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日本の地方陸上旅客輸送事業

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日本の地方陸上旅客輸送事業

著者 藤井 大輔

学位授与大学 東洋大学

取得学位 博士

学位の分野 経済学

報告番号 甲第194号

学位授与年月日 2008‑03‑25

URL http://id.nii.ac.jp/1060/00003958/

Creative Commons : 表示 ‑ 非営利 ‑ 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by‑nc‑nd/3.0/deed.ja

(2)

     第3部

地方陸上旅客輸送事業の今後

(3)

 序論で本論文全体にnlる問題意識に基づき設定した3つの課題,「政府・地方自治体が地 ノi陸ii旅客輸送’ll業に対してどのように関与しているのか」,「政府・地方自治体の公的関

∫∫には地方陸ヒ旅客輸送事業者のt|[業別,経営形態別でどのような特徴があるのか」,「地 方陸E旅客輸送’1喋はどのような現状にあるのか」について,第2部において,地方陸ヒ 旅客輸送‘j深が,そのサービスの特性と制度的に公共財化されていることから,政府・地 方自治体の公的関与が容認されること,そして公的関与には各事業法に基づく規制と金銭 的な関’ゾである補助,出資,基金創設,さらに行政指導や行政要請があり,これらがIl三当 化される論拠には外部効果,公共川サービス,不確実性,イコーノレ・フッティング論,社 会政策的割引があることを述べた.その中でも補助は公的関与の大きな柱の1つだが,補 助の使途を特定化してしまうと補助の論拠となっている資源配分Lの効率性と所得再配分 の日的か最大限に達成できなくなる.そのため,補助は外部効果や溢出効果が認められる 場合を除いて特定化すべきではないことを明らかにした.この補助について対象事業の費

“jと便益を明確に算出するツールに費用便益分析があること,事業運営補助の・丁否を判断 するツールにオブシコン価値理論に基づく将来の地方陸}二旅客輸送事業の利用可能性価値 の引測があることを論じた.

 そして,第3部では公的関’τの実際を考察することで,公的関与が地方陸ヒ旅客輸送事 業者のll喋別,経営形態別でどのような特徴があるのかについて,地方陸h旅客輸送事業 はどのような現状にあるのかについて,それぞれ論じた.地方陸上旅客輸送事業の推移か

ら長期的に旅客輸送量が減少していること,経営状況が明らかになっている地方陸ヒ旅客 輸送’1喋者のうち約7割で‘封業損益において赤字を計上していることが明らかとなり,地 方陸ヒ旅客輸送‘1ぱが非常に厳しい経営状況にあるという問題意識が裏付けられた.この 地方陸ヒ旅客輸送事業が赤字を計ヒしていることについて,自動車輸送の増加,地方の過 疎・人川減少がその要因となっていることを述べ,東京圏近郊第三セクター地方鉄道旅客 輸送’h業者を例に交通インフラストラクチャーの供給過剰も要因となっていることを論じ

た.

 第3部では,これまで明らかになったことから,地方陸一ヒ旅客輸送事業の今後に対して どのようなインブリケーシコンが導き出せるのかを,新しい技術を活用した輸送業態の導 人によるその・1ぱ損益の改善を踏まえたうえで検討し.本論文で残された研究課題につい

て論じる.

一297=

(4)

第7章 地方陸ヒ旅客輸1玉事業への新技術の応川

第7章地方陸上旅客輸送事業への新技術の応用

 地ノi陸ヒ旅客輸送事業において赤字を計ヒし,地方陸上旅客輸送事業者は独立採算が難 しく,政府,沿線の地方自治体から何らかの補助がない限り,その事業の存続が困難であ

る.

 一方で,地ノ∫陸ii旅客輸送事業における新しい技術を活用した輸送形態の導人によって,

そのll深損益を改隆させようという動きが見られる.そこで,本章では,ミニ新幹線・軌 川ll∫変電車(フリー /7:’ 一ジトレイン),軌陸lr肋川((DMV)の技術の実際を考察し,応用

ノ∫策について探る.

第1節ミニ新幹線・軌間可変電車(フリーゲージトレイン)

1.新幹線の規格

 昭和時代初期に,日本と朝鮮列島,’iG時の満州国(現在の中華人民共和国の遼寧(Liaonlng),

、f於ム(Jilin),黒竜江(Hei16ngjiang)の3省と内モンゴル自治区東部を範囲とするいわゆる

「中II三|東北部」),その先の欧州を最高時速1・OOkmfh超の高速鉄道258と航路そ結ぶため,東 京一ド関間に軌間1.435mmの標準軌を採川した「弾丸列1拘計画が浮Eした.実際に難1二        つfなび事がr・想された新丹那トンネノレ(熱海一函南間)などではトンネノレ掘削工事が進められた が,第1/K世界人戦の戦」, ,]不利と本1咋襲により「弾丸列車」のll事は中断し,そのまま 終戦を迎えた.

 終戦後の復興期から1960年代の高度経済成長期まで,日本の経済成長とともに,国鉄の 旅客・貨物輸送ぽは増大を続けた.特に,太’ド洋ベルト地帯に位置し東京と大阪を結ぶ東 海道線は,国鉄4体の旅客輸送1}tの約25%,貨物輸送量の約24%を占め,東海道線の輸送

258 坙{では「高速鉄道川こは,①都市内陸h旅客輸送]‘業における地下鉄,新交通システム など0)鉄道,②新幹線0)ような200kmAl以1:で運転される幹線鉄道,と2つの意味があり,公 社は時に「超高速鉄道」と呼ぶこともある.本論では,②の意味に限定して「高速鉄道(超高 速鉄道)」の意味を川いる.

(5)

第7章 地方陸ヒ旅客輸送事業への新技術の応川

力の限界が指摘され始めた.そこで,国鉄は東海道線の輸送力を増強するため,狭軌併設

(複々線)案,狭軌別線案,標準軌別線案の‡灸討に入った.それとほぼ時を同じくして,

国鉄技術研究所(現在の財団法人鉄道総合技術研究所)が東京一人阪間を3時間で粂1;ぶ超 高速鉄道の可能性について一般向けに公開講演会を開催した.これをきっかけに東海道線 の輸送力増強に,標準軌別線である「新幹線」を採川する気運が高まった.その結果,1959 年度に政府湾7:として東海道新幹線の建設費が盛り込まれ,4月にIFI式着1:した.1964年 に開催される第18 ltilオリンピアード競技人会(東京∫[輪)に開業を川1に合わせるため短期 間て[1’ltが進められ,1964年10月lllに,従来の在来線とは全く独、ttlした鉄道システム である「新幹線」,東海道新幹線・東京一新大阪間が開業した.

 その後,東海道新幹線を西に延仲する形で1975年までに山陽新幹糸泉・新大阪一博多間が 開業した.それと前後して,1970年5月に閣議決定された新全国総合開発1十画に「全国新 幹線鉄道網構想」が盛り込まれ,1971年に企国新幹線鉄道整備法(整備新幹線法)が公布 され,これに基づき東北・L越・成田の3新幹線の整備計画が策定され,着[した.東北・

1.越各新幹線はそれぞれ1982年に大宮一盛岡間,大宮一新潟間で開業した.その後,東北 新幹線・東京一大宮llllが1991年までに,北陸新幹線(長野新幹線)・高崎一長野間,東北 新幹線・盛岡一八戸間,九州新幹線・新八代一鹿児島中央間がそれぞれ開業した.

