序 文
劇症型溶血性レンサ球菌感染症(以下劇症型と 略)は, 「感染症及び感染症患者に対する医療に関 する法律」 (感染症法) において,5 類感染症の全数 把握対象疾患に指定されており,致死率の高い重
篤な感染症である.
我々は,劇症型の発症機序を探る目的で 1992 年以降これまで劇症型患者由来 A 群レンサ球菌 について,T 型別と発熱性毒素型の検査などの疫 学的検討を行ってきた
1).今回は, 本症患者由来お よび非劇症患者由来株の薬剤感受性試験およびパ ル ス フ ィ ー ル ド ゲ ル 電 気 泳 動(Pulsed-field gel electrophoresis:PFGE)法による遺伝子解析を実 施した.さらに,菌側の因子の宿主に及ぼす影響
劇症型溶血性レンサ球菌感染症由来 A 群レンサ球菌の薬剤感受性と パルスフィールドゲル電気泳動法による遺伝子型別
1)東京都健康安全研究センター微生物部,2)麻布大学大学院環境保健学研究科微生物学
奥野 ルミ
1)2)遠藤美代子
1)下島優香子
1)柳川 義勢
1)諸角 聖
1)大仲 賢二
2)古畑 勝則
2)福山 正文
2)(平成 17 年 1 月 25 日受付)
(平成 17 年 2 月 3 日受理)
これまで,わが国における劇症型レンサ球菌感染症患者から分離されたStreptococcus pyogenesについ て T 型別および発熱性毒素などの諸因子の検査を実施し,疫学的検討を行ってきた.今回は,劇症型由 来株の薬剤感受性試験を行うとともに,劇症患者,患者関係者由来株と劇症患者以外の患者由来株につ いてパルスフィールドゲル電気泳動(Pulsed-field gel electrophoresis:PFGE)法による遺伝子解析を実 施した.また,菌側の因子の宿主に及ぼす影響を探る目的で,患者から分離された菌株の T 型および発 熱性毒素(streptococcal pyrogenic exotoxin)産生性と患者の各臨床症状との関連性を検討した.その結 果,β-ラクタム系薬剤に対する耐性株はみられず,その他の複数の薬剤に対して耐性を示したものも 1 株 のみであった.T1 型株の PFGE パターンは 2 種のパターンを示したが,劇症型患者とその関係者由来株 は事例ごとにいずれかのパターンを示し,その偏りはみられなかった.T3 型株は PFGE により I〜V の 5 種に分類され,最も多くの株がパターン I であり,劇症型患者および非劇症型患者由来株が認められ た.しかしパターン II および III を示した株は非劇症型患者由来株のみであり,パターン IV および V は劇症型患者由来株のみであった.また,分離株の T 型と発熱性毒素産生性との組合せごとに,発現し た臨床症状との関連性を検討した結果,T1-SPE B 産生型と播種性血管内血液凝固(disseminated in- travascular coagulation:DIC),T3-SPE A 産生型と咽頭炎等の間に相関がみられたが,その関係を明ら かにするには今後さらに,菌側の因子と宿主との関係を詳細に検討していく必要がある.
〔感染症誌 79:260〜269,2005〕
要 旨
別刷請求先:(〒169―0073)東京都新宿区百人町 3―
24―1
東京都健康安全研究センター
微生物部病原細菌研究科 奥野 ルミ
Key words: toxic shock syndrome,Streptococcus pyogenes, MIC, pulsed-field gel electrophoresis
を探る目的で,劇症患者由来菌株を T 型と発熱性 毒素(streptococcal pyrogenic exotoxin)産生性と の組合せにより分別し,それらの型が分離された 患者の各臨床症状と関連性を調べたので報告す る.
対象と方法
1.対象症例と対象菌株
薬剤感受性試験は,劇症型 250 症例の患者から 分離された Streptococcus pyogenes のうち,各分離 年および T 型別成績をもとに無作為に選んだ 115 株を対象とした.
