インパルス性雑音除去へのウェーブレッ ト変換の応用
宮 崎 敬
A Noise Reduction Method Using Wavelet Transform
Takashi MIYAZAKI
A
n impulsivenoise,oneofsomenoisesincludedinapictureimage,isa血ctordepressingimagequahty・Inimage proo誤Sing,itisanimportantpro∝sstoreducesuchanoiseinapictureimage,刀lemedian五Iterandtheimprovementtype median61terameffectiveagainsttheeliminationofthisimpulsivenoise.Butitisnotsu丘cientinrespecttothedepreciationof imagequaLty,orpreseⅣationofdeta皿ededges・Inthispaper,thecondidonalmedianBlterwhichusesawavelettransformation andafuzzyreasoningispmposed.nismedianalterisbasedonaimpulsivenoisebeingobtainedasoneofhigh 丘equency components,becausethepowerdifferenceofanimpulsivenoisecomparedtosurroundingpixelsislarge.Finally,themethod tlSingthe丘Ⅹedthresholdandthemethodusingthefuzzyreasoningwerecomparedtotheconventionalmethod,andthenit tumedoutthatthemethodusingthefuzzyreawmingwasmosteffective.
キーワ‑ ド:雑音除去,インパルス性雑音,ウェーブレット理論,ファジイ推論,メディアンフィルタ
1. はじめに
雑音 による画像 の劣化原因には,白色ガウス性雑 音 とイ ン/Uレス性雑音 による ものがある. これ らの 雑音を画像か ら除去 し画像 を鮮 明にす る ことは,画 像処理 における重要な処理である.白色ガウス性雑 音 を除去す る方法 として,線形 フィル タの一つで あ る平均値 フィルタが有効 である. しか し,画像全体 に平滑処理を行な うため にエ ッジの保存性が良くな いとい う欠点 をもっている. また,イ ンパルス性雑 音 の除去 には,非線形 フィル タのメデ ィアンフィル タが有効であるが り・2),画像全体 にフィルタ処理 を 行 うため に,エ ッジな どの微細部分での変形が起 き る場合が ある 3)・4).これ を改善す るフィルタ として, フィル タ内の画素に荷重 を持たせ る荷重 メデ ィア ン フィル タや 5),注 目画素がイ ンパルス性雑音である か を判定 した上で,雑音 と認め られた場合 に,メデ ィアン値 とす る条件付きメデ ィア ンフィル タな どが 提案 されてきた 3). ところが,前者 は荷重の決定 と 計算量 に問題が ある.また,後者 は注 目画素 にお け る雑音 らしさの判定 にファジイルール を導入 して い
暮 電気 工学 科 教 授
原 稿 受 付 2002年5月16日
るが, この ファジイルールの決定に トレーニ ングが 必要であ り, フィルタの参照領域が小 さいので判定 が難 しい場合 もある.
そ こで本論文で は,イ ンパルス性雑音 は周 りの画 素 との濃度差が大 き く,すなわち高周波成分 として 考 え られ る ことに着 目した手法 を提案す る.本手法 は,画像 をウェー ブ レッ ト変換 によ り空 間周波数 に 分解 し,各画素の空間周波数成分 について フ ァジイ 推論 を用 いて各画素がイ ンパルス性雑音 か を判定す る条件付 きメデ ィア ンフィル タで ある. この空間周 波数 の分解 にHarrウェー ブ レッ ト変換 を用 いて いる 6). この変換 は空 間周 波数 の分解結果 を位置情報 と ともに求 め られ る特徴 を持 って いる.さ らに,高周 波数 の成分 は2画 素間 の濃度差分で あ り,それぞ れ 縦 の高周波成分,横 の高周波成分お よび斜 めの高周 波成分 ごとに求 め られ る特徴 を有 している.従 って, イ ンパル ス性雑音 を含 む画像 に対 して この変換 を施 す と,得 られ る各高周波数成分 中には,画像 中に含 まれ る縦 ,横お よび斜 め線 とイ ンパルス性雑音 とが 混在 した まま画素 の差分値 として求 め られる.そ こ で, この差分値 を表す1画素か らだ けで は,イ ンパ ルス性雑音かエ ッジか を区分で きな いた め,隣接す る高周波成分の差分値 の大 きさ と位置関係 を もとに,
30 宮 崎 ファジイ推論 を用 いてイ ンパルス性雑音 の特定化 を 行 って いる. この特定化 した画素 にだけにメデ ィア ンフィル タを施す ことによ り,微細なエ ッジを保持 した ままイ ンパル ス性雑音 を除去す る ことが可能で ある.最後 に,本手法の有効性 を従来 のメディア ン フィル タお よび平均値 フィルタ と比較す る実験 によ
り明 らか に した.
