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教育実習における学生の学びと本学実習指導の課題 (2)

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(1)

教育実習 における学生の学び と本学実習指導の課題 (2)

若山哲 金山美和子

l.問題 と目的

2

年間の保育者養成課程 において、多様化す る保育ニーズに対応 しうる人間性豊かな保育 者 を育成す るためには、実習機会 を最大限に活用 し学生の学び と意欲 を高めるための的確 な実習指導が不可欠である。本学では、教育実習 Ⅰにおいて平成

1 7

年度か ら事前指導の一 環 として附属幼椎園での見学参加実習 を実施 した。更 に事前指導の前段階として入学当初 か ら実習 に向 う姿勢作 りを行 うため基礎ゼ ミの時間を活用 しゼ ミ担任 による少人数制の指 導 も開始 した。 また、事後指導 については、実習 日誌の記入方法 を通 して子 ども理解や考 察の深め方 を中心 に、次 の実習に向けた指導 となるような取 り組みを行 って きた

1)

。教育実 習 Ⅱにおいては平成

1 5

年度か ら

4

クラス編成の教育実習事前事後指導(講義)を開始 し学生

‑の指導 を充実 させて きたが

2)

平成

1 7

年度か らは更 に個 々の学生の質問や不安 に対応で き るよう

6

クラス編成の講義 を実施 した。

これまでの研究では、上記の ような実習指導体制の改善 に対 して、本学学生 を対象 に教 育実習 に関す る質問紙調査 を実施 し学生の見解か ら実習指導の課題 を検討 して きた。今後 は、教育実習 Ⅰ ・教育実習 Ⅱと学生が段階的 に実習を経験 し学 びや課題 をよ り発展的に深 めるための事前事後指導のあ り方 を検討する必要があると思われる。

本研究は、教育実習 Ⅰ

Ⅱにおけ る学生の見解 を

2

年間にわた り調査 し、それぞれの実 習における事前事後指導の具体的なあ り方を検討するものである。具体的には、平成

1 7

度入学生 を対象 に教育実習 Ⅰ

Ⅱの終了後敦育実習に関す る質問紙調査 を実施 し、両者の 結果 を比較検討す ることにより、同一学生の

2

年間における見解の変化 から実習指導のあ るべ き姿 を模索す るものである。学生が何 を目的 として実習に臨み何 を得たのか を明 らか にす るとともに本学実習指導の課題 を明示 し今後の方向性 を探究 してい きたい。

I

l.方法 1.調査方法

質問紙調査 によ り,本学幼児教育学科学生の意見 を収集 した。

2

.調査対象

本学幼児教育学科平成

1 7

年度入学生 に協力 を依頼。講義終了後 に回答 を求め,回収 した。

3.

調査時期

1

年次 '(教育実習 Ⅰ終了後)調査 :

2 0 0 5

1 2

月上旬 ‑

2

年次 (教育実習 Ⅱ終了後)調査 :

2 0 0 6

1 2

月上旬

4.

調査内容

‑ 1‑

(2)

(1

) 教育実習の 目的 に関する項 目

数育実習

I・

Ⅱそれぞれにおいて学生が実習 の 目的 と.して何 を学 びたい と考 えていたか、

1

1項 目を設定 し段階選択式で質問 した。質問項 目は本学実習ガイ ドブ ック並 びに教育実習 自己評価奉 3)をもとに作成 した。

(2)

教育実習への不安に関する項 目

実習 に臨む不安感 について

1 3

項 目を設定 し段 階選択肢式で質問 した。質問項 目は平成

1 5

年度、平成

1 6

年度の事前事後指導講義時間 に実施 した事前指導内容希望調査 を もとに作成

した。

(3

)教育実習の学 びに関する項 目

学生が実習 を経験 して学 んだこ とや経験後事前の準備 として必要だ と感 じた こと、そ し て実習 を経 てその後の学習の課題 となった ことについて

1 5

項 目を設定 し段 階選択式で質問

した。

5.

回収状況

1年次 (教育実習 Ⅰ終了後)調査 :調査票配布数は

2 0 0

で回収票数 は

1 9 8

(回収率

99%)

その うち有効 回答票数 は

1 9 8

であった。

2

年次 (教育実習 Ⅱ終了後)調査 :調査票配布数 は

1 9 0

で回収票数 は

1 81

(回収率

95%)

その うち有効 回答票数 は

1 7

2であった。

[ ".

