2010.04.13.
微分積分学 (医学部,S10クラス)
担当:原 隆(数理学研究院):伊都キャンパス数理研究教育棟219号室,tel: 092-802-4441,
e-mail: [email protected], http://www2.math.kyushu-u.ac.jp/˜hara/lectures/lectures-j.html
Office hours: 月曜の午後5時〜6時半頃,僕のオフィスにて(ただし,その前のセミナーが長引いた場合には
少し待って頂くことになります).なお講義終了後にも質問を受け付けますし,これ以外でもお互いの都合の良 い時間にお相手します.
概要:以下のすべてをカバーすることは不可能なので,適当に取捨選択します.
• 1変数関数と微分の話題 – 合成関数の微分
– 逆関数とは;逆三角関数の微分 – 平均値の定理とテイラー展開
• 積分の話題
– 積分とは何か(区分求積法による定義)
– いろいろな積分法(置換積分,無理関数や有理関数の積分)
– 広義積分
• 多変数の微分の話題
– 多変数の微分(偏微分)
– 連鎖律
– 多変数の極値問題
• 多変数の積分(重積分)の話題 – 重積分の定義
– 累次積分への帰着 – 変数変換
教科書:磯崎,筧,木下,籠屋,砂川,竹山共著「微積分学入門」(裳華房)です.わかりやすく,材料を精選 して書かれた良い本だと思います.
参考書:もっと突っ込んで勉強したい人には,斎藤正彦著「微分積分学」(東京図書)をお薦めします.
評価方法:
主に中間試験,レポートと期末試験の成績を総合して評価する.
詳しい評価方法を一旦,ここに書いたのだが,このクラスの雰囲気,指向性がよくわからないので,現時点 で決めるのは危険だと気づいた.第2回目か3回目くらいまでには確定します.
「学習到達度再調査」について:
今学期,原の担当科目が異常に多いので,再調査を行う余裕がありません.再調査はないものと思って,しっ かり勉強して下さい.
「例題」などについて:
教科書は,その副題にあるように,問題が充実しています.そこで,教科書の関連する問題はできるだけ自分 で解き,理解するように心がけて下さい.場合によっては,簡単なレポートや「お奨めの宿題問題」を出す可能 性もあります.この講義をこなす上では重要な意味があるので,是非,やって下さい.
「レポート」の作成はみんなで協力してやっても構わないし,むしろ協力することを奨励します.ただし、(友 達と協力してレポート問題を解いた場合でも)各人のレポートは自分の言葉で記述し、かつ、「○○君と一緒に考 えました」とぐらいは書きましょう.また,教えてもらった事はそのままにせず,自分でもう一回考えて納得し ましょう.
この科目に関するルール:世相の移り変わりは激しく,僕が学生だったときには想像すらできなかっ たことが大学で行われるようになりました.そのうちのいくつかは良いことですが,悪いこともあります.オヤ ジだとの批判は覚悟の上で,互いの利益のために,以下のルールを定めます.
• まず初めに,学生生活の最大の目的は勉強すること であると確認する.
• 講義中の私語,ケータイの使用はつつしむ.途中入室もできるだけ避ける(どうしても必要な場合は周囲 の邪魔にならないように).これらはいずれも講義に参加している 他の学生さんへの 最低限のエチケット です.
• 僕の方では時間通りに講義をはじめ、時間通りに終わるよう心がける.
• 重要な連絡・資料の配付は原則として講義を通して行う(補助として僕のホームページも使う——アドレ スは最初に載せた).「講義に欠席したから知らなかった」などの苦情は一切,受け付けない.
• レポートを課した場合,その期限は厳密に取り扱う.
• E-mailによる質問はいつでも受け付ける([email protected])ので積極的に利用するように.た だ,回答までには数日の余裕を見込んで下さい.
4月27日:今日から平均値の定理とテイラー展開に入ります.
成績評価のやり方について:大体,以下のように定めます.