2. 本手法で用いるウェーブレッ ト変換
本手法で は式 (1), (2)で示 され る Harr ウェー ブ レッ ト変換 を用 いた.∫作りは画像 の濃度値 を表 し, 上川 と ∬川 は低周波 と高周波成分 をそれぞれ表す .
L(i)‑1x(2t)'X(2t‑1)I/2 (1) H(
i )
‑& (2t)‑X(2t11))/2 (2)この変換 は対象画素が2×2で レベルが1つ上がる.
H(i)は隣接2画素 の濃度 の差分 を表 し,イ ンパルス 性雑音 な どは, この高周波成分 として検 出 しやす く な る. レベル1のウェー ブ レッ ト変換では,原画像 が4分割 され,左上 には縦方向 と横方 向 ともに周波 数が低 い成分 (LL成分),右上 には横方向 に周波数 が高い成分 (HL成分),左下に縦方向 に周波数が高 い嶺域 (LH成分),右下 には縦方向 と横方 向 ともに 周波数が高 い成分 (HH成分)が求め られ る.
3.インパルス性雑音の検出と除去 3‑1 イ ン′1ル ス性雑音の検出の稚雫
イ ン/Uレス性雑音 の検 出は上記 のウェー ブ レッ ト 変換 によ り得 られ る高周波成分 をもとにフ ァジイ推 論 によ って雑音度 を判定 して行 な う.ウェー ブ レッ ト変換 による HL成分 は,水平方 向に対 しての高周 波成分 で,縦方 向 のエ ッジの程度 を表す .逆 に LH
成分は垂直方 向 に対 して の高周波成分で,横方 向の
0 αHH max HH(i,il (a) HH成分
敬
エ ッジの程度 を表す .HH成分 は水 平 と垂直方 向 に 対 して,つ ま り斜 め方向 に対 しての高周波成分で あ り,斜線や孤立点 の存在 の程度 を表す.従 って,雑 音 の検 出にはHL,LH成分 とHH成分 との2つ に分 け て行 う.
3‑2 HH成分か らの検出
ウェーブ レッ ト変換 による HH成分は,イ ンパル ス性雑音 と斜 め線 の上下左右方向に見た場合 に,周 波数の高 い成分 と考 え られ る.256階調 の濃淡画像 で は,HH成分 の値HH(i,j) は0‑±128とな り,値 が高いほ ど周 囲の画素 との濃度差が ある ことを示す.
そ こで,HH成分 の絶対 値 の大 きい ものの中にイ ン パルス性雑音が含 まれ る と考 え られ る, しか し,HH
成分の分布 は画像 ごとに異な るので,HH成分 の ヒ ス トグ ラムを元 に, HH成分 の最大値を 1とす る正 規化関数fnH(I)を設定 し (図 1参照), この関数 に よって HH成分 を[0,1]に正規化す る.ただ し,関数 f附(I)の横 軸 切 片α山 は 可 変 で き る . こ こで ,
HH(i,i)の正規化 され た値 を〝…(i,i)とし, これか ら雑音 を検 出す る手順 考示す .
Stepl:原画像 をウェーブ レッ ト変換する.
Step2:HH成分 の各画素HH(i,j)について,その絶 対値の ヒス トグラムを作成す る.
Step3:HH成分 につ いて,正規化関数fnH(x)によ って【0,1]に正規化す る.正規化 された各 画素の値 を〝HH(i,i)で表す.
Step4:値の大 きいFLHH(i,i)について,その斜め 4方 向の うちで最大 のFLHH(p,q)を求める.
ただ し,(p,q)は ((i‑1,卜1), (i‑1,j†1), (i†1,j‑1),(i十1,j十1))のいずれかである.
