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次代の産地を担う新規就農者の早期経営安定をめざして(北諸県農業改良普及センター)

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Academic year: 2018

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   儲かる農業の実現

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1 活動のねらい 

   当地域の過去5年間の新規就農者数は、表1の とおりで年平均 25 名程度となっています。野菜、 畜産の就農が多く、野菜の約3割は施設きゅう り、畜産の約4割は肉用牛繁殖で、管内の主要品 目での就農者の確保が進んでいます。

   一方、ここ数年、農業教育を受けていない後継 者や新規参入者の就農が増え、知識、技術不足か

ら経営不振に至る事例がみられ、就農後のフォローアップは、産地の維持を図る上でも 重要な課題となっていました。そこで、主要2品目に対象を絞りニーズに沿った学修会 の開催など、早期の経営安定に向けた支援の強化を行いました。

2 活動の経過又は普及の関わり

   普及センターでは、平成 28 年から、就農後概 ね5年の方を対象に、就農後のフォローを目的と した学修会を計画しました。飼料作物や土づく り、病害虫対策に関する基礎知識の修得を支援し ていますが、参加率は約 30%と低い状況でした。    そこで、研修の実施内容等のニーズを聞き取り 調査し、ニーズに沿った支援について関係機関と 連携して進めました。

 ⑴ 畜産経営専門学修の強化 

    学修会において「産地分析シート」や「繁殖 技術改善目標設定シート」(図1)を活用し、 対象者の内5名に、経営上の問題点や改善点の 整理を支援しました。

    それらをもとに、対象者と普及指導員とで、 課題解決に必要な学修内容を検討し、獣医師や 先進農家による講義形式での学修会や、バーン ミーティング(写真1)による実地研修を通し て各自に必要な知識・技術の修得を促しました。

 ⑵ 施設きゅうり経営専門学修の強化

    近年はMYSV等の重要病害発生のため、現地研修ができない状況でしたが、「現

図1 繁殖技術改善目標設定シート

写真1 バーンミーティングの様子 表1 新規就農者の確保実績

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地で先輩から直接学びたい」との要望を受け、 平成 29 年度からJA都城施設きゅうり専門部 会と連携し、現地学修会を年3回行っています。     アンケートにより、対象者の多くが病害虫対 策や温湿度管理を課題としていることが分かり (図2)、現地研修では、栽培時期毎の管理に ついて重点的に学ぶ内容としました。学修会に あたっては、対象者の経営課題や目標の確認を 促し、何を学ぶかについて問題意識を持って学 修に参加できるよう意識づけを行っています。

3 活動の成果

   現地学修を強化したことで、新規就農者の学修参加率は、30%から 60%に増加し、 知識を得るだけでなく、自らの経営において実践に結びつくなど、就農計画の所得目標 を達成できる経営モデルが育ちつつあります。

 ⑴ 肉用牛繁殖経営の新規就農者の変化 

    獣医師や先進農家から、受胎率を向上させるための発情発見のポイントや、飼料の 栄養バランスの重要性を学んだことで、改めて各自の飼料給与の方法を科学的根拠を もって見直す機会となり、分娩間隔の短縮や子牛の適正飼養管理につなげています。     また、バーンミーティングで牛舎環境や作業者の労働安全の重要性を学んだこと

で、環境整備の意識が高まりました。

 ⑵ 施設きゅうりの新規就農者の変化

    19 名が先進農家から実地で学ぶことにより、自身の栽培管理との比較や温湿度、 水管理のデータの重要性を実感でき、目標とする樹の姿をイメージできたことで、収 量増に向けた改善点の見直しにつながっています。

4 今後の方向

   今後も、各品目担当普及指導員や各関係機関とともに、新規就農者に対しどのような 支援が必要か、情報共有・充実強化に努め、早期経営の安定をめざしていきます。

5 対象集団又は対象農家の声    ⑴ 畜産経営専門学修の取組 

  ・給与設計による飼料給与の大切さが分かりました。

  ・発情を見逃すことにより、経済的損失が大きいことが分かりました。   ・畜舎環境を他者から評価してもらうことの大切さを学びました。

 ⑵ 施設きゅうり経営専門学修の取組

    先進農家のハウスを実際に見て話を聞くことで、管理方法や段取りの大切さを学 び、自分の栽培管理との比較もできたことで、改善するポイントなどが明確になりま した。

図2 対象者アンケート結果

5%

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8%

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参照

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