• 成績の基準になる点としては,中間試験と期末試験の点の平均を用いる.
• 上の「最終素点」をよく見て,必要ならば全体に少し修正を加えたものをつくり,これをこの大学の基 準と合わせて最終成績を出す.
• レポートを出題した場合,レポートの結果は原則としては最終素点には加えない.しかし,上の計算 では合格基準に少し足りない人(百点満点で10点不足が限度)を助けるかどうかに使用する.また,
チャレンジ問題などでずば抜けた解答をした人にも特例措置を講ずるかもしれない.
• 成績にはレポートはあまり関係ないのだが,これをやることで理解も深まるから,決しておろそかに しないで,ちゃんと取り組んで下さい.
• なお,上で「期末試験」と書きましたが,場合によっては,期末試験期間の前の週に試験をしてしまう かもしれません.
なお,教科書のすべてをやる時間はないので,「逆関数」の後は「平均値の定理」「テイラーの公式」へ跳び ます.
5月11日:今日はテイラー展開(テイラーの定理)です.
第1回レポート問題:テイラーの定理をそのまま用いる練習です.提出されたレポートはTAの人に採 点してもらって,2週間後の講義の時間に返却の予定です.
問1: 関数f(x) =(
1 +x−x2)1/3
を,x= 0の周りでテイラー展開し,x3の項まで求めよ.つまり,
f(x) =a0+a1x+a2x2+a3x3+ (x4以上) の形になるように,a0+a1x+a2x2+a3x3の部分を決めよ.
問2: g(x) = sinxとおく.
(i)g(x)をx=π/6の周りでテイラー展開し,( x−π
6
)の3次までの項を求めよ.つまり,
g(x) =b0+b1 (
x−π 6 )
+b2 (
x−π 6
)2
+b3 (
x−π 6
)3
+ {(
x−π 6
)4
以上}
と書けるように,b0+b1 (
x−π 6 )
+b2 (
x−π 6
)2
+b3 (
x−π 6
)3
の部分を定めよ.
(ii)上の結果を用いて,sin(31◦)の近似値を求めよ.ここで31◦とは,度数法における普通の角度(31度)で ある.もちろん,すべてを筆算でやるのは大変だし,あまり意味もないので,πの値,√
3の値,四則演算などは 電卓(や計算機)を使ってよい.(もちろん,電卓で「sin 31◦」を直接求めるのは反則.)
なお,この問題をちゃんと解くには剰余項+ {(
x−π 6
)4
以上}
の部分をきちんと考える必要があるが,今回は この剰余項はないものとしてやればよい.
番外問題:これまでの講義内容で改善したらよいと思うところ,わかりにくかったところ,講義への要望などが あれば自由に書いてください.また,質問があれば,それもどうぞ.この番外問題は成績には一切関係ないこと を保証しますから,次回からの講義を良くするつもりで書いてくださると助かります.
レポート提出について:
上の問に解答し,
5月18日(火) 10:15(時刻は24時間制)までに,
全学教育教務係(センターゾーン1号館2階)のレポートボックス41番に
入れてください.整理の都合上,用紙はできるだけA4を使ってください(B5だとなくなっても知らんぞ).ま た,2枚以上にわたる場合は何らかの方法で綴じてくだされ.
第一回レポートの解答例
[1]ともかく公式通りやる.f を微分して f′(x) =1
3(1 +x−x2)−2/3(1−2x), f′′(x) =−2
9(1 +x−x2)−5/3(1−2x)2−21
3(1 +x−x2)−2/3, f′′′(x) = 10
27(1 +x−x2)−8/3(1−2x)2+4
3(1 +x−x2)−5/3(1−2x) であるので,
f(0) = 1, f′(0) =1
3, f′′(0) =−2 9 −2
3 =−8
9, f′′′(0) = 10 27+4
3 = 46 27 となる.従って,
f(x) = 1 +1 3x− 1
2!
8 9x2+ 1
3!
