臨海 部 にお け る津 波 解 析 へ の3次 元 非 静 水圧 流 動 モデ ル の適 用
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(2) 232. 海. の模 式 図(断. 面 図)を 示 す.こ. た され た計 算 セ ル,Sセ. 岸. こで,Fセ. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008). ル は流 体 で 満. ル は 水 位 を 内 在 す る計 算 セ ル,. Eセ ル は 流 体 が 存 在 しな い計 算 セ ル で あ る. 図‑1(a)の よ う に 水 位 が 隣 接 す る地 盤 よ り低 い 場 合, セ ルA1と セ ルA2の 間 の 圧 力 勾 配 に よ り,セ ルA1の 地 盤 上 の水 位 が 非 常 に浅 い 場 合 で も,セ ルAlと セ ルA2間 に極 め て速 い 流 速 が 生 じ る と い う計 算 上 の 不 具 合 が生 じ る こ と が あ る.こ. れ を 防 ぐため に,STOC‑ICお. と もに,セ. ルA2内 の 水 位 を セ ルA1の 地 盤 と 同 じ高 さ まで. よ びSTOC‑ML. 図‑2. 数値 水路 の概要. 図‑3. 流量 係数 の比較. 仮 想 的 に引 き上 げ,そ の 水 位 に基 づ い た静 水 圧 に よ りA2 の圧 力 を 評 価 す る こ と と した. ま た,図‑1(b)の. よ うに層 をま たが って水位 差が生 じ. る場 合,STOC‑ICとSTOC‑MLで STOC‑MLの. 場 合,Fセ. は 計 算 の 処 理 が 異 な る.. ル お よ びSセ ル で は静 水 圧 近 似 に. 基 づ い て 圧 力 を設 定 し,Eセ. ルで は セ ル の 下 側 境 界 面 に. 仮 想 的 に 設 定 した水 位 に基 づ い た静 水 圧 分 布 か ら圧 力 を 計 算 した.仮. 想 的 に 水 位 を 設 定 す る の は,STOC‑MLは. 図‑1(b)の よ う な 状 況 に は 本 来 適 用 で き な い モ デ ル で あ るが,こ. の よ うな状 況 が 発 生 して も計 算 が 破 綻 しな い よ. う に す る た め の工 夫 で あ る.一 方,STOC‑ICの. 場 合,F. セ ル の周 り に あ るSセ ル やEセ ル の圧 力 を 次 の よ うに 設 定 した.下 側 にFセ ル が あ るSセ ル のB3の 圧 力 は,セ ルB2 の圧 力 とセ ルB3内 の水 位 面 の 大気 圧 とか ら線 形 補 間 に よ っ て 設 定 した.下. にFセ ル が な いSセ ル のC1で は,セ ルC1内. の水 位 に 基 づ い た 静 水 圧 で あ る.Fセ す るEセ ル のC2やC3で は,Fセ. ル やSセ ル に 隣 接. ル やSセ ル と の 間 で 圧 力 勾. 配 が不 連 続 に な る こ と を避 け る ため に,Eセ. ル の下 側 境. 界 面 に仮 想 的 に設 定 した 水 位 に基 づ い た 静 水 圧 分 布 か ら Eセ ル の 圧 力 を 定め た.こ. れ らの 圧 力 か ら全 て のFセ ル 図‑4. の 圧 力 が 計 算 で き る こ と に な る. た450〜500sで 3. 長 方 形 堰 の 越 流 実 験 と の 比 較 STOC‑IC,STOC‑ML(多. 層)お. 層). よ る長 方 形 堰. の 越 流 の 実 験 結 果 お よ び 実 験 公 式 との 比 較 を行 った. 数 値 計 算 で 使 用 した 水 路 を 図‑2に 示 す.図 位 幅 当 た り の流 量(m2/s),h1お. 中 のqは 単. あ る.. 水 路 中 央 に堰 を配 置 し,堰 の 大 き さ(幅0.20m,高. さ0:15. m)や 流 量 の オ ー ダ ー は本 間 の実 験 と同 じに した.. 