九州工業大学研究報告(工学)N。53]98陣調 93
マルテンサイト変態の開始温度(Ms点)予測式の提案
(H召:手II6]4三5月29日 」]証1高 受{寸)
金属]二学科{学生) 一本木 優佳理
材料コニ学科秋山哲也
材 料 工 学 科 寺 崎 俊 夫 情 報 工 学 科 村 上 1詞 太
Proposal of Estimating Equation of Ms Temperature
by Yukari IPPONGI Tetsuta AK工YAMA Toshio TERASAKI Shuuta MURAKAMI
Abslrac1
Prediction o白he lenlperature of martensite transformξ11i⑪n(Ms)h{lve be印studied usillg Gr⑪up Metl】od of Dale Handring(GMDH)md Stepwise Regressioll Procedure collsidering the imeracti⑪n of alloying eleme爪s. Thoug115tandard pre〔liclions of Ms l〕oint lla、㊤beell l〕roPose〔l by ma11}・re・
seacllers, the method of precliction was only a regressioll anal}・sis of lhe relaUonship b{竺tween Nls P・int and cllemical c。mP。siti。ns of steels. In this paped・e 1・・edi〔迦∫・r 1・w・11・y steels〔md stainless steels are done by use of GMDH and considcred llle interaclioll of analying elemellts.
きく影珊を及ほすことが考えられる他.近年では鋼の靱 1.緒言
性に影響を与えるマルテンサイト品の 形態を左右する因 鋼のマルテンサイト変態聞始点(以下Ms点と略す) 子としてMs.削ま注目されている。
ぱ強度と靱性の向上を目指して研究,聞発されている M弍点を計算で簡単に:Eめる方法としては,化学組成 鉄鋼材料において.その性質を左右する∫n要な因子の一 とM5点の関係をもとにして作られた式を用いる方法が つとして従来から数多くの人々によって研究されてきた。 一般的である。従来.いくつかのMO点予測式が提案さ 璃のMs点を正砿に予測することは,よりよい鋼材をよ れておりll 川,その主なものを表一1に示すが,その
り経済酌に得るために大きく役立つ。焼き入れ処理時の 大部分が化学粗成とMs点について単に回帰分析したも 急冷温度域の設定.焼き割れ防止用熱処理llとしてのマ のに過ぎない。また,各元紫の相互作用も考慮して作ら
ルクエンチ,オーステンパーといった雑処理の分野を始 れたいくつかの式も,相互作川のモデルが不適切であっ めサプゼロ処理が不可能な大型鋼材の成分設計や溶接熱 たり,一部の作用しか検討されていないという問題点を 鞠部の割れ防止のための予熱温度の決定などがそのf列 持つ。
である。また,溶接熱影響部の残留応力にはMs点が大 そこで本研究では,従来の研究とは異なった方法すな
04 一本木優佳理・秋山哲也・村上周太・寺崎俊夫
表一1 従来のMs予測式
H駐(.C)=499−308}【(1C)−32.4》《(1Fh)−27}c(1Cr)−16,2H(1Ni)
−10.8x(1Si)−1〔}.8托(]⊆Ho)−1{〕.{〜}《(1W)
トh(・C)エ496H(1−0.62)((1C))H(1−0.0〔192){(1Hh))呂(1−0』33}¶(1Si))
H(1−0.n45H(工Ni))H(1−0,07H(:Cr))x(1−0. D29H(1Ho))
x(1一口.018}《(1W))H(1+〔1.012}{{:Co))
Hθ(・C)=499−324H(1C)−32.4x(1Ho)−2了x(:Cr)−16.2H(」!Hi)
−10.Bx【1Si)−10.8}((1Ho)−10.8}{(:H)
Hg(吟C)=538−350}((1C)一:37.7}《(1門n)−37.7κ〔:C「)−18.9H(1Hi)
−2?HαHo)
ト}9〔・C)=499−299H(1C)−32.4H(:Hn)−22H(】:Cr)−16.2H(1Ni)
−10.8}¶(1Si)−10,8}く(1Ho)
卜b(.C)巳561−474}《(]:C)−33}宅(工Hh)−17κ(:Cr)−17旨(匡Ni)−21}((1Ho〕
H9(・C)=539−423H(工D)−30.4}{(1}{r、)−12.1}く(1Cr)−17.7(匡Hi)
−7.5xαho)
