コンクリート充填円形鋼管柱とH形鋼梁の接合部の耐震性能に関する研究 [ PDF
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(2) (a)外ダイヤフラム< ed>. (b)外ダイヤフラム< er > (c)通しダイヤフラム< tr > 写真 1 破壊状況. (d)無補強< nd>. 由端に単調引張力を加えた。実際の骨組では,荷重と直. ている.グラフ(q) , (r) , (u) , (v)より ΔD/L と ΔL/L の差. 角方向にも梁があり, これが鋼管柱の面外変形を拘束す. が急に離れる以前に両変位が同じように塑性的に増加し. るが,より基本的な挙動を調べるため,このような拘束. ているのがわかるが, これは接合部の局部変形による降. は与えていない。. 伏を表している.図より,同時破断型試験体 Bf/D=0.66. 各試験体の検長間の荷重―変位関係, 及び鋼管柱の面. は,梁破断型 Bf/D=0.5 と比較して鋼管が局部変形する. 外変形を調べるために,測定装置を製作した。この装置. 事により梁の変形量が相対的に減少していることがわか. により接合部の伸び変形を2種類測定した。図2に示す. る.. ように,一つは全体変形を知るための検長L(=600mm) 2-5. 変形能力 の伸びΔL,もう1つは接合部の局部変形を知るための. 図4に示すように梁端の接合部位置での回転角をθdと. 鋼管中央の面外変位 ΔD である。ただし,L は外ダイヤ. すると,一般の建物では層間変形角は最大でも 2% を超. フラム形式で最大のダイヤフラム寸法を包含するように. えないよう設計されるとすれば, 柱と梁の弾性変形を差. 決定している。. し引くと,θd は高々 1% 程度である.今,梁の引張側フ. 2-3. 破壊状況. ランジ接合部位置の局部変形を δ(=ΔD/2) ,梁せいを H. 接合部で破断した試験体 Bf/D=0.66の外ダイヤフラム. とし,実建物における H/Dの値が高々 2であること,ま. (ed)と外ダイヤフラム(er)は,最大耐力時に鋼管とダ. た寸法L の値が概ね鋼管外径Dの2倍程度であることか. イヤフラムを接合している隅肉溶接部分が割れ, ダイヤ. ら,次式が成り立つ.. フラムの入隅部分亀裂が生じていた. 梁フランジで破断. θ =. した試験体は,破断箇所が梁フランジ長のほぼ真中で あったことから, 梁に対して接合部が問題なかったこと がわかる.また無補強試験体では,梁フランジ両端から 亀裂が入り,その亀裂が鋼管材軸方向に伸展した.. ΔD ΔD ΔD δ = = = H 2H 2( D × 2 ) 2L. (1). ここで,各接合形式の同時破断型試験体の ΔD/L の実験 の最大値を読みとり, (1)式に代入した結果を図 5に示 す. 丸で囲まれた試験体が接合部で破断した試験体であ. 2-4. 荷重変形関係 図3に柱・梁フランジモデル試験体の引張実験より得 られた荷重変形関係をを示す.図の縦軸は引張荷重 (kN)で,横軸は検長間変位(ΔL)及び鋼管柱の局部変 形量(ΔD)を検長間長さ(L)で無次元化したものであ る.図中の bPy,bPu はそれぞれ梁フランジの計算降伏耐 力比,計算最大耐力比を示している.図の(a)∼(l)が梁 破断型試験体, (m)∼(x)が同時破断型試験体である.図 よりダイヤフラム試験体は, 梁フランジの耐力を発揮で きたことがわかるが, 無補強はかなり梁フランジの耐力 を下回っている.また,伸びも小さいことから,無補強 接合部には適切な補強が必要だとわかる.6er0.66-70は, bPuをかなり下回っている.これは,梁フランジに対し て接合部が相対的に弱く, 接合部に変形が集中したため と考えられる.ダイヤフラム試験体において,ΔD/L と ΔL/L の差が急に離れる点は,梁フランジの降伏を表し. る.接合部で破断した試験体及び通しダイヤフラム(tr) は,設計上考えられる梁端接合部位置での回転角qの上 限(q=1%)を満たす変形性能をしていることがわかる. 2-6. 荷重 - 歪関係 図 6に試験体に貼付したゲージ位置を,図 7に梁歪み (ε3)に対する入隅歪み(ε2)の大きさを示す.丸で囲 まれているものが,接合部で破断した試験体である.図 7(b)より径厚比が大きくなるにつれて e2/e3 の値が大き くなることから, 入隅部へ歪みが集中していることがわ かる.特に外ダイヤフラム erの径厚比 60の試験体が大 きい.通しダイヤフラム trでは,外ダイヤフラム ed,er に比べて ε2/ε3の値はそれほど大きくない.これは試験 体が梁で破断したことから, 梁に歪みが集中したことに よる.図より接合部を変形させるようにした場合,矩形 のダイヤフラムより円形の方が入隅部へ歪みが集中する 可能性があると言える.. 23-2.
