V 0 1.4, 5. (1965, 6)
004 16MeV 制動放射線を用いた放射化
(その 1) 中位元素および重元素の放射化
三 木 良 太 , 近 藤 嘉 秀 , 東 俊 雄 *
A c t i v a t i o n t h r o u g h P h o t o d i s i n t e g r a t i o n R e a c t i o n s w i t h 1 6 Me V B r e m s s t r a h l n n g .
C P a r t
1)P h o t o a c t i v a t i o n 0 / Medium and Heavy E l e m e n t s .
Ryota MIK ,I Yoshihide KONDO and Toshio AZUMA*
The yields of photodisintegration reactions produced by 16‑MeV Bremsstrahlung, the gamma‑ray spectra and half‑lives of the resulting radioisotopes h.ave been studied in medium and heavy elements. Most of the radioisotopes produced in these irradiation experiments have activities less than several μCi; 10‑2へJ10‑4 less than the values calculated from the table given by M. H. MacGregor in which he based on the 20 and 25 MeV Linac with a power level of 10 KW. Also, the photodisintegration of Hg have been studied in some detail.
I 緒 言
周期律表第5周期以降の中位元素および重元来につ き,おもに (γ,n)反応によって生成する RIの核種 とその収量を調べることを目的として, 16MeV電子 ライナックの高エネノレギー制動放射線による照射実験 を行った。その結果の一部を以下に報告する。
E 実 験 方 法
(1 ) 照 射 条 件線源に用いたのは,大阪府立放射線中央研究所の16 MeV電子ライナック (HighVoltage Engineering Corporation, U. S. A. )のAuコンパーターによる 制動放射線で,照射時間はすべて 1時間である。ヴイ ナックの電子ビーム・エネルギー:16 MeV, エネル ギー安定度:土1.5必, 平均ビーム電流:30ρA,ビ ーム径:lcmゆ以下。 水冷コンパーターには, 0.52 m m厚の Au箔を,また未変換の電子吸収用フィノレ
ターには, 1 cmゆ厚の Al板を用いた。
なお初期の照射実験の際に,ビームの中心位置が照 射前のチェック時と照射中で若干変動する乙とを経験 したので,水冷コンパーターの直前に, 2cm厚のAl 板の中心に 1cmゅの孔をあけたビーム・モニターを 取りつけた。照射中は,コンパーターに流れるビーム 電流を 30μAIζ保っと共に, モニター電流値をもな るべく低く (1ρA以下,通常 0.6μA程度),かつ出 来るだけ一定に保つ乙とにより,ビームの中心位置の 変動をおさえるよう配慮した。
照射時の概略を Fig.1に示す。
試料は,ビームの延長線上のAuコンパーターから 75mm以内の位置で照射を行った。
Auコンパーターの後方における制動放射線の強度 の空間分布は, 5mm
ム
50μ厚の Au箔41個を種々 の位置において 1時間照射後, (γ, n)反応による誘 導放射能をG M計数管により測定し,重量差,減衰の*大阪府立放射線中央研究所 (RadiationCenter of Osaka Prefecture)
‑ 23‑
Fig. 1. Experimental Arrangement for Irradiation.
補正を行って求めた。この方法によってえた Auー197 のγ,( n)反応しきい値 (7.96MeV)l)以上の光子束 の相対的空間分布特性を Fig. 2 ~乙示す。
E 3
υ ・︐偲s ‑ ‑
m I s
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n ‑‑n o o h p e ‑e n t
2 1
0Mロ
ωυ EM
U回目︒﹄同
Distance from Al Absorber‑Fi1ter, cm Fig. 2. Distribution of Relative Photon
Intensities measured by Gold Foil Activation.
Fig.2に見られるように, Auコンパーターに近い 位置では,ビームに直角方向の強度変化は急激である が,コンパーターからの距離の増加に伴って,直角方 向の強度変化はゆるやかとなる。このような空間分布 特性から, Auコンパーターより 2.5cm (Al吸収板 から 1cm)以上はなれたピームの延長品史上に, 直径 1cm以内の試料をおいて照射すれば, 各試料につい てはほぼ一様な照射が期待できる。
通常の照射位置は前述のとおりコンパーターから25
",‑,75mmで, これらの位置における光子束の平均値
は, Auの (γ,n)反応しきい値以上のエネノレギーの 光子について 8.5X 109 photons/cm2・secであっ た。
なお制動放射線のエネノレギー特性に空間依存性が認 められ,光核反応による RI生成量に影響を及ぼすこ とをしばしば経験した。乙の事実から,従来光核反応 の収率の表示として広く用いられている μCi/mol.