58
27x3+(4次以上)= 1 + 1 3x−4
9x2+23
81x3+(4次以上)
となる.実のところ,「4次以上」であることを確かめるにはfの4階微分が有限であることを確かめておく必要 があるが,まあ,いいでしょう.
[2]
(i)ともかく微分して
g′(x) = cosx, g′′(x) =−sinx, g′′′(x) =−cosx, g(4)(x) = sinx なので,
g (π
6 )
= 1 2, g′
(π 6 )
=
√3
2 , g′′
(π 6 )
=−1
2, g′′′
(π 6 )
=−
√3 2 , となり,
g(x) =1 2 +
√3 2
( x−π
6 )−1
4 (
x−π 6
)2
−
√3 12 (
x−π 6
)3
+(4次以上)
(ii) 1◦ はπ/180ラジアンだから,x= π 6 + π
180 の場合のg(x)を求めれば良い.上の展開式を用いて4次以上 を無視すると,
g (π
6 + π 180
)≈ 1 2 +
√3 2
( π 180
)−1 4
( π 180
)2
−
√3 12
( π 180
)3
となる.右辺の値を電卓または計算機で計算すると,
sin 31◦≈0.51503807 となる.
なお,どのくらいの桁まで答えを出すべきかは,上のテイラー展開の4次以上の項がどのくらいかを考慮して 決めるべきである.(4次以上がかなり大きいのに,15桁,20桁など出しても意味がない.)ここまでは要求しな かったが実際にやってみると,4次の項は
π4
50388480000 ≈2×10−9
であることがわかる.また,テイラーの公式をマトモに使って剰余項を計算しても,大体,上のような大きさに なる.こんな訳で,4次以上を無視した場合の誤差は小数点以下9桁目を変える可能性があるから,上では8桁 の結果を与えておいた.
6月1日:今日は積分の性質について,まとめました.
以下に,今日の講義に間に合わなかった「レポート問題」を載せます.
第2回レポート問題:区分求積法を具体的にやってもらう問題です.提出されたレポートはTAの人に 採点してもらって,2週間後の講義の時間に返却の予定です.なお,問題は通し番号にしてあるので,今回は3番 から始まります.
問3: 以下の(1)(2)の2つの定積分を,区分求積法を用いて求めよ.ここでa >0は定数である.
(1)
∫ a 0
x2dx (2)
∫ a 0
sinx dx より詳しくいうと,以下の計算をして下さい,ということです.
関数f(x)のx= 0からx=aまでの定積分を考える際,そのリーマン和 R(f; ∆, ζ) =
∑n
j=1
f(ζj)(xj−xj−1)
を考えて,分割の幅がゼロに行った極限が存在する場合に,その極限の値を積分の値とする,ことは講義で説明 した.ここで∆は区間[0, a]の分割,ζjは各小区間にとった分点である.
この問題では,上のリーマン和を,
• 分割∆は区間[0, a]をn等分するものとして
• 分点ζjは分割の点xjと等しく
とった場合のみを考える.この場合のリーマン和をRnと書くと,これは Rn = a
n
∑n
j=1
f (a
nj )
となることがわかる.そこで,この問題では,上の(1)(2)のそれぞれの場合に,上のRnを計算し,特にn→ ∞ の極限を求めてもらいたいのである.(積分の結果がどうなるべきかは皆さん,高校から良く知っている訳だが,
そのよく知ってる結果が出てくるか?)
(小問(2)へのヒント)
小問(2)に出てくる和は,マトモには計算できない.しかし,加法定理から導かれる式
cos(α−β)−cos(α+β) = 2 sinαsinβ =⇒ sinα=cos(α−β)−cos(α+β) 2 sinβ
を,
α= a
nj β = a 2n として使ってみたらどうだろうか?
番外問題:これまでの講義内容で改善したらよいと思うところ,わかりにくかったところ,講義への要望などが あれば自由に書いてください.また,質問があれば,それもどうぞ.この番外問題は成績には一切関係ないこと を保証しますから,次回からの講義を良くするつもりで書いてくださると助かります.
