• 検索結果がありません。

博 士 ( 工 学 ) 沖 田 篤 士 学 位 論 文 題 名 Carbon Nanotube Growth by Plasma― Enhanced Chemical Vapor Deposition and Its Characterization

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "博 士 ( 工 学 ) 沖 田 篤 士 学 位 論 文 題 名 Carbon Nanotube Growth by Plasma― Enhanced Chemical Vapor Deposition and Its Characterization"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

博 士 ( 工 学 ) 沖 田 篤 士

     学 位 論 文 題 名

  Carbon Nanotube Growth by Plasma ― Enhanced Chemical Vapor Deposition and Its Characterization

   (プラズマ支援化学気相堆積法による カーボンナノチューブ生成とその評価)

学 位 論 文 内 容 の 要 旨

  集 積回路技術は、超微細を構造の作成によって高速動作化に成功し、性能の向上を実現してき た 。しかし近年、微細加工技術の加工寸法の限界が近づぃているため、原子・分子レベルでナノ 構 造の形 成が可 能を新規 材料に 注目が集まっている。その中でもカーポンナノチューブ(Carbon Nanotube:以下CNT)は、・直径数ナノメートル程度の極微細構造であり、化学的安定性および機械 的強靱性、高い電流密度(109 A/cm2)が得られ、さらにその螺旋構造(カイラリティ)に依存して金 属 状態と 半導体 状態を取 ること から、将来集積回路にCNTを組み込むことが期待されている。そ こで本研究では、プラズマ支援化学気相堆積法(Plasma‑Enhanced Chemical Vapor Deposition:以 下PECVD)に てCNTの 生 成 を行 う 。 本 手法 に よ るCNT生 成 の 特長は 、他の 生成手 法に比 べて低 温(350‑700°C程度)で生成が可能であるため半導体プロセス工程に適していること、プラズマ中 の 電界を 利用す ることで 配向し たCNT生成が容易であることが挙げられる。一方、プラズマ中の 粒 子反応 過程が 複雑で、PECVDにおいて気相―基板表面反応顔どの不明を点も多く、その解明が 課題とをっている。

  こ れら の 背 景 をも と に 、 本論 文 で は 、PECVDに よるCNT生成 の制御 に向け て理論 的裏付 け を 持 っ てCNT成 長 因 子 を解 明 す る 目的 で 、CNTの評 価 お よ びプラ ズマの詳 細を観 測によ り、

プ ラ ズ マ状 態 とCNT生 成と の 相 関 を検討し た。本 検討に は、CH4/H2ガスに 高周波(RF: 13.56 MHz)電 カ を 投 入す る こ と でプ ラ ズ マ を発 生 さ せ 、Fe触 媒 からCNTを 生 成す る 方 法 を採用 し た 。CNTの評 価には 、走査 型電子 顕微鏡(Scanning Electron Microscope:以下SEM)、透過型電 子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:以下TEM)、X線光電子分光法(X―ray Photoelectron Spectroscopy:以下XPS)を用い た。さ らにプラ ズマ気 相中の反応過程を調査検討すべく1次元流 体モデルによる計算機シミュレーションを進め、その結果をプラズマ診断(発光分光法と質量分析 法 ) と 比 較 す る こ と で 、 プ ラ ズ マ 中 の 反 応 種 とCNT生 成 と の相 関 に つ いて 論 じ て いる 。   本論文は全6章から構成されており、以下に各章の概要を示す。

  第1章 で は、CNTの 特 性、 生 成 法、 生成モ デルお よび応 用につい てまと め、ま たPECVDに 用 い る非平 衡高周 波プラズ マの特 性とそ の反応 機構を 記し、本研究の意義付けについて述べる。

  第2章 では、 本研究 で用い たCH4/H2プラ ズマ発 生用の 高周波CVD装置を らびに 実験手 順につ い て説明し、CH4/H2プラズマの計算機シミュレーションに用いる一次元流体モデルの支配方程式 に つ い て 述 ベ 、 本 解 析 で 用 い たCH4/H2プ ラ ズ マ の 諸 反 応 式 を ま と め る 。

‑ 1080

(2)

  第3章で は 、CNT成 長に 及ば すH2プラ ズ マに よる 前処 理の 効 果、CH4/H2プ ラ ズマ によ るCNT 成 長初期過程、をらびにプラ ズマパラメータが及ばす影響 について調査し、CNT生成結 果を検討 し て いる 。具 体的に は、まずH2プラズマによる 前処理がCNT生成に与える影 響として、3層の触 媒 層(Al203/Fe/Al203:厚さ1/1/1 nm)を用いたときに、H2プラズマ前処理が触媒ナノ微粒子を形 成 し 、そ こか ら細いCNTが成長することを検証し た。さらにHっプラズマにて 前処理した触媒層 をXPS分析することで、酸化鉄 が鉄に還元され(Feエq→Fe)、CNT成長が促進されるこ とを明ら か に した 。次 にCNTの成長初期過程を詳細に観察 することで、CH4/H2RFプラ ズマを印加してか らCNTが成長を開始するまでに 要する時間(インキュベーションタイム)が存在し、特に成長初期 のCNT成長 レ ート はCHソH2ガス の 組成 比に 依存 す るこ とを 明ら かにした。 また、CH4/H2RFプ ラ ズ マの 圧力 、流量 割合がCNT生成に与える影響 を、得られたCNTの数密度、 直径、長さ、層数