後 一 定 値 と した.設 定 流 量 は0.01,0.02,0.03お. こか ら水 路 両 端 に 向 か って 段 階 的 に大 き く して した.多. z=‑0.15〜0.15mと 図‑3は,流. 層 計 算 す る場 合 で は 鉛 直 方. の. よ び0.04. 期 水 位 は水 路 全 域 で 一 様 と し,. し,計 算 対 象 範 囲 は. した.. 量 係 数Cに つ い て,計 算 結 果,実. 験結果 お. よ び 実 験 公 式 を 比 較 した もの で あ る.STOC‑ICお STOC‑ML(単. 層)の. 計 算 結 果 は,実. と良 く一 致 して い る.一. 流 量 は上 流 側 お よ び下 流 側 の 底 面 か ら流 入 出 さ せ,初 期 値0か ら設 定 流 量 ま で100s間 で 線 形 に増 加 させ,そ. と し,そ. 水 路 両 端 で は1mと. 向 の 計 算 格 子 間 隔(層 厚)を0.01mと. よ びh2は そ れ ぞ れ 堰 の 堤. 頂 を基 準 と した上 流 側 お よ び下 流 側 の 水 位(m)で. m2/sの4種 類 で あ る.初. あ り,計 算 時 間 間 隔 は0.002sで あ る.水. 平 方 向 の計 算 格 子 間 隔 は,堰 の 前 後2mの 範 囲 で は0.01m よ びSTOC‑ML(単. の 精 度 検 証 を 目的 と して,本 間(1940)に. 広 頂堰 の計 算結 果 の比較. よび. 験結果 や実 験公式. 方,STOC‑ML(多. 層)は,上. 流 側 と下 流 側 の水 位 の 間 に大 きな 差 が あ る場 合 に精 度 が 低 い.こ. れ は,2章. で述べ た水表面 の処理 方法 に起因 す. る と考 え ら れ る.STOC)MLで. は,図‑1(b)の. セ ルB2の 圧. 力 は セ ルB3に あ る水 位 に 基 づ い た静 水 圧 近 似 に よ り求 め. そ れ ぞ れ の設 定 流 量 に対 して 初 期 水 位hsをz=0.01〜0.09. られ るが,実. mの 間 の0.01m間 隔 で与 え た.. 水 面 が 存 在 し,そ の 境 界 条 件 の 下 で セ ルB2の 圧 力 が 定 ま. 解 析 対 象 と した 計 算 時 間 は,流 れ が 十 分 に定 常 に な っ. 際 に は セ ルB3と セ ルC2の 間 に勾 配 を も っ た. る.し た が っ て.複 数 の 層 に わ た って 水 面 形 状 が 切 り立.
(3) 臨海 部 にお け る津 波解析 へ の3次元 非静 水圧 流動 モデ ルの適 用 つ ほ ど,セ ルB2の タ イ プ の セ ル が多 く な り,圧 力 の 評 価 の誤 差 が 大 き くな る.. STOC‑ICとSTOC‑ML(単 こで,長. で あ る.実 験 で は津 波 を定 常 流 に よ って 模 擬 して い るた ,開 口部 で の 平 均 流 速 が 実 験 値 と概 ね一 致 す る よ うめ に,. 長 方 形 堰 周 辺 に お け る水 面 形 を 詳 し く調 べ て み る と,. られ た.そ. 233. 層)の 計 算 結 果 に も差 異 が 認 め 方 形 堰 の 幅 を1mに 変 更 し,広 頂 堰. 上 の 限 界 水 深 に よ る評 価 を行 っ た.設 m2/s,初 期 水 位 はhs=0.03mで. あ る.こ の 条 件 に お け る水. 平 勾 配 水 路 で の 限 界 水 深 はhc=0.045mで 面 形 状 の 計 算 結 果 を 示 す.こ. 定 流 量 はq=0.03. あ る.図‑4に. 水. の ケ ー ス で は,堰 よ り遠 方. 図‑5の 左 側 か ら の流 入 量 お よ び右 側 へ の 流 出 量 を調 整 し て 計 算 を実 施 し た.