(3) P(kN) 1200. P(kN) 1200 1000. bPu. D/t=30. 800 bPy. 400 ΔL/L(%) ΔD/L(%). 200. P(kN) 1200. 2. 3. 4. 5. 6. ΔL/L(%) ΔD/L(%) 0. bPy. 600 400. 6. 7 8 (%). 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7 (%). bPu bPy. 600. 0 0. 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7 8 (%). (f)4er0.5-60. bPy. 600 400. ΔL/L(%) ΔD/L(%). 200 0 0. 2. 3. 4. 5. 6. 7 (%). (i) 6ed0.5-60 P(kN) 1200 1000. 0. 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7 8 (%). bPy. 600. P(kN) 1200. bPu. bPy. 800. 0 0. 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7 (%). (m) 3ed0.66-50 P(kN) 1200. bPu. 0. 0. 1. 2. 3. 4. 800. bPy. 600. 5. 6. 7 8 (%). bPu. 0 0. 800. bPy. 2. 3. 4. 5. 6. 7 (%). (q) 4ed0.66-60 P(kN) 1200. bPu. 0. 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7 8 (%). bPu. 800. bPy. bPy. 800 600. 600. ΔL/L(%) ΔD/L(%). 200 0 0. 1. 2. 3. 4. 5. 0 0. 1. 6. 7 (%). (u) 6ed0.66-60. 3. 4. 5. 6. 0. 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7 8 (%). bPu bPy. 600. 0. 1. 2. (v) 6er0.66-60. 外ダイヤフラム<ed> 外ダイヤフラム<er>. 4. 5. 6 7 (%). 1000 bPu. 800. bPy. bPy. 600 400. ΔL/L(%) ΔD/L(%). 200. ΔD/L ΔL/L. 200 0. 0. 1. 2. 3. 4. 5. P(kN) 1200. 6. 7 (%). 0. 1. 2. 3. 4. 5. 6 7 (%). (l) 6nd0.5. bPu. P(kN) 1200. bPu. 1000 bPy. 800. 800. bPy. 600 400 ΔL/L(%) ΔD/L(%). 200. ΔD/L ΔL/L. 200 0. 0 0. 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7 (%). 0. bPu. 1. 2. 3. 4. 5. 6 7 (%). (p) 3nd0.66. (o) 3tr0.66-220 P(kN) 1200. P(kN) 1200. bPu. 1000. 800. bPy. 800. bPy. 600 400 ΔL/L(%) ΔD/L(%). 200. ΔD/L ΔL/L. 200 0. 0 0. 1. 2. 3. 4. 5. P(kN) 1200. 6. 7 (%). bPu. 0. 1. 2. 3. 4. 5. 6 7 (%). (t) 4nd0.66 P(kN) 1200. bPu. 1000 bPy. 800. bPy. 800 600. ΔD/L ΔL/L. 400 ΔL/L(%) ΔD/L(%). 200 0. 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7 (%). (w) 6tr0.66-180. 通しダイヤフラム. 図 3 荷重変形関係 23-3. 3. P(kN) 1200. bPu. 600. 0. ΔD/L ΔL/L. (h) 4nd0.5. (g) 4tr0.5-200. 800. 0. 6 7 (%). 800. 7 (%). 400 ΔL/L(%) ΔD/L(%). 200 0. 2. 600. 400. 400. 5. 0. 1000. 1000. 1000. 4. (d) 3nd0.5. (s) 4tr0.66-200. (r) 4er0.66-60 P(kN) 1200. 3. 200. 400. ΔL/L(%) ΔD/L(%). 2. 400. ΔL/L(%) ΔD/L(%). 200. 600. 200 0. 1. bPy. 600. 1000. 400 ΔL/L(%) ΔD/L(%). 200. 1. 1000. bPu. 800. (n) 3er0.66-50 P(kN) 1200. 600. 400. 0. P(kN) 1200. 400 ΔL/L(%) ΔD/L(%). 200. 1000. 1000. 0. 7 (%). 600. 400. ΔL/L(%) ΔD/L(%). 200. 6. 1000. 600. 400. 5. ΔD/L ΔL/L. (k) 6tr0.5-180. 1000. 800. 4. (c) 3tr0.5-220. (j) 6er0.5-60 bPu. 3. 400. ΔL/L(%) ΔD/L(%). 200 0. 1. 2. 1000. bPu. 800. 400. 1. P(kN) 1200. 1000 bPu. 600. 0 0. 400. ΔL/L(%) ΔD/L(%). bPy. 600. 200. 1000. 1000. P(kN) 1200. bPy. ΔL/L(%) ΔD/L(%). 200. P(kN) 1200. 200. 800. D/t=60. 5. 400 ΔL/L(%) ΔD/L(%). 200. 1000. D/t=30. 4. bPu. 800. 400. (b) 3er0.5-50. (e)4ed0.5-60. D/t=40. 3. 800. P(kN) 1200. D/t=60. 2. P(kN) 1200 bPu. 0 0. Bf/D=0.66. 1. (a) 3ed0.5-50. 800. bPy. 600 400. 200. 1000. D/t=40. bPy. 600. 7 (%). bPu. 800. 0 1. 1000. 1000. bPu. 400. 0 0. Bf/D=0.5. 1000 800. 600. P(kN) 1200. P(kN) 1200. 200 0 0. 1. 2. 3. 4. 5. 6 7 (%). (x) 6nd0.66. 無補強.