 この「新幹線」(後述するミニ新幹線と[x:別する場合は「フ〃規格新幹線」(regular shinkansen)

という)と在来線259では,軌間,韻電方式,列1樹呆安方式,車輌限界などが異なる.新幹 線の車輌が在来線を走行することは不P・∫能であり,その逆もまた不可能である.図表7-1は

その差異をノ」ミした.

2sg@JRグループo)鉄道輸送’1操者以外o)民営鉄道旅客輸送事業者ではLO67mm以外の軌間を 採川している鉄道旅客輸送・1喋者もあるが,ここではJRグループの在来線を想定している.

一299一

(6)

第7E“.地ノ∫陸(1旅客輸送’{‘業への新技術の応川

図表7-1新幹線と在来線の仕様比較

軌川 蹟電ノ∫式

kな信号保安方式

車輌限界 営業最高速度 駅構内の線路配置 駅間距離

踏切の設置 深夜運行

貨物列車の運行

     1 ,435mm

25,000V交流(50Hz/60Hz)

ATC:自動ダ川[制御装置

(Automatic Train Control system)

CTC:ダ1川〔集中制御装1ぼ

 (Centralized Traffic ControD

   高さ:4,500mm

   巾畠 13,400rr】rn

    300km/h      単純      長い      なし

  o時…~6時は原則なし      なし

    線

     1 ,067mm

20,000V交藪充 (50Hz/60Hz)

    L500V直流

ATS:自動列1{ 1:停止装1β~

(Automatic Train Stop f ystem)

   高さ:3.970mm    幅:2,946mm      l60km/h

     複雑      短い      あり      あり      あり

〈註〉 在来線の信~1保安方式にはATSの他に, A T S-P(Automatic Train Stop-Pattem), A T    O(R動列中:運転装『~:Automatic Train Operation)もある. J R東日本lll手線や同京浜東

   北線では,ATCを導人し,そのATCは新幹線とシステムは同一一であるが,これはラッ    シュ時の運行間隔を狭め,運行本数を増やすためのものであり,新幹線に導入されている    ATCの日的(高速運行による運転irの信号看過・誤認を防ぐ)とはやや異なる.また,

   新幹線の深夜運転(()時以降の運行)は,自然災害などにより遅延が発生したときに限ら    れる。

〈出所〉筆者作成.

 新幹線と在来線とをシステム全体として比較すると,新幹線の最大の特徴は,山之内秀

・郎氏が「単純なシステム」(山之内秀・郎[2002],p.49)と指摘しているように,在来 線とは違い旅客列車(電}Dのみで,運行方式も速達列E/{一と各駅停車の列車が同形式の車 輌で運転されている点,相対的に列車の重量が重く,運行速度が遅い貨物列車が運転され ていない点などが挙げられる.

 また,新幹線と在来線では,以ドの2点でも異なっている.

 ① 新幹線の最急曲線’卜径は最急曲線’r径を4.000mとしている260.これにより,在来   線での運行速度向[1のネックであった曲線通過の制限速度を高めることで,新幹線の   高速運行を可能とした.

②在来線では鉄道運転規則261により,非常ブレーキ距離が600mで停止しなければな

260 n形・地質ilの制約から,本線li・駅構内に4、ooOm未満の曲線半径が存在するが,全体で みればそれはごく ・部に限られている.

261 S道運転規則(昭和62年運輸省令第151]一)は,鉄道に関する技術1:の基準を定める省令

(7)

第7章 地方陸[1旅客輸送事業への新技術の応用

  らず,在来線での運行速度向Eのネックともなっている.新幹線については非常ブレー   キ距離に関する規定はない.新幹線の運行速度の制限は,沿線地域に対する騒「テと路   盤によるところも人きい.

 っまり,新幹線と在来線は軌間だけではなく,鉄道システムの根幹をなす餓電・信号保 安の各方式,il TI輌限界が異なっている.新幹線は,営業最高速度300km/hで運転できるに 必要かつト分なシステムが備わっている.

 その・方で,新幹線は営業最高速度300km/hで運転できるに必要かつf一分なシステムを 構築するため,建設費は在来線より高騰するのが搬的である.鉄道路線新規建設の建設 費は,その建設r・定地の地価,建設ノi式に左右されることが多い.例えば,新幹線は高速 運行のため,市街地を中心に高架橋で,さらに在来線では狭陰な峠や平坦な場所を縫うよ うなlll岳地帯も直線的な長大なトンネノレで建設され,そのトンネノレ自体も在来線よりも車 輌限界に起因して大きく建設され,その分のコストは建設費の高騰に反映する.これまで に開業した各新幹線の建設費を図表7-2にまとめた.

の施行及びこれに伴う国ll交通省関係省令の整備等に関する省令(平成14年国tl交通省令第 19号)にょって廃lllされ,鉄道に関する技術llの基準を定める省令第103条で列車の運転速度 を,同第106条で列ll〔防護を規定しているが,同省令では非常ブレーキ距離が6001nと明確に 規定していない.しかし,国ヒ交通省鉄道局長の地方運輸局長宛通知文書「鉄道に関する技術

[:の戊1ξ準を定める省令等の解釈基準」(2002年国鉄技第157号)V-15の5において,非常ブ レーキ距離を600mとしている(国1:交通省鉄道局長[2002]).

一301,

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第7早 地方陸ヒ旅客輸送事業への新技術の応川

図表7-2 既開業新幹線の建設費

      1用 l斤 弓1]’ 糸泉       レ(      川1       業

@       年

      lkmあ

嚼ン費実キロ たりの

@       建設費

li:灘羅の算出建設費の建設鍵量

億II|   km 伎川、km 億川   億川km

東^活‡」芭    東^  」1(   一  ネ斤 ノく ll反    1964

3,800 515.35  737 15,493   30.06

lllド易’    ネ斤  大  1坂   一    「句   lll     l972

2,240 16099 B.91 6,040   3752

ノ      1苗l  lll   -   「専   多     1975

7」82 393.76 18.24 12528   31.82

ノレ@ 東㌧化      東“  刀(    -    1.  り午     1991

a  』!㍍4篇 ;;叢幹   盛岡  八戸 2002 1,300  357 364.15 U500 27.76 234,15 P0、000 465.】5 2L50 S,740 96.57 4908

L333  373.45 V260   26L53

?タ42   25.46 S,72】   48.89

線 1.越  大宮 一 新潟 1982

17,000 29057 58.51 20」31   69.28

1<堅f     l・、‘’」  山奇    一   」文   堅f     1997

8282 117.40 70.55 8,041   6850

ノL’1’卜1   辛斤 ノV イ覧  一 1∫セリ己~∴‘ll|りξ  2004 6,400 126.07 50.77 6413   50.87

〈註〉 消費者物価↓旨数(CPI)に基づいて算出した2006年時点の建設費は,2005年をIOOと    した消費者物{dli指数と各新幹線の開業区隅jが開業した年の年’ド均の消費者物価指数より算    出した(2006年=tOO,3). CPIは,全国の長期時系列テータ:持家の帰属家賃および生    鮮食料品を除く総合指数を川いた.

