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秋田市山王交差点における騒音レベル測定
奥 山 良 俊
MeasurementofNoiseLevelsattheSannoCrossroads,Akita3,AkitaCity RyosyunOKuYAMA 昭和43年以降秋田市中心部の105地点について騒音レ
ベルの測定を行なってきたが,街路騒音について象れ If,No. 1秋田駅前からNo. 11秋田県産業会館前を経 てNo.77秋田市山王交差点に至る地点及び国道7号に 面した測定点で最も騒音レベルの大きいことが知れた。
特にNo.77秋田市山王交差点は秋田市のような地方 小都市における交通騒音発生の実態を示すものと考えら れるので, この地点での測定結果から殆ど交通機関を騒 音源とする街路騒音のいくつかの性質について検討を加 えることにした。
l 測定方法
(1)測定位置,測定期間,測定時刻
測定位置は第1図のNo.77秋田市山王交差点の歩道 端で高さ1.2mの点とし,測定は昭和43年3月から7月
まで,昭和44年6月から8月まで,及び昭和45年8月か ら9月までの間に行なった。測定時刻はおおよそ午前7 時から午後7時までの日中としたが,昭和45年8月の調 査では夜間の測定を行ない参考にした。
1%6) , オクターブ分折器OF‑13B及び記録計LR−
13Gを用い, 騒音レベル測定方法(JIS‑Z‑8731−
1%6)を参考にした。
騒音レベルの測定は騒音計のA特性,音圧レベルの測定 はc特性で行ない,周波数分析は八つの中心周波数によ るものである。
I測定結果及び考察
(1)指示値の変動
街路騒音では騒音レベル,音圧レベルとも大幅に変動 し, これは第2図及び第3図の記録例に承られる通りで あり,その変動幅は20dB以上にも及んでいる。
周波数分析の場合の各々のバンドスペクトルについて もほぼ同様に変動している。
(2)累積度数曲線と頻度曲線
記録例に示されるように,騒音レベルの指示値が大幅 に変動するので一般に街路騒音の測定では5秒毎50回指 示値を読承とり,累積度数曲線から騒音レベル及び音圧 レベルの中央値と90%Rを求めることに定められてい る。
そこで50個の指示値の頻度を考慮するとき,第4図,
第5図のように中央値の近くに頻度曲線の最頻値(モー ド)が承られる場合と第6図のように頻度曲線が平坦な 場合とに分けられる。
第4図及び第5図は中央値が70dB(A)以上の場合 によく承られる例で,交通機関の連続した高レベルの騒 音によるものである。90%Rの幅は10dBから15dB程 度のことが多い。
第6図は中央値がおおよそ50dB(A)以上, 70dB (A)以下のときによく承られ,比較的,断続的に発生す る騒音による場合の例である。指示値が全く不規則で90
%Rの幅も15dBから20dB以上にも及ぶことが多い。
しかしモードが明瞭であるかどうかは通過車輌の状況 によるものであり,必ずしも前記のようにならないこと もしばしば承られる。他の測定点での結果からもおおよ そのこととして前記のような傾向があるものと考えてよ い◎
●恥1 秋田駅 61 (68,56) (A)
78(田. 74) (C)
第1図No.77秋田市山王交差点付近の騒音レベル と音圧レベル分布
測定年月昭和43年4月 (2)測定方法
測定には指示騒音計SLM‑12(JIS‑C−1502‑
V−OE1−ulも.曇V州.9? 利諺郡斡関脇缶■*日
レベル(A特性)の記録 点 No.77秋田市山王交差点 月 昭45和年8月
刻 午後4時
細墜を■*日
第2図 騒定定定 音地年時
測測測
辱寧幹鮭七画日 V‑& :l・昌一・》■跡。
音圧しベル(C特性)の記録 定地点 No.77秋田市山王交差点 定年月 昭和45年8月
定時刻 午前10時
奔斡逐士n日
第3図 測 測 測
別用
XOO 100 50
50 A特
401 40
黒穂度鍵
03
−累積度数 時間的比率く05
時間的比率幼I05
Z 二罵二難度数
Media、?