レポート提出について:
上の問に解答し,
6月8日(火) 10:00(時刻は24時間制)までに,
全学教育教務係(センターゾーン1号館2階)のレポートボックス41番に
入れてください.整理の都合上,用紙はできるだけA4を使ってください(B5だとなくなっても知らんぞ).ま た,2枚以上にわたる場合は何らかの方法で綴じてくだされ.
6月8日:今日は積分の続き,特に「広義積分」についてです.
6/22くらいに中間試験をする可能性が高いので,覚悟のほどを.範囲は「微分」と「積分」です.
第2回レポートの解答例 [3]ともかく
Rn = a n
∑n
j=1
f (a
nj )
を具体的に計算すればよい.
(a)
Rn = a n
∑n
j=1
(a nj
)2
= (a
n )3∑n
j=1
j2= (a
n )3
×n(n+ 1)(2n+ 1)
6 =2a3
6 (
1 + 1 n
)(
1 + 1 2n
)
と計算できる.従って
lim
n→∞Rn= a3 3 であって,みんなのよく知っている結果 ∫ a
0
x2dx=a3 3 に一致する.
(b)今度は
Rn= a n
∑n
j=1
sin (a
nj )
である.この後ろの和を扱うために,ヒントのように
(∗) sinα=cos(α−β)−cos(α+β) 2 sinβ
を,
α= a
nj β = a 2n として用いてみよう.この場合,(*)は
sin (a
nj )
= 1
2 sin ( a
2n )
{ cos
((2j−1)a 2n
)−cos
((2j+ 1)a 2n
)}
となるから,Rnのjについての和はうまく打ち消し合って
Rn= a n
1 2 sin
( a 2n
)
∑n
j=1
{ cos
((2j−1)a 2n
)−cos
((2j+ 1)a 2n
)}
= a 2n sin
( a 2n
) {
cos ( a
2n )−cos
((2n+ 1)a 2n
)}
となる.ここでn→ ∞とすれば,
nlim→∞Rn = cos(0)−cos(a) = 1−cosa となる.またもや,みんなの知っている
∫ a 0
sinx dx= 1−cosa に一致した.
7月6日:今日は偏微分の2回目,基本的性質と合成関数の微分です.
第3回レポート問題:簡単な計算問題です.
問4: 以下の微分を計算せよ.
(1)f(x, y) =x2+x2y+xy2の時,∂f
∂x, ∂f
∂y, ∂2f
∂x2, ∂2f
∂y2, ∂2f
∂x∂y (2)f(x, y) = exp(x2+y2)の時,∂f
∂x, ∂f
∂y, ∂2f
∂x2, ∂2f
∂x∂y
問5: 以下の積分を計算せよ.
(1)
∫ π/2 0
excosx dx (2)
∫ e 0
logx dx (3)
∫ π/2 0
1 1 + sinxdx
問6: C2-級(2階まで偏微分可能で,かつ偏導関数が連続)な関数z=f(x, y)がある.
(1)x, yが変数tの関数として
x= 1 +at, y= 1 +bt と表されている(a, bは定数).このとき,dz
dt = d
dtf(1 +at,1 +bt)と d2z dt2 = d2
dt2f(1 +at,1 +bt)を,fの適当 な偏微分とx, yを用いて表せ.
(2)今度はx, yが変数tの関数として
x= cost, y= sint と表されているとする.このとき,dz
dt = d
dtf(a+ct, b+dt)と d2z dt2 = d2
dt2f(a+ct, b+dt)を,f の適当な偏微 分とx, yを用いて表せ.
番外問題:これまでの講義内容で改善したらよいと思うところ,わかりにくかったところ,講義への要望などが あれば自由に書いてください.また,質問があれば,それもどうぞ.この番外問題は成績には一切関係ないこと を保証しますから,次回からの講義を良くするつもりで書いてくださると助かります.