〈川所〉山之内秀・郎[2002],高速鉄道研究会編著[2003〕,原口隆行・高橋団rli[2003],総務省    統、、1’局統、il調査部li‘i費統計課物価統,1’ i一室物価指数第一係・第:係[2007]より筆者作成.

 東海道.lll陽以外の各新幹線の建設費は, lkmあたり50億円から70億円であった.東 北新幹線の東京一1二野間,ヒ野一大宮間については,前者はいわゆるバブノレ経済絶頂期に おける地価高騰による川地買収費の高騰,後者は浦和市,’τ野市,戸田市などの沿線住民 の建設反対運動との妥協による騒音防止の沿線緑地帯創設による用地買収費の高騰が建設 費高騰の大きな要因であり,外れ値とみなすことができよう.これらに地理的要因262によ る上肋昧B’iG分を考慮しても,50億円から60億円と考えられよう.

 このように非常に建設費が高い新幹線を、全国高速鉄道網として計画,整備しようとす るのが,整備新幹線法による「整備新幹線」である.1971年に東北,1二越,成田の3新幹 線が全国新幹線鉄道整備法第4条に定められる基本計画路線に選定された263.さらに1973 年11月まで北海道,北陸,中央,九州などの18路線が基本計画路線に選定された.この

262 P越新幹線については,豪雪地帯の新潟県内で必要かつ1ラアな雪害対策(駅上屋を全面覆 う,スプリンクラーを線路脇に設置するなど)を施す必要があり,東北,f二越両新幹線は雪害 対策の費川増加分も含まれている.また,北陸新幹線は,高崎一軽井沢間に,新幹線鉄道の勾 配としては急勾配になる15%。の勾配で建設しようとしたが,車輌側の技術開発によりそれより も急な30%。で建設された.これにより}.OOO億P」程度の建設費がJf三縮できた.仮に15%。に制限 して建設した場合には,lkmあたりo)建設費は,約79億円にもなった.

喧k(東京一盛岡間),1越の両新幹線は,基本計画路線から一に事実施計画認可線(着1⊃

まで・気にT:続きが進y)られ,1971年には両新幹線とも着1:した.

(9)

第7章 地方陸ヒ旅客輸送事業への新技術の応用

結果,戊,9本計画路線は総延長約6、860kmにも及び,この全線を建設するには約30兆円の建 設資金が必要だった.だが,石油危機勃発による総需要抑制策とそれに続く国鉄の経営悪 化問題が絡み,整備新幹線5線5区間の着|:は全面n勺に凍結された.

 1982年に開業した東北・1越両新幹線は,1kmあたりの建設費が東北新幹線では2}億 円だったが,1越新幹線では約60億円と,東海道・lMSh.,L新幹線よりも建設費川がかかった

ものの264,東北・1越両新幹線の旅客輸送人員実績は,東海道・lh陽新幹線のそれの約 30%にも満たなかった265.東北・1:越両新幹線のこのような旅客輸送人員実績は,整備新 幹線着11の是非σ)議1論にも影響を∫τえた.国llの均衡ある発展のためには整備新幹線を着

Il・開業させるのが「n要だと1張する側と,既に地方空港が整備され,高速交通網は新幹 線に限られたものてはなく,航空路,新幹線,高速道路の全てを揃える必要はなく,整備 新幹線は,開業後に営業i-1体となる鉄道旅客輸送事業者の意向を尊重することが重要だと する側て,議論が活発となった.

 このような整備新幹線建設の是非の議論の一方で,新幹線そのものの規格にも新しい概 念が生み出された.それが現在,lll形・秋田両新幹線として営業している「ミニ新幹線(hybrid shit]kansen)」やII「函トンネノレで採川されている「スーパー特急」(新幹線鉄道規格新線)方 式である.これら,ミニ新幹線,スーパー特急方式,それにフノレ規格新幹線の規格の違い

を図表7-3に示す.

264 P越新幹線は,高崎一長岡問のほとんどがトンネル区間であり,上毛高原一越後湯沢間に は’1]時世界最長の大清水トンネル(全長22221km)などがあり,難しい1二事がr.測されたため,

国鉄ではなく,トンネル掘削などの実績があった日本鉄道建設公団(現在の独立行政法人鉄道 建設・運輸施設整備支援機ホ掲が建設した.

265 喧k・1:越新幹線が開業した翌年にあたる1983年度の輸送人員は,東海道・山陽新幹線が 1億2,761万人だった0)に対し,東北新幹線は2,341万人(18.3%),ヒ越新幹線はLO33万人(8」%)

であった(高速鉄道研究会痢這菩[2003]).       ’

一303←

(10)

第7rlt,地方陸ll旅客輸送’1操への新技術の応用

図表7-3 フノレ規格新幹線,スーパー特急ノ∫式,ミニ新幹線の規格

イメーシ

軌川 中:輌限界

建築限界 計画最高速度

駅構内の線路配1“’,1

踏切の設置 深夜運行 貨物列車の運行

1な長所

i・1な短所

∧干n白尿草父係一  お新由鋤格画新規㎞測 ロぽトレ題㍗ノ rbソ

スーパー特急方式

new Imc standardizcd g. hinkansen

  狭軌新規別線

ミ ニ 新 幹線

 hybrid shinkansen

在来線標準軌改軌

  ㌶己㍉

  分》}’t  ::Sめ v

  L435rηrη  1膏iさ :45001nm  巾畠 :3,4001nln

 新幹線サイズ   260kln/h    単純    なし

0時~6時は原則なし    なし

U>高速かつ大量の鉄道

右雀客車6ξ送力こ[ i∫ fi旨, 〔[2)iノ\

きな旅客輸送需要に対 応可能,③既存の新幹 線網と直結てきる

⑦建設費が非常に高 い,②並行する在来線 と需要を分け供給とな るおそれ

/7

ノ _ノ

 z奪・ .二・

   ’  1  tEJ

 ;,067mm 高さ:3.970mm

幅:2,946mm 新幹線サイズ

160km/h程度

  単純   なし   あり   できる

①在来線の曲線区間な ど速度向ヒが困難な区 間だけ導入できる,② 路盤などは新幹線規格 であり流用がri∫能

⑦導入区間によっては 大きな効果が期待でき ない,②フル規格新幹 線へ流用時には再度改 修聾などの費用が発生

 パぷべ、

〆ノ

天ノ/

 ・妄 x  畿廷,

 1,435rnm 高さ:3,970mm

幅:2,946mm 在来線サイズ

130km/h程度 単純にできる   あり   あり

①をがさ近中に幹⑦人が所待 既改非ら代小も線他れで要で  できない設修常に化都対網在やき時き のすに在も市応に来貨な間な 在る低来進の,乗線物い短い 来の廉線む小③りか列,縮 線ででの,さ既入ら車②効 の建済抜②な存れのの大果 設設み本沿需の可乗運きが 備費,的線要新能り転な期

〈出所〉高速鉄道研究会編著[2003],p.32を基に筆者作成.