結果 と考察 1.回答者の概要

回答者 は本学幼児教育学科平成

1 7

年度入学生であ り教育実習 Ⅰ

,

Ⅱを終了 した ものであ る。

2.

教育実習の 目的について

教育実習の 目的 として 「子 どもとの関わ りや理解

保育実践

幼稚 園 における職務 ・ 保育内容の理解」 の

3

つの観点か ら項 目を設定 したo これ らに,学生 の実習態度 として し ば しば問題 とされる社会人 としてのマナー に関す も項 目を加 え

1

1項 目を掲 出 し回答 を得 た 結果が図

1‑ 1

と図

1‑2

である。

まず図

1‑ 1

と図 1

‑2

の全体 を比較 してみ る と、⑧ 園の

1

日及び

1

週 間の流 れの理解 を蔭いた全 ての項 目において 「あてはまる」 の 回答率が

2

年次 の調査結果で高い こ とがみ て とれる。 この結果か ら学生 は教育実習 Ⅰに比べ教育実習 Ⅱにおいて よ り具体 的 な実習 目 的 をもって臨んでいる と考 えられ る。

‑ 2 ‑

(3)

①子どもとの関わり

②年齢ごとの発達の様子

③子どもの気持の理解

④子どもの興味関心

⑤ 保育者による援助 や対応の実際 (む基礎 的な保育技術の実践 (ピアノ伴奏、手遊び、吉

み聞かせ 、壁面構成の制作等)

⑦指導計画 の立案と実践

⑧園の一 日及び1週間 の流れの理解

⑨幼稚園数的の職務内容の理解

⑩幼稚園の物的環境の理解

⑪ 先生方し方社会人

してナー

0

1 1

0

* 2 0 1 301 40 1 5 0 1 6 0 1 1

80

1 0 0 ヽ

1

0

C ]あてはまる ロややあてはまるE)あまりあてはまらない E E l あてはまらない

1‑1

学生が考える実習の目的 (

1

年次) 注.回答者数は

1 9 8

である。

①子どもとの関わり

②年齢ごとの先達の様子

③子どもの気持の理解

④子どもの興味関心

⑤保育者( =よる援助や対応の実際

⑥基杜 的な保育技術の実践

( ピアノ伴奏、手遊び.読み聞かせ.壁面構成の制作等)

⑦指斗計画

立亮と実践

⑧ 国の一 日及

1 週 間

れの

理解

⑨幼 稚園教

祖の

取務内容

理解

⑩幼稚園の物的環境の理解

⑪先生方への接し方等社会人としてのマナー

1 0 1 2 0

1

3

1仇 SO lO

1 7 0

1 801

9 0 1 1 0 0 1

皿あてはまるE 3ややあてはまるE] あまりあてはまらない 8あてはまらない

1 . ‑2

学生が考える実習の目的 (

2

年次) 注.回答者数は

1 7

2である。

‑3‑

(4)