レポート提出について:
上の問に解答し,
7月13日(火) 10:00(時刻は24時間制)までに,
全学教育教務係(センターゾーン1号館2階)のレポートボックス41番に
入れてください.整理の都合上,用紙はできるだけA4を使ってください(B5だとなくなっても知らんぞ).ま た,2枚以上にわたる場合は何らかの方法で綴じてくだされ.
7月13日:今日は偏微分の3回目,テイラー展開です.
第4回レポート問題:テイラー展開の計算問題です.
問7: 次の関数を,あたえられた点(a, b)の周りで,2次までテイラー展開せよ.つまり,(具体的に偏微分を 計算して)テイラー展開の結果がどうなるかを書き下せ.ただし,剰余項は無視して良い.
• f(x, y) =ysin(x2y)を(0,0)の周りで.
• f(x, y) =x ex+y2を(0,0)の周りで
• f(x, y) = cos(x√y)を(π,1)の周りで
番外問題:これまでの講義内容で改善したらよいと思うところ,わかりにくかったところ,講義への要望などが あれば自由に書いてください.また,質問があれば,それもどうぞ.この番外問題は成績には一切関係ないこと を保証しますから,次回からの講義を良くするつもりで書いてくださると助かります.
レポート提出について:
上の問に解答し,
7月20日(火) 10:00(時刻は24時間制)までに,
全学教育教務係(センターゾーン1号館2階)のレポートボックス41番に
入れてください.整理の都合上,用紙はできるだけA4を使ってください(B5だとなくなっても知らんぞ).ま た,2枚以上にわたる場合は何らかの方法で綴じてくだされ.
7月27日:今日は多変数函数の極値問題とその周辺です.
期末試験は教務課の掲示通りに,行います.範囲は「偏微分」です.偏微分の中でも「偏微分の計算」「テイ ラー展開」「連鎖律」「極大極小問題」などが主要テーマになるでしょう.
第3回レポートの解答例
問4.ともかく微分するだけです.結果は (1) ∂f
∂x = 2x+ 2xy+y2, ∂f
∂y =x2+ 2xy, ∂2f
∂x2 = 2 + 2y, ∂2f
∂y2 = 2x, ∂2f
∂x∂y = 2x+ 2y (2) ∂f
∂x = 2xexp(x2+y2), ∂f
∂y = 2y exp(x2+y2), ∂2f
∂x2 ={2+4x2}exp(x2+y2), ∂2f
∂x∂y = 4xyexp(x2+y2) 問5.
(1)部分積分によって
∫ π/2 0
excosx dx= [
ex cosx ]π/2
0
−
∫ π/2 0
ex(−sinx)dx=−1 +
∫ π/2 0
exsinx dx 更に部分積分して
∫ π/2 0
ex sinx dx= [
exsinx ]π/2
0
−
∫ π/2 0
excosx dx=eπ/2−
∫ π/2 0
excosx dx この2つを組み合わせて
∫ π/2 0
excosx dx=−1 +eπ/2−
∫ π/2 0
ex cosx dx
よって, ∫ π/2
0
ex cosx dx=eπ/2−1 2
(2) ∫ e
0
logx dx= lim
ϵ↓0
∫ e ϵ
logx dx= lim
ϵ↓0
[
xlogx−x ]e
ϵ
= lim
ϵ↓0
(
e−ϵlogϵ−e+ϵ )
=e−e= 0 (3)これはちょっと難しかったかもしれません.tan(x/2) =tとおいてみると,
sinx= 2 sin(x/2) cos(x/2) = 2 tan(x/2){cos(x/2)}2= 2t/(1 +t2), dt=1 2
1
{cos(x/2)}2dx=1 +t2 2 dx なので, ∫ π/2
0
1
1 + sinxdx=
∫ 1 0
1 1 + 1+t2t2
2
1 +t2dt= 2
∫ 1 0
1
1 +t2+ 2tdt= 2
∫ 1 0
1
(1 +t)2dt= 1
問6.