スーパー特急方式は,建築構造物についてはフル規格新幹線の規格を適用し,車輌につ いては在来線の規格を適川する.これにより,在来線でも最高速度1 60kmAl程度の営業運 行が{T∫能となる.そして,在来線の曲線区fl:など,新線の建設によって速度向一Lが大幅に 期待できる区間だけに導人することで,費川を抑えながら速達効果を生み出すことができ

る.また,将)k的にはフノレ規格新幹線に流川が可能で,狭軌の外側に標準軌のレールを敷 設し:線軌化すれば266,在)k線と新幹線の同一路線での同時運行が理論Lはできるように

266 ~線軌とは,狭軌である在来線レールo)外側の片方にもう1本レールを設置し,3本のレー

(11)

第7章 地方陸ヒ旅客輸送’」;k一への新技術の応用

なる.これは,津軽海峡線のIi/’函トンネノレ区間で導入されていて,将来の北海道新幹線開 業を見込んだものでもある.

 ソ∫,ミニ新幹線は建築構造物・d〔輌については在来線の規格を適川し,1{{輌の軌間の み新幹線規格の標準軌を適川する.まさに,車輌は軌間のみが標準軌でf抑本は在来線規格 の「ミニサイズ」である.これにより,既設の新幹線路線で運行ができる.また,既設の 在来線を標準軌に改・軌すれば,在来線区間でも運行でき新幹線との直通運行もri∫能となる267.

この改軌1二’iレは,既設在来線設備を最大限に活かすため,建設費が非常に低廉に済み,在 来線区間の抜本的な近代化という副次的な効果も期待できる.ただし,改軌してしまうの で,他の不改軌区間からの乗り人れ運行や貨物列車の運行ができなくなる.

 国鉄が分割・民営化しJRが発足した1987年に,整備新幹線計画を凍結していた閣議決 定が廃1トされ,再度,整備新幹線計画が動き出した.しかし,整備計画路線全線を建設す

るだけでも約9兆1ilの資金を必要とし,その財源スキームは決められていなかった.そこ てsこれらのミニ新幹線やスーパー特急方式と呼ばれる新しい新幹線に近い概念を導入し て,フル規格新幹線と同等,もしくはそれに近い所要時間の短縮(高速化)の効果が期待

されつつも,建設費を抑制する建設方式の案が運輸省から提示された.これは,既設在来 線に曲線区間が多く,在来線を改軌しても高速化の効果が期待できない区間に限ってフル 規格新幹線を建設し,それ以外の区間では,ミニ新幹線やスーパー特急を積極的に導入す

る建ii没案だった.

 具体的には,東北新幹線ではいわて沼宮内一八戸間のフノレ規格新幹線以外はミニ新幹線,

北陸新幹線でも高崎一軽井沢間のフノレ規格,軽井沢一長野間はミニ新幹線などであった.

だが,整備新幹線の沿線自治体などを中心に「うなぎ(=フル規格新幹線)を注文したら,

どじょう(=ミニ新幹線・スーパー特急)が出てきた」と大きな反発がみられた.いかに,

沿線自治体などがフノレ規格新幹線を待望していたかがわかる事柄である.

 整備新幹線区間については,九州新幹線・長崎ルート(長崎新幹線)を除く着工された

ルで狭軌,標準軌に対応することであり,日本では箱根登山鉄道箱根登山線・小田原一箱根湯 本間がイ∫名な三線軌区間だった(2006年3月に:線軌を廃Ii:). 三線軌はポイントの構造が複 椒こなり,特に降雪地帯での:線軌導人は降雪に起[刈するポイント故障を招きやすいため,卜 分な降雪対策が必要となる.

267 V幹線と在来線(交流電化1x:問)では,電圧が25.000Vと20.000Vと異なるが,この電IEの 違いについては,中:輌側で複電圧に対応する,li:輌を川いることで対応できる.’

一305一

(12)

第7早 地方陸ヒ旅客輸送事業への新技術の応用

区間ではフル規格新幹線で開業あるいは建設されているが,ミニ新幹線については,整備 新幹線の整備計画区llU以外の路線で導人が図られることになった.これが|992年に開業し た「山形新幹線」,1997年に開業した「秋IH新幹線」である.

2.ミニ新幹線の導入と建設

 「ミニ新幹線」とは,既設在来線の軌間だけを新幹線規格(標準軌の1,435mm)に改軌 し,1陣両は在来線規格ながら,新幹線の餓電方式,保安方式にも対応した車輌を運行する,

新幹線と在>k線の直通運行(新在直通特乞S)を指す(図表7-3).

 ミニ新幹線を導人する際,在来線区間では曲線区間や駅構内の改良など,改軌.1二事と合 わせて速度向上のための改良1二’i‘も施されることが多く,従来の最高100km/h程度から最 高130km/h程度に速度を1(ll l:して運転できる.なお,改軌・改良された在来線区間は,整i 備新幹線法第2条に定義される「そのi:たる区間を列’-isが200km/h以Iiの高速度で走行で

きる幹線鉄道」に該当しないことなどから,IE確には「新幹線」に該当せず,在来線区間 ては「在)k線の特急」と扱われる268.しかし,現在ミニ新幹線方式で新在直通特急を運行

しているJR東日本ては,営業1:は「新幹線」と呼称している269.

 ミニ新幹線として最初に開業したJR束      図表74 400系電車 日本Ilr形新幹線・福島一山形間は,奥羽線

を改軌し,直通運行専:用の400系電車(図 表7-4)を開発して営業を開始した.この 開業に至る事業i化の背景には,1987年に発 足した「新幹線・在来線直通運転調査委員 会」の存在が大きい.この委員会は,運輸 省,学識経験者,JR東日本などで組織さ

れ,新幹線直通運行のモデノレ線区として福 咄所〉東日本旅客鉄道株式会社.

268 ?`新幹線を例にすると,東京一福島間では東北新幹線として「~B」という東北新幹線用 のダ川派号(列車運行[iの固有番号)を付さ膏Lるが,福島一新庄間では奥羽線(山形線)の列 車として「~M」という在来線川の列車番号が付される.あくまでも,福島一新庄問では「在 来線の特急1である.

{論文では,JR東日本が営業ヒ呼称する「山形・秋田両新幹線」が般的であることか

ら,この呼称を川いる.       t

(13)

第7章 地方陸[1旅客輸送‘P業への新技術の応用

島一山形間が選定された.これが山形新幹線事業化の起源といえる.kな選定理由は以ド の通りであった(高速鉄道研究会編著[2003],P,227).

 (1)東京一1[1形間(糸《J 360km)が3時間を{9リることができ,航空路と1・分に競争できる  ② 沿線人目が多く,地域開発効果も期待できる

③性富な観光資源(スキー場や温泉)に恵まれている

 ④ 東北新幹線福島駅において,小規模なll事で連絡直通線の建設がP∫能

 なにより,山形新幹線の日的1ま,⑦乗り換え解消による心理的負担の解消,②既設在来 繍没備を活川し線形改良による速度向liと所要時間の短縮,さらに,③観光資源が多い山

形への首都圏からの観光客誘致270が挙げられる.lll形新幹線が開業する前は,福島駅でJ R刺1本奥羽線の特急「つばさ」に乗り換えるか,もしくは仙台駅でJR東日本仙山線の 快速列車に乗り換える必要があり,乗り換え時間を約20分~30分と見込んで特急「つば

さ」や快速ダ川〔の運行ダイヤが1没定されていた.

