Inhibition of cervical lymph node metastasis by marimastat (BB‑2516) in an orthotopic oral squamous cell carcinoma implantation model
著者 Maekawa Ken‑ichi
著者別名 前川, 謙一
journal or
publication title
博士学位論文要旨 論文内容の要旨および論文審査 結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科
volume 平成15年7月
page range 6‑6
year 2003‑07‑01
URL http://hdl.handle.net/2297/15753
学位授与番号 学位授与年月日 氏名 学位論文題目
甲第1545号 平成14年9月30日 前川謙一
Inhibitionofcervicallymphnodemetastasisbymarimastat(BB-2516)inan orthotopicoralsquamouscellcarcinomaimplantationmodel
(口腔扁平上皮癌正所性移植モデルにおけるマリマスタットの頚部リンパ節転移抑制効果)
伊輪木
々磨一二佐 義一磨 正晃琢
教授 教授 教授 論文審査委員 主査
副査
内容の要旨及び審査の結果の要旨
細胞外基質の分解、特に基底膜の分解は腫瘍の転移には必須のステップである。中でもMMP-2 とMMP-9は基底膜分解の特殊酵素であり、腫瘍によるそれらの酵素の活性化は様々なヒト悪性腫瘍に おける転移能とも関係している。一方、舌癌を初めとした口腔扁平上皮癌は早期であっても比較的高 率に頚部リンパ節転移を来たし、その存在によって予後が左右されることはよく知られている。今回 著者らは、M阻害剤であるマリマスタット(BB-2516)がⅧ-2の活性化阻害、舌癌の転移能そして予 後に如何に影響を与えるかを、ヒト舌扁平上皮癌由来細胞株OSC-19ヌードマウス正所性移植モデルを 用いて検討した。使用動物は6週齢雄のヌードマウス43匹。ヒト口腔扁平上皮癌細胞OSC-19を2.0
×105個ヌードマウスの舌右側に移植した後、マリマスタットの濃度を150mg/kg/day,30mg/kg/day に調整し、コントロールとして50%DMSOとともにそれぞれ浸透圧ポンプに詰めてヌードマウス背部皮 下に移植し、A群(DMSOのみ,、=15)、B群(30mg/kg/day,、=14)、C群(150mg/kg/day,、=14)に群 分けした。頚部リンパ節転移の有無は組織学的に4つのstageに分類し、最も進んだstageをもって 転移指数とし、統計処理に用いた。マリマスタットのOSC-19の増殖能に対する影響を検討するために、
PCNAに対するLabelingindexおよび切除した舌腫瘍部におけるM-2活性化に対するマリマスタッ トの効果はゼラチンザイモグラフィーにより検討した。結果は以下の如<に要約される。1)転移指数 はC群がA群、B群それぞれと比較して有意に抑制されていた(P=0.0319,P=0.0470,Fisher,sPLSD test)。2)舌OSC-19移植部におけるPCNAによる増殖能抑制効果はC群ではA群と比較して有意に抑 制されていた(P=0.0120,Fisher,sPLSDtest)。ザイモグラフイーではC群における1M-2活性化率 はA群と比較して有意に抑制されていた(P=0.0009,Fisher,SPLSDtest)。3)生存曲線ではC群はA およびB群よりも有意に生存期間が延長していた(P=0.0026,Kaplan-Meiermethodlogranktest.)。
以上の結果からマリマスタット150mg/kg/day投与群であるC群では頚部リンパ節転移を抑 制し、舌移植部におけるOSC-19の増殖抑制効果も認められ、かつ生存期間の延長にも寄与した。本研 究は舌癌に対する分子標的治療の新しい治療法の可能性を示すものであり、腫瘍治療学に寄与する価
値ある論文と評価された。
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