解 析 対 象 とす る計 算 時 間 は,流 れ が 十 分 に定 常 に な っ た400〜450sで あ る. 各 モ デ ル の 計 算 結 果 と 実 験 結 果 を 比 較 す る 前 に, STOC‑ICお. よ びSTOC‑ML(単. 層)の. 異 が 水 面 形 の 計 算 結 果 に及 ぼ す 影 響 を検 討 した.図‑7に. で両 者 の 計 算 結 果 は一 致 して い る が,堰 上 で はSTOC‑ML. STOC‑ML(単. (単層)の. をveh=1.0×10‑3,1.0×104,1.0×10‑5お. 結 果 は 限 界 水 深 に 一 致 しな い.一 方,STOC‑IC. の結 果 は よ く一致 し,そ の 妥 当性 が 示 され た.. 本 ら,1988)を. れ は,図‑5中. お い て,水. 平 方向 の渦動粘 性係 数 よ び1.0×10‑6m2/s. のAA'断. 面 に お け る水 位 変 化 で あ り,x=. 1.60mが 防 波 堤 開 口部 の 潜 堤 の天 端 中 央,x軸 石 湾 口 防 波 堤 の模 型 実 験(谷. 対 象 にSTOC‑ICの. 層)に. と した場 合 の 防 波 堤 開 口部 周 辺 で の水 位変 化 を示 す.こ. 4, 津 波 防 波 堤 に 関 す る 模 型 実 験 と の 比 較 富 田 ・柿 沼(2005)は,釜. 乱 流 モ デ ル に含 ま. れ る係 数Csお よ びveの違 い に よ る 乱 れ の 運 動 量 散 逸 の 差. 精 度 検 証 を 実 施 した.. 内 側 で あ る.ま 0.13,0.20お. た,図‑8は,STOC‑ICに. 正方 向が港. お い て,Cs=. よ び0.25と した 場 合 の 水 位 変 化 を 比 較 した. しか し,原 論 文 中 に も指 摘 さ れ て い る よ うに,計 算 に お. も の で あ る.νehやCsの 違 い に よ る水 面 形 状 の差 異 は 小. け る鉛 直 方 向 の解 像 度 が 不 十 分 で あ っ た た め,防 波 堤 背. さ く,今 回 の 計 算 で は これ らの 係 数 は 水 位 変 化 に大 きな. 後 の水 面 形 状 の再 現 性 に課 題 が残 され た.そ. 影 響 を与 え な い こ とが 判 明 した.. の解 像 度 を上 げ て 再 計 算 を 実 施 した.さ (多層)お よ びSTOC‑ML(単. 層)と. こで,計 算. ら に,STOC‑ML. 防 波 堤 開 口 部 周 辺 で の水 面 形 状 の計 算 結 果 と実 験 結 果. の 比 較 を行 った.. との 比 較 を 図‑9に 示 す.STOC‑ICの. 数 値 計 算 に お い て 再 現 した模 型 実 験 水 槽 の概 要 を 図‑5 に 示 す.水. 深 は1.2mで 一 様 で あ る.水. は,図‑5中. の 点 線 で 囲 っ た範 囲 で は0.040〜0.044mと. そ れ 以 外 で は0.12mと (層 厚)は,静. し た.鉛. 平方 向 の解 像度. 計 算 結 果 は,開 口 部. の 平 均 流 速 が1.01m/sの 場 合 の も の で あ り,STOC‑ML (多層 お よ び 単 層)は,STOC‑ICと. 同 じ流 量 の場 合 の も. し,. 直方 向の計 算 格 子 間隔. 水 面 を基 準 と してz=‑1.20〜‑0.60mお. よ び0.12〜0.24mで. は0.12m,z=‑0.60〜0.12mで. は0.04m. で あ る.防 波 堤 開 口 部 の 潜 堤 の 断面 形 は図‑6に 示 す よ う. 図‑7. 図‑5. 図‑6. 渦動 粘性 係数 の違 い によ る計 算結 果 の比較. 数 値水 槽 の概 要. 防波堤 開 口部潜 堤 の概要. 図‑8. Csの違 い によ る計 算結 果 の比較.
