑山栄一. 正会員. 和田 洋. 津坂 治. 1.はじめに 近年、立坑用地確保が困難である等の理由で、小口径の推進においても曲線推進が施工されるようになっ てきている。このような状況を受け、当社が昭和 60 年に開発し、既に 1800 件以上の実績がある小口径推進 工法(線形は直線)であるスーパーミニ工法(泥水二工程方式)の曲線対応版として、スーパーミニ・カー ブ工法を開発した。本報では、スーパーミニ・カーブ工法の概要および実規模で実施した実証実験結果につ いて報告する。 2.工法概要 スーパーミニ・カーブ工法の適用範囲(開発目標)を以下に示す。 〔適用範囲〕対象口径:鉄筋コンクリート管呼び径 400〜500mm 曲線半径:100m以上. 土被り:5m 程度. 本工法を構成する主な技術要素である掘進機、測量システムおよび仮管の可撓 性継手の概要を以下に述べる。 (1)掘進機 写真−1に 500 型スーパーミニ・カーブ機を示す。掘進機は、方向修正ジャ ッキ3本に加え、曲線造成を容易にするために、制御管を含めて曲線造成ジャ. 写真‑1 スーパーミニ・カーブ機. ッキを3段装備している。掘進機(制御管含む)の屈曲性能としては、曲線半径 30m まで屈曲可能である。 (2)測量システム 測量システムの概念図を図−1に示す。本工法では、掘進機に内蔵した新開発のコンパクトなジャイロ方 位計測装置(光ファイバージャイロ)と磁力線位置検出装置の組み合わせにより水平位置を測量する(写真 。推進時には、掘進機のジャイロ方位計測装置より出力される方位と元押しジャッキストローク −2参照) との演算により、リアルタイムに掘進機の位置および姿勢を把握し、オペレーターに掘進機の位置情報を伝 達することができる。また、仮管押し切り時に、掘進機の先端部に取り付けたゾンデ(磁力線発信器)の磁 力線を、地上からロケーター(磁力線受信器)で受信することにより掘進機の位置を把握する。 集中管理室 位置計測用ノートパソコン 磁力線受信器 操作盤. 基準タンク. ゾンデ. 水盛り式レベル計(圧力センサー). 磁力線発信器. 光ファイバージャイロ. ジャイロ方位計測装置. 図−1 測量システム概念図 キーワード:スーパーミニ・カーブ工法 連. 絡. 先:〒300-2612. 小口径曲線推進. 写真−2 計測装置設置状況 可撓性継手. 茨城県つくば市大字大砂 387 TEL0298-65-1521. FAX0298-65-1522.

(2) Ⅵ-15. 土木学会第55回年次学術講演会(平成12年9月). 鉛直方向の位置計測は、実績のある水盛り式レベル計を用いる。. 土砂侵入防止材. (3)可撓性継手 曲線施工に対応するために仮管の継手部に可撓性継手を配置する。 仮管の可撓性継手としては、可撓性ゴムパッキン(写真−3参照)を 用い、止水性および可撓性を持たせている。 ゴムパッキンは、仮管セット時にボルト締結によってプレストレス 状態にすることにより止水性を確保するとともに、ボルトにより仮管 写真−3 可撓性ゴムパッキン. の最大目開き量を調整する。また、ゴムパッキン外側の仮管継手面内. に土砂が侵入しないように、土砂侵入防止材を配置している。可撓性ゴムパッキンについては、材質、形状 をパラメーターとして要素試験を実施するとともに、実際の仮管を用いて、圧縮実験および目地開口量をパ ラメーターとした止水実験を実施し、必要性能を満足することを確認している。 2.実証実験 (1)実験概要 実規模の実証実験により本工法の総合的な確認を行った。実験概要を以下に示す。実験は、仮管推進終了 後、曲線部の半分程度まで鉄筋コンクリート管と置換した。使用した鉄筋コンクリート管は、曲線部はSR 標準ヒューム管(L=2430mm、6本)、直線部は標準ヒューム管9本を使用した。鉄筋コンクリート管置換 後、開削して管を確認できる状態に掘り出し、出来形線形、仮管継 ぎ手部の状態(目開き等)等を確認した。 ・推進管 :呼び径 500mm ・推進線形:延長 60m(直線部 20m+曲線部 30m+直線部 10m) 曲線半径. R100m. 縦断勾配. 0.5%(上り勾配). (2)実験結果 到達立坑における計画線形に対する施工精度は、水平:+21mm、 鉛直:‑19mm であった。 写真−4に、推進後に開削した状況を示す。. 写真−4 開削による精度の確認. 図−2に、推進距離と計画線に対する水平変位を示す。 図中には磁力線位置検出装置の結果を併記している。なお、 図中の 測量値 は、掘り出した管の位置をトータルス 値. は、施工中に地上から測定した磁力線位置検出装置. による結果である。 これより、目標である曲線半径 100mの線形を比較的 精度良く造成していることがわかる。また、磁力線位置 検出装置による測定結果は、トータルステーションによ る測量結果と比較すると、今回の実験では、±50mm 以内 の精度で測定されていることがわかる。 3.おわりに. 計画線に対する水平変位(mm). テーションで測量した結果を示している。 ゾンデ測定. 測量結果. ゾンデ測定値. 150 100 50 0 -50 -100 -150 10. 20. スーパーミニ・カーブ工法は、スーパーミニ工法協会. 30 40 50 推進距離 L(m). 60. の工法メニューとして組み込まれ、技術・積算資料が作 成されている。平成12年に本工法の実現場への適用が. 図−2 推進距離と水平変位の関係. 予定されており、後日、機会があれば施工結果について報告したいと考える。. 70.

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