 さらに.整備新幹線法による整備計画路線ではなかった,すなわちいつ開業するか全く 見込みか、∫:たない基本計画路線であったため,整備新幹線問題とは別次元で事業化ができ たことも特筆される.また,整備新幹線建設では難色を示していたJR旅客事業者側も,

整備新幹線建設時のような並行在来線問題が生じない点,改軌,線形改良・速度向Eによっ て’iG該区間の利川者葺、1加が見込まれる,つまり最大の競争相T・である東京・羽田一山形間 の航空路から利川者を奪うことができる=競争に勝てることが見込まれると,積極的にこ

の]}業に参画した.

 福島一lll形間(87.7km)の改軌・線形改良「事は総1二費(改軌・線形改良費)357億円 で完成し,1992年7月1日から「lll形新幹線」の運行を開始した.これにより,福島一山 形間の表定速度27Tは68.8km/hから87.lkm/hに向ピし,解消した乗り換え時間を含め42分 の所要時間短縮(東京一川形間は最短2時間27分)に成功した.

 旅客輸送人日も増加し,のちに編成が6輌から7輌に増強された..1越新幹線では.一・部

270 痰ヲば,多くの利用客が行き交う東京駅などの案内板で,「東北」新幹線と一括りにされる のではなく,営業・案内ヒ「III形」新幹線と呼ばれることで,「[[i形」を多くの利用客に強く アピール(知名度向ヒ)することでき,さらに観光客誘致が期待できる効果もあった.「秋田 新幹線」についても同様である.

271 ¥定速度とは,営業キロをダ川[の所要時間で除した平均速度のことで, 般的に最も速達 する列巾で表定速度を算出することが多い.

〔307一

(14)

第7章 地ノ∫陸1:旅客輸送’}渓への新技術の応川

の列車が12輌編成から101blli,8輌編成に減ililされていたこととは対照的である.

 川形新幹線のもうひとつの特徴は,新幹線停}{〔駅の駅間が,既開業のフノレ規格新幹線に 比べて狭い点が挙げられる(詳細は後述).これにより,首都圏から散在する観光地への新 幹線によるアクセスを容易にしただけでなく,IIl形新幹線沿線の各地から利川客をこまめ に集めることができ,またII[形新幹線内だけの需要にも対応できた.

 lli形新幹線と1, fjじく1987年から種,々の検討が進められていた秋田新幹線・盛岡一秋田li{]

も,1992年に着11した.これも川形新幹線と同じく,在来線のJR東日本田沢湖線・奥羽 線を改軌,線形改良するもので,人曲一秋田間は,奥羽線の大曲以南への鉄道旅客・貨物 輸送ll喋を考慮し,標準軌と狭軌を並列単線とし・部区間で三線軌を導人した.盛岡一秋 田間(127.4km)は総11t?(改軌・線形改良費)607億円で完成,1997年3,月22日に「秋 川新幹線」として開業した.この開業で,秋川新幹線の盛岡一秋田間では従前よりも20km/h I{ijヒした最高130km/h運転を開始し,東北新幹線区間で最高275km/h運転を開始したこと

と合わせて,48分短縮の最短3時il: 49分で,東京一秋田間は結ばれた.

 さらに,lll形新幹線では,好調な輸送成績とIIJ形以北からの強い要望で,山形一新庄間 もミニ新幹線化することとなった.総ll費は285億円(6L5km)で,1999年12月に延伸 開業し,東京一新庄間で直通運転を開始した.

 ここで,ltl形,秋田両新幹線の効果を検討したい.

 最大の効果は,所要時間の短縮である.これは,乗り換え解消による時間短縮効果も含 まれる.1986年に国鉄盛岡[1拝局が実施したアンケート調査によれば,乗り換え1回は心 理的に30分程度の所要時間の拡大に等しい(III形新幹線新庄延伸推進会議, p.7).つまり,

純粋に42分の時間短縮に加え,乗り換え解消による30分程度の心理的時間短縮とあわせ ると,72分の時間短縮効果があるといえる.これは利用者数の増加という形で証明してい る.山形新幹線新庄延仲推進会議によれば,福島一米沢間の利用者は,山形新幹線開業前 の231万人から314万人(35.6%増)に増加している.その利用者も約70%がIll形県外で,

利川したIl的はビジネス・出張365%,買い物・私用329%,観光・レジャー16.1%となっ た,さらに,山形県内の観光人り込み客数が増加し,Ili形県の観光客数は4.000万人を突

破した(III形新幹線新庄延仲推進会」義, p.7).

 秋川新幹線でも同様で,東京一秋田間を例にすれば,秋田新幹線開業前は,旅客需要も 航空路が最有力で,東北新幹線・在来線特急では乗り換え1回分の心理的負担を含めると 所要時間は5時川」強を見込まなければならなかった.しかし,秋田新幹線開業後は,最短

(15)

第7章 地方陸ヒ旅客輸送事業への新技術の応川

で3時間49分と,4時間台の大台を切ったことで,航空路からの旅客輸送需要が鉄道側に 移動したり,観光客を中心とした新たな鉄道旅客輸送需要を生み出す糸,li果となった.

 第1に、在来線施設のリニューアノレである.新幹線停ll[駅を中・亡・に,駅舎・ホームなど の旅客設備を改築し,車輌についても,改軌により新型車輌が導人される.つまり,完全 なリニューアルによって沿線の住民にとっても,新しい在来線の開通に等しい効果がある.

 第三に,運転本数の増加である.川形・秋川両新幹線とも開業前は,在来線特急が1時 川~211与問に1本程度しか運転されなかった.しかし,1粥業後はほぼ1時間に1本のネッ トダイヤが設定されたことて,運転本数が増加し乗d[機会も拡大した.つまり,1時間ご とに山形・秋川両新幹線が走っているという心理的効果も非常に大きい.

 確かに,これらの効果は,ミニ新幹線だからこそというものではない.フノレ規格新幹線 ては,さらに人きな効果が期待できる.例えば,最高300km/h程度の運転ができれば,さ

らに大きな所要時間短縮ができる.また,フノレ規格新幹線は新規別線であるので,全く新 しい施設を建i設し,300km/h程度の運転に必要な最新の設備も備えている、ミニ新幹線に 比へれば,フル規格新幹線のノ∫が大きな効果が期待できるのは明らかである.

 しかし,だからといって川形・秋田両新幹線をフル規格新幹線の新規別線で建設すべき だったかというのは別問題である.次項では,フル規格新幹線とミニ新幹線における費用

と効果について比較していきたい.

3.ミニ新幹線の効果

 前項では.山形・秋田両新幹線の実際を通じて,ミニ新幹線の効果を検討した.ここで は,前項での効果を踏まえ,フノレ規格新幹線とミニ新幹線における費用・効果を比較して

いきたい.

 本論文における費川と効果の比較では,以ドの点に着眼して検討したい.

 ① 新幹線そのものの建1没費(費川)

 ② 新幹線開業による所要時間の短縮(効果)

③新幹線の駅間距離(効果)         .

 ④ 並行在来線の処遇(費用・効果)

 まず,新幹線そのものの建設費,つまり新幹線を開業させるために必要な費用を検討し たい.費川とは,フノレ規格新幹線であれば標準軌新規別線とそれに付随する設備を建設す

るための費川,ミニ新幹線であれば標準軌への改軌,線形改良とそれに付随する設備更新       一一30g一

(16)

第7章 地ノ∫陸ヒ旅客輸送’1礫への新技術の応用

のための費川である272.