Step5: LLHH(i,j) とLLHH(p,q)か らファジイ推論 を用 いて HH(i,i)にお ける雑音 の含 まれ る程度 を判定す る.
Step6:雑音の存在が高 いと判定 された HH(i,j)
128 0 αHL max HL(i,j) (b)HL成分
128 0 aLH maX 128 LH(i.In
(C)LH成分 図1 ウェーブレット変換による各周波数成分のヒス トグラムと正規化
に対応 る原画の4画素 について,相互の 濃度 の差分 の大 小関係か ら,雑音の画素 を特定す る.
Step7:特定 された画素 に対 して,メデ ィア ンフ ィル タによ り雑音 を除去す る.
インパルス性雑音 の存在 を判定す るための ファジ イルール には,判定 対 象 のFLHH(i,j)の大 き さ と, そ の斜 め 4方 向の うちで最大 の〝…(p,q)の大 きさ を条件に用 い,下記のルールAによ り判定す る. こ こでは,ルール のうち雑音 らしさの判定が 中位以上 となる場合 を示 し,雑音 らしさが小 さい場合 につい て はその他 とした.ただ し,条件 を判断す るメンバ ー シップ関数は次の3式で,図 2にグラフを示す.
FM(I)の値が 0.5以上では,式 (3)の1argeの関数 と(4)のmiddleの関数 を,0.5以下では (4)のmiddle の関数 と (5) のsmallの関数 を用 いている.
large:〟l(x)=2x‑1 (3) middle:〟m(I)=L‑lJ‑2x/ (4) small:〟S(x)=L‑2x (5) [ルールA]
1: if LLM(i,j)がlarge,FLHH(p,q)が Iarge then 雑音 らしさが large 2・. if JLHH(i,j)がlarge,LLm(p,q)がniddle
then 雑音 らしさが large 3: iE LLm(i,i)がIarge,LLHH(p,q)がsmall
then 雑音 らしさが large 4: if LLHH(i,j)がmiddle,LLHH(p,q)がlarge
then 雑音 らしさがmiddle 5: if JL打打(i,j)がmiddle,JL…(p,q)がmiddle
then 雑音 らしさがmiddle 6・. if FLHH(i,j)がmiddle,FLHH(p,q)がsmall
them 雑音 らしさがIarge 7: else 雑音 らしさがsmall
0.0 0.5 FHH(I(Jl,)I))
図2 雑音判定のメンバーシップ関数 1.0
この結果 ,イ ンパルス性雑音が含 まれ ると判定 され た成分 に対応す る原画 の4画素 について,そ の濃度 差 の大小関係か ら,雑音 の画素 を特定す る.図3に 示す4画素A‑Dにつ いて,HH成分PHHを求めると, PHH=DIC‑(B‑A)とな る. た だ し,式 (1)と (2)の除 算 を考 慮せず 整数部 分 だ けを考 える. こ こで,PH"〉〉
0または PHHくく0の場合 に, この 4画素の中にイ ン パルス性雑音が含 まれ るか斜線な どの一部 と考 え ら れ る. ここで PHH〉〉0の場合 には,以下 の(a)〜 (e)
に示す5パター ンと考 え られ, さ らにD‑CとB‑Aの 大 小関係か ら分類が可能 となる. この2つの値は, HH成分 を求 め る過程 で得 られ て いる.(a)〜 (d)は イ ンパル ス性雑音 で, (e)は斜 線等 の一部 と考 え ら れ る.
(a)の場合 はB‑Aくく0, D‑C≒0
(b)の場合 はB‑A〉〉0, D‑C≒0 (C)の場合 はB‑A≒0, D‑Cくく0 (d)の場合 はB‑A≒0, D‑C〉〉0 (e)の場合 はBIAくく0, D‑C〉〉0
3‑3 HL成分 とLH成分 か らの雑音の検 出
次 に,肌成分 とLH成分か ら雑音が存在す る程度 を判 定す る場合 につ いて 説 明す る.判 定対 象 の〝
HL(i,i)は,水平方 向 の高周 波 成分 で あ るので左右 のJLHL(S,I)香, またFLLH(i,j)は垂 直方 向 の高周 波 成分 で あ るので, 上下 の〟LH(S,I)を条 件 に して い る. ここで,HL成分およびLH成分か らの雑音検 出 の手順 は同じなので,HL成分 につ いて のみ示す.