あてはまる」.の回答率が最 も高かったのは①子 どもとg)関わ りで 1年次

88

.4%

、 2

年次

88. 9

0/.であったO次いで⑤保育者 による援助や対応の実即

1年次で

86. 6%

,

2

年次 で

88. 8%

であった

。3

番 目に 「あてはまる」の回答率が高かった項 目は③子 どもの気持 ちの理 解で 1年次

76. 3%, 2

年次

82. 5%

であった。

上位

3

項 目までは 1年次

、2

年次同様の結果であった。 また

、 1

年次では④子 どもの興 味関心が

7 4. 1

%

, 2

年次では②年齢 ごとの発達の様子が

77. 8%

,④子 どもの興味関心が

7 4. 3%

7 0. 0%

以上 を占める結果であった。 これ らの項 目は子 どもとのかかわ りや子 ども 理解 に関するものであ り教育実習 Ⅰ,

Ⅱのいずれの実習において も学生の実習 目的 となっ ていることが示 された。

⑧園の一 日及び

1

週間の流れの理解 における 「あてはまる」の回答率は

1

年次では

72. 1%

と比較的高い比率であるが

2

年次 には

62. 6%

と低下 しているo(9幼稚園教諭の職務内容の 理解は

1

年次

5 9. 6%,2

年次

66. 1%

であった。⑳幼稚園の物的環境の理解 は

1

年次

41 . 8%

,

2

年次

53. 2%

で 「あてはまる」の回答率が 1年次

2

年次 ともに

1

1項 目中最 も低い値であっ た。⑬ における 「あまりあてはまらない」の回答は 1年次

1 3

.4%

2

年次

9

.4%と他項 目に比 べて高い率である。 これ ら

3

つの項 目は、本学の教育実習 Ⅰにおける実習の目的であ り、

教育実習において一 日の流れや政論の職務内容,環境構成の実際 を理解することは重要な 実習 目的 として実習ガイ ドブ ックにも明記 されている。そ して教育実習 Ⅱの目的 もこれ ら の項 目を更に発展 させた もの となっている4)。⑧園の一 日及び 1週間の流れの理解 について

2

年次の学生 にとっては実習 Ⅰですでに理解 された もの として捉 えられているもの と推 察 される。他の

2

項 目は,他項 目に比べ実習の目的 として捉 える学生が少ない ものの

2

次の調査結果では半数以上の学生が 「あてはまる」 と回答 している。教育実習

Ⅰ・

Ⅱを経 験 した学生は

、 1

年次 に比べ幼稚園教諭 としての資質を養 うための教育実習 と捉えるもの が多い と考 えられる。⑪先生方‑の接 し方等社会人 としてのマナーは 「あてはまる」の回 答率は 1年次

4 2. 9%

2

年次 は

55. 6%

と⑬幼稚園の物的環境の理解 に次いで低い値である。

保育実践 に関する項 目に対する 「あてはまる」の回答率 は,⑥基礎的な保育技術 の実践

1

年次

48. 0%,2

年次

64. 5%

,⑦指導計画の立案 と実践が

1

年次

48. 0%,2

年次

62. 6%

と,子 ども理解 に関す る項 目比べ低い。教育実習 Ⅰは観察参加実習であ り教育実習 Ⅱは指 導計画の立奏 と実践が部分実習 ・一 日実習 において必要 となることか らこの ような結果が 示 された と思われる。

3

.教育実習に対する不安

実習に対する不安 について 「子 どもとの関わ りや理解保育実践教職員 ・保護者 と の関わ り幼稚園における職務 と勤務 ・保育内容の理解」の

4

つの観点か ら項 目を設定 し, その

1 3

項 目か ら学生が教育実習前 に不安 を感 じた皮合いを図

2‑ 1

,図

2‑2

に示 した。

一一

4J ‑

(5)

①自分が子ともに受け入れられるか ③園の先生方との関わり ②手どもとの関わり

④他の実習生 ( ⑧実習日誌の記載と期限内の提出 ⑯基礎的な保育技術の実践 ⑪一日実習および部分実習 他大学を含む)との関係 ⑫指導計画の立案と実践 ⑤保注音との関わり ⑥実5 B中の体言 ' ⑦遅刻や欠勤 ⑨自己紹介 局管理

⑬先生方への接 し万等社会人としてのマナ

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2‑1

教育実習に対 する不安 (

1

年次) 注.回答者数は

1 9 8

である。

①自分が子どもに受け入れられるか

②子ともとの関わり

③園の先生方との関わり

④他の実習生 ( 他大学を含む)との関係

⑤保隷書との関わり

⑥実習中の体調管

⑦ 遅刻や欠

⑧実習E ]誌の記載と期限内の提出

⑨自己紹介

⑩基礎的な保育技術の実践

⑪一日実習およU部分実習

⑫指導計画の立案と実

⑬先生方への接し方等社会人としてのマナー

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100

% E 3あ て は ま る E]や や あ て は まる E)あ ま りあ て は ま らな い 印 あ て は ま らな い

2‑2

教育実習に対する不安 (

2

年次) 注.回答者数は

1 7

2である

グラフ全体 を比較す ると,全

13

項 目の うち

2

年次 の方が不安 としてあてはまるとの回答 率が高かった項 目が

7

項 目と半数 を上回っている

。2

年次 は 1年次 に既 に教育実習 Ⅰを経

一・ 5‑

(6)