PFGE は,劇症型患者由来株のうち最も多く分 離された T1 型と 2 番目に多く分離された T3 型 の菌株について行った.また非劇症型患者由来株 の同じ T 型の菌株についても同時に実施し,パ ターンを比較した.供試菌の内訳は,T1 型株が劇 症型患者由来 16 株とその関係者の咽頭由来 6 株 および 1994 年から 1999 年に分離された非劇症型 患者由来 6 株,T3 型株が劇症型患者由来 20 株お よび 1994 年から 2003 年に咽頭炎患者由来 29 株 の合計 77 株である.
2.薬剤感受性試験
薬剤感受性試験は,日本化学療法学会最小発育 阻止濃度測定法の寒天平板希釈法に準拠して,
MIC 値 (最小発育阻止濃度) を測定した.供試薬剤 は, ampicillin (ABPC:sigma) , oxacillin(MPIPC:
sigma),amoxicillin (AMPC:sigma),penicillin G
(PCG:明治製菓),cephalexin(CEX:sigma),
cefotaxime(CTX:中 外 製 薬) ,meropenem
(MEPM:住友製薬),cefepime(CFPM:Bristol- Myers ), tetracycline ( TC : sigma ), minocy- cline (MINO:マルコ製薬) ,erythromycin (EM:
sigma),clindamycin(CLDM:ファルマシア),
lincomycin(LCM:sigma) ,ofloxacin(OFLX:
sigma) ,gentamicin(GM:シュリング・プラウ) , vancomycin(VCM:sigma)の合計 16 薬剤であ る.
3.PFGE 法
対象菌株をブレインハートインフュージョンブ イヨン培地(Difco)に接種し,10%CO
2条件下で 37℃,一夜培養後の培養液 200µl を滅菌超純水で
2 回洗浄後,集菌し 100 µ l の滅菌超純水に浮遊さ せた.その菌液を 2% 低融点アガロース (Bio-Rad)
と混和し,サンプルゲルブロックを作製した.こ れを 50U ! ml の Mutanolysin(Sigma)で 37℃,5 時間作用後,0.1mg! ml の Proteinase K (和光純薬)
で 50℃,一夜処理した.さらに 100mM の Phen- ylmethyl sulfonyl fluoride(和光純薬)で処理後,
TE バッファー(10mMTris-HCl(pH8.0)−1mM EDTA)で 2 回洗浄した.この試料に制限 酵 素 Sma I および SfiI をそれぞれ 1 ブロックあたり 10 units 入れ,Sma I を添加した試料は 25℃,Sfi I は 50℃ で 4 時 間 処 理 し た.PFGE は,CHEF Map- per(Bio-Rad)で 0.5%TBE バッファー,1% アガ ロースを用い電圧 6V! cm,温度 14℃,時間 20.18 時間,スイッチタイム 0.47〜35.38 秒の条件で行っ た.泳 動 後 の ゲ ル は Ethidiumu bromide で 染 色 し,UV 照射下で写真撮影した.PFGE の泳動像写 真から Lane Multi Screener (ATTO) を用い,UP- GMA 法で系統樹を作成することにより解析を 行った.
4.菌側の因子の宿主に及ぼす影響
対象とした症例は,劇症型 250 症例のうち,臨 床症状について詳細な記載があり,かつ S. pyo-
genes が分離された 129 症例(129 株)である.こ
のうち菌側の要素すなわち,T 型と発熱性毒素産 生の組合せのうち多いものについてはそれらの菌 の分離された患者が呈した種々の臨床症状の発現 率を求め,全対象症例(全対象菌株)における発 現率と比較した.
成 績
1.薬剤感受性試験成績
供 試 し た 115 株 の 薬 剤 感 受 性 試 験 に お け る MIC 分布状況を Table 1 に示した.全ての供試菌 株 は, β -ラ ク タ ム 系 8 薬 剤 に 対 す る MIC90 が 0.0125〜0.1 µ g ! ml と,いずれも感受性であった.そ の他の薬剤について は,TC,MINO,CLDM,
OFLX お よ び GM の 5 薬 剤 は,MIC
90が 1.56 µ g !