(SEM、TEMに て評 価 )か ら検 討し た。 ま ず、 異を るCH4/H2混 合割 合に て生 成 したCNTを 構成 す る炭素原子数を見積もった。この結果を計算機解析にて算出したプラズマ気相中から基板表面に 供 給される炭素原子数と比較 したとこる、両者の炭素原子数は同程度のオーダー(10minあたり約 1018atoms./cm2)とをった。両者の傾向は全ガス圧カの変化に対しても一致した。また、C2H5゛等 の イ オン がCNT生 成に 大き く寄 与 して いる こと 、 誼ら びにH2供 給の増加はCNT成長を抑制する ことを見出し、その機構を考察した。

  第4章で は 、プラ ズマの発光分光分析をらびに 質量分析の結果について述 べる。CH4/H2RFプ ラ ズ マか らはCHラ ジ カル 、H原 子 、CH゛、H2か ら の発 光ス ペク トル が 観測 され 、特 にCHラジ カ ルの発光強度空間分布が、 シミュレーション結果のCHラ ジカル空間密度分布と同様の傾向が示 さ れ た。 また 、質 量 分析 結果 から は、CH4凪2RFプ ラズ マ中 にC2H2、C2H4、C2H6、C3H8分子が 存在していることが明らかにをり、CH4/H2プラズマ中の解離/再結合反応によりCエHy(x≧2,y≧2) で表される高次の炭化水素が生成されることを示した。

  第5章で は 、CHソH2プラズマの計算機シミュレ ーション結果について述べ る。CH4/H2RFプラ ズ マ中の解離生成種に及ばす ガス圧カの影響を調査すると 、C2H4,C2H6,C3H8分子が原料ガス圧 カの増加に伴って増加し、高い密度(約1015―1016cmー3)で存在することを示した。次いで、ガス混 合 比 の影 響を 調べる と、CHソH2RFプラズマ中でH2の供給が過剰に教った場合 の解離生成種は、

高 次 の中 性種 (例 え ばC2H4,C2H6,C3H8等)が 激減し、低次のCHやCH2ラジ カルが増加する傾 向 を 得た 。生 成実 験 では 、H2の供 給が 過 剰を 場合 はCNT成 長が 抑制される ことから、CHやCH2 ラ ジ カル のCNT生 成へ の寄 与は 小 さく 、高 次の 中 性種 がCNT生 成に寄与する 可能性が高いと考 察した。

  第6章 で は 、 本 論 文 の 総 括 と し て 得 ら れ た 結 果 を ま と め 、 結 論 を 述 べ て い る 。

1081

(3)

学位論文審査の要旨 主 査    教授    酒井洋輔 副 査    教授    雨宮好仁 副 査    教授    福井孝志 副査   准教授   菅原広剛

     学位論文題名

  Carbon Nanotube Growth by Plasma ― Enhanced Chemical Vapor Deposition and Its Characterization

   (プラズマ支援化学気相堆積法による カーボンナノチューブ生成とその評価)

  集積回路技術は、超 微細を構造の作成によって超 高速動作と超高集積化に成功してきた。しか し近年、更をる微細化 には在来の加工技術に限界が 近づぃているため、自己組織化手法による原 子・分子レベルでナノ 構造形成の可能を新規材料に 注目が集まっている。カーポンナノチューブ (CNT)は、化学的安定性 と機械的強靱性を示し、さらに直径数ナノメートル程度の極微細構造を持 ち、かっその螺旋構造 に依存し金属と半導体特性を もつことから、将来の集積 回路にCNTを組み 込むことが期待される ようになった。本研究では、 低温(350‑700℃程度)での生成と電界方向に 配向 したCNT生成 が可 能であ るプラズマ支援化学気相堆積 法(Plasma‑Enhanced Chemical Vapor Deposition: PECVD)を用 いてCNTの生 成 とそ の評価を行 った。一方、プラズマ中の粒 子反応過 程が複雑であるため、PECVDにおいて気相‐基板表面反応顔どには不明な点も多く、その解明が課 題とをっている。

  本 実験 で はCH4/H2ガスにRF周波(13.56 MHz)電カを投 入することでプラズマを発生 させ、Fe 触 媒 上にCNTを成 長さ せる 方法 を 採用 し、 得ら れたCNTは走 査 型電 子顕 微鏡(SEM)、 透過 型 電 子顕 微鏡(TEM)、X線 光電 子分 光 法(XPS)を用 いて評価し ている。更にプラズマ気相中 の反応過 程を、1次元流体モデルによる計算機シミュレーションを進め、その結果とプラズマ診断(発光分光 法と質量分析法)結果 の両者を基に、プラズマ中の反応種とCNT生成との関係について検討した。