験 しているため実習 に対する不安 は 1年次 よりも低い率 になると考 えていたが予想 を反す る結果であった。

不安 として 「あてはまる」 の回答率が最 も高かった項 目は

2

年次の⑪一 日実習お よび部 分実習で

87. 7%

であった。次 いで⑫指導計画の立案 と実践の

86. 5%

である。 これ ら一 日実 習や部分実習、指導計画の立案 と実践 は,教育実習 Ⅱの学習内容であることか ら学生の不 安 も高いことがみて とれる

1年次調査結果における 「あてはまる」の回答率 は⑪

67. 2%

,

60. 1%

とさほど高い値ではない。実際

、2

年生を対象 とした事前指導の授業 において もこ れ らの事項 は学生の最大の関心事であ り質問や相談の大半 を占めるものである。学生が前 向 きな姿勢で実習に臨むことがで きるよう,これ らの実践 に関する項 目への不安 に応え う る事前指導が必要であると考 える。また,⑲基礎的な保育技術の実践は 1年次

5 0. 3%2

69. 0%

,⑨ 自己紹介は 1年次

56. 6%,2

年次

60. 2%

が不安 として 「あてはまる」 と回答

している。 これ らの保育実践 に関する項目は,実習でなければ学ぶことの出来ない貴重 な 内容である。 しか し本調査の結果では保育実践 に関する項 目について不安 として 「あては まる」の回答率が高い結果が示 された。不安ではな くはどよい緊張感 を持 って前向 きな気 持で実習に臨むことがで きるような,事前指導の中での適切なア ドバ イス と学生 自身の充 分な準備時間の確保が必要であると思われる。

また

、 2

年次の調査結果では③園の先生方 との関わ りについて不安 として 「あてはまる」

の回答率が

7 5. 3%

と比較的高い値であった

1年次での回答率は

64. 3%

であ り,

2

年次の 調査では,学生が実習指導教諭や園の教職員 との良好な関係性が よりよい実習の学びをつ

くることを体験的に会得 していることからこのような結果が示 された と推察 される。

子 どもとの関わ りや理解に関す る項 目では不安 として 「あてはまる」の回答率が 1年次 では① 自分が子 どもに受け入れ られるか

66. 20

/0,②子 どもとの関わ り

69. 2%

2

年次の回 答 より高かった1年生 にとっては初 めての実習であ り自分 自身 と子 どもとの関係 に関す

る不安が高いことは容易 に推察で きる。しか し

2

年次 において も①

49. 7%

,②

57. 3%

と約半 数の学生は不安 としてあてはまると回答 していることが示 された。 この結果は本学学生が 実習目的において子 どもと関わ り理解することを重要視 している実態 に影響 された もので あると考えられる。

⑤保護者 との関わ りにおける 「あてはまる」の回答率は 1年次

30. 30

/0

, 2

年次

41 . 5

0/.と 低い値であるが 「ややあてはまる」 を合わせると 1年次

67. 7%, 2

年次

79. 5%

である。⑪ 社会人 としてのマナーの「あてはまる」の回答率は 1年次

48

.4%

, 2

年次

44. 6%

と半数 に満 たないが 「ややあてはまる」 を合わせ ると 1年次

82. 3%

,

2

年次

82. 1%

の学生が不安 に感 じていることが示 された。教職員や保護者 に対す る礼儀正 しい接 し方 は教育実習の必須条 件である。社会人 としてのマナーは学生が実習園か ら信頼 を得 るための第一歩である。学 生が教職員や保護者 に村 し適切 な対応がで きるか どうかを不安 に感 じていることが, これ らの教職員 ・保護者 との関わ りに関する項 目の回答率の高 さにつながったもの と思われる。

幼稚園における職務 と勤務 に関す る項 目は不安 としてあてはまるとの回答率 は全体的に

6‑

(7)

低かった。⑧実習 日誌の記載 と期限内の提出は 1年次で

56. 1

%

, 2

年次で

45. 0%

と半数前 後であるが⑥実習中の体調管理 は

1

年次

37. 6%, 2

年次

36. 3%

,⑦遅刻や欠勤が

1

年次

24

.