R
のみでは不十分で,線源のエネルギー特性に関するな んらかの情報が伴わなければ,異った実験条件でえら
れた結果の相互比較が定量的にはあまり意味がないと いえる。制動放射線による光核反応のデータが,研究 者によりかなりまちまちであった理由の一つは,この 点にあるのではないかと,思われる。詳細な検討と実験 データは別報2)において報告する。
(2 ) 試 料
市販の特級または 1級の試薬を,試料ホノレダー (1
"'‑'3mm厚のポリエチ板の一端に 5mm〆の孔をあ けたものjにつめ, スコッチ・テープ (No.810)で 両面をおさえて照射に供した。なお 50μ厚, 5mm〆 の Au箔を試料の上にはりつけ, 線量モニターとし た。 また試料によっては, 50/1",‑,100μ 厚の高純度箔 を用いたり,直接ポリエチレン・シートで包んで照射 を行った。なお光核反応の放射化分析への応用を検討 するために,微量の試料を水溶液として櫨、紙の小片に 吸収させ,乾燥後ポリエチレン・シートに包んで照射 する方法も用いた。
(3) 測 定 方 法
照射後の試料は,そのまま処理せずに約 1時間冷却*
後, ,3"〆x3" NaI(Tl)クリスタノレ(一部の測定は 1]i"}ゲx2"ウエノレ型クリスタノレ) と RCL 512ch. PHA によって, 生成した RIのγ線スペクトjレと その時間的変化を測定し,試料と同時に照射した空の 試料ホlレダーにより,パックグランドの寄与分を差引 いた。なお試料と検出器問の距離は PHAの live timeが常に 80~ち以上に保たれるように考慮して定
めた。
測定された光電ピークのエネノレギーと半減期から,
Nuclear Data Sheets 3)その他の文献4)を参照して,
生成した RIの核種を調べ,更に光電ピーク面積と減 衰特性から,実測による光電ピーク計数効率を用い て,照射終了時における RI生成量を求めた。なお内 部変換係数は, Rose5)の値を主として使用した。
E 実 験 結 果
これまでに照射実験を行った元来についての結果の 一部を Table1に示す。
16MeV,30μAで1時間照射し, 1時間の冷却後に そのまま測定を行う前述の実験条件の下では,短寿命 (半減期 10min.以下)の生成 RIについては,測定 困難であった。本実験条件の下でえられる放射性核種
*試料運搬に要する時間を合む。
‑ 24‑
Vol. 4, 5. (1965, 6)
Table 1. 1sotope Production with 16 MeV Linear Accelerator.
Target Abundance Main eγc‑terday ,Yield(μCi per 100mg‑Element) 1sotope 必)Reaction product Decay Scheme det e This Other IZPorts
(MeV) ;;~~rt 串本**
Y‑89 100 γ, ( n) Y‑88 β
二
EC;105d 0.91, 1. 85 0.02‑0.05 700 42 4.6 Nb‑93 100 γ, ( n) Nb‑92 EC; 10.ld 0.93O .
56‑1. 0 1100 545 Ag‑107 51. 35 γ, ( n) Ag‑106 βぺ
β¥EC;24m (0.51)Cd‑111 12.75 γ,(γ
つ
Cd‑112 24.07 γ, ( n) Cd‑111m 1T; 48.7m 0.25 * * 申 *
Cd~116 7.58 γ, ( n) Cd‑115 β‑; 2.21d 0.52 半 * 牢 牢 1n‑113 4.23 γ, ( n) 1n‑112 β4・,s‑;14.5m no γ, (0.51)
1n‑112m 1T; 20. 7m 0.155 (
γ,γ') 1n‑113m 1T; 1. 73h 0.393 1n‑115 95.77 γ,(γう 1n‑115m 1T; 4. 5d 0.336
Sb‑121 57.25 γ, ( n) Sb‑120m EC; 5.8d 0.20, 1. 04, 1. 18 Sb‑123 42.75 γ, ( n) Sb‑122 β
二
EC,β+;2.8d 0.57, 0.69Te‑128 31. 79 〔γ,n) Te‑127 β‑; 9.35h 0.42 *司t牢 * Te‑130 34.48 γ, ( n) Te‑129 s‑; 72m 0.475, 1.12 1.3
1‑127 100 γ, ( n) 1‑126 β β
ヘ
FC;13. 3d 0.39, 0.65 0.3 80 470 Ce‑140 88.48 γ, ( n) Ce‑139 EC; 140d 0.168 0.4 7.2 Pt‑198 7.21 (γ, n) Pt‑197 β‑; 18h 0.078, 0.19 中 牢 串 *Pt‑197m 1T; 78m 0.345 牢 申 * 牢
Au‑197 100 γ, ( n) Au‑196β‑,EC; 5.55d 0.354 4.1‑8.6 200 1890 280 Hg‑198 10.02 (γ, n) Hg‑197 EC; 65h 0.078 1.4
Hg‑197m 1T, EC ; 23h 0.133
* * * *
Hg‑199 16.84 γ,(γ')
Hg‑200 23.13 (γ,n)Hg‑199m IT ;43m 0.159, 0.368 1. 35 Hg‑204 6.85 (γ, n) Hg‑203β‑; 46.9d 0.278 0.1
Th‑232 100 γ, ( n) Th‑231 β‑; 25.64h 0.084 5.35 1300 (
γ,f) CF. P.