(4) 234. 海. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008). (a) 第6計 算領 域 図‑9. 実験 結果 と計 算結 果 の比較. の で あ る.STOC‑ICお と し,STOC‑ML(単 STOC‑MLで. は,多. よ びSTOC‑ML(多. 図‑10. (b) 第7計 算領域 対象 港 湾 の概要. 層)で はCs=0 .20. 層)で は νeh=1.0×10‑3m2/sと した. 層 の場 合 も単 層 の 場 合 も,水. 面形. 状 の再 現性 が 低 い.し か し,鉛 直 方 向 の 空 間 解 像 度 を あ げ たSTOC‑ICは,開. 口 部 背 後 の水 位 の変 動 状 況 も再 現 し. た.今 回 の 計 算 で は,防 波 堤 開 口 部 を0.04mの 層 厚 で 再 現 して お り,こ の 現 地 ス ケ ー ル換 算 値 は2mで あ る.し た が っ て,実. ス ケ ー ル を 対 象 と し た計 算 で は,2m程. 度. 以 下 の計 算 格 子 とす る こ とに よ り,防 波 堤 周 辺 の 津 波 を 精 度 良 く計 算 で き る と考 え られ る. (a) 最 大浸 水深. 5. 実 地 形 を 対 象 と し た 津 波 計 算 図‑11. (1) 計 算 方 法. (b) 最 大水位 の差. 最 大 浸 水 深 お よ びSTOC‑ICとSTOC‑ML(多. 層)に よ り. 計算 され た最大 水位 の差 の絶 対値. 図‑10に 示 す 実 際 の 臨 海 部 の 地 形 を対 象 と して,STOC ‑ICとSTOC‑ML(多. 層)の. 適 用 性 の 検 討 を 行 っ た.地 形. お よび建 物 デー タは,国 土 地 理 院 の 航 空 レー ザ測 量 に よ っ て得 られ た 空 間 解 像 度1m程 した〜 な お,図‑10の. 度 の デ ー タ に基 づ い て 作 成. 黒 塗 り部 分 が 建 物 で あ る.. 計 算 領 域 は,津 波 波 源 を 含 む 第1領 域 か ら計 算 格 子 サ イ ズ を1:1/3の 比 で 小 さ く しな が ら7段 階 に 分 け て 接 続 し た.最 も計 算 格 子 の 細 か い第7領 域 の 広 さ は900m×1200 mで あ り,水 平 方 向 の 計 算 格 子 間 隔 は2mで. あ る.そ. の. 鉛 直 方 向 の計 算 格 子 間 隔(層 厚)は,初. 期 水 位 以 下 で2.5m. (3層),初. した.. 期 水 位 以 上 で1.0m(5層)と. (a) 最大圧 力偏 差. 第6領 域 お よ び第7領 域 で は,陸 上 の 建 物 を 津 波 伝 播 に 対 す る障 害 物 と して再 現 した.使 用 した計 算 モ デ ル は, 第1〜6領 域 に はSTOC‑ML(単 STOC‑ICとSTOC‑ML(多 時 間 は,第7領. 層)を 適 用 し,第7領 層)を. 適 用 し た.計. 域に. 算 の対 象. 域 に お い て 押 しで 始 ま る第1波 に よ る水 位. 図‑12. (b) 最大 流速 の差. 最 大 圧力 偏差 お よ び最大 流 速 の差. し な い が,STOC‑ML(多 そ の面 積 は0.390km2で に,両. 層)で あ る.ま. も同 様 な 地 域 が 浸 水 し, た,図‑11(b)に. 示すよ う. モ デ ル で計 算 さ れ る最 大 水 位 の 差 も大 き くな く,. 変 動 が 初 期 水 位 の 高 さ に戻 る ま で の 地 震 発 生 後1560s間. 最 大 の 差 は0.1m程 度 で あ る.し. で あ る.. 対 象 で は,浸 水 域 や 最 大 浸 水 深 に 非 静 水 圧 の効 果 は顕 著. 域 に お け るSTOC‑ICに. 回 の計 算. に生 じな い 結 果 とな っ た.. (2) 非 静 水 圧 効 果 の 出 現 箇 所 図‑11(a)は,第7領. た が っ て,今. よ る最 大 浸 水. 深 分 布 を示 して お り,浸 水 面 積 は0.391km2で あ る.図 示. しか し,STOC‑ICに. お い て 静 水 圧 と は異 な る 圧 力 が 計. 算 さ れ る所 やSTOC‑ICとSTOC‑ML(多. 層)で. 異 な る流.