4

%

,2

年次

24. 6%

と低い値であった。また,⑫遅刻や欠勤 と④他の実習生 との関係の項 目は 「あてはまらない

「あま りあてはまらない」の回答率が他項 目に比べて高 く半数近 く を占めてい る。遅刻や欠勤 を しない こと,他大学 の学生 を含め他の実習生 とともに実習 を す ることは実習 に臨むにあた り当然 の こととして受 け止め られている と思われ る。 日誌 を 記載 し翌 日に提 出すること,実習中に自己の体調管理 を行 うこと.も基本姿勢であ り,本学 学生があま り不安 を感 じていないこと自然なことであろう。 しか し現実 には体調不良等で 実習が滞 るケースや,遅刻 や欠勤が起 こる場合 もあ り学生への意識付 けが必要であると思 われる。

4

.実習経験か らの学 び

実習経験か らの学びについて 「子 どもとの関わ りや理解

保育実践

教職員 ・保護者 との関わ り

幼稚園における職務 と勤務 ・保育内容の理解」の

4

つの観点か ら項 目を設定 した。その

1 5

項 目について学生が教育実習 を経験 して学んだ度合いを図

3

‑ 1,図

3‑2

に示 した。

国全体 を比較す ると

1

年次の調査結果 に比べ

2

年次 の調査結果では 「あま りあてはまら ない

「あてはまらない」の回答率が低いことが明 らかである。 また、「あてはまる」 の回 答率が全体的に高いこともみて とれる。学生が教育実習 Ⅰに比べ教育実習 Ⅱにおいて より 多 くのことを学んだと考 えていると思われる。

項 目ごとでは 「子 どもとの関わ りや理解」 について 「あてはまる」 の回答率が高 く,① 子 どもとの関わ り方では 1年次が

83. 2%,2

年次 は

81 . 9%

であった。 これについては

1

2

年次で大 きな差異 は見 られないが,先 に挙げた 「実習で学びたいこと」では①子 ども

との関わ りについて 「あてはまる」 の回答率が

1

年次で

88

.4%

,2

年次で

88. 9%

と最 も高 い値 であった。実習 目的 として挙 げてはいるが、学んだこととして 「あてはまる」 と回答

した率の数値のほうがやや下回る結果 となっている。

次 いで②年齢 ごとの発達の様子では 1年次 は

46. 7%

2

年次が

69. 6%

,③子 どもの気持 ちの理解では

1

年次が

51 . 3%,2

年次 は

69. 6%

,④子 どもの興味関心では

1

年次 は

58. 9%

,

2

年次が

70. 2%

,⑤子 どもの遊 びの様子や内容では

1

年次 は

76. 1 %,2

年次が

7 0. 2%

とい う結果であった。②の項 目において 1年次の調査結果では 「あま りあてはまらない」の回 答率が

1 8. 8% ,

「あてはまらない」が

2. 5%

と比較的高い値であった。 これは教育実習 Ⅰの 実施形態が影響 してい るもの と思 われる。本学では教育実習 Ⅰを本学 の実習協力園 におい て実施 している

。 2

週 間の実習期 間中

3

歳児 クラス

, 4

歳児 クラス,

5

歳児 クラス と年齢 ごとの クラスに数 日間ずつ配属 される場合 もあるが,実習期 間中は 1クラスに配属 され他 の年齢 ク.ラスでの実習 は行 われない園 も多い ようである。 このため初めての実習を経験す る 1年次の学生 は特 に配属 クラスの幼児 との関わ りが中心 とな り,他 クラスや他学年の幼

‑7‑

(8)

児 との関わ りが薄 くなるこ とが推察 され る。 このため年齢 ごとの発達 の様子 に対 す る学 び に対す る実感 があ ま り得 られない と感 じる学生がみ られ る もの と思われ る。 しか し, これ ら 「子 どもとの関わ りや理解」 に関する項 目における 「あては まる」 の回答率 の高 さは, 学生が子 どもとの関わ りや理解 を大 きな目的 と して実習 に臨み、経験 か ら得 た もの を実習 の学 び として 自覚 していることを示す ものであ るといえよう。

①子ともとの関わり万

②年齢ことの発達の様

③子ともの気持の理解

④子どもの興味関

⑤子ともの遊びの様子や内容

⑥保育者による 援助や対応の実際

⑦先生方への接し万等社会人としてのマナー

⑧保護者との関わり

⑨実習中の体調管理の実

⑩ 実 習 E ] 誌 の

の 方

法 と 内 容

⑪ 自 己 紹 介

⑫基 礎 的 な

術の

実 践

⑬指 那

† 画

立 案 と 実 践

⑭園の一日及び1週

間 の流

稚園教諭の

務内容

⑯幼稚園の物的環境の実際

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100

%

田あてはまるE]ややあてはまるEZあまりあてはまらない日あてはまらない

3‑ 1

教育実習経験 による学び (

1

年次)