 次ページの図表7-5は,既に開業している新幹線(東海道・山陽・東北・ヒ越・北陸・

九州)と,ミニ新幹線(lll形・秋川)の建設費,さらに整備新幹線の“一 ll区陪」(北海道・

東北・北陸・九州),未着]1区間(北海道・北陸・九州)の試算建設費を比較した表である.

これらの建設費・試算建設費では,新幹線の開業年,試算算出年が異なり,物価水準も異 なる.このことから,消費者物価指数(CPI)を川いて,V∫i:近の2006年時点での建設費

を算出した.

 この図表7-5から読み取れるのは,ミニ新幹線はlkmあたりの建設費が’P均約4.41億円 なのに対し,既に開業,着11している整ll‖1新幹線のフノレ規格新幹線のそれは平均約61.75 億川で,約14分の1の費川で建i設できることである.確かに,この単純比較には問題点が ある.そのi・1な点は,整備新幹線のフル規格新幹線が標準軌新規別線で,用地買収からト ンネルや駅舎建設までの全てが建設費として計Iiされるのに対し,在来線を改軌・線形改 良するミニ新幹線は,新たな用地買収などが必要ではなく,そういった費用が建設費に計 ヒされない点である.だが,だからといってこの比較になんら意義がないとはいえないと 考えられる.つまり,後述するように所要時間短縮の効果に差がみられるにせよ,ミニ新 幹線では所要時間の短縮効果が全くないのではなく,フノレ規格新幹線に見劣らない効果が あり,この比較に有効性は認められる.

2フ2 {論文における費川に,新幹線d[輌の製造費は含まない.・紅輌以外の新幹線の路盤,駅舎,

餓電・信号保安設郁iなどは新幹線運行以外への転用が困難で,これらの費用はサンク・コスト と考えられる. ・方,新幹線}{〔輌は,他新幹線への転属も可能であり,逆に新規の新幹線開業 時に既開業の新幹線からの転属も可能であることから,サンク・コストではないと考えられる.

これらのことから,費川算出には新幹糸!姻[輌の製造費は含まない.

(17)

第7章 地ノ∫陸ll旅客輸5il ’i}:業への新技術の応川

図表7-5 フノレ規格新幹線・ミニ新幹線・整備新幹線の建設費

新幹線

開業年

建設費 実キロ

1kmあ スりの 嚼ン費

数準)消費者物1耐旨

@ (2000年基

@  に基つい      lkmあたた2006年時点

フ算:川建設費

左記算出建 ン費による

@      り

フ建設費

億Ill km 億1「Ikm 億円 億ill・km

東海道

¥

x ・

新大阪

1964 3,800 515.35 7.37 15,493 30.06

山陽 大阪 岡 山 1972 2,240 160⑨9 13.91 6,040 37.52

lll

博 多 1975 7,182 393.76 18.24 12528 3L82

ル 東北規格新幹 東上大盛 1 .ワ野’rlrl ,岡

』:

ヒ 野

l 宮 キ 岡 ェ 戸

1991 P985 P982 Q002

1,300 U,500 P0,000 S,740

  357 Q7.76 S65.15

X657

364.15 Q34.15

QL50

S9.08

1333

V,260 Pi,842 S,721

373.45

Q6153

Q5.46 S8.89

線 1越 , ■ ■C 新 潟 1982 17,000 290.57 5851 20,131 69.28

長野 P’,」「【 長 野 1997 8282 ll7.40 70.55 8,041 68.50

ノし州

八代 鹿児島中央 2004 6,400 126.07 50.77 6,413 50.87

新ミ山形 山 形 1992 357 87.65 4.07

358’

4.09

幹二   新 庄 1999 285 61.51 4.63 277 4.50

線 秋田 秋 田 1997 607 127.35 4.77 590 4.63

北海道 1‘

?X

新函館

ll9971 4300 150 28.67 4,179 27.86

情函ト ネル) 1988 ス000 54 12999 7,749 14391

㍉,.整

「麟

八長;・;r、 新青森@戸

@野@lll

一:一

新函館iド1

@ 新「量∫森

@  富 山

@  石 動

[1999]

撃撃X991 P1999]

4,700 P0,400 Q,200

  150 W1.82 P69.52

@  35

57.44

UL35

U2.86

1L929 S564

P0,098 Q,136

79.52 T5.77 T9.57 U1.03

金 沢 [1999] 1,950 25.00 78.00 1,893 75.73

九州

新八代

r20031 7β00 12997 60.78 7,900 6α78

未整.北海道

函館 札 幌 [1997j ll200 210 5333 10,885 51.83

着備北陸 敦 賀 「19991 10,100 126 80.16 9,807 77.83

L新

大阪市

u999] 9,800 128 76.56 9515 74.34

区幹九州*2

武雄温泉

間線(長崎)

武雄 温泉   長 崎 2003 3,800 118 3220 3,800 32.20

〈註〉 消費者物価指数(CPI)に基づいて算出した2006年時点の建設費は,図表7-2の註に同    じ.開業年が1 悟きされているのは,未開業区間を示し,[ ]内は試算算出年を示す.

   *い建設費が既に建設・開業済の青函トンネルと建設中の区間では,単純に合算できない    ため,2006年時点での算出建設費のみを掲載した.

   *2:現在の計画では,博多一武雄温泉間は在来線をそのまま活用し,武雄温泉一長崎間は    狭軌新規別線のスーパー特急方式で建設されることになっており,武雄温泉一長崎間のみ    のスーパー特急方式での建設費が算出されており,その数値を用いた.なお,着工時にミ    ニ新幹線やフル規格新幹線への変更があり得ることに留意されたい.

〈出所〉秋川県企[liii調整部交通政策課[1997],福井県県民生活部総合交通課[2004〕,原口隆行・

   高橋団、f;[2003],北海道新幹線建設促進札幌圏期成会(札幌商1:会議所総合企[画部)[2004],

   高速鉄道研究会編著[2003],熊本県企画振興部交通対策総室新幹線・並行在来線対策室    [2004],総務省統計局統計調杏1祁消費統計課物価統計室物価指数第一一係・第・・1係[2007],

   Iil形新幹線新Ji三延仲推進会、i’義,[ll之内秀’郎[2002]より筆者作成.

ミニ新幹線にもフル規格新幹線に等しい所要時間の短網斉などの効果がみられる.例えば,

東京一lll形間をフル規格新幹線で建設した場合を仮定した時の所要時間の短縮効果と,ミ 二新幹線で建設した時の所要時間の短縮効果には大差がないのである(次ページの図表 7-6).確かに,フノレ規格新幹線の方が若1:所要時間のXl元縮に効果がみられるが,その効果

一311一

(18)

第7章 地方陸1二旅客輸送事業への新技術の応川

以(:に建設費は増大すると考えられる.

図表7-6 東京一山形間におけるフノレ規格新幹線とミニ新幹線の比較

鯨一福馴瀦縞一・1酬所麟間

所要時間     建設費 短縮

新幹線開業前 ン)k線への乗換 R形新幹線

~ニ新幹線

¥ル規格で建i設

i仮定)

1日Jl‖135ラ)s 13ク)     111与「昌]21フ> 2111」:隣]56フ>

撃兼﨎?P35   0ク王    OIIyl川52ラ> 2‖与1昌j27ク>

P日jflllj35う>  0〃)    0‖猴1昌]26ラ> 2n5…川|Olう〉

0時間29分  357億円 O時間55分5,412億円

〈註〉 建設費は2006年時点の建設費として算出.フノレ規格で建設したと仮定した時の算出式は,

   福島一山形間の実キロ87.65(km)×整備新幹線のフル規格新幹線の1kmあたり’P均建設    費6175(億Ilj)=5、412億lil.なお,フノレ規格で建設された時の福島一山形間の所要時間    は,表定速度200km/hと{反定した.