ml 以上を示し, β -ラクタム系薬剤に比べ耐性傾向
であった.EM と LCM の MIC
90は ABPC と同じ
0.05 µ g ! ml であったが,1 株のみ高度耐性株が認め
られた.また,GM に対しては MIC
90が 12.5µg! ml
Table 1 Distribution of MICs for 16 antimicrobiotics MIC90MIC(µg/ml) 100<100502512.56.253.131.560.780.390.20.10.050.0250.0125≦0.006 0.059520ABPC 0.1178513MPIPC 0.02526809AMPC 0.01257738PCG 0.788629CEX 0.025127825CTX 0.02514947MEPM 0.025310012CFPM 6.251101014791TC 1.563873868MINO 0.051251601EM 1.56172270123CLDM 0.05191014LCM 3.131256227OFLX 12.51369249GM 0.788233VCM The dotted line shows a boundary of NCCLS criteria
と最も高い値を示し,CEX と VCM に対する MIC 値は同様の傾向を示した.また,供試菌株のうち い ず れ か の 薬 剤 に 耐 性 を 示 し た 菌 株 は 11 株
(9.6%) で,その耐性パターンは TC 単独耐性が 10 株 (8.7%) ,TC・EM・CLDM および LCM の 4 薬 剤耐性株が 1 株(0.9%)であった.
2.PFGE による解析結果
T1 型株および T3 型株について PFGE の泳動 パターンを Fig. 1〜2 に示した.また,T3 型株につ いては, Sma I および Sfi I の 2 種類の制限酵素によ る切断パターンを合わせた UPGMA 法による系 統樹を Fig. 3 に示した.T1 型 28 株は I および II の 2 種類に分類され,T3 型 49 株は Table 2 に示 すように I〜V の 5 種類に分類された.
T1 型では,Table 3 に示すように劇症型患者お よびその家族等関係者由来株はそれぞれ同一型に 型別され,I または II 型のパターンを示した.また 非劇症型患者由来株も I または II 型のパターン を示し,劇症型・非劇症型由来株の間にパターン の差は認められなかった.
T3 型 は,Table 4 に 示 す よ う に 49 株 中 39 株
(79.6%)がパターン I を示し,この中には劇症 型・非 劇 症 型 患 者 の 両 由 来 株 が 含 ま れ た が,
PFGE パターン II および III を示したものは非劇 症型患者由来株のみ,IV および V は劇症型患者 由来株のみであった.
3.PFGE パターンと発熱性毒素型との関連性 T1 型株の PFGE パターンと発熱性毒素(strep- tococcal pyrogenic exotoxin:SPE)産生性との関 係を Table 5 に示した.なお今回対象とした T1 型 28 株はすべて発熱性毒素をコードする spe 遺 伝子 A および B 保有株であった.PFGE パターン I の株は 21 株中 19 株が SPE A+B 産生株,2 株が SPE B 単独産生 株 で あ っ た.PFGE パ タ ー ン II の 株 は 7 株 中 2 株 が SPE A+B 産 生 株,5 株 が SPE B 単独産生株であった.
T3 型株の PFGE パターンと spe 遺伝子および
SPE 産生性の関係を Table 6 に示した.PFGE パ
ターン I の株は spe 遺 伝 子 A+B 保 有 が 39 株 中
35 株(89.7%)と最も多かった.その内訳は,劇症
型由来株では 13 株中 6 株(46.2%)が SPE A 産生
Fig. 1 PFGE pattern ofS. pyogenesT-1 type
Fig. 2 PFGE pattern ofS. pyogenesT-3 type
性,7 株(53.8%)が SPE A+B 産生性であり,非 劇症型由来株でも SPE A+B 産生株が 22 株中 11 株(50%)と最も多かった.しかし,非劇症型由 来株では,劇症型ではみられなかった SPE B のみ 産生株が 22 株中 6 株(27.3%)みられた.また,
spe 遺伝子 A+B+C 保有株 2 株は,劇症型および 非劇症型患者由来各 1 株で,いずれも SPE A+
B+C 産生株であり,spe 遺伝子 B+C 保有株 2 株 は非劇症型株であった.次に,PFGE パターン II,
IV および V は,いずれも spe 遺伝子 B 保有株で あり,7 株中 6 株が SPE B 産生株であった.PFGE パターン III の 3 株はすべて spe 遺伝子 B+C 保 有 株 で あ り,SPE C ま た は SPE B+C 産 生 株 で あった.