注.回答者数は

1 9 8

である。

‑8‑

(9)

①子どもとの関わり方

②年齢ことの発達の様子 ③子ともの気持の理解 ④子ともの興味関

⑤子 どもの遊びの様子や内容

̲ ⑥保育者による援助や対応の実際 ■ ゝ

0%

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⑦先生戸への接 し万等社Z ⑩実習 日誌の記載の方法と内容 ⑭園の一日及び ⑨実習中の体調管理の実際 ⑫基礎的な保育技術の実践 ⑯幼稚園の物的環境の実 ⑯指導計画の立案と実践 ⑯幼稚園教諭の職務内容 ⑧保護者との関わ り =人としてのマナー

1

⑪ 自己紹介 週間の流れ

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%

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3‑ 2 教育実習経験による学び (2年次) 注.回答者数は

1 7

2である

保育実践」の項 目においては⑥保育者 による援助や対応 の実際 において「あてはまる」

の回答率が

1

年 次 は

55. 8%,2

年次 では

7 0. 0%

であった

. 2

年次 においては保育者 の実践 を間近 にみて学 ぶ ことを実習の学 び として とらえてい る学生が 1年次 よ りも増加 してい る ことが示 された。次いで⑬指導計画の立案 と実践では

1

年次は

44

.

4

%

,2

年次が

68. 8%

,

⑫基礎的な保育技術 の実践で は

1

年次 は

34. 5 %,2

年次が

61. 4%

,⑪ 自己紹介では

1

年次

26. 9%, 2

年次 が

50. 3%

とい う結果であった

。1

年次の実習 は観察参加実習である事 か ら, 保育実践 に関す る項 目の回答率が低 いのは自然 な ことである。 しか し

2

年次 の調査結果 に おいて これ らの項 目は 「教育実習 に対す る不安」 の中で も 「あてはまる」の回答率が高か った項 目である。 しか し,実際 に経験 して学 んだ こととして 「あて はまる」 の回答率では

子 どもとの関 わ りや理解」 に関す るいずれの項 目よ りもわずかで はあ るが低 い値 となっ てい る。事後指導 の学生 との個別面談 の際 に学生が話題 にす るのは、一 日実習や基礎的 な 保育実践 を経験 しての失敗談 や経験値 の少な さへ の実感である。 これ らの ことか ら推察す ると保育実践 に関 しては,実習 を経験 して学 んだ と感 じるよ りも 「実践経験 を積 む必要性」

を実感す る学生が多いのではないだろ うか。

教職員 ・保護者 との関わ り」 に関す る項 目で は⑦先生方へ の接 し方等社会人 としてのマ

ー9‑

(10)

ナ一において「あてはまる」の回答率が

1

年次は

36. 5%,2

年次が

52. 60

/Oであった。(参保護 者 との関わ りにおいて

1

年次は

26. 9%, 2

年次が

38. 8%

とい う結果であったが「あてはまる」

と 「ややあてはまる」を合わせると

1

年次は

66. 0%,2

年次

84. 7%

1

年次 に比べ

2

年次で

18. 7%

も上昇 してお り

,1 6

項 目のうちでは比較的高い値 となっている。通園バスの利用 な どの影響で教育実習においては学生 と保護者が関わる機会は少 な く,学生にとっては意識 が及び難い項 目であると思 われる。 しか し保護者 とのかかわ りは家庭 との信頼関係 の第一 歩であ り保育現場 に出る際 に重要な位置 を占める事柄であることか ら,実習 において実際 に保護者 と関わ らないまで も、指導保育者の対応等か ら学び取 ってほ しい と考える。その ための学生に対す る意識付 を事前指導 に取 り入れてい きたい。

幼稚園における職務 と勤務 ・保育内容の理解」 に関する項 目では実習 を経験 して学 んだこととして 「あてはまる」の回答率は⑭園の一 日及び一週間の流れにおいて

1

年次は

75. 1 %, 2

年次は

70. 0%

であった。⑬実習 日誌の記載の方法 と内容 において

1

年次は

53. 6%

,

2

年次が

63. 2%

,⑮幼稚園教諭の職務内容では

1

年次 は

48. 2%,2

年次が

62

.4%,⑬幼稚 園の物的環境では

1

年次は

40. 3%,2

年次が

54. 2%

,⑨実習中の体調管理の実際 において

1

年次は

44. 7%,2

年次が

48. 00

/.とい う結果であった. これ らの項 目は他の項 目に比べ 「 てはまる」の回答率が低い項 目が多い。 しか し,⑭園の一 日及び一週間の流れは 1年次の 調査結果 においては