30 12戸
熟人→×̲〆
20 B頻度処 一一
20’
10 10,
0 0
0 0
65 70 75 80 85
騒音レベル(。B)
第5図 累積度数曲線と頻度曲線 測定地点 秋田市山王交差点 測定年月 昭和45年8月 測定時刻 午前10時
騒音レベル74(83, 69)dB(A) 音圧レベル86(95, 82)dB(C)
、65 70 75 80 85
・騒音レベル(。B)
第4図 累積度数曲線と頻度曲線 測定地点 秋田市山王交差点 測定年月 昭和43年6月 測定時刻 午後3時
騒音レベル72(81, 67)dB(A) 音圧レベル85(93, 77)dB(C)
58 奥 山 良 俊
50 1 00Ⅷ9
累積度数 40 50 く時間的比率豹
3, 12‑ 垂皇 80
日
圧 し70
ベ
ル60 (dB)
50 40 30 20
8 8−
頻度
10 4−
0 財 0
55 60 缶 70 75 80
騒音レベル(。B)
第6図累積度数曲線と頻度曲線 測定地点 秋田市山王交差点 測定年月 昭和45年8月 測定時刻 午前7時
騒音レベル69(78, 59)dB(A) 音圧レベル79(90, 71)dB(C)
(3)時間的変動
騒音の発生は住民の社会的生活条件と密接な関係にあ り,時間的にも変動するのが普通である。秋田市におい ては夜間の交通量が比較的少なく日中ほどは問題になっ ておらないので,主として午前7時から午後7時までの 測定を行ない第7図から第10図までの結果が得られた。
日中での変動は中央値で示せば5dB程度以内の場合
7 10 、 1 4 7
一
時刻(時)
第8図音圧レベルの時間的変動 測定地点 秋田市山王交差点 測定年月 昭和43年6月
100
90
雲80日 二70
ル60 (dB)
50
40 30 20
x〆x一灘=XW=X、</、K‑Wγー"、
./・〆・ ・ ・ぺ・ ./・−.−−. ・一・\も
両/翼 風 x K/一興一Xg灘、、
/ 、×
弧
叩00000000198765432
j︽←騒音レベル肥く 麺R曲%M卯
一一
●・・x一一
●x一一
7 10 1 4 7
時刻(時)
第9図騒音レベルの時間的変動 測定地点 秋田市山王交差点 測定年月 昭和45年8月
が多く, このことは他の測定点でも同様で,指示値の変 動は大きくても中央値で示せば騒音レベルはほぼその場 所によって定まっておるものといってよい。
7 10 1 .4 7
時刻(時)
第7図騒音レベルの時間的変動 測定地点 秋田市山王交差点 測定年月 昭和43年6月
秋田高専研究紀要第6号
秋田市山王交差点における騒音レベル測定
一
100
酌△二画一一▽BOOOOO0987654
音圧レベル佃一
100 90
=
是8O
し
べ70
ノレ 60
(dB)
50 40 30 20
J0%I
30
20
OA 63 125 250 5001000200040008000 中心周波数(C/sec)
第11図オクターブバンド音圧レベル
7 10 1 4 7
時刻(時)
秋田市山王交差点 昭和44年5月 午後5時
73(80, 69)dB(A) 測定地点
測定年月 測定時刻 騒音レベル 第10図音圧レベルの時間的変動
測定地点 秋田市山王交差点 測定年月 昭和45年8月
また第7図と第9図,第8図と第10図の比較から,最 近の車輌数の著しい増加とは別に,騒音レベルの増加の 目立っておらないことが示されておるが, これは測定点 である秋田市山王交差点の幅員が狭く通過車軸数及び通 過速度に制限があるためと思う。
(4)周波数分析
秋田市中心部の主要な地点での周波数分析について先 きに報告したが, さらに昭和45年8月の測定から得られ た結果を加えて,第11図から第13図までとなった。
街路騒音では中心周波数63c/s, 125c/sの占める割 合が大きく, 4000c/s, 8000c/sでは急激にレベルが減 少し交通騒音のもつ一つの特性と考えられる。
また第11図と第12図を比較すると(3)の時間的変動の場 合と同様に,周波数成分についても, ここ二,三年で顕 著なレベルの増加のないことが知れる。
第13図は夜間における測定の一例であり,周波数成分 の割合は日中と余り変わらないが中央値, 90%Rのレベ ル値は日中に比べて顕著に減少している。
100
X
90
士
屋8O
し
べ70
ノレ
(dB)60
50
:氏二:ごご、
← 撫 、ミ
ミ
ーo−o−Median
−鵬一←90%R 40
30
20
OA 63 125 250 500 1000200040008000
中心周波数(c/Sec)
第12図オクターブバンド音圧レベル 測定地点
測定年月 測定時刻 騒音レベル
秋田市山王交差点 昭和45年8月 午前10時
74(82, 69)dB(A)
60 奥 山 良 俊
表2 騒音レベルのOA値の計算例 秋田市山王交差点 昭和44年5月 午後5時 測定地点
測定年月 測定時刻
100
90
幸
屋80 兵70
(主)
50 40 30 20
X
一一一妻︑x●x一一一x●〆
●x
中心周波数│音圧しベ腿│補正後│筋望| エ不ノレギー比
81
81 73 72 69 63 52 42 63 125
250 500
1000 2000 4060 8000
55
65 65 69 69 64 53 41
0.20 2.0
2.0 5.0 5.0 1.6 0.12 0.01
7337729飢一十十十十十一一
︾へ0即nK
●︒■●函%M卯