4.菌側の要素と臨床症状との関連性
全対象症例 129 例から分離された 129 株につい て,その T 型および SPE 産生性との組合せを Ta- ble 7 に示した.その組合せをみると,T1-SPE B
型 22 株 (17.0%) ,T1-SPE A+B 型 20 株 (15.5%) , T3-SPE A 型 13 株(10.1%),T3-SPE A+B 型 13 株(10.1%),T12-SPE B+C 型 8 株(6.2%)およ び T1-SPE A 型が 7 株(5.4%)と多くみられた.
こ の T 型 と SPE 産 生 性 と の 組 合 せ に よ る 各 型 と,それらが分離された患者における各臨床症状 の 発 現 率 を Fig. 4 に 示 し た.そ れ を み る と T1- SPE B 型が分離された症例では播種性血管内血 液凝固(disseminated intravascular coagulation:
DIC) ,T1-SPE A+B 型 で は 血 圧 低 下,T3-SPE A 型では発赤・腫脹および咽頭炎,T3-SPE A+B 型では血圧低下および肝機能障害, T12-SPE B+C 型 で は 発 赤・腫 脹,T1-SPE A 型 で は 呼 吸 器 障 害・チアノーゼなどの発現率が高いことが明らか となった.
考 察
現在,溶血性レンサ球菌感染症の第一選択薬と しては,ペニシリン系またはセフェム系薬剤が常
Fig. 3 Dendrogram of the cluster analysis ofsma I andsfi I digested DNA fromS. pyogenesT-3 type
Table 2 PFGE pattern and SPE type of S.pyogenes T-3 type
product of spe gene SPE
PFGE pattern PFGE-NO
A
¿ AB T1
A
¿ AB T2
A
¿ AB T3
A
¿ AB T4
A
¿ AB T5
AB
¿ AB T6
AB
¿ AB T7
ABC
¿ ABC T8
Not product  B
T9
AB
¿ AB T10
AB
¿ AB T11
A
¿ AB T12
B Â B
T13
B Â B
T14
B Ã B
T15
B Â B
T16
B Ã B
T17
AB
¿ AB T18
AB
¿ AB T19
AB
¿ AB T20
A
¿ AB S1
AB
¿ AB S2
AB
¿ AB S3
A
¿ AB S4
AB
¿ AB S5
AB
¿ AB S6
A
¿ AB S7
AB
¿ AB S8
B
¿ AB S9
A
¿ AB S10
B
¿ AB S11
C Á BC
S12
BC Á BC
S13
AB
¿ AB S14
B À B
S15
C Á BC
S16
AB
¿ AB S17
BC
¿ BC S18
BC
¿ BC S19
B
¿ AB S21
ABC
¿ ABC S22
AB
¿ AB S23
AB
¿ AB S24
AB
¿ AB S25
B
¿ AB S26
B
¿ AB S27
AB
¿ AB S28
B
¿ AB S29
A
¿ AB S30
用されている.われわれは,以前臨床由来(主に 咽頭炎由来)の S. pyogenes の薬剤感受性と菌型の 関連性について検討を行い,菌型の如何に関わら ず,S. pyogenes はペニシリン系およびセフェム系 薬剤に対する耐性株を 1 株も認めなかったことを 報告している
2)〜6).今回の劇症型由来株の薬剤感 受性試験においても,同様の結果であった.一方,
β -ラクタム系薬剤アレルギーを持つ患者への処方 あるいは薬剤の宿主細胞内移行性の高さからマク ロライド系またはリンコマイシン系薬剤を治療薬 として選択する場合がある.しかし,マクロライ ド系薬剤に対しては,耐性株が出現しており近年 問題となっている7)8).今回実施した劇症型由来株 の薬剤感受性試験結果でもマクロライド系薬剤に 対する耐性株が 1 株(0.9%)認められた.今後さ らにマクロライド系やリンコマイシン系薬剤に対 する耐性株が増加する可能性もあり,その推移を 調べていく必要があろう.
PFGE 解析結果から,T1 型で spe 遺伝子 A お よび B を保有し PFGE で I のパターンを示した 菌株では,SPE A+B 産生株が多いことから,T 1 型株の場合,劇症型や非劇症型といった由来疾 患に関わらずこのパターンを示すものが多いと考 えられた.また,case2 の劇症型患者から分離され た 2 株は,PFGE パターンが II で一致し,同一株 由来である可能性が高いと考えられた.しかし,
血液由来株は SPE A および B を産生し,便由来 株は B のみ産生していたことは今後検討する必 要がある.