H6(・C)=512−453H(1C)−16,9H(1Ni)−9.5}《(1Ho)+217x(1C)H{二1C)
−71.5}く(1C)H(匡Hh)i・15}{(]:Cr)−67.6}《(1C)尺(:Cr)
hg(・C)=53B−317κ(】[C)−33κ(1Hn)−28託{1Cr)−17H(1Ni)−11}ζ((1Sl)
十αHo)十αH))
Hg{℃)・550−361xαC)−39HαHn)−35xαV)−20苫(:Cr)−17Hα田)
−1肱αC山一鰍((甜o)+〔1雨)+1駈(1Co)+3撫(1m)
Hg(°C)=55[}−35[}H(匡C)−40苫(1トh)−35》《(1V)−20H(1Cr)−17){(1Ni)
−10H(1Cu)−1〔〕茜(1H)−1〕苫(】:Si)4『15(1C〔〕)
わちG…pM。・h。d。fD、,、1H、。dli。g1三) 13}でM・点予 表一2 GMDHに用いた銅材の 測式に導入する項の提案,選択を行い,元講川の相互作
化学繊鏑 用を鞠したM、鮮i則式を作成した。
Si
Hn
Ni
Cr Ho V
D亀ta uβed fo「
modelling(1)(悼t1)
0.11 − 0.55
0.11 −1.74
0.20 − 1.67 0.004 − 0.043
0.oo6−o.037 − −5』4 − −3.34 − −1.00 − −0.16
2.統計解析による予測式の提案
2.1 GMDH法
本研究ではまずlvaknenkoによって提案された
G・。・pM・・h・d・f D。,吐1。ndli。g]2} 13}似下GMDrlと 略す)を用いて予測式を作成した。この手法を用いると 複雑な関数系の項まで作成でき.それらの項について控 討する班ができる。
具体的な例を苦げると,合金の炭化物でM70ペユ MユC2という形の炭化物がMs点に堤響があるとしたと
き,刊賦に琳入する項の1刻数系がc・M・やCX耐
マルテンサイ曙態の開始温変(M・点)予測式の提案 05 どという蹴な形となるか・1i1糸Eなc×Mの形になるか 表一3予測精度の蹴に用いた
という問題がある。このような導入項の閲係の決定に 銅材の化学組成範囲 GMDHは有効な手法である。本研究においては元素間
の相互作用の項の閲数系についての検討に用いた。
s・ロ・・n71が臨点予測式イ1載のために用いた5蹴の データを用いてGMDHを行った。データの化学組成範 囲を表一2に示す。29組をC』cking Dataとし,中llll 変数の個数を入力変数(C,5i, Mn, Ni, Cr, M⑪、 V,
S,p)と伺数の9としたところ次の式が得られた。
M5〔℃〕=260一ユ76×(%C)2+9×(%C)2(%Ni)+
3×(%Mn)−1×(%Cr)X(%M⑪)十7×(%C)×
〔M・)+20(%M・)2+1x{%C)×(%C,)×(%M。)−
2X(%Mn)2)<(%Cr)×(%Mo)…〔1)
(i)式をCCT図14)』17)から得られた86組のデータを用い て干測精度を確かめた。用いたデータの化学組成範囲を 表一3に示す。このデータを用いて,予測の標準誤差を 求めたところ118.7℃となり,梢度が悪いことが分かっ た。また,式中に導入されている項についても,3つ以 上の元素の二乗項を含む相互作用項などが存在し,従来 の冶金の知識では,その作用の存在が考えられない項が 見られる。このようなことより.M5点予澗式に従来の GMDHを適用するには問題が有ることが分かった。
2.2改良型GMDH法 2.2.1改良型GMDH法
GMDHは,2.ユ項に示すような問題点のほかに.式 を構成する項の祖雑化といった問題が生じる。そこで,
この様な問題を解決するために,部分表現式中の部分表 現項の選択に,Stepwi5e regrcssbn procedureを導フ、し て・偏F検定を用いる改良型GMDH法を捉案して,こ れを用いて予測式に含まれる可能性の有る項の作成を行 い.それらの項について,冶金的検討および回掃分析を
一
Data u8ed for
checking (尉t1)
〔}.11 − o.99
− −3,81
〔].07 − 2.11
− −5.00 − −5.53 − −1.96 − −o.08
†丁い刊賦をf械した・改良型GMDH法のフ・一 図一1改鯉GMDH法のフ。一チ。一ト
チャートを図一1に示し,以下にこれを用いた予測式作 成のプロセスをまとめる。
川 化学組成を入力変数,Ms温度を応答変数として 表一2に記した59組のデータを用いて,改良型 改聰GMDHを行い.項の作1粘よび選択を行う。 GMDHを行ったところ,次の25理{が]螺された。
②(1)で提案された項の全てを入力変数として, C,Si. Mn, P, Ni. Cr, Mo, V, Ce. Sf, M112.