コ
U‑238 99.27 γ, ( n) U‑237 β‑; 6.75d
O .
06,O .
10,O .
21 1. 7 200 (γ,f) CF. P.J
*
20 MeV, 1 hour irradiation.6) 申 *20 MeV, 10 hours irradiation.7)* * *
20 MeV, 1 hour irradiation.8)* * * *
Not determined.の生成量は, Table 1 に示すごとく大部分が数 μCi/ せたものを照射したが,各対の箔の光電ピーク計数値 100mg・元素以下であり, MacGregor 6)が20'""25 は,統計誤差の範囲内で一致し,自己しゃへいの影響 MeV,10KWライナックについて集録した値および は認められなかった。またHgOにつき,試料量を色 日本原子力研究所 20"MeVライナックによってえら 々変えて照射することも試みた。その結果, 19以下 れた値7)刈より2'""4桁低かった。 の試料の場合,試料量と 78KeVおよび 368KeVの 測定したγ線スペクトJレのうち,代表的なもの6種 光電ピーク計数値との間に,ほぼ完全な直線的関係が をFig.3'""Fig. 7に示す。 認められ,照射時の試料の自己しやへいおよび測定時 照射時の試料の自己しやへいの影響を調べるため の自己吸収が実用上ほとんど無視できる乙とが判明し に,次のような実験を行った。すなわち1n(200μ厚), た。減衰補正を行ったHgOについての測定結果のー Cu (50μ厚), A区(33,u厚), Au (50μ厚)の4種の 部をFig.81乙示す。(ウエル型クリスタノレを使用)。
箔を,ごくうすいポリエチレン・シートを聞にはさん なお微量の試料についての直線性から,制動放射線 で,乙の順にサンドイツチ状に2回くりかえし重ね合 による光核反応を定量的な放射化分析に利用する際の
‑ 25ー
Ti, metal foil 311.1 mg 60sec, 76min. 4.6cm
T i
Sbz 03
48.8mg 600sec.1l3min 8cm
Sb 105
Sb.122 0.57MeV
A
Sb‑1‑20m O.20MeV
久
104
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亀戸川
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Sb‑122
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Sb‑120m Sb‑120m 1.04MeV 1.18MeV
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102
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. . . .
100 200 Channel number Gamma‑Ray Spectrum of lrradiated Titanium.
Fig. 3.
Ag‑I06 μ 51'OKeV
‑
・:‑:.., ‑. 'Cu・64 510KeV
‑ ・ . ・
‑・ー'崎.,..-~・2・-
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・....・.:,'‑:''i''・.・. .̲11fT・ . ・ . 宇
υがγ
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~.:'!-... :...! ・..:...・いい.‘~:.,
‑ . . . . . . . .
.102~噌九-・4、...'::・.、'叱..' ・1 ' ・2 ・ ・4仏 .
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・ ・・.
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Cu ~' , べ . ・ :'
Cu, metal foil
ロ " ‑ F 1
9,8mg
60sec, 100min:・ .
Ocm ぺ
Channel number
Gamma‑Ray Spectrum of lrradiated Antimony.
200 100
10
Fig. 5. Ag Ag, metal foil
6.3mg 60sec, 119min. Ocm
10‑1
Note
lndicated in each figure represent the followings, from the top:
Chemical Form of Sample Sample Weight
Time (Live) measured and Time elapsed after the End of Irradiation
Distance between Sample and Detector Face
10"
10
日ω
ロ
ddNH山υいω門同ω判 ロ ロ
υ ︒
100
Channel number
Gamma‑Ray Spectra of Irradiated 2
∞
Fig. 4,
Au, metal foil 19.6mg 180sec, 313min.
25cm
Au
101
Pt, metal foil 21.1 mg 120sec.1l0min. 9.8cm
P t Vo
1.4
,5 . ( 1 9 6 5
,6 )
I~ Pt・197 :~. 77KeV 104
Au.196
! ' ‑ .