T3 型株の PFGE パターンは,5 種のパターンに 分類され,最も多くみられたパターン I は,PFGE パターンで多くのサブタイプがみられた. しかし,
T1 型の PFGE パターンではほとんどみられず,
その理由として M 型の違いが関与していると考 えられる.M 型は,菌体表層の M 蛋白の血清型で あり T1 型株の M 型はほとんどが M1 型である.
しかし,T3 型株の中には多くのヘテロタイプの M 型があり,M 型別で,型別不能株が多く認めら れることから M 蛋白遺伝子(emm)による emm 型別を行う必要があろう.
劇症患者由来株の T 型別および SPE 産生性の
Table 3 The result of epidemiological study of S.pyogenes (T-1 type, possessed genes of spe A and B)isolated from the patients with STSS and non STSS in Japan
PFGE pattern product of SPE
year area
clinical material patients of description
No. of isolated
¿ AB
1999 chiba
joint effusion case1
1
¿ AB
1999 chiba
blood case1
2
¿ AB
1999 chiba
pharynx case s family
3
¿ AB
1999 chiba
pharynx case s family
4
À AB
2000 chiba
blood case2
5
À B
2000 chiba
feces case2
6
À B
2000 chiba
pharynx case2 s family
7
À B
2000 chiba
pharynx case2 s family
8
À B
2000 chiba
pharynx case2 s family
9
À B
2000 chiba
pharynx case2 s family
10
¿ AB
2000 aichi
blood case3
11
¿ AB
1994 chiba
blood case4
12
¿ AB
1996 chiba
unknown case5
13
¿ B
1998 chiba
blood case6
14
¿ AB
1998 chiba
blood case7
15
¿ B
1998 chiba
blood case8
16
¿ AB
1999 chiba
blood case9
17
¿ AB
1994 chiba
unknown non STSS
18
À AB
1994 chiba
unknown non STSS
19
¿ AB
1998 chiba
soft tissue non STSS
20
¿ AB
1999 chiba
blood non STSS
21
¿ AB
1999 chiba
pleural effusion non STSS
22
¿ AB
1999 chiba
unknown non STSS
23
¿ AB
1994 shimane unknown
case10 24
¿ AB
1995 akita
skin case11
25
¿ AB
1996 okinawa pus
case12 26
¿ AB
1998 ishikawa blood
case13 27
¿ AB
1998 nagasaki blood
case14 28
*case1―14 : STSS
Table 4 PFGE pattern of S.pyogenes T-3 type isolated from the patients with STSS and non STSS
Total(%)
non STSS STSS
PFGE pattern
39(79.6)
25
¿ 14
1( 2.0)
À 1
3( 6.1)
Á 3
4( 8.2)
 4
2( 4.1)
à 2
49(100)
29 20
Total
Table 6 Relationship between PFGE pattern and spe gene of S. pyogenes T-3 type isolated the patients with STSS and non STSS
STSS
Total PFGE pattern
product of SPE spe gene
à Â
¿
6 6
AB A
7 7
AB
1 1
ABC ABC
5 2 3 B B
1 1
non product
20 2 4 14 Total
non STSS
Total PFGE pattern
product of SPE spe gene
Á À
¿
5 5
A
AB B 6 6
11 11
AB
1 1
ABC ABC
1 1
B B
2 2 BC C
3 1 2
BC
29 3 1 25 Total
Table 7 Relationship between T-type and product of SPE
Total T-type
product of
SPE 1 3 4 12 28 other
20 13(10.1)
7( 5.4)
A
36 9( 7.0)
3(2.3)
2( 1.5)
22(17.0)
B
5 4( 3.1)
1(0.8)
C
33 13(10.1)
20(15.5)
A + B
32 11( 8.5)
5(3.9)
8(6.2)
6(4.7)
2( 1.5)
B + C
1 1( 0.8)
A + B + C
2 1(0.8)
1( 0.8)
not product
129 24(18.6)
8(6.2)
10(7.8)
6(4.7)
30(23.3)
51(39.4)
Total
( ): %
Table 5 Relationship between PFGE pattern and product of SPE of S.pyogenes(T-1 type, possessed genes of spe A and B)isolated from the patients with STSS and non STSS
Total product of SPE B
product of SPE A+B PFGE pattern
non STSS STSS
non STSS STSS
21 2
7
¿ 12
7 4
1 1
À 1
28 4
3 8
13 Total
組合せの型と臨床症状との関係をみると,T1-SPE B 型が分離された症例に,DIC 有症率が高い傾向 がみられた.これまで SPE B はプロテアーゼ活性 を持つと言われ,SPE B の毛細血管透過性の亢 進,アポトーシス誘導作用などが報告されてい る
9).このことから DIC 症 状 の 発 現 に SPE B の 関与が示唆されるが,T12-SPE B+C 型では DIC 症状を示した例が 1 例もなく,また,SPE B を産 生しない T1-SPE A 型でも全対象症例 中 の DIC 有症率に比べ高かったことなどの矛盾点もみられ る.この点については今回の調査結果をもとにし て,今後さらに詳細な検討をする必要がある.
