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四足歩行型ロボットを用いたモーション開発に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)

四足歩行型ロボットを用いたモーション開発に関する研究

教科・領域教育専攻

生活・健康系コース(技術) 川 田 浩 誉

.はじめに

近年,ロボット技術の急速な発展とともに,

コンピュータ制御された自律歩行型ロボット の教育への利用が期待されている。しかし,

高度な情報技術が必要な歩行制御に関する内 容を教材化することは一般に困難で、ある。そ のため,四足歩行型ロボットを用いた情報技 術教育に関する研究が行われ,多様な歩行運 動データを表計算ソフトウェアで作成し,容 易に歩行実験できる歩行制御用ソフトウェア が開発された。

本論文では,歩行制御用ソフトウェアを用 いて歩行運動させた場合に発生する制御誤差 の計測方法について述べ,客観的に歩行運動 の安定性を評価する。さらに,歩行制御用ソ フトウェアを改良し 複数のモーションを再 生できるモーション再生用ソフトウェアを用 いて連続性を有するモーションを開発する方 法について述べるO 最後に 教育的な利用を 前提とした発展的なモーションの開発事例を 示す。

2 .

必要な機材とソフトウェア環境

本研究では,機械的な完成度並びに制御用 ソフトウェア環境を考慮して

SONY

製イヌ型ロ ボット

E R S ‑ 7

を用いるO 歩行制御及びモーシ ョン再生用ソフトウェアは ロボット制御プ ログラム開発環境

( O P E N ‑ R )

を用いて開発する。

モーションを構成するデータは,表計算ソフ トウェアを用いて作成し 時系列的な脚部先

指導教員 伊藤陽介

端の

3

次元座標値と関節角度からなるO

3 .

脚部の制御誤差

ロボットを用いて歩行データを再生する場 合,ロボット本体の重量と重心の偏りにより,

指示された座標位置に脚部先端が正しく制御 されていないことが歩行実験結果から明らか となっている。この制御誤差を統計的に評価 するために,関節角度に指示した値と関節部 に具備されているポテンショメータに基づい て評価指数を定義する。

1 2種類の歩行データを用いて歩行実験を行

い評価指数を求めた後,最適な歩行データを 選択した。他の歩行データと比較して,選択 された歩行データによる歩行運動は,高い安 定性をもつことが確認できたO

4 .

連続性を有するモーションの開発

歩行制御を拡張し,脚部に加え頚部,尻尾 部の関節角を制御できるようにモーション再 生用ソフトウェアを開発した。ここで,モー ション・データは,歩行データと追加した関 節角データであるO 本ソフトウェアは,異な るモーションを指定された回数だけ繰り返し,

連続的に再生する機能をもっ。

本節では,図

1

に示すように,静止した状 態(①)から滑らかに歩行形態に遷移し(②), 

クロール歩容による四足歩行(③)の後,停止 に至り(④),再び静止(⑤)する連続性を有す るモーションの開発方法について述べる。

①と⑤の静止パターンでは,各脚部先端の

‑458‑

(2)

座標をすべて同じとする。各脚部について① の静止座標から歩行パターン(③)の始点まで を線形補間した遷移パターンでは,滑らかな 連続性を得ることはできない。そのため,歩 行パターンの遊脚相と接地相を考慮する必要 がある。遷移パターンAでは,③の接地相に 合致するように接地時間を決定した後,遊脚 相の部分を作成するO 静止状態から歩行を開 始するため慣性力が安定性を保つように働く O

そのため,本パターンの調整は遊脚相の部分 のみで十分であるO また,歩行している状態 から静止する遷移パターンBにおいても 遷 移パターン

Aと同様に作成できる。

しかし,一定の速度でクロール歩容してい るロボットを安定して停止させる場合,慣性 力により不安定な体形となりやすい。さらに,

重心位置の偏りにより,遊脚相の部分と想定 された状態において脚が地面から離れない場 合があるO そのため 遷移パターン

B

の作成 では,各座標組ごとに

1

本の遊脚と

3

本の接 地脚で安定した体形が保持できるように座標

位置を調整するO この結果 得られた遷移パ ターン

B

を図

2

に示す。ここで

x

軸はロボッ

ト本体の前後方向

z

軸は上下方向を示す。

以上の方法により開発したモーションを再 生した実験結果から 滑らかな連続性と安定 した歩行の開始と停止が目視により確認でき た。

.異なる動きの連続再生を応用したモーシ ョン例

歩行運動を主体とするモーショシをさらに 発展させ,異なる動きを連続再生するモーシ ヨンを開発する。その一例として,鎮座した 状態で両手を交互に振るシャドーボクシング,

仰向け状態で立つブリッジ ブリッジ状態で 歩行するスパイダーウオーク,前脚と頭部で 支える逆立ち,及び¥阿波踊り(男踊り,女 踊り)を作成した。これらのモーションは,

鳴門教育大学附属中学校で実施されたオープ ンスクール(平成

1 7

1 1

月)の「生活とロボッ

トとの関わりj に関する授業内容において有 効活用された。

①|静止パターン I~ 5

「 一 一 ‑ ‑ * ‑ ‑ ‑

② j 遷移パターン A 1 回

‑60 

44 

[mm] 

80  70  60  50  40  30  20  10  0  ‑10 ‑20 

[mm]

‑20 ‑10  0  10  20  30  40  50  60  70  80 

十 ‑60 

十←

E

l‑‑LILI 

‑‑lLILI 

‑‑

i﹂l﹂

i‑lJiJ 

Ll! レ11

1 ﹁ n u

UU

7 B B   ‑100 

ー110

‑120 

130

④!遷移パターン B 1  1 回

ーーーー---~---

⑤ │ 静 止 パ タ ー ン ! っ 5 回

140

( a )   左前足

;

τ

ー ↓ 一 , .‑ 一 一

:‑‑:‑i‑70

ー;一丁ア 410 

‑140  ー10日

ー110

‑120 

130

( b )   右前足

[mm]

80  70  60  50  40  30  20  10  0  ‑10 ‑20 

再生周期:

‑60 

設定速度係数

(4~

1 6 )  

1 2 8 ミリ秒

‑60 

x  、

[mm] 

‑20 ‑10  0  10  20  30  40  50  60  70  80 

‑70

トー十イ, ,ート一一 ー 寸 一 一 一

i‑70 

‑80

ト十一'ーてームー」ー;一 白 一 一 ー ー 」 一 一

L

一 一 一‑

i ‑80 

‑110 

‑90

ト ー ; ‑

~←」ーー一一一!.-‑1‑ ̲1̲ 

‑ ‑ ‑ 1 ー

110

‑'  ‑ ....骨90

図 1 静 止 し た 状 態 か ら 歩 行 し た z  I 

‑1

∞  後 , 停 止 す る 歩 行 モ ー シ ョ

ン の 構 成 (0 の 数 字 は モ ー シ ョ ン 番 号 を 示 し , 指 定 さ れた回数だけ繰り返す。)

‑140 

( c )   左 後 足 ( d )   右後足

図 2 遷移パターン B における脚部先端の軌跡 (0 :始点,ム:終点)

120

1301‑‑'

nHU 

Fh d  AA

ー100

120

130

参照

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