354KeV. 〆 J ‑ L
r :・‑ー・:.:.・ .・
.‑.・'‑'.
s ア・・:, I~.
・.. 句 Au.196
67KeV
1.
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10斗1 :
. ......
Q) ロ
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. . c :
u. . . .
ω 0.. 102 (/) . . . . . .,
ロロ
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Pt.197 190KeV
ー Pt.197m j'. 346KeV
• Pt・197l~.
:'" • : 279KeV'
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103
102
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200
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F i g . 7 .
200
C h a n n e l number Gamma‑Ray Spectrum o f I r r a d i a t e d P l a t i n u m .
100
F i g . 6 .
される中性子が,副反応をおこす可能性も考えら れるので, 乙の点についても調べた結果,
I n
な どの熱中性子捕獲断面積が著しく大きな核種を除 いて,副反応により生成する核種は検出されず,試料の (γ,n)反応に由来する中性子の影響は,
事実上無視できることが判った。
F i g .9 *
に示し た照射I n
箔のγ
線スペクトノレは, 先に述べた サンドイツチ状に重ね合せて照射した場合のもの で,I n ‑ 1 1 5
の( n
,γ)反応によるIn‑116m
の 生成が明瞭に認められる。次に
Hg
の光核反応に関するデータが,これま でほとんど紹介されていないので,特にくわしく 測定を行った。照射したHg
試料のγ線スベクト ノレの時間的変化の一部をF i g . 1 0
~乙示す。 Hgの光核反応についてこれまで明らかになった点は 次の通りである。
1.
H g ‑ 1 9 7 : 7 7 . 6 KeV
の光電ピークとその減衰 特性から確認した。収量は1.4μCijl00mg ・ Hg
で10'
ト て1
::r' O c‑+ 101?
『 コ(l) pl 防a (') 0 10' ロ
ロc‑+
(/)
下限についての知識がえられ,
HgO
の場合は約lmg
であった。また数個の試料を同時に照射する場合,あるいは多 量の試料を照射する際に, γ(, n)反応によって放出
企 78Ke¥' pholo peak counts
。368KeY plloto pcak counts
r‑‑‑‑‑‑II.IOよ
100 1000 10
//イ
Il l1 11 JI ll
ω判 ロ ロ
oυぷ吋ω臼
lo
#O
Z仏
10 0.1
F i g .
8.¥lgO 60050C Ocm(Well.lype)
*図中の記載事項については
p . 2 6
の注を参照。‑ 2 7
ー105
In・115m 336KeV
F
. . . 可
虫 IIn.112m' 口 1155KeV'
C司 1 ..!:l
u .... ・
ぃ I; ~ .
ω . . .
0. 103
‑ 1
1ω~-_.
宇 ?
ロ .ロ
υ 。
In
In・112 510KeV
In, metal foil 28.5mg 600sec, 161min. 7.5cm
V 九
In.116m 102
で l .
09MeV 1.27MeV. '
・.. . ' 、 一 ‑ ・ 〆 ・ ..・・.・
v ・~... -~‘ i
.. . ‑:‑.‑胸.;,:
・̲.,'・ ・干 . :~・・.
10
100 200 Channel number Fig. 9. Gamma‑Ray Spectrum of
Irradiated Indium.
全生成核種中最も高く, Hg‑198の天然存在比10.02
9
弱から見て γ,( n)反応積分断面積は, Au‑197より かなり大きいものと推定される。2. Hg‑197 m :生成量は極めて少し照射終了後 3時間ほどは, Hg‑199mの159KeVの光電ピーク にマスクされているが,照射後数時間を経過すると,
Hg‑l99mの減衰に伴い, 134KeVの光電ピークが明 瞭にあらわれてくる。生成量がごく少く,減衰特性に よる確認には至っていない。
3. Hg‑199m: 159および368KeVの光電ピーク と減衰特性から生成を確認した。生成量がHg‑197m l
ζくらべてはるかに多いのは, Hg‑200の (γ,n)反 応以外に Hg‑199の (γ,γつ反応による寄与がある ためと考えられる。収量は1.35μCij100mg.Hgで あった。
4. Hg‑203: 278 Ke Vの光電ピークと減衰特性か ら生成を確認した。収量は 0.1μCij100mg.Hgで,
...ω . XI03
10
←368KeV X107 2
6
4
a
7.5 3吋 2
F工コ u 1‑<
Q) Q E刀
. . . . .
,
8
5.00
O 0
2.5
O
Fig. 10.