一一●×
一一﹃﹃
X
OA 63 125 250 500 1000200040008000
中心周波数(c/Sec)
第13図オクターブバンド音圧レベル 測定地点 秋田市山王交差点 測定年月 昭和45年8月 測定時刻 午後9時
騒音レベル68(80, 60)dB(A)
15.9 (12.0dB) OA値 74dB(A)
各中心周波数のバンドスペクトルは中央値で示された 値であるが,OAの中央値の実際の測定値が89(98,82)
dB(C), 73(80, 69)dB(A)であり,表1の85dB (C),表2の74dB(A)とほぼ近い値になっている。
不規則に変動する街路騒音でも中央値を用いた計算 で, OA値の中央値がほぼ求まるものと考えてよい。
(5) OAレベル値とオクターブバンドレベル値のエネ ルギー比
一般にオクターブバンドスペクトルからOAレベル値 を求めることができるが,街路騒音のバンドスペクトル についての計算例を表1,表2に示す。
表1 音圧レベルのOA値の計算例 (6) soneとphon
音圧レベルは0.002伽を基準にしており, 音の大き 測定地点
測定年月 測定時刻
秋田市山王交差点 昭和44年5月 午後5時
100
〆
50
|
|音…催佃" 聿壬
中心周波数
ル比
20
63 125 250 500 1000 2000 4000 8000
81 81 73 72 69
63 52 42
99107100111112+十十十十十一一
79.43 79.43 12.59 10.00 5.01 1.26 0.10 0.01
j巴音の大きさ叩
Sく
10
5432
1.0
0.5
30 40 50 60 70 80 90
音圧レベル(dB) 第14図オクターブバンドレベルと
音の大きさ(sone)の関係
100 I
85 dB(C) 187.8 (22.7dB) OA値
は20dB以上にも及ぶが,中央値で示せば5dB程度の 変動である。
また騒音レベル,音圧レベルともここ二,三年で顕著 なレベルの増加は認められない。
(2)累積度数曲線の中央値の近くに指示値の最頻値が 明瞭に認められる場合と,そうでない場合とにおおよそ 別けることができる。これらは測定時における通過車輌 の状況によってきまるものであるが,中央値が70dB (A)以上で連続した車輌の通過によるときは,最頻値 が明瞭であることが多い。
(3)周波数分析のオクターブバンドレベル値を用いて 騒音レベル及び音圧レベルのOA値を求めたが,中央値 に関して実際の値とほぼ一致している。
(4)周波数分析によって街路騒音の周波数成分を知り 得たが,騒音評価の問題としてsone数とphon数を求 めてぷた。前に報告した秋田市中心部の代表的地点での NRNと同様に, dB(A)による評価とともに考えられ てよい方法と思う。
秋田市山王交差点の測定結果から街路騒音のいくつか の性質について述べたが,秋田市中心部の他の測定地点 においてもほぼ同様の結果が得られており, これらの性 質は秋田市のような地方小都市での街路騒音の一般的性 質と考えられる。
以上報告するにあたり騒音のもつ社会的条件, また心 理的問題について多くの助言を戴いた秋田工業高等専門 学校教官進藤俊一氏に厚く謝意を表するものである。
さのレベルのphon数はその音が1000c/sについての 音圧レベルで何dBの音と同じ大きさに感ずるかを示す が, これは純音について考えたものである。
そこで複合音の大きさのレベルのphon数を求めるた めにS.S.Stevensの方法がある。即ち周波数分析の結 果から第14図を用いて各バンドレベルに相当する音の感 覚量Siを求め,最大のものをSmとするとき騒音全体 の大きさSは
S=Sm+0.3(2Si‑Sm)
で示され, 40phonの音を1soneと約束するときSone 数SとPhon数Pの間に近似的に
log,0S=0.03(P‑40) の関係があるとするものである。
いま街路騒音の測定で得られたオクターブバンドレベ ルの各々の中央値を用いてsone数とphon数を求める と次の表3のようになる。
感覚にたよらないで, しかも或る程度感覚に矛盾する ことがないことから騒音評価の一つの方法としてとり上 げられている。
表3 街路騒音のsoneとphon 測定地点
測定年月 測定時刻 騒音レベル 音圧レベル
秋田市山王交差点 昭和45年8月 午前10時
74(82, 69)dB(A) 86(8;75)dB(C)
中心周波数 音圧レベル 音の大きさSi
参考文献 63
125 250 500 1000 2000 4000 8000
2130845488776654
8.0 13.5 8.0 8.0 7.4
6.0 5.1 2.4
(1)五十嵐寿一 音響と振動(1%8)
P189〜P195
(2)守田栄 騒音と騒音防止(1%1)
P39〜P45
(3) 日本規格協会騒音レベル測定方法 (JIS‑Z‑8731‑1966)
P1〜P3
(4)奥山良俊 秋田市における騒音調査(1%8)
(秋田工業高等専門学校紀要第 4巻)
P77〜P85
(5)奥山良俊 秋田市における街路騒音の周波数
分析(1%9)
(秋田工業高等専門学校紀要第 5巻)
P99〜P103
JmS
●屯日︽︹︑︺
や
●
︾
く︵フemqmh+Sp珈加師
一一一一一一
SP
Ⅲ結 語
(1)秋田市山王交差点において,騒音レベルは日中で 70dB(A)から75dB(A)程度であり,指示値の変動