StePwise rcgres5ion procedureによる回粥分析を行う。 S2, P 2, Ni2, Cr2, Mo2, V2, C×CL Si×Ni. Si ただし.GMDHで提案された項の何れにも含まれない ×P、 Sl>(Mo, NixS, CrXMo, SiXMI1. C,×
元素が存在した場合は,その元素の単独項も入力変数に Vこれらの項とM馬点との相凹関係の大きさを検討する
ム ロめて、回帰分析を行う。(これは,GMDHの持つ ため回冊分析を行った結果,次の項がMs点との柵則性
敬物鯉性を考慮したものでイrる」 痴い項として嵐択さオ、た。
go 一本木優佳理・秋1」1哲也・寺崎俊夫・村上周太
C・Mn・Ni・C×C・・C・×V @ 願性が減少する・ゆえ・・ここ噺た・・G,an、,ら・・
2・2・2冶金繊こよる独立項の検8寸 P・・…ら21およびN・k・・ら1 }{・よって』れた31組 22剛のM・点予順導ノ・の適否およびこれらの項.のデータを・P,Sについての化学繊・ま罐されて、、
には含まれていないが]二測式への導入を換討すべき項の ないが追加して回帰分折を行う。
選択を冶鋤観地から千〒う・ 追加した31組のデータの化学繊を表一、に示す.こ これらの項卿で識元細オ肛酬が端された項のデータを追加1してデー端を・。枇して回齢析を は・C×C「・とC・XVである・C・{・靴物1・形醐工行った細を・1−21・示す.ここで,図一・の馴ま,
向の強い元絃c・炭化物を鵬し易い・酬の鋤回掃方程・tでM・点の値剛%説明できるかを示す麺 嶋入れでは泌ずしも全ての靴物桝一ステナイト決定係批三〔重相1細係Rの二剰および刊llされた 中に酬しているとは鵬な・㌔したがって未酬の炭M・点と3ミ限で求められたM・点のずれの尺∫斐である残 働の確す醐の化欄成とオづテナイ剛ヒ糊差騨偏差・を示している.また.i醐、、ホ応馴数と
成を異ならせることが起こりうるわけである。このため,
オーステナイトの化学叔成に大きく依存するMs点は,
宋酬炭化物の酬・よって変化すること{・なる.肚 表』4跳叢㌶の
のことよ1}.CとCr相互作用項のMs点予測式の導入 は妥当と考えられる。また,Cr×Vという項が選択さ れているが,現在までの冶金上の研究では,この両元嚢 の相互作用がMs点{こ影響を及ぼすことは証明されてい ない。したがってこの項は導入しないことが妥当と考え
ら堀 Lる亡、
単独項については,C, Mn, Niの項が提案されてい るが,これらは剖1ら1㌔Fl暁においてM、点を大きく 下げる元素であることが証明されており,悼入は妥当と 思われる。才一ステナイト中の5iは, Ms点をわずか に降下させるとみられるが.特に多くのSlを加えた鋼
V
でない1鋤実際上酬力fないとされており一亘開う蜥で Mn 囎 蠕 棚がないとされて・嚇9果と一致する.したがって N、賠氣『・鷺新・
S・は・、・順・・導入しな・・.S.PとM,点との閲縫 …CC C
調べた研究は見あたらないがs.Pは鋼中で極めて微 品しか存在しない元素なので,Ms点と何らかの聞係が あったとしても,Ms点に重大な影響を与えるとは考え られない。したがって,S, Pも予測式へ導入しない。
M・・V・端lhら18}のF暁で.わずかながらM。点{・影 舗。
3 響を及ぽすことが明らかにされている。 ご 品 特にVは,Cr×Vの項として,回帰分析によって導
入された項中に含まれている。したがって.Mo、Vは一 40 応単独項として回帰分析に導入して検討してみることが
必要と思われる。以上より,回帰分析を行う際の入力項
を次のよう碇める。 2°
C、Mo, Ni, M11, V, C×Cr
2.2.3 予測式の提案 〇
一般にデータの数が勒1すると使肌たデー・はる 図弓酬蜥結果
Data uged for modelling (2) (押t1)
c 0.17 − 0.55 Si 0.15−1.06
Hn 0.30− 1.63
Ni 一 一 4.83 Cr 一 一 4.61 Ho 一 一 〇.38
V 一 一 4.?8
Mrl Mn Mn N、 自亨「氣『・語・ 新「
cτ00
C C C C C
RZ g2.0 25
日0
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㌦
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v
廿60ひ 〜、
20
〕
、N 匡 \
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40
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