(1)連鎖律の簡単な応用です.
dz dt =∂f
∂x dx
dt +∂f
∂y dy dt =a∂f
∂x +b∂f
∂y 2階微分の方も∂f
∂xなどがまたtの関数であることに注意して d2z
dt2 =a∂2f
∂x2 dx
dt +b ∂2f
∂x∂y dx
dt +a ∂2f
∂y∂x dy
dt +b∂2f
∂y2 dy
dt =a2∂2f
∂x2 + 2ab ∂2f
∂x∂y +b2∂2f
∂y2
(2)大変申し訳ありません.出題ミスがありました.正しくはdz dt = d
dtf(cost,sint)とd2z dt2 = d2
dt2f(cost,sint) を求めよ,ということでした.
dz dt = ∂f
∂x dx
dt +∂f
∂y dy
dt =−sint∂f
∂x+ cost∂f
∂y =−y ∂f
∂x+x∂f
∂y
2階微分の方は,cost,sintにもtが入っていることに注意して,積の微分を使う必要があります.
d2z
dt2 =−cost∂f
∂x−sint∂2f
∂x2 dx
dt −sint ∂2t
∂y∂x dy
dt + (−sint)∂f
∂y + cost ∂2f
∂x∂y dx
dt + cost∂2f
∂y2 dy dt
=−cost∂f
∂x−sint∂f
∂y + (sint)2∂2f
∂x2 + (cost)2∂2f
∂y2 −2 sint cost ∂2f
∂x∂y
=−x∂f
∂x−y∂f
∂y +x2∂2f
∂x2 +y2∂2f
∂y2 −2xy ∂2f
∂x∂y
第4回レポートの解答例 問7.
f =ysin(x2y)の場合.偏微分は
∂f
∂x =ycos(x2y) 2xy= 2xy2cos(x2y), ∂f
∂y = sin(x2y) +ycos(x2y)x2= sin(x2y) +x2ycos(x2y) 更に
∂2f
∂x2 = 2y2cos(x2y)−4x2y3sin(x2y), ∂2f
∂x∂y = 4xycos(x2y)−2x3y2sin(x2y), ∂2f
∂y2 = 2x2cos(xy)−x4ysin(x2y) これでx=y= 0を代入すると,偏微分の値はすべてゼロになるので,2次までではテイラー展開の結果はゼロ.
f =xex+y2の場合.
∂f
∂x = (1+x)ex+y2, ∂f
∂y = 2xy ex+y2, ∂2f
∂x2 = (2+x)ex+y2, ∂2f
∂x∂y = (2y+2xy)ex+y2, ∂2f
∂y2 = (2x+4xy2)ex+y2 であるから,x=y= 0を代入すると,微分の値は
∂f
∂x = 1, ∂f
∂y = 0, ∂2f
∂x2 = 2, ∂2f
∂x∂y = 0, ∂2f
∂y2 = 0 となって,テイラー展開の結果は
f(x, y)≈x+x2+(3次以上)
f = cos(x√y)の場合.今度は
∂f
∂x =−√
y sin(x√
y), ∂f
∂y =−xsin(x√y) 2√y , ∂2f
∂x2 =−ycos(x√ y)
∂2f
∂x∂y =−x 2cos(x√
y)−sin(x√y) 2√y , ∂2f
∂y2 =−x2cos(x√y)
4√y +xsin(x√y) 4y3/2 であるので,(x, y) = (π,1)では
∂f
∂x = 0, ∂f
∂y = 0, ∂2f
∂x2 = 1, ∂2f
∂x∂y = π 2, ∂2f
∂y2 = π2 4 従って,テイラー展開の結果は
f(x, y)≈ −1 + 1
2(x−π)2+π
2(x−π)(y−1) + π2
8 (y−1)2+(3次以上)