〈出所〉高速鉄遡ll卜究会編箸[2003],総務省統計局統計調査細1笥費統計課物価統計室物価指数第’

   係・第 1係 [2007], lli形新幹線新庄延イ申推進会議より筆者イ乍成.

 つまり,357億円を投じたミニ新幹線では42分の短縮であるのに,1時間8分短縮され るフル規格新幹線を建i設した場合には5.412億円の建設費を要すると算出される.

 さらに,フル規格新幹線では,IHあたり1万人以Iiの利用者が見込めないと,採算が とれないという運輸省の試算が報告されている(「1本経済新聞[1997]).IIJ形新幹線では,

1日の’r均利川者数は福島一米沢間で9,500人,山形一新庄間では3200人と区間によって 利川者に大きな差があるとはいえ,Ill形一新庄間ではとてもフノレ規格新幹線では採算がと れないこととなる.換言すれば,山形一新庄間は,ミニ新幹線だからこそ開業できたと考

えられよう.

 さらに,駅間距離を比較すると,

表7-7).

フル規格新幹線よりもミニ新幹線区間の方が短い(図

(19)

第7rf1.地方陸ヒ旅客輸送嘱業への新技術の応川

図表7-7 各新幹線における駅間距離

     ・ド均駅実キロ     間距離

フ 東海道 (東京一新人阪) 515.35km 32.21 km ノレ山陽  (新人阪一博多) 554.75km 30.82 km 規 東北   (東京一八戸) 593.05km 29.65 km 格 ヒ越  (大宮一新潟)

290.57km 2994 km

新  』乏!聾    (1問1崎一↓ξ三野)幹  九州  (新八代一鹿児島中央)線  フノレ規格新幹線計

 lI7.40 km 23.48 km

@l26.07 km 3L52 k拍 Q,197.19km 30.22 km

新ミ山形  (福島一新庄) 149.16km l4.92 km 幹二秋田  (盛岡一秋「日) 127.35km 25.47 km

線 ミニ新幹線計 27651km 18.43 km

〈註〉 開業後に開設された品川,新富1:, 三河安城(以ヒ東海道),

   新尾道,東広島,厚狭(以ヒ山陽),くりこま高原,新花巻(以    ヒ東北),本庄早稲田(1越)を含めている.そのため,開業    当初より駅間距離1ま縮まっている点を留意されたい.

〈IBJiJ〒> r>㌃〕日巨$‖…」芭石JF究!ミ1糸hi 箸  [2003]  よ り!℃窪者イうflJ∫~:。

 フル規格新幹線は’ド均約30km間隔,ミニ新幹線は’ド均約18km間隔で駅が設置されてい る.フノレ規格新幹線では最短’ごも10.6km273(新尾道一胡1間,最長は米原一京都間68.1㎞),

ミニ新幹線では最短5.4km(さくらんぼ東根一村山間,最長は大曲一秋田間5L8km)であ る.フル規格新幹線で,ミニ新幹線と同じ程度に駅を建設した場合,駅舎増設による建設 費が高騰するだけでなく,加減速を繰り返すことで最高300kmthで運転できなくなり,新 幹線鉄道旅客輸送の速達性が逆に損なわれる.つまり,停車駅を増やす(駅舎を増設する)

と,大都市間を中心とした都市間速達輸送が大きな目的である新幹線鉄道旅客輸送のその 日的が逆に達成できなくなる.

 反対に,ミニ新幹線区間では,改軌・線形改良前の在来線特急とほぼ同じ停車駅を確保 できる.つまり,フル規格新幹線では拾いきれなかった中小都市や小さな観光地に対する 鉄道旅客輸送需要さえも,ミニ新幹線は停車駅とすることで,応じることができる.

273 結梭黹q野間(3.6km)が最短区間であるが, 1二野駅が開設されたのは,アメ横などの1二野 駅周辺商店i’:らがヒ野新幹線駅誘致運動を展開,東京都も支援し,国鉄は東京駅に東北・上越

両新幹線を乗り人れるスペースを確保するのが難しい点,東京一[1野間の用地買収なども困難 が]夕測される点などから,ヒ野新幹線駅を東京駅のサブターミナル的存在と位置づけ,L野駅 を開設することを大宮暫定開業後に決定したからである.そのため,最短区間としては外れ値

とみなしてよい.品川駅もヒ野19{と同様に東京駅のサブターミナル的存在とみなすことができ

る.

“313一

(20)

第7~;f:地方陸ヒ旅客輸送’1ぱへの新技術の応用

 仮に,山形新幹線でフル規格新幹線なみに駅間距離を広げると,米沢,山形,新庄の3 駅程度しか停|ltl駅を確保できないと考えられ,かみのやま温泉や天elt,さくらんぼ東根な

ど有力な観光地や村川など地方中小都市のアクセス駅には停1国駅はできなかっただろう.

そうなれば,lllの’ド均利川者数は9、800人をド回っていたことが容易に推測できる.

 これは,ll[形新幹線だけのことではなく,同じミニ新幹線である秋川新幹線でも同様で あることはいうまでもない.

 今後,建設が扮定されている整備新幹線の未着L区間でも,山形・秋田両新幹線と同様 な沿線概要,つまり①人口約3万人~10万人程度の地方中小都r†iしかない,②大都rl∫間の 速達旅客輸送の需要は既に開業している東海道やlIf陽,東北などのフノレ規格新幹線より小 さいと推測される,⑤比較的小さな観光地が沿線に存在するなどの沿線概要を有している.

例えば,北陸新幹線の長野一金沢間などはそれに該当する.他にも,北海道新幹線でも同

様である.

 このようなところでは,ミニ新幹線を導人しても,フノレ規格新幹線導人に比べて遜色の ない効果が期待てきるだろう.

 最後に,並行在来線問題について論じていきたい.

 並行在来線については,第5章第4節(p.232)などで既に触れたので繰り返さないが,

原則として整備新幹線は開業時に並行するJR旅客輸送事業者の在来線を経営分離する.

 都ll澗速達輸送はJR旅客輸送事業者の新幹線が担い,並行在来線の第一三セクター地方 鉄道旅客輸送事業者は,通学千段を鉄道事業に依存している高校生や通院の高齢者(いわ ゆる交通弱者)の鉄道旅客輸送需要(ローカル輸送)に応えるのが中心となっている.こ のような第三セクター地方鉄道旅客輸送事業者では,単線でも十分に鉄道旅客輸送需要を 賄えるのに,JR時代の複線設備のまま継承し,蹟電・信号保安設備も含め,旅客輸送量 に対して過剰ともいえる設備を保有したままで,輸送需要に見合った経営規模とはいいづ

らい.