3

番 目に 「あてはまる」の回答率が高 く 「あてはまる

ややあてはま る」 を合わせた回答率 においては①子 どもとの関わ り方

98. 0%

,⑤子 どもの遊びの様子や 内容

98. 0%

に次いで

97. 5%

であった。他の項 目に比べ実習を経験 して学んだことと捉 える 学生が多いことが明 らかである。

lV.全体考察

1.学生の実習 目的 ・不安 ・経験か らの学びの比較

本研究の調査結果か らは 1年次 と

2

年次での実習に対する捉 え方の違いが明 らか となっ た。同一学生 を対象 とした質問紙調査 において も,目的や実習に対す る不安,学んだこと に明 らかな違いがみられたのである

.1

年次は一 日の流れや子 ども理解、自分が子 どもに受 け入れ られるかを気にしているが

、2

年次の実習では一 日実習や指導案作成 などに対す る 不安が目立っていた。 また

、2

年次の結果では 1年次 に比べ より実践的なことを学 んだ と の回答が 目立った。保育者のかかわ りの実際をみて学んだ と回答する学生 も多 く,指導保 育者 との信頼関係が よい実習につながることを実習 Ⅰで経験 している

2

年次での調査結果 では保育者 との関わ りを不安 に感 じている結果が示 された。これ らのことか ら

2

年次のほ うが より実践的で具体的な実習姿勢であるといえよう。本学実習委員会はそれに応 えうる 事前事後指導の実践が求め られていると思われる。

2.

実習指導における課題

調査結果か らは社会人 としてのマナーに不安 をもつ学生 も多 くみられることが明 らか と なった。教育実習では短期間で教職月や保護者 との信頼関係 を形成 しな くてはならない学

10‑

(11)

生 に とって、基本 的なマナーの習得 は実習 に対す る不安 を軽減 させ 自覚 と自信 を もった実 習態度 を形成す る ことにつ なが る と思われる。本学で は平成

1 9

年度 よ り 「保育者 とマナー」

を授 業 と して開講す る予定 であ り学生 の指導 に努 めたい。

I

V.

今後 の課題

本研 究 では,

2

年間の教育実習 Ⅰ教育実習 Ⅱに対す る学生の意識 の分析 と比較 を試 みて きた。今後 の課題 として

2

つ の こ とに取 り組 んでい きたい。 まず一つ 日は調査 で得 られた デー タの詳細 な分析であ る。本研 究 においては基礎的 なデー タか らの比較 と分析 に留 まっ た。今後 は回答者 の傾 向や設 問 ごとの相 関関係 を明 らか にすべ く分析 を行 ないたい。二つ 目は調査 の継続 的 な実施 であ る。今 回は同一学生 の

2

年 間の教 育実習指導 において調査 を 行 った。例年 ,学年 ご との特色 が顕著 であることか ら継続 的 に調査 を実施 し過去 の調査結 果 との比較検討 を実施 したい。今 回の研 究で得 られた結果が本学学生 の特徴 なのか学年 に よ り差がみ られ るのか を明 らか にす ることに よ り、それに応 じた実習指導 のあ り方 を模索 してい きたい。

注釈

1

)若 山 金 山美和子拙稿 「教 育実習 にお ける学生 の学 び と本学実習指導 の課題

」( r

田女子短期大学幼児教育学科 保育者養成年報

3

号』所収

2 005 )p. 1‑p. 8

2)

菱 田隆昭 「平成

1 6

年度 『教育実習

ⅡJ

を終 えて」(F上 田女子短期大学幼児教育学科 育者養成年報第

2

号』所収

2 00 4)p. 1 8

3)

上 田女子短期大学実習 ガイ ドブ ック

2 00 5

年版

」p. 9

並 び に様式

B‑6 4)

同上書

p. 1 2

謝辞

本研 究 を進 め るにあた り快 く調査 にご協力 くだ さった上 田女子短期大学幼児教育学科学 生の皆 さん に感 謝 いた します。

‑l l‑

参照

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