Stepl:原画像 をウェー ブ レッ ト変換す る (HH成 分 の ところで行 う).
Step2:HL成分の各画素HL(i,j)につ いて,その絶 対値の ヒス トグラム を作成す る.
+ ● WLL
ー
uH●
L MN=(=(DB‑一年
C))
//
22B
C D r
PHH≡((D‑C)/2‑(ち‑A)/2)/4 回 3 ウエーブレット変換による周波数分解
32 宮 崎 敬
Stcp3.rIL成 分 の 各 画 素HL(i,])につ いて ,正 規 化 いてLLlJL(l,j)で の雑 音 の存 在 す る程 度 を 関数 F,.Lrx)によ っ て[0,1]に正 規 化 す る ・ 判 定 す る ・
Step4: 〟,IL(i,i)と上 下 のLL"L(ill,j) Slep5:雑 音 の 存 在 が 高 い と判 定 され た 場 合 ,対 とLL肌 (Hl,))(LHで はLLu.(i,j‑1)と 応 す る原 画 の4画 素 に対 して , メデ ィ ア
〟川(i,J†l))を元 に , フ ァジ イ推 論 を用 ン フ ィル タ に よ り雑 音 を除 去 す る ・
(a) 原画倣 (girt) (b) 雑音 を付加 した画像(5%) (C) ウェーブレッ ト変換画像 図 4 原画像 と雑音付加および ウェー ブ レッ ト変換
(a) 本手法lの船 火 (b) 本手法2の結果 (C) メディアンフィルタの結果
(tl) lFLt)帆‑)(ルタの結果
図5 ウェーブ レッ ト変換 を用 いた本 手抜 く手は 1:固定聞低, 手法2:フ ァジイ推論) とメデ ィアン,平均値 フィルタに よる雑音除去画 像
HL成分 とLH成分か らの雑音 の検 出では,HH成分 のよ うに雑音の画素の特定が難 しいので,対応す る 原画の4画素すべて につ いて メデ ィア ンフィルタを かける.
HL成分 とLH成分か らの雑音の判定 には,ルール Bを適用す る.ただ し,ルール に用 いる条件は,HL 成分 で は注 目して いる成分LLHL(i,i)と,そ の上下 の〝批(i‑1,j)と〝肌(i一l,j)杏,LH成分で は注 目し て い る成 分〝LH(i,j)とそ の左右 の〝LH(i,j‑1)と〝 LH(i,j†1)を用いている.ただ し,ルール は 肌 成分
につ いて示すが,LII成分 の場合 に参 照す る成分 は 左右 の成分 とな る.また,条件 を判断す るメンバー
シップ関数 は,HHの場合 と同 じで ある.
[ルール B]
1: if ′上礼(i,i)が large,〝肌(卜1,j)が large,
〟肌(i十1,i)がlarge tben雑音 らしさが large 2: if FLHL(i,i)がlarge,FLHL(i‑1,i)がlarge,
LL批(i+1,j)がmid'dlethen雑音 らしさが1arge 3: iE LLHL(i,]')がlarge,LL肌(卜1,J')がmiddle,
〟HL(i†1,i)がlarge then雑音 らしさがlarge 4:iE LLHL(i,j)が Iarge,LL肌(i‑1,i)が large,
〃HL(i+1,j)がsmall then雑音 らしさがlarge 5:if J上HL(i,j)が large,〝肌(卜1,i)がsmall,
LL肌(i一l,i)がlarge then雑音 らしさがlarge 6:iE JL肌(i,i)が large,LLHL(i‑1,i)がmiddle,
〝肌(i一l,i)がmiddlelben雑音 らしさが Iarge■ 7:if FLHL(i,j)が large,JL肌(卜1,j)がmiddle,
〟HL(i+1,i)がsmall then雑音 らしさがlarge 8:iE fL批(i,i)がlarge,LL肌(i‑1,j)がsDla11,
〟肌(i十1,j)がmiddlethen雑音 らしさが large 9: if 〝HL(i,i)がlarge,〝肌(i‑1,i)がsmall,
〟肌(i一l,i)がsmall then雑音 らしさが Iarge 10:if JLm(i,]')がmiddle,FLHL(i‑1,]')がsmall,
〟札(i十1,i)がsmallthen雑音 らしさがmiddle ll: else 雑音 らしさがsmal1
4.実験結果
図4(a)〜 (C)に標準画像データベースSIDBAの画 像 girl(サイズ:256×256,濃度 階調:256)と,イ ンパルス性雑音 を5%付加 した画像およびHarrウェ ー ブ レッ ト変換 した画像 を示す .図 4(C)の画像 に 対 して,雑音判定 にファジイ推論 を利用 した手法 1