HgO 100.8mg 180sec 15cm
Time elapsed after the end of irradiation
1. 62m 2.141m 3.257m 4.484m
;
,.48h40m
200 Channel number
Gamma‑Ray Spectra of Irradiated Mercury.
Hg‑204の天然存在比6.85務を考慮に入れてもかな り低い。
5. Hg‑195, Hg‑195m :生成は全く認められなか った。 乙れは Hg‑196の天然存在比が極めて小さい (0.15%)ためと思われる。
N 結 び
(1) 16MeVライナックの制動放射線による光核 反応の RI生成量は,大部分数 μCij100mg・元素以 下で, 20""‑'25MeVの高出力機にくらべて2""‑'4桁も 低い。これは (γ,n)反応の巨大共鳴が, 10数MeV 近傍以上にあるため,最高エネノレギー 16MeVの制動 放射線が著しく不利であるためと思われる。また本実 験では, 試料と Auコンパーターの距離を少くとも 25mm以上とした乙とも, かなり影響していると思 われる。一般に (γ,n)反応の巨大共鳴は, 低 Z元 素ほど高エネルギー域に移る傾向があるので,中位核 では, Table 11乙見られるように収量の低下が目立つ
Vol. 4, 5. (1965, 6)
ている。 16MeV制動放射線のエネルギー・スペクト ノレと代表的 (γ,n)反応断面積9)をFig.11に示す。
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Energy, MeV
Fig. 11. Energy Spectrum of 16‑Mev Bremsstrahlung and (γ, n) Cross Sections of Some Nuc1ides.
(2) γ, ( n)反応以外の (γ,p), γ,( α), (γ, pn) などの光核反応によって生成する RIは,本実験では ほとんど認められず,一方 (γ,γ')反応による RIは 数多く生成が認められた。乙れは (1) とは逆に,反 応しきい値および巨大共鳴を (γ,n)反応より高エネ ルギ一部にもつ (γ,p), (γ,α〉などの反応が, 16 MeV制動放射線では起りにくいためで, 乙の点生成 核種が複雑とならず,解析には好都合である。
(3) 照射時の試料の自己しやへいの影響は 19 以下の試料の場合無視する乙とができる。また(γ,n) 反応で放出される中性子による副反応も,捕獲断面積 が著しく九きな核種を除いて,ほとんど問題にならな
(4) Hgの16MeV制動放射線による放射化によ って, Hg‑197, Hg‑197m, Hg‑199m, Hg‑203の 生成を認めた。 Hg‑197,Hg‑199m, Hg‑203の収量 は,それぞれ1.4, 1. 35, O. 1μCij100mg・元素であ
った。
(5) 中位元素および霊元素の(γ,n)反応断面積9)
は,巨大共鳴城で0.1barnを乙えるものが少くなく,
Auでは 0.7barnにも及ぷ。また (γ,n)反応断面 積は,一般に原子番号に比例してゆるやかに大きくな る傾向がある9),10)ので, 中位元素および重元素の光 核反応を放射化分析に利用する乙とも可能である。
しかし Table1から判断されるように,原子炉に よる放射化分析11)1とくらべればはるかに感度が低いの で乙の点では明らかに不利であるが,たとえば (n,γ)
反応断面積の大きな共存成分による妨害核種の生成を 避けたいとか,原子炉による放射化分析の補助的手段 として用いるなどの特殊な場合には,高エネノレギー放 7ω 射線による放射化を分析に利用するととも十分考えら
守 れ るo
D
5002 終りに本実験に際して照射をはじめ種々の便宜を計
3
っていただいた大阪府立放射線中央研究所第1部ライ3002 ナツク班の方々に深く謝意を表します。
(") 0 D 100 S
cr'
1)
2) 3)
4)
5)
6)
7)
8) 9)
10) 11)
文 献
L. Katz et al. ; Canad. ]. Phys., 36 407 (1958).
三木,近藤,東;Radioisotope に投稿予定。
Nucl. Data Sheets, Nat. Acad. Sci.. Nat. Research Council, Wash.
]. M. Hollander et a1., Rev. Mod. Phys., 25 469 (1953).
M. E. Rose; "Internal Conversion Coefficients", North‑Holland Pub. Co., Amsterdam, (1958).
M. H. MacGregor ; Nuc1eonics,
1 5
(11) 176 (1957).田中,田村,黒柳;原子力工業,
1 0
(2) 49 (1964).岡,加藤,野村;第9回放射化学討論会 2A31 (1965).
R. Montalbetti et a1. ; Phys. Rev..
9 1
659 (1953).R. Nathans et al.; ibid., 93 437 (1954). R. B. Mesler; Nucleonics, Nuc1eonics Data Sheets, No. 35 (1962).
‑ 29ー