(5) 臨海部 にお ける津波 解析 へ の3次元非 静水 圧流動 モデル の適用. 235. 動 を 推 定 す る際 に は,非 静 水 圧 モ デ ル と静 水 圧 モ デ ルで は計 算 結 果 に差 異 が生 じる こ と に 注 意 が 必 要 で あ る. (3) 渦 動 粘 性 係 数 今 回 の 実 地 形 を使 った 計 算 で は,式(1)に 示 すSGSタ. イ. プ モ デ ル の 場 合 は,渦 動 粘 性 モ デ ル を 取 り入 れ て な い場 合(νc=0.0m2/s)よ. り も陸 上 浸 水 面 積 が 約1割 減 少 し,. νe=1.0m2/sと し た場 合 よ り も約1割 増 大 し た.各. モデル. に お い て 海 域 の津 波 高 に は 大 差 は な い の で,SGSタ. イプ. モ デ ル は νe=0.0〜1.0m2/s程 度 の値 を 計 算 内 で 自動 的 に 図‑13. 定 め て い る結 果 と な った.. 地 点Aに お ける流速 の比較. 速 に な る所 が あ った.そ. れ らの 差 異 が 顕 著 に認 め られ た. 図‑10(b)の 四 角 囲 い の範 囲 を 拡 大 して 図‑12に 示 す. 図‑12(a)は,STOC‑ICに 大 値(鉛. もの で あ る.こ. 示 した. こで,圧 力 偏 差 と は,静 水 圧 を 基 準 と し. た圧 力 の 偏 差 で あ る.図‑12(b)は,両 の最 大 流 速(鉛. 本 研 究 で は,STOCに. お け る圧 力 偏 差 の 絶 対 値 の 最. 直 分 布 か っ 時 間 変 化 の 中 で の最 大 値)を. 6. お わ り に. モデルの それぞ れ. 直 分 布 か っ 時 間変 化 の 中 で の最 大 値)の. STOC‑ICや. お け る3次 元 非 静 水 圧 モ デ ル. 静 水 圧 近 似 を使 用 し た モ デ ルSTOC‑MLの. 妥. 当 性 や精 度 を,長 方 形 堰 を 越 流 す る流 れ や 津 波 防 波 堤 周 り の津 波 に 関 す る模 型 実 験 結 果 に よ り検 証 し,津 波 が 構 造 物 を乗 り越 え る よ う な所 で は,STOC‑ICは 精 度 良 く計 算 す る こ と を明 らか に した.ま. 実験結果 を た,STOCを. 差 の絶 対 値 を示 した もの で あ る.し た が っ て,こ の 圧 力. 実 地 形 に適 用 して,非 静 水 圧 の 効 果 の現 れ 方 を調 べ た 結. 偏 差 や 最 大 流 速 の差 は,平 面 位 置 にお い て非 静 水 圧 の効. 果,護 岸 前 面 や 水 路 の屈 曲部 にお い て,非 静 水 圧 的 な 現. 果 が現 わ れ て い る場 所 を 示 す と 同 時 に,そ の程 度 を 示 す. 象 が 現 れ る こ とを 示 した.. 指 標 と考 え る こ とが で き る.ま. た,図‑13は,図‑12(a). 中 に 示 す 地 点Aに お け る高 さz=+1.6mの (z=+2.0m)の. 複 雑 に構 造 物 が 配 置 され て い る地 形 に お け るSTOC‑IC. 護岸 前面 の流速. 時 系 列 変 化 を 示 した もの で あ る.こ. 図‑13中 のuは 護 岸 に垂 直 な方 向 の水 平 流 速,vは. こで, 護岸に. 沿 った 水 平 流 速 で あ り,そ れ ぞ れ 図‑12(a)の 右 向 きお よ. 等 の 精 度 の検 証 を 行 う必 要 が あ り,今 後 模 型 実 験 結 果 と の 比 較 を行 う所 存 で あ る. 最 後 に,航 空 レー ザ測 量 の 測 量 成 果 を使 用 させ て頂 い た 国 土 地 理 院地 理 調 査 部 社 会 地 理 課 に謝 意 を 表 す る.. び上 向 きが 正 で あ る. 