  先 ずCNT成 長に 及ば すH2プラ ズ マに よる 前処 理の 効 果と プラ ズマ 特 性と の関 係、 をら び に CNT成長 初期 過程 を観 測しプ ラズマのCNT生成に及ばす効 果について検討している。先 ず、触媒 3層(AI203/Fe/A1203: 厚さ1/1/1nm)を用い、これをH2プラズマにより前処理を行うことによル ナノ触媒微粒子が形成 、そこからCNTが成長するこ とを検証している。更に本処 理後の触媒層を XPS分析することで、酸 化鉄が鉄に還元され(FeエOy→Fe)、CNT生成が促進されることを明らか にし た。 次 にCNTの成 長 初期 過程 から 、CH4/H2プラズマ を印加してからCNT成長開始 に要する 時間(インキュベーシ ョンタイム)が存在し、成長 初期のCNT成長速度はCH4凪2ガスの組成比に

1082

(4)

依 存 する こと を明 らか に した 。ま た、CH4/H2の圧 カと流量がCNT生成に与 える影響を、得られ たCNTの数 密度 、 直径 、長 さ、 層 数(SEM、TEM観測 )か ら評 価 し、 最適 プラ ズマ条件を見出し た 。この結果を基 に見積もったCNTを構成する 炭素量と計算機解析にて算出 したプラズマ気相か ら 基 板表 面に 供給 され た 炭素 原子 数を 比較 し 、10分当たりCNT生成に寄与 した炭素量は約l018 atoms/cm2であ る こと を示 した。また、C2Hg等 のイオンがCNT生成に大きく 寄与していること、

ま たH2ガ ス の 増 加 はCNT生 成 を 抑 制 す る こ と を 見 出 し 、 そ の 生 成 機 構 を 考 察 し た 。   CH4/H2プ ラズ マの 発光 分 光分 析を らび に質 量 分析 実験 の結 果 から 、CHラジ カル 、H原子 、 CH+、Hzの 存在 が 確認 され 、特 にCHラ ジカ ルの 発光 強度の空間分布はシミ ュレーション結果と 合理 的を範囲で一致、また質量 分析結果からはCH4/H2プラズマ中に解離′再結合反応によりCエHy (x>2, y>2)で 表 さ れ る 高 次 の 炭 化 水 素 が 生 成 さ れ る こ と を 明 ら か に し た 。   CH4/H2プラ ズマ の計 算 機シ ミュ レー ショ ン 結果 は、 解離 種 であ るC2H4、C2H6、C3H8分子は 原 料ガス圧カの増 加と共に増加し、数密度l015〜l016cm3のものが存在する こと、またH2の供給 が 過 剰 にを った 場合 、高 次 の解 離生 成種C2H4、C2H6、C3H8等 は 激減 し、 低次 のCHやCH2ラ ジ カ ルが増加する傾 向のあることを示した。H2ガ スの供給を増加した実験で は、CNT成長が抑制さ れ る こ と か ら 、CHやCH2ラ ジ カ ル のCNT成 長 へ の 寄 与 は 小 さ く 、高 次の 中性 種がCNT生成 に 寄与 する可能性が高いと評価し ている。

  以 上の よう に、 本論 文 はプラズマ支援化学 気相堆積法によるCNT生成に 際し、CH4プラズマ中 で 生成されるCNT前 駆体、をらびに触媒微粒子 と成長機構の関係を実験結果 とプラズマ診断とシ ミュ レーション結果から検討し、その成果を纏めたものであり、プラズマプロセス工学額らびにナ ノ材 料プロセス工学の進歩に貢 献するところ大をるものがあ る。

  よ っ て 著 者 は 、 北 海 道 大 学 博 士 ( 工 学 ) の 学 位 を 授 与 さ れ る 資 格 あ る も の と 認 める 。

1083 ‑

参照

関連したドキュメント

このように、このWの姿を捉えることを通して、「子どもが生き、自ら願いを形成し実現しよう

副校長の配置については、全体を統括する校長1名、小学校の教育課程(前期課

士課程前期課程、博士課程は博士課程後期課程と呼ばれることになった。 そして、1998 年(平成

経済学研究科は、経済学の高等教育機関として研究者を

特に(1)又は(3)の要件で応募する研究代表者は、応募時に必ず e-Rad に「博士の学位取得

3 学位の授与に関する事項 4 教育及び研究に関する事項 5 学部学科課程に関する事項 6 学生の入学及び卒業に関する事項 7

具体的な取組の 状況とその効果 に対する評価.

社会学研究科は、社会学および社会心理学の先端的研究を推進するとともに、博士課