と,雑 音判定 に固定の しきい値 を利用 した手法2(正 規化 された ウェーブ レッ ト変換 の成分 の値 を0.1以 上 とした もの) と,メディアンフィル タお よび平均 値 フィル タによる雑音除去 した画像 を図 5(a)〜 (d)
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(a) 画 像girlによる性能比較
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(ち) 画 像Lenaによる性能比較
700 600 500
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℡300
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+ 本手法1 一 本手法2 十 メディアン
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5ヽ 101 15I
(C) 画 像homC2による性能比較
図6各手法の雑音付加率と雑音除去の性能
34 宮 崎 に示す .ただ し,手 法 1では,正規化 関数 は α=0 で,雑音 の存在す る程度 の評価 にな るファジイ推論 の重心 は0.5として いる.また,手法2で は,各高 周波成分 の正規化 された値が0.1以上 とした結果で ある.手法2では除去で きない雑音がわずか に残 る が, フ ァジイ推論 を導入 した手法 1で は解決 されて いる.
図 6(a)〜 (C)には,標 準画像デー タベー ス SIDBA の画像 のgirl,Lemaお よび home2について,雑音 付加率 を 5%, lox, 15%と増加 させた とき,各手法の 雑音除去 の性能 を示す.評価 には式 (6)の平均 2乗 誤差(MSE)を用 いた. ここで,MXNは画 像サイズ, x()',)')は原画像,Y(L',)')は復元画像 を示す.
雑音が少な い場合 には,本手法の手法 2が手法 1
・sE‑志
蓋
蓋b(i,j,‑x(i,i,)2 (6,をわずか に上 回る ことが あるが,手法2は雑音 の増 加 とともに除去性能が急激 に落 ちる.これ に対 して, 手法 1は性能 の低下 はかな り少な く良好な結果 を示
して いる. しか し,雑音 の増加 にともない除去 率が 低下 し, メデ ィアンフィルタに近づ く. これは雑音 の数が増加す るため に雑音が集 中 し,エ ッジと判断 される率が高 くな るため と考 え られ る.
5.むすび
本論文では,濃淡 画像 に含 まれ るイ ンパルス性雑 音 の除去方法 として, ウェーブ レッ ト変換 による周 波数分解 とそ の各周波数成分へ ファジイ推論 を適用 した条件付 メデ ィア ンフィルタを提案 した.本手法 では,イ ンパルス性雑音が周 囲の画素 に比べて一般 に濃度差 が大 き くな る ことに着 目し, ウェーブ レッ ト変換 によ り位置 と濃度差が高周波成分 として得 ら れ る ことを利用 した.また,雑音 とエ ッジ部分 との 判定 には,斜 めおよび上下左右方向の高周波成分の 値 を条件 として フ ァジイ推論によ りお こな った. こ
敬
れはイ ンパルス性雑音の判定 の しきい値が画像 ごと に異なって いたか らで あるが,実験結果 か らファジ イ推論の有効性が明 らか になった. また,本手法で 用 いた Harrウェー ブ レッ ト変換の場合 には,高周 波成分の 1画素が原画では4画素に相当す るので, 雑音 を特定す る場合 に高周波成分 と原画 の画素の対 応が容易で あ り,計算量が少な い方法といえる.
今後 の課題 として,現在正規化関数の αの値 によ る手法 lの性能 につ いて,そ の値 との関係 を明確 に す る ことで ある. また,雑音判定の評価 をす るファ ジイ推論の重心位置 につ いて,その値と雑音除去性 能の関連 を調べ る ことと,最適値を 自動的に決定で きるよ うに して い くつ も りである. さらに,雑音 の 検出比率 を向上 させ るため に,推論ルール について 検討す る必要が ある.
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