圧 力 偏 差 が生 じる所 は,護 岸 前面 や水 路 の 分 岐点 と い っ た場 所(図‑12(a))で 異 な り,図‑12(a)中 くな るが,逆. あ る.こ. の圧 力 偏 差 も場 所 に よ り. に 示 した 地 点Aで は静 水 圧 よ り も高. に 地 点Bで は低 く な った.ま. た,流 速 に 関. して非 静 水 圧 の 影 響 が 生 じた の は,護 岸 を津 波 が乗 り越 え る所 や 水 路 の 屈 曲 部 で あ り(図‑12(b)),圧. 力 に関 し. て 非 静 水 圧 の 効 果 が現 れ た範 囲 よ り も広 くな っ た.特. に,. 図‑13に 示 す 護 岸 に沿 った 流 速vに お い て 差 異 が 顕 著 で あ る.こ の 様 な 現 象 は,複 断 面 蛇 行 水 路 にお いて,鉛. 直方. 向 流 速 や 圧 力 偏 差 が 影 響 す る低 水 路 か ら高 水 敷 に乗 り上 げ る流 れ(福 岡 ・渡 辺,1998)に. 類 似 して い る.. 今 回 の 計算 対 象 の よ うな 港 湾 域,す. な わ ち陸 上 地 形 は. 平 坦 で あ るが,護 岸 な ど の 鉛 直 構 造 物 が あ る地 域 に2〜3 m程 度 の 津 波 が 来 襲 す る場 合,水. 位 や 浸 水 深 に は非 静 水. 圧 の効 果 は顕 著 に生 じな い よ うで あ るが,護 岸 な ど の 配 置 状 況 に よ り特 に流 速 に 非 静 水 圧 の効 果 が 生 じる場 合 が あ る と考 え られ る.し た が って,津 波 に よ る漂 流 物 の 挙. 参. 考. 文. 献. 榊 山 勉 ・阿 部 宣行 ・鹿 島遼 一 (1990): ポー ラス モデ ル に よ る透過 性構 造物 周辺 の 非線 形波 動解 析, 海 岸工 学論 文 集, 第37巻, pp.554‑558. 谷 本 勝 利 ・木 村克 俊 ・宮 崎啓 司 (1988): 津 波 防波 堤 開 口部 潜 堤 の安 定性 に 関す る実験 的 研究, 港 研報 告, 第27巻, 第4号, pp.93‑121. 富 田孝史 ・柿 沼太 郎 (2005): 海 水 流動 の3次元 性 を考 慮 した 高 潮 ・津 波 シ ミュ レー タSTOCの 開発 と津波 解 析 へ の適 用, 港 空研 報告, 第44巻, 第2号, pp.83‑98. 中辻 啓 二 ・栗 田秀 明 ・狩 野 晋 一 (1992): SGS渦 動 粘性 係 数 を用 い た大 阪 湾潮 流 の有 限要 素法 解析, 水 工 学論 文集, 第36巻, pp.693‑696. 福 岡 捷 二 ・渡 辺 明英 (1998): 複 断 面蛇 行 水 路 にお け る流 れ 場 の3次元 解析, 土 木学 会論 文集, 586/II‑42,pp.39‑50. 本 間 仁(1940): 低 溢 流堰 堤 の流量 係数 (第二 編), 土木 学 会 誌, 第26巻, 第9号, pp.846‑862. 米 山 望 ・松 山 昌史 ・田 中博 好 (2002): 1993年 北 海道 南 西 沖 地震 津 波 にお け る局 所遡 上 の数 値解 析, 土 木学 会論 文 集, 705/II‑59,pp.139‑150. Fujima, K., K. Masamura and C. Goto (2002): Development of the 2D/3D hybrid model for tsunami numerical simulation, Coastal Eng. J., Vol.44, No.4, pp.373-397..
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