文 献
1)奥野ルミ, 遠藤美代子, 下島優香子, 柳川義勢,
諸角 聖,五十嵐英夫,他:わが国における過去 10 年間の劇症型 A 群溶血性レンサ球菌感染症患 者由来Streptococcus pyogenesに関する疫学調査.
感染症誌 2004;78:10―7.
2)柏木義勝,遠藤美代子,光岡ルミ,天野祐次,小 野川尊:臨床材料および健康学童から分離され
た A 群レンサ球菌の薬剤感受性と菌型について
(1983〜1985).感染症誌 1987;61:501―9.
3)遠藤美代子,柏木義勝,奥野ルミ,天野祐次,小 野川尊:臨床材料および健康学童から分離され た A 群レンサ球菌の薬剤感受性と菌型について
(1986〜1988).感染症誌 1991;65:919―27.
4)飯村 達,天野祐次,松江隆之,小野川尊,遠藤 美代子,奥野ルミ,他:東京都におけるレンサ球 菌感染症流行予測調査.感染症誌 2001;75:
314―25.
5)下島優香子,奥野ルミ,遠藤美代子:1999,2000 年に分離されたレンサ球菌の T 型と薬剤感受性.
レンサ球菌感染症研究会 平成 13 年度総会(第 34 回学術講演会)抄録 2001
6)遠藤美代子,奥野ルミ,畠山 薫,向川 純,柳 川義勢:2001,2002 年に分離されたレンサ球菌 の T 型と薬剤感受性.レンサ球菌感染症研究会 平成 15 年度総会(第 36 回学術講演会)抄録 2003 7)Stevens DL, Bryant AE, Yan S:Invasive group A streptococcal infection:new concepts in anti- biotic treatment. Int J Antimicrob Agent 1994;
4:297―301.
8)Sauermann R, Gattringer R, Graninger W, Bux- baum A, Georgopoulos A:Phenotypes of macrol- Fig. 4 Relationship between clinical presentation, T-type and product of SPE
ide resistace of group A streptococci isolated from outpatients in Bavaria and susceptibility to 16 antibiotics. J Antimicrob Chemother. 2003 ; 51:53―7.
9)厚科研 H15)主任研究者 浜田茂幸:劇症型レン
サ球菌感染症の病態解明及び治療法の確立に関 する研究 平成 12〜14 年度 総合研究報告書.
厚生労働科学研究費補助金 新興・再興感染症 研究事業 平成 15 年 3 月;p. 21―8, p. 47―56.
Drug Susceptibility and Analysis Using Pulsed-Field Gel Electrophoresis of Streptococcus pyogenes Strains Isolated from the Patients with Streptococcal
Toxic Shock Syndrome(STSS)in Japan
Rumi OKUNO
1)2), Miyoko ENDOH
1), Yukako SHIMOJIMA
1), Yoshitoki YANAGAWA
1), Satoshi MOROZUMI
1), Kenji OONAKA
2),
Katsunori FURUHATA
2)& Masafumi FUKUYAMA
2)1)Department of Microbiology, Tokyo Metropolitan Public Health Research Institute
2)Graduate School Environmental Health, Azabu University