(4) δ. ε2 ε3. θd. Hb. 図 6 ゲージ位置. 図 4 接合部の回転 θ ( % )3. Z. σ σu. 2. σy 1. E 5% 0. ε. Y. P. ed. er. tr. X. 図 5 変形能力. 図 8 相当応力歪み関係. ε /ε 3. ε /ε 3 2 3. 2. 3. 1000. 1000. 800. 800. 600. 600. 径厚比=40. 1. 1. P(kN) 1200. 径厚比=60. 2. 2. 400. 400 analysis experiment. 200. 0. ed. er. tr. (a) 梁破断型(Bf/D=0.5). 0. 図 9 解析モデル. P(kN) 1200. 0. ed. er. tr. 0. (b) 同時破断型(Bf/D=0.66). 2. 4. 6. 8 10 Δ L/L(%). (a)梁破断型. 図 7 梁歪みに対する入隅歪みの大きさ. analysis experiment. 200 0. 0. 2. 4. 6. 8 10 ΔL/L(%). (b)同時破断型. 図 10 実験結果の追跡. 3. 有限要素法によるシミュレーション. た. この状態で梁フランジ自由端に一様な強制変位を与. 3-1. 解析概要. えた.. 汎用プログラムMARC K7.3 (MARC Analysis Research. 3-2. 解析結果. Corporation)を使用して,本研究で実験を行った柱梁フ. 解析結果と実験により得られた荷重変形関係を代表し. ランジモデル試験体のシミュレーションを行った. 使用. て外ダイヤフラム edの径厚比30を図 10に示す.図中の. した要素は,4節点シェル要素(要素番号 75)で,ミー. 点線が解析値,実線が実験値である.ここで縦軸 Pは引. ゼスの降伏条件と関連流れ則,等方硬化を仮定し,その. 張荷重で,横軸は,全体変形ΔL を検長で無次元化した.. 場合の相当応力歪関係は, 鋼材の引張り試験の履歴曲線. 図より解析は,実験挙動をよく追跡している.. を参考にして,図 8に示す多線形モデルとした.幾何非. 4. 結論. 線形性は更新ラグランジェ法によって考慮した. 解析モ. (1)試験体を FEM 解析を用いて設計した結果,梁破断型. デルを図 9に示す.柱鋼管の外径 Dは 267.4mmで,XX, は梁で破断した. 同時破断型で梁で破断した試験体でも YZ,ZX 平面を対称とする 8分の 1モデルである.ダイ. 接合部の局部変形はかなり大きかった.従って,FEM解. ヤフラムの解析モデルは, すべての節点の面外変位を拘. 析による試験体の設計はほぼ所定の目的を達成した. (2). 束している.また,対称面上の節点は,面外の全ての自. 同時破断型の柱・梁フランジモデル試験体では,接合部. 由度を拘束した. 柱鋼管の解析モデルはコンクリートを. が局部変形することにより梁の変形量が相対的に小さく. 考慮するためにCONTACTオプションを指定し,柱鋼管. なる. (3)ダイヤフラム付き接合部は,実用上十分な変形. の内側のコンクリート部分は剛体壁と呼ばれる接触ボ. 性能を有していると言える. (4)実験挙動の追跡を行うた. ディを定義し,柱鋼管自体は変形体と呼ばれる接触ボ. めに FEM 解析モデルを開発した.このモデルを用いた. ディを定義した.CONTACTオプションでは,両ボディ. シミュレーションにより, 実験挙動が精度よく追跡でき. の接触・乖離が考慮される.ここで摩擦はないものとし. た.. 23-4.
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