 図表7-8は,1〕1∫述した並行在来線問題を.」ミしたものである.フル規格新幹線では,1km あたり約61.75億円をかけて標準軌の新規別線を開業したうえ,並行在来線は総じて赤字 決算を計ilする第:セクター地方鉄道旅客輸送事業者に承継される.フル規格新幹線の建i 設・開楽iは,フル規格新幹線そのものも建設費以iiに,並行在来線転換の第三セクター地 ノi鉄道旅客輸送事業者の経常赤字を含めると,大きな負担が生ずる.

(21)

第7章 地方陸ヒ旅客輸送事業への新技術の応川

  図表7-8

ミニ新幹線  A 駅

B 駅

C 駅

D

E 駅   ↓

F 駅

ミニ新幹線とフノレ規格新幹線の概念図          フル規格新幹線

ミニ新幹線では、同、路線でローカル鉄道旅客輸送をJRが担う 新たにフル規格新幹線を 建設し都市間速達輸送を担う

A 駅

γB.

G 駅

C 駅

D 駅

E 駅

F 駅

太実線:「新幹線」による都市間速達鉄道旅客輸送事業 細点線:ローカル鉄道旅客輸送事業

主にローカル輸送を担う並行在来線は、第三セクター鉄道旅客輸送事業者に転換(JRから経営分離)

〈出所〉筆者作成.

 ・ノ∫のミニ新幹線は,同線路ヒでローカル鉄道旅客輸送事業もできるので,フノレ規格 新幹線のような並行在来線問題は発生しない.さらに,U一カル列車についても,改軌に より新しい車輌が導人されることで、ミニ新幹線部分だけではなく,在来線も新しいシス テムに更改されるメリットを有している.

4.フリーゲージトレインの実用化

 ミニ新幹線は,在来線の軌間を標準軌に改軌・線形改良して,フノレ規格新幹線との新在 直通特急を運行するものであるが,在来線の軌間を変えずd輌側の車軸の幅をn∫変させて 軌間が異なる新幹線と在来線を直通運行させる技術が実証実験の段階にある.この技術を

一315一

(22)

第7章 地ノ∫陸1:旅客輸送・封業への新技術の応川

川いた唯輌fを「軌〔lll n∫変電【lq(フゾーゲージトレイン, G C T:Gauge Changable Train)

と‖乎ぼミ.

 軌問ll∫変電ll〔は,1994年に財団法人鉄道総合技術研究所で基礎技術開発が始まった.鉄 道車輌の最も根幹部分である車軸を鉄道線路1二で【1∫変させるのは,スペイン国鉄(Red Nacional de Ferrocarriles Espaiioles)がAlviaという軌間rT∫変電車を2006年5月にマドリッド

(Madrid)一バノレセロナ(Barcelona)間で~1『業運行を開始しており, Ll本が独自に開発を 進め技術の先端を進んでいるわけではない274.

 1998年に3輌編成o)第・次試験ll〔輌が開発され,翌年にJR西日本lIl陰線で走行試験を 開始,米国のプエブロ実験線で標準軌の高速耐久試験を2001年まで実施した.2004年に はJR西日本山陽新幹線でも走行試験を実施した.

 2002年にil il輌メーカーなどで組織する  図表7-9 軌間可変電車(第二次試験車輌)

フリーゲージトレイン技術研究組合が発 足し,第1次r試験車輌の開発に着手し,

2007年に第 1次試験ll〔輌が完l」支した.第

:次試験中:輌は,JR九州の在来線と九

州新櫟で走行撒と,漣耐久試験酬       籔

り返し,新八代駅に設置された軌ielJ口∫変

装置でより本格的な軌間ir∫変試験も繰り      i       〈出所〉株式会社ネコ・パブリッシング.

返し,営業川車輌は2010年頃の完成が予 定されている.

 この軌間日∫変電ll[は,鉄道車輌の最も根幹部分である車軸を鉄道線路Lで可変させる車 輌で,日本の軌間可変電}{[はスペイン国鉄・タルゴで導入されている車輪を車軸で結合せ ず狙泣させるのではなく,ll〔軸で【}輪を結んでいる点が特徴である.また,新幹線用の交 流25.OOOV,在来線の交流20.000V・II{1:流1.500Vの電化方式のそれぞれに対応できる.車 輌規格は在来線での走行を考慮して,ミニ新幹線と同様に在来線の車輌限界・建築限界が

274スペイン国鉄は広軌の軌問(1.688mm)を採用しているが,欧州諸国では標準軌(し435mm)

o)軌問を採川しているため,アリヴァ(Aliva)はリェイダ附近に地il側の軌間可変装置を設置 している.またスペイン国鉄では,アリヴァよりも先にタルゴ(Talgo)という客車に軌間n∫変 の機能が付けられている.このタルゴは鉄道車輪が独立していて車軸がない.このため軌間可

変に支寸屍:しやす^い.

(23)

第7章 地方陸il旅客輸送事業への新技術の応川

採川され,在来線榊ll托同じfli:輌サイズになっている.

 軌間ll∫変電車を導人する時,鉄道路線側で頂要な装 置になるのが軌”V ri∫変装置である(図表7-10).日本

の軌間日∫変装置(ま, 一方力・ら5央軌のレーノレが, もう ・

方から標準軌のレールが接続しその間にガイドレール があり,軌間is∫変電d〔がこのガイドレーノレを通過する

と軌}川日∫変~琶}1[の[θL間が変わる.

 第・次試験中:輌では軌間可変装置をjtf]過して,車輌 の軌間を変更するのに,10kln/h~15km/h程度の超低速 でしか変換できないため27s’,変換装置の通過速度のlfTj

[1が課題となっている.

 この軌間可変電車が実川化されると,軌間や電化方 式が異なる新幹線と在来線を同一の車輌で[1’1:通運行す ることができるようになる.前述のように,ミニ新幹 線において新在直通特急が運行されており,

る点では決して画期的なシステムではない.しかし,

必要があったが,

車の最大のメリットといってもよい.

 さらに,

り換えが解消される.

時間短縮の効果が、

図表7-10 軌間[∫変装置

」 ‖

.4る{

〈出所〉財団法人鉄道総合技術研究    所.

      新幹線と在来線を同一一の車輌で直通運行でき        ミニ新幹線が在来線区間を改軌する 軌間可変電車では在来線区間を改軌する必要がない.ここが軌聞可変電

     軌間可変電車はミニ新幹線と同様に,新幹線と在来線の接続駅での利用者の乗       この乗り換え解消は前節でも取りあげたように,30分程度の心理的          国鉄盛岡ll事局が実施したアンケート調査から明らかとなっており,

実際の乗り換え時間の解消以ヒの時間短縮効果もあるといえる.    ’

 ミニ新幹線を導人する場合,在来線を改軌するため,在来線区間で列車の運行を止めた り,運行本数を削減する必要があった.特に在来線が単線区間の場合,長期間に亘って列 車の運行を全面的に休[1:し代行バスなどで代替旅客輸送を確保しなければならない.秋田 新幹線の例では,JR東日本田沢湖線(単線)が1996年3月30口から秋田新幹線として 開業する1997年3Jl22 Hまでの約1年間,改軌・線形改良1:事のため列}{fの運行を全面

27s V幹線や在来線特急を想定し,8輌編成不ll渡の軌間口∫変電車を導人した時,軌間可変装置を 通過して躯輌の軌間を変更すると,lo分程度もかかってしまう.

←317一

参照

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